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令和4年度司法試験論文式試験の選択科目8科目の模範解答と評価項目(AI作成)

第1 この記事の対象

本記事は令和4年度司法試験論文式試験の選択科目8科目について,第1問と第2問を別々に扱う16本の模範解答記事を案内するものである。
倒産法,租税法,経済法,知的財産法,労働法,環境法,国際関係法(公法系),国際関係法(私法系)の順で示す。
主要7科目及び短答式は対象に含めない。

更新後の子記事の評価表を集計すると,項目数は570,重み5は110,重み合計は2240である。
重み1~5の件数は順に0・41・68・351・110である。
これらは独自分析の件数・単純合計であり,公式配点・予測得点・難易度ではない。

子記事の題名には「年」と「年度」,科目の略称が混在するが,本記事の科目欄は法務省の正式名称で統一する。
問題別の内容と数値を一行にまとめず,採用した結論,設問の指定及び条件付きの別構成を区別して読む。

第2 16記事の一覧

科目・問題主な論点評価項目重み5
倒産法第1問破産債権と相殺,別除権者の最後配当468
倒産法第2問再生開始,清算価値保障,商事留置権と充当397
租税法第1問固定資産税,代償分割,保証履行特例367
租税法第2問所得区分,過収料金の年度帰属,退職所得346
経済法第1問専用部品の抱合せ,市場画定,私人の差止め376
経済法第2問再販売価格拘束の開始・終了,説明販売437
知的財産法第1問製法の立証,PBP,公然実施,拡大先願398
知的財産法第2問共同著作物の部分利用,合意拒否,引用と模写主体407
労働法第1問配転と職種限定,雇止め,無期転換327
労働法第2問賞与慣行,不利益変更,待遇格差と請求根拠287
環境法第1問K値規制,命令と直罰,勧告・公表の差止め406
環境法第2問地下水汚染,措置の再実施,断水費用の賠償307
国際関係法(公法系)第1問自衛権,条約締約国間対世的義務,外交的保護296
国際関係法(公法系)第2問条約終了,国際法の国内適用,政治犯不引渡し328
国際関係法(私法系)第1問後見の管轄・準拠法,遺言・遺贈・遺留分316
国際関係法(私法系)第2問債務履行地の管轄,契約方式,不当利得,家族用売買347

第3 科目別の概要と重み5の事項

番号は子記事の現在の公開評価表の通し番号であり,子記事ごとに1から始まる。
旧IDは公開表に併記がある場合だけ残す。
以下は各表の全重み5を掲げたものであり,高評価,負例及び許容分岐を無条件の必須事項へ置き換えるものではない。

1 倒産法

(1) 第1問

缶詰製造販売業のA社は,令和3年10月25日に破産手続開始決定を受け,Xが管財人に選任された。

A社はB社に売掛金500万円を有し,C社に買掛金400万円を負担する。

B社は,開始後の債権譲受け,開始前の委託保証,開始前の無委託保証という三つの独立した場合について,相殺を主張している。

無委託保証の存在はA社に全く知らされておらず,C社は債権届出をしていない。

E銀行の貸金債権は開始時に8000万円であり,D所有の甲土地とA社所有の乙建物が抵当権の目的である。

担保実行により,甲から4000万円,乙から1000万円の配当を受けた場合の最後配当の計算基礎が問われる。

設問1と2は独立し,中間配当は行われず,開始後の利息・損害金は考慮しない。

事例の日時によらず,試験実施時に施行されている法令で解答する。

子記事の模範解答は,次の構成を採る。

開始後譲受債権の相殺を否定し,委託保証の相殺を認め,無委託保証の相殺を否定する。
最後配当の計算基礎は7000万円とする。

これは子記事の採用構成であり,指定されていない結論を唯一解とするものではない。

重み5は8項目である。

番号7:72条2項の例外が1項1号には及ばないことを区別する。
72条2項の例外が開始後取得の1項1号へ及ばないことが,誤った相殺許容を防ぐ。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号14:委託保証の相殺期待を合理的として保護し,1号の類推適用を否定する。
委託保証の合理的期待を保護することが,1号の類推の可否を分ける。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号21:主債務者の意思と無関係に優先回収可能な債権を作出するため,合理的期待を否定する。
無委託保証で合理的期待を否定する理由が,固有権でも類推禁止を認める基礎になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号24:判例に沿う構成では72条1項1号の類推適用により相殺を否定する。
他人の債権取得ではない求償権に1号を類推する経路が,判例に沿う相殺否定の結論を導く。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号27:委託の有無による分類と相殺判断について,両小問の理論的整合性を保つ。
委託の有無を破産債権の分類と相殺判断で一貫して扱うことが,両小問の整合性を保つ核心である。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号38:甲土地と乙建物の所有主体・財団帰属を区別し,5000万円を一括処理しない。
破産者と物上保証人の財産の帰属を分けることが,回収額の控除の法的経路を決める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号42:104条5項により2項を準用し,物上保証人の開始後弁済も開始時現存額主義で処理する。
物上保証人の開始後弁済へ現存額主義を適用する点が,その回収額を当然控除する処理との差になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号45:配当の計算基礎を,8000万円から乙の1000万円だけを引いた7000万円と算定する。
乙建物からの1000万円だけを控除して7000万円とする計算が,二制度の区別を具体的結論へ結ぶ。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

その他の論点

番号1:各自働債権の破産債権該当性を,2条5項の開始前原因を基準に説明する。

番号5:11月1日の取得を72条1項1号の開始後の「他人の」破産債権取得へ当てはめる。

記事:令和4年司法試験倒産法第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した46項目と5段階の重み付け(AI作成)

(2) 第2問

ラーメン製造販売業のA社は,資産処分を続けても業績が回復せず,金融機関から猶予や融資を拒絶されたため,5月末の借入金を弁済する見込みがなく,再生を申し立てた。

①は本店の低収益による事業継続と,高額の更地売却による清算との比較であり,C信金は既に破産を申し立てている。

②は唯一のスポンサーH社への事業譲渡を予定するが,現提示額では滞納国税を完済できず,分納交渉と合理化による代金増額の見込みがある。

D銀行は,申立て前に取立委任を受けた手形について商事留置権を有し,開始翌日の満期に1000万円を取り立てた。

被担保債権は3000万円である。

設問2は取立金に商事留置権の効力が及ぶことを仮定して,約定による充当を破産と比較させ,相殺禁止の検討を除外する。

子記事の模範解答は,次の構成を採る。

設問1①の再生開始を否定し,②を肯定する。
設問2は約定を別除権行使に付随する合意と捉え,充当を肯定する。

これは子記事の採用構成であり,指定されていない結論を唯一解とするものではない。

重み5は7項目である。

番号3:資産処分・猶予及び融資拒絶・末日弁済見込みなしを,21条1項前段のおそれへ結び付ける
資産処分等と弁済見込みの具体的事情を支払不能のおそれへ接続することが,開始原因を正しく判断する入口になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号10:本店の低収益と更地売却の高額配当を比較して一般利益へ当てはめる
低収益の継続と土地売却による高額配当の比較が,25条2号の一般利益の当てはめを決める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号14:明白性を要求する趣旨を開始後の調査・交渉による再建機会と結び付ける
見込み欠如の明白性を再建機会の保障から理由付けることが,開始段階での審査密度を決める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号19:唯一の資金提供者と現提示額不足という不利な事情も踏まえ,明白な見込み欠如の有無を論じる
提示額不足という不利な事情も含めて明白性を判断することが,有利な再建事情の列挙にとどまらない核心である。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号27:約定を別除権行使に付随する合意と位置付け,有効性の理由から充当可否へ到達する
別除権行使に付随する合意として約定を評価することが,再生での充当の法的経路になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号28:取立金を留置できるため通常の再生弁済原資・事業原資に予定できないことを理由付ける
取立金を通常の再生原資に期待できない理由が,充当を許容する実質的な根拠になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号33:優先弁済権があっても任意処分による充当まで当然には認められず,約定の有効性を検討する
優先弁済権があっても任意の充当が当然に認められないことが,破産で約定有効性を審査する必要を示す。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

その他の論点

番号1:開始原因21条,棄却事由25条,開始決定33条1項の構造を示す

番号23:両手続の商事留置権の取扱いと約定有効性を問題の骨格として捉える

番号24:53条1項の別除権と,商事留置権自体に優先弁済権がないことを区別する

記事:令和4年度司法試験倒産法第2問の模範解答と評価項目―公式資料から抽出した39項目と5段階の重み付け(AI作成)

2 租税法

(1) 第1問

AとBは平成20年に甲・乙土地を各1500万円で購入し,月極駐車場として賃貸した。

Aの死亡後,Bは甲土地全部を取得しCに900万円の代償金を支払い,相続登記費用16万円を負担した。

Bは生計を一にする配偶者で税理士のDに甲土地を適正賃料で賃貸した後,平成28年に2000万円でF社へ売却した。

Bはその後F社の取締役となり,H社借入1000万円を連帯保証した。

令和2年に乙土地を2600万円で売却して保証債務を履行したが,F社が債務超過で求償債務を弁済できず求償を断念した。

設問1は固定資産税の扱い,設問2はP・Q両説によるBとCの計算,設問3は保証特例の趣旨・適用関係と課税総所得金額への算入を問う。

租税特別措置法は適用しない。

設問2で判例がP説又はQ説かを説明する必要はなく,設問2⑶でCの課税総所得金額への算入まで説明する必要もない。

子記事の模範解答は,次の構成を採る。

甲土地の固定資産税はDの事業所得,乙土地の固定資産税はBの不動産所得の必要経費とする。
P・Q両説を区別し,保証特例を適用して総所得算入まで計算する。

これは子記事の採用構成であり,指定されていない結論を唯一解とするものではない。

重み5は7項目である。

番号6:56条前段後半によりBの対価対応経費をDの事業所得の必要経費へ移す。
親族の対価対応経費を支払者側へ移す56条前段後半が,経費の算入主体を決める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号10:P説では代償金900万円をC持分取得の対価とせず取得費へ算入しない。
P説で代償金を持分取得対価としないことが,取得費の二重算入を防ぐ。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号18:採用した登記費用処理に従い譲渡益500万円・算入225万円又は484万円・217万円まで計算する。
登記費用の扱いを取得費から算入額まで一貫させることが,P説の具体的計算を閉じる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号21:C持分取得対価900万円を自己持分の取得費750万円に加える。
Q説では自己持分の承継原価と購入持分の対価を合算する点が,P説と異なる税属性の処理になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号24:Q説の一貫した原価から譲渡益350万円・算入150万円,又は登記費用を含め334万円・142万円を計算する。
採用した原価からQ説の算入額へ到達することが,法律構成の違いを課税額へ反映する。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号33:役員の債務不履行予見を重視する不適用論と,法人と役員の判断の区別による適用論を踏まえ,採用枝を説得的に理由付ける。
役員としての予見と法人・役員の判断の区別を比べることが,保証履行特例の適否を分ける。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号34:64条2項の説明で止めず,長期譲渡所得から課税総所得金額への算入まで計算する。
64条の適否から総所得金額への算入まで計算することが,問われた到達点への回答になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

その他の論点

番号11:60条1項1号の課税繰延べの趣旨からAの租税属性の承継を説明する。

番号12:P説の取得費としてAの1500万円全額をBへ引き継ぐ。

番号15:総収入-取得費等を譲渡益,そこから特別控除後を譲渡所得と区別する。

番号16:特別控除50万円を先に引き,長期譲渡所得の半額を算入する。

番号19:Q説をCの甲土地2分の1持分のBへの有償譲渡として構成する。

番号20:BがAから承継する取得費を自己持分の750万円に限定する。

番号27:Cの原価750万円の承継をBのQ説計算と対応させる。

番号29:保証履行・求償不能について64条2項を入口に同条1項の所得不発生へつなぐ。

記事:令和4年度司法試験租税法第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した36項目と5段階の重み付け(AI作成)

(2) 第2問

AはB電力会社との委託検針契約に基づく検針員である。

身分証明書・作業衣・検針日・打合せなど従属性を示す事情と,出来高報酬・バイク費の自己負担・代行可能性など独立性を示す事情が併存する。

Aの誤設定により,C社は令和2年中,本来の2倍の電気料金を支払った。

直ちに過大徴収を発見することは双方にとって困難であった。

令和3年1月30日に誤設定が発見され,同年4月15日に500万円の返還について合意し,5月31日に振込みがされた。

Aは11月2日にB社へ解決金40万円を支払った。

設問2は,40万円が相当な損害賠償額であり,Aに重過失があることを前提とする。

Dは勤続13年で退職し,令和3年9月1日に退職一時金1000万円を受領した。

B社・C社の事業年度は暦年であり,設問5の税額計算は求められていない。

子記事の模範解答は,次の構成を採る。

事業所得説を採り,重過失の賠償金を必要経費へ算入しない。
過収分・返還額の各年度を区別し,Dの退職所得を240万円とする。

これは子記事の採用構成であり,指定されていない結論を唯一解とするものではない。

重み5は6項目である。

番号5:自己の計算と危険を,業務の損益の帰属及び損失危険の負担として説明する。
自己の計算と危険を利益帰属・損失負担から説明することが,顧客への直接責任だけで所得区分を判断する処理との差になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号13:設問1で採った所得区分に対応する控除制度を一貫して使う。
選んだ所得区分と控除制度を一貫させることが,給与所得へ必要経費を重ねる誤りを防ぐ。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号15:私法上の不当利得返還請求権の発生と課税上の認識を区別する。
私法上の請求権の発生と課税上の認識の区別が,年度帰属の判断の核心になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号17:発見・返還合意・入金を区別し,選んだ権利確定時から令和3年度益金となる積極的理由を示す。
発見・合意・入金のどこを認識時とするかの理由が,令和3年度の益金へ結び付く経路を決める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号24:料金支払側と受領側では法的地位及び収益の現実的支配が異なることを踏まえる。
支払側と受領側の法的地位・現実支配を分けることが,対称的に同じ年度処理をする誤りを防ぐ。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号26:返還債務の認識を検討し,精算金500万円をどの年度の損金とするか理由を示す。
返還債務の認識時点から精算金の損金年度を理由付けることが,収入と返金の二段階の課税を閉じる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

その他の論点

番号1:事業所得につき独立性・自己の計算と危険・営利有償性・反復継続性を含む意義を示す。

番号2:給与所得につき雇用等に基づく指揮命令下の労務の対価という意義を示す。

番号11:法45条1項8号と令98条2項を接続し,重過失による損害賠償金の必要経費不算入を説明する。

番号14:過大に支払った電気料金自体の損金算入の可否と年度を理由付きで論じる。

番号16:双方の発見困難という事情を税法上の権利確定の判断に用いる。

番号23:過大に受領した料金の益金性と令和2年度帰属を理由付きで示す。

番号30:勤続13年を用いて40万円×13=520万円の退職所得控除を算定する。

番号31:1000万円から控除後に2分の1とし,退職所得240万円を求める。

番号33:C社の支払時の源泉徴収と国への納付を法199条により説明する。

記事:令和4年司法試験租税法第2問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した34項目と5段階の重み付け(AI作成)

3 経済法

(1) 第1問

Y社は家庭用電化製品甲と交換部品乙を製造販売し,X・D・E社は非純正乙を製造販売する。

甲はメーカーごとに専用乙を必要とし,Y社製甲用乙では純正品が約40%,非純正品が合計約60%を占める。

甲の競争は活発だが,甲購入時に乙の交換費用・時期は十分認識されていない。

他社製品で生じた発火問題が解決した後,Y社は新規の甲乙に電子部品を付け,純正乙だけで甲が作動するようにした。

X社は売上減少と在庫の発生を見込み,設備の再転換も資金的に難しいため,差止請求を検討している。

設問は,Y社の甲市場シェア約20%という主張と安全性の主張を踏まえ,その差止請求の独禁法上の問題を検討させるものである。

子記事の模範解答は,次の構成を採る。

Y社製甲向け乙市場を画定し,一般指定10項を主に14項を補足して検討し,差止請求を肯定する。

これは子記事の採用構成であり,指定されていない結論を唯一解とするものではない。

重み5は6項目である。

番号15:乙の価格上昇に対し他社甲への買換えが十分生じるか検討する(適用:全答案)
乙の価格上昇に対する甲の買換えが十分かが,甲乙を一体の競争と見るかを分ける。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号16:甲購入時に乙の交換費用・時期を十分認識しないことを市場又は競争効果に位置付ける(適用:全答案)
購入時に将来費用を認識しない事実が,甲の競争が乙へ波及するかの判断を左右する。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号18:甲の活発な競争が乙に十分な競争圧力を及ぼすか因果関係を説明する(適用:全答案)
甲市場の競争と乙市場への圧力の因果関係を説明することが,市場名の記載だけの分析との差になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号22:甲の買換えに伴い非純正品を使えない甲の割合が増えるという経時的効果を述べる(適用:全答案)
買換えの進行による閉鎖拡大を示すことが,既存向け販売が可能なことだけで影響を否定できるかを分ける。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号25:目的の正当性と手段の相当性等の枠組みを示して正当化を判断する(適用:全答案)
安全目的の正当性と手段の相当性を分けて審査することが,競争制限の正当化の結論を支える。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号30:著しい損害を利益侵害と区別し意味又は判断方法を示す(適用:全答案)
著しい損害を利益侵害と独立に評価することが,私人の差止請求の成立を決める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

その他の論点

番号1:私人の差止請求の根拠を独禁法24条とする〔;全答案〕

番号2:19条の禁止規定と一般指定10項又は14項を接続する〔;全答案〕

番号21:既存Y社製甲向け非純正乙は当面販売できると明示して評価する〔;全答案〕

番号23:Yの甲市場20%を乙市場の効果との関係抜きに免責根拠にしない〔;全答案〕

番号28:24条の利益の意味を示して営業上の利益等を特定する〔;全答案〕

記事:令和4年度司法試験経済法第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した37項目と5段階の重み付け(AI作成)

(2) 第2問

甲製品には代替品がなく,国内5メーカーが独立した小売業者を通じて販売している。

X社はシェア約30%の首位,Y社は約20%の第3位であり,両社製品の取扱いは小売業者に営業上有利である。

各社の同等機種の希望価格に大差はなく,シェアも大きく変動していない。

設問⑴では,平成28年4月の性能・ブランド力を強調した通知,令和元年10月の調査,令和2年4月の販価表記への変更と調査予告,同年10月の出荷制限を伴う要請を各別に検討し,令和4年1月の全措置廃止で違反が終了するかを判断する。

設問⑵では,Y社が令和3年4月から契約条項により説明販売を義務付けたことを検討する。

説明は使用歴に応じて設定され,既使用者には特有機能の説明で足りるが,説明を不要・煩わしいと感じる購入者や,説明費用を省いて低価格で売りたい小売業者もいる。

子記事の模範解答は,次の構成を採る。

令和2年4月の通知だけでは拘束を認めず,同年10月の出荷制限に違反を認め,令和4年1月の廃止で終了するとする。
Y社の説明義務は違反しないとする。

これは子記事の採用構成であり,指定されていない結論を唯一解とするものではない。

重み5は7項目である。

番号4:拘束を合意又は利益・不利益等の人為的手段による実効性確保として定義する。
合意又は人為的手段による実効性確保という拘束の意味が,各時期の行為を分類する基準になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号11:令和2年4月の調査予告・小売の受止めから事実上の不利益のおそれと実効性を検討する。
調査予告が不利益のおそれを通じ実効性を確保したかが,令和2年4月の違反成立を分ける。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号17:ブランド内の競争回避・競争停止による価格維持効果を公正競争阻害性の実質として説明する。
ブランド内の競争停止による価格維持効果を示すことが,再販拘束の公正競争阻害性の実質を定める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号24:違反終了を拘束者の措置と被拘束者の価格決定の自由から判断する規範を示す。
措置廃止と小売の価格決定の自由の回復を基準にすることが,違反終了の判断を決める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号27:同額の希望価格と値引き不再開も検討し,価格結果と拘束継続を区別する理由を示す。
価格結果と拘束の継続を分ける理由が,値引き不再開だけから終了を否定する処理との差になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号34:説明費用増に伴う価格上昇を,小売間の競争停止による価格維持効果と直ちに同視しない。
説明費用による価格上昇と競争停止による維持効果を区別することが,販売方法制限の違法性を分ける。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号35:合理性・全取引先に対する制限の同等性という基準を示す。
合理性・全取引先の同等性という規範が,説明義務の当否を個別事情から判断する基礎になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

その他の論点

番号1:X社の価格に関する行為に2条9項4号イ及び19条を選択する。 再販売価格拘束に言及せず,他の類型だけで処理しない。 [必須]

番号30:Y社の説明義務について2条9項6号ニ・一般指定12項・19条を接続する。 優越的地位濫用だけで処理しない。 [必須]

番号32:Y社の「不当に」を自由競争減殺の観点からの公正競争阻害性として定義する。 [必須]

記事:令和4年度司法試験経済法第2問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した43項目と5段階の重み付け(AI作成)

4 知的財産法

(1) 第1問

Xは,第5層の表層側を除き85~95%と第6層を残す米の物の特許と,工程αを含む製法の特許を持つ。

Y商品は第5層の90%と第6層からなる。

設問1は構造・製法の主張に対する否認,設問2は液体で表層部分を溶かす別製法,設問3は出願2日前の出荷と翌日の店頭販売,設問4は1か月前の第三者出願βを扱う。

各設問は独立する。

設問3の出願前販売を設問1の非公知性へ持ち込んだり,設問2のYの製法を設問3の確定事実にしたりしない。

子記事の模範解答は,次の構成を採る。

物同一性による技術的範囲と構造の明確性による反論を示す。
物の公然実施と製法の判別可能性を分け,βの抽象的記載だけでは具体的構造の開示を認め難いとする。

これは子記事の採用構成であり,指定されていない結論を唯一解とするものではない。

重み5は8項目である。

番号7:推定によりY側が別製法の立証を負う効果まで示す。
生産方法の推定から別製法の立証負担へ至る効果を示すことが,推定条文への言及だけとの違いになる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号9:70条1項と最高裁平成27年6月5日判決を踏まえ,同一構造・特性の物として技術的範囲を定める。
PBPの技術的範囲を同一構造・特性の物として定めることが,製法差で文言侵害を否定する処理との分岐になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号16:第三者の予測可能性の保護を理由に,不可能・非実際的事情を要求する最高裁の規範を示す。
不可能・非実際的事情を要する理由と規範が,PBPの明確性審査の基準を決める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号18:Xから,請求項の構造が一義的に分かり第三者利益を不当に害さないとして,明確性違反を否定する具体的反論を示す。
構造が一義的で第三者利益を害さないとの具体的反論が,不可能事情を認めない場合のXの法的応答になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号29:製法について,出願時に当業者が製品から方法を知る分析手段の有無・利用可能性・程度を別に検討する。
製品から製法を知る分析手段の有無を独立に検討することが,物と方法の公然実施の結論を分ける。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号30:具体的な工程αと製品構造からの情報を対比し,製法が知られ得るかを事実に応じて論証する。
工程情報と製品構造を対比して製法の知られ得る程度を判断することが,分析可能性の具体的な結論を決める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号38:先願公開の技術的貢献と重複特許防止という趣旨から,当初記載・技術常識により具体的に開示された発明との同一性を判断する規範を示す。
先願の具体的開示と同一性を制度趣旨から判断する規範が,29条の2の比較を統御する。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号39:「ほとんど」と85~95%及び追加記載がない事実を対比し,範囲の包含だけで十分な開示・同一性を認めないと反論する。
ほとんどという記載と85~95%の限定の差が,数値の包含だけで同一性を認められるかを分ける。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

その他の論点

番号3:物を生産する方法の特許につき104条の生産方法の推定を選ぶ。

番号5:出願前に国内で公然知られた物でないとの要件を,第三者の製造販売も公表刊行物記載もなかった客観的事実へ接続する。

番号8:請求項1を,製法記載を含む物の発明(PBPクレーム)と分類する。

番号11:削取りと溶解の製法の違いが,特定された米の構造に影響しないことを理由付ける。

番号15:明確性要件違反から36条6項2号,123条1項4号,104条の3第1項を正しくつなぐ。

番号22:両特許について29条1項2号,123条1項2号,104条の3第1項の抗弁を立てる。

番号27:物について,当業者が利用可能な分析技術により請求項の構造該当性を判別できるかという基準を示す。

番号33:29条の2違反から123条1項2号,104条の3第1項の抗弁を組み立てる。

記事:令和4年度司法試験知的財産法第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した39項目と5段階の重み付け(AI作成)

(2) 第2問

XとYは甲を主人公とする漫画αを共同制作し,物語・ネームを協議で決め,Xが人物,Yが背景を担当し,相互に修正した。

Bは甲の模型βを作って学園祭に展示し,玩具製造業者Cへ譲渡した。

Cはαを知らずβを独創作品と思い,フィギュアを制作・販売した。

Dは漫画のアニメ化についてXの承諾を得たが,YはXとの関係悪化を理由に拒否した。

Eが繰り返し交渉し高額な使用料を提示してもYは承諾せず,Dは映画を制作して配信しようとしている。

Fは有料の漫画教室で,コマ絵十数枚のコピー・スライド上映・4倍の拡大コピーの配布を行い,生徒に模写させて指導・評価した。

問われるのは,F自身の教材行為と,生徒の模写をFへ帰責できるかという別の問題である。

子記事の模範解答は,次の構成を採る。

各設問は独立し,著作者人格権は検討対象外である。
Yの部分利用への行使を否定し,Dの抗弁を認め,Fの教材引用を限定的に認め,生徒の模写はFに帰責しないとする。

これは子記事の採用構成であり,指定されていない結論を唯一解とするものではない。

重み5は7項目である。

番号6:漫画全体の共同性からYの権利行使を直結せず,Xが制作した甲のイラストの部分利用へ権利が及ぶかを理由付きで検討する。
全体の共同著作物性から部分利用へYの権利をどう及ぼすかが,請求主体の範囲を決める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号16:Cがαを知らずβに依拠した事実から,αの甲イラストへの間接的依拠の可否を論証する。
原作を知らず二次的著作物へ依拠したCの間接的依拠を認めるかが,原著作物への侵害を分ける。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号19:Cのオリジナル作品との誤信を踏まえ,玩具製造業者の確認義務と過失の有無を具体的に検討する。
玩具製造業者の確認義務と誤信を具体的に評価することが,Cの過失責任を分ける。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号26:正当な理由の判断を共有者利益と円滑利用の調整から規範・考慮要素として定立する。
共有者の利益と円滑な利用を調整する判断規範が,合意拒絶の正当性を決める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号28:拒否に正当理由がなくても合意成立と即断せず,合意を命ずる判決を経ない侵害訴訟上の抗弁の可否を論証する。
合意拒絶に正当理由がないことを侵害訴訟の抗弁にできるかが,許諾成立との短絡を防ぐ核心となる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号35:Xの主張として,物理的に描かないFを複製主体と評価する理由を示す。
物理的に描かないFを複製主体と評価する理由が,模写についての責任の帰属を決める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号40:両当事者の主張を本件事実に照らして評価し,模写についての差止めの当否まで示す。
双方の関与事情を評価して差止めの当否へ到達することが,主体論の列挙だけとの違いになる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

その他の論点

番号1:漫画αにつき共同創作と寄与の分離利用不能を示して共同著作物性を判断する。

番号4:模型βを甲のイラストの二次的著作物として2条1項11号に位置付ける。

番号11:Bが模型を譲渡済みで侵害のおそれがないことを差止め否定へ接続する。

番号23:Yの主張を28条・23条1項の公衆送信権侵害のおそれに基づく112条1項の予防請求として構成する。

番号30:スライド投影に22条の2の上映権を対応させ,展示権・公衆送信権と取り違えない。

番号33:作画指導目的を踏まえ32条1項の引用の適用を検討する。

番号36:ロクラクⅡ事件の複製主体判断を対象・方法・関与内容と程度等の総合評価として用いる。

記事:令和4年司法試験知的財産法第2問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した40項目と5段階の重み付け(AI作成)

5 労働法

(1) 第1問

X1は運行管理者の資格と約10年の経験を評価され,期間の定めや職種・業務の限定がない正社員として採用された。

「当面は運行管理者」という説明の後,運行管理に従事したが,高速道路費用と乗務割への不満を理由に,倉庫の欠員補充のため配転を命じられた。

基本給等と勤務敷地は変わらない一方,管理も任せるとの説明に反し,現実には単純な作業だけで,専門性をいかせないことが問題となる。

X2は乗務員の1年契約を更新してきたが,採用時から通算5年を超えて更新しないと説明されていた。

事故不安を受け,合意により倉庫作業員となり,物品の知識をいかして周囲から頼られた。

最終契約の不更新条項に署名したものの,担当者から今後確認するよう促された経緯があり,満了前に更新を申し込んだ。

雇止め翌日にも倉庫には2名の欠員があった。

設問はX1の配転不当・復帰主張と,X2の雇止め不当・雇用継続主張の当否を問う。

命令と合意,職種限定とキャリア期待,有期更新と無期転換をそれぞれ分けて検討する必要がある。

子記事の模範解答は,次の構成を採る。

職種限定を否定しつつ配転濫用を認め,特定業務への現実の復帰と区別する。
更新期待を肯定し,有期更新後の申込みによる無期転換を分ける。

これは子記事の採用構成であり,指定されていない結論を唯一解とするものではない。

重み5は7項目である。

番号4:明示の限定がないだけで結論せず,資格・経験を評価した採用経緯から黙示の限定合意を検討する。
資格・経験と採用経緯から黙示の限定合意を検討することが,配転命令権の有無を分ける。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号12:職種限定合意がなくても,能力・経験の活用とキャリア形成への合理的期待を濫用判断に組み込む。
限定合意がなくても能力活用とキャリアへの期待を評価することが,賃金・通勤だけの不利益判断との差になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号16:職種限定を認めない枝では,配転無効でも倉庫就労義務不存在の確認と特定業務の就労請求を区別する。
就労義務不存在と特定業務への就労請求を区別することが,配転無効の法的効果を決める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号20:19条1号と2号を択一の入口とし,各号該当性と柱書の拒否理由審査を段階的に区別する。
19条の二つの入口と拒否理由審査を分けることが,合理的期待だけで結論を出す誤りを防ぐ。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号26:最終契約の不更新条項と署名を期待否定の事情として評価しつつ,署名だけで当然に期待を消滅させない。
不更新条項への署名だけで期待が消えるかを判断することが,本件の更新期待の評価を分ける。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号28:更新期待の肯定・否定両事情を比較衡量し,どちらか一方だけで結論を出さない。
肯定・否定双方の事情を比較衡量することが,上限又は職種変更の片側だけによる結論との差になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号32:19条更新で通算5年を超える場合,18条1項の申込みとその後の無期契約の開始時期まで論じる。
19条更新と18条申込み・無期契約開始の時期を結ぶことが,雇用継続の具体的効果を示す。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

その他の論点

番号1:配転命令権を抽象的人事権だけで基礎付けず,労働契約上の根拠を示す。

番号2:就業規則の合理性・周知と労働契約法7条本文による契約内容化を示す。

番号6:配転濫用の直接根拠として3条5項を示し,3条4項等だけで代用しない。

番号7:必要性不存在,不当な動機・目的,通常甘受すべき程度を著しく超える不利益等の濫用枠組みを正確に示す。

番号15:職種限定を認め命令を無効とする枝では運行管理者としての地位・就労請求を検討する。

番号23:2号で主観的希望と更新期待の合理性を区別し,満了時までの事情を総合評価する。

記事:令和4年司法試験労働法第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した32項目と5段階の重み付け(AI作成)

(2) 第2問

Y社は,A組合との非書面合意を基に,出勤率9割以上及び支給日在籍を条件として,正社員に年2回,基本給月額2か月分の賞与を30年間支給した。

旧就業規則は賞与を支給することがあると定めるのみであった。

Y社は法改正に合わせてA組合と団交し,令和2年3月27日,7月以降は正社員1.8か月分,契約社員0.5か月分とする書面協約を締結した。

各就業規則も改定し,3月31日に意見聴取・届出を経て電子メールで周知した。

正社員200人のうち役員兼務の部長6人と総務部の次長・課長2人以外はA組合員であり,契約社員125人は非組合員である。

X1は組合員たる正社員として従前の2か月分を請求する。

X2は1年契約を3回更新された契約社員で,同部署の正社員と同じ職務を担い,新入社員を指導することもある。

正社員には転勤と幹部育成が予定される一方,契約社員に転勤・正社員登用制度はない。

Y社はX2の説明要求に就業規則を提示しただけであった。

子記事の模範解答は,次の構成を採る。

X1に協約の1.8か月基準を適用する一方,就業規則変更単独の合理性を否定する。
X2の賞与格差を不合理とし,同額の契約上請求と不法行為賠償・説明請求を分ける。

これは子記事の採用構成であり,指定されていない結論を唯一解とするものではない。

重み5は7項目である。

番号6:不利益変更の協約締結権限を労働組合に認めるかについて理由を付した見解を示す
不利益変更の協約締結権限を理由付きで認めるかが,協約の規範的効力の前提になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号8:協約締結経緯と変更内容から目的逸脱の有無を判断する
締結経緯と変更内容を目的逸脱へ当てはめることが,協約効力の例外を判断する核心となる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号12:待遇改善のため正社員待遇を引き下げる相当性を改正法の趣旨から批判的に検討する
契約社員の待遇改善のため正社員待遇を引き下げる相当性を改正趣旨から評価することが,必要性だけの判断との差になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号18:本件賞与の性質・目的を出勤率・在籍・基本給連動の事実から分析する
本件賞与の性質・目的を具体的に確定することが,待遇差を評価する尺度を決める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号23:判例と本問を職務の同一性や登用制度等で比較して結論転用を避ける
判例と本件の職務・登用等の差を比較することが,賞与格差に判例の結論を転用できるかを分ける。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号25:説明不足を8条のその他の事情へ接続して不合理性判断に用いる
説明不足をその他の事情へ接続することが,説明義務と待遇差の不合理性の関係を具体化する。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号27:8条に直律的効力がなく正社員基準が当然には補充されないと述べる
8条に直律的効力がないことが,違反から当然に正社員の賃金基準を補充できるかを分ける。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

その他の論点

番号1:非書面合意は労組法14条の要式を欠き規範的効力を持たないと論じる

番号3:労使慣行の法的効力について規範意識等の要件を定立する

番号5:組合員への不利益変更協約の規範的効力を原則として認める立場を示す

番号14:協約有効の結論でも就業規則変更の論点を省略しない(注意)

番号17:8条の賞与ごとの性質・目的に即した不合理性判断枠組みを示す

番号26:8条違反について不法行為損害賠償の請求根拠を示す

番号28:各就業規則の合理的解釈から賃金請求権の有無を検討する

記事:令和4年司法試験労働法第2問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した28項目と5段階の重み付け(AI作成)

6 環境法

(1) 第1問

A社はB県のC工場で届出済みのコークス炉を稼働させていた。

老朽化で設備の機能が低下し,硫黄酸化物は基準の10倍,ベンゼンは1.5倍の値が恒常的に測定され,工場長は平成20年頃から測定・記録保存も中止した。

令和3年夏の匿名通報を契機に県の立入調査が行われ,過去の測定記録等から違反が判明した。

設問1はK値規制にHeを用いる趣旨,設問2は硫黄酸化物違反への県の対応,設問3は有害大気汚染物質制度の趣旨とベンゼンへの対応を問う。

設問4では基準超過は既に解消しており,措置・公表が計画されている段階で,A社が検討する法的請求を問う。

Heの算出方法と2乗の根拠,VOC規制,損害賠償,行政手続上の手段,仮の救済・仮処分及び本案の主張は指定された範囲で除外する。

子記事の模範解答は,次の構成を採る。

命令と直罰・告発,ベンゼンの勧告・報告を区別する。
救済は命令の法定差止めと,勧告・公表の非処分説による差止請求を分ける。

これは子記事の採用構成であり,指定されていない結論を唯一解とするものではない。

重み5は6項目である。

番号4:Heが高いほど許容排出量が増えて排出規制が緩和される向きを明示する。
排出口が高いほど規制が緩和される方向を示すことが,拡散・曝露から制度を正しく説明する核心となる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号12:命令・直罰・記録違反の説明を各該当条文に結び付け,措置名だけにしない。
命令・排出直罰・記録違反を各条文へ接続することが,採れる措置の射程を定める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号24:勧告・報告の求めに強制力や罰則がないことを,ばい煙規制と区別して説明する。
指定物質への勧告・報告に強制力や罰則がないことが,ばい煙規制との法的性質の差を決める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号26:命令と勧告の法的性質を分けて対応する訴訟類型を選択する。
命令と勧告の性質を分けることが,抗告訴訟か当事者訴訟等かの救済経路を決める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号34:附則の文言と強制・罰則の不存在から勧告の非処分性をまず検討する。
附則の文言と非強制性から勧告の非処分性をまず検討することが,公表の不利益だけで処分化する議論との差になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号35:非処分説では当事者訴訟又は民事訴訟による勧告の差止請求を直截な救済として示す。
非処分説でも勧告の差止めの直接的救済を示すことが,処分性否定だけで救済を終えない核心となる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

その他の論点

番号2:[必須]大気中で拡散した物質が地表の生活圏で人に曝露する経路を説明する。

番号3:[必須]排出口が高いほど拡散・希釈により生活圏の濃度とリスクが小さくなると説明する。

番号7:[必須]法14条1項による改善命令の発動を継続した不適合排出のおそれに接続する。

番号9:[必須]法33条の2第1項1号の直罰を示し,命令を経ず直ちに排出違反を告発できると説明する。

番号10:[必須]測定・記録・保存の中止を法16条の義務違反として独立に拾う。

番号11:[必須]記録しない・保存しない行為について法35条3号による直ちの告発を示す。

番号13:[必須]低濃度でも長期曝露による健康影響が懸念されることを説明する。

番号16:[必須]強制的規制との対比で,関係者の協働・自主的取組と情報による誘導を示す。

番号20:[必須]法附則9項に基づく指定物質抑制基準の設定・公表を環境大臣の権限として説明する。

番号22:[必須]県知事が法附則10項に基づき抑制基準を勘案して必要な排出抑制勧告を行うと示す。

番号27:[必須]改善命令等には処分性があり,命令前には行訴法3条7項の法定差止訴訟を選ぶと示す。

番号28:[必須]行訴法37条の4の重大な損害のおそれを本件に即して検討する。

番号36:[必須]非処分説では公表の差止請求を示し,法人の名誉・信用侵害の危険を理由にする。

記事:令和4年司法試験環境法第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した40項目と5段階の重み付け(AI作成)

(2) 第2問

AはB県で物質Cを使用・処理する特定施設を設置している。

設問1~3ではCはトリクロロエチレンであり,地下水予防の義務,D・Eの土地にも及んだ汚染後の措置,令和2年に完了した措置と翌年の環境基準強化が問われる。

土壌環境基準は検液1Lにつき0.03mg以下から0.01mg以下に強化された。

設問4ではCの仮定が変わり,水溶性が高く塩素と反応する有機化合物となる。

Aから河川に排出されたCが,下流の浄水場で塩素と反応してホルムアルデヒドを生じ,取水停止・断水等を経てF市が応急給水を実施した。

Cの排水基準がないという事情の下で,F市の法的請求を検討する。

子記事の模範解答は,次の構成を採る。

予防義務と汚染後措置,両法の地点要件,完了済み措置の再実施と現在の健康リスクを分ける。
未規制物質の断水は民法709条を主ルートとする。

これは子記事の採用構成であり,指定されていない結論を唯一解とするものではない。

重み5は7項目である。

番号10:土対法は汚染拡大のおそれがある区域の周辺飲用地点等でも足り,汚染地点と離れていても適用可能と比較する
周辺飲用地点でも足りる土対法の射程が,汚染地点での基準超過を求める水濁法との適用差を決める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号13:完了済み措置に対し基準強化だけを理由とする再実施は一般に求められないと説明する
完了した措置へ基準強化のみで再実施を求められるかが,追加措置の原則的可否を決める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号14:指示に従い完了した者の信頼保護を信義則に結び付けて理由付ける
完了した者の信頼を信義則で根拠付けることが,原則的な再実施制限の理由になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号16:残存土壌・地下水汚染・飲用等から現在の健康被害のおそれがあれば例外的対応を検討する
残存汚染と現在の健康危険を捉えることが,信頼保護だけで排除できない例外的対応を導く。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号20:Cの排水基準がないことだけから違法性・注意義務の欠如や当然の免責を導かない
排水基準の不存在と注意義務を区別することが,709条の過失審査へ進む入口になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。 注意は独立の減点枠ではなく,同じ理解・誤りを肯定命題と別枠で二重評価しない。

番号24:当時の知見や調査可能性に照らし結果の予見可能性を具体的に検討する
当時の知見・調査可能性から予見可能性を具体化することが,化合による損害の過失を分ける。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号25:流出防止・処理等の結果回避可能性と結果回避義務違反を具体的に検討する
流出防止等の回避可能性と義務違反を示すことが,予見だけで責任を肯定する処理との差になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

その他の論点

番号1:Cの有害物質性と使用・処理するAの施設の有害物質使用特定施設該当性を条文に結び付ける

番号4:水濁法14条の3の地下水浄化措置命令を発動要件とともに検討する

番号9:水濁法の命令は飲用等の当該測定地点で浄化基準超過が必要であることを説明する

番号18:資料の要旨とその趣旨を踏まえた自分の法的評価を区別して記述する

番号19:F市からAへの民法709条の不法行為損害賠償請求を主ルートとする

番号27:F市自身の拠点給水所設置・給水車出動等の応急給水費用を損害とする

番号28:生命・身体の現実の侵害がないため水濁法19条の無過失責任を適用しない(注意)

記事:令和4年司法試験環境法第2問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した30項目と5段階の重み付け(AI作成)

7 国際関係法(公法系)

(1) 第1問

B国では軍のXがクーデターによりY大統領を拘束し,最高軍事評議会が全権を掌握した。

B軍はPのメンバーを拷問し,A国に逃れた者を追って越境・砲撃した。

A国は侵入軍を撃退して安保理に報告し,友好国Cは事前の軍事協力合意がないまま単独派兵を計画した。

Zは収用前にB国籍を離脱してC国籍を取得していたが,評議会にB国内の財産を無補償で収用された。

評議会崩壊後,XはD国へ逃れ,Yが政権に復帰した。

D国は引渡し・訴追を行わず,C国の仲裁提案も半年以上無視した。

C国の賠償再請求に対し,B国は旧評議会の行為とは無関係であるとした。

設問1はA・Cの武力行使の正当化,設問2はCによるDの条約違反認定請求,設問3はCによるBへの賠償請求の根拠を問う。

Xの刑事有罪認定やB国の政権転覆を論ずる問題ではない。

子記事の模範解答は,次の構成を採る。

Aの個別的自衛権と要請を要するCの集団的自衛権を区別する。
Dの条約違反の援用と管轄,Bの国家同一性とZの外交的保護を分ける。

これは子記事の採用構成であり,指定されていない結論を唯一解とするものではない。

重み5は6項目である。

番号9:ニカラグア判決に従いA国自身による被攻撃の認識・表明を要件とする
被攻撃国自身の認識・表明が,第三国だけの判断で集団的自衛権を行使できるかを分ける。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号10:ニカラグア判決に従いA国からC国への援助要請を要件とする
被攻撃国の援助要請が,事前の軍事協力合意の有無とは別の追加要件になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号16:訴追・引渡し義務を拷問防止・処罰確保の共通利益から条約締約国間対世的義務と説明する
条約締約国間対世的義務という性質が,直接被害を受けないCの請求適格を支える。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号20:国内法に違反する政府交替でも国家の同一性が保たれB国の責任が存続すると示す
違法な政府交替でも国家同一性が保たれることが,収用に関するBの責任の継続を決める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号27:ノッテボーム判決の射程と外交的保護条文4条の一般的な真正結合不採用を区別し単一国籍のZにC国籍を対抗させる
ノッテボームの特殊な射程と一般の国籍対抗を区別することが,単一国籍のZの外交的保護を分ける。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号29:収用当時の全権掌握・司法府停止を理由に国内的救済要件を満たすと論じ現政権の請求拒否だけで完了としない
収用時の司法府停止から救済不存在を認めることが,現政権の拒絶だけで完了を示す議論との差になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

その他の論点

番号1:憲章2条4項の武力不行使原則と自衛権の原則・例外関係を示す

番号5:必要性を他の手段の利用不能と定義して時間的猶予の欠如に当てはめる

番号12:条約30条1項を条約解釈・適用紛争の管轄根拠とする

番号17:全締約国が義務違反を援用して中止を求められC国にも請求適格があると示す

番号18:訴追か引渡しかの義務事件ICJ判決(2012年)を義務の性質の根拠として用いる

番号24:国籍が被害日から正式請求提出日まで継続する規範を収用前の取得に当てはめる

記事:令和4年司法試験国際公法第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した29項目と5段階の重み付け(AI作成)

(2) 第2問

AB両国は犯罪人引渡条約を締結し,政治犯を例外としつつ軽微な犯罪も引渡対象としてきた。

A国の民主化後,B国はXの引渡請求への手続開始を拒み,事情変更とA国の古い引渡禁止法律を挙げて条約終了を宣言した。

B国の民主化運動を主導したYとZはA国への脱出を図った。

Yは警察の追跡中に交通違反をし,Zは転落後に陸路の検問を避けるため,多数の民間人が搭乗する航空機を奪取した。

B国は態度を変えて条約有効性を認め,Xとの交換でYとZの引渡しを求め,請求対象以外の罪で処罰しないと公式に表明した。

A国は日本と同様の国際法受容の立場を採るが,逃亡犯罪人に関する実施法を欠き,古い法律には引渡禁止規定がある。

設問1は両国の当時の終了原因,設問2はYZの不引渡しの立論,設問3は裁判所の個別判断を求める。

犯罪人引渡しに関する国際条約は,本問のAB条約のみを考慮する。

子記事の模範解答は,次の構成を採る。

Bの終了理由は認め難く,AはBの重大違反を援用し得たとする。
条約有効性を前提とした審査ではYを不引渡しとし,Zの引渡しを認める。

これは子記事の採用構成であり,指定されていない結論を唯一解とするものではない。

重み5は8項目である。

番号2:62条1項の原則と,予見されない変更・同意の不可欠の基礎・残存義務範囲の根本的変容という累積条件を示す。
予見不能・不可欠の基礎・義務の根本的変容の累積条件が,政体変化だけで終了を認められるかを分ける。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号8:A国の古い引渡禁止法の存在だけで重大な条約違反とせず,実際の引渡慣行を評価する。
古い国内法の存在と実際の引渡慣行を区別することが,重大な違反の認定を決める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号10:要請の反復無視と全面不履行意思の表明を60条3項の放棄へ接続する。
反復無視と全面不履行意思を条約放棄へ接続することが,終了援用の法的根拠を定める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号15:国内的効力・位階・国内裁判所による適用要件を別の問いとして検討する。
国内効力・位階・直接適用の三層を分けることが,裁判所で規範を使えるかの判断経路になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号20:不文の慣習法の内容を精確に確定する難しさを直接適用可能性に結び付ける。
慣習規則の内容確定の困難を直接適用の要件へ結ぶことが,抽象的な受容論だけで終わらない核心である。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号24:相対的政治犯罪につき政治的性質が普通犯的性質をはるかに凌ぐかを個別に判断する規範を示す。
相対的政治犯の政治性と普通犯性を比較する規範が,YとZの評価を統御する。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号28:Yの追跡中の交通違反について,政治目的との直接関連と交通安全侵害を比較評価する。
追跡中の交通違反の政治的関連と安全侵害を比較することが,Yの引渡拒否の具体的結論を支える。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号29:Zの他の逃走手段の困難さと,多数の無関係な民間人への航空機奪取の重大な危険を比較評価する。
他の逃走手段の困難と民間人への重大な危険を比べることが,ZをYと異なって評価する根拠になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

その他の論点

番号5:60条1項により二国間条約の違反の他方当事国に終了・運用停止の援用権が生じると説明する。

番号12:一般的受容方式により条約が変型立法なしに国内的効力を有すると説明する。

番号14:憲法と法律を区別して国際法の位階を示し,A国の引渡禁止法律との抵触を処理する。

番号19:条約上の政治犯例外と慣習国際法上の政治犯不引渡し原則を分けてY・Zの根拠とする。

番号27:行為の内容・性質・結果の重大性と政治目的の均衡を判断要素とする。

記事:令和4年司法試験国際公法第2問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した32項目と5段階の重み付け(AI作成)

国際関係法(公法系)は,一般に「国際公法」と呼ばれる分野である。
ほかの年度も含めて論点から探す場合は,司法試験の国際公法―令和元年~令和8年の過去問・答案と論点別ガイド(AI作成)を参照。
基礎事項は,国際公法とは―国際法・国際私法との違い,条約・慣習国際法と主な分野(AI作成)で説明している。

8 国際関係法(私法系)

(1) 第1問

Aは甲国籍,Bは日本国籍で,日本で婚姻生活を営み,子Cは甲国籍を選択した14歳である。

Aは5年前の事故で事理弁識能力を失い,設問1では成年後見開始と後見人選任の管轄・準拠法が問われる。

設問2ではABが死亡し,祖母Dが日本でCを監護養育している。

甲国法は18歳を成年とし,親権者がいない未成年者の後見と,祖父母等の当然後見を定める。

設問3では,Aが事故の2年前に作成した自筆遺言で甲国不動産を甲国法人Eへ遺贈し,BCが遺留分侵害額の金銭請求をする。

各設問は独立し,設問2・3の管轄は仮定され,反致は全問で検討不要とされている。

子記事の模範解答は,次の構成を採る。

後見開始・選任の管轄と準拠法を分け,設問2は甲国法によるDの選任を認める。
遺言能力・方式と,相続としての遺贈・遺留分を分ける。

これは子記事の採用構成であり,指定されていない結論を唯一解とするものではない。

重み5は6項目である。

番号5:条理・通則法5条類推又は5条と35条の連動等の根拠を理由付きで示し,Aの事実へ当てはめて選任の国際裁判管轄を導く。
後見人選任の明文のない国際管轄を根拠から導くことが,後見開始の管轄との違いを説明する核心である。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号8:日本で後見開始審判がされたAの選任に通則法35条2項2号を適用し,日本法を指定する。
日本で開始審判された場合の35条2項2号を適用することが,選任の準拠法を定める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号16:日本で後見事務を行うDがいる本件に,通則法35条2項1号の例外を誤って適用しない。
後見事務を行う者がいる本件で35条2項1号を使わないことが,例外の射程を保つ。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号17:日本で未成年後見開始審判があったと事実を補い,通則法35条2項2号を適用しない。
別の設問から開始審判の事実を補わないことが,35条2項2号の誤適用を防ぐ。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号24:意思表示としての遺言自体と,その内容である贈与という法律行為の準拠法を区別する。
意思表示としての遺言とその内容の贈与を分けることが,37条と36条の適用単位を決める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号30:各設問の独立性を守り,別設問の死亡・審判等の事実を転写しない。
各設問の独立を保つことが,仮定や死亡・審判の事実の混入による準拠法の変化を防ぐ。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

その他の論点

番号1:後見開始の国際裁判管轄を通則法5条に基づいて判断する。

番号4:成年後見人選任の国際裁判管轄を直接定める明文規定がないと指摘する。

番号11:Cの後見人選任を「後見」と性質決定し,通則法35条1項によりCの本国法である甲国法を指定する。

番号14:甲国民法③の祖父母優先・当然後見の規律を祖母Dへ適用する。

番号15:甲国法の本件適用結果として,日本の家庭裁判所はDをCの後見人に選任できると示す。

番号18:遺言能力を意思表示としての遺言の実質的有効性に関わる「遺言の成立」と性質決定する。

番号21:遺言の方式を実質的成立から分け,方式法2条の選択的連結を示す。

番号25:遺言による贈与の有効性を「相続」と性質決定し,通則法36条によりAの本国法である甲国法を指定する。

番号27:遺留分侵害額の請求を「相続」の問題と性質決定する。

記事:令和4年司法試験国際私法第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した31項目と5段階の重み付け(AI作成)

(2) 第2問

Xは日本に営業所を持ち,甲国のY社から絵皿500セットを購入して日本のA社へ転売する。

Y社は甲国内の自社営業所でのみ販売し,買主の費用で国外送付に応じる。

健康被害の報道を受けたA社の解除後,XはZ社の代替品を調達して赤字を負った。

設問1は,契約が解除まで有効であったとの前提で,日本の国際裁判管轄を問う。

設問2は署名書面がない契約の方式と,当初不発効を前提とする代金返還の準拠法を問う。

各問は独立しているので,設問1の有効仮定を設問2へ持ち込まない。

設問3は甲国を条約締約国・留保なしとし,配偶者への贈答用ティーカップ1セットの別契約を扱う。

条約1条・2条の適用を問うものであり,その他の条文や国内法による契約効力を論じる必要はない。

子記事の模範解答は,次の構成を採る。

本来の引渡債務の日本履行地を管轄原因とし,特別事情による却下を否定する。
双方甲国内の契約方式は無効,日甲に分かれる方式は有効とし,返還は甲国法,贈答用売買は条約除外とする。

これは子記事の採用構成であり,指定されていない結論を唯一解とするものではない。

重み5は7項目である。

番号4:損害賠償債務が本来債務の転化であることから「当該債務」を目的物引渡債務と説明する。
当該債務を転化前の引渡債務と捉えることが,3条の3第1号の履行地の判断対象を決める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号5:引渡地の合意がないとの与件を維持し,送付先から不適切な合意を補わない。
引渡地の合意がない与件を維持することが,選択法による履行地の検討を飛ばす誤りを防ぐ。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号12:P条を方式の問題と性質決定し,7条の成立・効力だけで処理しない。
署名要求を方式と性質決定することが,7条だけで有効無効を判断する処理との分岐になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号18:当事者の便宜から申込み・承諾の双方を一体とし,個別累積でなく選択的な適合で足りる理由を示す。
隔地的契約の両行為を選択的に連結する理由が,両国の方式を累積要求する誤りを防ぐ。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号23:隔地的不当利得で損失地法/利得地法の選択に規範的な理由を付ける。
損失地又は利得地を選ぶ規範的理由が,14条の連結を名前だけで決める処理との差になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号25:契約関連不当利得として15条の明らかにより密接な関係を検討する。
契約関連の不当利得を15条へ接続することが,原則連結から密接関係による附従へ進む経路になる。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

番号33:用途告知からY社の認識を認定し2条(a)ただし書の再適用を否定する。
贈答用途の告知と売主の認識を評価することが,家族用売買の除外をただし書で戻せるかを決める。 この設問内の法的役割を理由に5を提案する。

その他の論点

番号2:債務不履行損害賠償訴訟を民訴法3条の3第1号の対象とする。

番号9:民訴法3条の9の特別事情を本問の双方の事情で検討して最終結論を示す。

番号17:日甲に分かれた場合,10条1項と4項の選択的連結を示す。

番号20:契約当初不発効の給付返還を不当利得と性質決定して14条以下を使う。

番号29:条約1条1項(a)又は(b)の入口を確認してから2条の除外へ進む。

番号32:配偶者への贈答購入を2条(a)の家族用売買の除外に該当させる。

記事:令和4年司法試験国際関係法(私法系)第2問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した34項目と5段階の重み付け(AI作成)

第4 16記事に共通する作り方

1 評価項目の抽出

各記事は出題の趣旨と採点実感を,一項目につき一つの判定対象へ具体化し,根拠欄に頁・節を示している。
「記載なし」は関連範囲の実読結果であり,未取得・未確認とは区別する。
「間接」は資料からの推論を含む表示であり,公式資料の明示と同一ではない。
負例も重みのある公開行には含まれるが,裏返しの負例を内部で保持しているだけのものや一般的な答案作法は加算しない。

2 5段階の重み付け

本記事では,重み5は評価の分かれ目又は答案の骨格,重み3は一方の資料が明示する中核の理由付け,重み2は補強又は典型的な誤り,重み1は控えめな言及という入口で整理する。
ただし,基本理解を損なう負例,許容構成及び条件付きの注意をどの段階に置くかは各記事の定義・根拠欄を確かめる必要がある。

重み4は一律に高評価を意味しない。
倒産法の両問,租税法の両問,経済法第2問,知的財産法の両問及び労働法第1問は,評価又は具体的な誤りの指摘を通じて取り上げた事項を含む。
経済法第1問,労働法第2問及び環境法第2問は不十分答案の指摘を含み,国際関係法(公法系)の両問でも子記事自身が検討・評価・不足又は誤りの指摘を区別している。
環境法第1問と国際関係法(私法系)の両問も,「取り上げた」を「高く評価した」へ読み替えず,各定義と行の根拠を読む。

採点上の重要性は右欄の5段階の重みで示す。
注意事項や許容される答案構成は,必要な場合に本文中で説明する。
許容分岐は,採る立場・事実評価に対応する項目を参照する。
設問が複数の立場の検討を求める場合には,その検討を省略しない。
「注意」は誤りを避けるための項目の性質であり,独立した減点ではない。
元の番号・項目数・具体的な適用条件を維持し,同じ理解や誤りを重ねて評価しない。

3 模範解答と解説

模範解答は設問の指定に応じ,問題の入口,規範,事実の評価及び法的効果を組み立て,解説で理由・別構成・誤りの注意を示すものである。
国家や権利者の主張を組み立てる問題と,自説の判断を示す問題を一つの立場へ一般化しない。
子記事が採った結論と,問題文が指定した前提・対象外事項は別に読む。

第5 重みの分布の比較

科目・問題重み5重み4重み3
倒産法第1問8265
倒産法第2問7204
租税法第1問7224
租税法第2問6204
経済法第1問6235
経済法第2問7314
知的財産法第1問8264
知的財産法第2問7265
労働法第1問7204
労働法第2問7192
環境法第1問6266
環境法第2問7192
国際関係法(公法系)第1問12134
国際関係法(公法系)第2問10118
国際関係法(私法系)第1問12141
国際関係法(私法系)第2問9813
16問の合計165242109
科目・問題重み2重み1項目数重みの合計
倒産法第1問7046173
倒産法第2問8039143
租税法第1問3036141
租税法第2問4034130
経済法第1問3037143
経済法第2問1043173
知的財産法第1問1039158
知的財産法第2問2040158
労働法第1問1032129
労働法第2問0028117
環境法第1問2040156
環境法第2問2030121
国際関係法(公法系)第1問0029124
国際関係法(公法系)第2問3032124
国際関係法(私法系)第1問4031127
国際関係法(私法系)第2問4034124
16問の合計5315702227

Nは各重みの件数の合計,Wは各行の重みを足した数値である。
16問すべての表の実際の行を集計した。
重み1があるのは倒産法第2問の1項目であり,0件の問題にも5段階の定義はある。

科目・問題によって項目の細かさ,設問数及び条件付き分岐の置き方が違う。
項目数やWの大小を,難易度,科目の有利不利,公式の配点,予想得点又は合格可能性へ置き換えない。

本記事では,法律構成の入口と,比較対象を分ける説明が今回の重み5に現れていると整理する。
倒産法第1問の番号38は甲乙の所有主体・財団帰属,知的財産法第1問の番号27・29は物と製法の分析可能性,環境法第2問の番号9・10は両法の地点要件,国際関係法(公法系)第2問の番号15は国内的効力・位階・適用要件を区別する。
この整理は科目の優劣を示すものではない。

第6 関連記事

①令和4年度司法試験論文式試験の主要7科目の模範解答と評価項目(AI作成)
②令和7年度司法試験論文式試験の選択科目8科目の模範解答と評価項目(AI作成)
③令和8年度司法試験論文式試験の選択科目8科目の参考答案と予想評価項目(AI作成)
④法務省HPの司法試験・予備試験の資料の所在―年度別の実施・結果・出題趣旨・採点実感のページ一覧(AI作成)
⑤司法試験の採点実感から学ぶ法律文書の書き方―準備書面・意見書・相談メモのチェックリスト(AI作成)
⑥令和元年司法試験論文式試験の選択科目8科目の模範解答と評価項目(AI作成)

令和8年度の選択科目ハブは参考答案の記事であり,今回の16模範解答の件数・集計には含めない。

第7 出典

1 公式資料

①令和4年司法試験問題
②令和4年司法試験論文式試験問題・選択科目
③令和4年司法試験の結果について
④令和4年司法試験論文式試験問題出題の趣旨
⑤令和4年司法試験の採点実感
⑥令和4年司法試験の採点実感・選択科目

2 確認状態

本記事は令和8年10月14日の16子記事の公開本文に基づき,概要,設問の指定,評価表の各行,重み5の事項,定義・分布及び出典を整理したものである。
各表から件数とWを再計算し,題名・導入・分布と照合した。
公式資料の16問の要求を独立に再審査したものではない。

公式リンクはGETで応答と到達先を確認した。
PDFの実読は資料同定の冒頭及び科目の表紙等に限り,各問の内容に関する実質的な分析は子記事による。
リンクの応答確認を,PDF全体又は試験当時の法令・判決原文の独立確認と同一に扱わない。

本記事では裁判例の判旨を直接引用していない。
法令・判決原文の版と確認範囲は各子記事の出典・確認状態を参照する。
法務省内部の項目別配点や掲載答案の公式得点は未確認である。