第1 学校全体の動きと着目点
学習院大学法科大学院の2026年度入学者は28人であり,前年度は20人であった。
既修者が10人増える一方,未修者は2人減り,総数では8人増えた。
総数が増えた学校でも,未修者の入口が同時に広がったとは限らない。
本記事の年度間比較は,文部科学省が公表した令和8年4月1日現在の学校別集計による。
対象は入学者選抜と当年度入学者であり,全学年の在籍者数や司法試験の結果とは区別する。
第2 志願・合格・入学を分けて比べる
| 指標 | 2025年度 | 2026年度 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 入学定員 | 30人 | 30人 | 0人 |
| 志願者数 | 153人 | 183人 | +30人 |
| 合格者数 | 31人 | 38人 | +7人 |
| 入学者数 | 20人 | 28人 | +8人 |
志願者数と合格者数は選抜の集計値であり,併願などにより個人を重複して数える場合がある。
これらをそのまま,法律家を志す人の実人数や個人の合格確率に読み替えることはできない。
第3 既修者と未修者の内訳
| 区分 | 2025年度 | 2026年度 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 法学既修者 | 11人 | 21人 | +10人 |
| 法学未修者 | 9人 | 7人 | -2人 |
この表は特別選抜だけの人数ではなく,学校全体の入学者のコース別内訳である。
未修者・既修者の区分と,出身学部・社会人経験による区分は同じものではない。
第4 28人への増加を支えた既修者の受入れ
大学の結果表では,一般入試の合格者37人・入学者27人に加え,特別選抜の合格・入学が各1人ある。
一般入試の入学者27人だけを学校全体の入学者数としないことが重要である。
同じ一般入試の単願・併願別表では,合格者が各23人・14人,入学者が各17人・10人と区別されている。
第5 比率から分かることと,別に確認すべきこと
公表合格者数に対する入学者数の割合は,2025年度が20÷31で約64.5%,2026年度が28÷38で約73.7%となる。
2026年度の入学定員に対する入学者数の割合は,28÷30で約93.3%である。
割合は公表人数から計算し,小数第2位を四捨五入して小数第1位まで示した。
合格者と入学者の差には個人の進学選択などが関係し得るが,この集計だけで具体的な進学先や選択理由は確定できない。
進学を検討する際は,自分が希望するコースの募集条件,学修支援,進級・修了の状況も別に確認する必要がある。
第6 関連記事
① 法科大学院等特別委員会とは-役割,構成及び令和8年の審議課題
② 法科大学院等特別委員会の議事録に表れた関係者の本音-予備試験,未修者教育,地方偏在,認証評価及び公的支援
第7 出典
① 文部科学省・資料1-4:各法科大学院の令和3年度~令和8年度入学者選抜実施状況等(PDF1頁,学習院大学行,令和8年4月1日現在)。
② 文部科学省・資料1-5:各法科大学院の令和6年度~令和8年度入学者選抜のうち特別選抜の実施状況(PDF1頁,学習院大学の学校全体の入学者数・既修/未修列)。
③ 学習院大学の公表資料(PDF1頁・一般入試/特別選抜の各表)。