1 官報の電子化
(1) 官報の発行に関する法律(令和5年12月13日法律第85号)に基づき,令和7年6月までに官報が電子化されます。
(2) 令和5年3月14日から同年9月28日までの間,官報電子化検討会議が開催されました(内閣府HPの「官報について」参照)。
(3) 内閣府HPの「官報の電子化について」(2023年12月14日付)には以下の記載があります。
明治16年の官報創刊以来、官報の発行に関する法律はありませんでした。また、法令の公布を官報をもって行うことについても、昭和22年の日本国憲法の施行の際に「勅令」が廃止されて以降、このことを明文で定めたものはなく、慣行として行われてきました。
こうした中、我が国のデジタル化の象徴として、官報を電子化するため、ウェブサイトによる官報の発行方法等を定める法律が成立しました 。
これにより、これまで掲示場や官報販売所等を通じて閲覧・販売されていた官報が、今後はウェブサイトで「いつでも・どこでも・無料で」閲覧することが可能となります。
2 官報による法令公布の意味
(1) 官報による法令公布の意味については,最高裁大法廷昭和32年12月28日判決,及び最高裁大法廷昭和33年10月15日判決(裁判官入江俊郎(元衆議院法制局長)の補足意見は法令の施行時期について詳しい説明をしています。)が非常に参考になります。
(2) 最高裁大法廷昭和33年10月15日判決によれば,当時一般の希望者が官報を閲覧し,又は購入しようとすればそれをなし得た最初の場所である大蔵省印刷局官報課又は東京都官報販売所において閲覧又は購入が可能になった時点で,法令が公布されたこととなります。
(3) 大審院昭和14年2月28日判決は,官報を一般に頒布する発送手続が完了した時をもって公布があったものとする発送主義に近い判示をしているため,最高裁大法廷昭和33年10月15日判決とは異なる判示をしていました(法曹時報10巻3号143頁参照)。
3 その他
・ 官報及び法令全書に関する内閣府令1条(官報)は「官報は、憲法改正、詔書、法律、政令、条約、内閣官房令、内閣府令、デジタル庁令、省令、規則、庁令、訓令、告示、国会事項、裁判所事項、人事異動、叙位・叙勲、褒賞、皇室事項、官庁報告、資料、地方自治事項及び公告等を掲載するものとする。」と定めています。
本日7月2日は官報創刊の日です。
今年で国立印刷局は創立150年を迎えますが、それに遅れること12年、明治16年に官報が創刊されて今年で138年です。官報を見たことがないという方は、国立印刷局のHPから本日の官報を無料で閲覧できますので、是非一度ご覧ください。https://t.co/rAyuaA97vF pic.twitter.com/mUFxUycdqF— 独立行政法人国立印刷局 (@NPB_IAA) July 2, 2021
紙の官報「将来的な廃止考える」、河野デジタル相 https://t.co/73CpdiEWDJ
— 吉野直也(日本経済新聞政治部長) (@NaoyaYoshino) December 20, 2022