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裁判所職員総合研修所の入所試験(CE試験)―受験資格・科目・免除と年度の読み方(AI作成)

第1 総研の入所試験は職員採用試験とは別である

裁判所職員総合研修所の入所試験は,裁判所書記官養成課程の第一部又は第二部に入所させる職員を選ぶための試験であり,CE試験とも呼ばれる。
一般の受験者が裁判所職員になるための採用試験と,採用後の職員が書記官養成課程へ進むための入所試験を区別する必要がある。

本記事は,令和8年10月17日に確認した入所試験規程と,令和8年度入所試験(CE-77)の実施要領を中心に,制度と資料の読み方を整理する。
CE-77は令和7年に試験が実施された過去の例であり,その日程・資格基準日を令和9年度以降の試験へ流用することはできない。

採用前の受験資格・試験区分・日程は,裁判所職員採用試験とは,書記官の仕事内容と任命までの全体像は,裁判所書記官とは,総研の組織・養成課程・研修期間は,裁判所職員総合研修所を参照されたい。

第2 第一部・第二部の受験資格

1 職員であることと課程別の資格を分ける

入所試験規程4条は,家庭裁判所調査官補,裁判所事務官,裁判所速記官又は裁判所技官の職にある者で,最高裁判所が別に定める資格を有する者を受験対象としている。
したがって,大学の学部名だけで受験できるわけではなく,在職する官職と,当該年度の課程別の資格を合わせて確認する必要がある。

CE-77の実施要領は,第一部について法学部等の卒業者のほか,所定の法律科目の履修,大学院での専攻・修了又は所定の採用試験による任命に関する区分を列挙している。
「法学部以外は全員第二部」と単純化せず,卒業した学部・学科,履修単位,大学院及び採用区分を実施要領へ照合することが重要である。

確認項目CE-77実施要領における取扱い
第一部の主な区分法学部等の卒業者,所定単位を履修した他学部等の卒業者,法学・法律学を専攻した修士課程等の修了者,所定の総合職等の採用試験に基づき任命された者など
他学部等の履修単位による区分憲法4単位,民法12単位,刑法4単位,民事訴訟法4単位又は刑事訴訟法4単位を履修し,当該学部又は学科を卒業した者
第二部第一部の受験資格を有しない者で,令和8年3月31日現在の通算在職期間が月計算で1年以上,かつ同年4月1日現在の年齢が23歳以上などの要件を満たす者

この表は令和8年度CE-77の要約であり,受験資格の全文や将来年度の条件を示すものではない。
特定の学部・学科の取扱い,対象となる職の通算及び証明書類は,実施要領の原文と所属庁の人事担当へ確認する必要がある。

2 第二部の年齢・在職要件を第一部へ広げない

CE-77の第二部には,上記の年齢及び在職期間の要件が記載されている。
この要件を第一部にも一律に当てはめたり,採用後に必ず同じ年数を待つ制度と説明したりすることはできない。

実施要領にある「現在」という表現は,その日付を基準に条件を判定する趣旨である。
試験実施日,入所予定年度,在職期間の基準日及び年齢の基準日を別々に確認する必要がある。

第3 筆記試験・口述試験・勤務評定

1 試験の方法と筆記科目

入所試験規程3条は,試験方法として筆記試験,口述試験及び勤務評定を定めている。
同規程6条は口述試験を人物考査を主な目的とする試験としており,筆記の法律知識だけで全てが決まる制度ではない。

区分筆記試験の基本科目CE-77の実施例
第一部憲法,民法,刑法,民事訴訟法又は刑事訴訟法大学卒業程度の論文式。各科目2時間
第二部憲法,民法,刑法短期大学卒業程度の論文式。各科目2時間

第一部の民事訴訟法又は刑事訴訟法は,CE-77ではあらかじめ選択する科目とされている。
第二部の民法・刑法には実施要領で出題分野が示されており,学習範囲を第一部と同一と考えてはならない。
入所試験規程5条3項には他の科目を課す余地もあるため,実際の準備では当該年度の実施要領を確認する必要がある。

2 六法を使えることと使用条件は別である

CE-77の実施要領は六法の持参を認める一方,判例付きのもの,書込みのあるもの及び付せんが貼付されたものは使用を認めないとしている。
法令名のみを記載したインデックスについては例外があるが,普段使っている六法をそのまま持ち込めると判断せず,当該年度の条件を確認する必要がある。

同実施要領は,試験時に施行されている法令に基づいて出題するとしている。
過年度資料を学習に使う場合も,条文の改正・施行時期と出題範囲を区別する必要がある。

第4 総合職採用者の筆記試験免除

入所試験規程5条4項は,別に定める基準に該当する者の筆記試験について,全部又は一部の免除を可能としている。
裁判所の採用Q&Aも,裁判所事務官の総合職採用者について,採用初年度の入所試験を受験する場合の免除を案内している。

CE-77実施要領の対象区分免除の範囲
所定の院卒者区分等の採用試験に基づき任命され,採用年度の入所試験を受験する者など筆記試験の全部
所定の大卒程度区分等の採用試験に基づき任命され,同じ時期等の要件を満たす者筆記試験の憲法,民法及び刑法

CE-77の実施要領には,採用年度に受験できなかった者で,総研所長が免除を相当と認める場合の取扱いも記載されている。
採用区分だけで恒久的な免除があると考えず,採用年度,受験できなかった事情及び該当する免除区分を確認する必要がある。

筆記試験の免除は,入所試験全体の免除又は書記官への自動的な任命を意味しない。
採用,入所選考,養成課程の修了及び書記官への任命は別の段階である。

第5 入所年度と試験実施年の読み方

1 令和8年度CE-77は令和7年に実施された

令和8年度CE-77の実施要領は,令和7年4月4日付で送付され,申込受付を同月17日から30日,第1次試験を同年7月8日・9日としていた。
第2次試験は同年9月中旬から下旬の指定日,合格通知は同年10月中旬の予定とされていた。

「令和8年度」という資料名を見て,令和8年に申込みや筆記試験が行われると判断すると,対象年度を取り違えることになる。
資料名の年度だけでなく,送付日と本文の日付を確認する必要がある。

2 予定人員・成績通知・入所辞退の取扱い

CE-77の入所予定人員は第一部200人程度,第二部140人程度であり,変動の可能性があると明記されていた。
これらは予定人員であって,受験者数,合格者数又は実際の入所者数を示すものではない。
予定人員だけから倍率や合格率を計算することはできない。

同実施要領は,有効に受験して不合格となった職員の希望により,第1次試験の科目別順位を4段階に区分したA~Dの記号で通知する制度を定めていた。
これは科目別の素点をそのまま開示する説明ではなく,依頼期間や通知方法も当該年度の案内に従う必要がある。

最終合格後に産前産後休暇や育児休業の取得等のため入所を辞退した者について,相当と認められる場合に,辞退理由がなくなった後の入所を申し出ることができる場合も案内されている。
将来の入所が当然に保障される制度とは扱わず,人事担当へ確認する必要がある。

第6 原資料と関連記事

①裁判所職員総合研修所入所試験規程2~7条(PDF1~2頁)。
https://www.courts.go.jp/vc-files/courts/tsuutatsu/01kitei/11saibanshoshokuinsougoukenshuujyonyuushosikenkitei.pdf

②令和8年度裁判所職員総合研修所入所試験(CE-77)実施要領。PDF2頁が資格・申込受付,PDF3~4頁が筆記試験・六法・免除,PDF5頁が予定人員・成績通知・入所辞退である。
https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2025/08/令和8年度裁判所職員総合研修所入所試験(CE-77)の実施要領について(令和7年4月4日付の裁判所職員総合研修所事務局長の送付文書).pdf

③裁判所「採用Q&A」の総合職採用者の入所試験・研修に関する説明。
https://www.courts.go.jp/saiyo/sikenjoho/siken/qa/index.html

制度・養成課程全体は裁判所職員総合研修所の組織,研修内容及び沿革,過年度の実施要領・口述試験通知等の掲載先は歴代の裁判所職員総合研修所長の記事中の資料欄を参照されたい。
年度別の資料は,その当時の取扱いを確認するための資料として用い,現在の募集日程又は受験資格と同一とは扱わない。