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韓国の裁判所におけるAI利用-大法院の裁判支援AI,法官向け指針及びAIによる虚偽判例への対応(AI作成)

第1 この記事の対象と結論

1 対象と確認の時点

(1) 対象と基準日

この記事は,大韓民国の法院(裁判所)がAIをどのように使い,どのような規範で統制しているかを,2026年9月24日時点で確認できた公開資料に基づいて整理するものである。
対象は,大法院と法院行政処が導入し又は計画しているシステム,法官(裁判官)向けの指針,当事者・弁護士によるAIの利用に対する法院の対応及び国会に提出された法案であり,憲法裁判所の案内・検索サービスにも触れる。
大法院のウェブサイトは,2026年9月24日から25日にかけて全面的な「시스템 작업 중」(訳:システム作業中)の状態であったため,同サイトの資料は,Internet Archiveに保存されたページと,大法院の添付ファイルサーバから取得した原本で確認した。

(2) 資料の性質と訳

中心となる資料は,大法院の報道資料とその添付文書,法院行政処の情報化戦略計画(ISP)結果報告書,調達庁の入札公告書,法院行政処の契約情報公開,国家法令情報センターに収録された法令・判決及び国会の議案である。
法院が発表する利用件数や効果の推計は法院自身の説明であり,外部の検証を経た数値ではないため,本文では発表であることを明示する。
下級審の判決は判決書の原文を確認できていないため,報道によるものであることを明示する。
韓国語資料の日本語訳は,いずれも本記事による仮訳であり,韓国語の引用及び題名には,原則としてその直後に括弧書きで日本語訳を付けた(法院・企業・媒体等の固有名詞には付けていない)。
本記事は,生成AIを用いて,これらの資料を1件ずつ照合して構成したものである。

2 結論

①韓国では,大法院に置かれた司法行政機関である法院行政処が中央で企画・調達し,2026年2月13日から生成AIによる「재판지원 AI 시스템」(訳:裁判支援AIシステム)を全国の法官・職員向けに試験公開している。
②試験公開されたのは判例・法令・文献の検索と要点の整理であり,記録の要約・争点分析,検討報告書の作成支援,量刑の支援へと段階的に広げる計画である。
③法官のAI利用を定める法律・大法院規則はなく,指針はいずれも拘束力が確認できない参考資料であり,法院はAIの結果を判決に使ったかどうかを記録していないと国会議員に回答したと報じられている。
④当事者・弁護士がAIで作った存在しない判例を書面で引用する事例が相次ぎ,法院は現行法の範囲で訴訟費用の負担や陳述の制限を検討し,国会には過料を科す法案が係属しているが,AI利用の申告義務はまだない。
⑤性能や効果を外部から検証した資料は見当たらない一方,法院の電算網のハッキングと判決書の匿名化の失敗は法院自身や捜査機関の発表で確認でき,AIの前提となる情報基盤の安全管理が最大の課題になっている。

第2 司法部のAI推進体制

1 中央の司法行政機関による推進

(1) 司法部人工知能委員会

韓国の法院組織法19条1項は,「사법행정사무를 관장하기 위하여 대법원에 법원행정처를 둔다.」(訳:司法行政事務を管掌するため,大法院に法院行政処を置く。)と定める。
法院行政処は,2025年4月28日,法院行政処長の諮問機構として「사법부 인공지능위원회」(訳:司法部人工知能委員会)を発足させた。
委員長は大法官が務め,法・政策・社会の分野から3名,技術・サービス・開発研究の分野から4名の委員を置く。
委員会の役割は,AI技術の導入の方向と優先順位の審議,開発事業の点検,大法院規則など関連法令の改正方向の検討等である。

(2) 司法AI審議官

2026年1月29日公布の大法院規則第3237号(同年2月23日施行)は,法院行政処の司法情報化室に「사법인공지능심의관」(訳:司法AI審議官)を新設した。
現行の法院事務機構規則の別表によれば,同審議官の分掌は,「사법 인공지능정책 수립에 관하여 사법정보화실장 보좌」(訳:司法AI政策の策定について司法情報化室長を補佐)と,AI・ビッグデータ等の知能情報技術に関する事項等である。
事業の企画は法院行政処,開発は法院内部のインフラ上の独自基盤,調達は調達庁の一括入札で行われており,個々の法院が独自にAIを導入する仕組みにはなっていない。
韓国の法院の組織や大法院の規模の全体像は,日本と韓国の司法制度の徹底比較で扱っている。

2 ロードマップと「高リスク」の課業

(1) 2030年までの3段階

委員会は,2025年12月,「사법부 AI 로드맵 수립 및 발전전략」(訳:司法部AIロードマップの策定と発展戦略)を建議した。
そのビジョンは「인간 중심 AI를 통한 사법정의 구현」(訳:人間中心のAIによる司法正義の実現)であり,2026年までを基盤構築,2028年までを実装・拡散,2030年までを高度化の期間とする。
人間とAIの協業モデルは,「인간결정의 원칙, 근거와 검증의 원칙, 안전 원칙」(訳:人間決定の原則,根拠と検証の原則,安全の原則)に適合しなければならないとされる。
ただし,このロードマップは諮問機構の建議であり,大法院が大法官会議の議決等で正式に採択したことを示す資料は見当たらない。

(2) 高リスクとされた課業

建議の課業表は,記録の要旨・争点分析,新件の検討・分析,裁判書の作成支援(検討報告書),量刑システムの改善,保釈を含む再犯評価及び電子略式・過料・非訟等の定型的な事件の処理を,「고위험」(訳:高リスク)の課業と明記し,中期に試験運用,長期に施行する区分に置いている。
他方,個人情報の抽出・非識別化,チャットボット,会議録の要約,行政文書の作成などは,低リスクとして短期に施行する区分とされた。
高リスクとされた課業の多くは,法官の判断そのものか,その直前の作業に当たる。

3 憲法・法律との関係

(1) 「法官による裁判」と法官の独立

韓国の憲法27条1項は,「모든 국민은 헌법과 법률이 정한 법관에 의하여 법률에 의한 재판을 받을 권리를 가진다.」(訳:すべて国民は,憲法と法律が定めた法官により,法律による裁判を受ける権利を有する。)と定める。
103条は,「법관은 헌법과 법률에 의하여 그 양심에 따라 독립하여 심판한다.」(訳:法官は,憲法と法律によりその良心に従い独立して審判する。)と定める。
大法院の令和8年1月22日全員合議体判決(2023다285162)では,補充意見が,「‘법관의 양심’을 통한 재판작용이라는 것이 ‘인공지능’의 답변과 같은 기계적 환원물로 대체될 수 없는 영역이라고 굳게 믿는 이유이다」(訳:『法官の良心』を通じた裁判作用が,『人工知能』の回答のような機械的な還元物に置き換えられない領域であると固く信じる理由である)と述べている。
ただし,この判決は国家賠償の消滅時効に関する事件であり,AIについての言明は補充意見の中の傍論である。

(2) AI基本法と個人情報保護法

2026年1月22日に施行された「인공지능 발전과 신뢰 기반 조성 등에 관한 기본법」(訳:人工知能の発展と信頼基盤の造成等に関する基本法)は,高影響AI(2条4号)の領域として保健医療,採用・融資審査,国・公共機関の意思決定等を列挙するが,「裁判」「司法」は挙げていない。
同法には法院を適用除外とする規定もなく,法院が同法上の義務を負うかについて,政府又は法院の公式の解釈は見当たらない。
委員会の建議は,同法などの関連法令の遵守に努めるべきだとしており,法的義務というより努力の対象として扱っていると読める。

個人情報保護法は,公共機関に「국회, 법원, 헌법재판소, 중앙선거관리위원회의 행정사무를 처리하는 기관」(訳:国会・法院・憲法裁判所・中央選挙管理委員会の行政事務を処理する機関)を含め(2条6号가目),完全に自動化されたシステムによる決定に対する拒否権と説明を求める権利(37条の2)も定める。
法官が最終判断をする裁判支援AIは完全な自動化に当たらないが,ロードマップにある定型的な事件の処理が進めば,同条との関係が問題になり得る。

第3 裁判支援AIの試験運用

1 2026年2月の試験公開

(1) 機能と対象資料

大法院は,2026年2月13日付の報道資料「법원, 생성형 AI 기반 재판지원 AI 시스템 시범 오픈」(訳:法院,生成AI基盤の裁判支援AIシステムを試験公開)で,生成AIを使う司法部独自のAI基盤を構築し,その上で裁判支援AIを試験公開したと発表した。
対象資料は,大法院の判例・判決文,法令・大法院規則,決定例・有権解釈,実務提要・注釈書等の法律文献である。
利用者の質問を分析して関連する争点と資料を探し,要点を整理した回答に,関連する判例・法令などの参考資料を添えて示す。
報道資料は,このシステムは「외부의 거대 언어모델(LLM)이나 공개형 AI 서비스에 의존하지 않고」(訳:外部の大規模言語モデル(LLM)や公開型AIサービスに依存せず)法院内部のインフラで運用されるとし,「최종적인 판단과 책임은 이용자의 검토와 판단에 따르게 됩니다」(訳:最終的な判断と責任は,利用者の検討と判断によることになります)と述べる。

(2) 利用の実績と評価

大法院が国会議員室に提出した資料によれば,2026年8月末までに質疑は271,839件,利用した法官は3,178人,法官による質疑は130,536件であったと報じられている。
法官の評価として,リサーチや文書の要約などごく初歩的な活用しかできない,パラメータの規模が大きくないのであまり使っていない,との発言が報じられ,試験開通の直後には,判例の説明に誤りがあった例も報じられた。
精度,存在しない判例や条文を示した件数その他の評価の数値は,公表されていない。
2026年4月9日の全国首席部長懇談会でも,裁判支援のためのAI基盤の構築とモデルの開発が,裁判業務・司法行政の事項の一つとして報告されている。

2 調達と技術構成

(1) 入札公告と受注者

調達は,調達庁ソウル地方調達庁の緊急入札公告 R25BK00805428-000「재판업무 지원을 위한 AI플랫폼 구축 및 모델 개발 사업」(訳:裁判業務支援のためのAI基盤構築及びモデル開発事業)で行われた。
公告書によれば,事業金額は14,501,000,000ウォン,協商による長期継続契約で,1次から4次に分け,契約後1,350日以内に納品する。
同事業は国家契約法施行令の「정보누출금지대상」(訳:情報漏えい禁止対象)とされ,提案要請書は公開添付されていない。
受注者は,KT・엘박스・코난테크놀로지・엠티데이타のコンソーシアムと報じられているが,契約書と落札額は公開資料で確認できない。

(2) モデルと閉域網

事業の設計図に当たるISP結果報告書は,2025年から2028年の4段階で,構築費191.5億ウォン,8年間の維持補修費を含む総事業費300.7億ウォンを計画し,オンプレミス・内部網のGPUサーバを前提とする。
同報告書は,判決文や訴訟記録(訴状・準備書面・答弁書・調書)を匿名化・ラベリングして学習や検索用のデータベースに使う計画も示している。
使われているモデルについては,受注企業の広報がそれぞれ自社のモデルを前面に出しており,説明が一致しない。
法院の担当者の学会発表を紹介した記事は,32Bの小型モデルと検索拡張生成(RAG)を組み合わせたと伝えるが,その記事自体が発表を生成AIで要約したものであると明記しており,法院の資料としては確認できない。

3 記録の要約から量刑支援へ

(1) 2段階以降の計画

報道資料は,今後,事件の要旨と争点の分析などの機能を追加する計画だとしている。
報道によれば,2段階(記録の要旨・争点分析)は2026年内の開発を目標とし,3段階(新件の検討・分析と,判決書作成の参考資料となる検討報告書の作成支援)は2027年5月から,4段階は2028年6月に導入する予定とされる。
ISP報告書の機能構想には,当事者の主張の対照表や争点・証拠の対照表のほか,陳述の変化とその理由(記憶違い,虚偽,脅迫,贈収賄等)を整理する機能も含まれており,事実認定そのものに踏み込み得る構想である。
ロードマップの課業表も,弁論の自動記録化について,中期には陳述の要旨をリアルタイムで示し,「진술간 모순을 탐지」(訳:陳述間の矛盾を探知)する高度化を掲げている。

(2) 量刑支援AI

大法院は,LLMを使う「사법부 AI 기반 형사재판 및 양형지원을 위한 지능형 플랫폼」(訳:司法部AI基盤の刑事裁判及び量刑支援のための知能型プラットフォーム)を総事業費103億ウォンで調達する手続にあり,1段階は2027年10月から運用する予定と報じられている。
法院行政処は,AIが量刑を決定又は勧告するものではなく,法官の量刑判断に役立つ参考資料を提供するものだと説明している。
他方,報じられた機能には,量刑理由の草案の作成と,宣告刑が処断刑及び量刑委員会の勧告刑の範囲内にあるかの点検が含まれる。
韓国の量刑基準は,法院組織法81条の7第1項が「법관은 형의 종류를 선택하고 형량을 정할 때 양형기준을 존중하여야 한다. 다만, 양형기준은 법적 구속력을 갖지 아니한다.」(訳:法官は,刑の種類を選択し刑量を定めるときは,量刑基準を尊重しなければならない。ただし,量刑基準は法的拘束力を有しない。)と定める非拘束の基準であり,AIによる逸脱の点検がこの非拘束性とどう調和するかは,公表資料からは分からない。

4 商用リーガルテックの利用

(1) 2025年8月の試行

法院行政処の2025年8月分の契約情報公開には,「AI 리걸테크 서비스 시법 활용」(訳:AIリーガルテックサービスの試行活用。題名の「시법」は「시범」(試行)の誤記とみられる)として,엘박스と로앤컴퍼니の商用サービスを各400名分,計10,997,200ウォンで随意契約した記録がある。
同じ月には,솔트룩스と「AI 일체형 장비 시범 서비스 계획」(訳:AI一体型機器の試行サービス計画)の随意契約(11,880,000ウォン)も結ばれている。

(2) 2026年5月の12か月契約

法院行政処の2026年5月分の契約情報公開には,「대법원 리걸테크 서비스 지원을 위한 물품 구매」(訳:大法院のリーガルテックサービス支援のための物品購入)として,엘박스の「LBOX-Enterprise」15アカウント・12か月分を10,443,060ウォンで随意契約した記録がある。
独自の基盤を開発しながら,商用のリーガルテックも契約して使い続けていることになる。
엘박스は,裁判支援AIを受注したコンソーシアムの一員とも報じられており,同じ事業者が商用サービスの提供者と独自システムの受託者を兼ねる構造になっている。

第4 法官のAI利用の規律

1 拘束力のない2つの指針

(1) 法院人工知能研究会のガイドライン

判事の研究会である法院人工知能研究会は,2025年2月,「사법에서의 인공지능 활용에 관한 가이드라인」(訳:司法における人工知能の活用に関するガイドライン)を公表した。
報道と転載された本文によれば,適切な活用を前提とする限り,法官が商用AIを司法に活用することを禁止する理由はないとしつつ,事実の確定と法の解釈・適用をAIに全部委ねることはできないとする。
両当事者の明示の同意がない限り,個人情報,事件の具体的な内容,営業秘密等を商用AIに入力せず,特に判決文の草案を入力してはならないともしている。
このガイドラインは研究会の勧告であり,拘束力のない勧告案と評されている。

(2) 法院行政処のガイドブック

法院行政処は,2026年2月24日,「법관을 위한 AI 가이드북」(訳:法官のためのAIガイドブック)の発刊を報道資料で知らせ,同年3月から全国の法官に配布した。
報道によれば,200頁を超える冊子で,AIの結果は参考資料としてのみ使い最終判断は法官が自ら下したか,AIの誤りの可能性を前提に別途の検証を経たか等の実務チェックリストと,準備書面で引用された判例の虚偽性の検証などの活用例を載せている。
同書は法官が参考にできる指針書と説明されており,一般には公開されていない。

2 報道される「3区分」の出所

韓国の法院は,AIの利用を「単純補助は許容」「草案作成は制限的に許容」「事実認定・有罪無罪の判断は禁止」の3つに区分していると紹介されることがある。
しかし,この区分が現れるのは,法律新聞が2026年9月8日の学会での法院行政処の司法AI審議官の発表を紹介した記事だけであり,同記事は本文が発表文をAIで要約したものであることを明記している。
研究会ガイドラインの転載本文,大法院の報道資料及び組織規則には,この3区分は見当たらず,ガイドブックの本文は公開されていないため,公式の規範として確認することはできない。

3 記録と当事者への通知

(1) 判決へのAI利用は記録されていない

国家法令情報センターの本文検索で「인공지능」(訳:人工知能)を含む大法院規則は,司法AI審議官の分掌を定める組織規則と,AI等を用いた電話民願システムに触れる当直規則だけであり,民事訴訟規則・刑事訴訟規則にAIの規定はない。
大法院は,AIの生成結果を判決文や決定文の作成に直接使った現況について,別途管理していないと国会議員室に回答し,法官がAIの結果を使う場合の検証に関する規定もないと報じられた。
利用者向けの説明書が,生成結果の法令の条項と事件番号が実在するかを必ず確認するよう求めているとされる点を除けば,人間が何を,いつ,どの資料で確認したかを記録する仕組みは見当たらない。

(2) 当事者への通知・異議の規定がないこと

法院がAIを使ったことを当事者に通知し,説明し,異議を認める法律・大法院規則の規定は,確認した範囲では見当たらない。
事後の救済としては,通常の上訴のほか,2026年3月12日に新設された,確定した裁判に対する憲法訴願(憲法裁判所法68条3項)が考えられる。
同項2号は,「헌법과 법률에서 정한 적법한 절차를 거치지 아니함으로써 기본권을 침해한 경우」(訳:憲法と法律で定める適法な手続を経ないことにより基本権を侵害した場合)を挙げており,AIの不適切な利用がこれに当たると主張する余地が理論上はある。

(3) 当事者の同意を前提とする試行裁判部

特許法院は,2026年4月,特許2部と特許5部に「AI 활용 시범재판부」(訳:AI活用の試行裁判部)を置き,当事者双方が生成AIの活用に同意した事件を対象として,訴状・答弁書・準備書面の要約・整理と外国語の先行技術資料の翻訳に使ったと報じられている。
使ったAIの種類,同意の方式及び評価の結果は,公開資料では確認できない。
法院のAI利用を当事者の同意に結び付けた試行として,通知と選択の機会を最初から組み込んだ型といえる。

第5 従来型システムと匿名化の失敗

1 「AI」と呼ばれるシステムの実態

(1) ルールベースの処理が中心

生成AI以前から「AI」や「지능형」(訳:知能型)と称される法院のシステムの多くは,実態としてはルールによる処理や定型の回答である。
主なものは次のとおりである。

システム運営実態状況
判決書の非実名化システム(2018年構築)法院行政処研究論文は「rule-based」と呼び,実務の大部分は手作業稼働中
事件配当システム各級法院事務分担表・分担比率・除斥事項を入力して機械的に割り付け,配当確認者が確認稼働中(AIではない)
総合法律情報の検索大法院・法院図書館データベースと検索語の自動補完稼働中
量刑基準運用点検システム大法院・量刑委員会量刑基準の適用結果を入力して遵守率を集計稼働中(量刑支援AIに再構築予定)
소송절차 안내봇(訳:訴訟手続案内ボット)大法院質問の意図を分類して定型の回答を返す案内稼働中
憲法裁判所の知能型統合検索憲法裁判所関連語辞書による意味の近い決定例の検索稼働中

韓国の法院で,当事者の権利義務を人の判断なしに決める完全自動の司法判断は,確認した資料には見当たらない。

(2) 虚偽の事件番号の確認機能

大法院は,2026年2月19日付の報道資料で,司法情報公開ポータルに「허위 사건번호 확인」(訳:虚偽の事件番号の確認)のサービスを追加したことを知らせた。
報道によれば,事件番号を入力すると判決書の存否が分かり,存在しない番号には虚偽の情報である可能性を注意する表示が出る。
AIではない照合機能であるが,判決書が電子データとして網羅的に揃っていることを前提に,当事者の虚偽引用を法院と相手方が確かめる手段になっている。

2 判決書の匿名化

(1) 非実名化システムの性能

韓国の民事訴訟法163条の2第1項は,判決が宣告された事件の判決書を,何人も電子的方法等で閲覧・複写できると定め,同条3項は,閲覧・複写の前に,法院事務官等が個人情報を保護する措置をとることを義務づける。
2019年の国会討論会の資料では,当時の非実名化システムの正確率は15%程度とされ,2025年のISPを引用した大学の研究発表では,処理率は8%程度で,非識別化作業の大部分が手作業に依存しているとされる。
判決の公開の拡大と,判決文のAI学習への利用を求める声がある中で,匿名化の処理能力が制約になっている。

(2) 判決書写しの提供での流出(2026年4月)

大法院は,2026年4月17日,「개인정보 유출에 대한 안내」(訳:個人情報流出についての案内)を掲示し,4月15日と16日に判決書写しの提供申請サービスで提供した判決書写し6件が,非実名処理のPDF変換の誤りによって不完全な非実名処理のまま提供され,氏名21人,住民登録番号4件,住所及び登録基準地各4件が流出したと認めた。
法院は,同サービスを一時停止し,誤りのあった期間に提供した写しを全数調査して非識別処理をやり直し,6件の受領者に削除させてそれを確認したとしている。
個人情報の検出の性能だけでなく,変換・出力の工程まで含めて検査しなければ,匿名化は守れないことを示す事故である。

(3) 掲載判決の黒塗りのAIによる除去(2026年9月)

2026年9月には,ソウル中央地方法院がホームページの「우리법원 주요판결」(訳:当法院の主要判決)欄に掲示した判決書の非識別処理が,AIの活用又は特定の編集作業によって除去できることが判明したと報じられた。
報道によれば,前大統領の内乱首魁被告事件の第一審判決書で,訴訟関係人20人の氏名・所属・学歴等が掲示の時点から露出しており,同法院は9月18日に認知して除去できないよう措置し,最近10年分の主要判決を全数調査したとされる。
この事例でAIは法院のシステムではなく,第三者が匿名化を解く手段として使われており,同法院の告知の原文は確認できていない。

3 法院電算網のハッキング

(1) 流出の規模

警察庁は,2024年5月,国家情報院・検察庁と合同で行った調査の結果として,北朝鮮のハッキング組織が「2021. 1. 7. 이전부터 2023. 2. 9.까지」(訳:2021年1月7日以前から2023年2月9日まで)法院電算網に侵入し,計1,014GBを外部へ送信したと発表した。
流出が確認できたのは,個人回生事件の自筆陳述書,債務増大や支払不能の経緯書,婚姻関係証明書,診断書等の5,171ファイル(4.7GB)だけで,残りの内容は分かっていない。

(2) 個人情報保護委員会の処分

個人情報保護委員会は,2025年1月8日,法院行政処が内部網と外部網の間のポートを開放して運用していたこと,住民登録番号を含む訴訟文書を暗号化せずに保存していたこと,初期パスワードを使い続けていたこと,流出を認知してから申告が遅れたこと等を認定し,課徴金2億700万ウォンと過怠料600万ウォンを科すことを議決した。
法院行政処は,裁判支援AIが外部に依存しない閉域網で運用されることを強調しているが,この事件で突破されたのは内部網と外部網の分離そのものであり,閉域網であることだけでは安全は保証されない。

第6 当事者・弁護士のAI利用と虚偽判例

1 虚偽判例を引用した書面

(1) 弁護士が代理した事件

報道によれば,特許法院の令和8年6月11日判決は,経歴27年の弁護士が弁論再開申請書で存在しない判例8件を検証しないまま提出したことについて,存在しない判決を検証しないまま法院に提出する行為は不適切であると判決書に明記した。
蔚山地方法院の貸金返還事件(2026年4月判決)では,被告の代理人である法律事務所の弁護士が準備書面で存在しない大法院の判決を引用し,被告が敗訴後にそれを発見して事務所の代表弁護士が謝罪したとの報道もある。
いずれも事件番号と判決書の原文は確認できていない。

(2) 本人訴訟の事件

報道によれば,ソウル東部地方法院の令和8年6月12日判決は,本人訴訟の原告が存在しない判例を複数の準備書面で引用したことについて,「원고는 의도적으로 허위 판례를 인용하여 적극적으로 법원을 기망하려 한 것으로 보이고, 그 불법성이 매우 중대」(訳:原告は意図的に虚偽の判例を引用して積極的に法院を欺こうとしたものとみられ,その違法性は非常に重大である)と述べ,弁論再開の申請を退けた。
2026年9月4日に司法研修院が行った法官向けの研修では,書面で引用された判例40件のうち39件が虚偽であった事例も共有されたと報じられている。
同じ報道は,2026年1月から7月までの少額事件の受理件数が前年同期より約12.7%増え,判事がAIで訴えを起こしやすくなったことを一因とみていると伝えている。

2 法院行政処の対応方針と根拠条文

(1) 裁判体の裁量による措置

法院行政処は,判事8人と弁護士2人で構成するTFを置き,2026年3月31日に,AIで虚偽の法令等を引用して不要な費用を生じさせ又は訴訟を遅延させた当事者・代理人に訴訟費用の全部又は一部を負担させること,陳述を制限すること,判決書に虚偽である旨を記載すること,検証せずに引用した弁護士について大韓弁護士協会に懲戒を依頼することを,現行法の範囲でとりうる措置として示したと報じられた。
これらを実施するかは個々の裁判体の裁量に委ねられており,例規や規則として定められたものではない。
TFは,民事訴訟規則を改正してAIの利用を告知させ,引用の正確さを確認させることや,過料の立法も提案したとされるが,2026年9月16日までに保存された大法院の立法予告の一覧には,これに当たる改正案は見当たらない。

(2) 根拠となりうる条文

訴訟費用については,韓国の民事訴訟法99条と100条が,勝訴した当事者にも不要な行為や訴訟の遅延による費用を負担させうると定める。
同法107条1項は,「법정대리인ㆍ소송대리인…이 고의 또는 중대한 과실로 쓸데없는 비용을 지급하게 한 경우에는 수소법원은 직권으로 또는 당사자의 신청에 따라 그에게 비용을 갚도록 명할 수 있다」(訳:法定代理人・訴訟代理人…が故意又は重大な過失によって無用な費用を支払わせた場合は,受訴法院は,職権で又は当事者の申立てにより,その者に費用の償還を命じることができる)と定めており,弁護士本人に金銭的な負担を直接及ぼしうる条文である。
他方,弁護士法は,懲戒開始の請求・申請ができる者を大韓弁護士協会の会長,地方検察庁の検事長,地方弁護士会の会長等に限っており(97条~97条の3),法院は含まれないため,法院からの「懲戒依頼」は事実上の通報にとどまると考えられる。

3 国会に提出された法案

(1) 虚偽の引用に対する過料

2026年7月3日に提出された民事訴訟法改正案(議案番号2219732)と刑事訴訟法改正案(同2219731)は,当事者・代理人等が故意又は過失により,存在しない法令・判決等を引用し,又はその主要な内容を虚偽に引用した場合に,法院が決定で「500만원 이하의 과태료」(訳:500万ウォン以下の過料)を科すとする。
いずれも国会の法制司法委員会に付託されたまま,処理されていない。

(2) AI利用の記載義務

2026年8月18日に提出された民事訴訟法改正案(議案番号2220615)と刑事訴訟法改正案(同2220613)は,同様の過料に加えて,AIを活用して検索した法令等を書面で引用した場合にAIを活用した事実を記載する義務,提出者の検証義務及び陳述の制限を定める。
記載義務の対象は「인공지능 기술을 활용하여 검색한 법령등을…인용한 경우」(訳:人工知能技術を活用して検索した法令等を…引用した場合)に限られ,AIで書面の下書きをしただけの場合には及ばない文言である。
これらも法制司法委員会に係属しており,基準日の時点で,訴訟書面へのAI利用の申告を義務づける法律・規則は成立していない。

4 弁護士の規律と証拠の真正性

(1) 弁護士倫理章典の真実義務

大韓弁護士協会の弁護士倫理章典36条1項は,「변호사는 재판절차에서 의도적으로 허위 사실에 관한 주장을 하거나 허위증거를 제출하지 아니한다.」(訳:弁護士は,裁判手続において,意図的に虚偽の事実に関する主張をし,又は虚偽の証拠を提出しない。)と定める。
「의도적으로」(訳:意図的に)が要件であるため,確認を怠ってAIの虚偽の引用をそのまま出した場合は,誠実義務や品位の保持の問題として構成することになると考えられる。
大韓弁護士協会は弁護士向けのAI指針を準備していると報じられたが,基準日までに協会のサイトで公表を確認することはできなかった。

(2) AIで作成・加工された証拠

韓国の刑事訴訟法313条2項は,作成者が成立の真正を否認しても,「과학적 분석결과에 기초한 디지털포렌식 자료, 감정 등 객관적 방법」(訳:科学的分析結果に基づくデジタルフォレンジック資料,鑑定等の客観的方法)で証明されれば証拠能力を認める。
大法院の平成25年7月26日判決(2013도2511)は,情報保存媒体から出力した文書を証拠とするには,原本との同一性と無欠性(改変されていないこと)が必要であり,使用したコンピュータの機械的な正確性やプログラムの信頼性等も担保されなければならないとし,平成30年2月8日判決(2017도13263)は,原本との同一性は検事が主張・立証しなければならないとした。

AIで生成又は補正された画像・音声の証拠能力を正面から判断した大法院の判決は見当たらないが,捜査機関に提出されたAIによる改ざんの会話記録によって被害者が誣告罪で起訴され,後に公訴が取り消された事例が報じられている。
ロードマップの課業表には,偽造・ディープフェイク・AI技術の適用の有無等の「증거능력 검증」(訳:証拠能力の検証)も,普通リスクから高リスクの課業として中期に挙げられている。
日本の民事訴訟での扱いは,AIで作成・加工された証拠と民事訴訟の対応で扱っている。

第7 公開資料から確認できないこと

1 精度と効果の独立の検証

裁判支援AIの精度,存在しない判例・条文を出力した件数,事件類型ごとの誤差,処理期間の短縮その他の効果について,法院の外部で検証した資料は見当たらない。
ISP報告書の費用便益の推計(便益・費用比8.2)は計画段階の推計であり,実績の評価ではない。
韓国法の問題集を用いた大学・企業の研究では,汎用の大規模言語モデルは法令の条番号とその内容の対応を問う課題で正答率が23.0から49.0にとどまり,判例と法令を検索して参照させても分野によっては正答率が下がったと報告されているが,これは法院のシステムを評価したものではない。
判決へのAI利用が記録されていない以上,AIの出力が判決に影響したかどうかを,外部から事後に確かめることもできない。

2 確認できなかった資料

提案要請書,契約書,落札額,評価データ,利用ログ,個人情報の影響評価の有無,ガイドブックの本文,法院行政処のTFの報告書,虚偽引用を扱った下級審の判決書の原文は,公開資料では確認できなかった。
これらは,大法院のウェブサイトの作業が終わった後の資料の取り直しや,韓国の情報公開制度による請求によって確認できる可能性がある。
韓国の「공공기관의 정보공개에 관한 법률」(訳:公共機関の情報公開に関する法律)は法院を公共機関に含めているが,外国人が請求できるのは韓国に住所を置いて居住する者,学術・研究のために一時的に滞在する者等に限られる(同法5条2項,同法施行令3条)。

第8 日本の制度との違い

1 日本の裁判所の現状

(1) 最高裁判所長官の説明と検証

今崎幸彦最高裁判所長官は,令和8年5月の憲法記念日の記者会見で,裁判官の判断作用にAIを用いることは相当でないとしつつ,事務の補助としての活用の余地を認め,前年度に民事裁判での活用を実証・検証したと述べた。
その検証の内容は,最高裁の生成AI検証で整理している。
韓国のように,諮問委員会,AIを所管する常設の職,法官向けの公式の手引,量刑や保釈を含む中長期の計画を公表する形は,日本の裁判所では確認できない。

(2) 規定の状況

日本では,確認した範囲で,裁判官・職員の生成AI利用のガイドラインや,当事者に裁判所提出書面へのAI利用の申告を求める規則は公表されていない。
憲法76条3項は「すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。」と定め,裁判所法81条は「前条の監督権は、裁判官の裁判権に影響を及ぼし、又はこれを制限することはない。」と定める。
韓国では,個人情報保護法が法院の行政事務を処理する機関に及び,情報公開法も法院を公共機関に含めているが,日本の個人情報保護法と行政機関情報公開法は裁判所を「行政機関」に含めておらず,裁判所は取扱要綱で運用している点も異なる。

2 韓国の例から日本が検討できること

(1) 比較的導入しやすい用途

法令・判例・内部資料の検索と要点の整理,定型の回答を返す手続案内及び引用された事件番号・条文の存否の照合は,判断の内容を左右せず,人が原文に戻って確認できる用途であり,韓国も最初の段階に選んでいる。
ただし,韓国でも誤答が報じられており,日本で導入するなら,事前に評価用のデータで正確さを測り,回答から原文へ必ず戻れるようにし,利用の記録を残すことが前提になると考えられる。
事件番号の照合は判決書が網羅的に電子化されていることを前提にするため,民事判決の公開・データ化の制度(民事裁判情報の活用の促進に関する法律)の整備と一体で考える必要がある。

(2) 条件を付けて試す用途

記録の要約・争点整理は,日本の最高裁の検証でも一定の有用性が示された用途であるが,要約の段階で主張の取捨が起き,判断の前提が静かに変わるおそれがある。
韓国の特許法院のように当事者の同意がある事件に限って試し,出力を当事者にも示し,判決理由の形成に使った範囲を記録することが,試行の条件として考えられる。
判決書の匿名化の補助も,韓国の二つの事故が示すとおり,黒塗りを重ねる方式を避けて文字情報そのものを置き換え,変換・出力の工程まで含めて誤りを測り,AIによる再識別を想定した検査をすることが前提になる。

(3) 慎重であるべき用途

量刑理由の草案や勧告範囲からの逸脱の警告,保釈に関わる再犯評価,検討報告書・判決書の草案の作成,陳述の変化の理由の推定は,裁判官の判断作用の中核に入り込む用途であり,韓国のロードマップ自身も高リスクと位置づけている。
中央の司法行政機関が選んだ道具の結果に従うよう事実上求めることになれば,裁判所法81条との関係が問題になる。
判決理由の作成とAIの関係は,AIに判決理由を書かせてよいか,判決書作成におけるAI利用と憲法76条3項及び裁判官が生成AIを使うリスクと安全条件で扱っている。
中国の裁判所の運用との比較は,中国の裁判所におけるAI利用を参照されたい。

(4) 当事者側のAI利用への対応

韓国では,虚偽の引用への制裁と申告義務が,規則改正と法案の段階にとどまる一方,法院は判決書に虚偽である旨を書き,引用の経緯書の提出を命じるなど,現行法の訴訟指揮で先に対応している。
欧州評議会の欧州司法効率化委員会(CEPEJ)が2025年12月に採択した裁判所向けの生成AIガイドラインも,当事者・代理人に生成AI利用の開示を求める手続規定を置くことを勧めている。
日本で同種の規律を検討する場合は,申告の対象を法令・判例の引用に絞るか,本人訴訟の当事者の負担をどう考えるかが論点になり,本人訴訟での架空判例の確認方法は生成AIを使った本人訴訟で扱っている。

第9 出典・参考資料

1 韓国の法令

①大韓民国憲法27条1項・103条(国家法令情報センター)
②法院組織法19条1項・81条の7(国家法令情報センター)
③民事訴訟法99条・100条・107条1項・163条の2(国家法令情報センター)
④刑事訴訟法313条(国家法令情報センター)
⑤인공지능 발전과 신뢰 기반 조성 등에 관한 기본법(訳:人工知能の発展と信頼基盤の造成等に関する基本法)2条4号(国家法令情報センター)
⑥個人情報保護法2条6号・37条の2(国家法令情報センター)
⑦憲法裁判所法68条3項(国家法令情報センター)
⑧弁護士法97条~97条の3(国家法令情報センター)
⑨공공기관의 정보공개에 관한 법률(訳:公共機関の情報公開に関する法律)2条3号・5条2項及び同法施行令3条(国家法令情報センター)
⑩法院事務機構規則別表1の3(大法院規則。国家法令情報センター)
⑪大韓弁護士協会「변호사윤리장전」(訳:弁護士倫理章典)(2021年5月31日改正)36条1項

2 韓国の裁判所の公式資料

大法院のウェブサイトは本記事の確認時に保守作業中であったため,大法院のページはInternet Archiveの保存版へリンクした。
①大法院報道資料「’사법부 인공지능위원회’ 출범」(訳:『司法部人工知能委員会』発足)(2025年4月28日)
②大法院報道資料「「사법부 인공지능위원회」제7차 회의 개최」(訳:『司法部人工知能委員会』第7回会議の開催)(2025年12月22日。添付の建議文「사법부 AI 로드맵 수립 및 발전전략」(訳:司法部AIロードマップの策定と発展戦略))
③大法院報道資料「법원, 생성형 AI 기반 재판지원 AI 시스템 시범 오픈」(訳:法院,生成AI基盤の裁判支援AIシステムを試験公開)(2026年2月13日)
④大法院報道資料「2026. 4. 9. 전국수석부장간담회 개최」(訳:2026年4月9日全国首席部長懇談会の開催)(2026年4月9日)
⑤法院行政処お知らせ「재판업무 지원을 위한 AI 모델 개발 ISP 결과보고서 게시 안내」(訳:裁判業務支援のためのAIモデル開発ISP結果報告書の掲示のお知らせ)(2025年4月7日掲示。添付の結果報告書48頁)
⑥大法院お知らせ「개인정보 유출에 대한 안내」(訳:個人情報流出についての案内)(2026年4月17日)
⑦大法院の報道資料一覧(2026年2月19日の「사법정보공개포털‘허위 사건번호 확인’서비스 제공 알림」(訳:司法情報公開ポータル『虚偽の事件番号の確認』サービス提供のお知らせ)及び2月24日の「「법관을 위한 AI 가이드북」 발간」(訳:『法官のためのAIガイドブック』発刊)の題名と日付を確認。Internet Archiveの保存版)
⑧法院行政処「2025년 8월 계약정보 공개」(訳:2025年8月契約情報公開)(2025年9月4日掲示)及び「2026년 5월 계약정보」(訳:2026年5月契約情報)(2026年6月4日掲示)の各添付xlsx
⑨調達庁ソウル地方調達庁入札公告書 R25BK00805428-000「재판업무 지원을 위한 AI플랫폼 구축 및 모델 개발 사업」(訳:裁判業務支援のためのAI基盤構築及びモデル開発事業)(2025年5月。HWPファイル)
⑩警察庁報道資料「북, 법원 전산망 해킹 및 자료 1,014GB 절취」(訳:北朝鮮,法院電算網をハッキングし資料1,014GBを窃取)(2024年5月13日)
⑪個人情報保護委員会報道資料「개인정보위, 주민등록번호 유출과 안전조치 의무 위반한 법원행정처 제재」(訳:個人情報保護委員会,住民登録番号の流出と安全措置義務に違反した法院行政処を制裁)(2025年1月9日)

3 韓国の国会の議案

①民事訴訟法一部改正法律案(議案番号2219732)(2026年7月3日提出。国会立法予告システム)及び刑事訴訟法一部改正法律案(議案番号2219731)
②民事訴訟法一部改正法律案(議案番号2220615)(2026年8月18日提出。議案情報システム)及び刑事訴訟法一部改正法律案(議案番号2220613)

4 裁判例(韓国)

①大法院令和8年1月22日全員合議体判決(2023다285162。国家法令情報センター)
②大法院平成25年7月26日判決(2013도2511。国家法令情報センター)
③大法院平成30年2月8日判決(2017도13263。国家法令情報センター)
④特許法院令和8年6月11日判決及びソウル東部地方法院令和8年6月12日判決(いずれも事件番号・判決書の原文は未確認。法律新聞の報道による)

5 日本の法令・公的資料

①日本国憲法76条3項(e-Gov法令検索)
②裁判所法81条(e-Gov法令検索)
③個人情報の保護に関する法律2条8項及び行政機関の保有する情報の公開に関する法律2条1項(e-Gov法令検索)
④最高裁判所「今崎最高裁判所長官による憲法記念日記者会見の概要」(令和8年5月)

6 国際機関の資料

①欧州評議会欧州司法効率化委員会(CEPEJ)「Guidelines on the use of generative AI for courts」(CEPEJ(2025)18Final,2025年12月採択)38項・39項

7 文献・報道

①Yeeun Kim, Youngrok Choi, Eunkyung Choi, JinHwan Choi, Hai Jin Park & Wonseok Hwang, Developing a Pragmatic Benchmark for Assessing Korean Legal Language Understanding in Large Language Models, Findings of the Association for Computational Linguistics: EMNLP 2024, pp.5573-5595
②『판결문 공개 확대를 위한 국회토론회』(訳:判決文公開拡大のための国会討論会)資料集(2019年10月25日,国会議員室主催・法院行政処後援)41頁
③ソウル大学校「판결문 비식별화, 데이터셋과 AI 모델로 해결한다」(訳:判決文の非識別化をデータセットとAIモデルで解決する)
④聯合ニュース「27만건 질의 오간 재판지원AI…’판결문 실제 활용여부’ 관리안해」(訳:27万件の質疑が行き交った裁判支援AI…『判決文での実際の活用の有無』は管理せず)(2026年9月20日。ネイトニュース転載)
⑤ニュースピム「[AI, 法을 배우다] ① ‘독자 플랫폼’ 구축 나선 법원…재판·양형 지원 서비스도 지원」(訳:[AI,法を学ぶ]①『独自プラットフォーム』構築に乗り出した法院…裁判・量刑支援サービスも支援)(2026年8月7日。ニュースピムの記事)
⑥朝鮮日報「”이 사건 판례 좀 찾아줘”…판사도 AI에게 물어본다」(訳:『この事件の判例を探して』…判事もAIに尋ねる)(2026年2月17日。ネイトニュース転載)
⑦法律新聞「사법과 인공지능의 시대: 변화하는 법원과 새로운 사법적 과제」(訳:司法と人工知能の時代――変化する法院と新たな司法的課題)(2026年9月10日。本文は発表文のAI要約)
⑧法律新聞「[단독] 사법에 AI 활용… 판사가 만든 가이드라인 첫선」(訳:[単独]司法にAI活用…判事が作ったガイドラインがお目見え)(2025年3月5日。法律新聞の記事)
⑨法律新聞「[단독] 법관 AI 활용 지침서 나왔다」(訳:[単独]法官のAI活用指針書が出た)(2026年2月25日。法律新聞の記事)
⑩法律新聞「’AI 환각’ 가짜 판례·법령 인용 대응 나선 법원… “소송비용 독박·대한변협 징계 의뢰 가능”」(訳:『AIの幻覚』による偽の判例・法令の引用への対応に乗り出した法院…『訴訟費用の全額負担・大韓弁協への懲戒依頼も可能』)(2026年3月31日)
⑪法律新聞「“허위 판결” “법원 기망” “불법성 중대”… ‘AI 소설’ 뿔난 판사들 판결문에 써」(訳:『虚偽の判決』『法院の欺罔』『違法性は重大』…『AI小説』に怒った判事たちが判決文に書く)(2026年9月12日)
⑫マネートゥデイ「[단독]AI가 만든 ‘허위 판례’ 제출한 로펌…의뢰인이 패소 후 발견」(訳:[単独]AIが作った『虚偽の判例』を提出した法律事務所…依頼人が敗訴後に発見)(2026年5月11日。マネートゥデイの記事)
⑬デイリアン「AI에 뚫린 판결문 속 개인정보…법원, 10년치 전수조사」(訳:AIに破られた判決文の中の個人情報…法院,10年分を全数調査)(2026年9月22日)
⑭ソウル新聞「AI로 만든 ‘가짜 카톡’에 피해자가 피고인으로…」(訳:AIで作った『偽のカカオトーク』で被害者が被告人に…)(2026年7月16日)