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図面・ノウハウ・生産データを無償で求められたとき―知財取引指針と契約・証拠の実務(AI作成)

第1 この記事の対象と結論

製品を発注したことと,受注者の図面,製造ノウハウ,機械の稼働データまで自由に利用できることは,別の問題である。
令和8年6月24日に公正取引委員会,中小企業庁及び特許庁が公表した知財取引指針は,特許権等だけでなく,成果物の作成過程で生じるノウハウやデータも対象にしている。

無償提供の要請があるだけで,直ちに優越的地位の濫用になるわけではない。
取引上の優越,正当な理由の有無,提供を受け入れざるを得ない事情及び正常な商慣習に照らした不利益を確認する必要がある。
本記事は令和8年10月3日を基準とし,同指針と契約書ひな形を用いて,提供前の交渉と証拠保全の手順を説明する。

第2 何を求められているかを分ける

1 完成品と関連情報は同じではない

納入対象の完成品,完成品の仕様確認に必要な資料,加工可能な設計データ,製造工程,試作過程の中間成果物,継続取得する生産データを区分する。
「図面一式」「関連資料全部」という表現では,納入物の確認に必要な情報と,第三者への転注や発注者の内製化に使える情報との境界が消えてしまう。

指針16頁~19頁は設計図面,工場見学及び産業データを別々に取り上げ,44頁~45頁は契約に含まれない中間成果物等の無償提供を扱っている。
完成品を納めた後に追加で求められたものも,当初の注文内容,対価及び利用目的と照合する。

2 開示・利用許諾・譲渡を分ける

情報を見せること,特定目的に利用させること,第三者へ提供させること,知的財産権を移転することを,それぞれ独立した合意事項にする。
データについては,一律に「所有権が誰にあるか」だけで処理せず,取得,アクセス,複製,分析,再提供及び派生データの利用権限を具体化する。

指針28頁~34頁は,成果物の取引対価と関連する知的財産権等の対価の明確化,ライセンスと譲渡等の選択を示している。
対価を別欄に記載していないことだけで違法と判断するのではなく,実際の利用範囲が何であり,その価値が価格に反映されているかを確認する。

第3 優越的地位の濫用を検討する資料

1 取引関係から拒否の難しさを確認する

指針4頁~5頁に沿い,売上の取引依存度,相手方の市場における地位,取引先を変更できる可能性,専用設備への投資等の具体的事情を整理する。
大企業と中小企業という規模の差だけで結論を出さず,代替顧客の獲得に要する期間や,取引を失った場合の事業への影響を資料で示す。

提供要請に対し,受注者が対価又は範囲の協議を求めた経過,取引終了・発注減少を示唆された内容,契約ひな形の変更を拒まれた理由を残す。
取引終了を明示的に告げられた場合だけに限定せず,継続取引への影響を懸念して受け入れざるを得なかった事情を確認する。

2 無償であることと不当であることを区別する

指針14頁の注記は,商品販売に付随して当然に提供され,その価値が商品価格に既に反映されている利益について,無償提供の形式だけで問題になるものではないと説明している。
他方,監査・安全確保を掲げていても,目的に必要な範囲を超えて配合比率や加工条件を要求し,内製化等に用いる場合には,目的の表示だけでは足りない。

取適法又はフリーランス法についても,それぞれの適用対象取引に該当するかを先に確認する。
独占禁止法の優越的地位の濫用の要件と,これらの法律の対象要件・禁止行為を一つにまとめてはならない。

第4 提供前に契約と現場を整える

1 NDAを締結しても開示範囲は別に決める

同時公表の契約書ひな形の秘密保持契約は,目的,開示者の裁量,第三者開示,目的外使用及び返還・廃棄を定めている。
NDAの存在を情報全部の開示義務と読み替えず,開示対象を別紙で特定し,第三者・関係会社への提供やAIサービスへの入力を許すかまで協議する。

同ひな形には,口頭・実演等で開示する情報について,開示時の秘密告知と30日以内の書面通知を組み合わせる条項がある。
これは採用する契約条項の例であり,一律の法定期限ではない。
採用する場合は担当者,通知様式及び通知期限を現場に伝え,契約上の保護条件と実際の管理を接続する。

2 工場見学と継続データ取得を具体化する

工場見学では,目的,同行者,立入区域,撮影の可否,質問対象及び見学記録を事前に定める。
品質確認に必要な範囲を超える質問又は撮影には,現場担当者だけで回答を決めず,法務・技術責任者へ確認する手順を設ける。

機械のリアルタイムデータは,取得項目,頻度,期間,保存先,閲覧者,分析目的及び第三者への再提供を定める。
指針19頁~20頁が指摘する独自の経済的価値を踏まえ,保守点検に必要な限定データと,他社製造や内製化に利用できる工程情報とを区別する。

3 既存技術と新たな成果を混同しない

同ひな形の製造委託契約は,固有知的財産権等の開示・提供について対価を含め別途協議する構造を採用している。
ただし,製品の仕様・性能をこれから開発する取引では,共同開発又は開発委託の契約も検討するよう注記されている。

既存技術,新たな成果,第三者から利用許諾を受けた技術を一覧にし,納入対象,利用範囲,対価及び帰属を対応させる。
基本契約,NDA,仕様書及び知財合意が食い違う場合の優先順位も確認し,知財合意だけ作成して基本契約の包括的な譲渡条項を放置しない。

第5 要請を受けたときの初動と証拠

まず,契約書,注文書,見積書,提供要請メール,会議資料,提出済みファイル及び送信履歴を保存する。
電話・面談の場合は,日時,相手の役職,要請目的,要求範囲,対価の説明及び取引継続に関する発言を記録し,必要に応じ確認メールを送る。

回答では,直ちに全件提供するか全面拒否するかだけを選ばず,次の順で協議する。
①目的と必要な範囲を確認する。
②当初契約に含まれる情報と追加の情報を分ける。
③限定開示,匿名化・集計,閲覧のみ又は第三者専門家による確認を提案する。
④利用先,第三者提供,秘密保持及び対価を合意する。
⑤合意の範囲で提供し,何を誰に渡したかを記録する。

既に提供した場合は,提供先・利用目的の確認,目的外使用の停止,第三者への拡散防止及び返還・削除の協議を検討する。
公取委への相談・申告と,契約上又は民事上の請求は別の手続であり,指針が問題となるおそれを示していることだけで損害額又は差止めの要件が満たされるわけではない。

第6 提供済みの図面・ノウハウ等を取り戻し,使用を止める

1 契約に基づく請求と不正競争の請求を分ける

提供したことだけで,目的外使用や第三者提供まで許したことにはならない。まず,NDA,製造委託契約,仕様書及び送信時の合意から,許された使用目的,提供先,複製の範囲,契約終了後の取扱いを確定する。
民法414条による履行請求は,返還・削除・使用禁止等の具体的な契約上の義務を根拠として構成する。415条・416条の損害賠償では,義務違反,免責の有無,損害及び因果関係を検討する。
情報そのものを一律に所有権の返還請求で処理せず,原本・記録媒体の権利と情報の利用権限を区別する。

不正競争防止法2条6項の営業秘密には,秘密管理性,有用性及び非公知性が必要である。保有者から正当に示された情報の目的外使用等は,同条1項7号の不正利益目的又は加害目的を検討する。窃取等の不正取得を扱う4号と同じ構成にはしない。
契約違反が認められることから,7号の目的要件まで当然に認められるわけではない。別顧客向け製造,内製化,競合への提供等の経緯,契約上の禁止の認識及び相手方の説明を資料で示す。

営業秘密に当たらないデータでも,同条7項の限定提供データに該当するかを別途検討する。業として特定の者に提供され,相当量蓄積され,電磁的に管理される技術上又は営業上の情報であることが必要であり,営業秘密は除かれる。
正当に示された限定提供データを使用する14号では,不正利益目的又は加害目的に加え,管理に係る任務違反が必要である。開示行為,転得者の取得・使用等は各号の要件を個別に確認する。単一の図面が当然にこの制度で保護されるとはいえない。

2 判決から分かる保護の範囲と限界

大阪地裁平成15年2月27日判決(平成13年(ワ)第10308号)は,機械設計のCADデータについて使用・製造販売の差止め,データ等の廃棄及び4100万円の連帯賠償を認めた。
裁判所は情報管理の態様,設計上必然でない部分の一致,開発期間等を総合して不正取得・使用を認定した。本件は元従業員による無断取得の事件であり,取引先へ正当に提供した場合の7号を直接判断したものではない。
損害額は認められた売上・利益率を基礎に算定され,裏付けのない上乗せ部分は認められなかった。判決当時の条番号・利率を現在の事件にそのまま用いない。

他方,知財高裁平成23年7月21日判決(平成23年(ネ)第10023号)は,雨戸の図面等の提供をめぐり,一審の差止め・賠償認容部分を取り消した。交付が認められる情報の範囲を限定した上で,製品から一般的な技術的手段により容易に再製できる部品情報について非公知性を否定した。
この判決は不競法に基づく請求を判断したもので,契約上の債務不履行責任一般を否定したものではない。「手間をかけて作った図面」「契約解除後の使用」というだけでは,営業秘密の要件の代わりにならない。

大阪地裁平成24年12月6日判決(平成23年(ワ)第2283号)は,製造委託で開示された攪拌造粒機の図面について,営業秘密侵害,著作権侵害及び秘密保持契約違反の請求を棄却した。
著作権については創作性の具体的主張がないことに加え,図面に従って機械を製造することと図面の複製・翻案とを区別している。技術的アイデアの利用を図面の著作権だけで止められるとは限らない。
契約についても,当該条項の公知情報除外等を解釈している。したがって,契約による保護範囲は不競法と自動的に同じにも,必ずそれより広いものにもならない。
なお,知財高裁平成26年6月26日判決(平成25年(ネ)第10007号)の公式要旨によれば,控訴審は上記の著作権・不競法・秘密保持契約の判断を維持した一方,特許権侵害については原審と異なり賠償を一部認容している。同じ機械でも請求根拠ごとに結論が異なる例である。今回,控訴審については公式要旨を確認した範囲であり,判決全文を精読したものではない。

3 差止め・廃棄と緊急の仮処分

不競法3条1項は営業上の利益の侵害又はそのおそれを要件とし,独禁法24条の「著しい損害」とは区別する。3条2項の廃棄等は侵害停止・予防のために必要な行為として構成する。
実務上は,図面番号,版,ファイル,秘密となる加工条件等を目録で特定し,どの使用・開示行為を誰に禁止するかを示す。情報のすべてを無条件に公開する必要があるという意味ではないが,「ノウハウ全部」だけで対象を不明確にしない。

これから第三者へ提供される,量産・転注が迫っている等の場合は,民事保全法13条,23条2項に基づき,被保全権利と保全の必要性を疎明する仮処分を検討する。使用・開示の禁止,アクセス停止,限定されたデータの隔離等は,権利の内容と実効性に即して検討する。
バックアップやAI学習済みモデルの全削除まで当然に請求できるとはいえない。侵害との関係,技術的な特定・実行可能性,必要性を検討し,訴訟に必要なログの保全と営業利用の停止を両立させる。

4 損害賠償と訴訟前に確保する証拠

不競法4条の賠償には故意又は過失等が必要である。同法5条の損害額の推定・算定規定について,侵害態様に適用される項号と推定を覆す事情を確認する。相手方の全売上を損害と扱わず,利益,利用への寄与,競合関係等を整理する。使用料相当額も一律の定額ではない。
5条の2の使用推定も,技術上の秘密,対象行為及び各項の取得・領得等の条件がある。提供した図面に似た製品が出たことだけで,常に使用を推定できる制度ではない。

訴訟前の資料は,①提供した原本と版・送信履歴,②提供目的と受領者の承諾,③提供当時の秘密管理,④公知資料との差分,⑤相手方の利用・開示と独自開発の時系列,⑥失注・価格低下・合理的な利用料等の損害資料に分けて整理する。これは上記条文・判決を踏まえた実務上の提案である。
削除要求を先行させて利用ログを失わないよう,証拠保存と営業利用停止を区別した要求を検討する。不競法10条の秘密保持命令には要件と事前取得の例外があるため,既に相手へ開示済みの情報全部を同命令だけで制約できるとは考えない。
提供時の合意が有効に広範な利用を認めている場合は,許諾範囲の解釈,取消し・無効等の根拠を別途検討する。無償又は優越的取引であったことだけから,過去の合意が当然に無効になるとはいえない。

第7 提供情報がAIへ組み込まれた場合の停止・削除と仮処分

1 原データ,検索用データ,モデルを別々に特定する

ここからは,令和8年10月3日時点の条文と公式資料に基づく条件別の実務整理である。特定の契約,AIモデル又は侵害事実が存在すると認定したものではなく,以下の請求文言も裁判所が採用した定型文ではない。

まず,提供した原ファイル,学習用データセット,検索拡張生成(RAG)の参照文書・索引,追加学習の成果,基盤モデル,配布済み複製及び出力を分ける。RAGの参照文書が回答時に取得されているという仮説と,モデルのパラメータに学習されたという仮説は,必要な証拠も除去の方法も異なる。同じ回答が出るという結果だけでは,どちらかを確定できない。

情報目録には,図面番号・版・作成日,対象箇所,ファイル名とハッシュ,提供日,提供先及び非公開の内容を対応させる。モデル等の目録には,モデル名・版,追加学習の識別子,対象データセットの版,管理主体及び問題となる提供方法を記す。提供した全情報を一括して「ノウハウ」と呼ぶと,保護対象と禁止行為が曖昧になる。秘密情報を公表することなく当事者と裁判所が対象を理解できる記載方法と,訴訟記録の閲覧等の制限も検討する。

2 著作権のモデル廃棄と,契約・営業秘密の救済を分ける

文化庁掲載の「AIと著作権に関する考え方について」(令和6年3月15日,本文29~30頁)は,将来の侵害学習を防ぐデータセットからの除去と,学習済みモデルの廃棄を区別する。モデル廃棄は通常認められないと整理する一方,類似生成物を高確率で生成する等,モデルが複製物等と評価される場合の可能性を示す。脚注39は,特定著作物の影響除去について,当時の技術的実現性と時間・費用の負担から通常認められないと整理する。これは拘束力のある判決でも,令和8年現在の個別技術の評価でもない。

著作権では,創作的表現,複製等の利用行為,許諾及び30条の4等の権利制限を先に判断し,侵害又はそのおそれがある場合に112条の停止・予防と必要な措置を検討する。単なる技術的アイデアや数値に著作権が及ぶとの前提は置かない。

契約上,学習・追加学習・第三者モデル改善への利用禁止や,対象成果の使用停止・削除まで合意した場合は,その合意内容に沿う履行請求を別に検討する。ただし,「受領資料を返還又は削除する」という条項だけで,基盤モデル全体の廃棄まで約束したとは限らない。不正競争防止法3条2項も著作権法112条2項と文言が異なり,前項の不正競争と侵害停止・予防に必要な行為という要件を検討する。文化庁の著作権上の整理を,契約又は営業秘密の請求へそのまま転用しない。今回の調査では,提供済みの営業秘密を含む学習済みモデルの廃棄を認めた日本の判決は確認できていない。

3 請求文言と暫定措置は実行できる単位にする

契約上の学習禁止義務が確認でき,対象情報も特定できるという前提で,停止請求のたたき台は「債務者は,別紙情報目録記載の情報を,別紙モデル目録記載のモデルの学習又は追加学習のために使用してはならない」とする。第三者への開示を止める場合は,使用とは別に,禁止する開示・提供の行為を特定する。モデルの稼働自体を止める請求には,当該稼働が現在の契約違反又は不正競争に当たるとの追加の主張が必要である。

原データの除去は,権利と義務が認められる範囲で「債務者は,別紙データ目録記載のファイルを,別紙保存先目録記載の稼働中の学習用データセットから削除せよ」のように対象と保存先を対応させる。匿名化,出力フィルター,参照停止,追加学習部分の停止,特定版の提供停止,影響除去又は再学習は,異なる措置であり,どれでも同じ義務を履行したことになるとは扱わない。

仮処分で取り返しのつかないモデル廃棄を求める場合は,その必要性と相手方の負担を具体的に検討する。当方の初動上の整理としては,権利と技術的効果を確認し,対象を限定した使用・開示停止や隔離を先に検討し,必要な最終措置を本案で争う。稼働停止にも損失が生じるので,軽い措置だから当然認められるわけではない。ログや対象版の消失を防ぐ措置と,最終的な削除を整合させ,証拠が失われない手順を定める。バックアップは再利用・復元の制限,保存期限及び法令上の保存義務を別に確認する。

4 学習の事実と保全の必要性を別々に疎明する

被保全権利の資料として,提供時の契約・NDA・適用規約,受領記録,データセットの来歴,学習ジョブ,アクセスログ,追加学習の設定,モデル版の対応及び相手方の回答を集める。回答の類似性を調べる場合は,モデル版,入力文,設定,日時,試行回数及び不一致の結果も残し,プロンプト自体が秘密情報や原文を供給した可能性,検索参照又は公開資料による説明を排除できるか検討する。一つの似た出力から,学習・依拠・秘密利用の全てを断定しない。

保全の必要性は,学習再実施・外部配布の予定日,秘密が開示される範囲,競合製品の発売時期,取引先の反応及び後日の賠償で回復しにくい事情で示す。民事保全法13条2項の疎明と,仮の地位を定める仮処分の23条2項を確認する。同条4項では相手方が立ち会える審尋等が原則であり,例外の事情がなければ,無審尋で即時に停止されるとは想定しない。担保の準備も必要である。

証拠消失については,民事訴訟法234条の証拠保全を検討する。これは米国型の包括的な証拠開示や,常に相手方のシステム全体を凍結する制度ではない。削除証明書や第三者監査の交付も,当然の法定請求権と扱わず,契約・和解又は個別の手続上の根拠を確認する。外国の契約相手については,AIアクセス制限記事の国際裁判管轄等の検討も参照されたい。

第8 出典・確認範囲と関連記事

今回の追加調査では,現行条文をe-Gov法令データで確認し,文化庁の令和6年3月15日文書は関連箇所を確認した。判例秘書の全裁判例・期間及び裁判所の限定なしの検索で「学習済」は0件,「API」は91件,「API」と「仮処分」の組合せは10件であった。後者10件は書誌・件名を確認した段階で,本文を全件確認したものではなく,AIのアクセス回復を認めた判決を特定できていない。検索結果は裁判例の不存在の証明ではない。外国ベンダーの管轄の参考判決は裁判所公開の原本で主文と関連する判断を確認した。特定の契約・モデル・執行国に即した結論及び技術的な影響除去の可否は未確認であり,請求文言は条件付きの検討例である。

①知財取引指針と契約書ひな形の公表(令和8年6月24日)。
②指針本文:4頁~5頁,14頁~20頁,28頁~34頁,44頁~45頁。頁は本文の頁表示による。
③契約書ひな形:秘密保持契約,開発委託及び製造委託の各条項。

本文の交渉・記録手順は,これらの資料を踏まえた実務上の提案である。
指針の問題となり得る事例は実態調査に基づくものであり,個別の違反認定又は裁判所の判断として紹介していない。
令和8年10月3日の追補では,判例秘書で「営業秘密」と「図面」等を検索し,平成13年(ワ)第10308号の事件番号検索により大阪地裁平成15年2月27日判決(文献番号L05850339)の書誌を確認した。判例秘書内の本文表示は取得できず,第6で引用した3判決の主文・関連する判断は裁判所公開の判決原本で確認した。検索結果全件の全文を調べたものではない。

契約全体の審査は製造委託の取引基本契約書を受注者側から審査するポイント,紛争費用の転嫁は特許保証と知財紛争の責任転嫁,AIへの秘密情報入力は学習オフの生成AIに秘密情報を入力することは第三者開示に当たるかを参照されたい。