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※以下はAIが生成した要約です。内容の正確性は保証されません。本文をあわせてご確認ください。
本記事は,民事訴訟法257条が定める判決の更正と,令和3年7月28日付の最高裁判所総務局第一課長等の事務連絡が示す国費支出の内部運用を区別して整理するものです。更正決定の法的根拠は同条にありますが,事務連絡は当事者に国費支出を直接請求する権利を与える法令又は裁判例ではありません。
事務連絡は,判決書等に計算違い,誤記等の明白な誤りがあり,更正をしなければ強制執行,登記,供託,戸籍届又は年金分割等の後続手続ができないと見込まれ,かつ,誤りが専ら裁判所職員の責めに帰すべき事由によって生じて当事者側に落ち度がない場合を,自庁限りで国費支出を判断できる類型として示しています。
対象となるのは,更正決定正本の送達費用,送達証明書・確定証明書等の交付手数料及びその申請・交付に要する郵送費用など,更正により追加的に必要となる費用です。該当性に疑義がある事案では,事務連絡上,適宜,上級庁へ意見を求めることができるとされていますが,照会先の部署をこれより具体化する一次資料は本記事では確認していません。
弁護士側では,裁判書受領時に当事者表示,主文・条項,金額,遅延損害金,仮執行宣言,送達・確定・執行文の要否などを点検し,誤りがあれば正しい記載と根拠資料,後続手続への支障を具体化します。また,当事者側に落ち度がないことを説明できるよう,訴状,準備書面,和解条項案,登記事項証明書その他の提出版を保存しておくことが重要です。
◯本記事は,更正決定等に伴い国費を支出する場合の基本的な考え方等について(令和3年7月28日付の最高裁判所総務局第一課長等の事務連絡)の内容と,弁護士側の確認事項を整理するものです。
◯民事訴訟法257条は判決の更正を定める法令です。他方,上記事務連絡は裁判所内部の国費支出の運用資料であり,当事者に国費支出を直接請求する権利を与える法令又は裁判例ではありません。掲載PDFには「機密性2」と表示されていますが,本記事の手直しでは,開示決定書,取得経路及び原本との同一性までは独立に確認していません。
第1 更正決定と国費支出を区別する
民事訴訟法257条1項は,判決に計算違い,誤記その他これらに類する明白な誤りがあるとき,裁判所が申立て又は職権で更正決定をすることができると定めています。これは判決の更正に関する法的根拠です。
これに対し,更正決定正本の送達費用,送達証明書等の交付手数料又は郵送費用を国費で負担するかは別の問題です。令和3年7月28日付事務連絡は,裁判所内部の会計・司法行政上の運用方針を示した資料です。当事者又は代理人がこの事務連絡だけを根拠に国費支出を法的権利として請求できる,という意味ではありません。
第2 事務連絡が示す自庁判断類型
事務連絡は,裁判体又は担当書記官の意見を踏まえ,次の要件を全て満たすと判断する場合に,自庁限りで国費を支出して差し支えない類型を示しています。
- 判決書等の当事者表示又は主文等に計算違い,誤記その他これらに類する明白な誤りがあること。
- 更正決定をしなければ,強制執行,登記,供託,戸籍届,年金分割等の後続手続を行うことができないと見込まれること。
- 誤りが専ら裁判所職員の責めに帰すべき事由によるものであり,当事者側に落ち度がないこと。
個別事案がこれらを満たすかは,裁判所内部で判断されます。当事者の提出書面自体に誤りがあり,裁判所がその記載を用いた場合には,当事者側に落ち度がないとの要件を満たさない可能性があります。
第3 対象費用と差額の考え方
事務連絡が対象として挙げるのは,更正決定に伴って追加的に必要となる次の費用です。
- 更正決定正本の送達費用
- 更正決定正本の送達証明書又は確定証明書等の交付手数料
- 上記証明書等の申請及び交付に要する郵送費用
更正決定がなくても必要であった費用は対象ではなく,追加費用との差額が問題となります。例えば,判決正本と更正決定正本を同封したため郵便料金が増えた場合は,事務連絡上は増額分を基準に検討します。
第4 支出方法と疑義がある事案
当事者が既に費用を負担した場合は,事務連絡上,賠償償還及払戻金による支出又は予納郵便切手の補充等が想定されています。未負担の場合は,裁判庁費等による事前支出が検討されます。
自庁判断類型への該当性に疑義がある事案では,適宜,上級庁へ意見を求めることができるとされています。対象文書が明記するのは「上級庁へ意見を求める」ことにとどまり,照会先の部署をこれより具体化する一次資料は本記事では確認していません。
また,国費支出の検討を理由として事件の進行を止めず,予納不足等があれば必要な手続を先に進め,事後の処理を検討するという運用上の注意が示されています。
第5 弁護士側の申出と証拠保存
判決書等の誤りを発見した場合は,更正の対象となる箇所,正しい記載,根拠資料及び後続手続への支障を具体的に示します。国費支出を希望する場合は,事務連絡の対象となる可能性を担当部に伝えることはできますが,最終的な処理方法は裁判所側の判断によります。
当事者側に落ち度がないことを確認できるよう,訴状,請求の趣旨変更申立書,準備書面,和解条項案,登記事項証明書その他の提出版を保存し,裁判書との相違を説明できる状態にします。
第6 判決・和解調書を債務名義として用いる前の点検
更正決定が必要になる前に誤りを発見するため,判決書又は和解調書を受領した時点で,次の事項を確認します。
- 当事者の氏名・名称,住所,本店所在地,法人番号及び代表者
- 主文又は条項の給付内容,対象及び範囲
- 元金,遅延損害金の起算日・利率及び支払期限
- 仮執行宣言,仮執行免脱及び訴訟費用
- 更正決定又は追加裁判の有無
- 送達証明書,確定証明書及び執行文の要否
- 訴状の請求,和解条項案及び提出資料との一致
- 紙の正本又は電子裁判書の保全方法
この点検は対象事務連絡が直接命じるものではなく,同文書と大阪高等裁判所民事部の「執務上の留意事項(集約版)」から導いた弁護士側の事故防止策です。
第7 まとめ
更正決定の法的根拠と,更正に伴う費用を国費で処理する裁判所内部の運用は区別する必要があります。弁護士実務では,①更正の要否,②後続手続への支障,③誤りの発生原因,④当事者側の提出資料,⑤追加費用を分けて整理し,担当部へ具体的に確認することが重要です。
関連する横断的な事故防止策は,大阪高裁民事部「執務上の留意事項(集約版)」から学ぶ民事訴訟の事故防止で整理しています。
出典・資料レベル
- 法令―民事訴訟法257条。
- 内部運用資料―令和3年7月28日付事務連絡。法令又は裁判例ではありません。
- 関連資料―大阪高等裁判所民事部「執務上の留意事項(集約版)」。
本記事のために判例秘書で直接確認した裁判例はありません。国費支出に関する記述は上記事務連絡の説明であり,判例法理として示すものではありません。