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死刑制度がある国・ない国―国連加盟193か国の根拠法令・執行停止一覧(AI作成)

死刑がない国の数は、何を「ない」と数えるかで変わります。すべての犯罪について法律から削除した国、通常の犯罪では廃止した国、法律には残すが執行していない国を区別しなければ、国際比較を誤ります。

この記事は、アムネスティの2025年末の分類を共通の統計基準として示し、国連加盟193か国について、2026年10月29日までに確認できた法令・政府資料・国連等の資料を国別に整理します。国連加盟国、日本政府が承認する国、米国の州を同じ分母に混ぜません。存廃の理由の比較は、死刑制度の賛成論・反対論を参照してください。

第1 世界の国を4つに分けるとどうなるか

1 2025年末の共通基準

分類国・地域数分類の意味
すべての犯罪について廃止113法律がいかなる犯罪についても死刑を規定しない
通常犯罪についてのみ廃止9軍事上の犯罪や例外的状況の犯罪などには死刑を残す
事実上の廃止23通常犯罪に死刑を残すが、原則10年以上執行せず、執行しない政策・確立した運用があるなど、同団体の基準を満たす
存置54同団体の分類上、上の3分類に入らない

前三者の合計は145で、分類対象の合計は199です。法律上、通常犯罪の死刑を廃止した国までなら113と9を合わせた122です。145すべてを全面的な法律上の廃止国と呼ぶのは不正確です。存置に分類された国が毎年必ず執行するわけでもありません。アムネスティ・2025年報告書の附録2

2 「世界の7割」の分母

145を199で割れば約72.9%です。ただし、これはこの国・地域の分類における割合です。国連加盟国193や、日本政府が承認する195か国に日本を加えた196を分母にして、145だけを流用することはできません。集計に含める国・地域が一致していないためです。

「日本の死刑制度について考える懇話会」の2024年報告書は、196中144という数字を用いています。この数字を現在の表に無条件で引き継ぐのではなく、資料の作成年、対象、分類をそろえる必要があります。国数の増加は重要な動向ですが、数字自体が制度の正しさを証明するわけではありません。外務省・世界と日本の国数

第2 法律上の廃止と執行停止の国の例

1 通常犯罪のみ廃止という区分

2025年末の分類では、ブラジル、ブルキナファソ、チリ、エルサルバドル、赤道ギニア、グアテマラ、イスラエル、ペルー、ジンバブエの9か国が、通常犯罪についてのみ廃止に分類されています。平時の一般犯罪で死刑がなくても、法令上の例外がある場合の区分です。

このため、「死刑制度がある」とは、通常の殺人事件で科す制度をいうのか、軍事犯罪等の例外を含むのかを説明する必要があります。国名だけを挙げて全面廃止と扱うと、法律の範囲を広く言い過ぎます。

2 韓国とロシア

韓国は法律上死刑を残す一方、1997年を最後に執行がなく、2025年末の分類では事実上の廃止です。1998年以降執行していないことと、1998年に死刑を法律から削除したことは異なります。

ロシアも、死刑を法令上削除した国として説明すべきではありません。執行停止と憲法裁判所の判断による扱いを含む制度です。「欧州はベラルーシ以外すべて法律上廃止」という言い方では、この違いが消えてしまいます。欧州評議会の加盟国、地理的な欧州、欧州連合は、構成国も同じではありません。欧州評議会議員会議・2026年資料

第3 OECDでは「日本・米国・韓国だけ」なのか

OECD加盟国は38か国です。2025年末のアムネスティ分類と照合すると、日本と米国は存置、韓国は事実上の廃止、チリとイスラエルは通常犯罪のみ廃止に入ります。したがって、「何らかの犯罪について法律上死刑を残す国が3か国だけ」という説明は正確ではありません。OECD・加盟国一覧

2025年末の分類から通常犯罪の死刑を法律上残す国に範囲を絞れば、日本・米国・韓国という説明になります。しかし、韓国の長期不執行、米国の州・連邦の違いをあわせて示すべきです。先進国という呼び方だけで比較せず、OECDという具体的な集合と、死刑の対象犯罪を示すと誤解が減ります。

OHCHRの特別手続の公表情報には、「テロリストに対する死刑法」が2026年3月30日にイスラエル国会で採択されたと記載されています。「通常犯罪のみ廃止」という2025年末の分類を、そのまま現在の制度の説明に用いることはできません。法の対象と施行・適用の細部についての確認範囲は、後記のイスラエル欄に示します。OHCHRの公表情報

第4 米国は州・連邦・執行停止を分ける

1 50州の集計と、ワシントンDC

Death Penalty Information Centerの州別一覧では、死刑のない州は23、残す州は27です。ワシントンDCにも死刑はありませんが、50州の一つには数えません。州法の死刑を廃止しても、その州内で連邦法上の犯罪について死刑の問題が生じる余地は別にあります。州別一覧

同一覧が執行停止の区分で示すカリフォルニア、オハイオ、オレゴン、ペンシルベニアの4州を、廃止23州と合わせると27州です。「廃止又は停止29州」といった数字を使う場合は、どの時点で、どの種類の停止を加えたかの説明が要ります。一定年数執行していない州の数と、知事等が停止措置を取った州の数は同じではありません。

州の法律からの廃止、行政上の執行停止、裁判所による停止、執行がしばらくない状態は、継続期間も撤回可能性も異なります。数を足す前に、分類をそろえる必要があります。

2 連邦の2021年停止は現在も続くのか

懇話会報告書は、2021年の連邦レベルの執行停止を記載しています。当時の動きとしては重要ですが、2025年2月5日の司法長官メモは、連邦の死刑政策の転換と執行停止の解除を示しています。2026年4月24日の米司法省発表でも、解除したことを明記しています。2025年メモ、2026年の公式発表

したがって、2024年資料を引用して「現在、米国連邦も執行停止中」とすることはできません。連邦法、軍法、州法、個別の執行命令や訴訟による停止も別に確認します。米国全体を一つの廃止国又は一つの停止州として扱うことはできません。

第5 2026年のレバノンの死刑廃止法

レバノンについては、2026年8月11日の議会可決という段階の報道だけで止めず、その後の資料を確認する必要があります。同国の独立人権委員会は、同月20日付官報36号3215頁に掲載された法律68号の全文を公表しています。同法1条は、レバノン法令中の死刑を廃止し、6条は官報公表の日から施行すると定めます。首相府の同号官報索引にも法律68号が掲載されています。人権委員会掲載の法律全文、首相府の官報索引

同法は、将来の犯罪に対する法定刑の置換だけでなく、未執行の既存死刑判決も扱います。ただし、法律による置換の規定があることと、すべての対象者について裁判・執行記録の変更が実際に完了したことは別です。日本の代替刑を論じる際も、刑の名称だけで、減刑・仮釈放・再審の扱いまで同じと考えるべきではありません。

このような変更があるため、2025年末の世界全体の集計と、2026年の国別の法的動向を区別して示しています。レバノンだけを旧年の数字に足して、同時期の他国の廃止・再導入・適用範囲の変更を考慮せず「最新の世界総数」を作ることはしません。

第6 国連決議と国際的な義務の違い

国連総会は2007年以降、死刑廃止を視野に執行停止を求める決議を重ねています。2024年12月17日の決議79/179は、この系列の第10回の決議です。懇話会報告書が取り上げる2022年の第9回と基準時点が異なります。国連決議原文

国連総会の決議、自由権規約、同規約の死刑廃止を目的とする第二選択議定書、条約機関の勧告は、それぞれ法的性質が異なります。執行停止決議が採択されたことから、日本の刑法の死刑規定がその日に自動的に失効したとはいえません。他方、国際的な人権上の問題提起に対して、国内で多数の支持があるという説明だけで十分かは、政策上の論点として残ります。

国際比較は、廃止の正しさも存置の正しさも、国数だけで確定するものではありません。誤判防止、被害者支援、代替刑、司法協力など、制度が実際に何を達成し、何を損なうかを調べるために使います。

第7 国連加盟193か国の国別欄の読み方

以下は、国連公式の加盟国名簿に掲げられた193か国を一度ずつ掲載したものです。アフリカ54、アジア47、欧州43、米州35、大洋州14に分けています。国連加盟国以外の国・地域を含む世界全体の集計とは、対象が異なります。

各国について、死刑の存否と主な根拠となる法令・裁判例・公的資料を示します。存置国では、死刑を規定する代表的な条項を示しており、すべての死刑対象犯罪を列挙したものではありません。連邦・軍事法域・実効支配の及ばない地域等がある場合も、国を一つ数えることと、国内のすべての法域を同じ制度とみなすことは区別します。

「全面廃止」は戦時を含めた法律上の廃止、「通常犯罪のみ廃止」は軍事・戦時等の例外を残す場合です。「法令上存置」と「執行停止」は両立します。長期不執行については、特定機関の「事実上の廃止」という分類と、政府の正式な停止命令を同一視しません。資料の基準時点、法案の採択と施行、条約上の義務と国内法の規定も分けています。

法令本文を確認できた場合のほか、政府提出報告や国際機関の国別資料がその国の法律を説明する場合があります。後者を当該法令の全文・全改正を直接確認した結果と扱わず、結論に影響する未確認事項は国別欄に残しました。国際条約の締約国であることだけから、国内の死刑規定がすべて消えたと推定することもしていません。各国欄の出典リンクから、法令や公的資料を確認できます。

第8 アフリカの国連加盟54か国

1 アルジェリア(Algeria)|存置(長期不執行。2026年改正詳細未確認)

刑法(命令66-156)5条は死刑を主刑に含む。2025年英国政府資料は1993年以来の非公式な執行停止を説明する。2026年10月改正の最終法文・対象犯罪の変更は確認を要する。 根拠資料1、根拠資料2

2 アンゴラ(Angola)|全面廃止

憲法59条が死刑を禁止する。通常犯罪に限定した禁止ではなく、憲法裁判所公開の条文に基づく全面廃止である。死刑執行の一時停止とは異なる。 根拠資料1

3 ベナン(Benin)|全面廃止

政府の国連回答(CAT/C/BEN/Q/3/Add.2、109項)は、2018年刑法2018-16が死刑への言及をすべて削除したと説明する。既存死刑判決の減刑とは別の国内法上の廃止である。 根拠資料1

4 ボツワナ(Botswana)|存置

2026年3月の大臣国会答弁は刑法による死刑存置を確認し、大統領・政府によるモラトリアム宣言はないと明示する。不執行の年があることと正式な執行停止は区別される。 根拠資料1

5 ブルキナファソ(Burkina Faso)|死刑復活法案採択。公布・施行未確認

議会は2026年10月20日、特定犯罪に死刑を復活させる新刑法案を採択した。2018年の通常犯罪廃止後の動きであるが、最終法の公布・施行は未確認であり、「復活施行済み」とは断定できない。 根拠資料1

6 ブルンジ(Burundi)|全面廃止

政府報告CCPR/C/BDI/3の21項は、2009年・2017年の刑法改正と死刑廃止を説明する。国内刑法の廃止措置と、死刑廃止条約の承認手続は別の問題である。 根拠資料1

7 カーボベルデ(Cabo Verde)|全面廃止

政府掲載の憲法27条2項は、いかなる場合にも死刑を認めないと規定する。通常犯罪だけを対象にした廃止や、事実上の執行停止とは区別される。 根拠資料1

8 カメルーン(Cameroon)|存置

2016年刑法(法律2016/007)22・23条は死刑判決の執行手続と銃殺・絞首を定める。法律上は存置されており、近年の執行の有無は別の情報となる。 根拠資料1

9 中央アフリカ共和国(Central African Republic)|全面廃止

2022年6月27日の法律22.011で死刑を廃止した。国連強制失踪委員会の2025年総括所見(CED/C/CAF/CO/1、6項(b))が、この国内廃止法を明記する。 根拠資料1

10 チャド(Chad)|全面廃止(復活検討と政府方針を区別)

2017年刑法と2020年法律003/PR/2020により死刑を廃止した。2025年に復活検討委員会が設置されたが、2026年3月の国連審査で政府は復活させない立場を表明している。 根拠資料1、根拠資料2

11 コモロ(Comoros)|存置

2020年刑法(法律20-038/AU、2021年公布)4条は死刑を主刑に含む。死刑廃止世界連盟は2026年10月時点も存置と分類する。最後に知られた執行が1997年でも、法律上の廃止にはならない。 根拠資料1、根拠資料2

12 コンゴ共和国(Congo)|全面廃止

政府公開の2015年憲法8条が死刑を廃止する。通常犯罪に限定しない憲法上の禁止である。2024年に執行停止を解除したコンゴ民主共和国とは別の国である。 根拠資料1

13 コートジボワール(Côte d’Ivoire)|全面廃止

憲法評議会公開の2016年憲法3条が、生命権の保障と死刑廃止を明記する。通常犯罪だけに限定した廃止ではなく、憲法上の一般的禁止を根拠とする全面廃止である。 根拠資料1

14 コンゴ民主共和国(Democratic Republic of the Congo)|存置(2024年に執行停止解除)

2024年3月13日司法大臣通達は、刑法の反逆・諜報や軍事犯罪等について死刑執行のモラトリアムを解除した。既存の死刑規定の運用変更であり、死刑を新設した法律ではない。 根拠資料1

15 ジブチ(Djibouti)|全面廃止

政府の国連共通基礎文書(HRI/CORE/DJI/2010、124項)は、1995年刑法・刑事訴訟法による死刑廃止を明記する。条約参加とは別に国内法上の廃止措置が特定されている。 根拠資料1

16 エジプト(Egypt)|存置

政府の2024年国連回答(CAT/C/EGY/FCO/5、22〜25項)は、加重された故意の殺人・テロ犯罪等の死刑を説明する。刑法17条の裁量減刑制度は、死刑そのものの廃止とは異なる。 根拠資料1

17 赤道ギニア(Equatorial Guinea)|通常犯罪廃止・軍法例外(軍法原文未確認)

2022年刑法(法律4/2022)26条は死刑を禁止するが、UPR提出資料は軍事司法法に死刑規定が残ると指摘する。通常犯罪廃止として整理し、軍法上の例外範囲は原文確認が必要である。 根拠資料1、根拠資料2

18 エリトリア(Eritrea)|存置(2019年公的資料では事実上の執行停止)

アフリカ人権委員会の2019年総括所見7・55項は、暫定刑法の死刑存置と事実上の執行停止を併記する。2015年新刑法の施行・運用関係と最新の執行状況には確認の余地がある。 根拠資料1

19 エスワティニ(Eswatini)|存置(長期不執行との公的説明)

憲法15条は死刑を許容する一方、義務的死刑を禁止する。英国外務省の2022年案内では殺人・反逆に死刑が残り、1984年以来不執行とされる。量刑裁量の保障は全面廃止とは異なる。 根拠資料1、根拠資料2

20 エチオピア(Ethiopia)|存置

2004年刑法布告414号117条は、特に定める重大な既遂犯罪について死刑を認め、年齢制限や国家元首の確認手続を置く。死刑が法律上残ることと、実際の執行状況は区別される。 根拠資料1

21 ガボン(Gabon)|全面廃止

政府官報掲載の2010年2月15日法律003/2010の2条が死刑を廃止する。近年の不執行や条約加入を根拠にした推測ではなく、国内の明文廃止法を根拠とする。 根拠資料1

22 ガンビア(Gambia)|存置・停止(2025年に一般刑法の死刑を削除。別法に残存)

2025年刑事犯罪法は殺人・反逆の死刑を終身刑へ変更したが、1985年軍法・2002年反テロ法等には残る。2026年10月の国連声明34項が説明しており、全面廃止又は通常犯罪の全面廃止とはいえない。 根拠資料1

23 ガーナ(Ghana)|法令上存置(殺人等の死刑は2023年に削除、大逆罪に残存)

2023年法律1101は刑法46条の殺人の刑を終身刑へ変更した。ただし憲法3条3項の大逆罪の死刑は残り、最高裁2024年判決もこれを引用する。殺人等の死刑削除と憲法上の大逆罪の存置を区別する。 根拠資料1、根拠資料2

24 ギニア(Guinea)|全面廃止

政府報告70項は刑法からの死刑削除を説明する。2017年軍事司法法173〜175条も通常法上の刑罰等を定める。通常刑法と軍法の廃止を合わせて全面廃止として扱う。 根拠資料1、根拠資料2

25 ギニアビサウ(Guinea-Bissau)|全面廃止

憲法36条1項は、いかなる場合にも死刑を認めないと定める。確認できる国内憲法の一般的禁止を根拠として、通常犯罪に限定した廃止とは区別する。 根拠資料1

26 ケニア(Kenya)|存置(義務的死刑の違憲判断と区別)

Muruatetu判決(2017年)は刑法204条の義務的死刑を違憲としたが、死刑そのものを違憲とはしていない。国家人権委員会の説明も、憲法26条3項との関係でこの区別を明記する。 根拠資料1

27 レソト(Lesotho)|存置(政府報告では長期不執行)

政府の国連回答89項は、憲法5条に触れつつ1995年11月以来の不執行と死刑判決の減刑を説明する。法律上の存置と不執行を分ける必要があり、最近の執行状況は別途確認を要する。 根拠資料1

28 リベリア(Liberia)|存置(条約加入と国内法削除を区別)

2005年に死刑廃止第二選択議定書へ加入したが、最高裁Williams判決は国内法の死刑存置を説明する。2025年UPR英国声明も国内廃止を求めており、条約加入だけで国内法の全面廃止とは扱えない。 根拠資料1、根拠資料2

29 リビア(Libya)|存置

1953年刑法17条は死刑を主刑に含み、19条は銃殺を定める。法令上の存置と、政治的分裂・紛争下における各地域の法運用は別問題であり、超法規的殺害も司法上の死刑とは区別する。 根拠資料1

30 マダガスカル(Madagascar)|全面廃止

法律2014-035(2015年1月9日)が死刑を廃止した。国連自由権規約委員会2017年総括所見3項(c)が明記する。法番号の2014と制定日として示される2015年を区別する。 根拠資料1

31 マラウイ(Malawi)|存置

刑法210条は殺人に死刑又は終身刑を定める。義務的死刑の変更と死刑の全面廃止は異なる。2021年の判決を単に「全面廃止判決」と紹介せず、その後の判例・法運用との関係に注意を要する。 根拠資料1

32 マリ(Mali)|存置

2024年12月13日法律2024-027による新刑法131-1条1号が死刑を主刑に掲げる。旧2001年刑法だけでなく、新刑法にも死刑が残ることを官報本文で確認できる。 根拠資料1

33 モーリタニア(Mauritania)|存置

政府の2019年国連回答44項は刑法306条の新規定と不適用を説明する。死刑は存置されるが、同条の最新原文・公布施行関係は確認を要し、改正前の悔悟等の制度を現行法と断定しない。 根拠資料1

34 モーリシャス(Mauritius)|全面廃止

1995年死刑廃止法31号2条は、死刑を廃止し、全法令の死刑を終身刑に読み替え、未執行判決も変更する。司法長官府掲載の原文では1995年12月14日施行とされる。 根拠資料1

35 モロッコ(Morocco)|存置・長期不執行

刑法16条1号は死刑を主刑に含む。欧州評議会議員会議の2026年報告37項は1993年以来の執行停止を説明する。2011年憲法の生命権保障だけで死刑が廃止されたわけではない。 根拠資料1、根拠資料2

36 モザンビーク(Mozambique)|全面廃止

2004年憲法40条2項は死刑を禁止する。通常犯罪に限るとの限定を置かない明文規定であり、執行停止とは異なる法律上の全面廃止として整理できる。 根拠資料1

37 ナミビア(Namibia)|全面廃止

憲法6条は、法律による死刑の制定、裁判所による死刑判決、死刑執行をそれぞれ禁止する。制定・判決・執行の各段階に及ぶ明文禁止を根拠とする全面廃止である。 根拠資料1

38 ニジェール(Niger)|存置(政府報告では長期不執行。廃止は法案段階)

政府の2025年国連回答170項は最後の執行を1976年4月7日と説明する。173項の廃止規定は刑法改正「案」6条1項であり、成立済みの廃止法として引用してはならない。 根拠資料1

39 ナイジェリア(Nigeria)|存置(連邦・州法、シャリーア法制に差異)

英国政府2024年COIの7.5.1項は刑法典等の死刑と、高等裁判所・シャリーア裁判所の死刑判決を説明する。連邦・州ごとに法制差があり、全国一律の対象犯罪一覧に単純化できない。 根拠資料1

40 ルワンダ(Rwanda)|全面廃止

2007年7月25日組織法律31/2007の2・3条が死刑を廃止し、全法令の死刑を代替刑に置き換える。官報原文を根拠とする全面廃止であり、通常犯罪だけの廃止とは異なる。 根拠資料1

41 サントメ・プリンシペ(Sao Tome and Principe)|全面廃止

憲法22条2項が死刑を認めないと規定する。通常犯罪に限定しない憲法上の一般的禁止であり、執行実績が少ないこととは別の法律上の全面廃止である。 根拠資料1

42 セネガル(Senegal)|全面廃止

政府国連報告15項は、2004年12月28日法律2004-38の2条による刑法7条1号・12〜16条の廃止を説明する。死刑を定めた国内条項の削除が、全面廃止の根拠となる。 根拠資料1

43 セーシェル(Seychelles)|全面廃止

憲法15条2項が裁判所による死刑を禁止する。同条の合法的戦争行為等に伴う生命剝奪の例外は、軍事裁判所が刑罰として死刑を科すことを認める規定ではない。 根拠資料1

44 シエラレオネ(Sierra Leone)|全面廃止

死刑廃止法6号・2022年の1〜3条は全犯罪の死刑を廃止し、軍事上の反乱等も対象とする。署名は2021年10月8日、公布・施行は2022年4月21日であり、年次を区別する。 根拠資料1

45 ソマリア(Somalia)|存置

政府国連報告122〜124項は、刑法434条の殺人、184条以下の反逆等の死刑と94条の執行規定を列挙する。ソマリランドを別の国連加盟国として重複計上することはしない。 根拠資料1

46 南アフリカ(South Africa)|全面廃止

1995年Makwanyane判決は戦時反逆を判断対象外とした。その後、1997年法105号4条等が軍法の死刑を置換し、関係部分は1998年11月13日に施行された。現在の全面廃止は両段階を合わせて説明する。 根拠資料1、根拠資料2、根拠資料3

47 南スーダン(South Sudan)|存置

2008年刑法206条は殺人に死刑又は終身刑を置き、207条等にも死刑規定がある。独立前の制定法として公開される条文と、独立後憲法の制限・実際の法運用との関係は区別する必要がある。 根拠資料1

48 スーダン(Sudan)|存置

EUAA国別分析は1991年刑法27条の死刑と、50・51条による近年の死刑判決を説明する。背教罪等の改正後もハッド刑・キサース刑の死刑が残るため、一部削除を全面廃止とは扱えない。 根拠資料1

49 タンザニア(Tanzania)|存置(義務的死刑に国際裁判上の問題)

国連通信UA TZA2/2022は本土刑法196・197条の義務的死刑とアフリカ人権裁判所の違反判断を説明する。義務的死刑への判断は全面廃止ではなく、ザンジバルの別法制も区別を要する。 根拠資料1

50 トーゴ(Togo)|全面廃止

2009年法律2009-011によって死刑を廃止した。政府の国連提出報告94項が国内廃止法を特定しており、執行停止や国際条約への加入だけによる分類ではない。 根拠資料1

51 チュニジア(Tunisia)|存置

刑法5条は死刑を主刑に掲げ、7条は絞首による執行を定める。法律上の存置と、近年の不執行や政府首脳の発言は異なる情報であり、条文だけから執行再開までは推測できない。 根拠資料1

52 ウガンダ(Uganda)|存置

国連の2023年自由権規約審査記録は反同性愛法の死刑を扱い、政府も死刑維持を説明する。性的指向や自己認識だけで当然に死刑になるとの説明は避け、成立法の要件と後続判決を区別する。 根拠資料1

53 ザンビア(Zambia)|全面廃止(2022年刑法改正・2023年軍法改正)

2022年刑法改正法23号に加え、2023年国防改正法12号が軍法の死刑も終身刑へ置き換えた。後者は2023年12月26日施行であり、「軍事犯罪にはなお存置」とする旧情報は更新を要する。 根拠資料1、根拠資料2

54 ジンバブエ(Zimbabwe)|通常犯罪廃止・非常事態下の軍法例外

2024年死刑廃止法4号は通常の死刑を廃止したが、改正国防法116条は憲法113条の非常事態宣言中に軍法の死刑停止が自動解除される例外を残す。例外なしの全面廃止とはいえない。 根拠資料1

第9 アジアの国連加盟47か国

1 アフガニスタン(Afghanistan)|存置・事実上の当局による適用

事実上の当局がシャリーア解釈に基づく死刑を適用している。国連人権高等弁務官は2026年1月署名の刑罰布告による死刑対象拡大と公開処刑の継続を報告した。ただし、同布告の最終的な施行日・条文は確認できていない。 根拠資料1

2 アルメニア(Armenia)|全面廃止

憲法24条3項は死刑の言渡し及び執行を禁止する。76条は緊急事態・戒厳令の下でも24条の権利を制限対象から除いており、戦時を含む全面廃止を憲法上保障している。 根拠資料1

3 アゼルバイジャン(Azerbaijan)|全面廃止(条約上の留保と区別)

1998年2月10日採択の刑法・刑事訴訟法等の改正法により死刑を廃止した。自由権規約第二選択議定書には戦時軍事犯罪に関する留保があるが、留保自体から国内法に死刑が残るとはいえない。 根拠資料1、追加根拠資料

4 バーレーン(Bahrain)|存置

1976年刑法(立法勅令15号)333条は、予謀等の加重要件のある故意の殺人に死刑を定める。一般の殺人犯罪にも死刑が適用される制度であり、戦時軍事犯罪だけの存置ではない。 根拠資料1

5 バングラデシュ(Bangladesh)|存置

1860年刑法302条は、殺人について死刑又は終身拘禁と罰金を定める。裁判所が殺人のすべてに死刑を選ぶ制度ではないが、死刑が法定刑の選択肢として残る存置国である。 根拠資料1

6 ブータン(Bhutan)|全面廃止

2008年憲法7条18項は、人に死刑を科してはならないと定める。生命権を保障する基本権規定の一つとして死刑そのものを禁じており、法令上の死刑を維持して執行だけを止める国とは異なる。 根拠資料1

7 ブルネイ(Brunei Darussalam)|存置(長期不執行との区別が必要)

刑法(第22章)302条に殺人の死刑が残り、司法府の2025年の裁判要旨も同条の罪を死刑に関係する犯罪として扱う。長期の不執行が知られるが、法律上の死刑廃止には至っていない。 根拠資料1

8 カンボジア(Cambodia)|全面廃止

憲法32条は生命・自由・安全の権利を保障し、死刑を認めないと定める。閣僚評議会の公式掲載本文もこの禁止を示しており、執行停止にとどまらない憲法上の全面廃止国である。 根拠資料1

9 中国(China)|存置

刑法33条5号が死刑を主刑に挙げ、48条は特に重大な犯罪への適用を定める。同条の2年間の執行猶予は、直ちに執行する必要がない個別事件の制度であり、死刑の全面廃止や国全体の執行停止ではない。 根拠資料1

10 キプロス(Cyprus)|全面廃止

政府の国連提出報告は、通常刑法・軍刑法の改正と第13議定書批准法L.1(III)/2003に基づく全面廃止を説明する。キプロス共和国の法制度の説明であり、政府の実効支配が及ばない北部の実務まで一括して確認したものではない。 根拠資料1

11 北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)(Democratic People’s Republic of Korea)|存置

刑法及び個別法に死刑が残り、政府代表も2025年の国連審査で存置を認めた。2026年の国連特別報告者通信は2023年12月の刑法改正等による対象拡大の受領情報を示すが、政府の自己説明と独立に確認された事実は区別する必要がある。 根拠資料1、追加根拠資料

12 ジョージア(Georgia)|全面廃止

憲法10条1項は生命の保護を定め、死刑を禁止する。憲法裁判所の公式掲載本文にこの規定があり、軍事犯罪だけに死刑を残す制度や、一時的な執行停止という位置付けではない。 根拠資料1

13 インド(India)|存置

2023年Bharatiya Nyaya Sanhita(BNS)103条1項は、殺人に死刑又は終身拘禁と罰金を定める。新しい実体刑法にも死刑が残り、旧1860年刑法の廃止を死刑制度の廃止と取り違えることはできない。 根拠資料1

14 インドネシア(Indonesia)|存置

法律1/2023による新刑法98条は、死刑を他の刑との選択及び最後の手段として位置付け、459条は予謀殺人に死刑を含む刑を定める。2026年施行の新制度も死刑の全面廃止ではない。 根拠資料1、追加根拠資料

15 イラン(Iran (Islamic Republic of))|存置

イスラム刑法及び薬物関係法等に死刑が残る。EU庇護機関の2025年ガイダンスは、ハッド、キサース、タアズィールという異なる法的類型を説明しており、死刑を殺人だけに限る制度ではない。 根拠資料1

16 イラク(Iraq)|存置

1969年刑法111号406条1項は、予謀等の加重要件のある殺人に死刑を定める。2003年の停止後、2004年に再導入された経緯があり、停止時点の資料だけから現在も死刑が廃止された国と扱うのは誤りである。 根拠資料1

17 イスラエル(Israel)|存置・2026年の死刑関連法採択(施行詳細留保)

従来から特別犯罪に死刑が残る。OHCHRの特別手続の公表情報には、Death Penalty for Terrorists Lawが2026年3月30日に国会で採択されたと記載されている。新法の発効日・具体的適用範囲には未確認部分があり、2025年末の分類だけで現状を説明できない。 根拠資料1

18 日本(Japan)|存置

刑法199条は、殺人の法定刑に死刑を含める。国連薬物犯罪事務所掲載の日本政府提供条文も、同条に死刑があることを示す。一般刑法に死刑を残す存置国である。 根拠資料1

19 ヨルダン(Jordan)|存置

1960年刑法16号328条は、予謀等の加重要件のある故意の殺人に死刑を定める。WIPO掲載の法文でもこの規定が確認でき、一般の刑事犯罪に死刑を残す存置国である。 根拠資料1

20 カザフスタン(Kazakhstan)|全面廃止

2026年憲法17条3項は死刑を禁止する。同憲法94条1項により同年7月1日に施行され、旧憲法は同時に失効した。現在の禁止条項を説明する際は、旧憲法の15条と条番号を取り違えないようにする。 根拠資料1

21 クウェート(Kuwait)|存置

政府の国連提出回答は、1960年刑法16号149条、149bis条及び150条の予謀殺人等に死刑を定めると説明する。2024年の国連審査でも、政府代表は死刑が刑法上の最高刑として残ることを述べている。 根拠資料1、追加根拠資料

22 キルギス(Kyrgyzstan)|全面廃止

2021年憲法25条1項は死刑を禁止する。2025年に性犯罪等への死刑復活を求める憲法改正案が問題となったが、憲法裁判所は同年12月10日、憲法及び国際義務から復活は許容できず、法的に不可能と結論付けた。 根拠資料1、追加根拠資料

23 ラオス(Lao People’s Democratic Republic)|法令存置・事実上の執行停止

刑法に死刑を残すが、2026年10月のEU・各国大使館共同声明によれば30年以上執行していない。同声明は死刑対象を18犯罪から12犯罪へ減らしたことも説明し、法律上の存置と長期の不執行が併存する。 根拠資料1

24 レバノン(Lebanon)|全面廃止(2026年8月20日官報掲載施行との公的説明)

法律68号は死刑を全面廃止し、未執行の既判決の代替刑等も定める。首相府の官報索引には2026年8月17日付同法が8月20日付第36号に掲載され、国家人権委員会掲載本文の6条は官報掲載時の施行を定める。 根拠資料1、追加根拠資料

25 マレーシア(Malaysia)|法令存置・執行停止(2018年以降との公的報告)

2023年義務的死刑廃止法等は、裁判官に他の刑を選ぶ余地を与えたが、裁量的な死刑は残した。豪州外務貿易省の2024年報告は2018年以来の執行停止も説明しており、義務的死刑の廃止と死刑制度全体の廃止は区別を要する。 根拠資料1

26 モルディブ(Maldives)|存置・対象拡張(長期不執行とは別)

2014年刑法に死刑が残る。大統領が2025年12月6日に裁可した薬物法17/2011の第3次改正は、薬物の種類・量や最高裁全員一致等を条件に一部の薬物密輸へ死刑を認め、裁可・官報掲載から3か月後の施行を定める。 根拠資料1

27 モンゴル(Mongolia)|全面廃止

2015年の新刑法は、すべての犯罪について死刑を削除した。2024年の拷問禁止委員会審査でも政府代表がこの廃止を説明しており、単なる執行停止ではなく、軍事犯罪を含む全面廃止国である。 根拠資料1

28 ミャンマー(Myanmar)|存置

刑法302条1項は、予謀等の要件を満たす殺人に死刑を定める。WIPO・UNODC掲載の2019年改正までの法文にこの規定があり、英国の渡航情報も死刑制度の存置を説明している。 根拠資料1、追加根拠資料

29 ネパール(Nepal)|全面廃止

2015年憲法16条2項は、何人に対しても死刑を定める法律を制定してはならないと規定する。生命権の保障に法律制定の禁止を組み合わせ、死刑を全面的に廃止している。 根拠資料1

30 オマーン(Oman)|存置

勅令7/2018による刑法302条は、予謀等の条件を満たす故意の殺人に死刑を定める。被害者側の赦しやディヤの受領に伴う代替刑も定めるが、減刑の仕組みがあることは死刑廃止を意味しない。 根拠資料1

31 パキスタン(Pakistan)|存置

1860年パキスタン刑法302条は、故意の殺人にキサースとしての死刑、又はタアズィールとしての死刑若しくは終身拘禁を定める。同じ殺人でも法的根拠や立証条件に応じて処遇が分かれる存置制度である。 根拠資料1

32 フィリピン(Philippines)|全面廃止

共和国法9346号(2006年)1条が死刑を科すことを禁止し、既存法の死刑規定を廃止又は修正する。2条は適用法令の刑名に応じてreclusion perpetua又はlife imprisonmentを代替刑とする。 根拠資料1

33 カタール(Qatar)|存置

政府の国連提出報告は、2004年刑法11号300条の加重殺人等に死刑を定めると説明する。2022年の国連審査でも制度の存置が説明されており、死刑を一般刑法の法定刑として残す国である。 根拠資料1、追加根拠資料

34 韓国(大韓民国)(Republic of Korea)|法令存置・長期不執行

刑法41条は刑種に死刑を挙げ、250条1項は殺人に死刑を含む選択刑を定める。長期の不執行があっても条文から死刑が削除されたわけではなく、法律上の存置と実務上の停止が併存する。 根拠資料1

35 サウジアラビア(Saudi Arabia)|存置

統治基本法7条・48条が基礎とするシャリーアと個別刑罰法により死刑が適用される。国連人権高等弁務官の2026年1月声明も死刑執行を取り上げており、単一の刑法典だけから制度を説明できる国ではない。 根拠資料1、追加根拠資料

36 シンガポール(Singapore)|存置

刑法1871年法302条及び薬物濫用法第2附表等が根拠となる。司法府の公式説明は、殺人や一定量を超える薬物取引に死刑があり、義務的に科す場合と裁判所が選択する場合があると説明する。 根拠資料1

37 スリランカ(Sri Lanka)|法令存置・長期不執行

刑法296条は殺人に死刑を定める。国連薬物犯罪事務所掲載の統合版で同条が確認でき、ドイツ外務省の2019年の公式説明は1976年以来の不執行を示す。死刑の法定刑と長期の不執行が併存する国である。 根拠資料1、追加根拠資料

38 シリア(Syrian Arab Republic)|存置

刑法の基本法令は立法令148/1949であり、2026年8月の法務省説明も死刑がシリア法に規定されると述べる。政権交代があったことだけを理由に、死刑規定が一括して失効又は廃止されたとする根拠はない。 根拠資料1、追加根拠資料

39 タジキスタン(Tajikistan)|法令存置・法律による停止

2004年7月15日の死刑停止法により死刑の言渡しが停止されたと、政府の国連提出報告は説明する。刑法上の対象犯罪及び代替としての終身拘禁も説明され、全面廃止ではなく法令存置・停止に位置付けられる。 根拠資料1

40 タイ(Thailand)|存置

政府の国連共通基礎文書は、刑法288条・289条の殺人に対する死刑と、18条等による制限を説明する。2024年の拷問禁止委員会審査でも存置が取り上げられており、制度全体は廃止されていない。 根拠資料1、追加根拠資料

41 東ティモール(Timor-Leste)|全面廃止

憲法29条3項は、東ティモールに死刑が存在しないと明記する。同条は生命権を保障する規定であり、法務省公式掲載の英訳本文でも、執行停止にとどまらない全面廃止を確認できる。 根拠資料1

42 トルクメニスタン(Turkmenistan)|全面廃止

2016年改訂憲法32条は生命の権利と死刑廃止を明記する。政府公式サイトの本文で確認できる憲法上の全面廃止であり、旧版の条番号を現行の禁止規定の番号として引用しないようにする。 根拠資料1

43 トルコ(Türkiye)|全面廃止

2004年の憲法・法律改正により、戦時を含むすべての状況で死刑を廃止した。外務省掲載の欧州委員会報告がこの経緯と第13議定書等の批准を説明し、現在の外務省の人権説明も廃止を掲げる。 根拠資料1、追加根拠資料

44 アラブ首長国連邦(UAE)(United Arab Emirates)|存置

憲法108条は連邦裁判機関による確定死刑の執行に大統領の裁可を必要とする。EUの2025年4月声明は同年2月の執行再開を説明しており、以前の不執行を理由に現在も全面停止と扱うのは適切でない。 根拠資料1、追加根拠資料

45 ウズベキスタン(Uzbekistan)|全面廃止

2023年憲法25条は生命の権利を保障し、ウズベキスタンにおける死刑を禁止する。公式法令データベースLexUZの条文にこの禁止があり、長期不執行にとどまらない憲法上の全面廃止国である。 根拠資料1

46 ベトナム(Viet Nam)|存置・対象縮小(2026年追加縮小案の成立未確認)

法律86/2025/QH15による刑法改正は2025年7月1日に施行され、死刑対象を18犯罪から10犯罪へ減らした。2026年10月27日に審議された追加削減は新刑法草案であり、施行済みの改正として扱わない。 根拠資料1、追加根拠資料

47 イエメン(Yemen)|存置

1994年犯罪・刑罰法12号234条は、故意の殺人にキサースとしての死刑を定める。234条・235条には一定の場合のタアズィールとしての死刑もあり、被害者側が赦せば死刑が常に不可能になるとは限らない。 根拠資料1

第10 欧州の国連加盟43か国

1 アルバニア(Albania)|全面廃止

英国政府の拘禁者向け案内は、アルバニアに死刑がないことを明記する。欧州人権条約第13議定書による戦時を含む死刑廃止義務も負う。 根拠資料1、根拠資料2

2 アンドラ(Andorra)|全面廃止

憲法8条3項は死刑を禁止。 根拠資料1

3 オーストリア(Austria)|全面廃止

連邦憲法85条は死刑廃止を明記。 根拠資料1

4 ベラルーシ(Belarus)|存置

憲法24条は、廃止までの例外的刑罰として特に重大な犯罪に死刑を認める。OSCE/ODIHRの2026年報告がこの規定を説明し、欧州評議会議員会議の同年報告も、欧州で執行を続ける唯一の国とする。 根拠資料1、根拠資料2

5 ベルギー(Belgium)|全面廃止

憲法14bis条は死刑廃止を明記。 根拠資料1

6 ボスニア・ヘルツェゴビナ(Bosnia and Herzegovina)|全面廃止

国家憲法II条2項と欧州人権条約第13議定書1条。憲法裁判所U7/19判決(2019年10月4日)はスルプスカ共和国憲法の死刑例外を違憲とした。 根拠資料1

7 ブルガリア(Bulgaria)|全面廃止

欧州人権裁判所Iorgov(II)対ブルガリア判決は、1998年12月23日の刑法改正で死刑が廃止され、終身刑に置き換えられたと説明する。全面廃止国である。 根拠資料1、根拠資料2

8 クロアチア(Croatia)|全面廃止

憲法21条は死刑が存在しないことを明記。 根拠資料1

9 チェコ(Czechia)|全面廃止

基本的権利及び自由の憲章6条3項は死刑を認めない。 根拠資料1

10 デンマーク(Denmark)|全面廃止

1978年法律195号により、民間人・軍人のあらゆる犯罪について死刑が廃止された。デンマーク議会が同法の成立とこの範囲を説明しているため、通常犯罪だけの廃止ではない。 根拠資料1

11 エストニア(Estonia)|全面廃止

政府の国連提出報告は1998年の欧州人権条約第6議定書批准と死刑の終身刑への置換を説明。第13議定書による全面廃止義務も負う。 根拠資料1、根拠資料2

12 フィンランド(Finland)|全面廃止

憲法7条は死刑を言い渡すことを禁止。 根拠資料1

13 フランス(France)|全面廃止

憲法66-1条は何人も死刑を言い渡されないと規定。 根拠資料1

14 ドイツ(Germany)|全面廃止

基本法102条は死刑廃止を明記。 根拠資料1

15 ギリシャ(Greece)|全面廃止

憲法7条3項には戦時犯罪の例外文言があるが、第13議定書により戦時を含む死刑廃止義務を負う。憲法の例外文言だけで現在の存置国と分類することはできない。 根拠資料1、根拠資料2

16 ハンガリー(Hungary)|全面廃止

憲法裁判所23/1990(X.31)決定が死刑関係規定を違憲として無効とした。 根拠資料1

17 アイスランド(Iceland)|全面廃止

憲法69条は法律で死刑を定めることを禁止。 根拠資料1

18 アイルランド(Ireland)|全面廃止

憲法15条5項2号は、死刑を定める法律の制定を禁止する。戦時・軍法の例外を設ける文言はなく、全面廃止である。 根拠資料1

19 イタリア(Italy)|全面廃止

憲法27条最終項は死刑を認めない。現行文には旧来の軍事戦時例外がない。 根拠資料1

20 ラトビア(Latvia)|全面廃止

OSCE/ODIHRの2012年公式発表は、ラトビアが欧州人権条約第13議定書を批准し、すべての場合の死刑を廃止したと説明する。通常犯罪だけの廃止にとどまらない。 根拠資料1

21 リヒテンシュタイン(Liechtenstein)|全面廃止

憲法27ter条2項は死刑を禁止。 根拠資料1

22 リトアニア(Lithuania)|全面廃止

政府資料は1998年12月9日憲法裁判所決定が旧刑法105条の死刑を憲法18・19・21条3項に反するとしたことを説明。 根拠資料1

23 ルクセンブルク(Luxembourg)|全面廃止

憲法13条は、死刑を設けることを認めない。EU基本権機関の掲載も13条としてこの規定を引用しており、旧条番号18条を現在の番号として扱わない。 根拠資料1

24 マルタ(Malta)|全面廃止

マルタ政府の国連提出報告は、2000年3月21日に死刑を廃止し、軍法上の最高刑も終身刑になったと説明する。一般犯罪の廃止後に軍法の例外も廃止した国である。 根拠資料1

25 モナコ(Monaco)|全面廃止

1964年法律763号は死刑関係規定を削除し、既存法の死刑を終身強制労働刑に置換。 根拠資料1

26 モンテネグロ(Montenegro)|全面廃止

憲法26条は死刑がないことを明記。 根拠資料1

27 オランダ(Netherlands)|全面廃止

憲法114条は死刑を科すことを禁止。 根拠資料1

28 北マケドニア(North Macedonia)|全面廃止

憲法10条はどのような理由でも死刑を科すことを禁止。 根拠資料1

29 ノルウェー(Norway)|全面廃止

憲法93条は死刑判決を禁止。 根拠資料1

30 ポーランド(Poland)|全面廃止

刑法32条の刑種には死刑がないと、政府の公式報告が説明する。欧州人権条約第13議定書による戦時を含む死刑廃止義務も負う。 根拠資料1、根拠資料2

31 ポルトガル(Portugal)|全面廃止

憲法24条2項はいかなる場合にも死刑が存在しないことを明記。 根拠資料1

32 モルドバ(Republic of Moldova)|全面廃止

憲法24条3項は死刑を廃止し、死刑判決及び執行を禁止。 根拠資料1

33 ルーマニア(Romania)|全面廃止

憲法22条3項は死刑を禁止。 根拠資料1

34 ロシア(Russian Federation)|法令存置・宣告執行停止

憲法20条2項は廃止までの例外的な死刑を予定し、刑法にも死刑が残る。一方、1999年及び2009年の憲法裁判所決定による停止がある。2026年の欧州評議会議員会議報告も、停止から法律上の廃止への移行を求めている。 根拠資料1、根拠資料2、根拠資料3

35 サンマリノ(San Marino)|全面廃止

政府の国連定期審査報告は、1865年に死刑を廃止したことを明記する。欧州人権条約第13議定書による戦時を含む死刑廃止義務も負う。 根拠資料1、根拠資料2

36 セルビア(Serbia)|全面廃止

憲法24条は死刑がないことを明記。 根拠資料1

37 スロバキア(Slovakia)|全面廃止

憲法15条3項は死刑を認めないと規定する。WIPO掲載の憲法本文でこの規定を確認でき、第13議定書による戦時を含む死刑廃止義務も負う。 根拠資料1、根拠資料2

38 スロベニア(Slovenia)|全面廃止

憲法17条は、人の生命の不可侵と死刑の不存在を定める。スロベニア政府の2020年国連提出報告もこの条文を引用し、国内で死刑がないことを説明する。 根拠資料1

39 スペイン(Spain)|全面廃止

1995年組織法11号は、軍刑法に残っていた戦時の死刑も廃止した。憲法15条の戦時軍事犯罪の例外文言だけから、現在も死刑が残る国とすることはできない。 根拠資料1

40 スウェーデン(Sweden)|全面廃止

統治法2章4条は死刑がないことを明記。 根拠資料1

41 スイス(Switzerland)|全面廃止

連邦憲法10条1項は死刑を禁止する。スイス政府の国連提出報告は同項を引用し、2025年の政府公式発表も連邦憲法による死刑禁止を改めて明示している。 根拠資料1、根拠資料2

42 ウクライナ(Ukraine)|全面廃止

憲法裁判所の1999年12月29日決定11-rp/1999は、死刑規定を違憲とした。政府の国連提出報告によると、2000年の改正法で終身刑に置き換えられ、2001年施行の新刑法も死刑を定めていない。 根拠資料1

43 英国(United Kingdom)|全面廃止

1998年人権法21条5項により、最後に残っていた陸軍法・空軍法・海軍規律法の死刑が廃止された。英国・スコットランド法律委員会の報告は、この廃止法と条項を明示している。戦時・軍法の例外も残っていない。 根拠資料1

第11 米州の国連加盟35か国

1 アンティグア・バーブーダ(Antigua and Barbuda)|法令上存置

主な根拠:Offences against the Person (Amendment) Act 2013, No.13、3条(本法Cap.300の2条差替え)・4条。2013年改正により、殺人の刑は死刑、終身刑又は裁判所が相当と認める軽い刑となった。死刑は残るが、旧法の必要的死刑とは異なる。犯行時18歳未満には死刑を科さない。 根拠資料1

2 アルゼンチン(Argentina)|全面廃止

主な根拠:Ley 26.394、1条(軍事司法法典Ley14.029等の廃止)・7条(施行)。法律26.394は、死刑を残していた軍事司法法典を廃止した。2008年に成立した法律だが、施行は公布から6か月後と定める。軍事犯罪を含む全犯罪廃止と、法の成立年・施行時期を区別できる例である。 根拠資料1

3 バハマ(Bahamas)|法令上存置

主な根拠:Penal Code (Amendment) Act 2011, No.34、3条によるPenal Code291条差替え(290条2項の類型参照)。2011年改正後の刑法291条は、所定の加重された殺人に死刑又は終身刑を定め、その他の殺人と区別する。犯行時18歳未満の例外もある。法律上の死刑存置は、殺人すべてに自動的に死刑を科すことを意味しない。 根拠資料1

4 バルバドス(Barbados)|法令上存置

主な根拠:Offences Against the Person Act, Cap.141、2018年改正後の殺人の量刑規定(裁判所判決の32–36段落で確認)。2018年改正後は、所定の場合の死刑のほか、終身刑や有期刑などの選択肢がある。裁判所のWeekes判決もこの改正を説明する。必要的死刑が撤廃されたことと、死刑という刑種そのものが廃止されたことは異なる。 根拠資料1

5 ベリーズ(Belize)|法令上存置

主な根拠:Criminal Code, Chapter101、106条1項(2020年改訂版)。刑法106条1項は殺人に死刑又は終身刑を定め、犯行時18歳未満について例外を置く。法律上は死刑を残しており、執行が長期間行われていないことから、法定刑もなくなったと判断することはできない。 根拠資料1

6 ボリビア(Bolivia (Plurinational State of))|全面廃止

主な根拠:Constitución Política del Estado2009、15条I。2009年憲法15条Iが、生命等の保護とともに死刑の不存在を明記する。通常犯罪だけに限定した禁止ではない。第二選択議定書にも2013年に加入し、憲法と条約の双方で全犯罪廃止を支える。 根拠資料1

7 ブラジル(Brazil)|通常犯罪のみ廃止

主な根拠:Constituição Federal、5条XLVII(a)・84条XIX。第二選択議定書及び米州死刑廃止議定書の戦時留保。憲法5条XLVII(a)は死刑を原則禁止する一方、宣戦の場合を例外とする。通常犯罪のみ廃止に分類され、全犯罪廃止ではない。死刑廃止条約への加入にも戦時の重大な軍事犯罪に関する留保を付している。 根拠資料1、根拠資料2

8 カナダ(Canada)|全面廃止

主な根拠:National Defence Act、139条(1998 c.35 s.35の改正注記あり)。通常犯罪だけでなく軍事犯罪も含めて廃止している。2026年9月30日現在の国防法139条は、軍務犯罪の刑を終身拘禁以下として列挙し、死刑を含めない。歴史上の軍法に死刑があったことと現在の制度を区別する必要がある。 根拠資料1

9 チリ(Chile)|通常犯罪のみ廃止

主な根拠:Ley19.734(2001)、1条。Código de Justicia Militar379条等の戦時規定。2001年の法律19.734は通常刑法等の死刑を加重終身刑に置き換えたが、軍事司法法典には379条など戦時の死刑規定が残る。通常犯罪のみ廃止の国であり、条約上も戦時の重大な軍事犯罪について留保がある。 根拠資料1、根拠資料2

10 コロンビア(Colombia)|全面廃止

主な根拠:Constitución Política1991、11条。1991年憲法11条は、生命の不可侵と死刑の不存在を定める。外務省も同条を死刑廃止の根拠として説明している。第二選択議定書には1997年に加入しており、軍事犯罪の例外を残す近隣国とは制度が異なる。 根拠資料1

11 コスタリカ(Costa Rica)|全面廃止

主な根拠:Constitución Política、21条。第二選択議定書・米州死刑廃止議定書。憲法21条は人の生命を不可侵とし、司法府の解説も生命の絶対的保護を説明する。条文の表現は『死刑禁止』そのものではないが、死刑廃止を目的とする第二選択議定書や米州の議定書にも加入している。 根拠資料1、根拠資料2

12 キューバ(Cuba)|法令上存置

主な根拠:Ley151/2022, Código Penal、33条。2022年刑法33条は、対象犯罪の最も重大な態様について例外的に死刑を適用し、銃殺で執行すると定める。20歳未満等には適用しない。政府は2024年の国連審査で長期の不適用・非執行を説明したが、法律上の廃止とは異なる。 根拠資料1、根拠資料2

13 ドミニカ国(Dominica)|法令上存置

主な根拠:Offences Against the Person Act, Chapter10:31、2条。State v Edward Green判決(2013)12–14段落。対人犯罪法2条は殺人に死刑を残すが、東カリブ最高裁判所のGreen事件判決は、自動的な死刑宣告は憲法に反し量刑審理が必要と説明する。死刑を全面廃止しているドミニカ共和国とは別の国である。 根拠資料1

14 ドミニカ共和国(Dominican Republic)|全面廃止

主な根拠:Constitución2024、37条。2024年憲法37条は、いかなる場合にも死刑を設け、言い渡し、適用してはならないとする。通常犯罪に限定しない明文の禁止である。死刑を存置するドミニカ国との国名の取り違えに注意を要する。 根拠資料1

15 エクアドル(Ecuador)|全面廃止

主な根拠:Constitución2008、66条1号。2008年憲法66条1号は生命の不可侵と死刑の不存在を明記する。第二選択議定書にも1993年に加入している。通常犯罪のみの廃止や、執行を事実上見合わせる制度ではなく、全犯罪の法的廃止に位置付けられる。 根拠資料1

16 エルサルバドル(El Salvador)|通常犯罪のみ廃止

主な根拠:憲法27条1項。最高裁憲法部111-2019決定(2021-07-16)、軍事司法法典54条2項の黙示廃止を確認。憲法27条の例外は、国際戦争時に軍事法が定める場合に限られ、内戦や国内の非常事態を含まない。最高裁憲法部は2021年、平時の反逆に死刑を定めた軍法54条2項は1983年憲法により黙示廃止されたと確認した。 根拠資料1、根拠資料2

17 グレナダ(Grenada)|法令上存置

主な根拠:Criminal Code (Amendment) Act2012, No.29、230条・231条を差し替える規定。2025年末のAmnesty分類では事実上廃止だが、法律上は通常犯罪の死刑を残す。2012年刑法改正後の230条・231条は、死刑対象の殺人類型と量刑を定める。法的廃止と長期の非執行を分けて表示する必要がある。 根拠資料1

18 グアテマラ(Guatemala)|通常犯罪のみ廃止

主な根拠:2017-10-24憲法裁判所判断による刑法・麻薬対策法の死刑規定の違憲化。軍法の死刑規定が残る旨の資料。2017年の憲法裁判所判断で通常犯罪の死刑規定が違憲とされ、通常犯罪のみ廃止に分類される。軍法の死刑は残るとされるため全犯罪廃止とは異なる。ただし、軍法の個別対象条項と現在の効力範囲の原文確認には留保が残る。 根拠資料1、根拠資料2

19 ガイアナ(Guyana)|法令上存置

主な根拠:Criminal Law (Offences) Act、2010年改正後100A条。Harte and Greenidge v State [2023] CCJ9(AJ)GY。2010年改正後の刑法100A条は、対象となる殺人に死刑又は終身刑を定める。2023年のカリブ司法裁判所判決もこの規定を検討している。必要的死刑を改めたことを、死刑制度そのものの廃止と取り違えてはならない。 根拠資料1

20 ハイチ(Haiti)|全面廃止

主な根拠:Constitution1987、20条。1987年憲法20条は、いかなる場合にも死刑を廃止すると明記する。全犯罪廃止の国である。刑罰として裁判所が死刑を言い渡せるかという問題は、国内の暴力や司法外の殺害をめぐる問題とは区別される。 根拠資料1

21 ホンジュラス(Honduras)|全面廃止

主な根拠:Constitución de la República、65条・66条。憲法65条が生命の不可侵を、66条が死刑の禁止を定める。政府人権機関の公式説明でも両条を確認できる。第二選択議定書には2008年に批准し、通常犯罪に限らない死刑廃止の義務を負っている。 根拠資料1

22 ジャマイカ(Jamaica)|法令上存置

主な根拠:Offences Against the Person Act、3条1項(a)・1E項。最高裁判所掲載Sentencing Guidelines5.5–5.9。対人犯罪法3条は所定の殺人に死刑又は終身刑を定める。裁判所の量刑指針は、量刑審理を経て、最も例外的な事件であり、更生の見込みや他の刑では刑罰目的を達せられないことなどを厳格に検討するよう求める。 根拠資料1

23 メキシコ(Mexico)|全面廃止

主な根拠:Constitución Política de los Estados Unidos Mexicanos、22条。憲法22条は、禁止する刑罰の一つとして死刑を明記する。第二選択議定書にも2007年に加入している。通常犯罪だけを廃止した国や、死刑を法律上残しながら非執行を続ける国とは異なる全犯罪廃止である。 根拠資料1

24 ニカラグア(Nicaragua)|全面廃止

主な根拠:2025年改正後Constitución Política、26条(旧23条から番号変更)。2025年改正後の憲法26条が、生命の不可侵と死刑の不存在を定める。旧資料の23条という番号は改正後に変わった。第二選択議定書は2009年批准。26条は官報全文の転載で確認し、公式サーバー掲載本文の直接取得には留保がある。 根拠資料1

25 パナマ(Panama)|全面廃止

主な根拠:Constitución Política、30条。憲法30条は死刑が存在しないと明記し、選挙裁判所の現行憲法ページで確認できる。第二選択議定書にも1993年に加入している。戦時軍事犯罪の例外を残す制度ではなく、全犯罪について死刑を廃止した国に分類される。 根拠資料1

26 パラグアイ(Paraguay)|全面廃止

主な根拠:Constitución Nacional1992、4条。1992年憲法4条が生命に対する権利とともに死刑廃止を明記する。通常犯罪だけに限定した禁止ではない。第二選択議定書への加入は2003年であり、軍事犯罪等の例外を残すブラジルやペルーとは区別される。 根拠資料1

27 ペルー(Peru)|通常犯罪のみ廃止

主な根拠:Constitución Política、140条。Código Penal Militar Policial(Decreto Legislativo1094)の17・58条は存在判明、本文未取得。憲法140条は戦時の国家反逆及びテロリズムについて、法律と条約に従ってのみ死刑を適用し得るとする。憲法の列挙だけで一般のテロ事件に現在死刑を科せるわけではない。通常犯罪のみ廃止に分類され、対象拡大の提案と成立法の区別が重要である。 根拠資料1

28 セントクリストファー・ネービス(Saint Kitts and Nevis)|法令上存置

主な根拠:Offences Against the Person Act、Chapter4.21、2条・3条(2017年改訂版)。対人犯罪法2条は殺人に死刑を掲げ、3条は死刑宣告の手続と犯行時18歳未満の例外を定める。法律上の存置は、個々の事件で検察が死刑を求めるか、裁判所が宣告するか、現実に執行できるかとは別の問題である。 根拠資料1

29 セントルシア(Saint Lucia)|法令上存置

主な根拠:Criminal Code、86条4項・5項・9項。刑法86条4項はcapital murderに死刑を選択可能とし、5項は事件の重大性、人物・前歴、更生の可能性等の考慮を求める。犯行時18歳未満には例外がある。必要的死刑ではなく、対象類型と量刑裁量を示す必要がある。 根拠資料1

30 セントビンセント及びグレナディーン諸島(Saint Vincent and the Grenadines)|法令上存置

主な根拠:Criminal Code, Chapter124(1990年版)、159条。Spence v Queen、Criminal Appeal20/1998(1999-09-13判決)。殺人に死刑を残す国に分類される。Spence事件判決は刑法159条による有罪認定と死刑宣告を記す。ただし1999年の判決であり、当時の必要的死刑の扱いを現在にそのまま写すことはできない。最新統合条文の確認には留保が残る。 根拠資料1

31 スリナム(Suriname)|全面廃止

主な根拠:一般刑法の2015年改正・軍刑法の2021年8月改正。政府報告CCPR/C/SUR/4、111段落。政府の国連報告は一般刑法での廃止を2015年、軍刑法での廃止を2021年8月と説明し、国連委員会も後者を確認する。『2015年に完全廃止』だけでは軍法の例外解消を落とす。改正法そのものの個別条文の確認には留保が残る。 根拠資料1、根拠資料2

32 トリニダード・トバゴ(Trinidad and Tobago)|法令上存置

主な根拠:Offences Against the Person Act1925、4条。JCPC Jay Chandler(No.2),[2022]UKPC19事件情報。対人犯罪法4条は殺人に必要的死刑を定め、枢密院司法委員会のChandler事件の公式情報でも確認できる。死刑と他の刑の選択を認める周辺国とは制度が異なる。法的存置と、憲法・判例上の執行の制約は別に検討を要する。 根拠資料1

33 アメリカ合衆国(United States of America)|法令上存置

主な根拠:連邦法18U.S.C.§3591。連邦軍法及び各州法は別法域。連邦法18U.S.C.§3591に死刑要件があり、州には廃止州と存置州がある。連邦軍法も別法域で、州・連邦の停止措置を全米の廃止とは扱えない。法的存置、知事等の執行停止、実際の執行を分け、政権交代後の政策変更にも注意する。 根拠資料1、根拠資料2

34 ウルグアイ(Uruguay)|全面廃止

主な根拠:Constitución de la República、26条。憲法26条は何人にも死刑を適用しないと明記する。第二選択議定書も1993年批准であり、国内憲法と国際法の双方が廃止を支える。南米の中でも、戦時軍事犯罪の例外を残す国とは異なる全犯罪廃止である。 根拠資料1

35 ベネズエラ(Venezuela (Bolivarian Republic of))|全面廃止

主な根拠:Constitución1999、43条。憲法43条は、いかなる法律も死刑を定めてはならず、いかなる機関も適用してはならないとする。通常犯罪や平時に限らない禁止である。第二選択議定書にも1993年に批准しており、全犯罪廃止に分類される。 根拠資料1

第12 大洋州の国連加盟14か国

1 オーストラリア(Australia)|全面廃止

主な根拠:Death Penalty Abolition Act1973(現行の適用範囲は連邦・州・準州)。現在の死刑廃止法は、連邦・州・準州のすべての犯罪について死刑を禁じる。1973年の制定当初から全州を一括して禁止したとする説明は、その後の適用拡張を落とす。第二選択議定書は1990年加入である。 根拠資料1

2 フィジー(Fiji)|全面廃止

主な根拠:Republic of Fiji Military Forces (Amendment) Act2015, No.2、2条・3条・4条。2015年改正法は軍法会議の死刑権限を否定し、軍法の死刑への言及を終身刑と読むことなどで軍事例外を解消した。議会通過は2月11日、裁可は13日で、施行は公報公表日とされる。成立・裁可・施行を混同しないことが重要である。 根拠資料1

3 キリバス(Kiribati)|全面廃止

主な根拠:Penal Code, Chapter67、25条(終身刑への言及)・193条(殺人)等。全犯罪廃止に分類され、刑法193条は殺人に終身刑を定める。刑法25条等にも終身刑の扱いが示される。生命権を定める憲法の存在だけから結論を出すのではなく、実際にどの刑種が法定されているかが根拠となる。 根拠資料1

4 マーシャル諸島(Marshall Islands)|全面廃止

主な根拠:Constitution、ArticleII Section6(1)。憲法II条6節1項は、共和国の法律上いかなる犯罪も死刑で処罰してはならないとする。裁判所掲載の2025年版で確認でき、通常犯罪や平時に限定しない。死刑の非執行ではなく、憲法による全犯罪の法的禁止である。 根拠資料1

5 ミクロネシア連邦(Micronesia (Federated States of))|全面廃止

主な根拠:Constitution、ArticleIV Section9。憲法IV条9節が死刑を明文で禁止する。司法府の法令サイトで条文を確認でき、全犯罪廃止に分類される。執行が長期間ないため廃止扱いとする制度とは異なり、死刑という刑罰そのものに憲法上の禁止がある。 根拠資料1

6 ナウル(Naoero (Nauru))|全面廃止

主な根拠:Crimes Act2016, No.18、55条(殺人)・235条(反逆)・277条(刑の種類)。2016年犯罪法55条は殺人を、235条は反逆を終身刑で処罰し、従来の死刑を置き換えた。全犯罪廃止は憲法の明文禁止によるものではなく、犯罪法の改正による。現行国連名簿のNaoeroと旧称Nauruは同一国である。 根拠資料1、根拠資料2、根拠資料3

7 ニュージーランド(New Zealand)|全面廃止

主な根拠:Abolition of the Death Penalty Act1989, No.119、3条・5条。1989年死刑廃止法3条は反逆を終身刑に替え、5条は軍法の死刑をなくした。軍事犯罪を含む全犯罪廃止である。裁可日は1989年11月28日で、施行は裁可から28日後と定められ、日付を区別する必要がある。 根拠資料1

8 パラオ(Palau)|全面廃止

主な根拠:Palau National Code Title17、617条(刑の種類)・661条(殺人)。刑法617条は刑の選択肢を、661条は第一級・第二級殺人の終身刑等を定め、死刑を置かない。旧条文の660条と統合後661条の違いに注意を要する。憲法IV条10節は残虐刑等を禁じるが、死刑を明記した条項ではない。 根拠資料1

9 パプアニューギニア(Papua New Guinea)|全面廃止

主な根拠:Criminal Code (Amendment) Act2022, No.10(ILO記録PNG-2022-L-117676)。廃止法条文本文は未取得。2022年刑法改正法10号により全犯罪廃止に分類される。国連現地事務所は同年1月21日、前日の議会の廃止採決を公式に歓迎した。ただし、法律原本の直接取得には至らず、改正対象の全条文及び認証・施行日の原文確認には留保がある。 根拠資料1、根拠資料2

10 サモア(Samoa)|全面廃止

主な根拠:Crimes Act2013、103条(殺人の終身刑)。死刑廃止の2004年改正法原本は未取得。全犯罪廃止に分類され、2013年犯罪法103条は殺人に終身刑を定める。廃止の歴史は2004年改正法に関係するが、その原本による成立・施行日や対象条項の確認には留保がある。殺人の現行系統の刑法条文は政府掲載原文で確認できる。 根拠資料1

11 ソロモン諸島(Solomon Islands)|全面廃止

主な根拠:Penal Code, Cap.26、200条(殺人)、2016-06-01現在再録版。全犯罪廃止に分類され、政府掲載刑法200条は殺人に終身刑を定める。199条は故殺なので、殺人の条文番号と取り違えないことが重要である。掲載ファイルのURLの日付と、法典が統合した改正の基準日も同一とは限らない。 根拠資料1

12 トンガ(Tonga)|法令上存置

主な根拠:Criminal Offences Act, Cap.10.09、91条1項(2016年改訂版)。刑事犯罪法91条1項は殺人に死刑又は終身刑を定め、法律上は存置する。一方、2025年末のAmnesty分類では事実上廃止である。両分類は別の観点であり、長期の非執行を政府の正式な執行停止命令と同一視しない。 根拠資料1

13 ツバル(Tuvalu)|全面廃止

主な根拠:Constitution of Tuvalu Act2023, Cap.1.02、16条1・2項、32・33条参照。全犯罪廃止に分類される。2023年憲法16条の生命権規定は、必要な実力行使等の例外を置くが、刑罰としての死刑を挙げていない。外国の規律軍隊等に関する参照条項もあり、あらゆる生命剥奪が例外なく禁止されるとの要約は避ける。 根拠資料1

14 バヌアツ(Vanuatu)|全面廃止

主な根拠:Penal Code、106条1項(b)。政府共通基幹文書HRI/CORE/VUT/2014、105段落。Public Prosecutor v Manap(2017)18段落。政府の国連提出文書105段落は刑法が死刑を認めないと説明し、2017年Manap判決18段落も死刑の不存在を明示する。殺人には刑法106条1項(b)の終身刑が検討され、国内判決と政府資料の双方で制度を確認できる。 根拠資料1、根拠資料2

第13 数字を引用するときの確認事項と関連記事

引用前に、対象年月、国・地域の範囲、通常犯罪か全犯罪か、法律か実際の執行か、州か国家かを確認します。数字が違っても、時点や区分が異なるだけの場合があります。逆に、分母をそろえずに足したり、法案を法律と扱ったりした数字は、立場にかかわらず直す必要があります。

賛否の理由と相互の反論は、死刑制度の賛成論・反対論で整理します。日本の方針形成は日弁連の会長声明等の記事、国民の回答は世論調査の記事を参照してください。世論の回答割合と世界の国の割合は、分母も意味も異なります。