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在宅事件とは―身柄事件との違い,捜査から処分までの流れと結果の確認(AI作成)

在宅事件とは,被疑者の身柄を拘束せずに捜査を進める刑事事件である。逮捕されなかった場合のほか,逮捕後に釈放されて捜査が続く場合もある。在宅という区分は,無罪・不起訴や軽い処分を意味するものではない。

警察で取調べを受けた後に連絡がないときは,送致の有無,担当機関,処分が出たかどうかを分けて確認する。本記事では,呼出し当日の持ち物ではなく,在宅事件の進行と結果の確認方法を扱う。

民事事件との違いや,身柄事件を含む全体の流れは,刑事事件とは―民事事件との違い,手続の流れと立場別の対応を参照されたい。

第1 在宅事件と身柄事件の違い

1 「在宅」は身体拘束の有無を示す

検察庁の案内は,身柄を拘束せずに進める在宅事件と,逮捕・勾留によって拘束して進める身柄事件を区別している。文字どおり自宅に待機することを命じる制度という意味ではない。

身柄を拘束するかどうかと,起訴するかどうかは別の判断である。在宅のまま公判請求や略式命令請求をされる場合もある。逆に,釈放された後に捜査が続くこともあり,釈放だけで不起訴になったと判断することはできない。

2 身柄拘束の期間と捜査の期間を混同しない

逮捕・勾留には法律上の期間の制限がある。しかし,その期間を在宅事件の捜査全体の終了期限に読み替えることはできない。捜査事項や証拠収集の状況などが異なるため,「警察で聴取されてから必ず何か月で終わる」という一律の期限を置かない。

時間が経過したことだけから不起訴を推測せず,分かっている経過を整理して担当機関に確認する。在宅で進んでいることは,その後の逮捕・勾留の可能性がなくなったという保証でもない。

被疑者の逮捕/被疑者及び被告人の勾留

第2 捜査から処分までの流れ

1 警察の捜査と事件の送致

警察は,事情聴取,供述調書の作成,資料の収集などを行う。事件を検察官に送る送致と,被疑者を起訴することは別である。「書類送検」と聞いた場合も,それだけで起訴や有罪が決まったという意味ではない。

警察での聴取が終わったという説明を受けた場合は,担当警察署・担当者,送致の有無,送致先の検察庁など,確認できる事項を記録する。これらは問い合わせの際の手がかりであり,すべての段階で同じ情報が直ちに分かるとは限らない。

2 検察官の捜査と呼出し

検察官は,必要に応じて被疑者や被害者・参考人から事情を聞き,証拠を検討する。警察で供述した後に検察庁で改めて聴取されることもある。呼出しだけから,処分の種類や結果を決めつけない。

連絡の理由,持ち物,日程変更,当日の流れは,検察庁から呼び出されたらを参照されたい。被疑者の取調べにおける権利や調書の確認は,警察及び検察の取調べで扱っている。

刑事訴訟法198条1項は,逮捕・勾留されていない被疑者について,取調べのための出頭を拒み,出頭後も退去できると定める。同条2項は,自己の意思に反して供述する必要がない旨の告知を定める。裁判所の召喚など,別の根拠に基づく手続と混同せず,通知の発出者と内容を確認する必要がある。

3 起訴・不起訴とその後

検察官は,証拠と事情を検討し,起訴・不起訴を判断する。不起訴には嫌疑なし,嫌疑不十分,起訴猶予などがある。起訴には公判請求と略式命令請求があり,略式命令請求も刑事裁判を求める起訴である。

略式手続について説明を受けた場合は,同意の意味と,略式命令が出た後の手続を確認する。刑事事件の略式手続を参照されたい。刑事事件全体の流れを知りたい場合は,裁判所の刑事事件の案内も参考になる。

第3 連絡がないときの確認事項

1 経過を時系列で整理する

まず,出来事の年月日,最後に聴取を受けた日,その際の説明,提出した資料,担当機関と連絡先を整理する。弁護人がいる場合は,照会の方法や,捜査機関との連絡状況を弁護人に確認する。

整理する事項確認する内容
警察での経過担当警察署・担当者,最後の聴取日,送致に関する説明
検察庁での経過担当検察庁・担当者,事件番号が分かればその番号,呼出しや処分に関する連絡
書面と資料受け取った通知,提出書類,受領した記録,次回の日程
現在知りたいこと捜査中か,送致済みか,処分が出たか,不起訴の告知を求めたいか

2 問い合わせと処分通知は別の問題である

担当機関への問い合わせは,現在の進行状況を確認するためのものでもある。既に不起訴処分が出た場合の告知や,告訴人等への処分通知とは,根拠と対象が異なる。連絡が来るのを待つことと,法律上の請求をすることを区別する。

第4 処分結果の確認方法は立場によって異なる

1 被疑者が不起訴の告知を求める場合

刑事訴訟法259条は,検察官が不起訴処分をした場合,被疑者から請求があれば,速やかにその旨を告げることを定める。被疑者に対して,あらゆる処分結果が必ず自動で郵送される制度と理解しない。

この規定は不起訴処分が出ている場合の告知であり,捜査中の事件について直ちに処分を決めることや,不起訴理由を被疑者に同じ規定で告げることを定めたものではない。担当検察庁へ,事件を特定する情報と,自分が被疑者であること,求める告知の内容を伝えて手続を確認する。

2 告訴人・告発人等への通知と理由の告知

刑事訴訟法260条は,告訴・告発・請求のあった事件について,起訴・不起訴の処分などを告訴人・告発人・請求人に通知することを定める。同法261条は,不起訴の場合に,これらの人から請求があれば理由を告げることを定める。

被害届を出しただけで,当然に告訴人として同じ通知を受けるとは限らない。被疑者への259条の告知と,告訴人等への260条・261条の通知・理由告知は分けて考える。

3 被害者等の通知制度と記録の入手

被害者等には別の通知制度もあるため,対象・通知内容・希望の申出先を捜査機関に確認する。検察庁の被害者等通知制度では,事件の処分,裁判の日時・場所,裁判結果などの情報提供が案内されている。刑事手続における被害者の権利も参照されたい。

処分結果を知ることと,供述調書などの記録の写しを得ることは別である。通知を受けたからといって,捜査記録一式を当然に入手できるわけではない。刑事記録の入手方法では,捜査中,公判中,不起訴,確定後を分けている。

第5 相談するときに伝える事項

自分が被疑者・被害者・告訴人等のどの立場か,現在の担当機関,最後に受けた説明,手元にある書面,知りたい結果を伝える。仕事や生活への影響,今後の呼出しに関する事情も整理する。

弁護士への相談では,記憶している事実と,不明な事項・推測を分ける。在宅だから相談が不要,連絡がないから事件が終わった,という判断を先に置かず,現在の段階に合う対応を検討する。弁護人の選任,国選弁護人及び接見交通権も参照されたい。

第6 主な一次資料

検察庁「逮捕から起訴まで」/検察庁「刑事事件の手続について」/検察庁「捜査について」

刑事訴訟法(198条,247条・248条,259条~261条,461条以下)

福岡高等検察庁「被害者支援について」(被害者等通知制度)