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法定相続情報一覧図の再交付・有効期限―紛失,追加取得,住所変更の注意点(AI作成)

第1 紛失や追加取得では再交付を検討する

法定相続情報一覧図の認証文付きの写しを紛失したときや,相続手続の提出先が増えて通数が足りなくなったときは,保管されている一覧図の写しの再交付を検討できる。
ただし,再交付を申し出る人,申出先及び保管期間には条件があり,最初の交付と同じ感覚で最寄りの法務局へ申し出ることはできない。

本記事は,令和8年10月13日に確認した不動産登記規則と法務局の公表資料に基づき,再交付の進め方と,保管期間・有効期限・住所変更の違いを説明する。
初めて取得する場合の戸籍収集や一覧図の作成は,法定相続情報一覧図の作成方法を参照されたい。

第2 再交付は誰が,どこへ,いつまでに申し出るのか

1 原則として当初の申出人が申し出る

不動産登記規則247条7項は,当初の申出をした者による再交付の申出を定めている。
法務局も,当初の申出書に「申出人」として氏名を記載した人が対象であり,申出人とならなかった他の相続人は再交付を受けられないと案内している。

例えば,母が当初の申出人で,子が一覧図に相続人として載っている場合,その子は,名前が載っているというだけで自分を申出人として再交付を申し出ることはできない。
委任による代理を利用する場合は,当初の申出人を申出人とし,委任状等によって代理権限を明らかにする。

2 当初の申出先の登記所へ申し出る

再交付の申出先は,当初の申出をした登記所,すなわち一覧図が保管されている登記所である。
初回の申出で選べる本籍地・最後の住所地・申出人の住所地・不動産所在地という4類型を,再交付のたびに選び直す取扱いではない。

手元に写しや申出書の控えがあれば,登記所名,法定相続情報番号及び当初の申出人を確認する。
すべて紛失して特定できないときは,分かる範囲の被相続人の氏名,死亡年月日,当初の申出時期・場所等を整理して,当初申し出た登記所へ照会する方法が考えられる。

3 保管は申出日の翌年から起算して5年間である

法務局の再交付案内は,一覧図を申出日の翌年から起算して5年間保存し,その間は再交付を受けられるとしている。
申出日から丸5年と計算するのではなく,翌年を起算点として確認する。

例えば,令和8年中の申出であれば,翌年の令和9年から数える5年間という説明になる。
実際に再交付を申し出るときは,期間の満了間際に発送することを避け,保管状況と受付の時期を当初の登記所へ確認する。

第3 再交付に必要な書類と申出書の書き方

1 戸籍をすべて集め直す手続ではない

不動産登記規則247条7項は,再交付について,初回の一覧図,出生からの戸籍等,最後の住所の証明及び相続人の戸籍等の添付規定を準用対象から除いている。
したがって,保管された同じ一覧図の写しの再交付では,初回と同じ戸籍一式を原則として集め直す必要はない。

一方,申出人の氏名・住所を確認する公的書類,代理申出の場合の代理権限を証する書面は別に必要である。
再交付のための本人確認と,一覧図に記載済みの相続人の住所の証明とを混同しない。

用意するもの確認する内容
再交付申出書被相続人,当初の申出人,利用目的,必要通数,受取方法,申出先等
申出人の氏名・住所の確認書類申出書の現在の氏名・住所と同一の記載がある公的書類等
代理権限を証する書面委任状等。親族又は資格者代理人の立場を示す資料も点検する
郵送交付を選ぶ場合の返信用封筒・切手送付先,必要な郵送料及び返送方法

添付書面の法的根拠は同条3項6号・7号,同条7項及び248条であり,具体的な書式は法務局の現行再交付申出書の記入例と申出先の案内で確認する。

2 利用目的と必要通数を具体的に記載する

記入例は,被相続人の氏名,最後の住所,生年月日・死亡年月日,申出人の住所・氏名・連絡先・続柄等の記載を求めている。
その他の利用目的を記入するときは,単に「相続手続」とせず,例えば株式の相続手続など,手続の名称を具体的に記載する。

必要通数は,提出先と原本返却の取扱いを確認して決め,窓口受取又は郵送にチェックする。
紛失した写しのコピーが残っていても,認証文付きの原本を求める提出先では,再交付で取得した写しを用意する必要がある。

3 郵送交付と交付予定日を確認する

再交付申出書の記入例は,郵送の場合の返信用封筒・郵便切手と,窓口受取の場合の受取人確認用の公的書類を案内している。
申出と受取の方法を区別して,必要書類がそろっているかを当初の登記所へ確認する。

交付までの所要日数については,全国一律に即日又は何日と決めつけない。
東京法務局の交付日数に関する案内も,各登記所で日数が異なるとしており,提出先の期限を先に確認した上で,交付予定日と郵送に要する日数を見込む。

第4 「5年間」と「有効期限」を混同しない

1 保管期間は再交付を受けられる期間である

法務局のいう5年間は,登記所で一覧図を保管し,再交付を受けられる期間を指す。
既に交付された写しが,保管期間の経過だけで自動的に無効になるという説明ではない。

確認した不動産登記規則37条の3・247条・248条には,一覧図の写しについて,交付から全国一律に何か月又は何年という提出期限は定められていない。
もっとも,このことから,古い写しがあらゆる機関・あらゆる手続で必ず使えるとは判断できない。

2 提出先の受付条件と添付書類の期限を別に確認する

提出先が求める発行日の条件,記載事項の変更の有無及び別の添付書類の期限を確認する必要がある。
例えば,三菱UFJ銀行の必要書類案内にある印鑑証明書の発行日の条件を,一覧図の有効期限として読み替えてはならない。

本記事では,手元の写しの発行日と記載内容を提出先へ示し,そのまま使えるか,新しい写し又は追加資料が必要かを確認する方法を勧める。
再交付を受けた写しであっても,記載されている相続関係や住所を新たに調査し直したことにはならない。

第5 住所変更と内容の誤りは再交付だけでは解決しない

1 交付後の住所変更による再申出はできない

法務局の様式・記載例ページは,交付後に相続人の住所が変わったことによる再申出はできないと明示している。
再交付は保管された一覧図の写しを増やす手続であり,転居後の住所へ当然に差し替える手続ではない。

転居した相続人については,一覧図を相続関係の資料として利用できる範囲と,現在の住所を別に証明する必要がある範囲を提出先へ確認する。
初回の作成時に住所を記載するかどうかを決める際も,利用先の必要書類を確認しておくとよい。

2 作成時からの誤記や別の相続は切り分ける

作成時から氏名,生年月日,親子関係等に誤りがあったという問題は,交付後の転居とも,単なる追加交付とも異なる。
本記事では,誤りの箇所と根拠の戸籍等を整理し,当初の登記所に訂正・取扱いを確認することを勧める。

また,一覧図に載る相続人が後に亡くなった場合は,その人について別の相続関係を検討する必要がある。
最初の一覧図の再交付だけで,後の相続の承継者まで自動的に証明されると考えない。

第6 再交付を申し出る前の点検

①自分又は依頼者が,当初の申出書に記載された申出人であるか。
②当初の登記所と法定相続情報番号を,手元の資料から確認したか。
③申出日の翌年から起算する保管期間内であるか。
④申出人の現在の氏名・住所を確認する資料と,必要な代理人書類がそろっているか。
⑤追加通数,受取方法,郵送料及び提出先の期限を確認したか。
⑥住所変更,作成時からの誤記又は後の相続を,単なる再交付と混同していないか。

初回の申出書・原本返却・代理人書類については,法定相続情報一覧図の申出書の書き方と窓口持参で説明している。

第7 出典・参考資料

①不動産登記規則37条の3・247条・248条(令和8年10月13日,e-Govの条文を確認)。
②法務局「法定相続情報証明制度の具体的な手続について」の「一覧図の写しの再交付を受けたい場合」,及び「主な法定相続情報一覧図の様式及び記載例」の住所変更に関する注意事項(同日確認)。
③法務局「再交付申出書の記入例」PDF1頁,及び「あなたの相続手続を応援します!」令和8年3月1日改訂,PDF4頁。
④東京法務局「法定相続情報一覧図の写し(証明書)の交付について」PDF1頁(同日確認)。
⑤三菱UFJ銀行「ご用意いただく書類」PDF3頁(一覧図と印鑑証明書を別の書類として扱う例。同日確認)。