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67期二回試験の仕様書違背と代金減額―契約変更・協議書・公開報告書(AI作成)

第1 公開文書から確認できる結論

第67期二回試験の事務委託について,最高裁判所と株式会社ヒューマントラストは,平成27年2月17日付の協議書で,仕様書違背があったことと,違背部分を除いた業務に対する支払額を確認している。
当初の契約金額は税込2782万7618円であり,協議書が認めた支払額は税込2325万3882円である。
差額は457万3736円となる(当初契約書1頁,協議書1・2条)。

本記事は,当初契約書,変更契約書,協議書及び開示された報告書を,令和8年10月19日に確認した内容である。
以下の頁数は,リンクした各PDFの先頭を1頁とする実頁で示す。
協議書が認めた仕様書違背と,第三者の記事で語られる個別の行動・発言は区別する必要がある。

第2 当初契約から協議書までの経緯

日付資料確認できる内容
平成26年7月2日当初契約書最高裁判所が発注者,ヒューマントラストが受注者。契約金額は税込2782万7618円,期間は契約日から同年12月26日まで
平成26年12月25日変更契約書契約期間の終期を平成27年2月13日に,業務実施報告書の提出期限を同年2月中旬頃に変更
平成27年2月13日報告書・事実経緯報告書最高裁判所事務総局人事局任用課宛ての文書。具体的な本文には広い黒塗りがある
平成27年2月13日業務実施報告書の抜粋平成26年11月21日の刑事弁護・司法研修所会場に関する表紙と,第24試験室関係を含む添付書類
平成27年2月17日協議書仕様書違背の承認,違背部分を除く業務の履行,支払額及び清算を合意

変更契約書が変更したのは,契約期間と報告書の提出期限である。
この文書だけから,考試そのものが平成27年2月まで続いたと読むことはできない(変更契約書1・2項)。

第3 協議書が認めた支払額と清算

1 仕様書違背の承認と支払義務

協議書1条では,受注者が本件契約に係る業務の履行について仕様書違背があったことを認めている。
2条では,発注者が,違背部分を除いた業務の履行があったことと,その部分に対する2325万3882円の支払義務を認めている。
同額には消費税及び地方消費税額172万2509円が含まれる。

したがって,当初契約金額の全額を支払う内容の協議ではない。
ただし,差額457万3736円を,そのまま「違約金」又は「損害賠償金」と呼ぶのは正確でない。
協議書2条は,仕様書違背部分を除いた業務に対応する支払額を定めている。

2 支払期限と清算条項

協議書3条は,適法な支払請求書を受理した日から起算して30日以内に支払うと定め,4条は約定期間内に支払わなかった場合の遅延損害金を定めている。
5条では,当事者が,協議書の各条項に定めるもののほかに本件契約に関する債権債務がないことを相互に確認している。

これは当事者間の支払と清算の合意を示す資料である。
実際の入金日,個別の違背行為ごとの評価額,差額の積算過程までは,同協議書から確認できない。

第4 報告書の記載と黒塗りの範囲

1 報告書・事実経緯報告書

平成27年2月13日付の「報告書」は全3頁,「事実経緯報告書」は全10頁である。
日付,宛先及び文書名等は読めるが,具体的な事情を記した本文は広く黒塗りされている。
黒塗りを手掛かりに,隠された行動や発言を推測して補うことはできない。

2 第24試験室関係の業務実施報告書

業務実施報告書の抜粋は全6頁で,1頁に添付書類の項目,2頁に人員配置リスト,3頁に開始・終了時刻チェックリスト,4頁に試験開始時刻報告,5頁に答案用紙提出書,6頁に試験室報告書がある。
4~6頁では,第24試験室の開始時刻,答案提出に関する様式及び試験室報告の記載を確認できる。
一方,監督員の氏名,出欠や答案回収数等には黒塗りがある。

これらは運営に関する記録の一部を示すものであり,試験室の状況を時系列で余さず記録したものではない。
監督者が不在であったとされる時間,個々の発言,口止めや隠蔽の有無,答案への具体的な影響は,今回の開示版だけから確定できない。
また,協議書は,どの黒塗り部分にどの仕様書違背が対応するかを列挙していない。

第5 再実施条項との関係をどう読むか

当初契約の仕様書第9の1は,受注者の故意又は過失による問題の漏えい,答案回収・整理上の不備等により修習終了判定ができないとき,受注者の負担で考試を再実施する義務を定めている(当初契約書PDF10頁,仕様書の4頁)。
仕様書違背があったことと,この再実施義務の要件を満たすことは,同じではない。

平成27年2月17日付の協議書は,支払額と清算を定めているが,再実施条項を適用するかについての具体的な検討経緯や判断理由は記載していない。
このため,協議書だけを根拠に,違約金が請求されたことは一度もなかった,再実施が不要と判断された理由は特定の事情であった,などと断定することはできない。

第6 委託業務の履行確認と支払合意への示唆

本件資料から得られる確認方法は,契約条件,実施記録,違背部分の範囲及び支払合意を順に対応させることである。
契約書が要求する手順と,報告書が記録した事実を分け,支払額の変更が,契約変更,未履行部分の不払,違約金又は損害賠償のいずれとして合意されたかを確認する。
最後に,清算条項が対象とする契約と債権債務の範囲を確かめる。

これは本件の公開資料を読むための実務上の整理であり,他の契約について発注者が一方的に同じ割合を減額できるという意味ではない。
また,後年の監督者の経験要件やリハーサルの規定と比較する場合も,その変更理由は別の資料で確認する必要がある。

第7 出典・関連記事

1 確認した原資料

・平成26年7月2日付契約書:PDF1頁の金額・期間,同10頁の仕様書第9の1。
・平成26年12月25日付変更契約書:全1頁。
・平成27年2月17日付協議書:全1頁,1~5条。
・平成27年2月13日付報告書:全3頁。本文の黒塗りを含む開示版。
・平成27年2月13日付事実経緯報告書:全10頁。本文の黒塗りを含む開示版。
・平成27年2月13日付業務実施報告書の第24試験室関係文書の抜粋:全6頁。

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