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判事補・検事の初任給調整手当―支給額・対象及び制度趣旨

第1 結論

初任給調整手当は、判事補及び検事のうち一定の号にある者に、報酬・俸給月額とは別に毎月支給される手当である。

令和8年4月1日現在、判事補5号から12号まで及び同じ給与月額の行にある検事について、月額1万9200円から8万7800円までが定められている。

判事補12号又は検事20号の手当が最も高く、号が上がって報酬・俸給月額が増えるにつれて手当は段階的に減り、判事補4号以上には表示されていない。

第2 令和8年4月1日現在の支給額

判事補検事報酬・俸給月額初任給調整手当(月額)
5号13号35万2100円1万9200円
6号14号33万7300円3万1800円
7号15号32万600円4万6000円
8号16号31万1600円5万4100円
9号17号29万4300円7万円
10号18号28万5500円7万5100円
11号19号28万100円8万3900円
12号20号27万6300円8万7800円

この表は、裁判所データブック2026「裁判官の報酬等」に基づく。

検事については、裁判所の表の同じ行に記載された検事の号を併記した。

第3 誰が対象となるか

1 判事補

裁判官の初任給調整手当は、「裁判官の報酬以外の給与に関する規則」2条及び別表第一に基づく。

令和8年4月1日現在の給与表では、判事補5号から12号までに金額が表示されている。

2 検事

検事については、「検察官の初任給調整手当に関する準則」に基づいて支給される。

令和8年4月1日現在の給与表では、検事13号から20号までが判事補5号から12号までと同じ行に置かれ、同額の初任給調整手当が示されている。

第4 制度趣旨

1 任官者を確保するための待遇改善

平成19年11月6日の衆議院法務委員会では、司法修習を終えた者から判事補及び検事を採用することが困難になったことを背景に、給与面の待遇を改善して任官希望者を増やす目的で制度を設けた旨が説明されている。

2 昭和46年4月に導入されたこと

同答弁及び裁判所の「臨時司法制度調査会の意見の実施状況」によれば、判事補及び検事の一部に対する初任給調整手当は昭和46年に導入された。

その後、弁護士の給与との格差を踏まえ、昭和61年及び平成元年に増額された旨も国会答弁で説明されている。

第5 報酬月額・年収との関係

初任給調整手当は、判事補の報酬月額又は検事の俸給月額そのものではなく、これに加算される月例の手当である。

したがって、年額への単純な寄与は、各月の支給額が12か月継続すると仮定した場合、「月額×12」である。

例えば、判事補12号について同じ号が12か月続くと仮定すれば、8万7800円×12か月=105万3600円となる。

もっとも、年度途中の号の変更、在職期間その他の支給条件があれば実際の年額は変わる。

裁判官の年収全体の組立ては、「裁判官の年収はいくらか―報酬月額・手当・推定計算」を参照されたい。

第6 よくある質問

1 すべての判事補に支給されるか

令和8年4月1日現在の給与表では、判事補5号から12号までに金額が示されており、判事補1号から4号までには示されていない。

2 判事にも支給されるか

令和8年4月1日現在の給与表では、判事の欄に初任給調整手当は示されていない。

3 判事補と検事で金額は同じか

裁判所の令和8年給与表では、同じ給与月額の行にある判事補と検事について同じ初任給調整手当が示されている。

第7 関連記事

裁判官・検察官の給与月額表―最新版と平成30年以降の過去資料

裁判官の号別在職状況

裁判官の昇給

第8 出典

裁判所データブック2026「裁判官の報酬等」

e-Gov法令検索「裁判官の報酬等に関する法律」

e-Gov法令検索「検察官の俸給等に関する法律」

第168回国会衆議院法務委員会第4号(平成19年11月6日)

臨時司法制度調査会の意見の実施状況