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仮執行後に第一審判決が変更された場合の原状回復―民事訴訟法260条2項の申立て(AI作成)

第1 260条2項の目的

1 仮執行後の清算を同じ判決で行う

第一審の仮執行宣言に基づき被告が給付し,又は執行を受けた後に本案判決が変更されると,給付の法律上の基礎が失われる。民事訴訟法260条2項は,被告の申立てにより,返還及び一定の損害賠償を変更判決の中で命じる制度である。

2 職権ではなく申立てが必要である

控訴審が第一審判決を変更する見込みがあっても,申立てがなければ同項の裁判はされない。控訴答弁又は準備書面の中に埋めず,申立ての趣旨と原因を明確にするのが安全である。

第2 対象となる給付と損害

1 返還の対象

仮執行宣言に基づいて給付した金銭又は物が中心である。任意の支払であっても,仮執行宣言を背景としてされたか,別個の確定的弁済かを事実関係に即して検討する。

2 損害賠償の対象

仮執行により,又は仮執行を免れるために被告が受けた損害が対象となる。執行費用,資金調達費用その他の項目ごとに因果関係と金額を立証する必要がある。

第3 申立ての作り方

1 申立ての趣旨

返還を求める給付の内容,金額,利息又は遅延損害金の起算点を特定する。複数回の支払又は一部執行がある場合は一覧表を付ける。

2 申立ての原因

①仮執行宣言付判決,②給付又は執行の日時・内容,③控訴審で求める本案判決の変更,④返還額,⑤損害の発生及び因果関係を順に記載する。

3 証拠

振込記録,領収書,執行調書,供託書,金融機関との契約書及び費用明細など,支出と仮執行との結び付きを示す資料を提出する。

第4 他の請求との区別

1 本案請求との関係

260条2項の申立ては,本案判決の変更を前提とする付随的な裁判である。本案でどの範囲の変更を求めるかと,原状回復を求める範囲を対応させる。

2 別訴との関係

同項の申立てをしなかった場合又は控訴審で判断されなかった場合の別訴の可否は,既判力及び請求の法的構成を含めて個別に検討する必要がある。

第5 根拠資料及び関連記事

民事訴訟法260条(e-Gov法令検索)を確認した。
仮執行後の実務例として,残業代請求訴訟の仮執行による仮払いも参照されたい。