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司法試験の出題法令の基準日―平成18年以降の年度別六法リンク(AI作成)

司法試験の過去問を解く際には,どの時点の法令を前提にするかを確認する必要がある。
令和6年以降は,当該年の1月1日に施行されている法令が原則である。
平成18年から令和5年までの一般則は,試験時に施行されている法令であった。

以下では,平成18年から令和8年までの21年について,基準日と六法の対応版を年度別に整理する。
e-Govの対応版を確認した76欄には履歴版へのリンクを付し,確認できなかった50欄は対象年度と理由を示す。
確認日は令和8年10月27日である。

第1 基準日の原則と変更時期

対象年原則となる法令例外の取扱い
平成18年~令和5年試験時に施行されている法令異なる取扱いについては広報する
令和6年以降当該年の1月1日に施行されている法令異なる取扱いについては広報する

従来の一般則は,平成17年5月31日決定で定められ,平成23年11月9日改正版でも試験時の施行法令を基準としていた。

令和5年11月7日決定は,原則を当該年の1月1日施行法令に改め,従来の一般決定と租税法の決定を廃止した。
令和6年司法試験の公式案内は,この取扱いを令和6年試験から適用すると明示している。

したがって,令和6年以降の過去問について,試験当日の最新版に置き換えると,出題の前提と異なる場合がある。
また,いずれの時期も,特別の取扱いを示す広報の有無を併せて確認する必要がある。

第2 平成18年以降の年度別リンク表

1 表の読み方

「基準日」は,出題の前提となる法令を選ぶための日を指す。
これに対し,リンクの「版の日付」は,その基準日に対応するものとしてe-Govで確認した履歴版の日付である。
両者の日付が同じとは限らない。

憲法のリンクは,全年度とも昭和22年5月3日の同一版である。
「商法」欄は法令としての商法へのリンクであり,会社法など商法科目の全法令をまとめたものではない。
「未確認」は,その年の対応版を今回確認したe-Govの公開履歴から特定できなかったことを意味し,現在の条文へのリンクで代用していない。

平成18年から令和5年までは,科目ごとの試験実施日を照合日とした。
このため,次の基準日表では公法系・民事系・刑事系の論文と短答を分けている。
平成27年以降の商法・民事訴訟法・刑事訴訟法の欄は論文の実施日に対応する。
令和6年以降は,各科目とも当該年1月1日を基準としている。

2 年度別の基準日

年度基準日・科目別の照合日日程の公式資料
平成18年(2006)論文:公法系 2006-05-20/民事系 2006-05-22/刑事系 2006-05-23;短答 2006-05-19公式日程
平成19年(2007)論文:公法系 2007-05-16/民事系 2007-05-18/刑事系 2007-05-19;短答 2007-05-15公式日程
平成20年(2008)論文:公法系 2008-05-15/民事系 2008-05-17/刑事系 2008-05-18;短答 2008-05-14公式日程
平成21年(2009)論文:公法系 2009-05-14/民事系 2009-05-16/刑事系 2009-05-17;短答 2009-05-13公式日程
平成22年(2010)論文:公法系 2010-05-16/民事系 2010-05-13/刑事系 2010-05-15;短答 2010-05-12公式日程
平成23年(2011)論文:公法系 2011-05-11/民事系 2011-05-12/刑事系 2011-05-14;短答 2011-05-15公式日程
平成24年(2012)論文:公法系 2012-05-16/民事系 2012-05-17/刑事系 2012-05-19;短答 2012-05-20公式日程
平成25年(2013)論文:公法系 2013-05-15/民事系 2013-05-16/刑事系 2013-05-18;短答 2013-05-19公式日程
平成26年(2014)論文:公法系 2014-05-14/民事系 2014-05-15/刑事系 2014-05-17;短答 2014-05-18公式日程
平成27年(2015)論文:公法系 2015-05-13/民事系 2015-05-14/刑事系 2015-05-16;短答 2015-05-17公式日程
平成28年(2016)論文:公法系 2016-05-11/民事系 2016-05-12/刑事系 2016-05-14;短答 2016-05-15公式日程
平成29年(2017)論文:公法系 2017-05-17/民事系 2017-05-18/刑事系 2017-05-20;短答 2017-05-21公式日程
平成30年(2018)論文:公法系 2018-05-16/民事系 2018-05-17/刑事系 2018-05-19;短答 2018-05-20公式日程
令和元年(平成31年)(2019)論文:公法系 2019-05-15/民事系 2019-05-16/刑事系 2019-05-18;短答 2019-05-19公式日程
令和2年(2020)論文:公法系 2020-08-12/民事系 2020-08-13/刑事系 2020-08-15;短答 2020-08-16公式日程
令和3年(2021)論文:公法系 2021-05-12/民事系 2021-05-13/刑事系 2021-05-15;短答 2021-05-16公式日程
令和4年(2022)論文:公法系 2022-05-11/民事系 2022-05-12/刑事系 2022-05-14;短答 2022-05-15公式日程
令和5年(2023)論文:公法系 2023-07-12/民事系 2023-07-13/刑事系 2023-07-15;短答 2023-07-16公式日程
令和6年(2024)2024-01-01(全6法)公式日程
令和7年(2025)2025-01-01(全6法)公式日程
令和8年(2026)2026-01-01(全6法)公式日程

平成18年は変更後の日程,令和2年は延期後の8月の日程による。
令和元年の民法と令和5年の刑法については,次のリンク表及び第3の説明のとおり,版を分けている。

3 憲法・民法・刑法

年度憲法民法刑法
平成18年(2006)1947-05-03版未確認(第4参照)未確認(第4参照)
平成19年(2007)1947-05-03版未確認(第4参照)未確認(第4参照)
平成20年(2008)1947-05-03版未確認(第4参照)未確認(第4参照)
平成21年(2009)1947-05-03版未確認(第4参照)未確認(第4参照)
平成22年(2010)1947-05-03版未確認(第4参照)未確認(第4参照)
平成23年(2011)1947-05-03版未確認(第4参照)未確認(第4参照)
平成24年(2012)1947-05-03版未確認(第4参照)未確認(第4参照)
平成25年(2013)1947-05-03版未確認(第4参照)未確認(第4参照)
平成26年(2014)1947-05-03版未確認(第4参照)未確認(第4参照)
平成27年(2015)1947-05-03版未確認(第4参照)未確認(第4参照)
平成28年(2016)1947-05-03版未確認(第4参照)未確認(第4参照)
平成29年(2017)1947-05-03版2016-10-13版2016-06-23版
平成30年(2018)1947-05-03版2018-04-01版2017-07-13版
令和元年(平成31年)(2019)1947-05-03版論文:2019-01-13版;短答:2019-05-17版2018-07-13版
令和2年(2020)1947-05-03版2020-04-01版2020-04-01版
令和3年(2021)1947-05-03版2021-04-28版2020-04-01版
令和4年(2022)1947-05-03版2022-04-01版2020-04-01版
令和5年(2023)1947-05-03版2023-06-14版2023-07-13版;短答第6問の改正前版:2023-06-06版
令和6年(2024)1947-05-03版2023-06-14版2023-07-13版
令和7年(2025)1947-05-03版2024-05-24版2023-07-13版
令和8年(2026)1947-05-03版2025-10-01版2025-07-22版

4 商法・民事訴訟法・刑事訴訟法

年度商法民事訴訟法刑事訴訟法
平成18年(2006)未確認(第4参照)未確認(第4参照)未確認(第4参照)
平成19年(2007)未確認(第4参照)未確認(第4参照)未確認(第4参照)
平成20年(2008)未確認(第4参照)未確認(第4参照)未確認(第4参照)
平成21年(2009)未確認(第4参照)未確認(第4参照)未確認(第4参照)
平成22年(2010)未確認(第4参照)未確認(第4参照)未確認(第4参照)
平成23年(2011)未確認(第4参照)未確認(第4参照)未確認(第4参照)
平成24年(2012)未確認(第4参照)未確認(第4参照)未確認(第4参照)
平成25年(2013)未確認(第4参照)2012-10-01版未確認(第4参照)
平成26年(2014)未確認(第4参照)2012-10-01版未確認(第4参照)
平成27年(2015)未確認(第4参照)2012-10-01版未確認(第4参照)
平成28年(2016)2016-04-01版2012-10-01版未確認(第4参照)
平成29年(2017)2016-04-01版2012-10-01版2016-12-01版
平成30年(2018)2017-06-02版2017-06-02版2017-07-13版
令和元年(平成31年)(2019)2019-04-01版2017-06-02版2018-06-01版
令和2年(2020)2020-04-01版2020-04-01版2020-04-01版
令和3年(2021)2020-04-01版2021-04-28版2020-04-01版
令和4年(2022)2020-04-01版2021-04-28版2022-04-01版
令和5年(2023)2023-04-01版2023-06-06版2023-07-13版
令和6年(2024)2023-04-01版2023-11-15版2023-12-15版
令和7年(2025)2023-04-01版2024-03-01版2024-12-12版
令和8年(2026)2023-04-01版2025-07-22版2025-07-22版

第3 同じ年度でも版を分ける必要がある例

1 令和元年の民法

令和元年の民法は,論文が5月16日,短答が5月19日である。
それぞれの実施日に対応するe-Govの履歴版を照合すると,論文は2019-01-13版,短答は2019-05-17版となる。
同じ令和元年の民法であっても,年度だけで1つの版にまとめることはできない。

これは,後述する債権法改正の前後という区別だけでは解決しない。
「債権法改正前の民法」と整理できても,ほかの改正を含む法令全体の履歴版まで同一になるわけではない。

2 令和5年の刑法と短答第6問

令和5年は,刑法の論文が7月15日,短答が7月16日である。
一般則に対応する版は,いずれも2023-07-13版である。
試験全体の初日だけを用いて,刑法の版を決めるとずれが生じる。

ただし,令和5年8月3日の公式通知によると,刑法の短答第6問は7月13日施行の改正前の法令に基づいて出題された。
この取扱いについて事前の広報がなかったため,同問は受験者全員を得点扱いとされた。
上の表では,通常の対応版に加え,改正前の確認用として2023-06-06版へのリンクを区別して掲載した。

第4 当時の対応版を確認できなかった50欄

1 対象年度と確認できなかった理由

未確認欄の内訳は次のとおりである。
各法令の公開履歴一覧を調べ,最古の掲載版について履歴IDによる本文データの直接取得も確認したが,その版の日付が対象の試験日より後であった。
そのため,この掲載版をそれ以前の試験の対応版としてリンクしていない。

法令未確認の対象年度欄数今回確認した公開履歴の最古版と理由
民法平成18年~平成28年112016-10-13版。対象となる各年の試験日より後であり,当時の統合本文に対応する版を公開履歴から特定できなかった。
刑法平成18年~平成28年112016-06-23版。対象となる各年の試験日より後であり,当時の統合本文に対応する版を公開履歴から特定できなかった。
商法平成18年~平成27年102016-04-01版。対象となる各年の試験日より後であり,当時の統合本文に対応する版を公開履歴から特定できなかった。
民事訴訟法平成18年~平成24年72012-10-01版。対象となる各年の試験日より後であり,当時の統合本文に対応する版を公開履歴から特定できなかった。
刑事訴訟法平成18年~平成28年112016-12-01版。対象となる各年の試験日より後であり,当時の統合本文に対応する版を公開履歴から特定できなかった。

合計は,民法11欄,刑法11欄,商法10欄,民事訴訟法7欄,刑事訴訟法11欄の50欄である。
国立国会図書館の日本法令索引による改正沿革も確認したが,改正法の履歴を当時の条文全体に溶け込ませた統合本文と同一視していない。
ここでいう未確認は,今回調べた公開履歴では対応版を特定できなかったという範囲の結論である。
当時の法令や,書籍・官報その他の媒体にある過去の本文が存在しないという意味ではない。

2 平成29年より前でも確認できた版がある

e-Govの法令APIには,日付を指定して取得する方法について2017-04-01以降という制限がある。
しかし,これは,それ以前の履歴版を一律に確認できないという意味ではない。
履歴IDを直接指定する経路では,次の5欄を確認できたため,上の年度別表にもリンクを設定している。

法令対象年度対応する履歴版
民事訴訟法平成25年・26年・27年・28年の4欄2012-10-01版
商法平成28年の1欄2016-04-01版

したがって,未確認50欄の理由は,単に日付指定の制限にかかったことではなく,公開履歴一覧と履歴IDによる取得を照合しても,対象の試験日以前に対応する版を特定できなかったことである。

第5 一般則と区別して確認する事項

1 租税法の旧基準

平成18年11月8日決定・平成23年11月9日改正版が定めた租税法の基準は,その年の1月1日現在で既に公布され,選択科目の試験日以前に施行されることが定まっている法令であった。
1月1日に既に施行されている法令に限るという,令和6年以降の一般則とは条件が異なる。
この租税法の決定は,令和5年11月7日決定で廃止された。

平成18年11月の決定を,その年5月の初回試験の根拠として遡って説明することはできない。
初回試験の租税法については,次の資料7に当該年の取扱いが示されている。

2 平成18年の初回試験

司法試験委員会の平成17年6月30日会議の資料7は,初回の新司法試験について,商法分野の改正後法令を試験時の施行の有無にかかわらず対象とする取扱いを示している。
会社法による実質改正部分については,基本的な事項に限るとされている。
同日の議事要旨にも,資料7に基づいて広報することを決めた旨が記録されている。

この資料は,当時の商法分野に関する特別の取扱いを確認するためのものである。
年度別表の「商法」欄だけで,会社法その他の関係法令まで確認したことにはならない。

3 債権法改正に関する確認事項

平成30年1月29日の確認事項は,平成30年及び平成31年の試験を債権法改正前の関係法令に,平成32年,すなわち令和2年以降の試験を改正後の関係法令に基づいて出題することを確認している。
これは,令和2年4月1日施行の債権法改正に関する整理である。

この確認だけで,ほかの民法改正の取扱いや,個々の問題の事実関係に対する経過措置の適用まで一括して決まるわけではない。
年度別の対応版に加え,問題で指定された前提や,関係する経過措置を確認する必要がある。

4 出題基準と試験用法文の登載基準

令和8年司法試験に関するQ&AのQ29・Q30は,当該年1月1日に施行されている法令による出題を原則としている。
Q32は,試験用法文の登載基準も,原則として当該年1月1日に施行されている法令としている。
いずれも1月1日を用いるが,「何に基づいて出題するか」と「試験用法文に何を載せるか」は区別して確認する事項である。

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