メインコンテンツへスキップ
       

成年後見人等の身上保護事務とチーム支援―ケース会議への参加,役割分担,苦情への対応と家庭裁判所の評価(AI作成)

第1 この記事の要点

本記事は,成年後見人・保佐人・補助人(以下「後見人等」という。)の身上保護事務と,本人を支える支援チームへの関わり方について,大阪家庭裁判所家事第4部(後見センター)が月刊大阪弁護士会に連載している大阪家裁後見センターだよりの説明を中心に整理するものである。

結論は次のとおりである。
①身上保護事務は,本人の身体に対する強制を伴わず,契約等の法律行為に関する事項を中心とするが,法律行為の前提となる広範な事実行為も含み得る。
他方,現実の介護・看護行為そのものや,身体に対する強制,一身専属的な事項は含まれないと理解されてきた。
②後見センターは,身上保護事務を個々の事務の積み上げとしてではなく,本人にとって最善の対応策は何かについて配慮し続けることを含む一連のプロセスとして捉える視点が重要であるとし,財産管理に偏りがちであった従来の評価を改め,身上保護事務を十分に評価していくとしている。
③後見人等は,多くの場合,既に形成されている本人の支援チームに後から加わる。
就任後は早めにケース会議等に参加し,支援方針を共有した上で,役割分担と振返りの方法を確認することが求められている。
④後見人等はチームの上司ではなく,他のメンバーと対等な立場で役割を分担する。
本人の生活拠点の変化や人事異動でメンバーが変わったときは,ケアマネジャーや相談支援専門員等に働き掛けて次のチームの構築を支える。
⑤ケース会議を一度でも欠席すれば解任事由になるというわけではないが,合理的な理由なく長期間欠席していることは,身上保護事務が十分に行われていないのではないかとの疑念を生じさせる事情に当たり得るとされている。
⑥本人や親族からの苦情(小遣いが少ない,通帳を見せてもらえない等)には,後見人等が一人で抱え込まずチームで対応することが勧められている。
親族も,虐待をした養護者に当たる等の特別な事情がない限り,チームの一員と考えられている。
⑦家庭裁判所は,身上保護事務の内容を主に後見等事務報告書や連絡票から把握する。
統一書式の報告では,身上保護面の記載にチェック漏れが多いことが指摘されている。

本記事の基準日は令和8年10月10日である。
素材として,大阪家裁後見センターだよりの第32回(身上保護事務)本文1頁~6頁,第48回(チームの一員としての後見人等,後見人等のチームへの関わり方についての監督における考え方)本文1頁~9頁及び第51回(統一書式の策定経緯や目的等)本文1頁~7頁を用いた。
本人の意思決定を支援する具体的な手順(支援チームの編成,プレミーティング,代行決定の条件)は,別稿の成年後見人等の意思決定支援―大阪版ガイドライン(令和6年12月補訂)の原則,支援チームの手順と代行決定の条件で扱っており,本記事では繰り返さない。

第2 身上保護事務とは何か

1 法律上の根拠

民法858条は,「成年後見人は、成年被後見人の生活、療養看護及び財産の管理に関する事務を行うに当たっては、成年被後見人の意思を尊重し、かつ、その心身の状態及び生活の状況に配慮しなければならない。」と定める。
保佐人については民法876条の5第1項が同じ趣旨を定め,補助人には同項が準用される(民法876条の10第1項)。

第32回1頁注3は,「身上保護」は「身上監護」と同義であるが,成年後見制度の利用の促進に関する法律(平成28年法律第29号)3条1項が「身上の保護」と呼称していることを説明している。

2 従来の共通理解

第32回1頁~2頁は,身上保護事務について,これまで一般的には次のような共通の理解があったとする。

①本人の身体に対する強制を伴わず,かつ,契約等の法律行為に関する事項である限り,一身専属的な事項を除き,身上監護に関するあらゆる事項(法律行為に当然伴う事実行為を含む。)を対象として含む。
②身体に対する強制を伴う事項(健康診断の受診の強制,入院の強制,施設への入所の強制,介護の強制,教育・リハビリの強制等),一身専属的な事項(臓器移植の同意等)及び現実の介護・看護行為(事実行為としての介護・看護)は,身上保護事務に含まれない。

したがって,例えば,介護サービスの利用契約を結び,サービスが契約どおり提供されているかを確認することは後見人等の事務であるが,後見人等自身が食事や入浴の介助をすることまでは求められていない。
入院中の本人の他科受診の付添いのように,事実行為と後見人等の事務の境界が問題になる場面は,精神科病院入院中の成年被後見人が他科を受診するときの付添いで扱っている。
医療行為への同意の問題は,成年後見人の医療行為の同意で扱っている。

3 「配慮し続けること」自体が身上保護の本質であるという見方

第32回2頁は,身上保護事務は契約等の法律行為に関する事項が念頭に置かれているものの,法律行為の前提となる広範な事実行為が含まれ得ることも実務上共有されている理解であろうとした上で,その「法律行為の前提となる広範な事実行為」をどう評価するかに難しい問題が残されているとする。

同回は,後見センターが接した事例として,次の二つを抽象化して紹介している(第32回2頁~4頁)。

①中等度精神遅滞の診断を受けた中年男性について,問題行動が続き当初の後見人との信頼関係が揺らいで後見人が交代した事案である。
後任の後見人は,本人の強い希望を容れて生活保護費を本人に管理させる一方,障害年金は後見人が管理して一定額を生活費として送金し,関係機関と繰り返し打合せを行いながら,デイサービスや外出時の付添ヘルパーを利用して生活を安定させた。
②統合失調症の診断を受けた20歳代後半の男性について,シェアハウスの強制退去,グループホームでの問題を経て医療保護入院となった事案である。
後見人の労力の大半は,個別の契約の締結よりも,そこに至るまでの一連の環境調整,さらに言えば本人にとって最善と思われる生活環境がどのようなものかについて「配慮し続ける」ことそれ自体にあったとされている。

その上で,第32回4頁~5頁は,これらの事例から,現場の感覚は身上保護事務を「個々の法律事務処理とその前提たる事実行為の集積」のようには位置付けていないように思われること,及び柔軟な後見人等の選任・交代スキームの構築が極めて重要であることが教えられるとする。
そして,本人の心身・生活状況の的確な把握に努め,「本人にとって最善の対応策が何であるかについて配慮し続けること」それ自体が本人の身上を保護することの本質部分であるという意識のもとに手厚い対応がなされたと評価している(同5頁)。

第3 家庭裁判所の評価の在り方

第32回5頁は,身上保護事務の評価においては,個々の事務を単純に積み上げる(比喩的に「回転寿司の皿を積み上げる方式」などといわれる。)のではなく,本人の福祉という観点から,後見人等を含めたチームによる支援を含む一連のプロセスとして捉える視点が重要であるとしている。

また,第32回6頁は,これまでの実務では財産管理事務に重点が置かれ,相対的に身上保護事務が軽視されがちであったことは否めないとした上で,今後は,本人の身上保護の基本方針や在り様に大きな影響を与えるものや,日常的に行われる法的事務及びその周辺の事務で相応の労力を要するものについて,身上保護事務として十分に評価していきたいとしている。
同頁は,身上保護事務の性質と評価の在り方は現在まさに生成中の議論であり,その時点の後見センターの考え方の一応の整理にとどまるとも述べている。

この考え方は,その後,令和7年4月からの全国統一書式に反映されている。
第51回2頁は,統一書式の後見等事務報告書が,本人の意思や選好を理解し,心身の状態・生活の状況や課題を把握しているかを確認するための報告項目を設けていること,及び報酬付与申立事情説明書とその別紙が,事務の内容と負担等に応じた報酬額を算定することを目的の一つとしていることを説明している。
報酬額の目安は成年後見人等の報酬額の目安――大阪家裁の基準,令和7年全国実績及び申立手続で扱っている。

第4 チーム支援の意義

1 チームとは何か

第48回1頁~2頁は,第二期成年後見制度利用促進基本計画(令和4年3月25日閣議決定。以下「第二期計画」という。)に依拠して,チームとは,権利擁護支援が必要な人を中心に,本人に身近な親族等や地域,保健・福祉・医療の関係者などが協力して日常的に本人を見守り,本人の意思及び選好や価値観を継続的に把握し,必要な権利擁護支援の対応を行う仕組みであると説明する。
既存の福祉・医療等のサービス調整や支援を行う体制に,必要に応じて法律・福祉の専門職や後見人等が加わるものとされる(同頁)。
同2頁注3は,本人の生活拠点の変動や職員の異動等によりメンバーが変わることがあり,課題によって実際に参加するメンバーも変わるから,チームは流動的なものであるとしている。

2 チームで支援することのメリット

第48回2頁は,チーム支援のメリットとして,多様な職種や立場の支援者が多角的に本人の支援を検討できること,それぞれが専門的に扱う制度やサービスを本人に分かりやすく説明し,本人の意思を十分に尊重した支援ができること,及び急な入退院や夜間の医療機関からの呼出しのように一人では対処が難しい緊急事態に,他のメンバーと役割を分担して対応できることを挙げている。

3 後見人等がチームの一員となる必要性

後見人等は,後見等事務を行うに当たって広範な裁量を与えられている一方,本人の意思を尊重し,心身の状態及び生活の状況に配慮しなければならない(第48回3頁,民法858条,876条の5第1項,876条の10第1項)。
第48回3頁は,本人を代理して法律行為をする場合には,その内容に本人の意思や価値観等を適切に反映させなければならないが,後見人等が一人で本人の暮らしを支えていくことは困難であり,チームで必要な範囲の情報共有を行い,支援者が抱え込むことなく支援できる環境が形成されることによって初めて,多角的な視点から「尊重」や「配慮」を踏まえた支援が可能になるとしている。

同頁は,特に専門職の後見人等は複数の本人を抱え,他の業務も並行していることが多いから,本人の様子を日常的に見ているメンバーの話や意見を聞かずに一人で事務を行うことには限界があるのではないかとも述べている。

第5 就任後のチームへの関わり方

1 就任直後にすること

第48回2頁は,第二期計画が,後見人等の選任後の場面では,チームに後見人等が参加し,あらかじめ想定していた支援方針等を共有して支援を開始するとしていることを紹介し,多くの事案では,後見人等は既に形成されているチームの中に後から入る形になるとする。

その上で,第48回4頁は,後見人等に選任された者は,次のように関わることが望ましいとしている。

①本人に関するチームのメンバー(又はメンバーになる可能性のある人)は誰なのかを把握し,ケース会議やカンファレンスの予定を確認する。
②就任後は早めにケース会議やカンファレンスに参加し,チームが想定している本人の支援方針(支援の内容や将来の予定等)について認識を共有する。
③後見人等が加わったチームで,必要に応じて支援方針を再調整する。
④メンバー間の役割分担と,支援の実施状況や課題の解決状況の振返り方法を確認する。
⑤新たに加わった後見人等の目から見て,これまでの支援に不足している部分や見落としている部分がないかを確認する。

第51回4頁~5頁も,統一書式の運用を振り返った上で,同じ内容を改めて求めている。

2 チームが距離を置いてしまう場合

第48回4頁は,後見人等が選任された途端にチームのメンバーが本人の支援から距離を置き,後見人等だけが取り残されたように感じる事案も見られるとする。
しかし,後見人等が就任したからといって,それまでの支援チームが解散したり,その機能が低下したりするわけではない。
同頁は,このような事案でこそ,後見人等の権限の範囲と専門職としての強みを意識してメンバーに伝え,後見人等とメンバーが対等な立場であることと各自の役割分担を明確にし,本人のためにやらなければならないこと,やれること,やれないことを拾い上げてそれぞれの担い手を整理するよう求めている。

ここでいう役割分担は,例えば,施設や病院の職員,ケアマネジャー等が日々の介護・看護やサービス調整を担い,後見人等は契約の締結・見直し,費用の支払,サービスが本人の意思に沿って提供されているかの確認といった権限内の事務を担うという整理である。
後見人等がチームの指揮命令をする立場に立つわけではない。

3 メンバーが入れ替わったとき

第48回4頁~5頁は,本人の生活の変化(生活拠点の変化等)や人事異動によってチームのメンバーが変わり,本人をよく知るメンバーの大半が外れて,長期間本人に寄り添う後見人等だけが残されたように感じる場合もあるとする。
そのような場合も,後見人等が一人で本人を支えようとするのではなく,次の支援チームの構築に向けて活動することが求められる(同5頁)。

もっとも,後見人等が中心となってチームを構築する必要がある事案は多くはないと思われるとされ,次のチームの主なメンバーになる可能性が高い支援者(高齢の本人であればケアマネジャー,障害のある本人であれば相談支援専門員等)を見つけて積極的に声を掛け,関係者が集まるカンファレンスの開催を依頼するなどの相談や働き掛けが,後見人等ができる方策として挙げられている(第48回5頁)。
転居や転院の際は,後見人等が新旧の支援者をつなぐ立場にあることを意識し,それまでの支援方針や本人の意向を新しいチームに引き継ぐことが重要になる。

4 負担の軽減にもつながる

第48回5頁は,チームでの支援が軌道に乗れば,後見人等自身の精神的,時間的,肉体的な負担が軽減され,長い後見業務を円滑に進められるようになる効果も期待できるとしている。

第6 監督における考え方――ケース会議への欠席

第48回6頁は,「後見人等がケース会議に出席しない。参加を呼び掛けているのに不参加である」という関係者からの苦情がたびたび裁判所に寄せられ,「後見人等がチームのメンバーに相談することなく本人の生活や支援について勝手に決めている」という報告が届くこともあるとする。

同頁は,チームが開く会議には必ず目的や意味があるはずであり,そのことは本人の判断能力が著しく低下して後見人等が本人とコミュニケーションをとることができないような状態であっても変わらないとする。
後見人等には,会議に出席して本人の状況を把握した上で,いま何が問題になっていて,どのような状態を目指し,そのためにどのような作業が必要で,各メンバーがどの役割を担うのかをチーム内で確認することが期待され,最終的に本人を代理して法律行為を行う場合にも,チームでの決定プロセスを理解した上で行うことが望ましいとされている(第48回6頁)。

その上で,第48回6頁~7頁は,後見人等には本人の身上保護について広範な裁量が認められているから,ケース会議を一度でも欠席すれば解任事由に該当するとか,一度も出席しなければ直ちに解任事由に該当するなどと一概に評価することはできないとする。
しかし,後見人等が合理的な理由もないのに長期間ケース会議等を欠席していることは,少なくとも身上保護事務が十分に行われていないのではないかとの疑念を生じさせる事情に当たり得るとしている(同7頁)。

欠席せざるを得ない場合には,事前に意見や確認事項を伝え,会議の結果を確認して記録に残すことで,チームの決定プロセスに関与していたことを示すことができる。
解任事由の一般論は成年後見人の解任理由で扱っている。

第7 本人・親族からの苦情とチームでの対応

1 苦情の例

第48回7頁は,ケース会議への欠席以外に比較的多く裁判所に提出される苦情として,次のものを挙げている。

①本人から:後見人等(主に保佐・補助類型)から渡してもらう小遣いが少ない,欲しいものを買ってもらえない,行きたい旅行に行けない,不満を伝えようにも連絡がつきにくい,取り合ってもらえない。
②親族から:後見等事務の詳細を自分が考える頻度と範囲で教えてもらえない(通帳を見せてもらえない),身上保護の方針が後見人等と異なる。

2 本人の金銭管理

第48回7頁は,本人の金銭管理については,本人の嗜好や生活状況等に関する多くの情報を収集し,お金の使い方を本人の生活全般の問題として捉えて具体的な解決策を検討し,その内容を本人に分かりやすく説明して時間をかけて実践することが必要であるが,これら全てを後見人等一人で行うことは難しいとする。
チーム全体で話し合って共有した結果であれば,本人が不満を述べた際にもメンバー全員で対応でき,後見人等とは異なる立場の者から本人に説明してもらうことも見込め,結果的に後見人等の負担が軽減されることもあるとしている(同7頁~8頁)。

3 親族もチームの一員である

第48回8頁は,後見人等が選任されるまで親族が本人の主たる介護者だった事案も多く,後見人等としては本人との間に一定の線を引くべきだと考えることもあるかもしれないが,当該親族が虐待をした養護者に当たる等の特別な事情がない限り,親族も本人の支援者である以上はチームの一員に当たると考えられるとする。
そして,このような親族をチームに加え,親族を交えたチーム全体で本人の支援を考えることを検討し,その観点から親族に対する説明や報告にも対応するよう求めている(同頁)。

親族の意向が法律上どのように扱われるかは,成年後見事件における親族の意向の取扱い――選任,職務遂行及び解任の各場面における法的地位で扱っている。

4 家庭裁判所の対応

第48回8頁は,裁判所に寄せられる後見人等についての苦情に対しては,それが解任事由に当たるとまでいえないような後見人等との関係性や後見等事務についての要望等であれば,後見人等以外のチーム支援者,市町村の相談窓口,専門職団体窓口への相談を案内するという対応をしているとする。
家庭裁判所は,解任事由に当たらない個々の要望について,後見人等に具体的な指示をする立場にはない。

第8 記録と報告

1 家庭裁判所は報告書と連絡票で把握する

第32回2頁は,後見センターは,後見人等が実際に行っている身上保護事務の内容を,基本的には後見等事務報告書や連絡票等を通じて把握するとしている。
身上保護事務の多くは目に見える成果物が残りにくいから,誰と協議し,本人の意向をどう確認し,どのような選択肢を比較したかを記録しておかなければ,家庭裁判所にも報酬の算定にも伝わらない。

第48回8頁~9頁は,身上保護や意思決定支援の場面で対応に迷うときは「連絡票」で後見センターに確認を求めることもできるが,本人の状況や価値観を継続的に把握しているチームの他のメンバーと協力することで,後見人等がその裁量の範囲内で本人がその状況にふさわしい支援を受けるための対処を判断できると思われるとしている。

2 統一書式で指摘されている課題

第51回3頁は,飽くまで印象の範囲であると断った上で,三士会(大阪弁護士会,公益社団法人成年後見センター・リーガルサポート大阪支部及び大阪社会福祉士会)所属の専門職の初回報告では,多くの事案で本人と面談を行ったとの報告がされているようであるとする。
他方,報告書中の身上保護面の記載は,財産管理面の記載と比較するとチェック漏れなどが多く,「本人の支援者について」の記載がなかったので確認したところ,チームの意義を理解していないと思われる反応を専門職である後見人等から示された事案もあったとしている(同頁)。

後見等事務報告書の書き方と,身上保護事務の経過を記録する方法は,令和7年4月全国統一書式による後見等事務報告書・報酬付与申立事情説明書の書き方で扱っている。

第9 身上保護が困難な事案と後見人等の交代

第32回5頁~6頁は,身上保護事務の領域で本人に手厚く関わろうとするほど,事案によっては本人や親族との意見調整がうまくいかず,信頼関係が損なわれる場面が生じがちになるとし,家庭裁判所としても,専門職団体をはじめ関係諸機関と認識を共有した上で,後見人等の柔軟な選任・交代スキームを構築することに大きな関心を持たざるを得ないとしていた。
その後の交代の考え方と手続は,成年後見人等の辞任と交代――正当な事由,後任選任の同時申立て,市民後見人へのリレーで扱っている。

第10 関連記事

大阪家裁後見センターの組織と運用全体は大阪家裁後見センター――組織の位置付け,沿革及び独自の運用実務で扱っている。
親族後見人に専門職の監督人が付いて身上保護や意思決定支援も含めて支援する大阪独自の運用は,大阪家裁の総合支援型後見監督人――対象,9か月の支援期間,到達点,延長と「横滑り」で扱っている。
大阪家裁後見センターだよりの各回の一覧とテーマ別の索引は,大阪家裁後見センターだよりに掲載している。

第11 出典

1 法令

①民法(858条,876条の5,876条の10)
②成年後見制度の利用の促進に関する法律(3条)

2 大阪家裁後見センターだより

①第32回(身上保護事務)本文1頁~6頁 本ブログ掲載のPDF
②第48回(チームの一員としての後見人等,後見人等のチームへの関わり方についての監督における考え方)本文1頁~9頁 本ブログ掲載のPDF
③第51回(統一書式の策定経緯や目的等)本文1頁~7頁 本ブログ掲載のPDF