令和3年司法試験労働法第2問について,罷業・インターネット上の情宣活動と懲戒解雇を検討する模範解答を示す。
評価項目は公式資料から独自に抽出したもので,法務省の採点基準・配点ではない。
第1 この記事の対象と結論
対象は法務省の令和3年司法試験・選択科目問題の労働法第2問(PDF実頁24~26)である。
試験実施日の令和3年5月12日を基準とし,罷業と投稿の正当性,懲戒事由,処分の相当性を分けて論じる。
本稿の答案はXの懲戒解雇を有効とするが,公式資料がこの結論だけを正解と指定したという意味ではない。
評価項目は33項目で,重みの合計は129である。
重み5は番号1・2・5・11・15・16・29の7項目であり,二つの無効根拠,各行為の独立審査,対使用者の手続公正,投稿の主体・目的及び量定が中心となる。
第5に2142字の答案と枠外の解説を置く。
第2 評価項目の示し方と重み付けの基準
1 評価項目の示し方
一項目につき一つの判定対象を示し,必須・高評価・負例の回避・許容分岐という性質を重みとは分ける。
番号は記事全体で連続し,内部の追跡IDとは区別している。
負例の回避は独立の行として残し,許容分岐は採用した構成に応じて適用するため,全項目を全答案への累積要求としない。
出典欄の頁はPDF実頁である。
「記載なし」は本問及び関連総論を実読した結果を示し,本文から間接的に導く部分はその旨を明記する。
番号20~28は,公式資料が求める懲戒事由の具体的審査を,問題文59条各号へ独自に分解したものであり,法務省が各号の該当結論を指定したものではない。
結論自体に重みを付けてはいない。
2 5段階の重み付けの基準
| 重み | 本稿の判断基準 |
|---|---|
| 5 | 採点実感が評価の分かれ目とした事項,又は答案の骨格そのもの。 |
| 4 | 出題の趣旨が検討を求め,採点実感も取り上げた事項。高評価の明示に限らず,不十分答案・誤りの具体的指摘を含む。 |
| 3 | どちらか一方が明示する中核の理由付け。 |
| 2 | 一方が軽く触れる補強又は典型的な誤りへの注意。 |
| 1 | 一方が控えめに触れる事項。 |
この重みは独自分析であり,公式得点や合格可能性を示さない。
各段階への件数割当ては行わず,本問では重み1が0件となった。
第3 本問の概要
Y社は合板等の製造会社で,従業員の約8割がA労働組合に所属する。
F支部は下部機構であり,工場固有の問題を折衝できても,独立した団交・協約締結権限を持たない。
別工場の死亡事故を受け,同型機械を使用するF工場で不安と作業負担の偏りが生じ,管理職Bの安全提案を工場長Wが罵倒した。
Bは暴行・罵声に及び,その後懲戒解雇された。
支部長Xは本部が罷業に反対したことを支部員に秘し,撤回要求の当日に一斉早退・罷業を実行させた。
操業は全面停止し,納期違反等が生じた。
さらにF支部名義の情宣アカウントから,大部分が事実を誇張した攻撃・中傷である投稿等を行い,匿名投稿・テレビ報道を通じて本社に抗議電話が殺到した。
Y社はXに弁明機会を与えて懲戒解雇した。
問われるのはXへの懲戒解雇の効力である。
Bの地位や解雇に至る事情は,目的や量定を判断するための前提であり,B自身の地位確認・賃金請求の当否を独立に詳論する問題ではない。
第4 評価項目と重み
1 法的枠組み
| 番号 | 評価項目 | 重み | 出題の趣旨 | 採点実感 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | [必須]不当労働行為と懲戒権濫用を,解雇の効力を妨げる別の根拠として併せて検討する。 | 5 | 34頁・第2問 | 31頁・第2問 |
| 2 | [必須]正当な組合行為を理由とする解雇について,労組法7条1号の禁止と無効の効果を接続する。 | 5 | 34頁・第2問 | 31頁・第2問 |
| 3 | [必須]憲法28条の保障を民法90条の公序へ接続し,正当行為を理由とする不利益処分の効力を説明する。 | 4 | 34頁・第2問 | 31頁・第2問 |
| 4 | [負例]労組法1条2項や8条を,懲戒解雇無効の直接根拠と取り違えない。 | 2 | 記載なし(関連範囲実読) | 31頁・第2問 |
| 5 | [必須]操業停止を意図する罷業と,操業停止自体を意図しない投稿を区別し,それぞれの正当性を評価する。 | 5 | 34頁・第2問 | 32頁・第2問 |
2 罷業の正当性
| 番号 | 評価項目 | 重み | 出題の趣旨 | 採点実感 |
|---|---|---|---|---|
| 6 | [必須]罷業主体について,F支部の下部機構性と独立した団交・協約締結権限の欠如を検討する。 | 4 | 34頁・第2問 | 31頁・第2問 |
| 7 | [必須]本部の了承なく罷業を実行した事情を,本部の意思・支部員の誤信と区別して評価する。 | 4 | 34頁・第2問 | 31頁・第2問 |
| 8 | [高評価]本部統制を無視する行動が組合全体の交渉力を弱め得る不利益と,支部利益の実現を比較する。 | 3 | 記載なし(関連範囲実読) | 31頁・第2問 |
| 9 | [必須]罷業目的について,撤回対象Bの管理職・非組合員という地位と要求の内容を評価する。 | 4 | 34頁・第2問 | 31頁・第2問 |
| 10 | [高評価]解雇撤回要求を保護する組合員側の利益と,害される会社側の利益を具体的に衡量する。 | 4 | 34頁・第2問 | 31頁・第2問 |
| 11 | [必須]予告がなく交渉開始当日に直ちに罷業した点を,使用者との信義則上の公正さから評価する。 | 5 | 35頁・第2問 | 31頁・第2問 |
| 12 | [負例]罷業の手続の検討を,本部の了承がないという組合内部の事情だけで済ませない。 | 3 | 記載なし(関連範囲実読) | 31頁・第2問 |
| 13 | [負例]主体・目的・手続・態様を,理由のない独立の法規範や機械的な四要件として扱わない。 | 2 | 記載なし(関連範囲実読) | 31頁・第2問 |
| 14 | [高評価]正当性を肯定・否定する双方の事実を拾い,保護利益と害される利益を示して結論づける。 | 4 | 34頁・第2問 | 31頁・第2問 |
3 投稿の正当性
| 番号 | 評価項目 | 重み | 出題の趣旨 | 採点実感 |
|---|---|---|---|---|
| 15 | [必須]F支部名義の情宣アカウントでの発信を,罷業とは切り離して主体の正当性から評価する。 | 5 | 35頁・第2問 | 31頁・第2問 |
| 16 | [必須]投稿目的を,世論の支持を得る情宣と本件要求の利益との関係から,罷業とは別に検討する。 | 5 | 35頁・第2問 | 32頁・第2問 |
| 17 | [必須]投稿の大部分が事実の誇張と攻撃・中傷である点を,相当性判断に用いる。 | 4 | 35頁・第2問 | 32頁・第2問 |
| 18 | [必須]投稿による会社の名誉・信用及び業務への影響を具体的に評価する。 | 4 | 34頁・第2問 | 32頁・第2問 |
| 19 | [許容分岐]争議行為と組合活動の区別に異なる見解を採っても,各行為の実質的差異を踏まえて論証する。 | 2 | 記載なし(関連範囲実読) | 32頁・第2問 |
4 懲戒事由
| 番号 | 評価項目 | 重み | 出題の趣旨 | 採点実感 |
|---|---|---|---|---|
| 20 | [必須]罷業の1号該当性は,3日以上の欠勤のほか無断性・出勤督促への不応答まで吟味する。 | 4 | 34頁・第2問(事由審査の一般要求から独自具体化) | 32頁・第2問(事由審査の一般要求から独自具体化) |
| 21 | [必須]罷業の4号該当性は,故意又は重大な過失と重大損害を事実へ対応させる。 | 4 | 34頁・第2問(事由審査の一般要求から独自具体化) | 32頁・第2問(事由審査の一般要求から独自具体化) |
| 22 | [必須]罷業の6号該当性は,正当行為保護の有無を踏まえて企業秩序侵害を示す。 | 4 | 34頁・第2問(事由審査の一般要求から独自具体化) | 32頁・第2問(事由審査の一般要求から独自具体化) |
| 23 | [必須]罷業の7号該当性は,他の従業員の業務を妨げた点を示す。 | 4 | 34頁・第2問(事由審査の一般要求から独自具体化) | 32頁・第2問(事由審査の一般要求から独自具体化) |
| 24 | [必須]罷業の8号該当性は,信用侵害と業務への重大悪影響という固有要件を検討し,損害のみで充足させない。 | 4 | 34頁・第2問(事由審査の一般要求から独自具体化) | 32頁・第2問(事由審査の一般要求から独自具体化) |
| 25 | [必須]投稿の4号該当性は,故意又は重大な過失と会社の重大損害との関係を示す。 | 4 | 35頁・第2問(事由審査の一般要求から独自具体化) | 32頁・第2問(事由審査の一般要求から独自具体化) |
| 26 | [必須]投稿の6号該当性は,会社秩序への影響を具体化する。 | 4 | 35頁・第2問(事由審査の一般要求から独自具体化) | 32頁・第2問(事由審査の一般要求から独自具体化) |
| 27 | [必須]投稿の7号該当性は,本社への抗議等を他の従業員の業務妨害と対応させる。 | 4 | 35頁・第2問(事由審査の一般要求から独自具体化) | 32頁・第2問(事由審査の一般要求から独自具体化) |
| 28 | [必須]投稿の8号該当性は,誹謗中傷による信用毀損と業務への重大悪影響を示す。 | 4 | 35頁・第2問(事由審査の一般要求から独自具体化) | 32頁・第2問(事由審査の一般要求から独自具体化) |
5 量定・手続
| 番号 | 評価項目 | 重み | 出題の趣旨 | 採点実感 |
|---|---|---|---|---|
| 29 | [必須]最重処分の量定で,行為の悪質性と経済損失・企業秩序への結果の重大性を衡量する。 | 5 | 35頁・第2問 | 32頁・第2問 |
| 30 | [高評価]量定で,結果が意図され又は十分に予期すべきものであったかを評価する。 | 4 | 35頁・第2問 | 32頁・第2問(間接・量定の総合評価) |
| 31 | [高評価]X個人の主導的関与と企業秩序維持のための処分の必要性を説明する。 | 4 | 35頁・第2問 | 32頁・第2問 |
| 32 | [高評価]訓戒・減給・出勤停止等の他の処分との均衡を具体的に検討する。 | 3 | 35頁・第2問 | 記載なし(関連範囲実読) |
| 33 | [必須]規則60条に基づく事前の弁明機会の付与を確認する。 | 3 | 35頁・第2問 | 記載なし(関連範囲実読) |
6 重みの分布
重み1=0件,2=3件,3=4件,4=19件,5=7件,総数N=33,重み合計W=129である。
N=0+3+4+19+7,W=0+2×3+3×4+4×19+5×7として公開表の行から集計した。
番号1・2・5は審査の骨格である。
番号11は単なる組合内部の了解の問題にとどめず,相手方である使用者との公正な手続を検討する項目である。
番号15・16は,投稿について主体・目的を罷業と同じと一括せず,独立に検討する項目である。
番号29は最重処分としての懲戒解雇の量定を具体的に衡量する項目である。
いずれも本問の該当行為を論ずる場合の項目であり,別構成への無条件の累積要求ではない。
第5 模範解答
1 答案の前提と表記
答案は令和3年5月12日当時の法令・法理を前提にした独自の参考答案で,改行を除く文字数は2142字である。
規則の周知の有無は問題文に明記されていないため,通常の適用関係として周知がある場合を論じる。
周知が欠ける場合は懲戒権限の前提から結論が変わる。
争議行為と情宣活動を区別し,主体・目的・手続・態様を法律上の独立した四要件とせず,利益衡量の着眼点として用いる。
2 答案
1 法的枠組み
正当な組合行為を理由とする解雇は労組法7条1号に違反し,無効となる。
憲法28条の団体行動権保障からも,正当な団体行動を理由とする不利益処分は公序に反し無効である(民法90条)。
また,正当性が否定されても直ちに懲戒解雇が有効となるのではなく,規則59条の事由該当性と,行為の性質・態様その他の事情に照らした客観的合理性・社会的相当性を審査する(労契法15条。
解雇として同法16条も問題となる)。
罷業は操業停止を意図する労務提供拒否である。
他方,投稿は世論を通じた圧力を目的とし,操業停止自体を意図しない情宣活動である。
以下,それぞれの利益と不利益に即して検討する。
2 罷業の正当性
(1)主体
団体交渉による労働条件の維持改善を支える争議権の趣旨から,単一組合の下部機構が本部統制に反して独自に罷業するときは,原則として正当性を欠く。
支部利益だけでなく,組合全体の交渉力を害することにも配慮すべきだからである。
F支部は工場固有の問題を折衝できるが,独立の団交・協約締結権限を持たない。
Pは抗議に賛成しても罷業には反対しており,Xはそのことを秘して実行した。
支部員が安全を案じ賛同したことは尊重すべきだが,本部承認を誤信しており,独立の組合を結成したともいえない。
本部の交渉力を損なうおそれを軽視できず,主体の面から正当性を否定する。
(2)目的
目的は労働者の労働条件等に実質的に関わる必要がある。
Bは人事権を有する利益代表者で非組合員であり,解雇撤回の上申要求は一見組合員自身の利益を対象としない。
しかし,Bの提案は死亡事故後の同型機械への不安と作業負担の偏りを解消するものであった。
Wの罵倒は問題であり,Bの暴行等を考慮しても,その解雇を放置することは安全確保の発言や将来の雇用に不安を与える。
他方,人事秩序や経費管理の利益もあるが,単なるBへの同情とは異なり,組合員の安全・雇用利益との関連があるから,目的は正当と解する。
(3)手続・態様
労使関係の信義則上,交渉の機会を実質的に与えず不意打ち的に操業停止へ追い込むことは正当性を害し得る。
ただし,予告の欠如だけで常に不当とはならず,緊急性等も検討する。
Xは事前の予告なくドア越しに要求し,Wの無視を受け,当日直ちに早退・罷業を決行した。
Wの対応は硬直的だが,事故原因も特定されず,直ちに全面停止しなければならない切迫性までは示されていない。
本部を通じ交渉する余地もあり,手続の公正を欠く。
単純な労務不提供は通常の争議手段であり,操業停止・納期違反だけで態様の正当性を否定しない。
もっとも,主体・手続の問題を併せれば,Xの企画・指導した本件罷業は正当といえない。
3 投稿の正当性
情宣活動の主体としては,独立の協約締結権限を持たない支部でも,その職場の利害を発信することは考えられる。
F支部名義の情宣用アカウントによる発信であり,本部が罷業に反対したことだけで投稿の主体まで不適格とはいえない。
目的も,Bの解雇や安全不安を社会に伝え,支持を得て雇用・安全上の利益を守ることにあり,独自に正当性を認め得る。
しかし,内容・表現・拡散方法・会社への影響を総合して,相当な情宣の範囲を超えることは許されない。
会社批判や消費者への不買呼掛けだけでは不当でなく,多少の誇張も許容されるが,本件投稿の大部分は事実を誇張した攻撃・中傷であった。
匿名投稿の全責任をXに帰すことはできないものの,全国放送等を通じ反響が拡大し,抗議電話が本社に殺到した影響は重大である。
安全への合理的な問題提起という目的を考慮しても,このような中傷中心の手法は相当性を超え,投稿も正当とはいえない。
4 懲戒事由
罷業参加・指導について,1号は出勤督促と不応答の事実がなく充足を認め難い。
4号はラインの約8割の離脱を主導し,全製品の納期違反・債務不履行問題を生じさせたもので,重大損害への少なくとも重大な過失がある。
正当な争議として保護されず,秩序を乱し他の従業員の業務を妨げた点で6号・7号にも当たる。
他方,労務不提供による損害だけから誹謗中傷等による信用侵害をいう8号まで充足するとはいえない。
投稿は,誹謗中傷で信用を傷つけ業務に重大な悪影響を及ぼしたため8号に当たり,抗議電話の殺到で本社従業員の業務を妨げ秩序を乱した点で7号・6号にも当たる。
社会への拡散力と過激な内容から重大損害を十分予期すべきであり,少なくとも重大な過失によるものとして4号にも当たる。
5 量定・手続と結論
安全への不安,Bの解雇に至るWの挑発及び交渉の無視はXに有利な事情である。
しかしXは誤信した参加者と異なり,本部の反対を秘して罷業を企画・扇動し,長期の全面停止による甚大な損失を意図し,又は十分予期すべきであった。
さらに中傷中心の発信を重ね,信用と業務にも重大な打撃を与えた。
訓戒・減給にとどめることや一時的な出勤停止では,この主導的な秩序侵害への対応として十分でなく,懲戒解雇も相当と判断する。
規則60条の事前弁明機会は与えられ,30日以上の予告もある。
正当行為を理由とする解雇として無効ではなく,懲戒権濫用にも当たらないから,本件解雇は有効である。
以上
3 出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説
(1) 答案と評価項目の対応
番号1~5は答案1,6~14は答案2,15~18は答案3,20~28は答案4,29~33は答案5に対応する。
番号19は分類論の許容幅であり,本答案が別説を採用しなかったことを欠落としない。
(2) 罷業の主体・目的・手続
罷業では,本部と支部との権限関係と,使用者との間の手続公正を分ける。
安全への切実な不安は目的・緊急性を支えるが,事故原因の未特定と交渉の余地は即時決行に反対する事情である。
目的が正当でも,他の観点の問題を自動的に解消するわけではない。
Bの解雇が有効か無効かだけでXの行為全体を結論づけない。
(3) 投稿と懲戒の審査
F支部に独立の協約締結権限がないことと,情宣の発信主体になれるかは同じ問題ではない。
本部の罷業への反対を投稿への反対へ無媒介に移さず,支持を得る目的と中傷中心の態様を分ける。
罷業や投稿の正当性を否定した後も,会社が挙げた条号の要件と最重処分の相当性を別途審査する必要がある。
公式資料は論証の説得力を求め,分類や最終結論だけによって評価を固定していない。
(4) 答案の弱点と扱わなかった事項
短い答案では,B自身の解雇の効力,争議に関する全学説,損害賠償額,労働委員会での救済手続は詳論していない。
不買の呼掛けだけを違法とせず,投稿に対応する具体的損害や第三者の反応への帰責にはなお判断の幅がある。
会社の過去の懲戒例やXの反省の有無は与件にないので,量定のために補っていない。
一般的な指摘である読みやすさや論理的一貫性,補足である周知・解雇予告の検討は,重み付き33項目へ追加算入していない。
第6 関連記事
1 同じ年度の司法試験の別の模範解答
①令和3年度司法試験論文式試験の主要7科目の模範解答(AI作成)
同じ年度の主要7科目を参照するための一覧であり,本問の選択科目一覧ではない。
2 本問に関連する記事
①ストライキ不参加者への慰労金・弁当代は不当労働行為か―支配介入・不利益取扱い,救済命令の限界及び給与課税(AI作成)
後年の実務整理として参照するもので,本問の試験時の法状態を変更する根拠としては用いていない。
第7 出典及び確認状態
1 公式資料
①法務省・令和3年司法試験の問題(選択科目):全44頁中,労働法第2問の実頁24~26を実読。
②法務省・令和3年司法試験論文式試験問題出題趣旨:全43頁中,実頁34の第2問見出しから35頁の環境法見出し直前までを実読。
③法務省・令和3年司法試験の採点実感(選択科目):全47頁中,実頁29の労働法総論,30頁の第2問見出し以降,31~33頁の当該問題及び関連総論・注記を実読。
いずれも令和8年10月16日に確認した。
2 法令
労働契約法5条・15条・16条,労働組合法1条・2条・5条・7条・8条,労働基準法20条,日本国憲法28条,民法90条を参照した。
答案は試験時の法状態を基準とし,試験後の改正内容を遡って用いていない。
掲載原文の全沿革を当時版と独立に照合したものではない。
3 裁判例
フジ興産事件の判決原文は実頁1~2,特に2頁の事前の懲戒種別・事由及び周知に関する理由を確認した。
単一組合下部組織による職場争議の裁判原文は実頁2~4の権限・本部統制に関する理由を確認した。
後者を最高裁判例として引用していない。
公式趣旨が挙げる医療法人新光会事件・最高裁昭和43年4月9日第三小法廷判決(昭和42年(オ)第1005号,民集22巻4号845頁)については,公式資料での引用を確認した範囲であり,判決原文の独立確認はしていない。
4 確認状態
問題文・上記公式資料の対象範囲と原文を確認した事項,公式資料自体が述べる事項,それらに基づく本稿の独自の解釈・重み付けは区別している。
本稿の結論及び各条号の具体的当てはめは独自の法律判断であり,法務省の公式見解・模範答案ではない。