当事務所は、交通事故の被害者側の事件について、依頼者が費用の心配をせずに弁護士へ依頼できることを重視しています。弁護士費用特約を利用できる場合、依頼者の自己負担は原則として生じません。特約がない場合も、着手金は0円であり、成功報酬金は保険金又は示談金が入金された後に精算するため、依頼時の支払はありません。
交通事故のうち、自賠責保険又は任意保険に加入せずに損害賠償請求を受けている方の事件は、一律に相談をお断りしています。
以下は被害者側の交通事故事件についての基準です。金額はすべて消費税込みで、基準日は令和8年11月1日現在です。
第1 弁護士費用特約を利用できる場合
1 依頼者の自己負担は原則として生じません
自動車保険等に付帯する弁護士費用特約を利用できる場合、着手金、成功報酬金及び実費は特約から支払われます。そのため、依頼者は原則として費用の負担なく、ご自身で選んだ弁護士に依頼できます。
ただし、当職の弁護士費用が弁護士費用保険の利用枠300万円を超えた場合、依頼者の自己負担が発生します。
2 弁護士費用の額
特約から支払われる弁護士費用の額は、保険約款及び日弁連リーガル・アクセス・センター(LAC)の基準によります。この基準は、かつての日本弁護士連合会の報酬基準に準拠したものです。
例えば、経済的利益が300万円を超え3000万円以下の場合、着手金は経済的利益の5.5パーセントに9万9000円を加えた額、成功報酬金は経済的利益の11パーセントに19万8000円を加えた額となります。
3 少額の事案でも受任します
LACの基準には着手金の最低額が定められており、物損のみの事案又は賠償額が小さい事案でも、着手金が特約から支払われます。そのため、規模が小さく見える事案も受任します。
第2 弁護士費用特約を利用できない場合
1 法律相談料
交通事故の被害者側の初回法律相談は、90分まで無料です。2回目以降は30分ごとに6000円をいただきます。事件受任の可能性があるものに限り、無料のメール相談にも対応しています。
弁護士費用特約が使えない案件で2回目以降の相談終了時間が午後6時以降となった場合、時間外手数料として6000円をいただきます。
2 着手金
着手金は0円です。弁護士費用は、自賠責保険金、示談金又は判決による支払金が入金された後に、成功報酬金と併せて精算します。そのため、依頼時の支払はありません。示談交渉から訴訟に移行した場合も、着手金の追加はありません。
ただし、こちら側の控訴により控訴審に移行した場合、追加の着手金として16万5000円をいただきます。
3 成功報酬金
成功報酬金は、弁護士の関与によって取得又は増額できた額(経済的利益)を基礎として算定します。依頼時に相手方又は保険会社が示談額を提示していたかどうかにより、次のとおり分かれます。
(1) 相手方が既に示談額を提示していた場合
経済的利益は、最終的に取得した額から依頼時に提示されていた額を差し引いた増額分とします。成功報酬金は、増額分の16.5パーセントに22万円を加えた額です。ただし、成功報酬金が増額分を超えることはありません。
(2) 相手方から示談額の提示がない場合(症状固定前の依頼を含みます。)
経済的利益は、治療費の一括払い分を除いた回収額(自賠責保険金を含みます。)とします。成功報酬金は、その16.5パーセントに11万円を加えた額です。ただし、成功報酬金が回収額を超えることはありません。
いずれの場合も、労災保険から支払われる給付は経済的利益に含めません。
成功報酬金の計算例(すべて税込み):既に100万円の示談提示があり,最終取得額が300万円になったと仮定すると,増額分200万円×16.5%+22万円=55万円です。成功報酬金だけを差し引いた受取額は245万円であり,元の提示額との差は145万円です。
提示がなく,治療費の一括払い分を除いた回収額が300万円と仮定すると,300万円×16.5%+11万円=60万5000円です。成功報酬金だけを差し引いた額は239万5000円です。
増額分が20万円の場合,16.5%+22万円の計算では25万3000円となりますが,(1)の上限により成功報酬金は20万円です。これらの例には,実費,日当,控訴,異議申立て,尋問,労災関係の加算その他の費用を含めていません。成功報酬金の上限は,すべての費用を控除した後の増額又は受取額を保証するものではありません。
4 後遺障害の等級認定・異議申立て
後遺障害の等級認定の申請(被害者請求)は事件処理に含め、別の着手金はいただきません。認定結果に対する異議申立ては、手数料11万円と実費をいただきます。等級の獲得により増えた逸失利益又は慰謝料は、上記3の経済的利益に反映します。
5 実費
収入印紙、郵便切手、戸籍等の交付手数料及び交通費等の実費は、実際にかかった額をご負担いただきます。
6 日当
大阪市外への出張、大阪家庭裁判所の期日への出頭、依頼者又は事件関係者の自宅・事務所その他の現地を訪問する場合は3万3000円です。
日帰りを前提として拘束時間(事務所を出てから戻るまで)が4時間を超える場合、又は大阪高等裁判所の管轄外への出張等の場合は5万5000円、宿泊を伴う出張の場合は8万8000円です。
7 尋問期日の追加手数料
当事者又は証人1人当たり11万円をいただきます。
8 労災保険を利用する場合
労災保険から支払われる療養・休業・障害の各給付は、成功報酬金の算定基礎(経済的利益)に含めず、割合を掛けることもありません。労災請求自体の代行は社会保険労務士が担当し、その費用は別になります。
もっとも、労災が関係する事件では、労働基準監督署とのやり取りについての助言等、通常の交通事故事件にはない対応が必要です。また、労災保険給付により加害者側から回収できる額が調整され、成功報酬金の基礎も小さくなります。そこで、これらの調整として成功報酬金に11万円を加算します。
第3 弁護士費用特約を利用できない物損のみの事案
弁護士に依頼する費用対効果が見合わないことが多いため、一律に相談及び受任をお断りしています。
第4 よくある質問
1 交通事故の弁護士費用は平均いくらか
交通事故の弁護士費用は,依頼する事務所,事件の内容及び弁護士費用特約の利用条件によって異なるため,すべての事件に共通する平均額だけでは判断できません。
相談料,着手金,成功報酬金,実費,日当及び追加手続の費用を分け,どの金額を基礎に報酬を計算するか,いつ支払うかを同じ条件で比較してください。
山中弁護士へ被害者側の交通事故事件を依頼する場合,弁護士費用特約を利用できれば,約款所定の範囲で依頼者の自己負担は原則として生じません。
特約を利用できない場合の初回相談は90分まで無料,着手金は0円であり,成功報酬金は依頼前の提示の有無に応じて上記第2の3の計算式を用います。
実費,日当,異議申立て,控訴又は尋問等の費用が別に生じる場合があります。
2 慰謝料100万円を受け取る場合の弁護士費用はいくらか
「慰謝料が100万円」という情報だけでは,弁護士費用は決まりません。
成功報酬金の算定基礎が慰謝料だけではなく,依頼前の提示からの増額分又は治療費の一括払い分を除く回収額だからです。
例えば,依頼前に示談額の提示がなく,治療費の一括払い分を除く回収額が100万円であると仮定すれば,現在の基準では100万円×16.5%+11万円=27万5000円となります。
成功報酬金だけを差し引いた額は72万5000円ですが,実費,日当その他の費用は含めていません。
依頼前に提示があった場合は,最終取得額100万円ではなく,その提示額からの増額分を基礎に計算するため,提示額を確認する必要があります。
3 交通事故の弁護士費用は誰が支払うか
弁護士へ依頼する費用は,まず依頼者と弁護士との委任契約で,負担する費目,金額及び支払時期を確認します。
弁護士費用特約を利用する場合は,保険から支払われる範囲と,依頼者に自己負担が生じる条件を併せて確認してください。
「相手方から賠償金を受け取ること」と「自分の弁護士費用を誰が負担するか」は分けて考える必要があります。
相手方へ請求した弁護士費用がすべて回収できると見込まず,見積りと委任契約に沿って,保険からの支払額及び自分の負担額を確認してください。
特約を利用できる人,対象となる事故及び依頼前の確認手順は,弁護士費用特約の使い方で説明しています。
4 費用倒れにならないか,どこを確認するか
費用対効果は,成功報酬金だけでなく,2回目以降の相談料,実費,日当及び追加手続の費用も含めて確認します。
第2の3の計算例は成功報酬金だけを差し引いた例なので,その金額を最終的な手取り額と取り違えないでください。
依頼前には,①報酬計算の基礎となる金額,②見込まれる回収又は増額,③保険から支払われる範囲,④自分が負担する費用の合計を並べて確認してください。
回収額や交渉の結果は確定していないため,見通しが変わった場合に費用と手取りがどう変わるかも,相談時に尋ねるとよいでしょう。
第5 関連ページ・お問い合わせ
弁護士費用の説明とは別に,ご依頼後の資料保存,通院及びご連絡については,重要事項説明書(交通事故事件)をご覧ください。
一般的な費用項目と見積りの読み方は弁護士費用の見方―相談料,着手金,成功報酬,実費と見積りの確認,相談先の確認事項は弁護士の選び方―取扱分野,説明,費用と相談時の確認事項をご参照ください。本ページの料金と適用条件は,上記各項及び個別の委任契約で確認します。