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※以下はAIが生成した要約です。内容の正確性は保証されません。本文をあわせてご確認ください。
本記事は,裁判官以外の裁判所職員の級別定数表,昇格発令数,年齢構成,予算資料及び国会会議録を照合するものである。級別定数は組織,俸給表,職名及び職務の級ごとの枠を示すものであり,現在員,欠員又は個人の昇格可能性を直接示す数字ではない。
平成27年度から令和7年度にかけて,下級裁判所の書記官の7級以上の定数は129人から137人へ増え,6級は835人から810人へ,5級は3242人から3201人へ減った。最高裁判所の行政職(一)は887人から1042人へ増えたが,配分理由は級別定数表だけでは分からない。
令和5年の行政職(一)5級への発令数24人及び11人は「本庁係長・専門職」からの区分の数字であり,すべての昇格発令の総数でも昇格率でもない。資格保有割合及び年齢構成だけから,特定の経歴の不利又は昇格停滞の原因を認定することもできない。
後年度の令和9年度概算要求では,営繕,共済組合及び給与等事務に伴う71人の予算定員振替が示される。共済組合等の68人の内訳には主任3級60人が含まれ,最高裁判所の増員をすべて管理職増と読めない。再任用短時間勤務職員の73人増は別表であり,常勤換算なしに実働能力を算出できない。これらは平成27年度から令和7年度の増加理由を遡って証明するものではない。デジタル化予算と定員削減の交換条件や内部意思を裏付ける一次資料・判例は,本記事では示していない。
第1 級別定数を読むための前提
1 級別定数とは何か
級別定数表は,各年度の予算定員を基礎として,組織別,俸給表別,職名別及び職務の級別に定数の内訳を定めた文書である。
令和4年度(最情)答申第32号は,級別定数表が予算定員の範囲内で毎年度作成されること,職名が個別具体的な官職ではなく複数の官職を総称する場合があることを説明している。
2 法律定員,予算定員,級別定数及び現在員の違い
裁判所職員定員法が定める員数は法律定員であり,年度予算に計上される予算定員,職務の級ごとの枠である級別定数,現に在職する人数である現在員とは一致しないことがある。
裁判所職員臨時措置法は,裁判官及び裁判官の秘書官以外の裁判所職員について一般職の国家公務員に関する法律を準用し,「内閣総理大臣」等を「最高裁判所」と読み替えている。
級別定数の設定権限が最高裁判所にあることと,その設定が予算の範囲内で行われることは両立する。
3 本記事で用いる資料と限界
本記事は,級別定数の改定に関する文書に掲載された平成27年度から令和7年度までの資料,令和5年4月期及び10月期の昇格発令数,年齢構成その他の開示資料,予算資料並びに国会会議録を用いる。
級別定数表は枠を,昇格発令数は特定時期の実績を,年齢構成表は基準日における年齢別の人数又は割合を示す資料であり,それぞれ分母と基準日が異なる。
これらを組み合わせても,個々の職員の昇格可能性,選考理由又は最高裁判所事務総局の内部意思を直接確認できるわけではない。
第2 令和7年度の級別定数から確認できること
1 下級裁判所の書記官
(1) 平成27年度と令和7年度の比較
下級裁判所の書記官について,7級以上の定数は平成27年度の合計129人から令和7年度の合計137人へ増えた一方,6級は835人から810人へ,5級は3242人から3201人へ減った。
この比較は,職務の級ごとの枠の増減を示すものであり,各級の充足数又は昇格候補者数を示すものではない。
(2) 6級定数の減少から分からないこと
6級定数が25人減ったことから,中間的な上位級の枠が縮小したことは確認できる。
他方,一人の管理職が担当する職員数,管理職の負担又は5級から6級への実際の昇格率は,組織別の配置,欠員,昇格候補者数及び複数年の発令実績を確認しなければ分からない。
2 家庭裁判所調査官,速記官及び医療職
(1) 家庭裁判所調査官の級別構成
令和7年度の下級裁判所の家庭裁判所調査官は,6級以上が合計82人,5級が454人,1級から4級までが合計908人である。
5級の定数が相対的に多いことは確認できるが,そのことだけから,5級で昇格が止まる者の人数,職員の満足度又は管理職への志望状況を判断することはできない。
(2) 速記官及び医療職の推移
下級裁判所の速記官は,平成27年度の主任速記官126人及び速記官99人の合計225人から,令和7年度の主任速記官126人及び速記官64人の合計190人へ減った。
医療職(三)は,平成27年度と令和7年度のいずれも,看護師長41人及び看護師24人の合計65人である。
これらは定数の推移であり,実際の配置,業務量又は将来の採用方針を直接示すものではない。
3 最高裁判所と下級裁判所の比較
(1) 最高裁判所の行政職(一)の増加
最高裁判所の行政職(一)の級別定数の合計は,平成27年度の887人から,令和2年度の917人を経て,令和7年度の1042人へ増えた。
同じ期間に下級裁判所の一部の職種又は級で定数が減っていることと対照的である。
(2) 増加理由についての留保
最高裁判所の定数増加が,企画,法改正対応又はシステム開発管理のどの業務に配分されたかは,級別定数表だけでは分からない。
下級裁判所からの出向によって増加分が賄われたか,その結果として下級裁判所の実働人員が減ったかを確認するには,所属別現在員,出向者数,職務分担及び異動記録が必要である。
後年度の別の例として,令和9年度一般会計歳出概算要求書等の資料上73頁(PDF77頁)には,下級裁判所から最高裁判所への71人の予算定員振替が記載されている。
その理由は,営繕組織の見直し1人,共済組合の組織統合及び給与等事務の集約68人,共済組合の執務機構整備2人である。68人のうち60人は主任3級とされており,最高裁判所の定員増をすべて管理職の増加と読むことはできない。
この例は組織間の増減を読む方法を示すものであり,平成27年度から令和7年度までの増加理由を遡って証明するものではない。
予算定員の振替が実際の転勤又は裁判部門からの職員の移動を意味するかは,組織・事務分掌及び人事の資料で別に確認する必要がある。
第3 昇格発令数,資格及び年齢構成の読み方
1 令和5年の昇格発令数
(1) 行政職(一)の発令実績
令和5年4月期の昇格発令数では,行政職(一)5級への発令数のうち「本庁係長・専門職」からのものが24人であり,10月期の対応する人数は11人である。
同じ4月期の行政職(一)4級への発令数には,本庁係長74人,支部係長5人及び10人,簡裁係長2人という区分がある。
(2) 昇格率とはいえない理由
発令数の分母となる有資格者数,選考対象者数及び在級年数別人数が示されていないため,24人又は11人を裁判所職員全体で割って「昇格確率」とすることはできない。
勤務先による有利不利を検証する場合も,各勤務先の候補者数,欠員ポスト数及び複数年の発令数が必要である。
2 書記官資格と管理職
(1) 資格保有割合
書記官有資格者占有率の資料では,令和5年4月1日現在の書記官有資格者の割合が,事務局長95%,事務局次長91%,本庁検審局長84%,本庁課長76%及び課長補佐74%とされている。
この資料は,上位の職位ほど書記官資格を持つ者の割合が高いという関係を示す。
(2) 因果関係についての留保
資格が選考の明文要件であるか,資格取得者が担当してきた職務経験が評価された結果であるか,又は他の要因によるかは,割合だけでは決められない。
非保有者の応募者数,選考基準及び登用実績を確認しない限り,「資格がなければ管理職になれない」と断定することもできない。
3 年齢構成と再任用
(1) 年齢構成から確認できる範囲
裁判官以外の裁判所職員の年齢構成では,令和4年7月1日現在,48歳から49歳までが全体の4.5%,50歳から51歳までが4.6%であり,相対的に人数の多い年齢層である。
同資料は級別又は職位別の集計ではないため,この年齢層が上位級を占めているか,又は若手職員の昇格を妨げているかは分からない。
(2) 再任用短時間勤務職員の定数
令和7年度再任用短時間勤務職員級別定数表では,下級裁判所の行政職(一)について4級79人,3級47人の枠が記載されている。
再任用の配置が新規採用又は現役職員の昇格枠に与えた影響は,配置先,担当業務,勤務時間及び制度導入前後の発令実績を確認して判断すべき事項である。
令和9年度概算要求書の資料上75頁(PDF79頁)の再任用短時間勤務職員は,204人から277人へ73人増となっている。
これは同73頁の予算定員表の121人減とは別表の数字であり,常勤の勤務時間に換算せずに職員の業務遂行能力の増減を計算することはできない。
定員,現在員,内数・別数及び振替の読み方は,裁判所の定員が減ると,現場の人も減るのか―定員・現在員・欠員・振替・再任用の読み方(AI作成)で説明している。
第4 定員合理化及び予算との関係
1 政府の合理化計画との関係
令和7年3月14日の衆議院法務委員会会議録で,最高裁判所事務総局は,裁判所は政府の定員合理化計画に直ちに拘束されず,自主的かつ自律的に判断していると説明した。
同時に,国家の一機関として必要な内部努力を行い,定員合理化に協力する必要があるとの認識も示した。
したがって,「政府計画による強制」と「財政当局との調整がないこと」のいずれも,この答弁からは導けない。
2 現在員及び欠員
同会議録では,令和6年12月1日現在の裁判官以外の裁判所職員の現在員が2万1260人,欠員が453人と答弁されている。
また,精神及び行動の障害による90日以上の長期病気休暇を取得している裁判官以外の裁判所職員は,令和6年4月1日現在で150人と答弁されている。
欠員及び長期病気休暇の人数は実働体制を検討する重要な事実であるが,その原因を定員合理化又はデジタル化だけに求めることはできない。
3 令和7年度予算
令和7年度概算要求の概要では,要求総額約3479億円のうち,人件費が約2642億円,デジタル化関係経費が約257億円であった。
令和7年度予算の概要では,予算総額約3352億円のうち,人件費が約2711億円,デジタル化関係経費が約126億円であった。
デジタル化関係経費と定員合理化が同じ年度に存在することは確認できるが,両者が交換条件であったことは,公開された予算資料及び会議録からは確認できない。
第5 級別定数資料から実務上確認すべき事項
1 昇格の停滞を検証する資料
級別定数の増減だけでなく,級別現在員,欠員,在級年数別人数,選考対象者数,職種別かつ庁別の昇格発令数及び複数年の推移を確認する必要がある。
これらがそろえば,「枠が足りないのか」「枠はあるが充足していないのか」「候補者の構成又は選考運用が影響しているのか」を分けて検討できる。
2 組織配置を検証する資料
最高裁判所と下級裁判所の定数配分については,所属別現在員,出向者数,職務分担,事件数及びデジタル化対応業務の配置を年度ごとに比較する必要がある。
定数表に現れた差は検証の出発点であり,内部目的又は個別人事の結論ではない。
3 資料に基づく「本音」の位置付け
本記事の「本音」は,級別定数等の数値から合理的な検証課題を抽出するという意味で用いている。
実在の最高裁判所職員が,昇格抑制,財務省との交換条件又は特定層の優遇を内部方針として述べたことを示すものではない。
第6 出典・関連資料
1 法令及び公的資料
裁判所職員定員法(e-Gov法令検索)
裁判所職員臨時措置法(e-Gov法令検索)
一般職の職員の給与に関する法律8条(e-Gov法令検索)
令和7年3月14日衆議院法務委員会会議録
令和7年度概算要求の概要及び令和7年度予算の概要(最高裁判所)
令和9年度一般会計歳出概算要求書等(資料上73頁・75頁,PDF77頁・79頁)。後年度の予算定員振替及び再任用短時間勤務職員の比較に用いた。
2 開示資料及び当ブログの関連資料
級別定数の改定に関する文書
令和7年度常勤職員級別定数表(下級裁判所)
令和7年度常勤職員級別定数表(最高裁判所)
令和4年度高裁管内別配置定員及び令和4年12月1日現在員
裁判所職員の予算定員の推移
3 判例秘書その他の裁判例データベース
本記事の中心的な命題は,級別定数,昇格発令数,予算及び国会答弁という行政・立法資料に関するものである。
これらの数値又は最高裁判所事務総局の内部意思を裏付ける裁判例は用いておらず,判例秘書による裏付けもない。