メインコンテンツへスキップ
       

法務省大臣官房司法法制部とは―仕事内容・組織・司法法制課と審査監督課の違い(AI作成)

第1 法務省大臣官房司法法制部とは

1 法務省大臣官房に置かれる組織

法務省大臣官房司法法制部は,司法制度に関する企画・立案,総合法律支援,弁護士資格の認定や民間の紛争解決手続の認証などを担当する組織である。
法務省組織令2条2項は,大臣官房に司法法制部を置くことを定め,同令13条2項は,その中に司法法制課と審査監督課の2課を置いている。
名称に「司法」が含まれるが,裁判を行う裁判所とは異なる。

本記事は,令和8年10月17日に確認した法務省組織令と各機関の公式資料を基礎に,担当業務,組織,幹部・配置表の調べ方を整理する。
人事資料は資料ごとの基準日における情報であり,閲覧当日の在職状況と区別する。

2 何を調べたいかに応じた資料の使い分け

仕事内容を知りたい場合は法務省の組織案内と組織令を,部長・課長の氏名を知りたい場合は公式の幹部一覧を確認する。
特定の日の職員や係の配置を知りたい場合は,その日を基準日とする職員配置表を読む。
組織の権限を定める法令と,特定の時点の人員配置を示す資料は,答えることのできる疑問が異なる。

第2 司法法制課・審査監督課・参事官の分担

1 司法法制課は何を担当するか

司法法制課の所掌事務は,法務省組織令20条に定められている。
司法制度・司法試験制度の企画及び立案,内外の法令等の資料の整備・編さん,法制審議会の庶務,法務図書館,法務省の所掌事務に関する統計,法テラスの組織・運営や総合法律支援などが含まれる。
同条は,法テラスの役員の身分に関することを,組織・運営に関する事務から除いている。

公式の組織案内では,司法法制課の項目として,司法制度改革,法教育,法曹の仕事,法テラス,法令外国語訳,法務図書館・法務史料展示室への案内が掲載されている。
司法試験制度の企画立案を担当することと,個々の試験の実施案内や受験上の問い合わせの窓口を確認することは,分けて考える必要がある。

2 審査監督課は何を担当するか

審査監督課の所掌事務は,法務省組織令21条に定められている。
弁護士法5条の認定,外国法事務弁護士,債権管理回収業の監督,民間紛争解決手続の業務の認証,民事裁判情報管理提供業務を行う法人の監督が掲げられている。
「審査監督」という名称だけから,法務省の全業務や全国の裁判を一括して審査・監督する部署と理解するのは適切ではない。

弁護士資格認定制度は,弁護士法5条所定の要件に該当する者についての認定制度である。
弁護士法に関係する仕事を担当するというだけで,弁護士に関する全ての登録・懲戒等の手続を同課が行うと読み替えることはできない。
申請方法は,制度ごとの公式案内を確認する。

3 参事官の位置付け

法務省組織令12条1項は,司法法制部に参事官2人を置くことを定めている。
同条2項によれば,参事官は,命を受けて,その置かれる部等の所掌事務に関する重要な法令案の作成その他重要事項についての企画及び立案に参画する。
個々の参事官の担当案件や兼務は,この一般的な職務規定と区別して確認する必要がある。

組織・職主な役割組織令の根拠
司法法制課司法制度等の企画立案,法制審議会の庶務,総合法律支援等20条
審査監督課資格認定,外国法事務弁護士,サービサー,民間ADRの認証,民事裁判情報を扱う法人の監督等21条
参事官重要な法令案の作成その他重要事項の企画立案への参画12条

第3 法制審議会・法テラス・ADR等との関係

1 司法法制部と法制審議会は同じか

司法法制部と法制審議会は,同じ組織ではない。
法制審議会は,法務大臣の諮問に応じ,民事法・刑事法その他法務に関する基本的事項を調査審議する機関である。
その庶務を司法法制課が担当することは,法務省の「法制審議会概要」でも確認できる。

法制審議会の資料を調べる場合は,部会名,会議日,資料番号,諮問・答申の段階を確かめる。
審議会の答申・要綱を,そのまま成立した法律の条文として扱わない。
審議会の構成や資料の探し方は,法制審議会の仕組みと資料の調べ方で説明している。

2 法テラス・民間ADR・サービサーとの関係

法テラスは日本司法支援センターの通称であり,司法法制課は,法務省組織令に定める範囲で,その組織・運営や総合法律支援に関する事務を担当する。
個別の法律相談や支援制度の利用について調べる場合は,法テラスの利用案内と窓口を確認する。

民間ADRに関しては,審査監督課が,裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律に基づく民間紛争解決手続の業務の認証に関する事務を担当する。
法務省の組織案内には,「かいけつサポート」やODRの推進へのリンクがある。
また,債権回収会社であるサービサーについては,制度の概要,業務状況,営業を許可した株式会社の一覧への案内が置かれている。

3 法令外国語訳と民事裁判情報に関する業務

法務省は,日本法令外国語訳データベースシステムを運用し,翻訳法令,法令用語日英標準対訳辞書,法令翻訳の手引き等を公開している。
公式の業務説明では,所管省庁が作成した翻訳原案について,ネイティブチェック,法律の専門家等による検査,コーディネーターによる確認を行う過程が示されている。
翻訳法令を使うときは,対象となる改正と暫定版・最終版の表示も確認する。

民事裁判情報については,法務省組織令21条5号が,民事裁判情報管理提供業務を行う法人の監督を審査監督課の所掌事務としている。
法務省は,令和8年4月10日,公益財団法人日弁連法務研究財団を当該業務を行う者として指定した旨を公表している。
法人の指定・監督に関する説明と,個別の判決情報の提供範囲・提供開始時期等の利用条件は,分けて確認する必要がある。

第4 司法法制部長・幹部の氏名を調べる

1 公式の幹部一覧と基準日

令和8年10月17日に確認した法務省公式「法務省幹部一覧」の基準日は,同年9月18日である。
同一覧は,司法法制部長を内野宗揮,司法法制課長を神渡史仁,審査監督課長を笹川篤史と掲載している。
以下の表は,同一覧の基準日における掲載情報である。

役職氏名読み
司法法制部長内野宗揮うちの むねき
司法法制課長神渡史仁かみわたり ふみひと
審査監督課長笹川篤史ささがわ あつし

この一覧の基準日後の在職状況を調べるときは,その後の人事異動の公表資料も併せて確認する。
古い配置表に記載された部長・課長の氏名を,現在の在職者として転記しない。

2 ブログの名簿・人物経歴との使い分け

役職・生年月日又は生年月・修習期を横断して探す場合は,法務・検察幹部名簿(令和8年10月1日現在)の司法法制部欄を参照できる。
部長本人の過去の勤務先や就任時期を調べる場合は,内野宗揮氏の経歴を参照されたい。
これらは組織の権限そのものを定める資料ではないため,仕事の範囲は組織令と公式組織案内で確認する。

第5 職員配置表・組織図・名簿の読み方

1 令和6年の職員配置表から分かること

本ブログには,法務省大臣官房司法法制部職員配置表(令和6年4月1日現在)を掲載している。
同表の1頁には資料名と基準日が記載され,課,補佐官・法務専門官,係長,主任・係員等の欄が設けられている。
資料を読むときは,公開されている記載と不開示部分を区別し,不開示部分の氏名や番号を推測して補わない。

この配置表は,令和6年4月1日現在の資料である。
現在の職員配置,最新の内線番号,又は令和8年時点の所掌事務を証明する資料としては使わない。
組織や人事の変更を調べる場合は,確認したい日付に対応する別の資料を照合する。

2 資料名だけで同じ内容と判断しない

資料主に確認すること読む際の注意
法務省組織令組織の設置と所掌事務調べる時点の条文を確認する
公式の組織案内・組織図部局の位置付けと業務への案内個々の担当者の在職を直接示すとは限らない
幹部一覧・幹部名簿掲載対象となる幹部の役職・氏名基準日と掲載対象の範囲を確認する
職員配置表特定時点の課・係等の配置資料名,基準日,不開示部分を確認する

職員配置表に載る役職と,法令上の職の設置・定員は,同じ問題ではない。
配置表から人数を数える場合も,兼務の表示,不開示部分,対象範囲を確かめずに,部全体の定員や実人数と断定しない。

第6 内閣法制局・裁判所等との違い

1 内閣法制局との違い

司法法制部は法務省大臣官房の中に置かれるのに対し,内閣法制局は,法制面から内閣を直接補佐する機関である。
内閣法制局の主な業務は,閣議に付される法律案・政令案・条約案の審査と,法律問題に関する意見事務である。
司法法制部の制度の企画立案や認証・監督の事務と,政府全体の法案等の審査を担う内閣法制局の仕事は区別する。

法務省,内閣法制局,衆議院・参議院法制局の比較と法律案の提出までの流れは,内閣法制局と法務省・議院法制局の違いで説明している。

2 裁判官出身者が勤務することの意味

司法法制部での勤務経験は,本ブログの裁判官の経歴記事にも現れる。
ただし,最高裁判所の公表資料は,裁判官から法務省等の行政省庁へ出向する場合には検事に転官し,裁判官定員の枠外となると説明している。
裁判官出身者が勤務することと,出向中も裁判官の身分のまま同部で裁判を行うことは,区別する必要がある。

また,裁判官出身者の法務省勤務を,国の訴訟を担当する訟務検事の仕事と一括して扱わない。
出向中の身分や判検交流との関係は,行政機関等への出向裁判官で説明している。

第7 よくある疑問と問い合わせ先

1 司法法制部の読み方は

「司法法制部」は「しほうほうせいぶ」と読む。
正式な組織名で探す場合は,「法務省大臣官房司法法制部」とすると,所属を含めて特定できる。

2 司法法制部に連絡したいときは

法務省の公式組織案内に掲載された所在地は,東京都千代田区霞が関1-1-1,代表電話は03-3580-4111である。
連絡するときは,司法法制課又は審査監督課のどの制度に関する用件かを整理し,公式の制度別案内に専用の問い合わせ先があれば,その案内を確認する。
古い職員配置表の内線番号を,現在も使える連絡先として案内しない。

3 法律相談や個別の紛争解決も司法法制部が行うのか

制度の企画立案や民間紛争解決手続の業務の認証を担当することと,個々の相談・紛争の当事者として利用する窓口は区別する。
法テラスの支援を利用したい場合は法テラスの案内を,認証紛争解決サービスを利用したい場合は「かいけつサポート」から対象となる事業者・手続を確認する。
組織名だけで窓口を決めず,必要な制度と利用目的から探すとよい。

第8 出典と関連記事

1 法令・公式資料

① 法務省組織令2条2項,12条,13条2項,20条,21条:https://laws.e-gov.go.jp/law/412CO0000000248

② 法務省「司法法制部」:https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/kanbou7.html

③ 法務省「法務省幹部一覧」(令和8年9月18日現在):https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/kanbu.html

④ 法務省「法制審議会概要」:https://www.moj.go.jp/shingi1/shingi03500004.html

⑤ 法務省「法令外国語訳業務について」:https://www.moj.go.jp/housei/hourei-shiryou-hanrei/housei03_00012.html

⑥ 法務省「弁護士資格認定制度(弁護士法第5条)について」:https://www.moj.go.jp/housei/gaiben/housei07_00004.html

⑦ 法務省「民事裁判情報管理提供業務を行う指定法人について」:https://www.moj.go.jp/housei/db/shitei-houjin.html

⑧ 内閣法制局「内閣法制局の概要」:https://www.clb.go.jp/about/outline/

⑨ 最高裁判所「第2 裁判官の人事評価の現状と関連する裁判官人事の概況」:https://www.courts.go.jp/saikosai/iinkai/saiban_kenkyu/hokokusho2/index.html

2 ブログ内の関連資料

法務・検察幹部名簿(令和8年10月1日現在)
内野宗揮氏の経歴
行政機関等への出向裁判官
内閣法制局と法務省・議院法制局の違い