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自動車技術総合機構の審査事務規程の読み方―保安基準との関係,適用章及び改正の確認(AI作成)

第1 審査事務規程は何を定める資料か

1 基準適合性審査の実施に関する規程

自動車技術総合機構の審査事務規程は,自動車等が保安基準に適合するかどうかを審査するための規程である。
独立行政法人自動車技術総合機構法13条は,機構が審査事務の実施に関する規程を定め,国土交通大臣へ届け出ることを要求している。
変更する場合も届出が必要である。

規程第1章1-1は,保安基準への適合性等を審査するために必要な事項を定めるという目的を示し,1-2は機構法12条1号の審査業務への適用を定めている。
本記事は,令和8年10月13日に公表されていた資料をもとに,適用箇所と改正を確認する順序を説明する。
個々の車両について合否を判定する場合は,その車両の情報と該当する装置の規定を別に照合する必要がある。

2 保安基準・細目告示との関係

機構の閲覧ページでは,各項の末尾の括弧内に,対応する保安基準又は細目告示の条項が示されている。
表現が異なる場合には,条項に「関係」と付記されると説明されている。
審査事務規程の一項を読んだら,対象となる検査・装置・車両条件を確認したうえで,対応する保安基準や細目告示へ戻って適用範囲を照合する。

「審査事務規程に書かれているから」という説明だけでは,どの車両へ,どの時点の基準が適用されるかが分からない。
車両区分,製作・型式指定等の時期,装置の種類,経過措置など,該当条項が要求する条件も記録する必要がある。

第2 最初に検査の種類と適用章を確認する

1 章の表題から候補を絞る

公表ページでは,型式指定等の審査と,自動車の検査等に係る審査の実施方法・結果の通知方法が区分されている。
装置名が同じでも,審査の場面が違えば,参照すべき章と条件が変わる。

章公表ページの主題読み始める際の確認事項
第1章総則目的,適用及び用語の定義
第2・3章型式指定等の審査の実施・結果通知型式指定等の審査を調べるのか
第4・5章自動車の検査等の審査の実施・結果通知検査の進め方と結果の扱い
第6章新規検査又は予備検査(指定自動車等の新車)指定自動車等の新車に当たるか
第7章新規・予備・継続・構造等変更検査7-1の適用条件を満たすか
第8章同じ検査のうち改造等による変更のない使用過程車7-1(2)の条件を満たす部分か

この表は,章を探すための案内である。
章の表題だけで適用を決めず,各章・各項の「適用」規定まで読む必要がある。

2 第7章と第8章は車両全体を一律に分けるものではない

7-1(1)は,指定自動車等以外の自動車の新規検査・予備検査,一時抹消等を経た自動車の検査,継続検査及び構造等変更検査について適用場面を定めている。
そのうち7-1(2)は,同(1)②~④の場合に,次の条件を全て満たすと認められる「部分」について,第8章を適用すると定めている。

①改造,装置の取付け・取外し等による構造・装置・性能の変更が行われていない部分。
②構造又は取付けに関する定量要件へ影響する損傷等が生じていない部分。
③用途,車体形状又は使用方法等に変更があった車両では,変更前後で適用基準に相違がない部分。

したがって,「継続検査だから全て第8章」「改造車だから全て第7章」と,車両全体を一括して判断することは適切でない。
変更箇所や損傷箇所ごとに条件を確認し,7-1(3)の例外も照合する。
例えば,同(3)には,認定が失効した後の一定の審査における認定対象部分や,NOx・PMに関する特定検査の対象部分についての規定がある。

原文:審査事務規程7-1・8-1,PDF1頁。
https://www.naltec.go.jp/publication/regulation/hbh5ss0000002mk7-att/gtg5d20000000fpy.pdf#page=1

第3 装置の項目から適用条件を読む

1 部品名を見つけた後の確認

閲覧ページは,長さ・幅・高さ,最低地上高,制動装置,窓ガラス,前照灯等の構造・装置別にPDFを開けるようになっている。
最初に,検査の種類,車両の型式・車台番号,改造や部品の変更,問題となる装置を整理する。
その後,該当PDFで,適用,性能要件,取付けに関する条件,審査方法及び適用除外等の有無を確認する。

確認結果は,「資料名・項番号・適用する理由・車両資料・比較する数値又は状態」を一組で残すとよい。
スクリーンショットの一文だけを示すよりも,検査場や整備事業者との相談で,どの条件の解釈が問題となっているかを説明しやすい。

2 OBD検査と修理資料を混同しない

OBD検査ポータルは,車載式故障診断装置に記録された故障コードを読み取り,合否を判定する検査としてOBD検査を説明している。
対象車両かどうかの確認では,車検証の備考欄,対象車型式一覧及び要否確認の案内を利用する。
車検証に対象との記載があっても,型式指定年月日等からの経過期間によって検査不要となる場合があるため,対象車の表示と実施要否を分けて確認する。

事故修理時の診断,センサーのエーミング,修理後の機能確認は,車検の合否判定と同じ説明ではない。
修理費を争う場合は,検査結果に加え,事故写真,損傷診断,車種別修理要領,作業記録及び請求書を対応させる必要がある。
具体的な資料の読み方は,交通事故の車両修理見積書の読み方を参照されたい。

第4 最新版と個別項目の改正を確認する

1 閲覧ページと改正告知を併せて読む

令和8年10月13日に確認した閲覧ページは,最終改正を令和8年7月30日規程第15号と表示していた。
同ページは,改正後に閲覧用データを更新するまで若干の日数がかかる場合があるため,その間はトップページのお知らせの新旧対照表も参照するよう案内している。
検索結果に残った旧PDFや手元の印刷物だけで,最新版であると判断しない。

改正資料を確認するときは,公布・制定等の日,施行日,変更された項番号及び経過措置を分けて記録する。
新旧対照表で文言が変わったことと,その変更が現在の車両へ直ちに適用されることは,同じではない。

2 PDFごとの「最終改正」表示にも注意する

規程全体の最終改正と,各章・各項の最終改正が一致するとは限らない。
実際に確認した第4章のPDFは第74次,第5章は第72次,7-1・8-1は第13次という最終改正表示であった。
番号が古いという理由だけでPDFを失効資料と判断せず,公式の現行閲覧ページから案内されている資料かを確認する。

相談時は,「どの版の何頁を読んだか」と,車両の変更・損傷等の条件を具体的に示す。
改造の届出や構造等変更検査の要否は,変更内容に対応する規程・公式FAQ等を確認し,必要に応じて対象事務所へ相談する。

第5 関連記事・出典

1 関連記事

機構の業務と運輸支局等との違いは,自動車技術総合機構とはで説明している。
審査に関する機構保有文書を調べる手続は,自動車技術総合機構への情報公開請求を参照されたい。

2 出典

①独立行政法人自動車技術総合機構法12条及び13条。
https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000218
②自動車技術総合機構「審査事務規程」閲覧ページ。
https://www.naltec.go.jp/publication/regulation/shinsajimukitei.html
③同規程第1章1-1・1-2(PDF1頁),第4章表題(PDF1頁),第5章5-1(PDF1頁),7-1・8-1(PDF1頁)。
https://www.naltec.go.jp/publication/regulation/hbh5ss0000002mk7-att/gtg5d20000000fl0.pdf#page=1
https://www.naltec.go.jp/publication/regulation/hbh5ss0000002mk7-att/gtg5d20000000fn8.pdf#page=1
https://www.naltec.go.jp/publication/regulation/hbh5ss0000002mk7-att/gtg5d20000000fo5.pdf#page=1
④OBD検査ポータル「OBD検査について」。
https://www.obd.naltec.go.jp/about/