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旧司法試験の短答式試験―試験の構成,平成8年度から平成22年度までの合格点・合格率及び問題・正解の所在(AI作成)

第1 この記事の対象と確認の方法

1 対象

本記事は,旧司法試験(司法試験第二次試験)の短答式試験について,試験全体の構成,合格点及び合格率の推移,並びに法務省HPに残る問題・正解・結果の所在を整理するものである。
対象とする年度は,法務省HPに問題が掲載されている平成8年度から平成22年度までである。
本記事は3科目に共通する事項と,3科目を並べた一覧を扱い,憲法,民法及び刑法の科目ごとの出題形式,配点及び部分点の詳細は,科目別の記事に委ねる(後記第5)。

2 確認の方法と基準日

本記事の内容は,令和8年10月9日に,法務省HPの第二次試験試験問題・試験結果等のページから,「短答式試験問題」,「短答式正解等」及び「試験結果」の各ページと,そこからリンクされた年度別のページ及びPDFを開いて確認したものである。
出願者数,受験者数及び合格者数は,平成22年度の年度別旧司法試験第二次試験出願数及び短答式試験合格者数調による。
試験時間と受験資格は,法務省の旧司法試験の概要による。
問題文の文字数は,本記事で問題のPDFから文字を取り出して数えた値であり,法務省が公表した数値ではない。

第2 試験の構成

1 憲法,民法及び刑法の各20問,計60問

平成8年度から平成22年度までの問題のPDFは,いずれも憲法,民法及び刑法の科目名の見出しの下に,第1問から第60問までを通し番号で載せている。
憲法が第1問から第20問まで,民法が第21問から第40問まで,刑法が第41問から第60問までであり,各科目20問ずつである。
法務省HPでは,各年度の3科目の問題が1つのPDFにまとめて掲載されている。

2 配点は各問1点,60点満点

平成13年度から平成22年度までの各年度の「短答式試験の結果」には,いずれも「各問1点で60点満点」と書かれている。
短答式正解等の各ページにも,平成18年度及び平成19年度を除く8年度分に,同じ趣旨の記載がある。

平成12年度以前については,法務省HPに配点を示した資料は掲載されていない。
問題のPDFには,表紙や注意事項の頁が含まれておらず,配点の記載もない。
ただし,後記第3の得点別人員調では,平成8年度から平成12年度までの短答式試験の得点が60点を最高点として集計されている。

3 問題文の分量の変化

3科目の問題文の文字数(空白と,選択肢の番号だけの行を除いたもの)は,平成8年度が36,515字,平成22年度が53,883字であり,15年間で約1.5倍になった。
特に平成17年度以降は,平成18年度(47,321字)を除き5万字を超えている。
年度別の文字数は,後記第4の4の一覧に載せた。
仮に各年度とも後記4の平成22年の試験時間(210分)であったとして,3科目の文字数を210分で割ると,1分あたり174字(平成8年度)~268字(平成20年度)となる。

4 試験時間は3科目で3時間30分

法務省の旧司法試験の概要は,短答式試験について,「憲法,民法及び刑法について,択一式(マークシート方式)で実施されていました。平成22年においては,試験時間は3時間30分,60問の出題がなされていました。」と説明している。
同じページは3科目を通じた試験時間を示すだけで,科目ごとの時間は示していない。
したがって,どの科目に何分を使うかは,受験者が決めることになっていた。

5 受験資格

同じページによれば,第二次試験の受験資格は,「(1)当該年度までの第一次試験に合格した者,(2)司法試験法(旧法)第4条の規定により,第一次試験が免除された者」であり,第一次試験は「大学(短期大学を除く。)を卒業した方等は免除になっていました。」とされている。
第二次試験は短答式試験,論文式試験及び口述試験に分かれており,通常は,短答式試験に合格した者が論文式試験を受けることができた。

第3 合格点と合格率の推移

1 年度別の一覧

平成8年度から平成22年度までの出願者数,受験者数,合格者数,合格率及び合格点は,次のとおりである。
合格率は,合格者数を受験者数で割った値であり,年度別旧司法試験第二次試験出願数及び短答式試験合格者数調の「C/B」欄の数値である。

年度出願者数受験者数合格者数合格率合格点
平成22年度16,071人13,222人742人5.61%47点
平成21年度18,597人15,218人1,599人10.51%48点
平成20年度21,972人18,201人1,605人8.82%46点
平成19年度27,975人23,298人2,219人9.52%47点
平成18年度35,713人30,240人3,820人12.63%46点
平成17年度45,758人39,415人7,637人19.38%42点
平成16年度49,880人43,356人7,438人17.16%45点
平成15年度50,054人45,360人6,986人15.40%47点
平成14年度45,529人41,449人6,457人15.58%41点
平成13年度38,840人34,112人6,764人19.83%46点
平成12年度36,121人31,725人6,125人19.31%46点※
平成11年度33,908人29,887人5,717人19.13%41点※
平成10年度30,507人26,755人6,140人22.95%42点※
平成9年度27,038人23,586人5,681人24.09%42点※
平成8年度25,391人21,909人5,239人23.91%42点※

※印は,法務省HPに明記がなく,得点別人員調から読み取った値である(後記2(2))。

出願者数は,同調の注記のとおり,短答式試験を免除されている者を除いた数である。
そのため,各年度の「出願状況等について」で発表された出願者数とは一致しないことがある(例えば平成20年度は,「出願状況等について」では2万1,994人,同調では21,972人である。)。

2 合格点

(1) 平成13年度から平成22年度まで

平成13年度から平成22年度までの合格点は,各年度の「短答式試験の結果」に,「46点以上が合格」のような形で明記されている。
短答式正解等の各ページにも,平成18年度及び平成19年度を除き,合格点の記載がある。
この10年間の合格点は,41点(平成14年度)から48点(平成21年度)までの範囲にある。

(2) 平成8年度から平成12年度まで

平成8年度から平成12年度までの合格点は,法務省HPのどのページにも明記されていない。
上の一覧の※印の合格点は,法務省が作成した得点別人員調(旧司法試験の成績分布,成績通知及び成績開示に掲載)の短答式試験の表で,「人員累計」(その得点以上の人数)が上の一覧の合格者数と一致する得点を,本記事で読み取ったものである。
該当する表は,「昭和58年度から平成10年度までの司法試験の得点別人員調」のPDF42頁(平成8年度),46頁(平成9年度)及び50頁(平成10年度)と,「平成11年度から平成22年度までの司法試験の得点別人員調」のPDF1頁(平成11年度)及び5頁(平成12年度)である。

平成8年度は42点以上の人員累計が5,239人,平成10年度は42点以上が6,140人,平成11年度は41点以上が5,717人,平成12年度は46点以上が6,125人であり,いずれも合格者数と一致する。
平成9年度は,42点以上の人員累計が5,673人であり,合格者数の5,681人と8人違う。
41点以上の人員累計は6,603人であるから,最も近いのは42点であるが,8人の違いの理由は,本記事で確認した資料からは分からない。

3 合格率の推移

合格率は,平成8年度から平成10年度までは22%台~24%台であった。
その後,出願者数が平成15年度の50,054人まで増える中で,合格率は平成14年度及び平成15年度に15%台まで下がった。

平成18年度以降は,出願者数と合格者数がともに大きく減った。
平成18年度の「出願状況等について」は,出願者数の減少について,「本年から新司法試験が実施されることもあって」と説明している。
合格者数は,平成17年度の7,637人から,平成18年度は3,820人,平成22年度は742人まで減り,平成22年度の合格率は5.61%であった。

4 合格者の年齢

各年度の「短答式試験の結果」によれば,合格者の平均年齢は,平成13年度が28.91歳,平成22年度が34.96歳であった。

第4 問題・正解・結果の所在

1 正解等の公表は平成13年度から始まった

平成13年度司法試験第二次試験の出願状況等については,「本年度から短答式試験問題の正解,合格点,満点及び配点について,合格発表掲示に併せて掲示する(法務省ホームページでの情報提供も予定している。)」としている。
法務省HPの短答式正解等のページに平成13年度から平成22年度までの正解だけが載っているのは,このためと考えられる。

2 短答式正解等のページ

短答式正解等のページには,平成13年度から平成22年度までの10年度分の正解へのリンクがある。
平成22年度と平成21年度はPDFであり,平成13年度から平成20年度まではHTMLのページである。
平成21年度のPDFは,文字データを持たない画像だけのPDFであり,文字を取り出す方法では正解を読み取れない。

平成16年度の正解等のページには,「点字受験者については,No.19で3を選択した場合も正解として取り扱う。」との注記がある。
平成18年度及び平成19年度の正解等のページには,合格点の記載がない。
この2年度の合格点は,各年度の「短答式試験の結果」で確認できる。

3 問題と試験結果のページ

第二次試験短答式試験問題のページには,平成8年度から平成22年度までの15年度分の問題のPDFがある。
試験結果のページには,平成13年度から平成23年度までの年度別のページがあり,平成13年度から平成22年度までは「短答式試験の結果」へのリンクがある。

平成23年度旧司法試験第二次試験の結果のページには,合格者の口述試験受験番号のPDFだけが掲載されており,短答式試験の結果のページはない。
法務省HPで短答式試験の問題及び結果を確認できる最後の年度は,平成22年度である。

4 年度別の一覧

年度別のリンク先と,3科目の問題文の文字数は,次のとおりである。

年度問題正解等短答式試験の結果問題文の文字数(3科目)
平成22年度PDFPDFページ53,883字
平成21年度PDFPDFページ53,103字
平成20年度PDFページページ56,210字
平成19年度PDFページページ54,288字
平成18年度PDFページページ47,321字
平成17年度PDFページページ52,548字
平成16年度PDFページページ46,910字
平成15年度PDFページページ49,087字
平成14年度PDFページページ47,760字
平成13年度PDFページページ40,195字
平成12年度PDF掲載なし掲載なし41,948字
平成11年度PDF掲載なし掲載なし41,226字
平成10年度PDF掲載なし掲載なし42,512字
平成9年度PDF掲載なし掲載なし39,550字
平成8年度PDF掲載なし掲載なし36,515字

第5 科目別の概要

1 旧試験の科目別の平均点

各年度の3科目の平均点(各20点満点)は,法務省の「短答式試験科目別得点別人員調」によれば,次のとおりである。
平成8年度から平成10年度までは「昭和58年度から平成10年度までの司法試験の得点別人員調」のPDF43頁,47頁及び51頁に,平成11年度から平成22年度までは「平成11年度から平成22年度までの司法試験の得点別人員調」のPDF2頁から46頁まで4頁おきに収められている。

年度憲法民法刑法
平成22年度9.42点8.92点9.60点
平成21年度11.45点8.97点10.22点
平成20年度9.20点9.68点10.78点
平成19年度9.43点10.81点10.76点
平成18年度10.51点12.38点8.50点
平成17年度9.93点10.10点9.77点
平成16年度9.85点11.35点9.91点
平成15年度12.66点9.88点10.46点
平成14年度11.48点10.10点7.95点
平成13年度13.94点10.50点10.61点
平成12年度12.63点11.77点10.96点
平成11年度10.90点11.89点8.16点
平成10年度10.49点11.54点11.07点
平成9年度9.80点12.06点12.08点
平成8年度11.29点10.53点11.82点

3科目の平均点は年度ごとに入れ替わっており,特定の科目が毎年最も低かったわけではない。
15年度のうち,3科目で平均点が最も低かった科目は,憲法,民法及び刑法とも5年度ずつであった。

2 現行試験との比較(科目別)

現行試験では,短答式試験の配点,部分点及び試験時間が科目ごとに異なる。
平成27年から令和8年までの各科目の「正解及び配点」,令和8年司法試験受験案内及び各年の「司法試験(短答式試験)の結果」によれば,次のとおりである。

項目憲法民法刑法
試験時間(令和8年)50分1時間15分50分
満点50点75点50点
問題数20問36問又は37問20問(解答欄34~36)
配点2点の問題10問・3点の問題10問1問2点が基本で,3点の問題が1問~3問1問2点・3点・4点
部分点3点の問題は「2問正解で部分点1点」無い4点の問題は「4問正解で部分点2点」
最低ライン(満点の40%)20点30点20点
平均点(平成27年~令和8年)25.5点(令和7年)~35.6点(令和2年)43.8点(令和2年)~57.4点(令和元年)29.6点(令和2年)~38.9点(令和8年)
平均点の得点率51.0%~71.2%58.4%~76.5%59.2%~77.8%

旧試験は3科目とも各問1点で部分点が無く,3科目の合計点だけで合否が決まっていた(前記第2の2,第3)。

3 科目別の記事

科目ごとの出題形式(旧試験の型の分類と時期ごとの推移,現行試験の形式),配点と部分点の詳細,旧試験・現行試験の平均点の年度別の一覧,問題文の分量及び旧試験の過去問を読むときの注意は,次の科目別の記事で扱っている。
①短答式の憲法は旧試験と現行試験でどう変わったか―出題形式・配点・部分点の比較
②短答式の民法は旧試験と現行試験でどう変わったか―出題形式・配点・部分点の比較
③短答式の刑法は旧試験と現行試験でどう変わったか―出題形式・配点・部分点の比較

第6 資料を探すときに間違えやすい点

1 リンクが二重になっているページがある

第二次試験試験問題・試験結果等,短答式正解等,試験結果及び平成13年度から平成21年度までの年度別のページ等では,リンクが,リンク先に「$a.url」という文字列を持つ外側のリンクの中に,本来のリンクを入れた二重の形で書かれている。
ブラウザでクリックすれば本来のページが開くが,ページの文字列からリンク先を取り出すプログラムは,外側の「$a.url」を拾うことがある。
内側のリンクは「<A HREF=」と大文字で書かれていることもあり,小文字の「href」だけを探すプログラムでは拾えない。

2 古い住所のリンクは開かないことがある

平成17年度の「短答式試験の結果」のページでは,総括のページへのリンクが「/PRESS/」で始まる古い住所を指しており,開かない。
同じ内容のページは,平成17年度司法試験第二次試験短答式試験の結果の住所で開く。

3 平成17年度以前と平成18年度以降で名称が違う

平成17年度までの発表資料は「司法試験第二次試験」,平成18年度以降の発表資料は「旧司法試験第二次試験」という名称を用いている。
年度をまたいで資料を検索するときは,両方の名称で検索する必要がある。

第7 関連記事

旧司法試験の成績と制度については,次の記事で扱っている。
①旧司法試験の成績分布,成績通知及び成績開示
②旧司法試験の成績通知・開示の拡大と現在の請求方法
③旧司法試験の「丙案」制度とは―合格枠制の仕組み,導入及び廃止
④司法試験制度の改正経緯――旧司法試験から法科大学院・予備試験・在学中受験・CBTまで

旧司法試験の論文式試験については,次の記事で扱っている。
①平成14年度旧司法試験論文式試験の模範答案―憲法・民法・刑法・商法・民事訴訟法・刑事訴訟法の全12問と出題趣旨を踏まえた解説
②平成15年度旧司法試験論文式試験の模範答案―憲法・民法・刑法・商法・民事訴訟法・刑事訴訟法の全12問と出題趣旨を踏まえた解説
③平成16年度旧司法試験論文式試験の模範答案―憲法・民法・刑法・商法・民事訴訟法・刑事訴訟法の全12問と出題趣旨を踏まえた解説

科目別の短答式試験については,次の記事で扱っている(前記第5の3)。
①短答式の憲法は旧試験と現行試験でどう変わったか―出題形式・配点・部分点の比較
②短答式の民法は旧試験と現行試験でどう変わったか―出題形式・配点・部分点の比較
③短答式の刑法は旧試験と現行試験でどう変わったか―出題形式・配点・部分点の比較

現在の司法試験の資料と合格点については,次の記事で扱っている。
①法務省HPの司法試験・予備試験の資料の所在―年度別の実施・結果・出題趣旨・採点実感のページ一覧
②AIエージェントで法務省の司法試験ページを読むときの障壁―403拒否,二重のリンク,PDFの表の崩れ及び確認手順
③司法試験の合格点・採点・成績通知―短答式の足切り,論文式の最低ライン,総合点及び順位

第8 出典

1 法務省HPの一覧のページ

①法務省「旧司法試験の結果について」
②法務省「第二次試験試験問題・試験結果等」
③法務省「第二次試験短答式試験問題」
④法務省「短答式正解等」
⑤法務省「試験結果」
⑥法務省「旧司法試験の概要」

2 法務省の発表資料

①年度別旧司法試験第二次試験出願数及び短答式試験合格者数調(平成22年6月3日)
②平成22年度旧司法試験第二次試験短答式試験の結果について(平成22年6月3日)
③平成13年度司法試験第二次試験の出願状況等について(平成13年4月26日)
④平成18年度旧司法試験第二次試験の出願状況等について(平成18年4月28日)
⑤平成20年度旧司法試験第二次試験の出願状況等について(平成20年4月22日)
⑥平成23年度旧司法試験第二次試験の結果(平成23年4月21日)
⑦平成13年度から平成22年度までの各年度の「短答式試験の結果」及び短答式正解等(リンクは第4の4の一覧のとおり)

3 得点別人員調

①昭和58年度から平成10年度までの司法試験の得点別人員調(合格点の読み取りはPDF42頁,46頁及び50頁,科目別の平均点はPDF43頁,47頁及び51頁)
②平成11年度から平成22年度までの司法試験の得点別人員調(合格点の読み取りはPDF1頁及び5頁,科目別の平均点はPDF2頁から46頁まで4頁おき)

4 現行試験の資料

①司法試験委員会「令和8年司法試験受験案内」
②法務省「令和8年 憲法の正解及び配点」,法務省「令和8年 刑法の正解及び配点」
③法務省「民法の正解及び配点」(平成27年~令和8年)
令和8年,令和7年,令和6年,令和5年,令和4年,令和3年,令和2年,令和元年,平成30年,平成29年,平成28年,平成27年
④法務省大臣官房人事課「司法試験(短答式試験)の結果」(平成27年~令和8年)
令和8年,令和7年,令和6年,令和5年,令和4年,令和3年,令和2年,令和元年,平成30年,平成29年,平成28年,平成27年