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検察事務官と裁判所事務官の違い―仕事内容,採用試験,給与・異動を比較(AI作成)

第1 検察事務官と裁判所事務官はどこが違うか

検察事務官は検察庁で捜査・公判や事件処理等を支え,裁判所事務官は裁判所で裁判事務や司法行政事務を支える職員である。
両者には総務・人事・会計等を担当する部署もあるが,刑事事件との関わり方,採用試験及び採用に至る手続は異なる。
本記事は,令和8年10月8日現在閲覧できる検察庁,人事院及び裁判所の公表資料に基づき,進路選択の際に確認したい違いを説明する。

比較事項検察事務官裁判所事務官
主な職場検察庁の捜査公判・検務・事務局部門裁判所の裁判部・事務局
事件に関する仕事捜査・公判の事務,事件受理,証拠品管理,刑の執行等の事務裁判所書記官のもとで行う裁判事務等
主な採用試験人事院の国家公務員採用一般職試験(大卒程度・高卒者)裁判所が独立して行う職員採用試験
採用庁が決まるまで志望する検察庁での採用面接等が必要最終合格後の意向照会等による
採用後の専門的な道一定の資格・選考を経た副検事等への任用入所試験・養成課程を経た裁判所書記官への任用

第2 仕事内容と役割の違い

1 検察事務官の三つの部門

検察庁の職務紹介は,検察事務官の仕事を捜査公判部門,検務部門及び事務局部門に分けて説明している。
捜査公判部門では,立会事務官が取調べに同席して供述調書の作成等を行い,公判の準備や関係機関との連絡・調整を行う。
検務部門では,事件の受理・処理,証拠品や記録の管理,刑の執行及び罰金等の徴収などを担当し,事務局部門では総務・会計等を担当する。

もっとも,部署で令状関係の書類を扱うことと,個々の職員が法律上どのような捜査権限を持つかは別の問題である。
通常の検察事務官と,検察官の事務の取扱いを命じられた検察官事務取扱検察事務官の違いを含め,検察事務官の仕事内容・権限を参照されたい。

2 裁判所事務官と裁判所書記官

裁判所の職種紹介によれば,裁判所事務官は,裁判部では裁判所書記官のもとで裁判事務に従事し,事務局では総務,人事,会計等の事務を行う。
裁判所事務官として採用されることと,裁判所書記官に任用されることは同じではない。

裁判所書記官は,法廷立会,調書作成及び裁判の円滑な進行の確保等を担当する職種である。
裁判所の採用Q&Aは,書記官になるには裁判所職員総合研修所の養成課程入所試験に合格し,所定の研修を受ける必要があると説明している。
総合職の裁判所事務官として採用された者には,採用初年度の入所試験で筆記試験の全部又は一部が原則として免除される制度もある。

第3 採用試験と採用面接の違い

1 検察事務官は国家公務員一般職試験と検察庁の採用面接

検察庁の採用案内は,国家公務員採用一般職試験の大卒程度試験又は高卒者試験に合格した者から,各検察庁の面接試験を経て採用すると説明している。
国家公務員採用試験の最終合格だけで,特定の検察庁への採用が決まるわけではない。

大卒程度の官庁訪問等については,人事院の年度別のルールと,志望する検察庁の予約・面接の案内を併せて確認する必要がある。
手続の順序及び確認事項は,検察事務官になるにはにまとめている。

2 裁判所は独自の採用試験と意向照会

裁判所「採用Q&A」によれば,裁判所の採用試験は,人事院の国家公務員採用試験とは別に行われる。
裁判所職員として採用された場合の身分は国家公務員特別職である。
検察事務官を目指す場合と裁判所事務官を目指す場合とでは,試験の実施主体,申込み及び受験案内を分けて確認する必要がある。

裁判所では,いわゆる官庁訪問のように裁判所を訪問する必要はなく,最終合格後,欠員状況,勤務希望地及び成績等を考慮して,各裁判所から採用諾否の意向照会がある。
意向照会のほか,面接を実施する場合もあるため,「採用に関する面接が一切ない」と理解するのも適切ではない。

第4 給与と異動を比べる際の確認事項

1 初任給の数字は条件をそろえて読む

検察庁の勤務条件の案内は,採用時の行政職の俸給と,一定の勤務経験後の公安職の俸給を区別している。
裁判所の採用Q&Aの初任給例は,東京都特別区内で勤務する場合の金額として掲載されている。
俸給月額だけの例と,勤務地を前提にした給与例をそのまま比べると,手当等の条件の違いを見落とすおそれがある。

比較するときは,①基準日,②採用区分,③俸給表・級・号俸,④勤務地,⑤地域手当等を含むかどうかを確認する。
具体的な給与例と年収の読み方は,検察事務官の給料・年収の見方を参照されたい。

2 異動の範囲と頻度

検察庁公表の「検察庁Q&A」Q7・Q8(PDF6頁)は,おおむね2年を目安とした人事異動や,若手職員の採用地検の県内での異動を基本とする説明を掲載している。
同時に,県外の検察庁や法務省本省等で勤務する場合もあるとしている。
このQ&Aには福岡高等検察庁管内を前提とする説明も含まれるため,全国一律の異動保証とせず,志望庁の説明を確認することが必要である。

裁判所の採用Q&Aでは,裁判所事務官の総合職及び一般職について,希望する勤務地を管轄する高等裁判所の管轄区域内の裁判所で勤務し,おおむね3年を目安に異動するとされている。
採用された裁判所の所在する都道府県内での異動が一般的である一方,昇進等に伴う県を異にした異動や,最高裁判所での勤務の説明もある。
「地元勤務を希望できる」ことと,「転居を伴う異動がない」ことを混同しないことが必要である。

第5 進路を選ぶために確認したいこと

刑事事件の捜査・公判を検察官とともに支える仕事への関心が強い場合は,検察事務官の職務紹介や業務説明会で,立会事務及び検務事務の具体的な内容を確認するとよい。
裁判手続を進める仕事や,将来の裁判所書記官への道に関心がある場合は,裁判所事務官の裁判部での仕事と書記官養成課程を確認するとよい。
両者とも事務局に配属される場合があるため,採用直後から希望する事件担当に必ず就けると考えるべきではない。

仕事の負担は,部署,担当事件及び時期等によって異なる。
制度の説明だけから一方を「必ず楽」「必ず激務」と判断せず,説明会等で実際の担当業務,時間外勤務,異動及び研修について質問することが有用である。

第6 出典

① 検察庁「検察事務官の職務内容」及び「勤務条件」
② 検察庁「検察事務官の採用」
③ 検察庁公表「検察庁Q&A」Q7・Q8(PDF6頁),Q18(PDF13頁)
④ 裁判所「裁判所の仕事について」
⑤ 裁判所「採用Q&A」(試験制度,採用,異動,給与及び書記官養成課程)
⑥ 人事院「一般職試験・採用までの流れ」