目次第1 本記事の対象と基準日1 対象とする資料2 確定した制度ではないこと第2 現行の認証評価の仕組み1 機関別認証評価と分野別認証評価2 適合か否かの二値判定と是正の仕組み3 法科大学院の分野別認証評価の実績第3 議論のまとめ(令和8年6月3日)が示した枠組み1 見直しの理由2 評価の対象と視点3 要是正と星による4段階の評価4 6年周期と要是正の再受審5 評価の担い手6 評価結果の公表と活用7 機関別と分野別の統合第4 大学院と法科大学院への当てはめ1 研究科の評価は3段階案もあること2 法科大学院は法科大学院等特別委員会で別に検討すること3 方向性(案)の骨子4 個別の論点(案)第5 加算プログラム廃止との関係1 基礎額部分と加算額部分に対応する構造2 参考として示された指標3 廃止時期と評価結果の使い方第6 第124回で示された懸念と論点1 大学全体が要是正のときの法科大学院2 段階数と評価機関の調整3 未修者教育の評価第7 未確定の事項と今後の確認先1 法令改正が必要になると考えられる事項2 第125回配付資料で示された評価案3 第125回議事録による補足と未決定事項4 評価の星で進学先を決められますか第8 関連記事第9 出典1 法令2 法科大学院等特別委員会第124回(令和8年7月10日)3 その他の文部科学省資料
法科大学院の新たな評価について,第125回(令和8年9月29日)の資料には「要是正・★・★★・★★★」の4段階案が示されている。
現在の学校別格付けや入試の難易度ランキングを示すものではない。
第7の2で配付資料の案を,第7の3で議事録による補足と未決定事項を整理している。
第1 本記事の対象と基準日
1 対象とする資料
本記事は,中央教育審議会大学分科会の「教育・学習の質向上に向けた新たな評価の在り方ワーキンググループ」が令和8年6月3日に取りまとめた議論のまとめと,同分科会の法科大学院等特別委員会第124回(令和8年7月10日)の配付資料及び議事録に基づき,大学の認証評価に代わる「新たな評価」制度と,その法科大学院への当てはめを整理するものである。
初稿の基準日は令和8年9月19日である。
第7の2と出典には,同月29日に開催された第125回の配付資料を同月30日確認分として追記し,第7の3には同回議事録を令和8年10月24日確認分として追記した。
法科大学院等特別委員会の役割及び構成は,当ブログの「法科大学院等特別委員会とは-役割,構成及び令和8年の審議課題」で扱っている。
2 確定した制度ではないこと
ワーキンググループの議論のまとめは,主に学部等を想定した制度の枠組みを示す文書である。
研究科の評価は大学院部会で検討中であり,法科大学院の評価は法科大学院等特別委員会で別に検討することとされている。
第124回の資料3-5も,表題どおり「法科大学院における新たな評価の在り方の方向性(案)」にとどまる。
したがって,本記事で紹介する段階数,評価周期,評価項目及び評価結果の使い方は,いずれも今後の答申,法令改正及び実施要項で変わり得る。
特に,法令改正の時期及び新制度の開始時期を定めた資料は,基準日までに確認できなかった(会議で示された見通しは,後記第7の1のとおりである。)。
第2 現行の認証評価の仕組み
1 機関別認証評価と分野別認証評価
(1) 学校教育法109条の二つの認証評価
学校教育法109条2項は,大学は「当該大学の教育研究等の総合的な状況について、政令で定める期間ごとに、文部科学大臣の認証を受けた者(以下「認証評価機関」という。)による評価(以下「認証評価」という。)を受けるものとする。」と定めている。
これが大学全体を対象とする機関別認証評価である。
同条3項は,専門職大学院を置く大学について,これに加えて,専門職大学院の教育課程,教員組織その他教育研究活動の状況について,政令で定める期間ごとに認証評価を受けるものとしている。
法科大学院は専門職大学院の一つであるから,この分野別認証評価の対象となる。
(2) 評価の周期
学校教育法施行令40条は,「法第百九条第二項(法第百二十三条において準用する場合を含む。)の政令で定める期間は七年以内、法第百九条第三項の政令で定める期間は五年以内とする。」と定めている。
現行制度では,大学全体は7年以内ごと,法科大学院は5年以内ごとに認証評価を受けることになる。
2 適合か否かの二値判定と是正の仕組み
学校教育法109条5項は,認証評価において,評価の対象となる教育研究等状況が「大学評価基準に適合しているか否かの認定を行うものとする。」と定めている。
現行の認証評価の結論は,適合か不適合かの二値である。
同条7項は,適合認定を受けられなかった大学に対し,文部科学大臣が報告又は資料の提出を求めるものとしている。
(続きを読む...)法科大学院の新たな評価制度-認証評価の見直し,要是正・星による段階別評価及び第124回の方向性案(AI作成)