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裁判官の報酬月額と指定職俸給表の比較―判事1号から5号までの位置付け

第1 結論

令和8年4月1日現在、判事1号から5号までの報酬月額は、一般職の指定職俸給表8号俸、6号俸、5号俸、3号俸及び1号俸とそれぞれ同額である。

ただし、これは月額の同額関係を示すものであり、判事の各号と特定の行政官職とが法令上、一対一で対応するという意味ではない。

具体的な行政官職への指定職号俸の割当ては、年度ごとの人事院の意見等で確認する必要がある。

第2 判事1号から5号までの同額関係

判事の号判事の報酬月額同額の指定職号俸指定職の職責水準の例
判事1号122万4000円8号俸事務次官級など
判事2号107万8000円6号俸外局長官・重要局長級など
判事3号100万6000円5号俸省内の局長級など
判事4号85万2000円3号俸一部の地方支分部局長級など
判事5号73万6000円1号俸一部の地方支分部局長級など

判事2号は指定職7号俸ではなく6号俸、判事4号は指定職4号俸ではなく3号俸と同額であるため、数字を連続対応させてはならない。

第3 指定職俸給表の令和8年現在の月額

一般職の職員の給与に関する法律別表第十一の現行額は、次のとおりである。

指定職号俸俸給月額
1号俸73万6000円
2号俸79万4000円
3号俸85万2000円
4号俸93万3000円
5号俸100万6000円
6号俸107万8000円
7号俸115万3000円
8号俸122万4000円

第4 「対応官職」と断定できない理由

1 裁判官の報酬月額は裁判官報酬法の別表で定まる

裁判官の報酬等に関する法律2条は、裁判官の報酬月額を同法別表によるものとしている。

判事の号は、行政官職の名称を付したものではない。

2 裁判官報酬法9条は「報酬以外の給与」を準用対象とする

同法9条は、判事等の報酬以外の給与について、指定職俸給表の適用を受ける職員の例に準じて支給する旨を定めている。

この規定から、判事1号が特定の事務次官と法的に同一の官職であるという関係までは導かれない。

3 指定職の官職と号俸は年度ごとに確認を要する

人事院の令和8年度の意見は、指定職俸給表の適用を受ける職員について、官職ごとの号俸を示している。

官職の新設、廃止又は職責の見直しにより割当てが変わり得るため、本記事では行政官職を固定的な「対応官職」とは扱わず、同額水準を理解するための例として示す。

第5 司法行政部門の指定職との関係

最高裁判所の司法行政部門にも、指定職俸給表の適用を受ける官職がある。

平成30年6月6日付の最高裁判所裁判官会議議決については、「指定職俸給表の適用を受ける職員の号俸について」を参照されたい。

もっとも、同議決の官職と号俸を令和8年度の現状として用いる場合には、その後の改正の有無を別途確認する必要がある。

第6 年収を比較するときの注意点

同じ月額であっても、期末手当及び勤勉手当、地域手当その他の給与の適用関係が同じであるとは限らない。

したがって、判事の報酬月額と指定職俸給表の月額が同じであることだけから、年間給与又は手取り額まで同じであるとはいえない。

裁判官の年収計算は、「裁判官の年収はいくらか―報酬月額・手当・推定計算」を参照されたい。

各号の在職人数は、「裁判官の号別在職状況」を参照されたい。

第7 よくある質問

1 判事1号は事務次官と同じ役職か

同じ役職ではない。

令和8年4月1日現在の月額が、事務次官級に多く用いられる指定職8号俸と同額であるという関係である。

2 判事2号は指定職7号俸と同額か

同額ではない。

判事2号は107万8000円であり、指定職6号俸と同額である。

3 判事5号より低い判事の号も指定職と同額か

判事6号は66万4000円、判事7号は60万4000円、判事8号は54万6000円であり、現行の指定職俸給表1号俸73万6000円を下回る。

第8 出典

裁判所データブック2026「裁判官の報酬等」

e-Gov法令検索「裁判官の報酬等に関する法律」

e-Gov法令検索「一般職の職員の給与に関する法律」

人事院「指定職俸給表の適用を受ける職員の号俸の定め並びに職務の級の定数の設定及び改定に関する意見(令和8年度)」