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二回試験の過去問は公開されているか―考試問題・修習記録・教材の確認方法(AI作成)

第1 二回試験の過去問を探すときの結論

1 公開されたPDFが解ける問題とは限らない

二回試験の過去問を探す際は,「考試問題」という名前のPDFがあることと,設問や事案を読んで起案できることを区別する必要がある。
本ブログに掲載している第77期・第78期の考試問題は,設問等の本文が黒塗りになっており,これらのPDFから過去の設問内容を読み取って練習することはできない。
修習記録についても,掲載資料の中心は表紙であり,事件の経過や証拠を収録した記録全体が読めるものではない。

本記事では,令和8年10月5日に確認した資料について,考試問題,修習記録の表紙,応試心得,不可答案の概要及び裁判所が一般公開する教材を分けて案内する。
全期間のあらゆる資料の公開状況を調べ尽くしたものではなく,「二回試験の問題は一切公開されていない」と断定するものでもない。

2 問題・記録・講評・教材を区別する

資料の種類確認する内容学習での位置付け
考試問題期,科目,実施日,設問本文が読めるか本文が読めなければ,設問を解くための資料にはできない
修習記録表紙だけか,事件経過や証拠を収録した本文があるか表紙だけでは,証拠評価や事実認定の練習はできない
応試心得試験時間,持ち物,答案用紙,綴り・提出等の指示当日の準備と形式面の確認に用いる
不可答案の概要対象の期,記載された問題点,資料の目的過去の答案の問題点を検討する参考資料である
公開教材作成者,改訂年月,本文と記録編の有無,扱う課題実務の基礎を学ぶ教材であり,考試の過去問とは区別する

制度と5科目の概要は,二回試験とはを参照されたい。

第2 第77期・第78期の掲載PDFで読める範囲

1 考試問題の本文は黒塗りである

次の考試問題のPDFは,全頁の表示を確認した。
科目名や実施日の一部が読める一方,問題本文の部分は黒塗りである。黒塗りの部分から設問や事案を推測して,実際の出題内容として紹介すべきではない。

期・掲載資料頁数読める範囲と限界
第78期の考試問題21頁科目名等の一部を確認できる。設問等の本文は黒塗りである
第77期の考試問題18頁科目名等の一部を確認できる。設問等の本文は黒塗りである

ここでの頁数は,ブログに掲載したPDFファイル全体の頁数である。
原試験で配布された記録の頁数,又は科目ごとの問題の分量を示すものではない。

2 修習記録は表紙と本文を取り違えない

期・掲載資料頁数収録されているもの
第78期の修習記録の表紙8頁民事裁判・刑事裁判・検察・民事弁護・刑事弁護で用いる修習記録の表紙である。記録の本文ではない
第77期の修習記録の表紙10頁1~8頁は修習記録の表紙であり,9~10頁には別の採用面接関係文書が含まれている

表紙からは,資料名,分冊の有無及び取扱いに関する表示などを確認できるが,争点,証拠,供述又は具体的な答案の内容までは分からない。
第77期のPDF全体が10頁であることをもって,修習記録が10頁だったと理解してはならない。

表紙には,返却や複写に関する注意が表示されている。
一般に公開された表紙の閲覧と,修習生に配布された記録全体の複製・共有の可否は別問題であり,配布資料の指示を確認する必要がある。

3 他の期は掲載資料ごとに確認する

過去の期の実施日程と関連資料への入口は,65期以降の二回試験の日程等にまとめている。
別の期の資料を使う場合も,リンクの題名だけで判断せず,PDFを開いて,設問本文,記録本文又は表紙のどれが掲載されているかを確認すべきである。

第3 応試心得と不可答案資料の使い方

1 応試心得は当日の運用を確認する資料である

司法修習生考試応試心得(65期以降)では,本試験及び一部の再試験の応試心得を期別に案内している。
応試心得は,設問内容を学ぶ過去問ではなく,試験時間,持ち物,答案作成及び提出に関する指示を確認する資料である。

受験準備では,まず自分が受験する期と受験区分に合った最新版を読む必要がある。
過去の期の心得は比較資料として参照できるが,同じ時間,持ち物又は会場のルールが次の期にも適用されるとは限らない。
第78期の具体的な流れは,第78期応試心得に基づく試験時間・持ち物・昼食・禁止事項に整理している。

2 不可答案の概要は現在の採点基準と同一ではない

二回試験の不合格答案の概要及び二回試験落ちにつながる答案では,過去の不可答案資料に記載された問題を整理している。
こうした資料は,過去の答案にどのような問題があったかを検討するための参考となるが,現在の考試問題,模範答案又は採点基準の全部を示すものではない。

また,記録本文と設問が読めない状態では,概要だけから実際の問題を復元したり,特定の結論を書けば合格すると判断したりすることはできない。
自分の起案を振り返る際は,現在受けている指導と使用教材に照らして利用すべきである。

第4 裁判所が一般公開している実務教材

1 民事系の公開資料を確認する

最高裁判所の民事裁判教官室コーナーには,指導資料や要件事実・事実認定等の教材が掲載されている。
一般公開の教材と,修習中に配布される個々の課題や考試の過去問は区別して確認する必要がある。

掲載資料の例公開ページでの説明に沿った位置付け
民事裁判起案の留意点(令和7年2月版)起案要領,主張整理,事実認定及び手続に関する設問の留意点を確認する資料である
要件事実(基本編・応用編)(令和7年3月版)要件事実と主張分析の基礎を学ぶ教材である
改訂 新問題研究 要件事実具体的な設例に即して要件事実の考え方を学ぶ教材である
3訂 事例で考える民事事実認定具体例を通じて事実認定の手法や検討の視点を学ぶ教材である

教材の版と配布された教材の指定を確かめ,古い説明を現在の法令や指導にそのまま当てはめないようにする。
上の一覧は公開ページに掲載された教材の案内であり,これらだけで5科目の準備が完結するという意味ではない。

2 刑事系の教材は本文と記録編を確認する

刑事裁判教官室コーナーでは,刑事系3科目のカリキュラムの位置付けと,刑事裁判に関する教材を案内している。
同ページには「プラクティス刑事裁判」とその別冊である記録編のほか,「新プロシーディングス刑事裁判(令和8年2月)」も掲載されている。

記録編を参照する教材では,解説本文だけを読んで終えるのではなく,どの記録のどの事情を基礎に説明しているかを対応させることが考えられる。
ただし,これらは修習用の公開教材であり,二回試験でそのまま出題された問題集として案内されたものではない。

両教官室の公開ページは,掲載資料の許可のない有償譲渡を禁止すると表示している。
公開されていることをもって,販売や配布などすべての利用が自由であると理解してはならない。

第5 手元の資料を確認する順序

1 資料名,対象の期及び中身を記録する

資料を見つけたときは,作成者,対象の期又は改訂年月,資料の種類,本文が読める範囲及び掲載元を確認する。
次の順序で確認すれば,表紙や黒塗り文書を,解くための問題として取り違えにくい。

①PDFを開き,科目名,期及び実施日又は改訂年月を確認する。
②設問本文と,検討に必要な記録本文が読めるかを確認する。
③講評又は解説がある場合は,その資料が対応する課題と同じかを確認する。
④修習中の資料については,返却,複写,共有及び外部サービスへの提供に関する指示を確認する。

2 練習には使用できることを確認した課題を用いる

解ける過去問を探し続けても,手元にある資料が黒塗り文書や表紙だけであれば,記録検討の練習は進まない。
その場合は,使用が認められた修習課題,自分の起案,添削,講評及び指定教材を整理し,誤りが生じた判断部分を直す学習が考えられる。

資料に秘密保持や複写等の制約がある場合は,仲間との共有,ブログ掲載,外部AIへの送信等の可否を,配布元の指示に照らして確認する必要がある。
最高裁判所の司法修習の概要も,司法修習生の秘密保持義務を説明している。

第6 出典・参考資料

①第78期の考試問題及び修習記録の表紙(司法研修所関係の本ブログ掲載資料。全頁の表示を確認)
②第77期の考試問題及び修習記録の表紙(同上。表紙PDFの9~10頁は別の採用面接関係文書)
③最高裁判所・民事裁判教官室コーナー
④最高裁判所・刑事裁判教官室コーナー
⑤最高裁判所・司法修習の概要