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令和3年司法試験知的財産法第2問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した46項目と5段階の重み付け(AI作成)

令和3年司法試験知的財産法第2問について,非公表の写真の職務著作,ゲームソフトの中古販売・貸与及び著作権全部譲渡後の同一性保持権を検討する。
模範解答と46の評価項目は独自の分析であり,法務省の公式解答・採点基準・配点ではない。

第1 この記事の対象と結論

本問の早見表
項目内容
対象令和3年度 知的財産法第2問
問題・基準時問題文と設問の指定及び第7の出典・確認範囲による。問題の与件と指定された法令の時点を前提とする。
資料出題の趣旨・採点実感に基づく分析。版・対象範囲・留保は第7の確認状態を参照。
評価項目46項目(重み5:4項目)
重みの合計174(本記事独自の整理であり,公式の配点ではない。)
答案の字数2160字(答案部分の見出しを含み,空白・改行を除く可視文字数)
判例・法改正の留保第7の法令・裁判例と資料の範囲を参照。既存の確認日・参照頁・未確認部分の留保を引き継ぐ。
年度別の案内令和3年度司法試験論文式試験の選択科目8科目の模範解答と評価項目(AI作成)

対象は令和3年司法試験の選択科目問題の知的財産法第2問(PDF実頁20)である。
出題の趣旨と採点実感の本問範囲から,46項目を抽出した。
重み5は4件である。

設問1は非公表写真にも職務著作が成立する解釈を採り,印刷・譲渡の予防とデータ消去を認める。
設問2は通常の中古販売を差し止められない一方,返品条件付きサービスは貸与として差止めを認める。
設問3は,通常想定される改変に対する黙示の同意により,丁の侵害否定の反論を構成する。
公式資料が許す別構成を排除するものではない。

第2 評価項目の示し方と重み付けの基準

1 評価項目の示し方

一つの行に一つの判定対象を置く。
【必須】【高評価】【注意】【許容分岐】は重みから独立した区分であり,高評価の重み5を全答案への必須事項へ転換しない。
注意は,その誤った記述を追加する意味ではない。
番号35は譲渡説を採る場合,番号42はAとの不行使特約を丁が援用する場合だけ適用する。

表の頁は合冊PDFの物理頁である。
「当該細目としての個別の明示なし」は本件関連範囲を読んだ結果を示す。
番号15は113条の検討自体を一律に誤りとするのではなく,112条の直接根拠を示さない型を防ぐ項目である。
条文の正確な引用や判読可能な記述という一般的な指摘は,重み付き項目の集計に混ぜない。

2 5段階の重み付けの基準

①重み5:結論又は主要な法的判断の骨格となる核心事項。
②重み4:主要な理由付け・当てはめ。
③重み3:通常の法的処理・事情評価。
④重み2:補強・個別事情・注意。
⑤重み1:補充的記述。

重要度は重み1~5だけで示す。注意は項目の性質を示すものであり,自動的な低い重み又は別枠の減点を意味しない。条件付き項目はその適用条件を満たす答案について評価し,採用しない理論・構成の項目を累積して要求しない。各段階の件数に割当てを設けず,重みの単純合計を公式配点,満点,予測得点又は合格可能性へ換算しない。

第3 本問の概要

1 問題文と事実関係

Aはタレント甲を主人公とするゲームαを企画し,乙の歌曲の楽曲部分βの著作権全部を取得した。
27条・28条の権利は特掲されている。
Aの従業員はαを完成し,A名義で公表された。

設問1では,従業員丙が開発参考用に甲を撮影した。
写真は部署外への持出しを禁じられ,α完成後の廃棄を命じられていたが,退職した丙がデータを持ち帰り,印刷物の売却を告知した。
写真の職務著作と,Aの印刷・譲渡の差止め及びデータ廃棄が問われる。

設問2では,中古販売会社Bの通常販売と,頭金で引き渡し,6日以内の自由返品で残額を免れる「割賦販売サービス」を区別する。
設問3では,丁がβを落ち着いた曲調からビートの効いた速い曲調へ編曲し,乙が同一性保持権侵害による損害賠償を求めた場合の丁の反論を構成する。

2 設問が求めること

設問が求めること
設問立場・対象指定・仮定・除外答えるべき到達点
設問1写真の職務著作と差止め・廃棄ゲームと写真は別の著作物。写真は公表予定なし。名義要件の解釈,Aの帰属権利と救済を検討する。
設問2中古売買と自由返品付きサービス映画・プログラム・複製音楽を区別。譲渡と貸与,権利と消尽を対象ごとに対応させる。
設問3丁の同一性保持権侵害への反論27・28条は特掲。人格権は移転しない。黙示の同意等から意に反する改変かを論証する。

第4 評価項目と重み

1 設問1

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
1撮影技法の選択に個性が現れる写真の著作物と評価する。3関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF31頁・設問1。構成・要件の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF22頁・設問1。構成・要件の検討。
2撮影の発意がAにあることを事実から示す。3関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF31頁・設問1。構成・要件の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF22頁・設問1。構成・要件の検討。
3丙が撮影時Aの業務従事者であることを示す。3関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF31頁・設問1。構成・要件の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF22頁・設問1。構成・要件の検討。
4開発用撮影が丙の職務上の作成であることを示す。3関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF31頁・設問1。構成・要件の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF22頁・設問1。構成・要件の検討。
5丙を著作者とする別段の定めがないことを示す。3関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF31頁・設問1。構成・要件の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF25頁・設問1。構成・要件の検討。
6持出禁止・廃棄命令により写真の公表予定がない点を公表名義要件の問題として特定する。5関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF31頁・設問1。構成・要件の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF22頁・設問1。構成・要件の検討。
7内部用成果であるがゆえに従業者へ公表・利用権を帰属させる不合理を制度趣旨から説明する。4関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF31頁・設問1。理由・基準の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF22頁・設問1。理由・基準の検討。
8非公表物も仮に公表するなら法人名義となるものを含むとの具体的解釈を示す。4関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF31頁・設問1。理由・基準の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF22頁・設問1。理由・基準の検討。
9【注意】αのA名義公表を,別個の写真のA名義公表と同視しない。4当該細目としての個別の明示なし(当該問及び総論を実読)。関連論点まで存在しないという意味ではない。読取範囲:同PDF全43実頁,当該問の主な所在は実頁31・32。本項目の具体化は記事独自の整理として,反対側の出典欄及び問題文と併せて読む。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF26頁・設問1。誤りの型又は構成上の注意。
10印刷を写真の複製権の対象として条文と結び付ける。3関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF31頁・設問1。構成・要件の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF26頁・設問1。構成・要件の検討。
11印刷物の公衆への売却を写真の譲渡権の対象とする。3関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF31頁・設問1。構成・要件の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF26頁・設問1。構成・要件の検討。
12印刷・譲渡の差止めの根拠を112条1項とする。4関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF31頁・設問1。構成・要件の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF22頁・設問1。構成・要件の検討。
13データ廃棄の根拠を112条2項とする。3関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF31頁・設問1。構成・要件の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF22頁・設問1。構成・要件の検討。
14【注意】参考素材を撮る目的のみから写真の創作性を否定しない。3当該細目としての個別の明示なし(当該問及び総論を実読)。関連論点まで存在しないという意味ではない。読取範囲:同PDF全43実頁,当該問の主な所在は実頁31・32。本項目の具体化は記事独自の整理として,反対側の出典欄及び問題文と併せて読む。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF26頁・設問1。誤りの型又は構成上の注意。
15【注意】直接の差止め・廃棄根拠を示さず113条のみなし侵害の指摘で済ませない。4当該細目としての個別の明示なし(当該問及び総論を実読)。関連論点まで存在しないという意味ではない。読取範囲:同PDF全43実頁,当該問の主な所在は実頁31・32。本項目の具体化は記事独自の整理として,反対側の出典欄及び問題文と併せて読む。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF26頁・設問1。誤りの型又は構成上の注意。

2 設問2⑴

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
16αが映画の著作物であることを2条3項・10条1項7号と結び付ける。4関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF31頁・設問2⑴。構成・要件の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF22頁・設問2⑴。構成・要件の検討。
17映画としてのαの著作者が15条1項によりAであることを示す。3関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF31頁・設問2⑴。構成・要件の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF22頁・設問2⑴。構成・要件の検討。
18αが映画と同時にプログラムの著作物でもあると捉える。4関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF31頁・設問2⑴。理由・基準の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF22頁・設問2⑴。理由・基準の検討。
19プログラムとしてのαの著作者が15条2項によりAであることを示す。3関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF31頁・設問2⑴。理由・基準の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF22頁・設問2⑴。理由・基準の検討。
20音楽の著作物βが映画αに複製されている点を権利検討へつなぐ。4関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF31頁・設問2⑴。理由・基準の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF22頁・設問2⑴。理由・基準の検討。
21βの著作権をAが乙から取得したことを請求権者性として示す。3関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF31頁・設問2⑴。理由・基準の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF26頁・設問2⑴。理由・基準の検討。
22店舗販売の頒布を2条1項19号の公衆への譲渡として捉える。3関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF32頁・設問2⑴。構成・要件の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF26頁・設問2⑴。構成・要件の検討。
23映画αの頒布権に明文の消尽規定がなく,解釈で消尽を認めると示す。4関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF32頁・設問2⑴。構成・要件の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF26頁・設問2⑴。構成・要件の検討。
24消尽の根拠を円滑な流通と権利者の対価回収機会から説明する。4関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF32頁・設問2⑴。構成・要件の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF26頁・設問2⑴。構成・要件の検討。
25配給制度を伴う公の提示目的の流通との差から譲渡消尽の範囲を説明する。4関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF32頁・設問2⑴。理由・基準の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF26頁・設問2⑴。理由・基準の検討。
26プログラムαの譲渡権を26条の2第2項1号の明文で処理する。4関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF32頁・設問2⑴。理由・基準の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF22頁・設問2⑴。理由・基準の検討。
27βの26条2項の頒布権についても消尽を検討する。4関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF32頁・設問2⑴。理由・基準の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF22頁・設問2⑴。理由・基準の検討。
28【注意】頒布権が消尽するとの判断と差止請求否定の結論を整合させる。3当該細目としての個別の明示なし(当該問及び総論を実読)。関連論点まで存在しないという意味ではない。読取範囲:同PDF全43実頁,当該問の主な所在は実頁31・32。本項目の具体化は記事独自の整理として,反対側の出典欄及び問題文と併せて読む。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF27頁・設問2⑴。誤りの型又は構成上の注意。

3 設問2⑵

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
29サービスの性質を民法上の契約名でなく2条8項の貸与定義から判断する。5関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF32頁・設問2⑵。構成・要件の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF27頁・設問2⑵。構成・要件の検討。
30自由返品・頭金不返還・残額免除の仕組みを有償の短期使用権原へ当てはめる。4関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF32頁・設問2⑵。構成・要件の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF27頁・設問2⑵。構成・要件の検討。
31映画αの貸与について26条1項の頒布権を用い,26条の3を直接根拠にしない。4関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF32頁・設問2⑵。構成・要件の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF27頁・設問2⑵。構成・要件の検討。
32映画αの貸与部分について譲渡消尽と区別し,対価回収機会から非消尽を論証する。5関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF32頁・設問2⑵。構成・要件の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF23頁・設問2⑵。構成・要件の検討。
33プログラムαの貸与権(26条の3)を独立に検討する。4関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF32頁・設問2⑵。理由・基準の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF23頁・設問2⑵。理由・基準の検討。
34βの26条2項の頒布権中の貸与も独立に検討する。4関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF32頁・設問2⑵。理由・基準の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF23頁・設問2⑵。理由・基準の検討。
35【許容分岐】譲渡と構成する場合も2条8項と自由返品の事情を踏まえて説得的理由を示す。4関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF32頁・設問2⑵。構成・要件の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF23頁・設問2⑵。構成・要件の検討。
36【注意】実際に返品されたか否かでサービスの差止めの結論を分けない。4当該細目としての個別の明示なし(当該問及び総論を実読)。関連論点まで存在しないという意味ではない。読取範囲:同PDF全43実頁,当該問の主な所在は実頁31・32。本項目の具体化は記事独自の整理として,反対側の出典欄及び問題文と併せて読む。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF27頁・設問2⑵。誤りの型又は構成上の注意。

4 設問3

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
37編曲権を含む全部譲渡が認められる制度趣旨を61条1項・2項に結び付ける。4関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF32頁・設問3。構成・要件の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF23頁・設問3。構成・要件の検討。
38人格権一身専属を59条の保護趣旨として示す。4関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF32頁・設問3。構成・要件の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF23頁・設問3。構成・要件の検討。
39全部譲渡の意義と人格的利益の保護の双方を失わない調整の必要を示す。5関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF32頁・設問3。構成・要件の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF27頁・設問3。構成・要件の検討。
40通常想定される改変と人格的利益を害する改変を区別する具体的な範囲基準を示す。4関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF32頁・設問3。理由・基準の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF27頁・設問3。理由・基準の検討。
41落ち着いた曲から速い曲への編曲を採用した基準に具体的に当てはめる。4関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF32頁・設問3。理由・基準の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF27頁・設問3。理由・基準の検討。
42【注意】Aに対する不行使特約を丁が援用する構成なら,丁への効果の橋渡しを示す。4当該細目としての個別の明示なし(当該問及び総論を実読)。関連論点まで存在しないという意味ではない。読取範囲:同PDF全43実頁,当該問の主な所在は実頁31・32。本項目の具体化は記事独自の整理として,反対側の出典欄及び問題文と併せて読む。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF27頁・設問3。誤りの型又は構成上の注意。
43【注意】人格権そのものを譲渡できるとはしない。4関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF32頁・設問3。誤りの型又は構成上の注意。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF27頁・設問3。誤りの型又は構成上の注意。
44【注意】編曲権の譲渡のみから理由なく同一性保持権侵害を否定しない。4関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF32頁・設問3。誤りの型又は構成上の注意。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF27頁・設問3。誤りの型又は構成上の注意。
45【注意】20条2項4号の必要性だけを論じ,著作権全部譲渡の事実を放置しない。4当該細目としての個別の明示なし(当該問及び総論を実読)。関連論点まで存在しないという意味ではない。読取範囲:同PDF全43実頁,当該問の主な所在は実頁31・32。本項目の具体化は記事独自の整理として,反対側の出典欄及び問題文と併せて読む。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF27頁・設問3。誤りの型又は構成上の注意。
46丁の侵害否定を『意に反する』要件等の具体的法律構成に接続する。4関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF32頁・設問3。理由・基準の検討。関連記述(引用部分以外は記事による要約・細分化):PDF23頁・設問3。理由・基準の検討。

5 重みの分布

重み1=0件,2=0件,3=14件,4=28件,5=4件。
総項目数N=46,重みの単純合計W=174である。
すべて公開表の実際の行から数えており,段階ごとの件数割当てはしていない。

重み5の全件は,番号6「持出禁止・廃棄命令により写真の公表予定がない点を公表名義要件の問題として特定する。」,番号29「サービスの性質を民法上の契約名でなく2条8項の貸与定義から判断する。」,番号32「映画αの貸与部分について譲渡消尽と区別し,対価回収機会から非消尽を論証する。」,番号39「全部譲渡の意義と人格的利益の保護の双方を失わない調整の必要を示す。」である。
このうち高評価の項目は,より深い理由や基準を求める項目であって,全答案が同じ構成・同じ表現を採るという意味ではない。

第5 模範解答

1 答案の前提と表記

令和3年5月12日の試験時点の法を基準とする。
法名を略した条文は著作権法を指す。
答案は1→(1)の階層で示し,改行を除くUnicode文字数は2171字である。
設問3では,丁の反論として同意による20条1項の要件不充足を主に構成する。

2 答案

1 設問1

(1) 写真は,丙が構図,採光,露光,シャッタースピード等を選択して撮影したもので,個性が表現された著作物である(著作権法2条1項1号,10条1項8号)。
Aが著作者となるには,職務著作(15条1項)が成立する必要がある。

Aのゲーム開発の参考資料として,撮影当時その従業員であった丙が担当して撮影したから,Aの発意,業務従事者性,職務上の作成を満たし,別段の定めもない。

(2) もっとも,写真は部署外への持出しを禁じられ,α完成後の廃棄を命じられており,公表が一切予定されていない。
「自己の著作の名義の下に公表するもの」に当たるか。

職務上の成果を法人に帰属させる制度の下で,専ら内部利用させる写真であるがゆえに丙の著作となり,丙が自由に公表・販売できるとするのは不合理である。
公表名義要件は,法人の成果と従業者個人の作品とを区別する趣旨と解し,仮に公表するとすれば法人名義で公表される性質のものも含むと解する。

本件写真はA内部の開発用資料で,丙個人の作品として公表する性質ではないから,仮に公表するならA名義となる。
αと写真は別個の著作物であり,αのA名義公表を写真の公表と同視するのではない。
職務著作が成立し,Aが著作権を有する(17条1項)。

(3) 印刷は複製(2条1項15号,21条),印刷物の不特定多数への売却は譲渡(26条の2第1項)に当たる。
丙の売却告知から両権利を侵害する具体的なおそれが認められ,販売目的の印刷は私的使用でもない。
Aは112条1項により印刷・譲渡の予防を請求できる。
持帰りデータは印刷の基礎となるため,同条2項により必要な予防措置としてその消去も請求できる。

2 設問2

(1) αは,主人公が迷宮を脱出する創作的な連続映像を記録媒体に固定した映画の著作物(2条3項,10条1項7号)であるとともに,プログラムの著作物(同項9号)でもある。
Aの発意に基づき従業員が職務上制作し,A名義で公表されているから,Aが双方の著作者となる(15条1項・2項)。
また,αには音楽の著作物β(10条1項2号)が複製され,Aは乙からその著作権を取得している。

Bの店舗販売は公衆への譲渡であり,映画αの頒布権(2条1項19号,26条1項),βの頒布権(26条2項),プログラムαの譲渡権(26条の2第1項)が問題となる。

映画の頒布権に明文の消尽規定はないが,公衆への提示を目的としないゲーム複製物を譲渡する権利は,適法な最初の譲渡により消尽する。
再譲渡ごとの許諾は円滑な流通を阻害し,権利者は最初の譲渡で対価を確保する機会を得ているからである。
配給制度による公の上映のための流通を支配する必要のある劇場用映画とは異なる(最判平成14年4月25日)。

A販売済みの複製物について,映画αの譲渡に係る頒布権は消尽する。
同じ複製物におけるβの頒布権についても同様である。
プログラムαの譲渡権は26条の2第2項1号により消尽する。
いずれに基づいても通常の中古販売を差し止められない。

(2) 「貸与」は名義・方法を問わず,同様の使用権原を取得させる行為を含む(2条8項)。
本サービスでは,頭金で直ちに引渡しを受け,6日以内なら自由に返品でき,頭金は返らないが1週間後の残額支払を免れる。
客は頭金を対価として短期間使用して返還できるから,割賦販売という名義でも貸与に当たる。
実際に返品した客だけを切り分けず,サービスの仕組み全体を評価する。

映画α及びβには頒布権中の貸与する権利(26条1項・2項),プログラムαには貸与権(26条の3)が及ぶ。
譲渡の消尽を貸与まで及ぼせば,同じ複製物を反復使用させる利用市場を支配して対価を得る機会を奪うため,これらは消尽しない。
Aは112条1項により本サービスの差止めを請求できる。

3 設問3

(1) βの曲調を変更したβ’は改変であり,乙には20条1項の同一性保持権が問題となる。
乙は27条・28条の権利も特掲して譲渡したため,Aは編曲権を取得した(61条1項・2項)。
しかし,人格権は一身専属で譲渡できず(59条),編曲権の譲渡だけで当然に同一性保持権侵害が否定されるわけではない。

(2) 丁は,著作権の全部譲渡を認めた趣旨と人格的利益の保護を調整し,通常予想される改変は乙の黙示の同意の範囲にあり,「意に反して」された改変に当たらないと反論する。

譲受人が編曲権を行使して第三者に通常の編曲をさせるたびに乙が反対できれば,61条が認める全部譲渡の意義を失う。
他方,いかなる改変も許されるとすれば59条の趣旨を損なう。
そこで,名誉声望を害するような改変等を除き,譲渡時に通常想定される範囲の改変には同意が含まれると解する。

本件は歌曲の楽曲部分を続編のBGMとして編曲するもので,落ち着いた曲をビートの効いた速い曲にすることは通常の音楽的編曲の範囲にとどまる。
乙の名誉声望を害するような事情も示されていないから,丁は同意の範囲内であり侵害は成立しないと主張できる。

(3) この構成はAに対する不行使特約を丁が当然に援用するものではなく,本件改変自体についての同意により侵害を否定するものである。
曲調変更だけから同意を無制限に推認するものでもなく,原曲の性格を毀損する等の事情があれば乙の再反論となる。

以上

3 出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

評価項目と答案の対応表

重み5・4及び条件付きの項目の参照箇所を示す。注意は誤った記述を避けるための項目であり,別構成の記載を一律に求めるものではない。
表に掲げない重み3以下の番号は,14・28である。対応する設問の答案と,以下の解説を併せて参照する。

評価項目と答案の対応(重み5・4及び条件付きの項目)
番号重み評価項目答案の該当箇所・留保
13撮影技法の選択に個性が現れる写真の著作物と評価する。答案1
23撮影の発意がAにあることを事実から示す。答案1
33丙が撮影時Aの業務従事者であることを示す。答案1
43開発用撮影が丙の職務上の作成であることを示す。答案1
53丙を著作者とする別段の定めがないことを示す。答案1
65持出禁止・廃棄命令により写真の公表予定がない点を公表名義要件の問題として特定する。答案1
74内部用成果であるがゆえに従業者へ公表・利用権を帰属させる不合理を制度趣旨から説明する。答案1
84非公表物も仮に公表するなら法人名義となるものを含むとの具体的解釈を示す。答案1
94【注意】αのA名義公表を,別個の写真のA名義公表と同視しない。答案1
103印刷を写真の複製権の対象として条文と結び付ける。答案1
113印刷物の公衆への売却を写真の譲渡権の対象とする。答案1
124印刷・譲渡の差止めの根拠を112条1項とする。答案1
133データ廃棄の根拠を112条2項とする。答案1
154【注意】直接の差止め・廃棄根拠を示さず113条のみなし侵害の指摘で済ませない。答案1
164αが映画の著作物であることを2条3項・10条1項7号と結び付ける。答案2(1)
173映画としてのαの著作者が15条1項によりAであることを示す。答案2(1)
184αが映画と同時にプログラムの著作物でもあると捉える。答案2(1)
193プログラムとしてのαの著作者が15条2項によりAであることを示す。答案2(1)
204音楽の著作物βが映画αに複製されている点を権利検討へつなぐ。答案2(1)
213βの著作権をAが乙から取得したことを請求権者性として示す。答案2(1)
223店舗販売の頒布を2条1項19号の公衆への譲渡として捉える。答案2(1)
234映画αの頒布権に明文の消尽規定がなく,解釈で消尽を認めると示す。答案2(1)
244消尽の根拠を円滑な流通と権利者の対価回収機会から説明する。答案2(1)
254配給制度を伴う公の提示目的の流通との差から譲渡消尽の範囲を説明する。答案2(1)
264プログラムαの譲渡権を26条の2第2項1号の明文で処理する。答案2(1)
274βの26条2項の頒布権についても消尽を検討する。答案2(1)
295サービスの性質を民法上の契約名でなく2条8項の貸与定義から判断する。答案2(2)
304自由返品・頭金不返還・残額免除の仕組みを有償の短期使用権原へ当てはめる。答案2(2)
314映画αの貸与について26条1項の頒布権を用い,26条の3を直接根拠にしない。答案2(2)
325映画αの貸与部分について譲渡消尽と区別し,対価回収機会から非消尽を論証する。答案2(2)
334プログラムαの貸与権(26条の3)を独立に検討する。答案2(2)
344βの26条2項の頒布権中の貸与も独立に検討する。答案2(2)
354【許容分岐】譲渡と構成する場合も2条8項と自由返品の事情を踏まえて説得的理由を示す。第5の3(別構成の扱い)。答案2(2)。譲渡とする別構成。本答案は非採用。
364【注意】実際に返品されたか否かでサービスの差止めの結論を分けない。答案2(2)
374編曲権を含む全部譲渡が認められる制度趣旨を61条1項・2項に結び付ける。答案3
384人格権一身専属を59条の保護趣旨として示す。答案3
395全部譲渡の意義と人格的利益の保護の双方を失わない調整の必要を示す。答案3
404通常想定される改変と人格的利益を害する改変を区別する具体的な範囲基準を示す。答案3
414落ち着いた曲から速い曲への編曲を採用した基準に具体的に当てはめる。答案3
424【注意】Aに対する不行使特約を丁が援用する構成なら,丁への効果の橋渡しを示す。答案3。不行使特約に依存する構成を選ぶ場合の条件。
434【注意】人格権そのものを譲渡できるとはしない。答案3
444【注意】編曲権の譲渡のみから理由なく同一性保持権侵害を否定しない。答案3
454【注意】20条2項4号の必要性だけを論じ,著作権全部譲渡の事実を放置しない。答案3
464丁の侵害否定を『意に反する』要件等の具体的法律構成に接続する。答案3

(1) 答案と評価項目の対応

設問1の答案は番号1~15,設問2(1)は番号16~28,設問2(2)は番号29~36,設問3は番号37~46に対応する。
番号35の別構成及び番号42の不行使特約依存の構成は,答案外で条件を説明し,全答案に累積させない。

(2) 公表しない写真の職務著作

写真とゲームは別個の著作物である。
写真の公表が予定されていないという難点を隠さず,内部利用の成果が従業員へ帰属する不合理と,仮に公表する場合の名義という解釈を接続する。
番号6・7・8は,問題の所在,制度的理由,具体的解釈という別の判定対象である。

(3) 三つの対象と二つの流通行為

映画としてのα,プログラムとしてのα,映画に複製された音楽βは,同時に検討し得る。
映画とプログラムを択一にしない。
映画αは15条1項・26条1項,プログラムαは15条2項・26条の2及び26条の3,βは譲渡による帰属・26条2項を対応させる。

通常の中古売買について,映画αとβは頒布権の解釈上の消尽,プログラムαは明文の譲渡権消尽による。
貸与については,同じ複製物の反復使用市場における対価回収機会を検討する。
中古ソフト判決は被告らの貸与を認めるに足りないとしているので,貸与の非消尽を直接判示した判例として引用しない。

番号35の譲渡説も公式資料が一概に排除しているわけではない。
採用する場合は,2条8項と自由返品の仕組みを正面から論じ,映画α・βの頒布権及びプログラムαの譲渡権の消尽へつなぐ必要がある。
実際の返品の有無だけで,サービス提供の差止めを分ける方法は採らない。

(4) 全部譲渡と人格権の調整

番号37~40は,全部譲渡の意義と人格的利益をともに保持する調整を求める。
本答案は通常想定される改変への同意を構成し,名誉声望等を害する改変はその限界とした。
名誉声望侵害が同一性保持権の一般的な成立要件という意味ではない。
本件における同意の範囲を定める一つの解釈基準である。

番号42のようにAに対する不行使特約を用いる場合は,その債務の相手方がAであることを踏まえ,丁がどの法律構成で対抗できるかを別に説明しなければならない。
本答案は,丁に当然の契約上の権利を与える構成を採っていない。

(5) 答案の弱点と扱わなかった事項

設問3の同意・通常範囲の認定は一つの構成であり,すべての編曲を許す結論ではない。
権利濫用等による別構成も,二制度の調整と具体的基準・当てはめが必要となる。
20条2項4号の必要性だけを論じて,全部譲渡の事実を放置することは避ける。
甲の肖像権や損害額,丙の雇用契約上の責任は本答案の対象に含めていない。

第6 関連記事

1 同じ年度の司法試験の別の模範解答

①令和3年度司法試験論文式試験の主要7科目の模範解答と評価項目(AI作成)
②令和3年司法試験民事系第3問の模範解答と評価項目(AI作成)
③令和3年度司法試験論文式試験の選択科目8科目の模範解答と評価項目(AI作成)
④令和3年度司法試験知的財産法第1問の模範解答と評価項目(AI作成)

2 同じ科目の別の年度の記事

3 本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事

①著作権全部譲渡後の改変と著作者人格権―著作権法20条・59条・61条(AI作成)
関連記事は実務上の整理の参照先であり,後年の法令・行政資料を本問当時の法的根拠に取り込むものではない。

第7 出典及び確認状態

1 公式資料

①法務省・令和3年司法試験問題:選択科目PDFの実頁20。
②出題の趣旨:PDF実頁31の知的財産法第2問見出しから32頁の次科目直前まで。
③採点実感・選択科目:PDF実頁21の知財総論,22~23頁の第2問採点方針と共通指摘,25頁末~27頁の第2問実感,28頁の末尾指摘。
同じPDF内の別問題は本問の評価根拠へ用いていない。

2 法令

文化庁・令和3年度著作権テキスト所収の著作権法を使用した。
改正履歴は令和2年法律第48号までであり,本問に関係する2・10・15・17・20・21・26・26条の2・26条の3・59・61・112条を条文で確認した。
PDFの法令部分は物理頁と印刷頁の順序が逆行する箇所があるため,表の公式資料の頁と混同しない。

3 裁判例

最高裁平成14年4月25日第一小法廷判決・平成13年(受)第952号等(民集56巻4号808頁):原文全5頁。
出題の趣旨が公表名義要件について挙げる新潟鉄工事件及び宇宙開発事業団プログラム事件は,本記事では判決原文の確認済み資料に含めない。

4 確認状態

公式資料の状態
資料状態確認範囲・留保
問題実読済み法務省公表の問題PDFの全頁を確認した。
出題の趣旨実読済み法務省公表の出題の趣旨PDFの全頁を確認した。出典欄は,原文の引用と記事による要約・細分化を区別して示す。
採点実感実読済み法務省公表の採点実感PDFの全頁を確認した。「当該細目としての個別の明示なし」は,関連する記述まで存在しないという意味ではない。

資料は,法務省公表の問題・出題の趣旨・採点実感による。
評価項目の区切りと重みは記事独自の整理であり,公式の採点項目・配点を示すものではない。
出典欄は原文の引用と関連記述の要約を区別し,条件付きの項目はその条件を満たす構成に適用する。

問題の与件,公式資料の本問関連部分及び上掲法令・最高裁判決の実読範囲を区別した。
評価項目の原子化・重み・完成答案の採用構成は独自の推論である。
判例秘書の網羅的検索は実施していない。
本記事はAIが作成した答案例であり,公式得点・予測得点又は合格可能性を示さない。