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令和5年司法試験刑事系科目第2問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した53項目と5段階の重み付け(AI作成)

第1 この記事の対象と結論

本記事は,令和5年司法試験刑事系科目第2問について,試験当時の刑事訴訟法と判例を基礎に模範解答を示し,出題の趣旨及び採点実感から抽出した53項目を5段階で整理したものである。正方向の項目は31項目,誤りの回避に関する項目は22項目であり,重み5は12項目である。

設問1では,ごみ袋を大家からの任意提出物,使用済み容器を遺留物と捉え,プライバシーの利益と捜査の必要性・相当性を検討して,両捜査を適法とする。設問2では,解錠実験と過去の被害再現を区別し,作成者の真正作成の証言等を条件に証拠能力を判断する。文字によるVの供述部分は,署名又は押印の有無によって結論を分ける。

以下はAI作成の解答例であり,法務省の公式答案・公式採点基準・公式配点ではない。重み5の中心は,領置の二類型とその限界,要証事実の認定,調書作成者と再現者の情報の区別である。第5では答案を枠内に置き,枠外で評価項目との対応を説明する。

第2 評価項目の示し方と重み付けの基準

1 評価項目の示し方

各項目は,答案の一つの判定対象が分かる形に整理した。番号は表をまたいで連続させ,種類(必須,高評価,負例,許容分岐)を評価項目欄に,独自の重みを別の欄に示す。必須という種類だけで重み5としたり,負例を書かなかったことを正方向の加点としたりしない。許容分岐は,選んだ立場に応じて用いる。

出題の趣旨と採点実感の根拠は別々の欄に示す。頁はPDFの物理頁であり,本問の範囲では紙面下部の頁番号と一致する。「記載なし」は,本問の対象範囲を実読した上で,当該具体的な記載を確認できない場合に用いる。「間接」は,一般的な検討要求から問題文の事情や条文要件に即して具体化した場合であり,資料がその評価項目をそのまま列挙していることを意味しない。

2 5段階の重み付けの基準

重みは本記事の分析によるものであり,法務省の配点ではない。
①重み5:採点実感が評価の分かれ目とした事項,又は答案の骨格そのもの。
②重み4:出題の趣旨が検討を求め,採点実感も評価又は具体的な誤りの指摘を通じて取り上げた事項。
③重み3:どちらか一方が明示する中核の理由付け。
④重み2:一方が軽い表現で触れる補強の事項,又は典型的な誤りとして指摘された事項。
⑤重み1:一方が控えめに触れるだけの事項。

本問では,採点実感の良好・優秀の答案と不良の答案を分ける枠組み,及び結論に至るために不可欠な検討順序を重み5の根拠とした。重み4は,両資料に対応する検討要求がある事項であり,資料が項目別の配点や独立した加点を公表したことを意味しない。各段階への件数割当てはしていない。

第3 本問の概要

設問1は,住居侵入・強盗殺人未遂事件の捜査で,甲がアパートの敷地内のごみ置場へ捨てた袋を大家から受け取った捜査①と,捜査目的を秘して渡した食事の使用済み容器を,甲が公道へ投棄した後に回収した捜査②の適法性を問う。大家による分別確認・搬出の了解,投棄場所,嫌疑の進展,DNA照合の必要性及び取得対象の限定を評価する。

設問2は,甲が同種の錠と用具で解錠した実験の実況見分調書①と,検察官Rの面前でVが過去の被害を再現した実況見分調書②の証拠能力を問う。いずれも弁護人は不同意であり,Vは公判前整理手続終了前に死亡している。設問1の捜査の適法性が証拠能力に与える影響は,設問の指定に従って検討しない。

第4 評価項目と重み

1 設問1・領置の適法性

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
1【必須・設問1共通】221条の二類型を挙げ,占有取得に強制の要素がないため令状不要である趣旨を示す。517頁〔設問1〕:221条の二類型と占有取得過程の非強制性。7頁1・2⑴,8頁2⑵:領置の理解と各類型の検討。
2【必須・設問1共通】遺留物を,意思によらない占有喪失に加え,意思による占有放棄も含む広い概念として定義する。417頁〔設問1〕:遺失物より広い遺留物の定義。間接(8頁2⑵):遺留物・任意提出物への該当性を求める記述から,定義の正確さを具体化。
3【必須・設問1①】敷地内ごみ置場では大家の占有が残り,大家からの任意提出物という経路を採る。517頁〔設問1〕:大家の占有が残る任意提出物かを検討。7頁2⑴・8頁2⑵:大家の占有と保管者性,投棄即遺留物という誤り。
4【必須・設問1①】分別確認・搬出の事前了解と指定場所への投棄を,大家の保管者性の具体的根拠にする。4間接(17頁〔設問1〕):大家の任意提出権限の検討を,問題文の管理了解から具体化。間接(7頁2⑴):大家の保管者性の検討を,問題文の分別確認・搬出了解から具体化。
5【必須・設問1②】甲の自主的な公道への投棄と管理離脱を,遺留物該当性の根拠にする。517頁〔設問1〕:自己の意思で公道へ投棄した容器の遺留物該当性。7頁2⑴:投棄した容器の遺留物該当性を検討。
6【必須・設問1共通】ごみ内容を通常他人に見られない期待に,占有とは別のプライバシー利益を認める。517~18頁〔設問1〕:通常内容を見られない期待の法的保護と要保護性。8頁2⑵:プライバシーの要保護性に配慮した枠組み。
7【必須・設問1②】DNA型を知られない期待を法的利益として取り上げ,その事案での要保護性を評価する。417~18頁〔設問1〕:DNA型を知られない期待の法的保護と要保護性。8頁2⑵:個人識別情報という事情だけで不相当とする誤り。
8【必須・設問1共通】残存する利益と各領置の必要性を比較衡量し,取得方法・範囲の相当性を判断する。518頁〔設問1〕:具体的状況下の必要性・相当性。7頁1・2⑴,9~10頁3:利益と必要性を比較衡量する枠組み。
9【必須・設問1①】重大事件,映像・着衣・時間方向の符合,足跡と対照する必要性を具体的に評価する。418頁〔設問1〕捜査①:重大犯罪と足跡・映像との対照。8頁2⑵捜査①:重大事件の一般論にとどまらない事実分析。
10【高評価・設問1①】約2時間後の回収予定を,ごみの処分過程と残存期待の評価につなげる。418頁〔設問1〕捜査①:約2時間後に回収される状況。8頁2⑵捜査①:約2時間後の回収予定への言及不足。
11【高評価・設問1①】外観で甲の1袋を特定して取得した限定性を,侵害の範囲の評価につなげる。418頁〔設問1〕捜査①:外観を確認した1袋だけの領置。8頁2⑵捜査①:1袋だけの取得という限定事情の見落とし。
12【高評価・設問1②】靴の靴底が足跡と矛盾しなかったこと等を踏まえ,①時点より嫌疑が高まったことを評価する。418頁〔設問1〕捜査②:犯人である可能性がより高まった状況。8頁2⑵捜査②:捜査①と比較した嫌疑の高まりへの言及不足。
13【必須・設問1②】凶器と同所のマスク内側血痕が犯人由来である蓋然性とDNA型判明を,照合の有効性につなげる。418頁〔設問1〕捜査②:犯人由来の可能性が高いDNA型の判明。8頁2⑵捜査②:犯人由来の可能性が高いDNA型の判明。
14【必須・設問1②】複数人が出入りする住居のごみでは甲単独のDNAを採取しにくい点を,方法選択の必要性に使う。418頁〔設問1〕捜査②:家庭ごみから甲のDNAだけを採取する困難。8頁2⑵捜査②:同事情を踏まえた必要性の検討不足。
15【高評価・設問1②】多数の炊き出し容器の中でマークが甲の容器の帰属を確定し,取得が1容器に限られる意味を評価する。4間接(18頁〔設問1〕):取得過程への関与と相当性を検討する要求を,マークの意味から具体化。8頁2⑵捜査②:マークにより甲のDNAだけを特定できる方法。
16【必須・設問1②】警察の秘匿接触という不利益事情と,自主投棄後の回収で取得自体への関与が限定的という事情を併せて評価する。518頁〔設問1〕捜査②:目的秘匿・接触と自主投棄後の回収の双方。8頁2⑵捜査②:秘密の接触だけを抽出し,自主投棄を見落とす誤り。
17【高評価・設問1比較】①の敷地内・内容プライバシーと②の公道・DNA情報利益を区別して相当性を判断する。418頁〔設問1〕:投棄場所と保護すべき利益の違い。8頁2⑵捜査②:捜査①との比較と個人識別情報への評価。
18【許容分岐・設問1共通】適法又は違法の結論だけを唯一の正解とせず,選択した結論への事実評価を閉じる。118頁〔設問1〕:適法・違法の結論より事実の意味の分析を求める。記載なし(適法・違法の各結論を許容する旨の明示)。

2 設問2・実況見分調書の証拠能力

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
19【必須・設問2共通】伝聞証拠を,公判外供述をその内容の真実性の証明に用いる証拠と定義する。3記載なし(伝聞証拠の定義の明示)。8頁末~9頁2⑵:供述内容の真実性を立証する用法を含む定義。
20【必須・設問2共通】捜査官自身の公判外の観察記録という調書の伝聞性を,甲・Vの供述層と別に示す。518頁〔設問2〕:捜査官の観察記録と甲・Vの供述を分ける。9頁2⑵:Qの公判外供述と甲の供述との混同を指摘。
21【必須・設問2共通】任意の実況見分も五官による観察記録として検証に類似するため321条3項が適用されると解釈する。418頁〔設問2〕:五官による観察・認識と検証調書との類似。9頁2⑵:解釈なしに321条3項を適用する誤り。
22【必須・設問2共通】Q・Rそれぞれの公判での証人尋問と真正作成の供述を,321条3項による証拠能力の条件にする。418頁〔設問2〕:作成者の公判証人尋問と真正作成の証言。間接(10頁3⑴):321条3項該当性と条文適用の要求を,条文要件に即して具体化。
23【必須・設問2①】要証事実を施錠の解錠可能性とし,犯行日に現実に解錠したという犯罪事実から区別する。518頁〔設問2〕:解錠可能性という立証趣旨と要証事実の関係。9頁2⑵調書①:犯行日に解錠したこととの区別。
24【必須・設問2①】同種の錠・用具,能力を問う依頼,実際の解錠を,実況見分時の能力を証明する実験という認定根拠にする。3間接(18頁〔設問2〕):同種の錠前の解錠状況と事実分析の要求。9頁2⑵調書①:少なくとも実況見分時点で可能であったことの根拠。
25【必須・設問2①】甲の説明と動作を,実験の理解のための指示として検討し,その供述の真実性を用いないことから内側の伝聞性を否定する。518頁〔設問2〕:甲の供述部分を要証事実との関係で検討。9頁2⑵調書①:供述の真実性を用いない非伝聞の理由付け。
26【必須・設問2②】被害再現状況という立証趣旨の実質を,再現どおりの犯罪事実の存在と認定する。518頁〔設問2〕:被害再現状況という立証趣旨と平成17年決定。9頁2⑵調書②:実質的な要証事実は再現どおりの犯罪事実。
27【高評価・設問2②】検察庁での被害再現と同旨の被害供述等から,犯行現場でその行為が可能だったことを試す実験ではないと理由付ける。3間接(18頁〔設問2〕):具体的事実に基づく要証事実の検討要求。9頁2⑵調書②:犯行現場での実行可能性を立証する目的でない理由。
28【必須・設問2②】写真もVの記憶に基づく動作による供述を記録しているため,機械的撮影だけで非伝聞にしない。518頁〔設問2〕:被害再現写真の性質と要証事実を検討。9頁2⑵調書②:機械的撮影だけで非伝聞とする誤り。
29【必須・設問2②】調書の外側321条3項と再現者の内側の例外の両方を必要とし,一方の要件で他方を救済しない。518頁〔設問2〕:321条3項を論じた上でVの供述部分を別に検討。9頁2⑵・10頁3⑷:内側の要件不充足を3項で救済する誤り。
30【必須・設問2②】Rは検察官,Vは死亡という事実から321条1項2号前段の供述不能を適用する。3記載なし(適用すべき2号前段・死亡の具体的指定)。9頁2⑵:検察官面前の再現に3号を使う誤り,死亡の見落とし。
31【必須・設問2②】文字のV供述録取部分にはVの署名又は押印を要求し,有無未記載を条件として結論を分ける。3記載なし(署名押印の具体的指摘)。9頁2⑵:署名押印への言及欠如。文字と写真の区別・条件付き結論は条文と決定原文による具体化。

3 設問ごとの誤りの回避

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
32【負例・設問1共通】221条を欠き,197条の任意・強制の一般論だけで領置を処理しない。2記載なし(この誤りの具体的指摘)。8頁2⑵:221条を欠き,197条の任意・強制の一般論だけで領置を処理しない。
33【負例・設問1共通】任意提出を任意処分と同義にせず,分類だけで適法・違法を決めない。2記載なし(この誤りの具体的指摘)。8頁2⑵:任意提出を任意処分と同義にせず,分類だけで適法・違法を決めない。
34【負例・設問1①】大家の占有を飛ばし,同じ物を甲の遺留物かつ大家の任意提出物と重ねて認定しない。2記載なし(この誤りの具体的指摘)。8頁2⑵:大家の占有を飛ばし,同じ物を甲の遺留物かつ大家の任意提出物と重ねて認定しない。
35【負例・設問1共通】プライバシーへの配慮を欠く漫然とした任意処分の限界論にとどまらない。2記載なし(この誤りの具体的指摘)。8頁2⑵:プライバシーへの配慮を欠く漫然とした任意処分の限界論にとどまらない。
36【負例・設問1共通】重大事件の早期検挙という一般的必要性だけで結論付けない。2記載なし(この誤りの具体的指摘)。8頁2⑵:重大事件の早期検挙という一般的必要性だけで結論付けない。
37【負例・設問1②】DNAが個人識別情報であることだけで取得を不相当と断定しない。2記載なし(この誤りの具体的指摘)。8頁2⑵:DNAが個人識別情報であることだけで取得を不相当と断定しない。
38【負例・設問1②】秘密の接触だけで不相当とせず,自主投棄と目印による帰属特定も評価する。2記載なし(この誤りの具体的指摘)。8頁2⑵:秘密の接触だけで不相当とせず,自主投棄と目印による帰属特定も評価する。
39【負例・設問2共通】伝聞証拠を単なる公判外の供述とだけ定義しない。2記載なし(この誤りの具体的指摘)。9頁2⑵:伝聞証拠を単なる公判外の供述とだけ定義しない。
40【負例・設問2共通】実況見分へ321条3項が適用される理由を省かない。2記載なし(この誤りの具体的指摘)。9頁2⑵:実況見分へ321条3項が適用される理由を省かない。
41【負例・設問2共通】調書作成者Q・Rの供述と甲・Vの供述を混同しない。2記載なし(この誤りの具体的指摘)。9頁2⑵:調書作成者Q・Rの供述と甲・Vの供述を混同しない。
42【負例・設問2共通】要証事実を検討せず,伝聞・非伝聞の結論だけを示さない。2記載なし(この誤りの具体的指摘)。9頁2⑵:要証事実を検討せず,伝聞・非伝聞の結論だけを示さない。
43【負例・設問2①】解錠可能性が要証事実なのに甲の供述の真実性が必要だとして伝聞としない。2記載なし(この誤りの具体的指摘)。9頁2⑵:解錠可能性が要証事実なのに甲の供述の真実性が必要だとして伝聞としない。
44【負例・設問2②】調書②の立証趣旨を,別の検面調書の被害状況と誤引用しない。2記載なし(この誤りの具体的指摘)。9頁2⑵:調書②の立証趣旨を,別の検面調書の被害状況と誤引用しない。
45【負例・設問2共通】現場指示・現場供述という呼称だけで伝聞性を決めない。2記載なし(この誤りの具体的指摘)。9頁2⑵:現場指示・現場供述という呼称だけで伝聞性を決めない。
46【負例・設問2②】写真記録の機械性を,Vの供述内容の真実性が不要である理由にしない。2記載なし(この誤りの具体的指摘)。9頁2⑵:写真記録の機械性を,Vの供述内容の真実性が不要である理由にしない。
47【負例・設問2②】検察官面前の再現に3号の不可欠性等を移植しない。2記載なし(この誤りの具体的指摘)。9頁2⑵:検察官面前の再現に3号の不可欠性等を移植しない。
48【負例・設問2②】死亡したVを生存者として供述不能の要件を処理しない。2記載なし(この誤りの具体的指摘)。9頁2⑵:死亡したVを生存者として供述不能の要件を処理しない。
49【負例・設問2②】署名押印を無視せず,文字と写真で形式要件を分ける。2記載なし(この誤りの具体的指摘)。9頁2⑵:署名押印を無視せず,文字と写真で形式要件を分ける。
50【負例・設問2②】内側の伝聞例外が満たされなくても321条3項だけで調書全体を採用できるとしない。2記載なし(この誤りの具体的指摘)。9頁2⑵:内側の伝聞例外が満たされなくても321条3項だけで調書全体を採用できるとしない。
51【負例・設問2共通】供述録取書・写真の複数の情報層を324条の再伝聞の問題に取り違えない。2記載なし(この誤りの具体的指摘)。9頁2⑵:供述録取書・写真の複数の情報層を324条の再伝聞の問題に取り違えない。

4 答案全体

次の2項目は,設問ごとの誤りの一覧から答案全体の監査へまとめた既存項目であり,新たに加算した項目ではない。採点実感の9~10頁「3 答案の評価」は,以下の各論点の充実度を総合的に評価する記述であるため,別の重複項目として数えていない。

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
52【負例・設問1共通】具体的事実を羅列するだけで,法的意味の分析を省かない。218頁〔設問1〕及び〔設問2〕:羅列にとどまらない具体的事実の分析。8頁2⑵:具体的事実を羅列するだけで,法的意味の分析を省かない。
53【負例・設問1共通】自己の結論に都合のよい事情だけを拾い,反対事情を無視しない。2間接(18頁〔設問1〕):必要性と相当性の双方の具体的事情を分析する要求。8頁2⑵:自己の結論に都合のよい事情だけを拾い,反対事情を無視しない。

5 重みの分布

評価表の実数は,重み5が12項目,重み4が13項目,重み3が5項目,重み2が22項目,重み1が1項目であり,総項目数は53,重みの合計は172である。

重み5の12項目は,番号1・3・5・6・8・16・20・23・25・26・28・29である。領置の類型とプライバシーを踏まえた限界,捜査目的の秘匿と自主投棄の両面評価,作成者の観察記録と甲・Vの供述の区別,各調書の要証事実と伝聞性の判断を答案の骨格としている。

重みの合計は参考の単純合計であり,公式配点,予測得点又は問題の難易度を示さない。負例と許容分岐を含むため,全項目を答案に列挙することを求めるものでもない。

第5 模範解答

1 答案の前提と表記

法令・判例の基準時は試験実施日の令和5年7月15日である。刑事訴訟法は令和5年7月13日施行の履歴版を用い,後年の法改正を答案の根拠に混ぜない。最高裁のごみ領置決定・再現写真決定は法廷意見の規律を参照している。東京高裁のDNA取得事件は,錯誤に基づく引渡しと自主投棄の違いを考える補助資料であり,本問の指定結論としては扱わない。

答案は「1→(1)→ア」の階層で,問題提起,規範,事実評価,結論の順に論述する。答案枠内の字数は,見出し及び末尾の「以上」を含めて5015字(空白を除くと4998字)である。設問1の適法という結論は,反対事情を評価した上で選択した一つの答案例である。設問2の公判証言及び署名押印の要件は,問題文で既に充足したと断定せず,条件として留保する。

2 答案

1 設問1

(1) 領置の根拠と限界

刑事訴訟法221条は,被疑者その他の者が遺留した物及び所有者,所持者又は保管者が任意に提出した物を,令状なく領置できるとしている。領置は占有取得の過程に強制の要素がないため令状を要しないのであり,任意提出を受けたことから捜査全体が無制限に許されるのではない。「遺留した物」は遺失物より広く,意思によらず占有を失った物に加え,自ら占有を放棄した物も含む。まず各物がこの類型に該当するかを検討する。ただし,物の占有を離れたことから直ちにその内容についてのプライバシーも全て失われるとはいえない。領置が同条に該当しても,捜査目的,嫌疑,証拠取得の必要性と侵害される利益,取得方法・範囲を考慮し,必要かつ相当な限度を超えてはならない。

(2) 捜査①

ア 本件ごみ袋はアパートの敷地内のごみ置場にあり,公道のごみ集積所に搬出済みの物ではない。これを公道に投棄された遺留物と同一視することはできない。また,大家がアパートの所有者であるというだけで,甲の袋を提出する権限があるともいえない。

もっとも,大家は,居住者にこの場所への投棄を指示し,分別を確認した上,回収日に地域の集積所へ搬出することにつき,あらかじめ居住者の了解を得ている。甲は,この管理の仕組みに従って,ごみ袋を持ち出し指定場所に捨てた。甲はその現実の支配を離れ,大家が分別確認と搬出のために管理する状態に置いたといえる。大家は同条の「保管者」に当たり,大家からの任意提出による領置が可能である。仮に甲の所有権がなお残るとしても,同条は所有者だけでなく保管者からの提出も認めており,当然に甲本人の承諾を必要とするものではない。

イ 甲にはごみの内容を警察に調べられないことへの期待があり,大家に分別確認を許したことは警察への包括的な開示承諾ではない。敷地内での取得であることも,この利益を考える上で無視できない。しかし,本件はVの頭部をゴルフクラブで殴打した住居侵入・強盗殺人未遂事件であり,捜査の必要性は高い。甲は,着衣・背格好が通報された犯人と酷似し,犯行直後の映像に棒状物を持って逃走する男性と同様の者が,時間及び方向の整合する場所のアパートへ入った者である。甲を対象とする嫌疑には具体的根拠があった。現場には足跡以外に犯人特定につながる証拠がなく,履物などとの照合のため甲の捨てた物を調べる必要があった。

取得当日は回収日で,大家が午前8時頃に公道へ搬出する予定の物である。Pは公道から甲の投棄した袋の外観だけを確認し,大家と共にごみ置場へ入り,その1袋だけを選んだ。居室に入ったり,他の居住者の袋まで一括して取得したりしたものではない。敷地への立入りも,管理者である大家と共に,大家が管理するごみ置場へ向かったもので,甲の居室などの排他的支配領域へ無断で侵入した場合とは異なる。大家による現実の保管,処分に向けた移転,強い捜査上の必要性及び対象の限定に照らし,内容についての甲の利益を考慮しても必要相当な範囲内である。よって捜査①は適法である。取得後に靴から個人特定の証拠を得られなかったことは,取得時の必要性を否定するものではない。

(3) 捜査②

ア 甲は豚汁を食べ終え,公道上に空容器を投棄して去った。Pの回収はボランティアが公園から去った後であり,容器を保管している者から引渡しを受けた場面でもない。甲が自ら占有を放棄した「遺留した物」に当たり,221条の領置の対象となる。

ただし,Pはあらかじめ容器にマークを付け,警察の捜査目的を告げず,ボランティアとして甲に食事を渡している。そこで,取得過程全体をみると,甲の意思を制圧して重要な利益を侵害する強制処分ではないかが問題となる。容器の所有権とは別に,唾液から個人の識別に結び付くDNA型を知られない利益もあるから,捨てた容器であるとの一事で問題がなくなるとはいえない。

しかし,Pは甲から捜査目的を秘して容器を任意提出させたのではない。Pから渡されたのは食事入りの容器であり,甲は数人と公園を出て,自分で食べ終えた容器を公道に捨てている。Pに処分を委ねて手渡した物を,処分するとの信頼に反して取得した場合とは異なる。目印は容器の帰属を識別するためのものであり,捜査目的の秘匿と併せても,それ自体が甲の飲食や投棄の意思を制圧するものではない。Pは甲の身体に直接作用して唾液を採取せず,甲が管理を離れた後の付着物を取得した。捜査への承諾がないことだけで,この遺留物の領置を強制処分とすることはできない。

イ その方法にも必要性と相当性がある。凶器と同じ場所に捨てられたマスクの内側には,鼻付近を殴られた犯人のものと考えられる血液があり,そのDNA型は判明したが警察のデータベースに登録がなかった。甲のDNA型と比較することは犯人との同一性の判断に有効である。従前の靴の靴底は現場の足跡と矛盾せず,映像に加えてこの符合が得られたことで,捜査①時より甲が犯人である嫌疑は高まっていた。ただし大量販売品のため個体の特定には至らず,さらに有効な識別資料を得る必要があった。しかも甲方には複数人が出入りし,家庭ごみから甲本人の資料を得ることが難しく,参加者の多い炊き出しのごみ箱からも甲の容器だけを選びにくかった。マークはこの帰属の不確かさを避ける方法であり,Pが回収したのも甲の使用した1容器だけである。

重大事件について具体的な嫌疑と有力な照合資料があり,本人に帰属する資料を得るための代替手段に限界があった一方,回収は公道に投棄されて誰も管理しなくなった特定容器に限定された。捜査①の敷地内の袋の内容に関する利益とは異なり,捜査②では公道の不要容器からDNA型を知られない利益が問題になる。場所の公開性だけで情報利益を否定せず,上記の必要性と限定された取得方法を衡量すれば,必要相当な限度を超えない。よって捜査②も適法である。

2 設問2

(1) 検討の枠組み

甲の弁護人はいずれの調書にも不同意であり,326条による証拠能力は認められない。公判外の供述をその内容の真実性を証明するために用いる場合,原供述者の知覚,記憶,表現,誠実性を反対尋問で吟味できないので,320条1項の伝聞法則により原則として証拠能力を欠く。各調書について,作成捜査官が見分結果を記載した層と,甲又はVの言語・動作による情報の層とを区別し,立証趣旨と実際の用法から検討する。

実況見分調書は捜査官の知覚した結果を公判外で記録した点で伝聞証拠である。ただ,任意捜査による見分も,現場の客観的な状況を五官で認識して記録するという性質は検証と同じであり,321条3項の検証調書に含まれる。したがって,作成者が公判で証人として尋問を受け,真正に作成したと供述することが必要となる。

(2) 実況見分調書①

ア 立証趣旨は,甲が犯行時のV方の施錠を開けることが可能であったことである。Qは甲の自白を聴取した後に見分をしたが,甲に犯行当日の動作を記憶に従って再現させたのではない。同種の用具及び同種の特殊な錠を準備し,「開けられますか」と問い,甲が実際に解錠する状況を連続撮影した実験である。写真によって示されるのは,甲がその場で解錠できたという現実の技能であって,甲が犯行時に解錠したと述べたことの真実ではない。甲の動作は過去の事実を伝える供述に代わるものではない。

実験の錠と用具は犯行に用いられたものと同種であり,犯行から実験まで約11日と近接するから,現在の技能から犯行時にも解錠が可能であったことを推認できる。この推認の強さは証明力の問題である。写真の採用だけで甲が実際に侵入したことや犯人であることまで当然に認められるわけではない。

イ 写真下の「このように」用具を入れ,動かすと解錠できるとの説明は,写っている動作・対象を指示してその理解を助けるものとして用いられる。解錠後の錠を指さし「このように解錠できました」とした説明も,直前の実験の結果として現に見えている状態を示している。この部分だけ過去形だから犯罪事実の自白になるわけではない。説明自体の正しさに依存しなくても,連続写真及び解錠後の写真から実際に錠が開いたかを確認できる。いずれもこの指示説明としての用法では,甲の説明内容の真実性を独立に要証事実とするものではない。

甲の発言を不利益な供述と見る余地はあっても,本件の用法は写真に写る実験の操作及び結果の特定である。写真から独立した犯行事実の供述として用いる場合まで非伝聞とするものではない。したがって,この用法では,供述録取書として322条1項の要件や甲の署名押印を別に要求する必要はない。もっとも,Qが観察結果を正確に記録したかという外側の問題は残る。Qが公判で真正作成を供述し,321条3項の要件を満たせば,調書①の写真及び上記指示説明部分を証拠とすることができる。その公判供述は問題文にはまだないから,既に要件が充足したとは断定できない。甲が後に黙秘したことは,実験の性質を過去の犯行再現へ変えたり,Qの公判証言によるこの経路を閉ざしたりするものではない。

(3) 実況見分調書②

ア 「被害再現状況」という立証趣旨だけをみれば,その日に再現したという外形を証明するようにも読める。しかし,Sを犯人役に,Vの説明に沿って右手のクラブを左側頭部へ振り下ろす場面を作り,その写真に過去の被害を述べる説明を添付している。再現場所は犯行現場ではなく検察庁内であり,Sと同型のクラブを用いて被害状況を表現させている。Vの供述どおりの行為が犯行現場で実行可能だったかを検証する実験ではない。同じ被害内容の検察官面前調書も「被害状況」を立証するものとして請求されている。これらから,調書②は過去の被害供述を明確化するための資料といえ,実質的な要証事実は再現されたとおりの犯罪事実,すなわちVがその殴打を受けたという事実である。

文字の説明はVの過去の知覚・記憶に基づく供述であり,写真もVが記憶する過去を動作で表現させた結果である。写真が機械的に記録されても,写された演技と実際の被害が一致するかはVの記憶・表現・誠実性に依存する。Sの動作を撮影したから独立した客観証拠になるものではない。Rの証言で撮影した場面の正確さを確かめても,Rは過去の殴打を見ていないから,この原供述の危険を解消できない。よって,Rによる見分記録の層に321条3項が適用されるだけでなく,Vの供述の層に伝聞例外が必要となる。

イ Vは被告人以外の者であり,検察官Rの面前で被害を説明し再現したので,原供述の層には321条1項2号が適用される。Vは公判前整理手続終了前に交通事故で死亡し,公判で供述することができないから,同号前段の供述不能に該当する。公判供述との相反を根拠とする同号後段の場合ではないので,公判供述に比して信用すべき特別の情況を要求する場面ではない。3号の犯罪事実の存否の証明に欠くことのできない証拠という要件も2号にはない。

同旨の検察官面前調書が別に請求されていても,それだけで2号前段による再現資料の証拠能力は否定されない。他方,同じ内容の供述調書と一緒に提出することを理由に,実況見分調書の原供述層が無条件に非伝聞になるわけでもない。調書を理解する図解だけに用いるならその用途に限定すべきであり,過去の被害自体の認定資料として用いる場合には前記の要件が必要である。

ウ 文字による供述録取部分は321条1項本文の形式に従い,Vの署名又は押印を要する。その有無は問題文に示されていない。署名又は押印があれば供述不能により2号前段の経路をとることができ,なければこの文字部分は同号により証拠とできない。写真については,撮影・記録の過程が機械的なため,再現者の署名押印は不要である。写真に表現されたVの供述については,前記の死亡による要件を満たす。

さらに,Rが公判で証人尋問を受けて真正作成を供述し,321条3項の要件を満たすことが必要である。なお325条の任意性の調査を要するが,本件にこれを疑わせる具体的事情はない。以上の条件が満たされれば,調書②の写真には証拠能力が認められ,文字部分についてもVの署名又は押印がある限り証拠能力が認められる。

以上

3 出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

(1) 答案と評価項目の対応

設問1の(1)は,221条の二類型・非強制性(番号1)を示す。捜査①の(2)アは大家の保管者性(番号3),イは残存するプライバシー(番号6)と必要性・相当性の比較衡量(番号8)を回収する。捜査②の(3)アは自主投棄による遺留物該当性(番号5)と,目的秘匿・マーク付与及び自主投棄の両面評価(番号16)を示し,イで必要性と取得の限定性を評価する。

設問2の(1)は,作成者の観察記録と甲・Vの情報を分ける(番号20)。調書①の(2)アでは実験時の解錠能力と犯行時の実行を区別し(番号23),イでは指示説明の用法から甲の供述の内側の伝聞性を否定する(番号25)。調書②の(3)アでは,要証事実を過去の犯罪事実と認定し(番号26),再現写真も記憶に基づく供述を記録することを説明する(番号28)。アからウを通じて,Vの供述の伝聞例外とRの真正作成の両方を要求する(番号29)。これで重み5の12項目が,結論を導く論述として答案に現れる。

(2) 設問1・二つの領置を同じ理由で処理しない

出題の趣旨17頁は,袋では大家の占有が残る任意提出物か,容器では自主投棄された遺留物かを分ける。占有を離れたことと,内容・DNAに関する利益が消滅することは別である。任意提出を任意処分と同義にしたり,強制処分でないという理由だけで適法としたりしない。

採点実感8頁は,重大事件の一般論だけでなく,その時点の嫌疑,証拠不足,回収予定,1袋・1容器への限定,甲本人の資料を取得する困難を分析するよう求める。靴が量販品であることは個体特定を妨げるが,足跡との符合が嫌疑を高める意味まで失わせない。適法・違法の別結論を選ぶ場合も,反対事情を捨てず,設定した基準から結論を導く必要がある。

(3) 設問2・用法と情報の出所から伝聞性を判断する

解錠実験は,実験時の技能をその場で確認するものであり,過去の犯行を記憶に基づき再現するものではない。指示説明という呼称だけでなく,何を証明するためにどの情報を用いるかを示す。写真から犯行時の可能性を推認する強さは証明力の問題であり,写真の採用から犯人性が当然に認められるわけではない。

被害再現は,検察庁でVの記憶に沿って過去の被害を表現したものである。機械的に撮影したことは,再現者の記憶・表現・誠実性の問題を解消しない。検察官面前での再現とVの死亡から2号前段を適用し,3号の不可欠性や2号後段の特信情況を移植しない。作成者の観察記録と原供述者の情報を,324条の再伝聞の問題へ取り違えない。

最高裁平成17年9月27日決定は,再現写真について再現者の署名押印が不要とするが,これは写真の内側の伝聞性を否定する規律ではない。321条3項の真正作成と,再現者に応じた伝聞例外のその他の要件は残る。文字部分に対する署名又は押印の要件と,写真の扱いを分ける必要がある。

(4) 答案の弱点と扱わなかった事項

本答案は約5000字に収めるため,プライバシーの要保護性や反対結論の論証を集約している。領置の結論には評価の余地があり,唯一の正解とするものではない。Vの署名又は押印の有無,Q・Rの今後の公判証言は与件から確定できず,条件を満たしたとの無条件の断定はできない。

325条の任意性調査,同旨の検面調書が存在しても2号前段の証拠能力を当然に否定しないこと,写真について再現者の署名押印が不要であることは,条文又は決定原文に基づく補足として扱う。公式資料がこれらを独立の加点項目として公表したものではない。設問が除外した,捜査の違法性が証拠能力に与える影響は論じていない。

第6 関連記事

1 同じ年度の司法試験の別の模範解答

①公法系第1問(憲法)
②公法系第2問(行政法)
③民事系第1問(民法)
④民事系第2問(商法)
⑤民事系第3問(民事訴訟法)
⑥刑事系第1問(刑法)
⑦令和5年度司法試験論文式試験の主要7科目の模範解答

2 本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事

①実況見分調書の写真と説明の証拠能力―再現供述・真正作成・署名押印の確認手順
②刑事裁判の書証の証拠能力-伝聞法則・供述調書・同意書面の判断順序

上記は後年の実務記事である。証拠番号・頁・写真番号ごとに検討する手順の参考として紹介し,本答案の基準時の法令・判例を置き換えるものではない。

第7 出典及び確認状態

1 公式資料

①法務省・令和5年司法試験論文式試験問題(刑事系科目,第2問)
②法務省・令和5年司法試験論文式試験出題の趣旨(刑事系第2問)
③法務省・令和5年司法試験の採点実感(刑事系科目第2問)
④法務省・令和5年司法試験の実施日程等

出典:法務省ウェブサイトの上記出題の趣旨及び採点実感(令和8年10月4日利用)を加工して,AIにより答案例・評価項目を作成した。法務省が本記事の答案,評価項目又は重み付けを作成したものではない。

2 法令

①e-Gov・刑事訴訟法(2023年7月13日施行の履歴版)

試験実施日の令和5年7月15日に適用される版を基準に,221条,320条,321条1項2号・3号及び3項,322条,324~326条の関係を確認した。

3 裁判例

①最高裁平成20年4月15日決定・刑集62巻5号1398頁(ごみの領置,決定原文)
②最高裁平成17年9月27日第二小法廷決定・平成17年(あ)第684号・刑集59巻7号753頁(再現写真,決定原文)
③東京高裁平成28年8月23日判決(DNA取得,判決原文)

4 確認状態

法務省の問題PDFは物理6~8頁の第2問,出題の趣旨PDFは物理17頁の〔第2問〕以下から18頁の同問末尾,採点実感PDFは物理7~11頁の第2問全体を実読した。出題の趣旨17頁冒頭の第1問の続きは,本問の項目化には用いていない。今回の形式整理では,保存済みの公式PDF本文・頁別テキストを再読し,各評価項目の二つの根拠欄を照合した。ウェブ取得経路での応答エラーを,資料の不存在や内容の記載なしとは扱わない。

裁判所公開のごみ領置決定は全4頁,再現写真決定は全3頁,東京高裁のDNA取得判決は本文1~6頁を本会話の調査で実読した。最高裁再現写真決定の署名押印不要の規律と,その他の伝聞例外・真正作成の要件を確認した。判例秘書の原文は本会話では閲覧していないため,裁判所公開PDFの確認と区別する。

確認済みの事実は,問題文の投棄場所,大家の管理了解,実験の問い,再現場所・作成者,Vの死亡及び弁護人の不同意である。資料の記載は,公式資料の答案要求,対象時点の条文要件,裁判所原文の規律である。大家の保管者性,必要性・相当性,要証事実の認定,評価項目の分割及び重みは本記事の分析である。Vの署名又は押印の有無,Q・Rの将来の公判証言,公式の項目別配点及び本答案の実得点は不明である。