法務省関係

仮釈放に関する公式の許可基準

目次
1 総論
2 刑事施設の長又は少年院の長が仮釈放を許すべき旨の申出をするかどうかの審査基準
3 社会内処遇規則28条に定める基準に該当するかどうかを判断するに当たっての留意事項

1 総論
(1) 地方更生保護委員会は,仮釈放を許すべき旨の旨の刑事施設又は少年院の長からの申出又は職権に基づき,仮釈放の審理を開始します(更生保護法34条及び35条)。
(2) 地方更生保護委員会の委員が直接,受刑者である審理対象者と面接をするほか(更生保護法37条1項),必要に応じて被害者やその遺族,検察官等にも意見を聞くなどした上で(更生保護法37条及び38条),地方更生保護委員会は,3人の合議体の決定(更生保護法23条1項1号)をもって,仮釈放を許す処分をします(更生保護法39条)。
(3)ア 仮釈放について定める刑法28条は以下のとおりです。
    懲役又は禁錮に処せられた者に改悛の状があるときは、有期刑についてはその刑期の三分の一を、無期刑については十年を経過した後、行政官庁の処分によって仮に釈放することができる。
イ 刑法28条の「行政官庁」は,地方更生保護委員会です。
(4)ア 犯罪をした者及び非行のある少年に対する社会内における処遇に関する規則(略称は「社会内処遇規則」です。)28条は以下のとおりです。
    法第三十九条第一項に規定する仮釈放を許す処分は、懲役又は禁錮の刑の執行のため刑事施設又は少年院に収容されている者について、悔悟の情及び改善更生の意欲があり、再び犯罪をするおそれがなく、かつ、保護観察に付することが改善更生のために相当であると認めるときにするものとする。ただし、社会の感情がこれを是認すると認められないときは、この限りでない。
イ 社会内処遇規則28条は,仮釈放を許可する条件は以下の4つであると定めています。
① 悔悟の情及び改善更生の意欲があること
② 再び犯罪をするおそれがないこと
③ 保護観察に付することが改善更生のために相当であること
④ 社会の感情が仮釈放を是認すること
(5) 無期刑受刑者に対する仮釈放制度の改善を求める日弁連意見書(2010年12月17日付)には以下の記載があります。
① 「悔悟の情」は有罪の自認が前提とされており,刑事裁判において公訴事実を否認し,かつ,それを維持して判決確定後も再審請求をしている場合などは「改悛の状なし」と認定される傾向にあるといえる。
② 釈放後の帰住先があることは,上記要件に加えて刑事施設の長が仮釈放の申出をする場合の前提として必要とされている。
③ 国際基準によって求められているのは,当該受刑者が安全に社会復帰できる状態となっているか否かである。そのためには,本人が罪を認め悔い改めることを内容とする「悔悟の情」は不要であり,また,罪の重大さに見合った十分な期間服役したことに加えて,「社会の感情」を考慮することも相当ではない。したがって,本来,「円滑な社会復帰が見込まれる場合」には仮釈放が認められるべきであり,かつ,規則ではなく刑法において具体的な基準が明らかにされるべきである。

2 刑事施設の長又は少年院の長が仮釈放を許すべき旨の申出をするかどうかの審査基準
    社会内処遇規則28条に定める基準を具体化した,犯罪をした者及び非行のある少年に対する社会内における処遇に関する事務の運用について(平成20年5月9日付の法務省矯正局長及び保護局長の依命通達)8頁及び9頁によれば,刑事施設の長又は少年院の長は,保有する情報の範囲内において,それぞれ当該アからオまでに定める事項を考慮するものとされています。
ア 規則第28条本文における悔悟の情があるかどうかの判断
    申出に係る刑を言い渡される理由となった犯罪の被害の実情についての認識, 当該犯罪を悔いる気持ち及び当該犯罪に至った自己の問題性についての認識の表れと認められる言動の有無及び内容その他の事項
イ 規則第28条本文における改善更生の意欲があるかどうかの判断 次に掲げる事項その他の事項
(ア) 被害者等に対する慰謝の措置の有無及び内容並びに当該措置の計画及び準備の有無及び内容
(イ) 刑事施設における矯正処遇又は少年院における矯正教育への取組の状況
(ウ) 反則行為又は紀律に違反する行為の有無及び内容その他の刑事施設又は少年院における生活態度
(エ) 釈放後の生活の計画の有無及び内容その他の健全な生活を確保するための行動の有無及び内容
ウ 規則第28条本文における再び犯罪をするおそれがないかどうかの判断 次に掲げる事項その他の事項
(ア) 性格,年齢,経歴及び心身の状況
(イ) 申出に係る刑を言い渡される理由となった犯罪の罪質,動機,態様,結果及び社会に与えた影響
(ウ) 刑事施設における矯正処遇の経過及び効果又は少年院における矯正教育の経過及び成績の推移
(エ) 釈放後の生活環境
(オ) 保護観察において予定される処遇の内容及び効果
(カ) 悔悟の情及び改善更生の意欲の程度
エ 規則第28条本文における保護観察に付することが改善更生のために相当であるかどうかの判断 次に掲げる事項その他の事項
(ア) 刑事施設又は少年院において予定される処遇の内容及び効果
(イ) アからウまでに定める事項
オ 社会の感情が仮釈放を是認するかどうかの判断 次に掲げる事項その他の事項
(ア) 被害者等の感情
(イ) (ア)に掲げるもののほか,収容期間及び仮釈放を許すかどうかに関する関係人及び地域社会の住民の感情
(ウ) 裁判官又は検察官から表明されている意見
(エ) アからエまでに定める事項

3 社会内処遇規則28条に定める基準に該当するかどうかを判断するに当たっての留意事項
    犯罪をした者及び非行のある少年に対する社会内における処遇に関する事務の運用について(平成20年5月9日付の法務省矯正局長及び保護局長の依命通達)15頁ないし19頁によれば,社会内処遇規則28条に定める基準に該当するかどうかを判断するに当たっての留意事項は以下のとおりです。
(1) 規則第28条に定める基準に該当するかどうかを判断するに当たっては,次に掲げる事項に留意するものとする。
ア 規則第28条は,悔悟の情及び改善更生の意欲があると認められること,再び犯罪をするおそれがないと認められること,保護観察に付することが改善更生のために相当であると認められること並びに社会の感情が仮釈放を是認すると認められることの4つの要件を掲げており,仮釈放を許すにはこれらのいずれもが満たされることが必要であるとされていること。
イ アの4つの要件のうち,悔悟の情及び改善更生の意欲があると認められることは,仮釈放を許すことの中心的な要件であり, これが認められるかどうかが,他の要件に先立って,判断されるべきであること。
ウ 悔悟の情及び改善更生の意欲があると認められる審理対象者について,再び犯罪をするおそれがないと認められるかどうかが判断されるべきであること。この場合において,悔悟の情及び改善更生の意欲があると認められることは,通常,再び犯罪をするおそれがないことを推認させることになるが,審理対象者の性格,年齢,経歴,心身の状況その他の事情を考慮したときに,なおこれが認められるかどうかが判断されるべきであること。
エ 保護観察に付することが改善更生のために相当であることは,仮釈放を許すことの包括的な要件であると考えられ,悔悟の情及び改善更生の意欲があり,再び犯罪をするおそれがないと認められる審理対象者について, これが認められるかどうかが判断されるべきであること。 この場合において,悔悟の情及び改善更生の意欲があり,再び犯罪をするおそれがないと認められることは,通常,保護観察に付することが改善更生のために相当であることを推認させることになるが,総合的かつ最終的に実質的相当性を判断する観点から,なおこれが認められるかどうかが判断されるべきであること。
オ 社会の感情が仮釈放を是認するかどうかは,悔悟の情及び改善更生の意欲があり,再び犯罪をするおそれがなく,かつ,保護観察に付することが改善更生のために相当であると認められる審理対象者について判断されるべきであること。 この場合において,悔悟の情及び改善更生の意欲があり,再び犯罪をするおそれがなく,かつ,保護観察に付することが改善更生のために相当であると認められることは,通常,社会の感情が仮釈放を是認することを推認させるが,なおも仮釈放を許すことが刑罰制度の原理及び機能を害しないかどうかを最終的に改めて確認する観点から,なおこれが認められるかどうかが判断されるべきであること。
(2)  (1)のイにより悔悟の情及び改善更生の意欲があるかどうかを判断するに当たっては,次に掲げる事項に留意するものとする。
ア 悔悟の情があると認められるためには,審理対象者が審理に係る刑を言い渡される理由となった犯罪による被害の実情及び当該犯罪に至った自己の問題性を正しく認識していることを前提とし,その上で悔いる気持ちが認められることが必要であること。
イ アの悔いる気持ちが特に強く認められるときは,その旨の評価をすること。
ウ アに掲げる事項を考慮するに当たっては,面接における審理対象者による悔悟を表す発言及び申告票又は6の(3)のエの書面(以下「申告票等」 という。 )に記載された悔悟を表す文言のみならず,審理に係る刑を言い渡される理由となった犯罪による被害の実情についての認識, 当該犯罪に至った自己の問題性についての認識及び当該犯罪を悔いる気持ちの表れと認められる言動その他の事項を考慮し, 当該悔悟を表す発言又は文言が真しな気持ちに基づくものであるかどうかを証明することとなる客観的事実を把握すべきであること。
エ 改善更生の意欲があると認められるためには,審理対象者が審理に係る刑を言い渡される理由となった犯罪による被害者等に対してどのように償うべきかを正しく認識し,かつ,償いをする気持ちがあることを前提とし,その上で再び犯罪をしないためにどのような生活を送るべきかを正しく認識し,かつ,過去の生活を改め健全な生活を送る気持ちが認められることが必要であること。
オ エの償いをする気持ち又は過去の生活を改め健全な生活を送る気持ちが特に強く認められるときは,その旨の評価をすること。
カ エに掲げる事項を考慮するに当たっては,次に掲げる事項その他の事項を考慮し,客観的事実を把握すべきであること。
(ア) 被害者等に対する慰謝の措置の有無及び内容並びに当該措置の計画及び準備の有無及び内容
(イ) 刑事施設における矯正処遇又は少年院における矯正教育への取組の状況
(ウ) 反則行為又は紀律に違反する行為の有無及び内容その他の刑事施設又は少年院における生活態度
(エ) 釈放後の生活の計画の有無及び内容その他の健全な生活を確保するための行動の有無及び内容
(3) (1)のウにより再び犯罪をするおそれがないかどうかを判断するに当たっては,次に掲げる事項に留意するものとする。
ア  「再び犯罪をするおそれ」には,仮釈放中の再犯のおそれ及び仮釈放期間経過後の再犯のおそれが含まれるところ,前者の意味での再犯のおそれについては,何らかの犯罪をするおそれが合理的に想定し得ない程度に至っていなければならないのに対し,後者の意味での再犯のおそれについては,再犯のおそれが相当程度現実的でなければ, この意味での再犯のおそれはないと認められるものであると考えられること。
イ 悔悟の情及び改善更生の意欲が特に強く認められたときは,再び犯罪をするおそれがないことを示すものとして,一定の評価をすること。
ウ 次に掲げる事項その他の事項を考慮すべきであること。
(ア) 性格,年齢,経歴及び心身の状況
(イ) 審理に係る刑を言い渡される理由となった犯罪の罪質,動機,態様,結果及び社会に与えた影響
(ウ) 刑事施設における矯正処遇の経過及び効果又は少年院における矯正教育の経過及び成績の推移
(エ) 釈放後の生活環境
(オ) 保護観察において予定される処遇の内容及び効果
(カ) 悔悟の情及び改善更生の意欲の程度
(4) (1)のエにより保護観察に付することが改善更生のために相当であるかどうかの判断に当たっては,次に掲げる事項その他の事項を考慮するものとする。
ア 刑事施設又は少年院において予定される処遇の内容及び効果
イ (2)のウ及び力並びに(3)のウに掲げる事項
(5) (1)のオにより社会の感情が仮釈放を是認するかどうかを判断するに当たっては,次に掲げる事項に留意するものとする。
ア 被害者等や地域社会の住民の具体的な感情は,重要な考慮要素となるものの, 「社会の感情」 とは,それらの感情そのものではなく,刑罰制度の原理・機能という観点から見た抽象的・観念的なものであることに留意して判断を行うこと。
イ 次に掲げる事項その他の事項を考慮すべきであること。
(ア) 被害者等の感情
(イ) (ア)に掲げるもののほか,収容期間及び仮釈放を許すかどうかに関する関係人及び地域社会の住民の感情
(ウ) 裁判官又は検察官から表明されている意見
(エ)  (2)のウ及び力, (3)のウ並びに(4)のアに掲げる事項

仮釈放

目次
1 総論
2 仮釈放の手続
3 仮釈放に効くかも知れないこと
4 定期刑の仮釈放許可人員の刑の執行率
5 無期刑の仮釈放
6 再審請求中の仮釈放及び刑の執行停止
7 関係する法令及び訓令・通達
8 関連記事その他
    
1 総論
(1) 仮釈放等とは,地方更生保護委員会の決定(更生保護法16条)によって,収容期間が満了する前に被収容者を一定の条件を付して仮に釈放することをいい,以下の4種類があります(社会内処遇規則9条参照)。
① 懲役又は禁錮に受刑者に対する仮釈放(刑法28条)
→ かつては「仮出獄」といわれていました。
② 拘留受刑者又は労役場留置者に対する仮出場(刑法30条)
③ 少年院収容者の仮退院(少年院法12条2項)
④ 婦人補導院収容者の仮退院(売春防止法25条1項)
(2) ①刑の時効期間の満了,及び②仮釈放の残刑期間の満了は,どちらも刑罰執行権を消滅させる点で共通しています。
(3) 仮釈放の対象は懲役受刑者及び禁錮受刑者であるのに対し,仮出場の対象は拘留受刑者及び労役場留置者です。
(4) 無期刑受刑者に対する仮釈放制度の改善を求める日弁連意見書(2010年12月17日付)16頁に書いてあるとおり,仮釈放を許さない処分は決定をもってなされるわけではない(更生保護法39条1項)ため,審査請求をすることはできません(更生保護法92条参照)。
(5) 仮釈放を許された者は,仮釈放の期間中,3号保護観察に付されます(更生保護法40条及び48条3号)。

2 仮釈放の手続
(1) 仮釈放の手続は以下のとおりであり,詳細については,平成20年6月1日施行の,犯罪をした者及び非行のある少年に対する社会内における処遇に関する規則(平成20年4月23日法務省令第28号)(略称は「社会内処遇規則」です。)で定められています。
① 法定期間経過の通告
   刑事施設の長又は少年院の長は,懲役又は禁錮の刑の執行のため収容している者について,(a)刑法28条所定の期間(有期の懲役刑又は禁固刑の場合は刑期の3分の1であり,無期刑の場合は10年),又は(b)少年法58条1項所定の期間(無期刑の場合は7年であり,有期刑の場合は3年であり,不定期刑の場合は刑の短期の3分の1)が経過したときは,その旨を地方更生保護委員会に通告しなければなりません(更生保護法33条)。
② 審理の開始
   地方更生保護委員会は,(a)刑事施設の長若しくは少年院の長からの申出又は(b)自らの判断に基づいて審理を開始します(更生保護法34条,35条)。
③ 仮釈放の審理
   地方更生保護委員会の委員が直接,受刑者である審理対象者と面接をするほか(更生保護法37条1項),必要に応じて被害者やその遺族,検察官等にも意見を聞くなどします(更生保護法37条及び38条)。
④ 仮釈放の決定
   地方更生保護委員会は,3人の委員をもって構成する合議体の決定(更生保護法23条1項1号)をもって,仮釈放を許す処分をします(更生保護法39条)。
(2)ア 仮釈放を許す処分は,懲役又は禁錮の刑の執行のため刑事施設又は少年院に収容されている者について,①悔悟の情及び改善更生の意欲があり,②再び犯罪をするおそれがなく,かつ,③保護観察に付することが改善更生のために相当であると認められるほか,④社会の感情がこれを是認すると認められるときになされます(社会内処遇規則28条)。
イ 刑事施設の長は,社会内処遇規則28条に定める基準に該当すると認める場合,地方更生保護委員会に対し,仮釈放を許すべき旨の申出(更生保護法34条1項)をするものとされています(社会内処遇規則12条1項)。
(3) 地方更生保護委員会は,仮釈放を許すか否かに関する審理を行うに当たり,被害者等から,審理対象者の仮釈放に関する意見及び被害に関する心情(=意見等)を述べたい旨の申出があったときは,当該意見等を聴取するものとされています(意見等聴取制度)(更生保護法38条)。
(4) 法務省HPの「第1回更生保護の犯罪被害者等施策の在り方を考える検討会(令和元年5月16日)」「配布資料2 更生保護の被害者等施策の概要」に,①被害者等通知制度,②意見等聴取制度及び③心情等伝達制度に関する詳しい説明が書いてあります。


3 仮釈放に効くかも知れないこと
(1) 「犯罪予備軍のための刑務所マニュアル」ブログに以下の記事があります。
① 仮釈放には何がキクのか⑩・・・仮釈放の嘘と誤解〔仮釈放〕
→ 懲罰を受けるようなことをしない,身元引受人(ガラ受け)を早くから整えておく,反省の態度を日々アピールする,社会復帰の意欲を日々アピールすることが大事とのことです。
② 仮釈放には何がキクのか⑪・・・うっかり受けると仮釈放が遅れるもの〔仮釈放〕
→ 仮釈放の予備面接が近づいた場合,新たな教育は受けない方がいいみたいです。
(2) 私は,リンク先の記載が正しいかどうかの判断材料を持っていませんが,参考になると思います。

4 定期刑の仮釈放許可人員の刑の執行率
(1) 法務省HPに載ってある「平成30年版 犯罪白書」の「第1節 仮釈放と生活環境の調整」によれば,「定期刑の仮釈放許可人員の刑の執行率の区分別構成比の推移等」は以下のとおりです。
・ 昭和62年の場合,執行率70%未満が20.2%,70%以上80%未満が28.8%,80%以上90%未満が33.1%,90%以上が17.9%でした。
・ 平成 9年の場合,執行率70%未満が7.9%,70%以上80%未満が28.1%,80%以上90%未満が35.4%,90%以上が28.6%でした。
・ 平成19年の場合,執行率70%未満が4.9%,70%以上80%未満が27.5%,80%以上90%未満が42.4%,90%以上が285.2でした。
・ 平成29年の場合,執行率70%未満が1.3%,70%以上80%未満が17.9%,80%以上90%未満が45.5%,90%以上が35.3でした。
(2) 「犯罪予備軍のための刑務所マニュアル」ブログの「刑務所には当たり・ハズレがある?②」には,初犯の場合,刑期の70%で仮釈放をもらう人はまずいないのであって,刑期の75%から85%ぐらい勤めた時点で仮釈放をもらえると書いてあります。

5 無期刑の仮釈放
(1) 無期刑とは,刑期が終身にわたるもの,すなわち,受刑者が死亡するまでその刑を科するというものです。
   つまり,仮釈放が許されなければ,死亡するまで刑務所等の刑事施設で刑の執行を受けるものであり,仮釈放が許されたとしても,一生保護観察に付されるものです。
   そのため,結局,無期刑を言い渡された者については,刑の執行の免除(恩赦の一種です。)を受けない限り,生涯にわたり国の監督下に置かれることになります。
(2) 法務省保護局HPの「無期刑受刑者の仮釈放の運用状況等について」に,直近10年分の,無期刑の執行や無期刑受刑者に係る仮釈放審理の状況が書いてあります。
(3) その余の詳細については,「恩赦の件数及び無期刑受刑者の仮釈放」を参照してください。


6 再審請求中の仮釈放及び刑の執行停止
(1) 再審請求中の仮釈放
ア 再審請求中に仮釈放が認められた事例としては以下のものがあります。
① 昭和44年11月14日の仮釈放
・ 受刑者は,昭和27年1月21日発生の白鳥事件(警察官射殺事件)について懲役20年の判決を受けていました。
・ 白鳥事件に関する最高裁昭和50年5月20日決定は,「刑訴法四三五条六号にいう「無罪を言い渡すべき明らかな証拠」であるかどうかの判断に際しても、再審開始のためには確定判決における事実認定につき合理的な疑いを生ぜしめれば足りるという意味において、「疑わしいときは被告人の利益に」という刑事裁判における鉄則が適用される。」と判示したものの,再審は認めませんでした。
② 昭和52年6月17日の仮釈放
・ 受刑者は,昭和30年5月11日の晩から翌朝に発生した丸正事件(強盗殺人事件)について無期懲役の判決を受けていました。
③ 平成6年12月21日の仮釈放
・ 受刑者は,昭和38年5月1日の狭山事件(孝行1年生の少女を被害者とする強盗強姦殺人事件)について無期懲役判決を受けていました。
・ 弁護人が被害者親族3人が真犯人であるとして殺人罪で東京地検に告発したものの,正当な弁護活動を逸脱したということで,名誉毀損罪により禁錮6月執行猶予1年の有罪判決を言い渡されました。
イ 無期刑受刑者に対する仮釈放制度の改善を求める日弁連意見書(平成22年12月17日付)5頁及び6頁には,前述した三つのケースはいずれも強力な外部の支援運動が存在し,その結果勝ち取られた例外的なケースであり,かつ,近年のように仮釈放運用が消極化する以前の事例であって,現状では,無実を訴える無期受刑者の仮釈放は極めて困難なものになっていると書いてあります。
(2) 再審請求中の刑の執行停止
ア 昭和37年10月頃発生の江津事件(強盗殺人事件)の場合,無期懲役判決を受けた受刑者は,昭和62年2月3日,高齢と病気のため生命の危機にあるということで刑の執行停止の措置が取られ,病院に入院するために釈放されました。
イ この事例では,昭和53年5月,当時の北尻得五郎会長が,後房市 氏が在監している広島刑務所呉支所を,さらに同59年3月には当時の甲斐緯副会長が同じく広島刑務所を訪ね,また,それぞれ中国地方更生保護委員会をも訪問しました(日弁連HPの「江津事件・後房市氏釈放にあたって」(昭和62年2月3日付)参照)。

7 関係する法令及び訓令・通達
(1) 関係する法令
① 更生保護法
② 更生保護法施行令
③ 犯罪をした者及び非行のある少年に対する社会内における処遇に関する規則(略称は「社会内処遇規則」です。)
(2) 関係する訓令・通達
① 犯罪をした者及び非行のある少年に対する社会内における処遇に関する事務規程(平成20年4月23日付の法務大臣訓令)
② 犯罪をした者及び非行のある少年に対する社会内における処遇に関する事務の運用について(平成20年5月9日付の法務省矯正局長及び保護局長の依命通達)
③ 処遇上の参考事項の通知等について(平成26年1月8日付の法務省刑事局長の通達)
→ 「処遇上の参考事項調査票」及び「処遇上の参考事項通知書」が含まれています。
④ 平成26年1月8日付け法務省刑総第13号通達「処遇上の参考事項の通知等について」の一部改正について(平成28年5月25日付の法務省刑事局長の通達)


8 関連記事その他
(1) 日弁連HPの「パンフレット「受刑者の皆さんへ」第5版ができました」に,受刑者の皆さんへ(平成28年3月・第5版)が載っています。
(2)ア 法務省HPに「矯正施設における不服申立ての状況について」が載っています。
イ 法務省HPの「刑事施設で適用される主な訓令・通達(令和4年4月1日現在)」に以下の訓令通達が載っています。
・ 被収容者の保健衛生及び医療に関する訓令(平成18年法務省矯医訓第3293号大臣訓令)
・ 被収容者の保健衛生及び医療に関する訓令の運用について(平成19年5月30日付け法務省矯医第3344号矯正局長依命通達)
(3) 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律98条の定める作業報奨金の支給を受ける権利に対して強制執行をすることはできません(最高裁令和4年8月16日決定)。
(4) 日本年金機構HP「矯正施設に収容されている方の国民年金保険料の免除等申請手続き」には以下の記載があります。
矯正施設に収容されている方が、所得が少ないなどの理由により国民年金保険料を納めることが著しく困難な場合は、住民登録をしている市区役所または町村役場等に免除等の申請書を提出することによって、国民年金保険料納付の免除が認められる場合がありますが、通常、国民年金保険料納付の免除等が認められるためには、住民登録をしていること、所得が国民年金法施行規則に定める所得の基準額を超えないこと(所得審査)が必要です。
(5) 以下の記事も参照して下さい。
・ マル特無期事件
→ 刑務所の医療問題についても記載しています。
・ 仮釈放に関する公式の許可基準
・ 保護観察制度
・ 恩赦の件数及び無期刑受刑者の仮釈放
・ 戦後の政令恩赦及び特別基準恩赦
・ 死刑囚及び無期刑の受刑者に対する恩赦による減刑
・ 恩赦に関する記事の一覧


マル特無期事件

目次
1 最高検マル特無期通達
2 「マル特無期事件」の指定対象
3 マル特無期事件に指定された場合,少なくとも50年ぐらい服役させられるかもしれないこと
4 仮釈放を認めない終身刑に対する批判
5 直近5年間の死刑確定人員及び無期懲役確定人員の推移
6 終身刑の導入に関する日弁連の意見書
7 刑務所の医療問題
8 関連記事その他

1 最高検マル特無期通達
(1) 「マル特無期事件」に指定された受刑者の場合,終身又はそれに近い期間,服役させられることとなる点で,事実上の終身刑となっています特に犯情悪質等の無期懲役刑確定者に対する刑の執行指揮及びそれらの者の仮出獄に対する検察官の意見をより適正にする方策について(平成10年6月18日付の最高検察庁の次長検事依命通達)」(「最高検マル特無期通達」などといいます。)参照)
(2)ア 最高検マル特無期通達には以下の記載があります。
    同じ無期懲役刑の判決を受けた者でも個々の事件ごとにその犯情には大きな違いがあり,比較的早期に仮出獄が許されてしかるべき者がいる反面,終身又はそれに近い期間の服役が相当と認められる者もいると考えられ,犯情に即した適正な刑の執行が行われるべきである。そして,そのためには,検察官としても,無期懲役受刑者の中でも,特に犯情等が悪質な者については,従来の慣行等にとらわれることなく,相当長期間にわたり服役させることに意を用いた権限行使等をすべきであるので,これらの者に対する刑の執行指揮をより適切に行い,また,仮出獄審査に関する刑務所長・地方更生保護委員会からの意見の照会(以下,「求意見」という。)に対する意見は,より適切で,説得力のあるものとする必要がある。
イ 「仮出獄」という用語は現在,「仮釈放」です。
(3) 最高検マル特無期通達の存在は平成14年1月8日付の朝日新聞の報道によって判明しました(無期刑受刑者に対する仮釈放制度の改善を求める日弁連意見書(2010年12月17日付)8頁)。
(4) 最高検マル特無期通達を補充する通達を以下のとおり掲載しています。
① 最高検察庁におけるマル特無期事件被告人及び受刑者の選定等に関する事務処理要領の制定について(平成10年9月4日付の次長検事依命通達)
② マル特無期事件関係事務の処理について(平成10年9月16日付の最高検察庁総務部長の依命通達)
③ 最高検マル特無期通達の一部改正について(平成18年5月24日付の次長検事依命通達)

2 「マル特無期事件」の指定対象
(1) 「マル特無期事件」の指定対象は不開示情報であるものの,例えば,死刑が求刑されたのに,無期懲役の判決が下された被告人がこれに当たると思います。
(2) 来栖宥子★午後のアダージォブログ「「マル特無期事件」仮釈放許可率=検察官が「反対」の場合は38%だった」(2009年10月19日付)に以下の記載があります(引用元は毎日新聞の記事みたいです。)。
① 検察が「死刑に準ずる」と判断した無期懲役事件を「マル特無期事件」と指定し、仮釈放に際して特別に慎重な審理を求める運用をしていることが分かった。死刑の求刑に対し無期懲役が確定した場合などで、指定事件の対象者は08年までの10年強で380人に上る。
② (山中注:最高検マル特無期)通達の背景には、オウム真理教の一連の事件で、林郁夫受刑者(山中注:平成7年3月20日発生の地下鉄サリン事件の散布役)について検察が「自首により事件の真相究明がなされた」と異例の減軽理由を挙げて無期懲役を求刑し、1審判決(98年5月)で無期刑が確定した経緯がある。凶悪事件の服役囚が仮釈放を許可される事態に備えたとみられる。
(3) 平成20年の年末時点における,無期刑で刑務所にいる人の数は1771人です(法務省HPの「無期刑受刑者の仮釈放の運用状況等について」の掲載資料参照)から,380人÷1771人=21.4%ぐらいの人がマル特無期事件に指定されているのかも知れません。
(4) 「無期懲役に関する質問主意書」(平成30年7月19日付)に対する「参議院議員糸数慶子君提出無期懲役に関する質問に対する答弁書」(平成30年7月27日付)には以下の記載があります。
    御指摘の「特に犯情悪質等の無期懲役刑確定者に対する刑の執行指揮及びそれらの者の仮出獄に対する検察官の意見をより適正にする方策について」(平成十年六月十八日付け最高検検第八百八十七号次長検事依命通達)については、「「特に犯情悪質等の無期懲役刑確定者に対する刑の執行指揮及びそれらの者の仮出獄に対する検察官の意見をより適正にする方策について」の一部改正について」(平成十八年五月二十四日付け最高検検第千六百二十四号次長検事依命通達)により一部改正がなされたほか、これらに関するものとして、「最高検察庁におけるマル特無期事件被告人及び受刑者の選定等に関する事務処理要領の制定について」(平成十年九月四日付け最高検検第千三百二十八号次長検事依命通達)及び「マル特無期事件関係事務の処理について」(平成十年九月十六日付け最高検検第千三百七十八号最高検察庁総務部長事務連絡)が発出されており、これらの通達はいずれも現在有効である。
    これらの通達等の一部については、公にすることにより、犯罪の予防、鎮圧又は捜査、公訴の維持、刑の執行その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあるとの理由から公表を差し控えている。
3 マル特無期事件に指定された場合,少なくとも50年ぐらい服役させられるかもしれないこと
(1)ア ①有期の懲役又は禁錮の上限は30年である(刑法14条)点で,終身に近い服役というのはこれよりも大幅に長い期間の服役を意味すると思われること,②法務省HPの「無期刑受刑者の仮釈放の運用状況等について」に掲載されている資料では,在所期間が「50年以上」という区切りがあること,及び③20歳代で服役を開始して50年が経過すれば70歳代となるところ,日本人の平均寿命は80歳代であることからすれば,最高検察庁がいうところの終身に近い服役というのは,50年ぐらいの服役ということかもしれません。
イ 受刑者が70歳以上であることは任意的刑の執行停止事由となっています(刑事訴訟法482条2号)。
(2) 「無期懲役に関する質問主意書」(平成30年7月19日付)に対する「参議院議員糸数慶子君提出無期懲役に関する質問に対する答弁書」(平成30年7月27日付)には以下の記載があります。
「無期刑受刑者に係る仮釈放審理に関する事務の運用について」(平成二十一年三月六日付け法務省保観第百三十四号法務省保護局長通達)は、無期刑受刑者については、重大な犯罪をしたことにより終身にわたって刑事施設に収容され得ることに鑑み、無期刑受刑者に係る仮釈放審理の運用の透明性を更に向上させるとともに、慎重かつ適正な審理を確保するために発出したものである。
 具体的には、同通達において、地方更生保護委員会(以下「地方委員会」という。)は、当該仮釈放審理における更生保護法(平成十九年法律第八十八号。以下「法」という。)第三十七条第一項に規定する面接については、その構成員である複数の委員をして審理対象者との面接を行わせるものとした。また、同通達において、地方委員会は、当該仮釈放審理においては、犯罪をした者及び非行のある少年に対する社会内における処遇に関する規則(平成二十年法務省令第二十八号。以下「規則」という。)第二十二条において準用する規則第十条第一項の規定に基づき、原則として、検察官の意見を求めるものとした。さらに、地方委員会は、当該仮釈放審理においては、無期の懲役又は禁錮に当たる全ての犯罪の被害者等(法第三十八条第一項に規定する被害者等及びこれに準ずる者をいう。)について、原則として、それぞれ、面接等調査を行うものとした。加えて、地方委員会は、無期刑受刑者について、刑の執行が開始された日から三十年が経過したときは、その経過した日から起算して一年以内に、法第三十五条第一項の規定に基づき、必要があると認めて仮釈放審理を開始するものとした。
 また、無期刑の執行状況及び無期刑受刑者に係る仮釈放の運用状況について、法務省ホームページにおいて公表している。

4 仮釈放を認めない終身刑に対する批判
(1)ア 衆議院議員保坂展人君提出死刑と無期懲役の格差に関する質問に対する答弁書(平成12年10月3日付)には以下の記載があります。
① 仮出獄の制度は、受刑者に将来の希望を与えてその改悛を促すこと等にその趣旨がある。旧刑法第五十三条にも同様の規定が設けられていたところ、在監期間が長期に及ぶ場合の弊害等を考慮し、仮出獄が可能となるまでの期間に修正が加えられて刑法第二十八条が成立したものと承知している。
② 仮釈放を認めない終身刑(以下「終身刑」という。)については、死刑を緩慢に執行するようなものであり、長期間の服役により受刑者の人格が完全に破壊されてしまうなど、死刑よりも残虐であるとの意見もあり、そのような終身刑を創設することについては、慎重な検討が必要であると考えている。
イ 刑法(明治13年7月17日太政官布告第36合)(いわゆる「旧刑法」です。)53条は以下のとおりです。
① 重罪軽罪ノ刑ニ処セラレタル者獄則ヲ謹守シ悛改ノ状アル時ハ其刑期四分ノ三ヲ経過スルノ後行政ノ処分ヲ以テ仮ニ出獄ヲ許スコトヲ得
② 無期徒刑ノ囚ハ十五年ヲ経過スルノ後亦同シ
③ 流刑ノ囚ハ第二十一条ニ照シ幽閉ヲ免スルノ外仮出獄ノ例ヲ用ヒス
(2)ア 仮釈放を認めない終身刑については以下の批判があります。
① 死刑を緩慢に執行するようなものであり、長期間の服役により受刑者の人格が完全に破壊されてしまうなど、死刑よりも残虐であるともいえる。
② 一生閉じ込められていることに変わりがないのであるから懲罰事由に当たることをしても何の効果もなく,刑務所内の秩序を維持することも難しくなる。
③ 隔離されて死を待つだけの存在である終身刑受刑者の処遇は死刑確定者並みということになるところ,これと向き合う刑務官の労力は処遇期間が長期化する点で死刑確定者以上の労力が必要となる。
④ 懲罰が意味を持つ仮釈放の可能性のある受刑者と懲罰が意味を持たない終身刑受刑者を一緒に処遇できない。
イ マル特無期事件に指定された場合,仮釈放を認めない終身刑に対する批判と同様のものが当てはまるところがあります。
   しかし,刑法改正により仮釈放を認めない終身刑を導入された場合において,当該刑に処せられた場合,恩赦による減刑を得た上で,仮釈放をしてもらえない限り刑務所を出られなくなるところ,昭和35年以降,無期懲役からの減刑がありませんし,平成9年以降,減刑自体がありません(「恩赦の件数及び無期刑受刑者の仮釈放」参照)ことからすれば,仮釈放を認めない終身刑が恩赦により減刑されることは事実上あり得ないと思います。
   これに対してマル特無期事件に指定されたに過ぎない場合,仮釈放さえしてもらえれば刑務所を出られますし,マル特無期事件の根拠は検察庁内部の通達に過ぎず,法務大臣の一般的指揮権(検察庁法14条本文)に基づき,法務省限りでその運用を変えられますし,そもそも仮釈放の許可権者は地方更生保護委員会であることからすれば,将来にわたって終身に近い服役を要するとは限りません。
    実際,平成20年から平成29年までの数値として,検察官意見が反対ではない場合の許可率が70.2%である(57件中40件で許可)とはいえ,検察官意見が反対である場合の許可率は12.4%です(169件中21件で許可)から,検察官意見が絶対であるとまではいえません(法務省HPの「無期刑受刑者の仮釈放の運用状況等について」に掲載されている資料表2-9)。
   そのため,仮釈放を認めない終身刑と,マル特無期事件は質的に異なります。
(3)ア 刑法改正により仮釈放を認めない終身刑が導入された場合,死刑判決を免れる人が出る他,マル特無期事件に該当する人を中心として,現行法であれば無期懲役にとどまった人の相当数が,仮釈放を認めない終身刑を言い渡されるという意味では重罰化につながると思います。
   そして,絶対に仮釈放されない点で無期刑受刑者よりもより処遇が困難となる終身刑受刑者を,死ぬまで税金で処遇する必要が発生することとなります。
イ ちなみに,名古屋高裁平成29年10月5日判決は,刑務所長が収容中の受刑者とその友人らとの間の面会申出を不許可としたこと及び信書の発受を禁止したことについて,受刑者及び面会申出者の慰謝料請求を認めました。
   つまり,刑務所は,受刑者の処遇を誤った場合,国家賠償責任を負うということです。
(4) Wikipediaに「終身刑」が載っています。



5 直近5年間の死刑確定人員及び無期懲役確定人員の推移
(1) 法務省の検察統計年報2018年版の表63によれば,死刑及び無期懲役の確定人員の推移は以下のとおりです。
① 直近5年間の死刑確定人員の推移(合計20人)
平成26年:7人,平成27年:2人,平成28年:7人
平成29年:2人,平成30年:2人
② 直近5年間の無期懲役確定人員の推移(合計113人)
平成26年:28人,平成27年:27人,平成28年:15人
平成29年:18人,平成30年:25人
(2) マル特無期事件の指定率が20%であるとした場合,仮に刑法改正により終身刑が導入されれば,改正前であれば無期懲役止まりだった人の20%が終身刑になるかもしれません。


6 終身刑の導入に関する日弁連の意見書
(1) 「量刑制度を考える超党派の会の刑法等の一部を改正する法律案(終身刑導入関係)」に対する日弁連意見書(2008年11月18日付)(意見書全文は18頁あります。)には以下の記載があります(ナンバリング及び改行を追加しました。)。
①   この厳罰化傾向は,法定刑や処断刑の長期化にとどまらず,矯正や保護の分野にまで浸透しつつある。たとえば,矯正の段階で行われている検察庁秘密通達のいわゆるマル特無期刑や,保護の分野における地方更生保護委員会による仮釈放判断の厳格化にも法務検察の影響が強く,仮釈放を難しくしており,無期刑受刑者の仮釈放に至っては絶望的でさえある。
    刑事施設の長が,法務省令で定める基準に該当すると認めて,地方更生保護委員会に仮釈放を許す旨の申出(更生保護法第34条第1項)をしても無期刑受刑者の仮釈放棄却率は20%であり,その他の刑の受刑者の仮釈放棄却率の4%に比し,著しく狭き門になっている。
    無期刑受刑者に関しては,矯正の現場が保護の分野の地方更生保護委員会の仮釈放許可の判断に困惑しているとさえ思われる。
② これまで秘密裏に実施されてきたマル特無期刑者の問題,地方更生保護委員会のあり方,恩赦や仮釈放の運用のあり方,仮釈放許可基準の不明確さといった不透明かつ閉鎖的な制度等が是正されないままで,そこに終身刑を創設すれば,終身刑化している無期刑と終身刑との間のすみ分けを困難にし,現実にも刑適用における混乱を避けることができない。
    とりわけ,死刑を存置したままの終身刑の創設は,世界にも先進国ではアメリカの一部にしか類がなく,死刑という絶望の刑罰に,終身刑というもう一つの絶望を付け加えるものであり,にわかに
これを是認することができない。
③ 死刑と併存する形での終身刑の創設は,従来なら無期刑判決を受けた者の相当数を終身刑判決に格上げする役割を担うだけであって,死刑判決を大きく減らすことはないものと考えるものである。
④ 終身刑が創設されれば,終身刑受刑者には,仮釈放という希望が絶たれており,単に社会から隔離されているだけで,日々生きていく上での支えもない状態になる。一生閉じ込められていることに変わりがないのであるから懲罰事由に当たることをしても何の効果もなく,刑務所内の秩序を維持することも難しくなる。
    また,そもそも,終身刑受刑者には,死刑確定者と同様の処遇をすることになるのか,それとも改善更生と社会復帰に向けた処遇をするのか。前者だとすれば,隔離されて死を待つだけの存在となり,終身刑受刑者の処遇は死刑確定者並みということになり,これと向き合う刑務官の労力は処遇期間が長期化する点で死刑確定者以上の労力が必要となる。後者だとすれば,仮釈放の希望が全くない終身刑受刑者に改善更生や社会復帰に向けた処遇が何故必要かという問題が生じる。
    さらに,仮にこのような処遇をするとして,終身刑受刑者を一般の受刑者と一緒に処遇するのかという問題もある。懲罰が意味を持つ仮釈放の可能性のある受刑者と懲罰が意味を持たない終身刑受刑者を一緒に処遇できないという意見もある。加えて,終身刑受刑者にかかる費用も税金から支出されるのであるから無視できないとする意見もある。
    この意味では,終身刑の創設は,終身刑受刑者にとっても,刑務所や刑務官にとっても不都合だらけの制度であると言わなければならない。
⑤ 終身刑については,死刑廃止国にあっても,極めて稀な制度であり,ヨーロッパでも死刑に代わるものとしてオランダにあるだけであり,死刑を存置しながら,無期刑とは別に,仮釈放の可能性のない終身刑を導入しているのは,アメリカの連邦と35の州並びに中国に例を見るだけである。
(2) 死刑制度の廃止を含む刑罰制度全体の改革を求める宣言(2016年10月7日の日弁連人権擁護大会(福井市)で採択されたもの)には以下の記載があります(ナンバリング及び改行を追加しました。)。
① 当連合会は、2008年11月18日付け「『量刑制度を考える超党派の会の刑法等の一部を改正する法律案(終身刑導入関係)』に対する意見書」において、「無期刑受刑者を含めた仮釈放のあり方を見直し無期刑の事実上の終身刑化をなくし、かつ死刑の存廃について検討することなしに、刑罰として新たに終身刑を創設すること(量刑議連の「刑法等の一部を改正する法律案」)には反対する。」との意見表明を行っている。
    その理由は、死刑制度を存置したまま、仮釈放の可能性のある終身刑の上に仮釈放の可能性のない終身刑を付け加えれば、有期刑の最高刑が30年に長期化されていることと併せ、刑罰制度全体の厳罰化を招く危険性があると考えるためである。
    しかし、死刑が廃止された場合の最高刑については、当連合会はこれまでに意見をまとめたことはない。
② 死刑に代わる最高刑として、刑の言渡し時には「仮釈放の可能性がない終身刑制度」を導入するという選択肢、つまり、言渡し時には生涯拘禁されることを内容とする終身刑の制度を死刑に代わる最高刑として導入することを検討する必要がある。
    ただし、仮に刑の言渡しの時点では仮釈放の可能性が認められない終身刑制度を導入したとしても、「人は変わり得る」のであるから、受刑者が変化し真に更生した場合には、社会に戻る道が何らかの形で残されていなければならない。
    本人が努力しても、釈放の可能性が全くない刑罰に希望はなく、非人道的な刑罰であると言わざるを得ない。
③ 仮釈放の可能性のない終身刑を導入するとしても、将来の減刑の可能性を制度的に残し、例えば、25年以内に本人の更生の進展を審査して仮釈放のある無期刑への減刑の可能性を認めるかどうかについて、受刑者の申立てに基づいて再審査を行うなどの制度を確保しなければならないのである。
    そして、このような再審査は、行政機関による恩赦措置としても可能であるが、フランス、イタリアやスペインの行刑裁判官が担っているような役割を裁判所が担い、裁判所が刑の変更の可否を検討する制度設計が望ましい。
④ このような刑罰制度の改革と同時に、後記する無期刑の仮釈放制度の改革を確実に実現し、受刑30年を経過しても、多くの無期受刑者について仮釈放の審査の機会すら保障されないという異常な現状を、同時に改革しなければならない。


7 刑務所の医療問題
(1) 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律62条(診療等)1項は以下のとおりです。
    刑事施設の長は、被収容者が次の各号のいずれかに該当する場合には、速やかに、刑事施設の職員である医師等(医師又は歯科医師をいう。以下同じ。)による診療(栄養補給の処置を含む。以下同じ。)を行い、その他必要な医療上の措置を執るものとする。ただし、第一号に該当する場合において、その者の生命に危険が及び、又は他人にその疾病を感染させるおそれがないときは、その者の意思に反しない場合に限る。
一 負傷し、若しくは疾病にかかっているとき、又はこれらの疑いがあるとき。
二 飲食物を摂取しない場合において、その生命に危険が及ぶおそれがあるとき。
(2)ア 監獄人権センターHPに「被収容者のための不服申立マニュアル Ver.3」が載っています。
イ 監獄人権センターHP「刑務所の医療問題について」には以下の記載があります。
    個々の医療措置については医師の専門的な判断がからむので、「~薬を出せ」とか「~手術をせよ」と具体的な医療措置を要求する権利は、被収容者に認られていませんし、認めさせることは困難です。しかし、少なくとも「医師による診療を行え」と要求する権利は上記の刑事被収容者処遇法62条1項によって被収容者にも認められていると言ってよいでしょう。この点を主張して「医師が診察する」ことまでは強い態度で交渉してよいし、施設側もいつまでも拒み続けることはできないと思われます。
(3) 法務省HPに「行刑改革会議報告 刑務所医療をめぐる問題点と医療の改革」には「第1 刑務所医療の現状」として以下の記載があります。
◯受刑者の観点から
・ 願い出ても診察を受けられない
・ 短時間、立会い刑務官付きの診療
・ 服役中~出所後の医療の断絶
◯医務課職員(刑務官)の観点から
・ 回診職員の不足
・ 膨大な事務量
・ スキルにばらつき
・ 医療従事者としての倫理意識に欠ける
◯医師の観点から
・ 医局の命令により派遣
・ 矯正医療に関心のない者が多い
・ キャリアが断絶
・ 常勤でも週3日
(4) 法務省HPの「矯正医官」には「矯正医療は対象者が収容者であるという特色がある以外は、基本的に一般社会の医療とは異なるものではありません。傷病を有する患者に接し、診断の下に医療措置を講じます。」と書いてあります。
(5)ア 最高裁令和3年6月15日判決は以下の判示をしています(改行を追加しています。)。
    拘置所を含む刑事施設においては,これに収容されている者(以下「被収容者」という。)の健康等を保持するため,社会一般の保健衛生及び医療の水準に照らし適切な保健衛生上及び医療上の措置を講ずるものとされ(刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律56条),刑事施設の長は,被収容者が負傷し,若しくは疾病にかかっているとき,又はこれらの疑いがあるとき等には,速やかに,刑事施設の職員である医師等(医師又は歯科医師をいう。以下同じ。)による診療を行い,その他必要な医療上の措置を執るなどとされている(同法62条1項等)。
    そして,刑事施設の中に設けられた病院又は診療所にも原則として医療法の規定が適用され(同法30条の2,医療法施行令3条2項参照),これらの病院又は診療所において診療に当たる医師等も医師法又は歯科医師法の規定に従って診療行為を行うこととなる。
    そうすると,被収容者が収容中に受ける診療の性質は,社会一般において提供される診療と異なるものではないというべきである。
イ 最高裁令和3年6月15日判決の裁判官宇賀克也の補足意見には以下の記載があります。
    刑事施設における診療に関する情報であっても,インフォームド・コンセントの重要性は異ならない。法務省矯正局矯正医療管理官編・矯正医療においても,矯正医療に求められている内容は,基本的に一般社会の医療と異なるところはないとしている(このことは,監獄法の時代も同じであり,監獄における医療の意義は,第1には,人道的立場において,在監者の身体的・精神的健康を毀損することのないようにすることにあり,病院移送も,専ら病者の治療という趣旨からなされるものであり,検察官等の処分をまって初めて病院移送の措置をとり得ると解すべきではないとされていた。小野清一郎=朝倉京一・改訂監獄法)。
(6)  最高裁令和5年10月26日判決は,刑事施設に収容されている者が収容中に受けた診療に関する保有個人情報の全部を開示しない旨の決定につき国家賠償法1条1項にいう違法があったということはできないとされた事例です。
(7) 仙台高裁令和4年8月31日判決(判例時報2569頁)は,刑務作業中の受刑者が正常に印刷されていない紙を取り除こうとして印刷機内に手を差し入れていた時,他の受刑者が印刷機を作動させたため傷害を負った事故につき,刑務所職員らに安全指導義務違反があるとして国家賠償責任が認められた事例です。


8 関連記事その他
(1) ヤフーニュースの「新幹線殺傷事件で無期懲役「出所後また殺す」と宣言の男は何年で仮釈放になる?」には以下の記載があります。
    検察庁では、死刑求刑に対して無期懲役となった事案や、反省の情が乏しく、再犯のおそれが極めて高く、遺族の処罰感情が特に厳しいような事案の場合には、刑務所や地方更生保護委員会に対して仮釈放の審理を慎重に行うように求めるとともに、逆に刑務所や委員会から意見を求められた際には断固反対し、事実上の終身刑となるような運用を図っている。
(2) 最高裁平成20年4月15日判決は, 弁護士会の設置する人権擁護委員会が受刑者から人権救済の申立てを受け,同委員会所属の弁護士が調査の一環として他の受刑者との接見を申し入れた場合において,これを許さなかった刑務所長の措置に国家賠償法1条1項にいう違法がないとされた事例です。
(3)ア 犯罪加害者,更生,被害者専門サイトHP「どこの刑務所へ行くかは「テスト」「調査」で決まる?」が載っています。
イ NPO法人監獄人権センターHP「マル特無期通達の廃止を求める要請書」(2021年6月17日付)が載っています。
(4) 最高裁令和5年9月27日決定は,当事者双方が口頭弁論期日に連続して出頭しなかった場合において,大阪拘置所収容中の死刑確定者による訴えの取下げがあったものとみなされないとした原審の判断に民訴法263条後段の解釈適用を誤った違法があるとされた事例です。
(5) 岐阜地裁令和6年5月29日判決(裁判長は53期の松田敦子)は, 刑務所長が受刑者に対して行った,反則行為の調査のための身体検査並びに物品制限及びカメラ室処遇について,合理的な裁量の範囲を逸脱し,又はこれを濫用したものとして国家賠償法1条1項上の違法があると認定し,原告の請求の一部を認めた事例です。
(6) 以下の記事も参照してください。
・ 仮釈放
・ 仮釈放に関する公式の許可基準
・ 死刑執行に反対する日弁連の会長声明等
・ 死刑囚及び無期刑の受刑者に対する恩赦による減刑
→ 死刑が確定した後,個別恩赦により無期懲役に減刑した事例は昭和50年6月17日が最後であり(GHQ占領下の事件に関するものです。),無期懲役が確定した後,個別恩赦により減刑した事例(仮釈放中の人は除く。)は昭和35年以降は存在しません。
・ 恩赦の件数及び無期刑受刑者の仮釈放
→ 日弁連HPの「無期刑受刑者に対する仮釈放制度の改善を求める意見書」(平成22年12月17日付)にも言及しています。
・ 恩赦に関する記事の一覧

法務省の定員に関する訓令及び通達

目次
1 「法務省定員細則の一部を改正する訓令」(法務大臣訓令)
2 「本省内部部局の職員の配置定員について」(法務省大臣官房人事課長の依命通達)
3 「法務局及び地方法務局の職員の配置定員について」(法務省大臣官房人事課長の依命通達)
4 「刑務所,少年刑務所及び拘置所の職員の配置定員について」(法務省大臣官房人事課長の依命通達)
5 法務省が作成した,施設別収容定員・現員(刑事施設,少年院及び少年鑑別所)
6 「保護観察所の職員の配置定員について」(法務省大臣官房人事課長の依命通達)
7 「検察庁の職員の配置定員」(法務省大臣官房人事課長の依命通達)
8 法務省訓令及び法務大臣訓令
9 関連記事その他

1 「法務省定員細則の一部を改正する訓令」(法務大臣訓令)
(1) 以下のとおり掲載しています。
・ 令和 7年4月1日時点のもの
・ 令和 6年4月1日時点のもの
・ 令和 5年4月1日時点のもの
・ 令和 4年4月1日時点のもの
・ 令和 3年4月1日時点のもの
・ 令和 2年4月1日時点のもの
・ 平成31年4月1日時点のもの
・ 平成30年4月1日時点のもの
・ 平成29年4月1日時点のもの
(2) 法務省定員規則(平成13年法務省令第16号)2条に基づく訓令です。

2 「本省内部部局の職員の配置定員について」(法務省大臣官房人事課長の依命通達)
(1) 以下のとおり掲載しています。
・ 令和 7年4月1日時点のもの
・ 令和 6年4月1日時点のもの
・ 令和 5年4月1日時点のもの
・ 令和 4年4月1日時点のもの
・ 令和 3年4月1日時点のもの
・ 令和 2年4月1日時点のもの
・ 平成31年4月1日時点のもの
 平成30年4月1日時点のもの
・ 平成29年4月1日時点のもの
(2) 令和7年4月1日現在,本省の指定職は12人であり,そのうちの8人は検事です。また,法務省本省には95人の検事がいます。

3 「法務局及び地方法務局の職員の配置定員について」(法務省大臣官房人事課長の依命通達)
(1) 以下のとおり掲載しています。
・ 令和 2年4月1日時点のもの
・ 平成31年4月1日時点のもの
・ 平成30年4月1日時点のもの
・ 平成29年4月1日時点のもの
(2) 高松法務局長を除く7つの法務局長ポストは指定職となっています。

4 「刑務所,少年刑務所及び拘置所の職員の配置定員について」(法務省大臣官房人事課長の依命通達)
(1) 以下のとおり掲載しています。
・ 令和 2年4月1日時点のもの
・ 平成31年4月1日時点のもの
 平成30年4月1日時点のもの
・ 平成29年4月1日時点のもの
(2) 国は,拘置所に収容された被勾留者に対して,その不履行が損害賠償責任を生じさせることとなる信義則上の安全配慮義務を負いません(最高裁平成28年4月21日判決)。
(3) 法務省HPに,全国の刑務所,少年院及び少年鑑別所を取りまとめた「刑事施設一覧」(平成25年1月15日現在)が載っています。


5 法務省が作成した,施設別収容定員・現員(刑事施設,少年院及び少年鑑別所)
(1) 以下のとおり掲載しています。
・ 令和 元年12月末現在速報値
・ 平成30年12月末現在速報値
・ 平成29年12月末現在速報値
・    
平成28年12月末現在速報値
(2) 平成28年12月末現在,刑事施設の収容率は62.6%,少年院の収容率は43.6%,少年鑑別所の収容率は18.1%です。

6 「保護観察所の職員の配置定員について」(法務省大臣官房人事課長の依命通達)
・ 令和 2年4月1日時点のもの
・ 平成31年4月1日時点のもの
・ 平成30年4月1日時点のもの
・ 平成29年4月1日時点のもの

7 「検察庁の職員の配置定員について」(法務省大臣官房人事課長の依命通達)
(1) 
以下のとおり掲載しています。
・ 令和 7年4月1日時点のもの
・ 令和 6年4月1日時点のもの
・ 令和 5年4月1日時点のもの
・ 令和 4年4月1日時点のもの
・ 令和 3年4月1日時点のもの
・ 令和 2年4月1日時点のもの
・ 平成31年4月1日時点のもの
・ 平成30年4月1日時点のもの
・ 平成29年4月1日時点のもの
 平成28年4月1日時点のもの 
(2)   平成28年度につき,例えば,東京地検の場合,検事の定員が595人であり,副検事の定員が183人であり,合計778人ですし,大阪地検の場合,検事の定員が188人であり,副検事の定員が42人であり,合計230人です。
(3) 以下の記事も参照してください。
① 検察事務官
② 副検事制度が創設された経緯


8 法務省訓令及び法務大臣訓令
(1)  法務省の場合,法務省訓令は官報掲載を必要とするのに対し,法務大臣訓令は官報掲載を必要としません(法務省行政文書取扱規則別表第二(第17条関係)1項の「省令,告示及び官報掲載を必要とする訓令に付す記号は,法務省令,法務省告示及び法務省訓令とする。」(リンク先のPDF75頁)参照)。
(2) 法務省訓令の例としては以下のものがあります。
(保護局関係)
・ 地方更生保護委員会委員及び保護観察官の証票に関する訓令(平成20年5月30日法務省訓令第2号)
・ 保護司の証票及び記章に関する訓令(平成20年5月30日法務省訓令第3号)
(出入国在留管理庁関係)
・ 上陸審判規程(平成12年4月10日法務省訓令第2号)
・ 意見の聴取を行わせる入国審査官及び意見の聴取を行わせる難民調査官を指定する訓令(平成31年4月1日法務省訓令第3号)
(検察庁関係)
・ 被疑者補償規程(昭和32年4月12日法務省訓令第1号)
・ 検察庁事務章程(昭和60年4月6日法務省訓令第1号)
(3) 法務大臣訓令の例としては,法務省刑事局HPに掲載されている,事件事務規程,執行事務規程,証拠品事務規程,徴収事務規程,記録事務規程及び犯歴事務規程があります。


9 関連記事その他
(1) 最高検察庁の位置並びに最高検察庁以外の検察庁の名称及び位置を定める政令(昭和22年政令第35号)において,検察庁の名称及び位置が定められています。
(2) 最高裁平成3年7月9日判決は,「監獄法施行規則120条及び124条の各規定は,未決勾留により拘禁された者と14歳未満の者との接見を許さないとする限度において、監獄法50条の委任の範囲を超え,無効である。」と判示しました。
(3) 以下の記事も参照してください。
・ 裁判所職員の予算定員の推移
 最高裁判所の概算要求書(説明資料)
・ 最高裁判所の国会答弁資料
・ 最高裁及び法務省から国会への情報提供文書
・ 裁判所をめぐる諸情勢について
・ 裁判所職員定員法の一部を改正する法律に関する国会答弁資料等
・ 級別定数の改定に関する文書
 下級裁判所の裁判官の定員配置
・ 通達の法的性質に関する最高裁判決等のメモ書き

令和元年の司法書士法及び土地家屋調査士法改正に関する法務省民事局の御説明資料

目次
第1 令和元年の司法書士法及び土地家屋調査士法改正に関する法務省民事局の御説明資料
第2 関連記事その他

第1 令和元年の司法書士法及び土地家屋調査士法改正に関する法務省民事局の御説明資料
司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案(第198回国会閣法第46号)に関する御説明資料(法務省民事局)の本文は以下のとおりです。

1 趣旨
   近時の司法書士制度及び土地家屋調査士制度を取り巻く状況の変化を踏まえ,司法書士及び士地家屋調査士について,それぞれ,その専門職者としての使命を明らかにする規定を設けるとともに,懲戒権者を法務局又は地方法務局の長から法務大臣に改める等の懲戒手続に関する規定の見直しを行うほか,社員が一人の司法書士法人及び士地家屋調査士法人の設立を可能とする等の措置を講ずるため,司法書士法(昭和25年法律第197号)及び土地家屋調査士法(昭和25年法律第228号)について,一部改正を行う。

2 司法書士及び土地家屋調査士に関する概況
(1) 司法書士は,不動産登記のうちの権利に関する登記や商業登記,供託等についての法務局に対する申請の代理等のほか,裁判所に提出する書類の作成の代理等を行うことを主たる業務とするものであり(司法書士法第3条第1項),資格試験等を実施することにより,そのために必要な法律知識を備えていることを担保している。
   他方,土地家屋調査士は,不動産登記のうちの表示に関する登記の申請の代理等を行うことを主たる業務とするものであり(土地家屋調査士法第3条第1項) ,資格試験等を実施することにより,そのために必要な測量等の知識や法律知識を備えていることを担保している。
(2) 司法書士については,近時,簡裁訴訟代理等関係業務や成年後見・財産管理業務等への関与が増加している。
   また,土地家屋調査士については,表示に関する登記や筆界,測量に関する専門性を活用して法務局に備え付ける地図(不動産登記法(平成16年法律第123号)第14条第1項)の作成や国士調査法(昭和26年法律第180号)に基づく地籍調査等の分野においてもその活躍の場を広げている。
   加えて,司法書士及び土地家屋調査士ともに,少子高齢化の進展や大規模自然災害の発生等を背景として問題となっている空家問題・所有者不明土地問題への対策について,不動産に関する専門的知識を有する者として参画しているほか, 自然災害における復興支援にも参画するなど,近年その専門性を発揮することが求められる場面は大きく拡大している。
【参照条文】
○不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)
(地図等)
第十四条 登記所には,地図及び建物所在図を備え付けるものとする。
2~6 (略)

3 改正事項の概要
(1) 司法書士法の一部改正
ア 使命を明らかにする規定の新設(新第1条及び第46条第1項関係)
   司法書士法は第1条に目的規定を置き,「この法律は,司法書士の制度を定め,その業務の適正を図ることにより,登記,供託及び訴訟等に関する手続の適正かつ円滑な実施に資し,もって国民の権利の保護に寄与することを目的とする。」としている。この目的規定は昭和53年の司法書士法の一部改正により新設されたものであり,司法書士の業務範囲に関する規定が整備され,登記又は供託に関する手続についての申請代理や裁判所等に提出する書類の作成代理が業務内容であることが明示されたことを踏まえ,「登記,供託及び訴訟等に関する手続」の円滑な実施に資すること等を目的とすることとしたものである。
   平成14年の司法書士法の一部改正においては,簡裁訴訟代理権が付与された。
   上記2記載のとおり,司法書士制度を取り巻く状況の大きな変化に伴い,司法書士が実際に取り扱っている業務の内容は拡大し,社会における役割が増大していることに鑑みると,司法書士法の定めるところによりその業務とする法律事務の専門家として,より広い分野において,国民の権利の擁護等に資する活動を行う使命を負っていることを司法書士法の冒頭で宣明することが適切であると考えられる。
   また,このことにより,司法書士にその職責(司法書士法第2条)をよく自覚させることができ,資質の更なる向上を図ることにもつながると考えられる。
   そこで,司法書士は,司法書士法の定めるところによりその業務とする登記,供託,訴訟その他の法律事務の専門家として,国民の権利の擁護を図り, 自由かつ公正な社会の形成に寄与することを使命とする旨の規定を新設することとした。
   なお,士業法の中には目的規定と使命規定とを併存させるものはないことから, これと整合を図り,今般の使命規定の新設に伴い,目的規定を削除することとした。
(注)使命規定を有する他の職業専門資格士法
公認会計士法(昭和23年法律第103号),弁護士法(昭和24年法律第205号),税理士法(昭和26年法律第237号),弁理士法
【参照条文】
○公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)
(公認会計士の使命)
第一条 公認会計士は,監査及び会計の専門家として,独立した立場において,財務書類その他の財務に関する情報の信頼性を確保することにより,会社等の公正な事業活動,投資者及び債権者の保護等を図り,もって国民経済の健全な発展に寄与することを使命とする。
○弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)
(弁護士の使命)
第一条 弁護士は,基本的人権を擁護し,社会正義を実現することを使命とする。
2 (略)
○税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)
(税理士の使命)
第一条 税理士は,税務に関する専門家として,独立した公正な立場において,申告納税制度の理念にそって,納税義務者の信頼にこたえ,租税に関する法令に規定された納税義務の適正な実現を図ることを使命とする。
○弁理士法(平成十二年法律第四十九号)
(弁理士の使命)
第一条 弁理士は,知的財産(知的財産基本法(平成十四年法律第百二十二号)第二条第一項に規定する知的財産をいう。以下この条において同じ。)に関する専門家として,知的財産権(同条第二項に規定する知的財産権をいう。)の適正な保護及び利用の促進その他の知的財産に係る制度の適正な運用に寄与し,もって経済及び産業の発展に資することを使命とする。
イ 懲戒に関する規定の整備
(ア) 懲戒権者を法務大臣とすること(新第47条,第48条第1項,第49条第1項~第3項,第50条第1項・第2項,第51条,第60条,第70条,第71条の2関係)
   司法書士法は,司法書士及び司法書士法人(以下「司法書士等」という。)に対する懲戒を,事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の長(以下「管轄法務局長」という。)の権限としている(同法第47条,第48条) 。一般に,懲戒権者は任命権者がなるのが通例であるが(国家公務員法(昭和22年法律第120号)第84条第1項等),司法書士等の業務の中心が登記等の法務局における事務であることから, 司法書士法の制定当初である昭和25年から,司法書士等の懲戒事由の存否を最もよく知り得る管轄法務局長に懲戒権限を持たせたものとされている(注1) 。
   もっとも,近年は,簡裁訴訟代理等関係業務や成年後見・財産管理業務(注2)など,裁判所が所管しているために必ずしも管轄法務局長において懲戒事由の存否を把握することが容易であるとはいえないものが多くなっている。また,複数の法務局又は地方法務局にまたがって事務所を設置する大規模な司法書士法人の増加(注3)や,オンラインによる登記申請の増加等も背景とした活動の広域化により,管轄区域外の法務局又は地方法務局への申請を行う機会も増加していることから,管轄法務局長が懲戒事由をよく知り得るとはいえない状況が生まれている。
   他方で,司法書士等に対する懲戒処分については,法務大臣が量定の大枠の基準を定めているものの(司法書士等に対する懲戒処分に関する訓令(平成19年5月17日付け法務省民二訓第1081号)),近年司法書士等の活動領域が拡大していることに伴って,ある行為が懲戒事由に該当するかどうかの法的判断や量定にも困難を伴う例も増えてきている。
   そこで,司法書士等に対する懲戒権者を管轄法務局長からその上級行政庁と位置付けられる法務大臣に改める必要があると考えられる。
   加えて,活動範囲が広範な司法書士法人等を前提とすれば,管轄法務局長以外の法務局又は地方法務局の長(以下,単に「法務局長」という。)が法務大臣の一元的な指揮の下で連携・分担を図りながら対応を行うことも可能となるものと考えられる。
   そこで,一部の事実調査事務等については広く全国の法務局長に委ねることも可能とする規定を新設することとしつつ(法務大臣の権限の委任規定を設け,それにより,法務大臣の権限の一部を委譲する。),懲戒権者については管轄法務局長から法務大臣に変更する改正を行うこととした(注4)(注5) 。
   なお,委譲する法務大臣の権限は,具体的には,事実の調査に関する権限等にとどめ,懲戒手続全体の指揮のほか,懲戒処分の要否及びその内容の決定については,法務大臣が行うこととすることを想定している。
   また,懲戒権者を法務大臣に変更することに伴い,従たる事務所の所在地を管轄する法務局長の懲戒権に関する規定(司法書士法第48条第2項)が不要となることから,併せて,この規定を削除することとした。
(注1)現在の司法書士制度の出発点である司法代書人を法的資格として確立した「司法代書人法(大正8年法律第48号) 」においては, 「司法代書人ハ地方裁判所ノ所属トス」(第2条) ,「司法代書人ハ地方裁判所ノ監督ヲ受ク」(第3条第1項)とされていた。
(注2)後見・財産管理等業務の件数
平成23年: 1万4926件
→平成29年: 6万4461件(約4倍の増)
(注3)複数の法務局又は地方法務局にまたがって事務所を設置する司法書士法人の数の推移
平成20年4月1日時点: 95法人
→平成30年4月1日時点: 258法人(約3倍の増)
(注4)公共嘱託登記司法書士協会に対する懲戒権者について
   現行法上,法務局又は地方法務局の管轄区域ごとに,当該区域内に事務所を有する司法書士又は司法書士法人のみが社員となって,その専門的能力を結合して官公署等からの登記の嘱託(いわゆる「公共嘱託」)の適正かつ迅速な実施に寄与することを目的とする一般社団法人として,公共嘱託登記司法書士協会(以下「協会」という。)に関する規定が定められており,その成立については管轄法務局長への届出を要するとされている(司法書士法第68条及び第68条の2)。そして,協会に対しても懲戒権に関する規定があり,その懲戒権者は管轄法務局長である(同法第70条において準用する第48条)が,この懲戒権は,管轄法務局長による監督上の命令(同法第69条の2第2項)に協会が違反した場合の制裁等のためのものであり,司法書士又は司法書士法人に対する懲戒とはその意味を異にする。
   また,協会の業務や財産の状況の検査等の日常的な監督権の行使については, 引き続き管轄法務局長とするのが合理的であり,今次改正案において司法書士・司法書士法人について懲戒権者を法務大臣とする趣旨も当てはまらない。
   以上により,協会に対する懲戒権限は, 引き続き管轄法務局長の権限とすることとするなど改正の対象外とした。
   なお,今般の改正により,協会に対する懲戒権者が司法書士法人に対する懲戒権者と異なることとなる。このことを明らかにするため,同法第70条において準用する懲戒に関する規定については,「法務大臣」を「第六十九条の二第一項に規定する法務局又は地方法務局の長」と読み替える旨の規定を置くこととした。
(注5)懲戒を地方支分機関の長ではなく,所管大臣の権限としている他の職業専門資格士法)
公認会計士法(権限委任規定あり),税理士法,社会保険労務士法(昭和43年法律第89号。権限委任規定あり。),弁理士法
【参照条文】
○国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)
(懲戒権者)
第八十四条 懲戒処分は,任命権者が,これを行う。
2 人事院は,この法律に規定された調査を経て職員を懲戒手続に付することができる。
      ※他の参照条文は別紙の1のとおり。
(イ) 懲戒に係る除斥期間の新設(新第50条の2関係)
   司法書士法には,懲戒について,弁護士法のような除斥期間(同法第63条)に関する規定がない。そのため,業務を行ってから相当程度の期間を経過した後に懲戒の求めがされた際,当時の資料等の廃棄や記憶の忘失等により,司法書士等において十分な防御をすることができなくならないように,司法書士等は業務に関する資料等の保存に相当な費用を負担し続けなければならず,過大な負担となっているとの指摘がされている。
   そこで,司法書士等に対する懲戒について,除斥期間を新設することとした。
   なお,除斥期間の具体的な年数については,例えば弁護士については,3年の除斥期間が設けられているところである。これに対し, 司法書士の業務は,紛争性のない権利変動についての登記の申請の代理など,一般に懲戒の事由の発覚に時間がかかるものも少なくない。加えて,司法書士がその業務において作成する資料のうちには,法令の規定に基づき7年間保存する必要があるものも存在する(犯罪による収益の移転防止に関する法律(平成19年法律第22号)第6条第2項参照)。これらを踏まえると,今般,司法書士法において新たに除斥期間を設けるに当たっては,その年数を7年とすることが相当である。
【参照条文】
○弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)
(除斥期間)
第六十三条 懲戒の事由があったときから三年を経過したときは,懲戒の手続を開始することができない。
○犯罪による収益の移転防止に関する法律(平成十九年法律第二十二号)
(確認記録の作成義務等)
第六条 特定事業者は,取引時確認を行った場合には,直ちに,主務省令で定める方法により, 当該取引時確認に係る事項, 当該取引時確認のためにとった措置その他の主務省令で定める事項に関する記録(以下「確認記録」という。)を作成しなければならない。
2 特定事業者は,確認記録を,特定取引等に係る契約が終了した日その他の主務省令で定める日から,七年間保存しなければならない。
(ウ) 戒告における聴聞手続の必要的実施(新第49条第3項関係)
   司法書士法は,懲戒の内容として,司法書士については戒告,2年以内の業務の停止及び業務の禁止を,司法書士法人については戒告,2年以内の業務の全部又は一部の停止及び解散を定めている(同法第47条,第48条)。このうち,戒告以外の懲戒処分については聴聞が必要的なものであるが,戒告については聴聞の機会の付与は必要的なものではない(同法第49条第3項・第4項,行政手続法(平成5年法律第88号)第13条第1項第1号ロ) 。
   もっとも,戒告であっても,その処分内容が国民に開示され,司法書士等の経歴として記録されることなどからすれば,司法書士等に対して与える事実上の不利益が大きく,その手続保障を図る必要があるとの指摘がされている。
   そこで,司法書士等に対する戒告についても,聴聞手続を必要的なものとする改正を行うこととした(注) 。
(注)戒告について,法律上,聴聞手続を必要的としている他の職業専門資格士法
公認会計士法,海事代理士法(昭和26年法律第32号),社会保険労務士法,弁理士法
【参照条文】
○行政手続法(平成五年法律第八十八号)
(不利益処分をしようとする場合の手続)
第十三条 行政庁は,不利益処分をしようとする場合には,次の各号の区分に従い, この章の定めるところにより, 当該不利益処分の名あて人となるべき者について, 当該各号に定める意見陳述のための手続を執らなければならない。
一 次のいずれかに該当するとき聴聞
イ 許認可等を取り消す不利益処分をしようとするとき。
ロ イに規定するもののほか,名あて人の資格又は地位を直接にはく奪する不利益処分をしようとするとき。
ハ 名あて人が法人である場合におけるその役員の解任を命ずる不利益処分,名あて人の業務に従事する者の解任を命ずる不利益処分又は名あて人の会員である者の除名を命ずる不利益処分をしようとするとき。
ニ イからハまでに掲げる場合以外の場合であって行政庁が相当と認めるとき。
二 前号イから二までのいずれにも該当しないとき弁明の機会の付与
      ※他の参照条文については別紙の2のとおり。
(エ) 清算結了後の司法書士法人に対する懲戒規定の新設(新第48条第2項)
   司法書士法は,戒告以外の懲戒処分について,司法書士登録の取消しを制限する規定を設けているが,清算結了の登記をした司法書士法人に対して懲戒処分をすることができる旨の規定を設けていない。
   もっとも,現行の司法書士法においては,清算を結了した司法書士法人については,法人格が消滅し,処分の名宛て人が消滅するため,これに対しては,もはや懲戒処分をすることができないものと解される。そのため, このことを利用して,懲戒手続に付された司法書士法人が,清算を結了させて法人格を消滅させることによって,懲戒処分を免れようとする事態が生じ得る。
   そこで,このような脱法的な行為を防止し,懲戒処分の実効性を確保するため,懲戒手続に付された司法書士法人については,清算結了の登記をした場合であっても, なお存続しているものとみなして懲戒することができる旨の規定を新設することとした(注) 。
(注)清算結了後の職業専門資格法人に対する懲戒に関する規定を設けている他の職業専門資格士法
公認会計士法,弁護士法,行政書士法(昭和26年法律第4号),税理士法,社会保険労務士法
【参照条文】
○弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)
(登録換等の請求の制限)
第六十二条(略)
2~4 (略)
5 懲戒の手続に付された弁護士法人は,清算が結了した後においても,この章の規定の適用については,懲戒の手続が結了するまで,なお存続するものとみなす。
      ※他の参照条文については別紙の3のとおり。
ウ   一人司法書士法人の許容(新第22条第2項第2号,第32条第1項,第44条第1項第7号・第2項,第44条の2,第46条第3項関係)
   司法書士法は,社員が一人の司法書士法人の設立等を許容しておらず,社員が2人以上でなければ設立することができず, また,社員が一人になり,そのなった日から引き続き6月間その社員が2人以上にならなかった場合においても,その6月を経過した時に解散することとされている(司法書士法第22条第2項第2号,第32条第1項,第44条第2項)。これらの規定は,司法書士の利用者の多様なニーズに対応するため業務の質を向上させるとともに,司法書士による継続的かつ安定的な業務提供や賠償責任能力の強化等の観点から,平成14年の司法書士法の一部改正により司法書士の事務所の法人化が認められた際に設けられたものである。
   もっとも,上記改正当時において,一人司法書士法人を認める必要性に乏しく,弁護士法とは異なり,司法書士法には一人司法書士法人の設立等を許容する旨の規定が置かれなかった。
   しかし,近年では,例えば,親と子の2人が社員となって司法書士法人を設立していたケースにおいて,その親が死亡したものの,新たな社員を探すことができず,司法書士法人を清算しなければならなくなる事態が生ずるなど,一人法人を許容しないために法人制度の利便性が損なわれているとの指摘がされている(注1) 。また,法人化により経営・収支状況等の透明性が確保されれば,国や公共団体が行う競争入札に参加しやすくなるとの利点もあり, このような点をとらえて一人司法書士法人を設立したいとのニーズがあるとの指摘もされている(注2) 。
   そこで,社員が一人であっても司法書士法人を設立・維持することができるように規定を改めることとした(注3) 。
   具体的には,司法書士法人の設立や定款の定めは司法書士が「共同して」行う必要があると規定する部分を削除するほか,社員が一人になったことを解散事由とする規定を改めて「社員の欠亡」を解散事由とすることとした(弁護士法第30条の23第7号参照) 。
   加えて,依頼者保護等の観点から,社員の死亡により社員の欠亡に至った場合には, 当該社員の相続人の同意を得て,新たに社員を加入させて司法書士法人を継続することができる旨の規定も併せて設けることとした(弁護士法第30条の24参照) 。
(注1)平成25年度から平成29年度までの間に解散した司法書士法人のうち,社員が一人になった後に解散した司法書士法人の割合は50%
(注2)法人化により,個人と法人の財産が明確に分離されることなどにより経営・収支状況等の透明性が確保され,受託業務の履行の確実性を客観的に示すことが可能となるなど受託事業者としての信頼性が高まることにより,競争入札に参加しやすくなる。
(注3)一人法人を許容している他の職業専門資格士法
弁護士法,社会保険労務士法(なお,社会保険労務士法については,平成26年の同法改正により一人法人を許容している。)
【参照条文】
○弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)
(解散)
第三十条の二十三 弁護士法人は,次に掲げる理由によって解散する。
一~六(略)
七 社員の欠亡
(弁護士法人の継続)
第三十条の二十四 清算人は,社員の死亡により前条第一項第七号に該当するに至った場合に限り, 当該社員の相続人(第三十条の三十第二項において準用する会社法第六百七十五条において準用する同法第六百八条第五項の規定により社員の権利を行使する者が定められている場合にはその者)の同意を得て,新たに社員を加入させて弁護士法人を継続することができる。
      ※他の参照条文については別紙の4のとおり。
エ 権限委任規定の新設(新第71条の2関係)
   前記イ(ア)に記載のとおり,懲戒権者を法務大臣と変更することに伴い,一部の事実調査に係る権限については全国の法務局長に委ねることも可能とする規定を新設する必要がある。
   そこで,法務大臣の権限の委任を許容する規定を設けることとした。なお,権限の委任規定は細目的事項に関する省令委任規定の前に置かれる例が多いことから(国際観光旅客税法(平成30年法律第16号)第22条,所有者不明士地の利用の円滑化等に関する特別措置法(平成30年法律第49号)第45条),第72条(法務省令への委任)の前に第71条の2として置くこととした。
【参照条文】
○国際観光旅客税法(平成三十年法律第十六号)
(税関長の権限の委任)
第二十二条 税関長は,政令で定めるところにより,その権限の一部を税関の支署その他の税関官署の長に委任することができる。
(財務省令への委任)
第二十三条 この法律に定めるもののほか, この法律の規定による書類の記載事項又は提出の手続その他この法律を実施するため必要な事項は,財務省令で定める。
○所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法(平成三十年法律第四十九号)
(権限の委任)
第四十五条 この法律に規定する国士交通大臣の権限は,国士交通省令で定めるところにより,その一部を地方整備局長又は北海道開発局長に委任することができる。
(省令への委任)
第四十七条 この法律に定めるもののほか, この法律の実施のため必要な事項は,国土交通省令又は法務省令で定める。
(2) 土地家屋調査士法の一部改正
   司法書士法と土地家屋調査士法は,主として登記の代理を業とする専門資格者に関する法律であり,ほぼ同様の構造となっている。そのため,司法書士法及び土地家屋調査士法の構造の同一性を維持するため,業務に関する規定など専門資格固有の内容を除き,両法律を併せて同内容の改正をしてきた経緯があり,例えば,司法書士法及び士地家屋調査士法の一部を改正する法律(昭和60年法律第86号)においては,公共嘱託登記司法書士協会及び公共嘱託登記土地家屋調査士協会の創設に係る改正を,司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律(平成14年法律第33号)においては,司法書士法人及び土地家屋調査士法人制度の創設,国民一般からの懲戒申出制度の創設,報酬規定の削除等の改正をしている。今般の改正においても,引き続き司法書士法及び土地家屋調査士法の構造の同一性を維持するため,司法書士法の改正と併せて,土地家屋調査士法についても,同様の改正をすることとする。
ア 使命を明らかにする規定の新設(新第1条,第41条第1項関係)
   土地家屋調査士法も,司法書士法と同様に,第1条に目的規定を置き,「この法律は,土地家屋調査士の制度を定め,その業務の適正を図ることにより,不動産の表示に関する登記手続の円滑な実施に資し,もって不動産に係る国民の権利の明確化に寄与することを目的とする。」としている。
   この目的規定は,昭和54年の土地家屋調査士法の一部改正により,「この法律は,登記簿における不動産の表示の正確さを確保するため,土地家屋調査士の制度を定め,その業務の適正を図ることを目的とする。」という規定を改めたものである。
   もっとも,平成17年の土地家屋調査士法の一部改正により,筆界特定の手続についての代理業務等や,法務大臣が認定した者に限り,土地の筆界が現地において明らかでないことを原因とする民事に関する紛争に係る民間紛争解決手続において,弁護士との共同受任により代理等をする業務をすることができることとなるなどした。
   上記2記載のとおり,士地家屋調査士制度を取り巻く状況の大きな変化に伴い,士地家屋調査士が実際に取り扱っている業務の内容は拡大している。そこで,不動産の表示に関する登記に加えて土地の筆界を明らかにする業務の専門家として, より広い分野において,国民の権利の明確化に寄与し,国民生活の安定と向上に資する活動を行う使命を負っていることを土地家屋調査士法の冒頭で宣明することが適切であると考えられる。
   また, このことにより,土地家屋調査士にその職責(土地家屋調査士法第2条)をよく自覚させることができ,その資質の更なる向上を図ることにもつながると考えられる。
   そこで,不動産の表示に関する登記に加えて土地の筆界を明らかにする業務の専門家として,国民の権利の明確化に寄与し,国民生活の安定と向上に資することを使命とする旨の規定を設ける必要がある。
【参照条文】
○土地家屋調査士法施行規則(昭和五十四年法務省令第五十三号)
(調査士法人の業務の範囲)
第二十九条 法第二十九条第一項第一号の法務省令で定める業務は,次の各号に掲げるものとする。
一 当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱により,鑑定人その他これらに類する地位に就き,土地の筆界に関する鑑定を行う業務又はこれらの業務を行う者を補助する業務
二 土地の筆界の資料及び境界標を管理する業務
三~五(略)
イ 懲戒に関する規定の整備
(ア) 懲戒権者を法務大臣とすること(新第42条,第43条第1項,第44条第1項~第3項,第45条第1項・第2項,第46条,第55条,第65条,第66条の2条関係)
土地家屋調査士法は,土地家屋調査士及び土地家屋調査士法人(以下「土地家屋調査士等」という。)に対する懲戒を,司法書士法と同様に,管轄法務局長の権限としている(同法第42条,第43条) 。土地家屋調査士の制度は,昭和25年の士地家屋調査士法の制定により設けられたものであるが,その当初から,懲戒を,管轄法務局の権限としていた。
   その趣旨は,司法書士法と同様に,土地家屋調査士の業務の中心が登記等の法務局における事務であることから,土地家屋調査士等の懲戒事由の存否を最もよく知り得る管轄法務局長に懲戒権限を持たせたものとされている。
   もっとも,土地家屋調査士についても,近年はその活動領域が拡大し,管轄法務局長において懲戒事由の存否を把握することが容易であるとはいえない状況が生まれている。
   そこで,土地家屋調査士についても, 司法書士法と同様に,懲戒権者を管轄法務局長からその上級行政庁と位置付けられる法務大臣に改めることとした(注) 。
   また,一部の事実調査事務等については広く全国の法務局長に委ねることも可能とする規定を新設することとすること(法務大臣の権限の委任規定を設け,それにより,法務大臣の権限の一部を委譲する。) も,司法書士法と同様である。
   なお,懲戒権者を法務大臣に変更することに伴い,従たる事務所の所在地を管轄する法務局長の懲戒権に関する規定(士地家屋調査士法第43条第2項)が不要となることから,併せて, この規定を削除することとした。また,改正後の第43条第2項を準用しないことについては,司法書士法と同じ整理によるものである。
(注)公共嘱託登記土地家屋調査士協会に対する懲戒権者についても,司法書士法と同様, 引き続き管轄法務局長とする。また,土地家屋調査士法人に対する懲戒権者と異なることを明らかにするために, 「法務大臣」を「第六十四条の二第一項に規定する法務局又は地方法務局の長」と読み替える旨の規定を置くこととした。
(イ) 懲戒に係る除斥期間の新設(新第45条の2関係)
   土地家屋調査士法にも,司法書士法と同様に,弁護士法のような,懲戒に係る除斥期間の規定(同法第63条)はない。そこで,土地家屋調査士等に対する懲戒についても,司法書士法と同様に,除斥期間を新設することとした。
(ウ) 戒告における聴聞手続の必要的実施(新第44条第3項関係)
   土地家屋調査士法は,司法書士法と同様に,懲戒の内容として,士地家屋調査士については戒告, 2年以内の業務の停止及び業務の禁止を,士地家屋調査士法人については戒告, 2年以内の業務の全部又は一部の停止及び解散を定めているが(同法第42条,第43条),戒告については聴聞の機会の付与は必要的なものではない(同法第44条第3項・第4項,行政手続法第13条第1項第1号ロ) 。
   もっとも,戒告であっても,その処分内容が国民に開示され,司法書士等の経歴として記録されることなどからすれば,土地家屋調査士等に対して与える事実上の不利益が大きく,その手続保障を図る必要があるとの指摘がされている。
   そこで,土地家屋調査士等に対する戒告についても,司法書士等と同様に,聴聞手続を必要的なものとする改正を行うこととした。
(エ) 清算結了後の土地家屋調査士法人に対する懲戒規定の新設(新第43条第2項)
   土地家屋調査士法は, 司法書士法と同様に,戒告以外の懲戒処分について,土地家屋調査士登録の取消しを制限する規定を設けているが,清算結了の登記をした土地家屋調査士法人に対して懲戒処分をすることができる旨の規定を設けていない。
   そこで,司法書士法と同様に,脱法的な行為の防止の観点から,懲戒手続に付された土地家屋調査士法人については,清算結了の登記をした場合であっても,なお存続しているものとみなして懲戒することができる旨の規定を新設することとした。
ウ ー人土地家屋調査士法人の許容(新第26条,第31条第1項,第39条第1項第7号・第2項,第39条の2,第41条第3項関係)
   土地家屋調査士法は,司法書士法と同様に,平成14年の土地家屋調査士法改正により,士地家屋調査士法人の設立が認められたが,司法書士法人と同様に,一人土地家屋調査士法人の設立等を許容する旨の規定は置かれなかった(土地家屋調査士法第26条,第31条第1項,第39条第2項) 。
   しかし,土地家屋調査士法人においても, 司法書士法人と同様に,一人法人を許容しないために法人制度の利便性が損なわれているとの指摘がされている。また,法人化により経営・収支状況等の透明性が確保されれば,国や公共団体が行う競争入札に参加しやすくなるとの利点もあり, このような点をとらえて一人土地家屋調査士法人を設立したいとのニーズがあるとの指摘もされている。
   そこで,社員が一人であっても土地家屋調査士法人を設立・維持することができるように規定を改めることとした。
   具体的には,土地家屋調査士法人の設立や定款の定めは土地家屋調査士が「共同して」行う必要があると規定する部分を削除するほか,社員が一人になったことを解散事由とする規定を改めて「社員の欠亡」を解散事由とすることとした(弁護士法第30条の23第7号参照) 。
   加えて,社員の死亡により社員の欠亡に至った場合には, 当該社員の相続人の同意を得て,新たに社員を加入させて士地家屋調査士法人を継続することができる旨の規定も併せて設けることとした(弁護士法第30条の24参照) 。
エ 権限委任規定の新設(新66条の2関係)
   司法書士法と同様に,前記イ(ア)に記載のとおり,懲戒権者を法務大臣と変更することに伴い,一部の事実調査に係る権限については全国の法務局長に委ねることも可能とする規定を新設する必要があることから,法務大臣の権限の委任を許容する規定を設けることとした。なお,権限の委任規定は細目的事項に関する省令委任規定の前に置かれる例が多いことから,第67条(法務省令への委任)の前に第66条の2として置くこととした。

4 附則の概要
(1) 施行期日(附則第1条関係)
   附則第1条は,施行期日について,公布の日から1年6月を超えない範囲内において政令で定める日とするものである。
(2) 司法書士法人の継続に関する経過措置(附則第2条関係)
   附則第2条は,施行日前に社員が一人となったために解散したが,施行日までに清算手続が結了していない司法書士法人について,一人法人として継続することを許容することを定めるものである(注) 。
(注)それまで社員が複数いることが存続要件となっていた有限会社について,社員が一人の有限会社を許容する改正をした商法等の一部を改正する法律(平成2年法律第64号)においても, 同様の経過措置が設けられている。
【参照条文】
○商法等の一部を改正する法律(平成二年法律第六十四号)
附則
(有限会社の継続に関する経過措置)
第二十四条 この法律の施行前に改正前の有限会社法第六十九条第一項第五号の規定により解散した有限会社は, この法律の施行後は,新たに社員を加入させることをしないで,会社を継続することができる。ただし,資本の総額が三百万円に満たない有限会社については,この法律の施行後五年を経過した場合は,この限りでない。
○有限会社法(商法等の一部を改正する法律(平成二年法律第六十四号)による改正前のもの)
第六十九条有限会社ハ左ノ事由二因リテ解散ス
ー~四(略)
五 社員ガー人ト為リタルコト
六・七(略)
(3) 清算結了後の司法書士法人の懲戒に関する経過措置(附則第3条関係)
   附則第3条は,清算結了後の司法書士法人の懲戒について規定する新司法書士法第48条第2項の規定の適用に関して,施行日以後に同条第1項の規定による処分の手続に付された司法書士法人について適用することを定めるものである(注) 。
(注)清算結了後の職業専門資格法人に対する懲戒に関する規定を設けた他の職業専門資格者の法律の改正についてみると,平成15年の公認会計士法の一部を改正する法律の附則第27条第3項においても, 同様の経過措置が設けられている。
【参照条文】
○公認会計士法の一部を改正する法律(平成一五年六月六日法律第六七号)
附則
(監査法人に対する処分に関する経過措置)
第二十七条(略)
2 (略)
3 新法第三十四条の二十一第四項の規定は,施行日以後に同条第二項の規定による処分の手続に付された監査法人について適用する。
(注) 「新法第三十四条の二十一第四項の規定」は,現在,公認会計士法第34条の21第5項である。
(4) 司法書士又は司法書士法人の懲戒の事由に関する経過措置(附則第4条関係)
   附則第4条は,司法書士又は司法書士法人に対する新司法書士法第47条又は第48条第1項の規定による処分に関しては,施行日前に生じた事由については, なお従前の例によることを定めるものである。
(5) 司法書士又は司法書士法人の懲戒の手続の除斥期間に関する経過措置(附則第5条関係)
   附則第5条は,施行日前に生じた事実に基づく懲戒処分の手続について,除斥期間に関する規定(新第50条の2)の適用から,施行日前に処分の手続を開始したものを除くことを規定している。
   なお,「処分の手続を開始した」といえる時点としては,税理士法(昭和26年法律第237号)第48条の20第3項の「処分の手続に付された」という文言に関する解釈通達において「税理士法人に対し,違法行為等についての処分に係る聴聞又は弁明の機会の付与について行政手続法第15条第1項又は第30条に規定する通知がなされた場合をいう」とされていることと同様,現行の司法書士法上,聴聞の機会を付与することを要する処分については,行政手続法第15条第1項の通知又は同条第3項の掲示がされた時点,聴聞の機会の付与を要しない戒告については,戒告処分の通知がされた時点と考えられる。
【参照条文】
○税理士法(昭和26年法律第237号)
第四十八条の二十(略)
2 (略)
3 第一項の規定による処分の手続に付された税理士法人は,清算が結了した後においても, この条の規定の適用については, 当該手続が結了するまで,なお存続するものとみなす。
4 (略)
(6) 司法書士又は司法書士法人の懲戒の手続等に関する経過措置(附則第6条関係)
   附則第6条は,第1項において,司法書士又は司法書士法人の懲戒手続に関し,施行日前に旧司法書士法の規定により法務局又は地方法務局の長がした処分,手続その他の行為は,施行日以後は新司法書士法の相当規定により法務大臣がした処分,手続その他の行為とみなすことを規定し,第2項において,司法書士又は司法書士法人の懲戒手続に関し,この法律の施行の際現に旧司法書士法の規定により法務局又は地方法務局の長に対してされている通知その他の行為は,施行日以後は新司法書士法の相当規定により法務大臣に対してされた通知その他の行為とみなすことを規定し,第3項において,司法書士又は司法書士法人の懲戒手続に関し,施行日前に旧司法書士法又はこれに基づく命令の規定により法務局又は地方法務局の長に対して報告その他の手続をしなければならない事項で,施行日前にその手続がされていないものについては,施行日以後は,これを新司法書士法又はこれに基づく命令の相当規定により法務大臣に対してその手続をしなければならないとされた事項についてその手続がされていないものとみなして,当該相当規定を適用することを規定している。
(7) 土地家屋調査士に関する経過措置(附則第7条~第1 1条関係)
   土地家屋調査士に関する経過措置は,司法書士に関する経過措置(第2条から第6条まで)と同趣旨である。
(8) 政令への委任(附則第12条関係)
   附則第12条は,附則第2条から第11条までに規定するもののほか,この法律の施行に関し必要な経過措置は,政令で定めることとするものである。

5 今後のスケジュール
   本年通常国会への提出を予定

【別紙】
1 懲戒を地方支分機関の長ではなく,所管大臣の権限としている他の職業専門資格士法公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)
(虚偽又は不当の証明についての懲戒)
第三十条 公認会計士が,故意に,虚偽,錯誤又は脱漏のある財務書類を虚偽,錯誤及び脱漏のないものとして証明した場合には,内閣総理大臣は,前条第二号又は第三号に掲げる懲戒の処分をすることができる。
2 公認会計士が,相当の注意を怠り,重大な虚偽,錯誤又は脱漏のある財務書類を重大な虚偽,錯誤及び脱漏のないものとして証明した場合には,内閣総理大臣は,前条第一号又は第二号に掲げる懲戒の処分をすることができる。
3 監査法人が虚偽,錯誤又は脱漏のある財務書類を虚偽,錯誤及び脱漏のないものとして証明した場合において,当該証明に係る業務を執行した社員である公認会計士に故意又は相当の注意を怠った事実があるときは,当該公認会計士について前二項の規定を準用する。
(一般の懲戒)
第三十一条 公認会計士がこの法律若しくはこの法律に基づく命令に違反した場合又は第三十四条の二の規定による指示に従わない場合には,内閣総理大臣は,第二十九条各号に掲げる懲戒の処分をすることができる。
2 公認会計士が,著しく不当と認められる業務の運営を行った場合には,内閣総理大臣は,第二十九条第一号又は第二号に掲げる懲戒の処分をすることができる。
(権限の委任)
第四十九条の四 内閣総理大臣は,この法律による権限(政令で定めるものを除く。)を金融庁長官に委任する。
2~5 (略)
○税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)
(脱税相談等をした場合の懲戒)
第四十五条 財務大臣は,税理士が,故意に,真正の事実に反して税務代理若しくは税務書類の作成をしたとき,又は第三十六条の規定に違反する行為をしたときは,二年以内の税理士業務の停止又は税理士業務の禁止の処分をすることができる。
2 財務大臣は,税理士が,相当の注意を怠り,前項に規定する行為をしたときは,戒告又は二年以内の税理士業務の停止の処分をすることができる。
(一般の懲戒)
第四十六条 財務大臣は,前条の規定に該当する場合を除くほか,税理士が,第三十三条の二第一項若しくは第二項の規定により添付する書面に虚偽の記載をしたとき,又はこの法律若しくは国税若しくは地方税に関する法令の規定に違反したときは,第四十四条に規定する懲戒処分をすることができる。
○社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)
(不正行為の指示等を行った場合の懲戒)
第二十五条の二 厚生労働大臣は,社会保険労務士が,故意に,真正の事実に反して申請書等の作成,事務代理若しくは紛争解決手続代理業務を行ったとき,又は第十五条の規定に違反する行為をしたときは,一年以内の開業社会保険労務士若しくは開業社会保険労務士の使用人である社会保険労務士若しくは社会保険労務士法人の社員若しくは使用人である社会保険労務士の業務の停止又は失格処分の処分をすることができる。
2 厚生労働大臣は,社会保険労務士が,相当の注意を怠り,前項に規定する行為をしたときは,戒告又は一年以内の開業社会保険労務士若しくは開業社会保険労務士の使用人である社会保険労務士若しくは社会保険労務士法人の社員若しくは使用人である社会保険労務士の業務の停止の処分をすることができる。
(一般の懲戒)
第二十五条の三 厚生労働大臣は,前条の規定に該当する場合を除くほか,社会保険労務士が,第十七条第一項若しくは第二項の規定により添付する書面若しくは同条第一項若しくは第二項の規定による付記に虚偽の記載をしたとき,この法律及びこれに基づく命令若しくは労働社会保険諸法令の規定に違反したとき,又は社会保険労務士たるにふさわしくない重大な非行があったときは,第二十五条に規定する懲戒処分をすることができる。
(権限の委任)
第三十条 この法律に規定する厚生労働大臣の権限は,厚生労働省令で定めるところにより,地方厚生局長及び都道府県労働局長に委任することができる。
2 前項の規定により地方厚生局長に委任された権限は,厚生労働省令で定めるところにより,地方厚生支局長に委任することができる。
○弁理士法(平成十二年法律第四十九号)
(懲戒の種類)
第三十二条 弁理士がこの法律若しくはこの法律に基づく命令に違反したとき,又は弁理士たるにふさわしくない重大な非行があったときは,経済産業大臣は,次に掲げる処分をすることができる。
一 戒告
二 二年以内の業務の全部又は一部の停止
三 業務の禁止

2 戒告について聴聞手続を必要的としている他の職業専門資格士法
○公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)
(懲戒の種類)
第二十九条 公認会計士に対する懲戒処分は,次の三種とする。
一 戒告
二 二年以内の業務の停止
三 登録の抹消
(処分の手続)
第三十二条(略)
2 . 3 (略)
4 内閣総理大臣は,第三十条又は第三十一条の規定により第二十九条第一号又は第二号に掲げる懲戒の処分をしようとするときは,行政手続法(平成五年法律第八十八号)第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず,聴聞を行わなければならない。
5 第三十条又は第三十一条の規定による懲戒の処分は,聴聞を行った後,相当な証拠により第三十条又は第三十一条に規定する場合に該当する事実があると認めたときにおいて,公認会計士・監査審査会の意見を聴いて行う。ただし,懲戒の処分が第四十一条の二の規定による勧告に基づくものである場合は,公認会計士・監査審査会の意見を聴くことを要しないものとする。
○海事代理士法(昭和二十六年法律第三十二号)
(懲戒)
第二十五条 海事代理士が,この法律又はこの法律に基く処分に違反したときは,地方運輸局長は,左に掲げる処分をすることができる。
一 戒告
二 一年以内の業務の停止
三 登録のまつ消
2 地方運輸局長は,前項第一号又は第二号に掲げる処分をしようとするときは,行政手続法第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず,聴聞を行わなければならない。
3 地方運輸局長は,第一項各号に掲げる処分に係る聴聞を行うに当たっては,その期日の七日前までに,行政手続法第十五条第一項の規定による通知をしなければならない。
○社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)
(聴聞の特例)
第二十五条の四 厚生労働大臣は,第二十五条の二又は第二十五条の三の規定による戒告又は業務の停止の懲戒処分をしようとするときは,行政手続法(平成五年法律第八十八号)第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず,聴聞を行わなければならない。
2 厚生労働大臣は,第二十五条の二又は第二十五条の三の規定による懲戒処分に係る聴聞を行うに当たっては,その期日の一週間前までに,行政手続法第十五条第一項の規定による通知をし,かつ,聴聞の期日及び場所を公示しなければならない。
3 前項の聴聞の期日における審理は,公開により行わなければならない。
○弁理士法(平成十二年法律第四十九号)
(懲戒の種類)
第三十二条 弁理士がこの法律若しくはこの法律に基づく命令に違反したとき,又は弁理士たるにふさわしくない重大な非行があったときは,経済産業大臣は,次に掲げる処分をすることができる。
一 戒告
二 二年以内の業務の全部又は一部の停止
三 業務の禁止
(懲戒の手続)
第三十三条(略)
2. 3 (略)
4 経済産業大臣は,前条の規定により戒告又は二年以内の業務の停止の処分をしようとするときは,行政手続法(平成五年法律第八十八号)第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず,聴聞を行わなければならない。
5 前条の規定による懲戒の処分は,聴聞を行った後,相当な証拠により同条に該当する事実があると認めた場合において,審議会の意見を聴いて行う。
○弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)
(行政手続法の適用除外)
第四十三条の十五 弁護士会がこの法律に基づいて行う処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第二章、第三章及び第四章の二の規定は、適用しない。
(行政手続法の適用除外)
第四十九条の二 日本弁護士連合会がこの法律に基づいて行う処分については、行政手続法第二章、第三章及び第四章の二の規定は、適用しない。
(懲戒委員会の審査手続)
第六十七条(略)
2 審査を受ける弁護士又は審査を受ける弁護士法人の社員は、審査期日に出頭し、かつ、陳述することができる。この場合において、その弁護士又は弁護士法人の社員は、委員長の指揮に従わなければならない。
3  (略)

3 清算結了後の職業専門資格法人に対する懲戒に関する規定を設けている他の職業専門資格士法
○公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)
(虚偽又は不当の証明等についての処分等)
第三十四条の二十一(略)
2~4 (略)
5 第二項及び第三項の規定による処分の手続に付された監査法人は,清算が結了した後においても, この条の規定の適用については,当該手続が結了するまで,なお存続するものとみなす。
6 . 7 (略)
○行政書士法(昭和二十六年法律第四号)
(行政書士法人に対する懲戒)
第十四条の二(略)
2 . 3 (略)
4 第一項又は第二項の規定による処分の手続に付された行政書士法人は,清算が結了した後においても, この条の規定の適用については,当該手続が結了するまで,なお存続するものとみなす。
5 (略)
○税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)
(違法行為等についての処分)
第四十八条の二十(略)
2 (略)
3 第一項の規定による処分の手続に付された税理士法人は,清算が結了した後においても, この条の規定の適用については, 当該手続が結了するまで,なお存続するものとみなす。
4 (略)
○社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)
(違法行為等についての処分)
第二十五条の二十四(略)
2 (略)
3 第一項の規定による処分の手続に付された社会保険労務士法人は,清算が結了した後においても, この条の規定の適用については, 当該手続が結了するまで, なお存続するものとみなす。
4 (略)

4 一人法人を許容している他の職業専門資格士法
○社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)
(設立)
第二十五条の六 社会保険労務士は,この章の定めるところにより,社会保険労務士法人(第二条第一項第一号から第一号の三まで,第二号及び第三号に掲げる業務を行うことを目的として,社会保険労務士が設立した法人をいう。以下同じ。)を設立することができる。
(設立の手続)
第二十五条の十一 社会保険労務士法人を設立するには,その社員になろうとする社会保険労務士が,定款を定めなければならない。
2 . 3 (略)
(解散)
第二十五条の二十二 社会保険労務士法人は,次に掲げる理由によって解散する。
一~六(略)
七 社員の欠亡
2 (略)
(社会保険労務士法人の継続)
第二十五条の二十二の二 清算人は,社員の死亡により前条第一項第七号に該当するに至った場合に限り,当該社員の相続人(第二十五条の二十五第二項において準用する会社法第六百七十五条において準用する同法第六百八条第五項の規定により社員の権利を行使する者が定められている場合にはその者)の同意を得て,新たに社員を加入させて社会保険労務士法人を継続することができる。


第2 関連記事その他
1 司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案(第198回国会閣法第46号)は,衆参両院において全会一致で成立しました(衆議院HPの「議案審議経過情報」,及び参議院HPの「議案情報」参照)。
2 司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律(令和元年6月12日法律第29号)は,公布の日から1年6月以内の政令で定める日である令和2年8月1日から施行されました(法務省HPの「司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律について」参照)。
3 登記はその記載事項につき事実上の推定力を有しますから,登記事項は反証のない限り真実であると推定されます(最高裁昭和46年6月29日判決(判例秘書に掲載))。
4 法務省の情報公開文書として以下の文書を掲載しています。
(法律案審議録に含まれている資料)
・ 司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案(第198回国会閣法第46号)の概要
・ 司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案(第198回国会閣法第46号) 説明要旨
・ 司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案(第198回国会閣法第46号)の準用読替表
・ 司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案(第198回国会閣法第46号)の新旧条文対照表
・ 司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案(第198回国会閣法第46号) 用例集目次
・ 法務省民事局の追加御説明資料(1頁だけです。)
(国会答弁資料)
・ 司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律(令和元年6月12日法律第29号)の国会答弁資料(平成31年4月11日の参議院法務委員会)1/22/2
・ 司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律(令和元年6月12日法律第29号)の国会答弁資料(令和元年5月31日の衆議院法務委員会)1/42/43/44/4
4 以下の記事も参照してください。
 司法書士資格の変遷
・ 司法書士の業務に関する司法書士法の定めの変遷
・ 弁護士以外の士業の懲戒制度
法律案審議録からの抜粋です。

検事の研修日程

目次
1 総論
2 新任検事研修の日程
3 関連記事その他

1 総論
(1) 法務省HPに掲載されている,検事研修関係文書を読めば, 平成22年度当時の,新任検事研修,検事一般研修(任官後概ね3年前後の検事を対象)及び検事専門研修(任官後概ね7年ないし10年目の検事を対象)の詳細が分かります。
(2) 法務省HPの「検事に採用されてから」の「検事研修の概要」でも,新任検事研修,検事一般研修及び検事専門研修の3種類があると書いてあります。


2 新任検事研修の日程
* 「第77期新任検事研修の日程について(令和7年3月19日付の法務総合研究所長の通知)」といったファイル名です。
・ 第77期新任検事の研修日程(令和7年3月31日(月)~同年5月9日(金)の40日間)
・ 令和 5年度新任検事(第76期)研修日程(令和5年12月19日(火)~令和6年1月31日(水)の44日間)
・ 令和 4年度新任検事(第75期)研修日程(令和4年12月13日(火)~令和5年1月31日(火)の50日間)
・ 令和 4年度新任検事(第74期)研修日程(令和4年4月26日(火)~同年6月10日(金)の46日間)
・ 令和 2年度新任検事研修日程(令和3年1月6日(水)~同年2月9日(火)の35日間)(73期新任検事が対象)
・ 令和  元年度新任検事研修日程(令和元年12月17日(火)~令和 2年1月31日(金)の46日間)(72期新任検事が対象)
・ 平成30年度新任検事研修日程(平成30年12月18日(火)~平成31年4月 9日(火)の113日間)(71期新任検事が対象)
・ 平成29年度新任検事研修日程(平成29年12月19日(火)~平成30年3月30日(金)の102日間)(70期新任検事が対象)
・ 平成28年度新任検事研修日程(平成28年12月20日(火)~平成29年3月31日(金)の102日間)(69期新任検事が対象)
・ 平成25年度新任検事研修日程(平成25年12月25日(水)~平成26年3月31日(月)の 97日間)(66期新任検事が対象)
・ 平成24年度新任検事研修日程(平成24年12月26日(水)~平成25年3月29日(金)の 94日間)(65期新任検事が対象)


3 関連記事その他
(1)ア 検事の研修はいずれも法務省本省(赤れんが)又は法務省浦安総合センター(浦安)で実施されていますところ,法務省浦安総合センターには法務総合研究所研究部があります。
イ 株式会社環総合設計HP「法務省浦安総合センター」が載っています。
(2) 「新任検事のTOEFL受験について」を以下のとおり掲載しています。
74期75期76期
(3)ア 以下の文書を掲載しています。
① 法務省浦安総合センターの概要及び庁舎平面図(A館,ひので寮,B館,みづき寮,体育館,食堂及び渡廊下)
② 法務省浦安総合センターの配置図(研修棟,宿泊棟(ひので寮及びみづき寮),体育館,研究研修棟及び分室棟)
イ 以下の記事も参照してください。
・ 検事採用願を提出した検事志望の司法修習生は二回試験に落ちない限り採用されると思われること
 司法修習生の検事採用までの日程
→ 検事志望者に対する面接選考の実施に関する文書も掲載しています。
 現行60期以降の,検事任官者に関する法務省のプレスリリース

・ 新60期以降の,新任検事辞令交付式及び判事補の採用内定の発令日
・ 新任検事辞令交付式に関する文書
・ 法務総合研究所

平成31年3月提出の,法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律等の一部を改正する法律案の説明資料

目次
1 法律案の説明資料
2 法律成立までの経緯
3 国会答弁資料
4 関連記事

1 法律案の説明資料
(1) 文部科学省高等教育局及び法務省大臣官房司法法制部が作成した,平成31年3月提出の,法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律等の一部を改正する法律案の説明資料を以下のとおり掲載しています。
① 平成31年2月 8日付の資料1/2及び2/2
・ 同日時点の法律案及び新旧対照表と一緒に読んだ方が分かりやすいです。
② 平成31年2月27日付の,修正に伴う追加資料
・ 同日時点の法律案及び新旧対照表法務省HPに載ってある,国会に提出された法律案及び新旧対照表と全く同じです。)と一緒に読んだ方が分かりやすいです。
・ 平成31年2月8日時点のものと比べると,(a)法科大学院において涵養する学識及び能力並びに素養について定める連携法4条1号,並びに(b)経過措置について定める付則2条1号の改正内容に修正が加わっています。
(2) 「一問一答 民法(債権関係)改正」のように,改正事項ごとの説明が詳しく書いてあります。
(3) 平成31年 2月8日付の資料35頁ないし41頁によれば,学校教育法施行令23条及び23条の2の改正により,法科大学院の収容定員を認可事項とし,総数を定め,それを超えた定数増を認めないことにする予定となっています。
(4) 用例集(「法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律等の一部を改正する法律案」関係)(平成31年2月8日付)を掲載しています。


2 法律成立までの経緯
(1) 法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律等の一部を改正する法律案は,平成31年3月12日の閣議で決定され,同日,第198回国会閣法第45号として国会に提出され,令和元年6月19日に可決成立し,令和元年6月26日法律第44号として公布されました。
(2) 提出時法律案のまま成立したのであって,国会における修正はありませんでした(衆議院HPの「閣法 第198回国会 45 法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律等の一部を改正する法律案」参照)。

3 国会答弁資料
(1)
 文部科学省の国会答弁資料を以下のとおり掲載しています。
① 平成31年4月24日の衆議院文部科学委員会1/2及び2/2
② 平成31年4月26日の衆議院文部科学委員会
③ 令和 元年5月 8日の衆議院文部科学委員会
④ 令和 元年5月23日の参議院文教科学委員会1/2及び2/2
⑤ 令和 元年6月18日の参議院文教科学委員会1/2及び2/2
(2) 法務省の国会答弁資料を以下のとおり掲載しています。
① 平成31年4月24日の衆議院文部科学委員会1/2及び2/2
② 平成31年4月26日の衆議院文部科学委員会1/32/3及び3/3
③ 令和 元年5月 8日の衆議院文部科学委員会
④ 令和 元年5月23日の参議院文教科学委員会1/2及び2/2
⑤ 令和 元年6月18日の参議院文教科学委員会1/2及び2/2

4 関連記事
・ 司法修習生の給費制,貸与制及び修習給付金
・ 修習給付金制度を創設した平成29年の裁判所法改正法に関する,衆議院法務委員会における国会答弁資料
・ 修習給付金制度を創設した平成29年の裁判所法改正法に関する,参議院法務委員会における国会答弁資料

法務省作成の,令和元年6月18日の参議院文教科学委員会の国会答弁資料

法務・検察幹部名簿(平成24年4月以降)

目次
1 法務・検察幹部名簿
2 決裁者が法務大臣となる検察官人事
3 テキスト形式の法務・検察幹部名簿
4 検事の処遇や人事は裁判所と似ていること
5 赤レンガ派と現場派の区別は存在しないという説明
6 検察の活動を監視する仕組みに関する内閣答弁書
7 捜査関係事項照会に関する世界2019年6月号等の記載
8 検事正経験者の弁護活動に関する懲戒処分の実例
9 現職の大阪地検検事正による準強制性交等罪
10 関連記事その他

1 法務・検察幹部名簿
(1) 法務省が作成した,法務・検察幹部名簿(平成24年4月以降)を以下のとおり掲載しています。
・ 令和 5年1月10日現在
→ この名簿が最後になりました。
・ 令和 4年4月11日現在
・ 令和 3年4月 9日現在
・ 令和 2年7月17日現在
・ 令和 2年1月 9日現在
・ 平成31年4月17日現在
・ 平成30年4月11日現在
・ 平成29年4月17日現在
・ 平成28年4月11日現在
・ 平成27年4月15日現在
・ 平成26年4月11日現在
・ 平成25年4月10日現在
・ 平成24年4月10日現在
(2) 検察官の修習期は不開示情報のために黒塗りとなっています(平成28年度(行情)答申第365号)から,「法務省作成の検事期別名簿」を参照してください。


2 決裁者が法務大臣となる検察官人事
(1) 以下の検察官に関する人事の場合,文書施行名義者及び決裁者は法務大臣ですし(法務省行政文書取扱規則(PDF31頁及び32頁)参照),生年月日を含む略歴の公表の対象となります(法務省における幹部公務員の略歴の公表について(平成19年6月15日付の法務省大臣官房人事課長の依命通知)参照)。
① 検事総長
② 次長検事
③ 検事長
④ 最高検察庁検事
⑤ 高等検察庁次席検事及び部長(東京及び大阪に限る。)
⑥ 検事正
⑦ 地方検察庁次席検事(東京,横浜,さいたま,千葉,大阪,京都,神戸,名古屋及び福岡に限る。)
⑧ 地方検察庁支部長(立川,川崎,小田原,沼津,堺,姫路,岡崎及び小倉に限る。)
(2) 上記の検察官以外の検察官に関する人事の場合,文書施行名義者は法務大臣であるものの,決裁者は法務事務次官です。


3 テキスト形式の法務・検察幹部名簿
・ 2020年7月17日現在
ポスト順生年月日順修習期→生年月日順
・ 2019年4月17日現在
ポスト順生年月日順修習期→生年月日順


5 検事の処遇や人事は裁判所と似ていること
・ 平成22年度3年目フォローアップ研修「事務次官講話」「問題意識、丈夫な頭、健康」と題する講演(平成22年10月4日実施)において,大野恒太郎法務事務次官は以下の発言をしています(PDF15頁)。
    管理職の関係ですが、検察庁の管理職といいますと、大きな検察庁の場合には部長あるいは副部長が置かれ、それ以外の検察庁の場合には、次席検事が管理職ということになり、そうした管理職の地位につくためには、少なくとも十数年感の経験が要求されます。
    検事の処遇や人事は、一般の行政官庁と並べるよりも、むしろ裁判所に似ています。検察官も裁判官同様に基本的に一人で仕事をするという要素が強く、その意味で、管理職になるよりも一線の検事としての役割を担うことに大きな意味があり、またそれを皆やりがいにしています。そんなことで、管理職になる時期といいますのは、恐らく皆さんに比べてかなり遅いのではないかというように思います。私は特捜部の平検事をかなり長くしていましたが、そのときに、例えば当時の大蔵省に行った同期生は東京国税局の査察部長をしていたと記憶しております。


6 赤レンガ派と現場派の区別は存在しないという説明
・  平成24年度初任行政研修「事務次官講話」「明日の行政を担う皆さんへ」と題する講演(平成24年5月15日実施)において,西川克行法務事務次官は以下の発言をしています(リンク先のPDF4頁)。
    私の経歴を見ますと、先ほどのご紹介ですと、法務省で局長を三ヶ所努めて、その後事務次官になっているということで、いかにも行政マンっぽいわけですが、実際は細かくいうと違っていまして、私は三十三年余りの経歴のうち二十年余りは検察庁におりました。よくマスコミなどで、検察には本省の赤レンガ派と現場派というものがあって、時には対立するということがおもしろおかしく書いてあって、今日のサンデー毎日にもおもしろく書かれていましたが、もちろん、どちらも法務省内の仕事であって相互に行き来がありますので、赤レンガ派,現場派ということは全くないわけでございます。向き不向きによって現場が長い人と、それから本省勤務が長い人というものはあります。


7 検察の活動を監視する仕組みに関する内閣答弁書
・ 参議院議員藤末健三君提出検察を監視する仕組みに関する質問に対する答弁書(平成21年4月10日付)は以下のとおりです。
 お尋ねの「検察の活動を監視するための従来とは異なる仕組み」の意味が必ずしも明らかではなく、お答えすることは困難である。なお、検察の活動に関しては、現行法においても、例えば、被疑者の逮捕・勾留や捜索・差押えを行う場合には、原則として裁判官の発する令状によらなければならないものとされているほか、事件につき公訴を提起した場合には、裁判所によって、公開の法廷において審理が行われ、事件につき公訴を提起しない処分をした場合において告訴人等の申立て等があるときには、検察審査会によって審査が行われることとされており、さらに、検察庁法(昭和二十二年法律第六十一号)第十四条において、法務大臣の指揮監督権について規定されているところである。
 また、平成十一年以降に検察官適格審査会が法務大臣に通知した議決は、すべての検察官について三年ごとに行われる定時審査に係るものであり、検察官適格審査会は、平成十二年、平成十五年及び平成十八年に、審査した検察官について、職務を執るに適しないとは認められない旨の議決を、法務大臣に通知している。


8 捜査関係事項照会に関する世界2019年6月号等の記載
(1) 「丸裸にされる私生活 企業の個人情報と検察・警察」(世界2019年6月号106頁ないし114頁)によれば,検察庁内部のサーバーに保管されている「捜査上有効なデータ等へのアクセス方法等一覧表」と題するリスト(作成者は,平成23年7月に最高検察庁に設置された法科学専門委員会)は,企業が展開しているポイントカードなど,顧客の個人情報を,どこにどう問い合わせれば捜査機関が入手できるかを一覧にしたものであって,共同通信が入手した時点での一覧表に並ぶ企業は少なくとも約290社,記載されたデータの種類は約360に上るそうです。
 リストに記載されている企業としては,主要な航空,鉄道,バスなどの交通各社,電気,ガスなどのライフライン企業のほか,ポイントカード発行会社,クレジットカード,消費者金融,携帯電話,コンビニ,スーパー,家電量販店,ドラッグストア,パチンコ店,遊園地,アパレル,居酒屋,劇団,映画館,ガソリンスタント,カラオケ店,インターネットカフェ,ゲーム会社などがあるそうであり,入手できると記載されている情報は各社によってばらばらですが,氏名や住所,生年月日といった会員情報以外に,利用履歴,店舗利用時の防犯カメラ映像,カード申込み時にコピーした運転免許証などの顔写真もあるそうであり,リストに載っていた企業の多くが,捜査関係事項照会(刑訴法197条)によって顧客の個人情報を提供すると明記されているそうです。
(2) 日本図書館協会HPの「捜査機関から「照会」があったとき」には以下の記載があります。
  民間ポイントカード会社が捜査機関からの「照会」に応じていたことが問題となったとき、2019年1月23日の衆議院法務委員会において、国立国会図書館総務部長は次のように明確に答弁しています。
  「国立国会図書館では、令状なしの利用履歴の提供に応じたことはございません。今後も同様でございます。これは、利用した資料名等の利用履歴は、利用者の思想信条を推知し得るものであり、その取扱いには特に配慮を要するものであります。国立国会図書館は、個人情報保護及び国会職員としての守秘義務等の観点から、裁判官が発付する令状がなければ情報の提供はいたしておりません。」(『衆議院会議録』第197回国会法務委員会第10号
(中略)

  捜査機関から照会を受けるデータとしては、貸出記録、登録の事実と内容や登録年月日、最終貸出年月日などのほか、複写申込書、インターネット端末利用申込書、レファレンス記録、防犯カメラの画像などがあります。また、図書館システムへのアクセスログやインターネット端末から特定urlにアクセスした利用者のログ、図書館のイベントの参加者名簿、登録ボランティア団体の構成員の名簿などに及ぶこともあります。


9 検事正経験者の弁護活動に関する懲戒処分の実例
・ 自由と正義2015年10月号89頁には,札幌地検検事正及び最高検察庁総務部長を経験した後に弁護士となった人の弁護活動に関する「戒告」事例(カナロコHPの「容疑者妻連れ検事総長と面会 横浜弁護士会、検察出身弁護士を懲戒」(2015年11月12日付)参照)が載っていますところ,当該事例における「処分の理由の要旨」は以下のとおりです。
(1) 被懲戒者は、2013年6月30日に懲戒請求者に接見し、その強制わいせつ被疑事件を受任したが、その際委任契約書を作成せず、弁護士報酬についての説明も十分しなかった。
(2) 被懲戒者は、上記(1)の事件に関し、「自己の罪を認めて深く反省し」などと記戦した2013年7月18日付けの懲戒請求者名義の誓約書を担当検察官に提出したが、誓約書の提出に当たり懲戒請求者の意思を確認しなかった。
(3) 被懲戒者は、上記(1)の事件に関し、懲戒請求者が勾留されている間に懲戒請求者の妻を帯同して担当検察官やその上司である検察官、更に検事総長や検察幹部と面会し、被懲戒者の元検察官としてのキャリアや人脈等を強く印象付け、刑事処分の公正に対して疑惑を抱かせる行為を行った。
(4) 被懲戒者は、上記(1)の事件に関し、被害者との示談交渉の席に懲戒請求者の姉の内縁の夫であったAを同席させ、その後の示談交渉もAと共同して行っていたが、示談交渉及び書面の作成に関して、懲戒請求者の意思を確認し内容を確定して起案するなどの行為を中心となって行わなかった。
(5) 被懲戒者は、上記示談交渉に際し、Aが懲戒請求者から相当額の示談金を受領する可能性を予見できたにもかかわらずこれを回避する措置を採らず、結果として、被懲戒者が関与しないままAが懲戒請求者から示談金名目の700万円を受領し保管した。
(6) 被懲戒者は、2013年9月7日に上記(1)の事件の弁護人を辞任したが、懲戒請求者からの弁護士報酬の返還請求に対し、脅迫的な意味合いを有し、返還請求をちゅうちょさせるような文言が記載された同年10月11日付けの書面に署名押印した。
(7) 被懲戒者の上記(1)の行為は弁護士職務基本規程第29条及び第30条に、上記(2)、(4)及び(5)の行為は同規程第46条に違反し、上記各行為はいずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
・ 弁護士職務基本規程77条は,「弁護士は、その職務を行うに当たり、裁判官、検察官その他裁判手続に関わる公職にある者との縁故その他の私的関係があることを不当に利用してはならない。」と定めていますものの,なぜか同条への言及がありません。
・ 警視庁A警察署地域課に勤務する警察官が,同庁B警察署刑事課で捜査中の事件に関して,告発状を提出していた者から,告発状の検討,助言,捜査情報の提供,捜査関係者への働き掛けなどの有利かつ便宜な取り計らいを受けたいとの趣旨の下に供与されるものであることを知りながら,現金の供与を受けたときは,同警察官が同事件の捜査に関与していなかったとしても,刑法197条1項前段の収賄罪が成立します(最高裁平成17年3月11日決定)。


10 現職の大阪地検検事正による準強制性交等罪
(1) 37期の北川健太郎 大阪地検検事正は,平成30年9月12日の深夜から同月13日の未明にかけて,大阪市内の自身の感謝において,酒によって抵抗できない状態になっていた部下の女性検事に性的暴行を加え,令和6年6月25日に準強制性交等罪で逮捕され,令和6年10月25日の初公判で罪を認めました。
(2) 37期の北川健太郎は,令和2年4月から令和6年6月までの間,弁護士法人中央総合法律事務所のオブ・カウンセルをしていました(弁護士法人中央総合法律事務所HPの「北川 健太郎 Kentaro Kitagawa 弁護士(オブカウンセル)」(リンク先はウェイバックマシーンのものです。)参照)。
(3) Yahooニュースの「「子どもを抱きしめながら、泣きながら寝ました」大阪地検元トップの性加害 被害の女性検事の告発詳報」に被害にあった女性検事の記者会見の文字起こしが載っています。

11 関連記事その他
(1) 近年は毎年2回開催されている検察長官会同(全国の検事長及び検事正が法務省に招集される会同です。)に関して,人は死ねばゴミになる-私のがんとの闘い-(著者は伊藤栄樹 元検事総長)146頁には,「検事正にとっては、皇居での拝謁や総理の午餐会などの行事もあって、言葉は悪いが楽しみな会同である。」と書いてあります。
(2) 衆議院HPに最高検察庁の綱紀粛正に関する再質問主意書(平成7年12月4日付)及び衆議院議員山口敏夫君提出最高検察庁の綱紀粛正に関する再質問に対する答弁書(平成7年12月12日付)が載っています。
(3)ア 検察月報に載っていた「回顧と展望」を以下のとおり掲載しています。
平成23年平成24年平成25年平成26年平成27年
イ 平成28年以降の回顧と展望は検察月報に載らなくなったと,法務省に情報公開請求をしたときに電話で告げられました。
(5)ア Wikipediaの「検事総長」には「検察官たる地位を有する者が法務事務次官となった場合、その在任中は職務上の必要性より検察官の地位を離れるのを通例とし」と書いてあります。
イ 法務事務次官は指定職8号俸であって,検事1号と同じ給料ですから,給料面で言えば,検事の身分を保有している必要はありません。
(6)ア 以下の資料を掲載しています。
・ 法務省人事評価実施規則(平成21年9月2日付の法務大臣訓令。令和4年8月25日最終改正)
イ 以下の記事も参照してください。
・ 検事総長,次長検事及び検事長任命の閣議書
・ 判検事トップの月収と,行政機関の主な特別職の月収との比較
・ 東京高検検事長の勤務延長問題
・ 黒川弘務東京高検検事長の賭け麻雀問題
・ 法務省作成の検事期別名簿
・ 冤罪事件における捜査・公判活動の問題点
・ 保釈中の被告人が罪証隠滅に成功した事例等に関する文書は存否応答拒否の対象となること
・ カルロス・ゴーンの刑事手続に関する文書は個人識別情報として不開示情報であること
・ 最高裁判所長官任命の閣議書
・ 最高裁判所判事任命の閣議書
・ 各府省幹部職員の任免に関する閣議承認の閣議書

昭和天皇の崩御に伴う国家公務員等の懲戒免除に関する政令(平成元年2月13日政令第29号)

昭和天皇の崩御に伴う国家公務員等の懲戒免除に関する政令

内閣は、公務員等の懲戒免除等に関する法律(昭和二十七年法律第百十七号)第二条の規定に基づき、この政令を制定する。

次に掲げる者(平成元年二月二十四日前に第一号から第十六号までに掲げる者でなくなった者を含む。)のうち、これらの者に係る懲戒を定める法令の規定により、昭和六十四年一月七日前の行為について、平成元年二月二十四日前に減給、過料、過怠金、戒告又は譴責の懲戒処分を受けた者に対しては、将来に向かってその懲戒を免除するものとする。
一 国家公務員
二 公証人
三 弁護士
四 司法書士
五 土地家屋調査士
六 外国法事務弁護士
七 公認会計士、会計士補若しくは外国公認会計士又は計理士
八 税理士
九 通関士
十 社会保険労務士
十一 弁理士
十二 水先人
十三 海事代理士
十四 海技従事者
十五 水害予防組合の委員又は吏員
十六 建築士
十七 日本専売公社の職員であった者
十八 日本国有鉄道の職員であった者
十九 日本電信電話公社の職員であった者
附 則
この政令は、平成元年二月二十四日から施行する。

東京地検が,報道機関に対し,平成31年4月4日のカルロス・ゴーンの逮捕に関して提供した文書は,翌日までに廃棄されたこと等

1 行政文書の管理に関するガイドライン(平成23年4月1日内閣総理大臣決定)第4-3-(6)によれば,「定型的・日常的な業務連絡、日程表等」については,保存期間を1年未満とすることができます。

2(1) 平成31年3月22日付の東京地検の不開示決定通知書によれば,東京地検が,報道機関に対し,ゴーン及びケリーの逮捕等に関して提供した文書は,同年2月20日までに廃棄されました。
(2) 平成31年4月26日付の東京地検の不開示決定通知書によれば,東京地検が,報道機関に対し,平成31年4月4日のカルロス・ゴーンの逮捕に関して提供した文書は,翌日までに廃棄されました。
(3) 令和元年5月23日付の東京地検の不開示決定通知書によれば,東京地検が,報道機関に対し,平成31年4月下旬のカルロス・ゴーンの保釈の判断に関して,東京地検が報道機関に提供した文書は,同年5月7日までに廃棄されました。
(4) ちなみに,裁判所の情報公開手続では,カルロス・ゴーンの刑事手続の存在自体が個人識別情報として不開示情報とされています(「カルロス・ゴーンの刑事手続に関する文書は個人識別情報として不開示情報であること」参照)。

3 行政文書の管理に関するガイドライン第4は以下のとおりです。

第4 整理
1 職員の整理義務
職員は、下記2及び3に従い、次に掲げる整理を行わなければならない。
(1) 作成又は取得した行政文書について分類し、名称を付するとともに、保存期間及び保存期間の満了する日を設定すること。
(2) 相互に密接な関連を有する行政文書を一の集合物(行政文書ファイル)にまとめること。
(3) (2)の行政文書ファイルについて分類し、名称を付するとともに、保存期間及び保存期間の満了する日を設定すること。
2 分類・名称
行政文書ファイル等は、当該行政機関の事務及び事業の性質、内容等に応じて系統的(三段階の階層構造)に分類(別表第1に掲げられた業務については、同表を参酌して分類)し、分かりやすい名称を付さなければならない。
3 保存期間
(1) 文書管理者は、別表第1に基づき、保存期間表を定め、これを公表しなければならない。
(2) 文書管理者は、保存期間表を定め、又は改定した場合は、総括文書管理者に報告するものとする。
(3) 1-(1)の保存期間の設定については、保存期間表に従い、行うものとする。
(4) 1-(1)の保存期間の設定及び保存期間表においては、法第2条第6項の歴史公文書等に該当するとされた行政文書にあっては、1年以上の保存期間を定めるものとする。
(5) 1-(1)の保存期間の設定及び保存期間表においては、歴史公文書等に該当しないものであっても、行政が適正かつ効率的に運営され、国民に説明する責務が全うされるよう、意思決定過程や事務及び事業の実績の合理的な跡付けや検証に必要となる行政文書については、原則として1年以上の保存期間を定めるものとする。
(6) 1-(1)の保存期間の設定においては、 (4)及び(5)の規定に該当するものを除き、保存期間を1 年未満とすることができる(例えば、次に掲げる類型に該当する
文書。)。
① 別途、正本・原本が管理されている行政文書の写し
② 定型的・日常的な業務連絡、日程表等
③ 出版物や公表物を編集した文書
④ ○○省の所掌事務に関する事実関係の問合せへの応答
⑤ 明白な誤り等の客観的な正確性の観点から利用に適さなくなった文書
⑥ 意思決定の途中段階で作成したもので、当該意思決定に与える影響がないものとして、長期間の保存を要しないと判断される文書
(7) 1-(1)の保存期間の設定においては、通常は1 年未満の保存期間を設定する類型の行政文書であっても、重要又は異例な事項に関する情報を含む場合など、合理的な跡付けや検証に必要となる行政文書については、1年以上の保存期間を設定するものとする。
(8) 1-(1)の保存期間の起算日は、行政文書を作成し、又は取得した日(以下「文書作成取得日」という。)の属する年度の翌年度の4月1日とする。ただし、文書作成取得日から1年以内の日であって4月1日以外の日を起算日とすることが行政文書の適切な管理に資すると文書管理者が認める場合にあっては、その日とする。
(9) 1-(3)の保存期間は、行政文書ファイルにまとめられた行政文書の保存期間とする。
(10) 1-(3)の保存期間の起算日は、行政文書を行政文書ファイルにまとめた日のうち最も早い日(以下「ファイル作成日」という。)の属する年度の翌年度の4月1日とする。ただし、ファイル作成日から1年以内の日であって4月1日以外の日を起算日とすることが行政文書の適切な管理に資すると文書管理者が認める場合に
あっては、その日とする。
(11) (8)及び(10)の規定は、文書作成取得日においては不確定である期間を保存期間とする行政文書及び当該行政文書がまとめられた行政文書ファイルについては、適用しない。

法務総合研究所

目次
1 法務総合研究所の組織及び所在地
2 法務総合研究所の各部の所掌事務等
3 法務総合研究所教官職員名簿
4 法務省浦安総合センター
5 法務総合研究所の沿革
6 検察事務官向けの法務総合研究所の研修教材
7 関連資料及び関連記事

1 法務総合研究所の組織及び所在地
(1) 法務総合研究所(略称は「法総研」です。)には,以下の七部があります(法務総合研究所組織規則3条)。
① 総務企画部
② 研究部
③ 研修第一部
④ 研修第二部
⑤ 研修第三部
⑥ 国際連合研修協力部
⑦ 国際協力部
(2) 法務総合研究所のパンフレットによれば,それぞれの所在地は以下のとおりです。
① 総務企画部,研修第一部,研修第二部及び研修第三部は,法務本省が入居している赤れんが棟(東京都千代田区)にあります。
② 研究部は,法務省浦安総合センター(千葉県浦安市)にあります。
③ 国際連合研修協力部(国連アジア極東犯罪防止研修所)(略称はアジ研又はUNAFEI(ユナフェイ))及び国際協力部は,国際法務総合センター(東京都昭島市)にあります。

2 法務総合研究所の各部の所掌事務等
(1)ア   研究部は刑事政策全般に関する総合的な調査・研究を行っており,調査・研究の対象は,検察,刑事裁判,矯正及び更生保護となっており(法務総合研究所組織規則11条),毎年,犯罪白書を作成しています。
イ   研修第一部は法律実務家研究等を行っています(法務総合研究所組織規則12条)。
ウ   研修第二部は検事,副検事,検察事務官及び保護観察官に対する各種の研修を行っています(法務総合研究所組織規則13条)。
エ   研修第三部は法務局職員,入国審査官,入国警備官に対する各種の研修を行っています(法務総合研究所組織規則14条)。
オ   国際連合研修協力部は国連アジア極東犯罪防止研修所(略称はUNAFEI=ユナフェイ)の運営を行っています(法務総合研究所組織規則15条)。
カ   国際協力部は法務省が行う国際協力の一環として,関係機関と協力してアジア諸国に対する基本法令の起草・改正,司法制度の整備,法曹人材の育成への支援などの法整備支援活動を行っています(法務総合研究所組織規則16条)。
(2) 59期の飯島暁裁判官は法務総合研究所研修第三部教官でしたから,法務局職員,入国審査官,入国警備官に対する各種の研修を担当していたことになります。

3 法務総合研究所教官職員名簿
(1)ア 法務総合研究所教官職員名簿を以下のとおり掲載しています。
・ 令和 7年4月 1日時点の名簿
・ 令和 6年4月 1日時点の名簿
・ 令和 5年4月 1日時点の名簿
・ 令和 4年4月26日時点の名簿
・ 令和 3年4月26日時点の名簿
・ 令和 2年4月23日時点の名簿
・ 平成31年4月 5日時点の名簿
・ 平成30年4月13日時点の名簿
・ 平成28年8月 5日時点の名簿
イ   平成28年8月5日時点の名簿につき,裁判官出身の教官は以下の4人でした。
・ 59期の飯島暁 研修第三部教官
・ 新60期の平野望 国際連合研修協力部教官
・ 新60期の東尾和幸 国際協力部教官
・ 新62期の湯川亮 国際協力部教官
(2)ア 平成27年7月21日現在,研修第一部には研修第一部長を含めて7人の教官がいて,研修第二部には研修第二部長を含めて9人の教官がいて,研修第三部には研修第三部長を含めて8人の教官がいて,国際連合研修協力部には国際連合研修協力部長を含めて10人の教官がいて,国際協力部には国際協力部長を含めて11人の教官がいました。
イ 裁判官出身の教官は,研修第三部に1人,国際連合研修協力部に1人,国際協力部に2人いました。
(3)ア 法務総合研究所教官は,少年院や少年鑑別所などに勤務する法務教官とは異なります。
イ 
全国の刑務所,少年刑務所,拘置所,少年院,少年鑑別所等に勤務する矯正職員に対する研修は,法務省矯正研修所(〒183-0057 東京都府中市晴見町2-8)が担当しています(法務省HPの「法務省 矯正研修所」参照)。


4 法務省浦安総合センター
・ 法務省浦安総合センターは,毎年10月下旬の土日に司法試験予備試験の口述試験が実施されています(法務省HPの「司法試験予備試験の実施について」参照)ところ,その案内図及び構内の配置図は以下のとおりです。


5 法務総合研究所の沿革
 文部科学省HPの「法務総合研究所(法務省)」に以下の記載があります。
 昭和22年5月3日現行憲法が施行され、裁判所が司法省から分離独立しましたが、このときにそれまで判事、検事及び司法官試補の研究・研修機関で司法省に設置されていた「司法研修所」(昭和14年7月6日司法研究所として設置され、その後、昭和21年5月15日司法研修所と改称)が最高裁判所に設置の「司法研修所」と司法省に設置の「司法省研修所」に分割されました。後者が「法務総合研究所」の前身です。
 司法省研修所は、検察官、検察事務官、司法事務官等司法大臣所部の職員に対する研修及び司法に関する研究を行うものとされ、その後、司法省が法務庁、法務府と名称を変更したことに伴い、「法務庁研修所」(昭和23年2月15日)、「法務府研修所」(昭和24年6月1日)と改称されました。そして、同27年8月に現在の法務省に改組された際、それまで幹部検察官を対象として別に設置されていた「検察研究所」(昭和25年4月1日)を統合して「法務研修所」が設立されました。
 法務研修所は、法務大臣所部の職員に対する研修及び法務に関する専門的研究を行うことを目的としましたが、更に同30年代に入り、少年犯罪の激増・凶悪化など犯罪現象の量的・質的変化に対応し得る総合的科学的な刑事政策研究の必要性が痛感され、刑事政策の専門的な研究部門を加えて組織・機構を整備拡充することとなり、同34年4月「法務総合研究所」として発足するに至っています。
 その後、同36年6月に国際連合との協定により、国際連合と日本国政府との共同運営の形態で「アジア極東犯罪防止研修所」が我が国に設置され、日本政府機関としてこれに協力するために国際連合研修協力部が新たに設立されました。
 平成7年4月には、法務総合研究所部内の意見をくみ取るとともに、官房、関係部局と連携し、法務総合研究所における研修・研究ニーズを的確にとらえ、21世紀の法務省にふさわしい研修・研究の在り方を総合的な視点から企画立案し実施準備を進める部署として総務企画部が新設されました。
 さらに、平成13年4月には、アジア諸国を始めとする発展途上国の要請にこたえて、民商事法分野における法整備支援を実施する部署として国際協力部が新設されて今日に至っています。

6 検察事務官向けの法務総合研究所の研修教材
・ 七訂版 検察庁法(平成31年3月の法務総合研究所の文書)
・ 事件事務解説
・ 執行事務解説
・ 証拠品事務解説
・ 徴収事務解説
・ 記録事務解説
・ 犯歴事務解説
・ 刑事手続概要
・ 関係機関概要
・ 検務事務入門
→ 六訂 検務事務入門(令和6年3月)もあります。
・ 文書事務解説
・ 会計事務解説
・ 立会事務

7 関連記事その他
(1) 法務省HPに「~国際研修~第50回ベトナム法整備支援研修」(筆者は52期の塚部貴子検事)が載っています。
(2) 法務省HPに載ってある「ICD教官体験記」(ICDは「法務省法務総合研究所国際協力部」の略称です。)(筆者は新63期の鈴木一子)には以下の記載があります。
 裁判官の仕事と法整備支援は全然異なる業務だと思われる方もいるかもしれません。しかし,ICD 教官になって一番比重が大きいのは,日本の制度について改めて調べ,よくある質問に対応できるように暗記するなど,日本の制度について勉強することでした。ICD 教官を経験して日本の制度に関する理解が深まったと思います。また,月並みですが,日本において当たり前のことは他国では当たり前でないことを実感することが多く,翻って日本の司法制度について振り返ることばかりです。
(3) 以下の記事も参照してください。
・ 検事の研修日程
・ 法務・検察幹部名簿(平成24年4月以降)
・ 検察事務官

弁護士となる資格に係る認定の手続等に関する規則(平成16年3月8日法務省令第13号)

弁護士となる資格に係る認定の手続等に関する規則(平成16年3月8日法務省令第13号)は以下のとおりです。

弁護士となる資格に係る認定の手続等に関する規則 

   弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第五条の二第一項、第五条の三第一項及び第二項、第五条の四第二項並びに第五条の七の規定に基づき、弁護士となる資格に係る認定の手続等に関する規則を次のように定める。
(研修を実施する法人)

第一条 弁護士法(以下「法」という。)第五条の法務省令で定める法人は、日本弁護士連合会とする。

(研修の指定)
第二条 法第五条の規定による研修の指定は、前条に規定する法人の申請により行う。

2 前項の申請は、法第五条の四第一項に規定する基準に適合する研修の日程及び内容その他研修の実施に関する計画を記載した書面を添えて、申請書を法務大臣に提出することにより行う。

(裁判手続に類する手続等)
第三条 法第五条第二号イ(2)の法務省令で定める手続は、次の各号に掲げる手続とする。
一 海難審判法(昭和二十二年法律第百三十五号)に定める海難審判所の審判の手続
二 労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)に定める中央労働委員会又は都道府県労働委員会の審問の手続
三 土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)に定める収用委員会の裁決手続
四 公害紛争処理法(昭和四十五年法律第百八号)に定める公害等調整委員会の裁定委員会の裁定の手続
五 行政庁の処分(行政手続法(平成五年法律第八十八号)第二条第一項の「処分」をいう。)その他公権力の行使に対する審査請求、再調査の請求及び再審査請求その他の不服の申立てに対する行政庁の手続(不服の申立てを受けた行政庁から付議され又は諮問された審議会等における審議等の手続を含む。)
六 外国における裁判手続又は前各号に掲げる手続に相当する手続
七 仲裁手続
2 法第五条第二号ロ(3)の法務省令で定める手続は、次の各号に掲げる手続とする。
一 地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)に定める国地方係争処理委員会又は自治紛争処理委員の審査の手続
二 地方自治法に定める選挙管理委員会の署名簿の署名に関する異議又は審査の手続
三 公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)に定める選挙管理委員会の選挙の効力に関する異議又は審査の手続
四 破壊活動防止法(昭和二十七年法律第二百四十号)に定める公安審査委員会の破壊的団体の規制の手続
五 無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律(平成十一年法律第百四十七号)に定める公安審査委員会の規制措置の手続
六 前項第一号から第五号まで及び第七号の手続
3 法第五条第二号ロ(3)の法務省令で定める者は、次の各号に掲げる手続における、次の各号に掲げる者をいう。
一 前項第一号の手続 国地方係争処理委員会の委員又は自治紛争処理委員
二 前項第二号及び第三号の手続 選挙管理委員会の委員
三 前項第四号及び第五号の手続 公安審査委員会の委員長又は委員
四 第一項第一号の手続 海難審判所の審判官
五 第一項第二号の手続 中央労働委員会又は都道府県労働委員会の委員
六 第一項第三号の手続 収用委員会の委員
七 第一項第四号の手続 裁定委員会の裁定委員
八 第一項第五号の手続 審査請求、再調査の請求及び再審査請求その他の不服の申立てについて、裁決及び決定その他の処分に係る事務を行う者(不服の申立てを受けた行政庁から付議され又は諮問された審議会等の委員長及び委員を含む。)

九 第一項第七号の手続 仲裁人

(認定申請書の記載事項等)
第四条 法第五条の二第一項の法務省令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 氏名、性別、生年月日、本籍(外国人にあっては、国籍)及び住所
二 司法修習生となる資格を取得した年月日又は検察庁法(昭和二十二年法律第六十一号)第十八条第三項の考試を経た年月日
三 法第五条第一号若しくは第三号の職に在った期間又は同条第二号の職務に従事した期間及び同号の職務の内容。ただし、弁護士法の一部を改正する法律(平成十六年法律第九号。以下「弁護士法一部改正法」という。)附則第三条第二項の規定により法第五条から第五条の六までの規定の例によるものとして申請する場合には平成二十年三月三十一日までに弁護士法一部改正法による改正前の弁護士法第六条第一項第二号に規定する職に在った期間、弁護士法一部改正法附則第三条第三項の規定の適用を受けるものとして申請する場合には平成十六年四月一日前に同法による改正前の弁護士法第六条第一項第二号に規定する職に在った期間及び同日から平成二十年三月三十一日までの間にこれに相当する職に在った期間

2 法第五条の二第一項の認定申請書(以下「認定申請書」という。)の様式は、別記様式によるものとする。

(認定申請書の添付書類)
第五条 法第五条の二第二項の法務省令で定める書類は、次に掲げる書類とする。
一 司法修習生となる資格を取得したことを証する書類又は検察庁法第十八条第三項の考試を経たことを証する書類
二 履歴書
三 戸籍抄本若しくは戸籍記載事項証明書又は本籍の記載された住民票の写し(外国人にあっては、旅券、在留カード、特別永住者証明書その他の身分を証する書類の写し)
四 法第五条第一号若しくは第三号の職に在った期間又は同条第二号の職務に従事した期間及び同号の職務の内容を証する書類。ただし、弁護士法一部改正法附則第三条第二項の規定により法第五条から第五条の六までの規定の例によるものとして申請する場合には平成二十年三月三十一日までに弁護士法一部改正法による改正前の弁護士法第六条第一項第二号に規定する職に在った期間を証する書類、弁護士法一部改正法附則第三条第三項の規定の適用を受けるものとして申請する場合には平成十六年四月一日前に同法による改正前の弁護士法第六条第一項第二号に規定する職に在った期間及び同日から平成二十年三月三十一日までの間にこれに相当する職に在った期間を証する書類

五 その他参考となるべき書類

(手数料の納付方法)

第六条 法第五条の二第三項の手数料は、認定申請書に手数料の額に相当する額の収入印紙を貼って納めなければならない。

(研修の履修の状況についての報告の方法)
第七条 法第五条の三第二項の規定による報告は、次に掲げる事項を記載した書面でしなければならない。
一 法第五条の研修(以下「研修」という。)を受けた申請者(以下この条において「申請者」という。)の氏名及び生年月日
二 申請者が受けた研修の日程及び内容
三 申請者の研修における出席状況及び受講態度
四 申請者が研修の課程を修了したと法務大臣が認めてよいかどうかについての意見

五 その他参考となる事項

(認定を受けた者の公告)

第八条 法務大臣は、法第五条の認定(以下「認定」という。)をしたときは、認定を受けた者の氏名を官報で公告する。

(認定の申請前の予備審査)
第九条 認定の申請をしようとする者は、その申請の前に、認定申請書及びその添付書類に準じた書類を法務大臣に提出して、予備審査を求めることができる。

法務省の進路説明会

目次
1 総論
2 過去の開催日程
3 平成27年度進路説明会に関する文書
4 平成27年度進路説明会の実施内容
5 関連記事その他

1   総論
・ 検察庁HPの検事採用情報サイト「説明会・イベント情報」に説明会情報が載っています。

2 過去の開催日程
◯令和6年度
・ Microsoft Teamsによるオンライン開催は12月13日(金)午後2時から午後4時まで
◯令和5年度
・ Microsoft Teamsによるオンライン開催は12月1日(金)午後2時から午後4時まで
◯令和4年度
・ Microsoft Teamsによるオンライン開催は9月30日(金)午後2時から午後4時まで
◯令和3年度
・ Microsoft Teamsによるオンライン開催(定員290人)は10月1日(金)午後2時から午後3時45分まで
◯令和2年度
・ Microsoft Teamsによるオンライン開催(定員240人)は令和3年2月26日(金)午後2時から午後3時半まで
◯令和元年度
・ 東京会場(定員160人・法務省)は10月4日(金)午後2時から午後5時まで
・ 申込期間につき,当初の締切は9月23日(月)でしたが,その後,9月29日(日)に締め切りが延長されました。
◯平成30年度
・ 東京会場(定員160人・法務省)10月5日(金)午後2時から午後5時
・ 大阪会場での開催はありませんでした。
◯平成29年度
・ 東京会場(定員160人・法務省)は10月6日(金)午後2時から午後5時
・ 大阪会場(定員60人・大阪中之島合同庁舎)は10月13日(金)午後2時から午後5時まで
・ 申込期間につき,当初の締切は9月25日(月)でしたが,その後,9月29日(金)まで延長されました。
◯平成28年度
・ 東京会場(定員160人・法務省)は9月30日(金)午後2時から午後5時
・ 大阪会場(定員60人・大阪中之島合同庁舎)は10月14日(金)午後2時から午後5時まで
・ 申込期間につき,当初の締切は9月9日でしたが,その後,9月16日に締切が延長されました。
◯平成27年度
・ 東京会場は10月2日(金)午後2時から午後5時まで
・ 大阪会場は10月9日(水)午後2時から午後5時まで
・ 申込期間は9月8日(火)午後4時から9月11日(金)までの先着順でした。
◯平成26年度
・ 東京会場は10月3日(金)午後2時から午後5時まで
・ 大阪会場は10月15日(水)午後2時から午後5時まで
・ 申込期間は9月9日(火)午後4時から9月12日(金)までの先着順でしたが,9月18日(木)から9月25日(木)まで追加募集がありました。
◯平成25年度
・ 東京会場は10月4日(金)午後2時から午後5時まで
・ 大阪会場は10月11日(水)午後2時から午後5時まで
・ 申込期間は9月10日(火)から9月13日(金)までの先着順でした。
◯平成24年度
・ 東京会場は10月5日(金)午後2時から午後5時まで
・ 大阪会場は10月18日(水)午後2時から午後5時まで
・ 申込期間は9月11日(火)から9月14日(金)までの先着順でした。


3 平成27年度進路説明会に関する文書
(1) 平成27年度司法試験合格者のための進路説明会関係文書を掲載していますところ,これによれば,実施スケジュールは以下のとおりでした。
○ 事務連絡        5分
○ 人事課付による全体説明 30分
○ 各検事経験談等対応(1) 50分
~休憩~
○ 各検事経験談等対応(2) 50分
○ アンケート配布,回収   25分
計3時間
(2) 対応する検事は,東京会場が14人(2人×7組)であり,大阪会場が6人(2人×3組)でした。

4 平成27年度進路説明会の実施内容
(1) 具体的実施方法
   参加者を20から25人程度にグループ分けし,各グループごとにそれぞれ検事2名を1組にして配置し,50分間程度,経験談及び質疑応答を行う。

各グループが,50分×2回実施することにより,参加者全員が4人の検事から経験談及び質疑応答を受けられることとなる。
(2) 対応する検事の選定
    参加者は,これまでにも法科大学院修了予定者を対象とした進路説明会等において,捜査・公判等についての説明は既に受けていると思われることから,対応する検事の選定に当たっては,若手,シニア,決裁官クラス,女性検事,長期在外経験者,本省・他省庁経験者等をバランス良く人選し,多様な経験談を提供することとする。

5 関連記事その他
(1) 平成28年度大阪会場につき,スケジュール及び報告文書を掲載しています。司法試験合格者は51人参加したみたいです。
(2) 以下の記事も参照してください。
・ 検事採用願を提出した検事志望の司法修習生は二回試験に落ちない限り採用されると思われること
 司法修習生の検事採用までの日程
 現行60期以降の,検事任官者に関する法務省のプレスリリース
・ 53期まで存在していたかもしれない,新任検事の採用における女性枠
・ 集合修習時志望者数(A班及びB班の合計数)と現実の判事補採用人数の推移

法テラスの民事法律扶助業務運営細則の条文

法テラスの民事法律扶助の細則を定めた,民事法律扶助業務運営細則(平成30年4月1日細則第6号による改正後のもの)の条文は以下のとおりです。

第1章 総則
(目的)
第1条 この細則は、日本司法支援センター業務方法書(以下「業務方法書」という。)第101条の規定に基づき、民事法律扶助業務の運営に関する細則を定めることを目的とする。
 (支部における規定の適用)
第1条の2 支部の業務において、業務方法書及びこの細則の規定に「地方事務所長」とあるのは、次の各号に掲げる場合を除き、「支部長」と読み替えるものとする。
 (1) 業務方法書第7条第2項に基づき、地方事務所長が地方扶助審査委員の選任及び同委員長若しくは副委員長を指名する場合
 (2) 第3条第1項において、地方事務所長が、支部長が受任者等となる事件に対する決定及び決裁を行う場合
(弁護士・司法書士等との契約の締結に関する事項)
第2条 弁護士、弁護士法人、司法書士又は司法書士法人(以下「弁護士・司法書士等」という。)と民事法律扶助業務に係る事務の取扱いに関して、その取り扱う事件に対応して支給すべき報酬及び実費が定められる契約の締結に関する事項については、次の各号に掲げる場合を除き、申込みを受け付けた地方事務所の地方事務所長が申込みに対する諾否を決定する。
(1) 契約締結障害事由があること以外を理由として契約の申込みを拒絶する場合
(2) 前号に掲げる場合のほか、地方事務所長が理事長の判断を要すると認めた場合
2 前項各号に掲げる場合については、理事長が申込みに対する諾否を決定する。
(地方事務所長が受任者等となる事件に対する決定等)
第3条 地方事務所長が受任者等となる事件に対する決定及び決裁は地方事務所の副所長が行い、支部長が受任者等となる事件に対する決定及び決裁は地方事務所長が行うものとする。
2 地方事務所長又は副所長(以下「所長等」という。)は、代理援助又は書類作成援助(以下「代理援助等」という。)の申込者又は被援助者(以下「被援助者等」という。)が、所長等の現に受任又は受託(以下「受任等」という。)している事件(現に法律相談を受けている事件を含む。以下同じ。)の相手方であるときは、これを知りながら、当該代理援助等に関する決定及び決裁に関与してはならない。この場合において、当該代理援助等に関する決定及び決裁は、当該所長等以外の所長等が行うものとする。
(決定等に関与した事件に関する書面等へのアクセス禁止等) 
第4条 所長等は、次の各号に掲げる場合には、当該代理援助等に関する書面及び電磁的記録にアクセスしてはならない。
(1) 前条第2項に規定する場合
(2) 所長等が決定又は決裁に関与した代理援助等の被援助者等が、所長等の現に受任等をしている事件の相手方であることを所長等が知ったとき
2 前項各号に規定する場合において、当該所長等は、当該代理援助等に関して職務上知り得た情報を、自己が現に受任等をしている事件に利用してはならない。
(審査に関与した地方事務所法律扶助審査委員の選任禁止)
第5条 地方事務所長は、審査に関与した地方事務所法律扶助審査委員を、業務方法書第38条第1項に規定する受任者となるべき者又は業務方法書第39条第1項に規定する受託者となるべき者として選任してはならない。ただし、他に受任者又は受託者となるべき者を選任することが困難な場合は、この限りでない。
第2章 代理援助、書類作成援助及び法律相談援助の対象、方法並びに要件
(特定行政不服申立代理援助等の対象となる行政不服申立手続)
第6条 業務方法書第8条第1項第2号による特定行政不服申立代理援助又は同条第2項による書類作成援助の対象となる行政不服申立手続は、次に掲げるものをいう。
(1) 生活保護法第64条に基づく審査請求又は同法第66条第1項に基づく再審査請求
(2) 介護保険法第183条第1項に基づく審査請求
(3) 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第97条第1項に基づく審査請求
(4) 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律に基づく精神障害者保健福祉手帳の交付に関する処分又は身体障害者福祉法に基づく身体障害者手帳の交付に関する処分に対する
行政不服審査法第2条に基づく審査請求
(特定援助対象者に関する基準)
第6条の2 特定援助対象者とは、次の各号のいずれかに該当する者をいう。
(1) 精神障害者保健福祉手帳又は療育手帳の発行を受けている者
(2) 日常生活自立支援事業を利用している者
(3) 認知症、高次脳機能障害、発達障害、知的障害又は精神障害その他これらに類する医師の診断を受けたことがある者
(4) 知能指数が70未満である者
(5) 長谷川式簡易知能評価スケールの総合点が20点未満である者
(6) 前各号に掲げる者のほか、前各号に準ずる状態にあると地方事務所長が認める者
(収入等に関する基準)
第7条 代理援助及び書類作成援助資力基準第1の1の一、第1の1の三、第1の2の一及び第1の2の二に規定する「家族」とは、申込者及び申込者と同居している次の各号に掲げる者をいう(以下、この条において単に「家族」という。)。 
(1) 配偶者
(2) 申込者又はその配偶者の扶養家族(日本国内においては、申込者又はその配偶者から生活費の主たる部分が賄われ、かつ、その年収が所得税法に定める給与所得控除の最低額及び扶養親族の要件である所得限度額の合計額以下である者をいう。以下同じ。)
2 家族(配偶者を除く。)が、定期的に金銭を申込者又はその配偶者に対して支払っている場合には、代理援助及び書類作成援助資力基準第1の2の一に基づき、その金額を申込者の収入に加算する。
3 申込者とその家族が、申込者と同居している者(申込者の家族を除く。)から食費等に関する援助を受けている場合には、申込者の家族の人数に応じ、以下の金額を申込者の収入に加算する。ただし、申込者及びその家族が受ける利益の金額を疎明した場合はこの限りでない。
申込者のみ 月額3万円
2人家族 月額4万1,000円
3人家族 月額4万5,000円
4人家族 月額4万9,000円
以下、家族1名増加するごとに金5,000円を加算する。
4 申込者又はその配偶者が、申込者と同居しかつ申込者又はその配偶者に対して住居を提供している者(申込者の家族を除く。)に対し、定期的に金銭を支払っている場合には、代理援助及び書類作成援助資力基準第1の1の三に定める限度額まで、これを家賃とみなす。
5 申込者が未成年者であり、かつ、申込者と同居する親の扶養家族である場合には、申込者の資力はその親について判断する。
6 申込者が、所得税法上の扶養親族である別居の親族(申込者の配偶者を除く。)に対し、定期的に生活費等を送金している場合には、申込者と送金先の親族に対し、各個別に代理援助及び書類作成援助資力基準第1の1の各規定を適用して算定された基準額を合算し、申込者とその配偶者の収入等及び送金先の親族とその配偶者の実際の収入等の合算額がこの合算額以下である場合に、収入等に関する基準を満たすものとする。
7 申込者が、事件の相手方ではない配偶者と別居をしている場合には、申込者とその配偶者に対し、各個別に代理援助及び書類作成援助資力基準第1の1の各規定を適用して算定された基準額を合算し、申込者とその配偶者の実際の収入等がこの合算額以下である場合に、収入等に関する基準を満たすものとする。
(一般法律相談援助における収入の基準)
第7条の2 一般法律相談援助については、前条第1項第2号に規定する「扶養家族」につき、その年収が所得税法に定める給与所得控除の最低額及び扶養親族の要件である所得限度額の合計額以下であることを要しないものとする。
2 一般法律相談援助については、前条第2項から第4項まで、第6項及び第7項は適用しない。
(特定援助対象者法律相談援助における収入の基準)
第7条の3 特定援助対象者法律相談援助については、第7条第1項第2号に規定する「扶養家族」につき、その年収が所得税法に定める給与所得控除の最低額及び扶養親族の要件である所得限度額の合計額以下であることを要しないものとする。
2 特定援助対象者法律相談援助については、第7条第1項及び第5項中「申込者」とあるのは「申入対象者」と読み替えるものとする。
3 特定援助対象者法律相談援助については、第7条第2項から第4項まで、第6項及び第7項は適用しない。
(資産に関する基準)
第8条 代理援助及び書類作成援助資力基準第2の1に規定する基準については、以下に定めるところによる。
(1) 申込者又はその配偶者が所有する不動産その他の資産(代理援助及び書類作成援助資力基準第2の1の一から三に掲げるものを除く。以下同じ。)の時価の合算額が、その家族の人数に応じ、下記の基準額以下であること。
単身者 180万円
2人家族 250万円
3人家族 270万円
4人家族以上 300万円
(2) 前号の「不動産その他の資産」には、生活に必要な動産を含まないものとする。
2 代理援助及び書類作成援助資力基準第2の2に規定する「生計が困難であると認められるとき」とは、申込者又はその配偶者の所有する不動産その他の資産の時価を合算した額から、申込者又はその配偶者が将来負担すべき医療費、教育費又は職業上やむを得ない出費等(冠婚葬祭費を含む。)のために備蓄しておくことが必要であり、かつ、申込者又はその配偶者の年齢、収入、職業及び家族状況等からして相当と認められる額を控除した額が、その家族の人数に応じ、前項の基準額以下である場合をいうものとする。
(一般法律相談援助における資産の基準)
第8条の2 一般法律相談援助資力基準第2の1に規定する基準については、以下に定めるところによる。
申込者又はその配偶者が有する現金又は預貯金(配偶者が当該紛争の相手方である場合における、配偶者の有する現金又は預貯金を除く。以下同じ。)を合算した額が、その家族の人数に応じ、下記の基準額以下であること。
 単身者 180万円
 2人家族 250万円
 3人家族 270万円
 4人家族以上 300万円
2 一般法律相談援助資力基準第2の2に規定する「生計が困難であると認められるとき」とは、申込者又はその配偶者の有する現金又は預貯金を合算した額から、申込者又はその配偶者が、申込みの日から3月以内にその現金又は預貯金から支出することとなると認められる医療費、教育費又は職業上やむを得ない出費等(冠婚葬祭費を含む。)の額を控除した額が、その家族の人数に応じ、前項の基準額以下である場合をいうものとする。
(特定援助対象者法律相談援助における資産の基準)
第8条の3 特定援助対象者法律相談援助資力基準第2の1に規定する基準については、以下に定めるところによる。
申入対象者又はその配偶者が有する現金又は預貯金(配偶者が当該紛争の相手方である場合における、配偶者の有する現金又は預貯金を除く。以下同じ。)を合算した額が、その家族の人数に応じ、下記の基準額以下であること。
 単身者 180万円
 2人家族 250万円
 3人家族 270万円
 4人家族以上 300万円
2 特定援助対象者法律相談援助資力基準第2の2に規定する「生計が困難であると認められるとき」とは、申入対象者又はその配偶者の有する現金又は預貯金を合算した額から、申入対象者又はその配偶者が、援助の実施の申入れの日から3月以内にその現金又は預貯金から支出することとなると認められる医療費、教育費又は職業上やむを得ない出費等(冠婚葬祭費を含む。)の額を控除した額が、その家族の人数に応じ、前項の基準額以下である場合をいうものとする。
(家賃等の地域加算額)
第9条 代理援助及び書類作成援助資力基準第1の2の四の規定に基づき、東京都特別区在住者について、加算の限度額を次のとおり定める。
単身者 5万3,000円
2人家族 6万8,000円
3人家族 8万5,000円
4人家族以上 9万2,000円
(特定援助機関)
第9条の2 業務方法書第24条の2に規定する特定援助機関は、次に掲げるものとする。
(1)   地方公共団体
(2) 社会福祉協議会
(3) 地域包括支援センター
(4)   介護保険法(平成九年三月二十九日法律第四十五号)に規定する保健医療サービス、福祉サービスその他の支援を行う事業者で、地方公共団体から指定又は監督を受ける者
(5) 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年十一月七日法律第百二十三号)に規定する障害福祉サービス、相談支援その他の支援を行う事業者で、地方公共団体から指定又は監督を受ける者
(6) 児童福祉法(昭和二十二年十二月十二日法律第百六十四号)に規定する障害児通所支援、障害児入所支援、障害児相談支援その他の支援を行う事業者で、地方公共団体から指定又は監督を受ける者
(7) 前各号に掲げるもののほか、特定援助対象者の権利の実現を確保する目的でその援助を行う団体で、地方事務所長が相当と認める者
2 業務方法書第24条の2に規定する特定援助対象者法律相談援助の実施の申入れは、特定援助機関の業務に従事する者もすることができる。
(特定援助対象者法律相談援助における費用負担)
第9条の3 業務方法書第23条の2第1項に基づき地方事務所長が費用負担決定をし、かつ、特定援助対象者法律相談援助が実施されたときには、センターは、被援助者に対し、1回につき5,400円の費用負担を求める。
(出張相談)
第10条 業務方法書第18条第2項又は第3項の規定に基づく法律相談援助(以下「出張相談」という。)は、この条に定めるところにより行う。
2 業務方法書第18条第2項の規定に基づく出張相談の対象者は、次の各号に掲げるいずれかの事由に該当し、同条第1項の規定により法律相談援助を実施する相談場所(以下「既設相談場所」という。)における相談にアクセスすることが困難である者とする。
(1) 65歳以上の高齢者
(2) 心身に重度又は中度の障害がある者
(3) 既設相談場所まで公共交通機関を利用して往復3時間以上を要する地域に居住する者であり、かつ、地方事務所長が特に認める者
(4) 前各号に掲げる事由のほか、やむを得ない事情により既設相談場所に赴くことが困難な者
3 地方事務所長は、出張相談の申込み又は援助の実施の申入れを受けたときは、申込書若しくは連絡票の記載又は電話による聴取結果等により、事案の内容と出張に要する負担等を確認し、出張相談の要否を判断するものとする。
4 地方事務所長は、民事法律扶助契約弁護士・司法書士等の中から、出張相談の担当者を選任する。
5 出張相談は、対象者の居住場所のほか、次の各号に掲げる場所で実施することができる。
(1) 対象者が入院又は療養をする病院その他の施設
(2) 対象者が入所又は通所する福祉施設等
(3) 公共機関の施設
(4) 前三号に掲げる場所のほか、地方事務所長が出張相談の実施場所として適当と認める場所
6 特定援助対象者法律相談援助は、前項に掲げる場所のほか、援助の実施の申入れをした特定援助機関の施設(当該特定援助機関が指定相談場所の指定等に関する細則(平成19年細則第11号)に基づき定められた指定相談場所である場合を含む。)で実施することができる。
7 出張相談を実施した場合の費用は、第12条に定めるところに従って支出する。この場合において、出張相談を実施した場所が第13条第1項の規定により旅費及び宿泊費を支出する旨の決定をすることができる地であるときは、同条が定めるところにより算定した額の旅費及び宿泊費を別途支出する。
8 出張相談に関しこの条に定めなき事項については、業務方法書第2章第2節第3款に定めるところによる。
(巡回相談)
第11条 地方事務所長は、指定相談場所の指定等に関する細則に従い、地方公共団体等の施設を一時的な指定相談場所と指定し、民事法律扶助契約弁護士・司法書士等を巡回させる等の方法(以下「巡回相談」という。)により、法律相談援助を実施することができる。

2 巡回相談を実施した場合の費用は、次条に定めるところにより支出することができる。この場合において、巡回相談を実施した場所が第13条第1項の規定により旅費及び宿泊費を立て替えて支出することができる地であるときは、同条の定める立替基準に従った旅費及び宿泊費を別途支出することができる。

(法律相談援助費用等支出基準)
第12条 業務方法書第23条に基づき、法律相談援助の実施に携わった民事法律扶助契約弁護士・司法書士等に対して支払う法律相談費は、別表1の1の基準の範囲内において地方事務所長が定めた額とする。
2 センターは、出張相談又は巡回相談に携わった民事法律扶助契約弁護士・司法書士等に対し、別表1の2の基準の範囲内において地方事務所長が定めた出張手当を支払うことができる。
3 業務方法書第17条に基づき、簡易援助(民事法律扶助契約弁護士・司法書士等が援助の実施に当たり、簡易な法的文書(被援助者が持参した様式に必要事項を書き込む場合のように、口頭の説明で足りるものを除く。以下同じ。)を作成し、被援助者に交付することをいう。以下同じ。)を行った場合の費用は、1通につき4,320円とする。
4 前項に規定する費用の支払は、一般法律相談援助、特定援助対象者法律相談援助(業務方法書第16条第3項に掲げる場合に限る。)又は被災者法律相談援助の実施に伴い簡易援助を行った場合は、うち2,160円の支払はセンターが当該簡易援助を行った民事法律扶助契約弁護士・司法書士等に対して行い、うち2,160円は被援助者が当該民事法律扶助契約弁護士・司法書士等に支払うようセンターが被援助者に指示して行うものとし、特定援助対象者法律相談援助(業務方法書第16条第3項に掲げる場合を除く。)の実施に伴い簡易援助を行った場合は、全額につき被援助者が当該簡易援助を行った民事法律扶助契約弁護士・司法書士等に支払うようセンターが被援助者に指示して行うものとする。ただし、業務方法書第5条第1号ウ及び同条第2号ウに定める契約弁護士等が法律相談援助の実施に伴い簡易援助を行った場合には、被援助者が支払うべき費用は、被援助者からセンターに対して支払われるものとする。
5 前項の規定にかかわらず、簡易援助を行った民事法律扶助契約弁護士・司法書士等が、センターに対し、被援助者が援助の実施時において生活保護法による保護を受けていることを証する書面を、法律相談票と共に提出したときは、第3項に規定する費用の全額を、センターが当該民事法律扶助契約弁護士・司法書士等に対して支払う。
6 簡易援助の費用は、同一問題に関する法律相談援助について1通分を限度とする。ただし、地方事務所長は、複数の法的文書が作成された場合、その作成の難易及び必要性を考慮して2通分の費用を限度とすることができる。
 (法律相談票等の作成と提出)

第 12 条の2 民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、センターの事務所又は指定相談場所において一般法律相談援助又は被災者法律相談援助を行ったときは、法律相談票を作成し、法律相談援助実施後、直ちに、援助申込書と共に地方事務所長に提出するものとする。

2 民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、自らの事務所において一般法律相談援助又は被災者法律相談援助を行ったときは、法律相談票を作成し、法律相談の実施の日から1か月以内に、援助申込書と共に地方事務所長に提出するものとする。この場合においては、援助申込書に、被援助者が当該法律相談を受けたことを確認する被援助者の署名を得るものとし、当該署名を得ることができなかったときは、その理由を地方事務所長に申し出なければならない。
3 民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、巡回相談又は出張相談を行ったときは、法律相談票を作成し、法律相談援助の実施の日から1か月以内に、一般法律相談援助又は被災者法律相談援助にあっては援助申込書と共に地方事務所長に提出するものとする。ただし、民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、特定援助対象者法律相談援助を行ったときは、法律相談票を作成し、法律相談援助の実施の日から 14 日以内に、地方事務所長に提出するように努める。
4 前各項の提出は、ファクシミリにより行うことができる(ただし、センターの事務所で法律相談援助を行った場合を除く。)。
5 民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、法律相談の実施の日から1か月以内に、地方事務所長に対し、法律相談票及び一般法律相談援助又は被災者法律相談援助にあっては援助申込書(以下「法律相談票等」という。)を提出しないときは、当該期限を経過した理由を地方事務所長に申し出なければならない。
6 センターは、次に掲げるいずれかの事由に該当するときは、当該法律相談援助の法律相談費を支払わない。
(1) 第2項に係る被援助者の署名を得ることができなかった場合において、その理由が合理的であると認められないとき又はその理由の申出がないとき。
(2) 民事法律扶助契約弁護士・司法書士等が前項の期限内に法律相談票等を提出しなかった場合において、当該期限を経過した理由が合理的であると認められないとき又はその理由の申出がないとき。
7 民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、第10条第4項の規定により特定援助対象者法律相談援助の担当者に選任された場合において、当該特定援助対象者法律相談援助を行わなかったときは、速やかに、その旨及び理由を記載した報告書を作成して地方事務所長に提出しなければならない。
(簡易援助の要件・方法)
第12条の3 民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、次の各号に掲げる要件のいずれをも満たす場合は、簡易援助を行うことができる。
(1) 法律相談援助時間内に文書を作成することができること。
(2) 被援助者本人名義の簡易な法的文書を作成することが迅速かつ適正な解決に資する事案であること。

(3) 簡易な法的文書を作成することについて、被援助者の同意があること。

(4) 第12条第5項の場合を除き、同条第3項及び同条第4項の規定によって被援助者が負担すべき費用が、被援助者より当該民事法律扶助契約弁護士・司法書士等に対して支払われる見込みがあること。
2 簡易援助を実施した民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、被援助者が文書を受領したことを確認する署名がなされた法律相談票及び簡易援助により作成した文書の写しを地方事務所長に提出しなければならない。
3 地方事務所長は、被援助者に対し、前項の文書の作成について確認することができる。
 (センター相談の実施方法)
第12条の4 センターの事務所又は指定相談場所における法律相談援助は、1件につき相談時間30分以上40分以内で、かつ、当日の相談時間の合計が2時間以上と予定して行うものとする。ただし、医療過誤事件に関する相談については、1件の相談予定時間を1時間とすることができる。
 (待機謝金)
第12条の5 センターの事務所又は指定相談場所における法律相談援助を予約制で実施している場合において、事前に予約をしていた申込者がいずれも来所しなかったため、民事法律扶助契約弁護士・司法書士等が法律相談担当日当日に全く法律相談援助を行うことができなかった場合は、センターは、その者に対し、別表1の3に定める基準の範囲内において地方事務所長が定めた待機謝金を支払う。
2 事前に地方事務所長の承認を得て予約制以外の方法により指定相談場所における被災者法律相談援助を実施しようとする場合において、援助の申込みが全くなかったため、民事法律扶助契約弁護士・司法書士等が法律相談担当日に全く法律相談援助を行うことができなかった場合は、センターは、その者に対し、別表1の3に定める基準の範囲内において地方事務所長が定めた待機謝金を支払う。
(法律相談援助に伴う通訳サービスの提供)
第12条の6 地方事務所長は、法律相談援助を実効的に行うために、外国語等の通訳サービスの提供が必要かつ相当と認めたときは、この条の規定に従い、センターが委託した通訳人にこれを行わせ、又は民事法律扶助契約弁護士・司法書士等が委託した通訳人の費用を支出することができる。ただし、被援助者が自ら適当な通訳人を確保できる場合又はセンター若しくは民事法律扶助契約弁護士・司法書士等において適当な通訳人に委託することが困難な場合を除く。
2 通訳サービスの提供に要する費用については、被援助者に負担させないものとする。
3 センターの事務所における法律相談援助において通訳サービスを提供する場合は、センターが、適当と認める通訳人に対し、通訳業務を委託する方法により行うものとする。
4 民事法律扶助契約弁護士・司法書士等の事務所における法律相談援助において通訳サービスを提供する場合は、当該民事法律扶助契約弁護士・司法書士等が、適当と認める通訳人に対し、予め地方事務所長の承認を得て、通訳業務を委託する方法により提供するものとする。
5 指定相談場所における法律相談援助において通訳サービスを提供する場合は、第3項に定める方法又はセンターと当該指定相談場所の管理者との契約に基づき、当該指定相談場所の管理者が適当と認める通訳人に対し、通訳業務を委託する方法により提供するものとする。
6 通訳料(交通費及び消費税を含む。)は、以下の基準によるものとする。
(1) 時間単位で支払う場合
通訳時間及び待機時間の合計につき、1時間当たり10,800円を上限とする。ただし、同一日における通訳料は、16,200円を上限とする。
(2) 件数単位で支払う場合
1件当たり10,800円を上限とする。ただし、同一日に同一場所で2件以上通訳サービスを提供した場合は16,200円を上限とする。
(3) 指定相談場所の管理者が通訳人に委託する方法で通訳サービスが提供された場合
指定相談場所の管理者が通訳人に支払う通訳料を、同管理者が実施する法律相談で通訳サービスが提供された件数と、法律相談援助で通訳サービスが提供された件数とで案分し、法律相談援助に割り付けられた金額とする。ただし、法律相談援助1件当たり10,800円を超えないものとする。
7 第3項若しくは第4項に規定する場合又は第5項に規定する場合であって第3項に定める方法による場合で、かつ法律相談援助を予約制で実施している場合において、事前に予約をしていた申込者がいずれも来所しなかったため、通訳人が法律相談予定日当日に全く通訳サービスを提供することができなかった場合は、通訳人に対し、5,400円を上限とする待機謝金(交通費及び消費税を含む。)を支払う。
8 理事長は、この条に定めるもののほか、法律相談援助に伴う通訳サービスの提供に関し、必要な事項について実施要領を定めることができる。
(法律相談援助の実施場所である事務所の意義)
第12条の7 業務方法書第18条第1項の「センターの事務所」には、センターの被災地出張所(平成23年東日本大震災の被災者に対して法的サービスを提供するために、センターが設置する出張所をいう。以下第37条において同じ。)が法律相談援助を実施するために使用する自動車を含むものとする。
(報告書未提出案件が一定件数を超えた場合の取扱い)
第 12 条の8 地方事務所長は、受任者等が業務方法書第 46 条若しくは第 47 条又は第 83 条の 31 において準用するこれらの規定に違反して報告書を提出していない援助案件(以下「報告書未提出案件」という。)の合計件数が、理事長が別に定める数に達したときは、当該受任者等である弁護士・司法書士等に、指定相談場所若しくはセンターの事務所又は法律相談援助の申込みがセンターに対して行われた場合の当該弁護士・司法書士等の事務所における法律相談援助を実施させないことができる。ただし、報告書未提出案件の合計件数が、理事長が別に定める数に達した後、当該弁護士・司法書士等から、報告書未提出案件に係る全ての報告書が提出され、かつ、地方事務所長が実施させないこととした法律相談援助を実施したい旨の申出があったときは、この限りでない。
2 法人の社員等(弁護士法人又は司法書士法人の社員又は使用人である弁護士又は司法書士をいう。以下、本項において同じ。)又は社員等であった者が受任者等である場合においては、前項の報告書未提出案件の合計件数は、次に掲げる数の合計とする。
(1) 当該社員等又は社員等であった者を受任者等とする報告書未提出案件の数
(2) 弁護士法人又は司法書士法人を受任者等とする報告書未提出案件のうち、当該社員等又は社員等であった者がその法律事務の取扱いを行った援助案件の数

第3章 立替基準
(旅費及び宿泊費)
第13条 地方事務所長は、受任者が事件の処理のため事務所所在地から離れた地(日本国内に限る。以下「遠隔地」という。)に赴くことが必要かつ相当であると認められ、かつ、受任者が、通常の経路及び方法(自家用車の使用が通常の方法と認められる場合を含む。)を用い、事務所所在地を出て当該遠隔地において必要かつ相当な活動を行った後に受任者の事務所所在地に戻る場合に、旅行のために通常要すべき時間(公共交通機関の待ち合わせ時間を含む。)の合計が4時間を超えるとき又はその場合に現に支払う交通費の額(原則として長距離の移動部分に限る。以下この条において同じ。)が5,000円を超えるときは、この条に定める基準により、代理援助立替基準に定める限度額の範囲内で、必要な旅費及び宿泊費を立替え又は被援助者直接負担による追加支出をする旨を決定することができる。
(1) 旅費
ア 直線距離に基づく算出基準
受任者の事務所所在地を管轄する簡易裁判所の主たる庁舎の所在する場所(事務所所在地簡易裁判所)と、赴いた場所を管轄する簡易裁判所の主たる庁舎の所在する場所(出張先簡易裁判所)との間の直線距離(1キロメートル未満の端数は切り捨てる。)を基準として、その距離が10キロメートルの範囲内にあるときは零とし、これらの間の距離が10キロメートル以上のときは、その距離に、下記表1の左欄に掲げる当該距離の区分に応じ、同表の右欄に掲げる額を乗じて得た額とする。

 (表1)

(省略)

イ 実費額に基づく算出基準
旅行が通常の経路及び方法によるものであること並びに現に支払った交通費の額がアの直線距離に基づいて計算した旅費額を超えることを明らかにする領収書、乗車券、航空機の搭乗券の控え、ETC利用証明書明細、プリペイドカードの裏面に印字された利用明細等の文書が提出されたときは、現に支払った交通費の額とする。
ウ 算出基準の選択
事務所所在地簡易裁判所と出張先簡易裁判所との間の一部の区間につき実費額による支出をするときは、その余の区間について直線距離に基づく旅費額の支出は行わないものとする。
(2) 宿泊費
宿泊費の額は、一夜当たり、宿泊地が、下記表2に定める甲地方である場合においては8,500円、乙地方である場合においては7,500円とする。

 (表2)

(省略)

(通訳料及び翻訳料)
第14条 通訳料及び翻訳料を立て替えて支出する場合の基準は、この条の定めるところによる。
(1) 通訳料
ア 通訳料の単価
通訳料は、各回の最初の1時間につき12,342円(交通費及び消費税を含む。)以内とし、30分増すごとに5,142円(消費税込)以内の金額を加算する。
イ 遠距離移動を伴う場合の通訳人の旅費
通訳を要する言語が希少言語である等、近隣における通訳人の確保が困難な場合であって、通訳人が通訳を行うために通常の経路及び方法(自家用車の使用が通常の方法と認められる場合を含む。)を用い、住所地又は勤務地を出て目的地において必要な通訳を行った後に住所地又は勤務地に戻る場合(日本国内に限る。)に、旅行のために通常要すべき時間(公共交通機関の待ち合わせ時間を含む。)の合計が4時間を超えるときは、ウにかかわらず、第13条に定めるところにより算定した長距離の移動部分に係る旅費を支出することができる。ただし、支出する場合には、あらかじめ、本部と協議しなければならない。
ウ 支出限度額
業務方法書別表3の1の(注)5の(7)に定める通訳料の支出限度額には、旅費を含むものとする。
(2) 翻訳料
翻訳料の単価は、原文A4版1枚につき4,628円(消費税込)以内とする。
(代理援助の追加支出の支出額)
第14条の2 業務方法書別表3の1の(注)5記載の項目(以下「追加支出項目」という。)のうち、(6)記録謄写料については、当該事件について通算した額が5,000円を超える部分についてのみ、追加支出をすることができるものとする。
2 追加支出項目の中で(10)その他実費に該当する実費については、これを以下の第1号から第8号までに区分し、各号毎に、これに該当する実費を当該事件について通算した額が、各号に定める額を超える部分についてのみ、立替え又は被援助者直接負担による追加支出をすることができるものとする。ただし、立替えによる追加支出限度額は合計30万円とする。
(1) 裁判所に納める郵券(郵券に代わる予納金を含む。) 6,400円
(2) 戸籍謄抄本(除籍及び附票を含む。)、住民票(除票を含む。)及び外国人登録原票記載事項証明書 5,000円
(3) 登記簿謄抄本、登記事項証明書、公図及び地積測量図等並びに固定資産税評価証明書 5,000円
(4) 弁護士法(昭和24年法律第205号)第23条の2に基づく照会手数料 5,000円
(5) 通信費及び荷造運搬費 5,000円
(6) 交通費のうち、第13条に基づく支出の対象とならないもの 5,000円
(7) 裁判所に納める申立手数料のうち、業務方法書別表3の実費等の備考欄で、支出の対象とされていないもの 5,000円
(8) 前各号に該当しないもの 5,000円
3 裁判所に納める予納金(前項第1号に規定するものを除く。)については、前項の規定にかかわらず、その全額を追加支出することができる。
4 国選被害者参加弁護士又は国選弁護人が、その選任に係る刑事事件に関する損害賠償命令事件につき受任者等となった場合は、損害賠償命令事件のみの処理のために必要な実費が、追加支出の基礎となるものとする。
(書類作成援助の追加支出の支出額)
第14条の3 業務方法書別表3の2の(注)4及び5の規定にしたがい、実費を追加支出する場合、実費を次の各号に掲げるものに区分し、各号毎に、これに該当する実費を当該事件について通算した額が当該各号に定める額を超える部分についてのみ、被援助者直接負担による追加支出をすることができるものとする。
(1) 裁判所に納める郵券(郵券に代わる予納金を含む。) 6,400円
(2) 戸籍謄抄本(除籍及び附票を含む。)、住民票(除票を含む。)及び外国人登録原票記載事項証明書 3,000円
(3) 登記簿謄抄本、登記事項証明書、公図及び地積測量図等並びに固定資産税評価証明書
3,000円
(4) 弁護士法第23条の2に基づく照会手数料 5,000円
(5) 通信費及び荷造運搬費 5,000円
(6) 交通費のうち、第13条に基づく支出の対象とならないもの 5,000円
(7) 裁判所に納める申立手数料のうち、業務方法書別表3の実費の備考欄で、支出の対象とされていないもの 5,000円
(8) 前各号に該当しないもの 5,000円

(追加支出限度額の適用単位) 

第14条の4 追加支出項目の限度額は、被援助者の当該援助案件及びその関連事件における追加支出の合計額に適用する。ただし、地方事務所長は、ある追加支出項目について、限度額を複数の事件における追加支出の合計額に適用することが著しく不相当であると認めた場合は、当該追加支出項目につき、複数の事件における追加支出を合計しないで限度額を適用することができる。この場合の限度額は、援助案件ごとに適用しなければならない。
 (自己破産事件の予納金)
第14条の5 地方事務所長は、被援助者が生活保護法による保護を受けている場合であって、業務方法書別表3の1(6)⑯又は別表3の2(7)に基づいて、裁判所の決定に基づく予納金を追加して支出する場合において、必要があると認めるときは、別表3の1の(注)5(5)又は別表3の2(7)の実費の備考欄に定める限度額に加え、官報公告のための費用として裁判所に予納を求められた金額をさらに支出することができる。ただし、官報公告費用を除く予納金の追加支出申立ての額が上記限度額を超える場合においては、あらかじめ、本部と協議し、その必要性について判断しなければならない。
2 被援助者が生活保護法による保護を受けている場合であり、かつ、既に官報公告のための費用として裁判所に予納を求められた金額を予納しているときであって、前項の限度額において裁判所の決定に基づく予納金を追加して支出しようとするときも、前項と同様とする。
(ハーグ条約実施法に関する事件の着手金、報酬金及び翻訳料)
第14条の6 業務方法書別表3の1(6)⑲に基づく国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の実施に関する法律(平成25年法律第48号。以下「ハーグ条約実施法」という。)に基づく子の返還、子との面会その他の交流、その他同条約の適用に関係のある事件(以下「ハーグ条約事件」という。)における着手金及び報酬金の目安は、被援助者が子を連れ去った親(Taking Parent、以下「TP」という。)である場合又は子を連れ去られた親(Left Behind Parent、以下「LBP」という。)である場合に応じて、以下の各号に定めるところによる。
(1) 子の返還請求事件
イ 被援助者がTPである場合の着手金 標準額34万200円。事件の性質上特に処理が困難なものについては56万7,000円まで増額可。
ロ 被援助者がLBPである場合の着手金 標準額56万7,000円。事件の性質上特に処理が困難なものについては75万6,000円まで増額可。
ハ 被援助者がTPである場合の報酬金 9万7,200円から19万4,400円まで(標準額12万9,600円)
ニ 被援助者がLBPである場合の報酬金 12万9,600円から25万9,200円まで(標準額19万4,400円)
(2) 面会交流事件、示談交渉事件、ADR手続事件
イ 被援助者がTPである場合の着手金 標準額23万8,140円。事件の性質上特に処理が困難なものについては39万6,900円まで増額可。
ロ 被援助者がLBPである場合の着手金 標準額39万6,900円。事件の性質上特に処理が困難なものについては52万9,200円まで増額可。

ハ 被援助者がTPである場合の報酬金 6万8,040円から13万6,080円まで(標準額9万720円)

ニ 被援助者がLBPである場合の報酬金 9万720円から18万1,440円まで(標準額13万6,080円)
2 ハーグ条約事件の被援助者がTPである場合は、業務方法書別表3の1の(注)5の(8)に定
める翻訳料の支出限度額を原則36万円とし、特に翻訳の必要性が高いものについては、51万
4,285円まで増額することができる。
3 ハーグ条約事件について立替えによる翻訳料の追加支出を求める場合であって、次の各号
のいずれかに該当するときは、あらかじめ、本部と協議しなければならない。
(1) 一時に 30 万円を超える翻訳料の立替えを求めようとするとき
(2) これから立替えを求めようとする翻訳料と、その時点までに既に発生している翻訳料の立替金の合計が 50 万円を超えるとき
(カウンセラーの費用)
第14条の7 業務方法書別表3の1(注)5(9)に基づいて、カウンセラー(医師、臨床心理
士及び犯罪被害者を支援する団体の専門相談員等。以下同じ。)の費用を立て替えて支出する場合の基準は、この条の定めるところによる。
2 カウンセラーの費用は、犯罪被害者等(第3項に掲げる対象犯罪の被害者。被害者死亡の場合においてはその配偶者、直系の親族又は兄弟姉妹を指す。以下同じ。)が当該犯罪の加害者に対して行う損害賠償請求事件及びその関連事件(以下「損害賠償請求等事件」という。)の準備及び追行に際して、受任者と犯罪被害者等の打合せに、カウンセラーが同席した場合に支出することができる。
3 対象となる援助事件は、以下の各号に掲げる犯罪被害に対する損害賠償請求等事件とする。
 (1) 故意の犯罪行為により人を死傷させた罪又はその未遂罪
 (2) 次に掲げる罪又はその未遂罪
イ 強制わいせつ、強制性交等、準強制わいせつ及び準強制性交等
ロ 逮捕及び監禁
ハ 未成年者略取及び誘拐、営利目的等略取及び誘拐、身の代金目的略取等、所在国外移送目的略取及び誘拐、人身売買、被略取者等所在国外移送並びに被略取者引渡し等
ニ イからハまでに掲げる罪のほか、その犯罪行為にこれらの罪の犯罪行為を含む罪(前号に掲げる罪を除く。)
4 被援助者は、カウンセラーの費用の立替えを求めるときは、以下の各号に掲げる資料を地方事務所長に提出しなければならない。
(1) 被害届受理証明又は起訴状等、当該事件の被害者であることを証する資料
(2) 医師の診断書等、カウンセラーが同席することの必要性を確認するための資料
(3) カウンセラーの資格内容を確認するための資料
5 カウンセラーの費用は、以下の各号に定めるところによる(交通費及び消費税込)。
 (1) 医師及び臨床心理士 各回の最初の1時間につき5,000円以内とし、30分増すごとに2,500円以内の金額を加算する。
 (2) 犯罪被害者を支援する団体の専門相談員等 各回の最初の1時間につき3,000円以内とし、30分増すごとに1,500円以内の金額を加算する。
第15条 削除
(交通事故損害賠償請求事件における保険金の給付を得た場合の報酬金)
第16条 交通事故損害賠償請求事件で、次の各号に掲げる場合における報酬は、当該各号に定めるところによる。
(1) 自賠責保険への簡易な請求手続により保険金の給付を受けた場合、給付額(援助開始決定前に既に給付されたものを除く。以下この条において同じ。)の2パーセント相当額(消費税別)とする。
(2) 任意保険への簡易な請求手続により保険金の給付を受けた場合、給付額の3パーセント相当額(消費税別)とする。
(労災事故損害賠償請求事件における労災保険金の給付を得た場合の報酬金)
第17条 労災事故損害賠償請求事件に附随して、労働者災害補償保険への簡易な請求手続により保険金の給付を受けた場合は、前条第1号の規定を準用する。ただし、給付金が年金で支給される場合には7年分の年金額をもって給付額とする。
(不動産を取得した場合の報酬金の立替えの限度額)
第18条 事件の結果、不動産を取得した利益に基づき決定される報酬金(出廷回数加算その他
の報酬金加算分を除く。以下この条において同じ。)のうち、センターが立て替える報酬金
の限度額を108万円とする。ただし、上記により決定される報酬金の額が54万円まではセンタ
ーが全額を立て替え、54万円を超える場合は54万円を超える部分(報酬金の額から54万円を
差し引いた額)についてセンターが同額の2割までを立て替える。
(高額な立替金の支出に関する本部との協議)
第19条 地方事務所長が決定しようとする立替金(保証金を除く。以下この条において同。)について、次の各号のいずれかに該当するときは、あらかじめ、本部と協議しなければならない。
(1) 一時に決定する立替金の総額が50万円を超えるとき
(2) これから決定しようとする立替金と、その時点までに既に発生している立替金の残額の合計が80万円を超えるとき
 (端数処理)
第19条の2 業務方法書別表3の代理援助立替基準の報酬金欄において、一定の割合を乗じて
金額を算出すべきものと定められている場合に、報酬金欄に定められているところにより算
出した金額に1円未満の端数があるときは、その端数金額を切り捨てるものとする。
第4章 援助の申込み、審査及び個別契約等
(審査の際に申込者に提出を求める書類)
第20条 地方事務所長は、代理援助又は書類作成援助の審査の際に、申込者に対し、以下の各号に掲げる書類の提出を求める。

(1) 申込者及び第7条第1項に定める同居家族を確認するための資料 

ア 申込者が日本人である場合は、その世帯全員の住民票の写し(本籍、筆頭者及び続柄の記載のあるもの)。ただし、上記によることが困難な特別の事情があるときは、申込者の住所又は居所及び本籍を確認できる書面の提出をもってこれに代えることができる。
イ 申込者が外国人(次項の申込者を除く。)である場合は、在留カード又はこれに代わる書面
(2) 申込者及び配偶者等(事件の相手方である場合を除く。次号において同じ。)の資力を確認するための資料
 申込者が生活保護法による保護を受けている者(以下「生活保護受給者」という。)でない場合にあっては、所定の資力申告書。ただし、申込者が生活保護受給者である場合であっても、地方事務所長が必要と認めるときには、地方事務所長は、申込者に対し、所定の資力申告書の提出を求めることができる。
(3)申込者及び配偶者等の収入等を証明する資料
次の各号に掲げる書類のうち必要と認められるものとする。ただし、これを提出することが困難な特別の事情があるときは、受任・受託しようとする者からの報告書又は申込者の資力を確認できるその他の書面の提出をもってこれに代えることができる。
ア 生活保護受給証明
イ 給与明細書
ウ 源泉徴収票
エ 課税証明書又は非課税証明書
オ 確定申告書の写し
カ 各種公的年金又は手当等の受給証・通知
キ その他これらに準ずる書面
(4) 特定行政不服申立代理援助又は書類作成援助のうち業務方法書第8条第1項第2号の手続を対象とするものの申込みにあっては、申込者が特定援助対象者であることを証明する資料
 次の各号に掲げる書類のうち必要と認められるものとする。ただし、これを提出することが困難な特別の事情があるときは、受任・受託しようとする者からの報告書又は申込者が特定援助対象者であることを確認できるその他の書面の提出をもってこれに代えることができる。
ア 精神障害者保健福祉手帳又は療育手帳
イ 診断書
ウ 日常生活自立支援事業を利用していることを証するもの
エ 知能指数が70未満であることを証するもの
オ 長谷川式簡易知能評価スケールの総合点が20点未満であることを証するもの
カ その他これらに準ずる書面
2 地方事務所長は、ハーグ条約事件に関し、業務方法書第 25 条2項による申込みがなされた場合には、代理援助又は書類作成援助の審査の際に、前項第1号及び第3号に掲げる資料に準ずる書面(公的機関が発行した書面以外について、同書類が外国語による文書である場合は日本語の翻訳文書及び同翻訳文書が真正であることを証明する書面を添付)のほか、申込者に対し、以下の各号のうちいずれかに掲げる書類の提出を求める。
(1) ハーグ条約実施法第6条又は第 17 条に定める決定通知に係る書面
(2) 前号の書面に準ずる公的書類及び同書類が外国語による文書である場合は日本語の翻訳文書並びに同翻訳文書が真正であることを証明する書面
3 申込者は、前項に掲げる書類の提出にあたっては、センターの事務負担を軽減するよう協
力するものとする。
(面談審査に伴う通訳料の支出基準)
第21条 地方事務所長は、面談審査において外国語等の通訳サービスの提供が必要かつ相当と認めたときは、この条の規定に従い、センターが委託した通訳人にこれを行わせることができる。ただし、申込者等が自ら適当な通訳人を確保できる場合又はセンターにおいて適当な通訳人に委託することが困難な場合を除く。
2 通訳サービスの提供に要する費用については、申込者等に負担させないものとする。
3 通訳サービスを提供する場合は、センターが適当と認める通訳人に対し、通訳業務を委託する方法により行うものとする。
4 通訳料(交通費及び消費税を含む。)は、以下の基準によるものとする。
(1) 時間単位で支払う場合
通訳時間及び待機時間の合計につき、1時間当たり10,800円を上限とする。ただし、同一日における通訳料は、16,200円を上限とする。
(2) 件数単位で支払う場合
1件当たり10,800円を上限とする。ただし、同一日に同一場所で2件以上通訳サービスを提供した場合は16,200円を上限とする。
5 事前に面談審査を予定していた申込者等がいずれも来所しなかったため、通訳人が面談審査予定日当日に全く通訳サービスを提供することができなかった場合は、通訳人に対し、5,400円を上限とする待機謝金(交通費及び消費税を含む。)を支払う。
6 理事長は、この条に定めるもののほか、面談審査に伴う通訳サービスの提供に関し、必要な事項について実施要領を定めることができる。
(援助の申込みの受付場所等)
第22条 業務方法書第24条各項に定める援助の申込みは、援助の申込みをする者の居住地又は勤務地が存在する都道府県内の地方事務所、支部又は出張所(以下「地方事務所等」という。)において受け付ける。ただし、以下の地方事務所等においても受け付けることができる。
(1) 都道府県境を越えることになっても、居住場所と地方事務所等との位置関係等から援助の申込みをする者にとって利用しやすい場所にある地方事務所等
(2) 業務方法書第26条第10項に定める持込案件においては、受任者等となることを承諾している者の事務所又は事件の事物管轄を有する裁判所が存在する都道府県内の地方事務所等
(3) その他その地方事務所長が相当と認めた地方事務所等
2 業務方法書第24条の2に定める特定援助対象者法律相談援助の実施の申入れは、申入対象者の居住地又は勤務地が存在する都道府県内の地方事務所等において受け付ける。ただし、以下の地方事務所等においても受け付けることができる。
(1) 都道府県境を越えることになっても、居住場所と地方事務所等との位置関係等から申入対象者にとって利用しやすい場所にある地方事務所等
(2) その他その地方事務所長が相当と認めた地方事務所等
(選任する弁護士等の範囲)
第23条 地方事務所、支部又は出張所において受任者等となるべき者を選任する場合は、原則として、その所在地に対応する弁護士会又は司法書士会に所属する弁護士・司法書士等から選任するものとする。ただし、事案の特殊性又は緊急性その他特別の事情のある場合は、この限りでない。
(調査又は鑑定費の支出基準)
第24条 業務方法書第36条の調査又は鑑定(以下「調査等」という。)に要する費用は、地方事務所長が、調査等に要する時間(相手方や関係機関等からの事情聴取に要する時間を含む。)及び負担等に応じ、下記の基準に基づき定める。
(1) 調査等に要する時間が2時間未満の場合 1万800円以上2万1,600円未満
(2) 同2時間以上3時間未満の場合 2万1,600円以上3万2,400円未満
(3) 同3時間以上の場合 3万2,400円以上5万4,000円以下
2 医療過誤事件等において、長時間の調査等又は著しく特殊若しくは専門的な能力を必要と
する場合には、地方事務所長の判断により、16万2,000円を限度に支出することができる。
(立替金の割賦償還についての所定の手続)
第25条 業務方法書第37条第2項に定める割賦償還についての手続は、以下に掲げるいずれかの書面を提出する方法による。
(1) 自動払込利用申込書
(2) 預金口座振替依頼書
(3) 支払方法登録届
(他の地方事務所への移送手続)
第26条 業務方法書第41条第2項の規定による他の地方事務所への援助案件の移送手続については、この条の定めるところによる。
2 援助開始決定をした地方事務所(以下「移送事務所」という。)は、援助案件の移送をしようとするときは、あらかじめ、当該援助案件の移送を受ける地方事務所(以下「被移送事務所」という。)と協議しなければならない。
3 移送事務所は、援助案件の移送をする場合には、次の各号に掲げる書類を添付しなければならない。
(1) 援助申込書
(2) 事件調書
(3) 資力確認書及び資力の証明書
(4) 特定行政不服申立代理援助又は書類作成援助のうち業務方法書第8条第1項第2号の手続を対象とするものにあっては、申込者が特定援助対象者であることを証する資料

(5) その他事件の準備及び遂行に必要な書類

(援助開始決定の取消し及び契約終了に伴う立替費用の返還)
第27条 地方事務所長は、業務方法書第40条第3項又は第55条第2項第1号の規定により、援助開始決定の取消し又は個別契約の終了に伴い、受任者等に対し、既に交付した金銭につき、返還を求めるべき額を決定するときは、別表2の基準に従うものとする。
第5章 援助の終結及び立替金の免除等
(援助終結後の立替金の償還方法を定める際に被援助者に提出を求める資料等)
第28条 地方事務所長は、業務方法書第59条第1項の規定に基づき被援助者から生活状況を聴取するに際し、その聴取の日が援助開始決定の日から起算して1年を超える場合又は被援助者若しくはその配偶者の収入、家賃、住宅ローン、医療費、教育費若しくはその他職業上やむを得ない出費等の負担に変動があると認められる場合は、被援助者に対し、その旨の疎明資料の提出を求めるものとする。ただし、償還期間が3年を超えない場合は、この限りでない。
(援助終結後の立替金の償還方法を定める際の基準)
第28条の2 地方事務所長は、業務方法書第59条第2項に基づき、終結決定において、立替金を月ごとに割賦で償還すべき旨を定める場合においては、その月額を5,000円以上とする。ただし、被援助者及びその配偶者の1か月の合計収入額(事件の相手方等から1か月又はこれより短い期間ごとに金銭等を得ることとなった場合は、その額を含む。)から,業務方法書別表1の第1の1一で定める額に0.7を乗じた額、家賃、住宅ローン、医療費、教育費及びその他職業上やむを得ない出費等の負担を控除した金額(以下「可処分金額」という。)が零を下回る場合は、償還の難易を考慮して、5,000円を下回る額とすることができる。
2 地方事務所長は、前項の月額を定めるに当たり、立替金の償還期間が原則として3年を超えないものとされていること及び被援助者の可処分金額の5割を上限の目安とすることを考慮するものとする。
3 地方事務所長は、業務方法書第59条第2項に基づき、終結決定において即時償還(地方事務所長が指定した期限までにその指定した方法により一括して支払う方式をいう。以下同じ。)を定めるに当たり、被援助者の可処分金額が零を下回る場合においては、業務方法書第60条第2項に定める即時に立替金の全額の償還を求めることが相当でない事情に該当するものとし、当該下回る額に3を乗じた額又は被援助者が事件の相手方等から得た金銭等の100分の75に相当する額のいずれか低い方の額は、業務方法書第60条第1項に定める立替金の償還に充てるべき金額から差し引くことができる。
4 地方事務所長は、業務方法書第59条第2項に基づき、終結決定において即時償還を定めるに当たり、被援助者が終結決定時より後に事件の相手方等から金銭等を取得することが予定されている場合(事件の相手方等から1か月又はこれより短い期間ごとに金銭等を得ることが予定されている場合を除く。)、当該金銭等のうち即時償還に充てるべき割合を定める。この場合においては、前項の規定を準用する。
(終結決定を変更する決定)
第29条 業務方法書第63条の3に規定する終結決定を変更する決定は、地方事務所長が受任者若しくは受任者であった者又は被援助者若しくは被援助者であった者からの報告に基づき、当該援助案件の終結決定の日若しくはその関連事件の終結決定の日のうちいずれか遅い日又は当該援助案件の立替金債権が消滅した日若しくはその関連事件の立替金債権が消滅した日のうちいずれか遅い日から1年以内に同条第1項各号に掲げる事由があると認めた場合にすることができる。
(担保)
第30条 業務方法書第62条の規定により、地方事務所長が被援助者に担保の提供を求める場合の担保の提供については、次の各号に掲げる区分に従い、当該各号に定めるところによる。
(1) 援助の終結決定時の立替金残金が80万円を超え、かつ、被援助者が事件の結果不動産を取得したときは、当該不動産に立替金残金の支払を担保するため抵当権を設定する。ただし、援助の終結決定後3か月以内に、立替金残金全額が償還される見込みがある場合など、立替金の償還を確保するために担保の提供を求める必要性に乏しい事情がある場合は、この限りでない。
(2) 前号に掲げる場合のほか、地方事務所長が、立替金の償還を確保するために必要があると判断したときは、被援助者の所有する不動産に抵当権を設定し、又は被援助者に対し連帯保証人を立てるよう求めることができる。
2 前項の抵当権の設定及び保証契約の締結に必要な費用は、被援助者の負担とする。
(準生活保護要件)
第31条 業務方法書第31条第1項第2号及び第59条の3第1項第2号に規定する「前号に該当する者に準ずる程度に生計が困難」とは、被援助者が、次の各号の要件をいずれも満たすときをいうものとする。
(1) 被援助者の収入(手取り月収額(賞与を含む)をいう。)にその配偶者の収入を加算した額が、代理援助及び書類作成援助資力基準第1の1の一で定める額を70パーセントへと減じた上で同基準第1により定められる額以下であること(ただし、終結決定後においては、被援助者がその配偶者とは別に居住しており、かつ、その扶養を受けることができないときを除き、同基準第1の2の二はこれを適用しない。)。
(2) 被援助者及びその配偶者が保有する不動産、預貯金その他の資産について、当該資産を償還に充てることのできない合理的事情があること。
(資力回復困難要件)
第32条 業務方法書第59条の3第1項第2号に規定する、被援助者が「将来にわたってその資力を回復する見込みに乏しいと認められるとき」には、特段の事情がない限り、被援助者に次の各号に掲げる事由が認められる場合を含むものとする。
(1) 65歳以上の高齢者
(2) 重度又は中度の障害のある者として以下のいずれかに該当する者
ア 国民年金法による障害基礎年金の支給を受けている者

イ 厚生年金保険法による障害厚生年金の支給を受けている者 

ウ 労働者災害補償保険法による障害保障給付を受けた者のうち、その対象となった身体障害の障害等級が1級ないし7級に該当する者
エ 身体障害者手帳の交付を受けている者のうち同手帳に1級ないし4級と記載されている者
オ 精神障害者福祉手帳の交付を受けている者のうち同手帳に1級ないし2級と記載されている者
(3) 前号の障害のある者を扶養している者
(4) 疾病により長期の療養を要するため、現に収入を得ておらず、かつ、今後1年程度の間に労務に服することが見込めない者
(5) 前各号に準ずる事由により、今後1ないし2年で、現在よりも生計が改善される見込みに乏しい者
(所定の申請書の提出に代わる申請方法)
第32条の2 業務方法書第59条の3第2項ただし書に規定する「理事長が別に定める方法」は、センターの職員が申請を受理した旨の調書を作成し、地方事務所長に提出する方法とする。
(立替金が少額の場合の免除)
第33条 センターは、立替金の残額が7万円以下であり、かつ、従前の償還状況その他の事情にかんがみ、立替金の償還を免除することが相当であると認めるときは、業務方法書第66条第4号に該当するものとみなしてこれを免除することができる。
(受任者等に対する債権の取扱い)
第33条の2 業務方法書第66条第1号、第3号及び第5号並びに第68条の規定は、地方事務所長が業務方法書第33条第4項、第40条第3項、第49条第2項又は第55条第2項第1号による決定をした場合に準用する。この場合において、業務方法書第66条(第2号及び第4号を除く。)及び第68条中、「被援助者」とあるのは「受任者等」と、「立替金」とあるのは「債権」と、「償還」とあるのは「返金」と読み替えるものとする。
第6章 予納金
(代理援助の場合)
第34条 センターは、業務方法書第5条第1号ア又はウに規定された代理援助においては、生活保護受給者の自己破産事件の予納金(同時廃止手続によるものを除く。)を、業務方法書第43条第2項の規定により、直接に納付しなければならない。
 (書類作成援助の場合)
第35条 センターは、業務方法書第5条第2号ア又はウに規定された書類作成援助においては、次の各号に掲げる予納金を、業務方法書第43条第2項の規定により、直接に納付しなければならない。
(1) 生活保護受給者の自己破産事件の予納金(同時廃止手続によるものを除く。)

(2) 成年後見申立事件において、裁判所から鑑定費用として命じられた予納金 

第7章 その他
(多重債務事件に関連して過払金返還請求事件を受任する場合の特則)
第36条 代理援助の援助開始決定をした任意整理事件、自己破産事件及び民事再生手続に関連して、被援助者の債権者に対する過払金の不当利得返還請求につき、被援助者との協議により受任者がこれを受任する場合、不当利得返還請求事件として着手金及び実費(追加支出することができるものを除く。)を支出しない。ただし、不当利得返還請求訴訟を提起する場合の貼用印紙及び予納郵券に相当する実費については、第14条の2第2項第1号及び第7号の規定にかかわらず、その全額を追加支出することができる。
2 書類作成援助の開始決定をした自己破産事件及び民事再生手続に関連して、被援助者の債権者に対する過払金の不当利得返還請求につき、被援助者との協議により受託者がこれを受任する場合にセンターが支出する報酬及び費用については、前項の規定を準用する。この場合において、被援助者及び受託者は、過払金の不当利得返還請求につきセンター所定の追加代理援助契約を締結しなければならない。
3 前二項の不当利得返還請求において、当該受任者が案件を処理した結果、過払金が回収された場合には、業務方法書第50条による追加支出の手続に準じ、交渉による回収のときは回収額の15パーセント(消費税別)、訴訟による回収のときは回収額の20パーセント(消費税別)を報酬金として決定する。ただし、報酬金の額(消費税込)は、回収額に基づき業務方法書別表3の代理援助立替基準により算出される不当利得返還請求事件の実費、着手金及び報酬金の合計額(消費税込)を上限とする。
(任意整理事件・特定調停事件における着手金等の基準額の減額)
第36条の2 業務方法書別表3の1(6)⑮に規定する任意整理事件・特定調停事件における実費等及び着手金の基準額(同表の1(6)⑮の実費等備考欄及び着手金備考欄第1項に基づき調整された金額を含む。)は、同表の(注)4の規定に基づいて減額する場合には、債権者数に応じ、以下の額とする。
 債権者数1社 実費等10,000円 着手金32,400円
債権者数2社 実費等15,000円 着手金48,600円
債権者数3社 実費等20,000円 着手金64,800円
債権者数4社 実費等20,000円 着手金86,400円
2 任意整理事件において消滅時効の援用により対応する場合又は違法業者に対応する場合は、当該債権者1社につき0.5社(社数に端数が生じた場合は切り上げ)と計算した上で、債権者数に応じた基準額(前項を含む。)を適用する。
 (平成23年東日本大震災の被災者のために設置した出張所における特則)
第37条 地方事務所長は、被災地出張所で法律相談援助を実施するため、民事法律扶助契約弁護士・司法書士等を指名して、被災地出張所に駐在させることができる(以下「被災地出張所法律相談担当者」という。)。

2 被災地出張所における法律相談援助に係る法律相談は、被災地出張所法律相談担当者にこれを実施させる方法による。ただし、やむを得ない事由があるときは、それ以外の方法により法律相談援助を実施させることができる。

3 地方事務所長は、被災地出張所法律相談担当者に対し、被災地出張所に駐在させた時間に応じて、下記の基準によって、被災地出張所日当(消費税込)を支払うことができる。この場合、当該被災地出張所法律相談担当者に対し、第12条第1項及び第2項の規定により法律相談費及び出張手当を支払うことができない。
(1) 1時間以上 6,480円
(2) 1時間30分以上 9,720円
(3) 2時間以上 12,960円
(4) 2時間30分以上 16,200円
(5) 3時間以上 19,440円
(6) 3時間30分以上 22,680円
(7) 4時間以上 25,920円
(8) 4時間30分以上 29,160円
(9) 5時間以上 32,400円
4 第1項の規定によって被災地出張所法律相談担当者を被災地出張所に駐在させたときは、第13条に規定するところに準じて、被災地出張所法律相談担当者の事務所所在地から被災地出張所までの旅費を支払うことができる。
(ハーグ条約事件等における通貨換算等の特則)
第38条 ハーグ条約事件の援助申込み又は特定援助対象者法律相談援助の実施の申入れにおいて資力基準を判断する場合の通貨換算の基準日は、以下のとおりとする。
 (1) 一般法律相談援助若しくは被災者法律相談援助を申し込む場合又は特定援助対象者法律相談援助の実施を申し入れる場合は、法律相談を実施した日
(2) 代理援助又は書類作成援助を申し込む場合は、援助申込書(関連事件の援助申込みであって、当初の援助申込時から資力の変動があった場合は中間報告書等)をセンターが受領した日
2 地方事務所長は、日本円又は米国ドル等の外貨による立替金額及び償還通貨を決定する。米国ドル等の外貨による償還を決定した場合の通貨換算の基準日は、立替金額を決定した日とする。
3 前二項の通貨換算は、各基準日において、「外国為替の取引等の報告に関する省令」第35条第2項に基づき日本銀行が公示する相場を用いて換算した額とする。
(文書の送付)
第39条 民事法律扶助業務において、センターが申込者、申入対象者、被援助者又は民事法律
助契約弁護士・司法書士等その他の利害関係者(以下「利害関係者等」という。)に対して文書を送付するときは、あらかじめ利害関係者等がセンターに届け出た連絡先を送付先とし、郵便により行う。
2 前項の場合において、普通通常郵便により発送した文書は、センターが利害関係者等に対して文書を発送した日の翌々日(翌々日が日曜、祝日又は国民の休日であるときは、その後の最初の平日)に、利害関係者等に到達したものとみなす。
3 第1項の規定にかかわらず、センターは、受任者等に対する決定書、報告の督促その他の事務連絡の文書の送付を、ファクシミリその他適宜の方法によってすることができる。この場合、センターの受任者等に対する通知は、送信日に受任者等に到達したものとみなす。
附 則
(施行期日)
第1条 この細則は、平成19年6月1日から施行する。
(民事法律扶助業務に関する業務運営細則の廃止)
第2条 民事法律扶助業務に関する業務運営細則(日本司法支援センター平成18年細則第12号)は、廃止する。
附 則(日本司法支援センター平成19年細則第17号)
この細則は、平成19年12月10日から施行する。
附 則(日本司法支援センター平成20年細則第1号)
この細則は、平成20年4月1日から施行する。
附 則(日本司法支援センター平成20年細則第2号)
この細則は、平成20年8月1日から施行する。
 附 則(日本司法支援センター平成20年細則第5号)
この細則は、平成20年10月1日から施行する。
附 則(日本司法支援センター平成20年細則第7号)
(施行期日)
第1条 この細則は、平成20年12月1日から施行する。
(附則の一部改正)
第2条 附則(日本司法支援センター平成19年細則第17号)ただし書を削る。
 附 則(日本司法支援センター平成21年細則第1号)
 この細則は、平成21年3月1日から施行する。
 附 則(日本司法支援センター平成22年細則第4号)
 この細則は、平成22年4月1日から施行する。
 附 則(日本司法支援センター平成23年細則第2号)
 この細則は、平成23年4月1日から施行する。
 附 則(日本司法支援センター平成23年細則第6号)
 この細則は、平成23年10月3日から施行する。
 附 則(日本司法支援センター平成25年細則第2号)
 この細則は、平成25年4月1日から施行する。
 附 則(日本司法支援センター平成25年細則第8号)
(施行期日)
この細則は、平成25年10月1日から施行する。ただし、変更後の第12条の2第6項の規定については、平成26年4月1日から施行する。
附 則(日本司法支援センター平成26年細則第2号)
 この細則は、平成26年4月1日から施行する。
 附 則(日本司法支援センター平成27年細則第5号)
 この細則は、平成27年4月1日から施行する。
 附 則(日本司法支援センター平成27年細則第13号)
 この細則は、平成27年11月30日から施行する。ただし、変更後の第12条の8、第36条の2及び別表2(第27条関係)の規定については、平成28年1月1日から施行する。
附 則(日本司法支援センター平成28年細則第15号)
 この細則は、平成28年7月1日から施行する。
 附 則(日本司法支援センター平成29年細則第3号)
 この細則は、平成29年5月1日から施行する。
 附 則(日本司法支援センター平成29年細則第6号)
 この細則は、平成30年1月24日から施行する。
 附 則(日本司法支援センター平成30年細則第6号)

 この細則は、平成30年4月1日から施行する。

*1 日本司法支援センター(法テラス)の民事法律扶助業務必携(平成27年当時の文書)を掲載しています。
→ 令和3年1月に開示された,平成30年4月1日施行版については,表紙に「※無断複製・転載・流用・配布行為を禁じます。」と記載されていることにかんがみ,掲載していません。
*2 財務省HPの「総括調査票」(調査事案名は,日本司法支援センター運営費交付金・国選弁護人確保業務等委託費)には「常勤弁護士が配属されている地方事務所の約 7 割(26 ヶ所)において、常勤弁護士に対する平均給与(約 800 万円。健康保険等事業主負担金を含む。)が業務量に見合う対価を上回っている状況であった。」と書いてあります。
*3 法テラスHPの「リーフレット・パンフレット」「民事法律扶助のしおり」等が載っています。

平成18年度以降の,公証人の任命状況

目次
1 公証人の任命状況
2 公証人の公募及び応募状況等
3 公証人の採用選考
4 元検事及び元判事については,応募すればほぼ全員が公証人に採用される理由
5 民間出身者からの応募が少ない理由
6 公証人ポストの事実上の任期
7 公証人の手数料収入
8 収支合同の公証役場
9 関連記事その他

* 「公証人の任命状況(2019年5月1日以降)→公証人への任命直前の,元裁判官,元検事等の経歴を記載したもの」,及び「公証人一覧」も参照してください。

1 公証人の任命状況 
(1) 法務省民事局総務課公証係作成の「公証人の任命状況」を以下のとおり掲載しています。
・ 平成26年度から令和5年度まで
・ 平成25年度から令和4年度まで
・ 平成24年度から令和3年度まで
・ 平成23年度から令和2年度まで
・ 平成22年度から令和元年度まで
・ 平成21年度から平成30年度まで
* 「公証人の任命状況(平成26年度から令和5年度)及び指定公証人の数」といったファイル名です。
(2) 平成18年度以降の,公証人の定員,現在員,年齢別内訳及び前職別内訳は以下のとおりです(基準日は各年度の12月1日です。)。
令和4年度
定員:678人
現在員:506人
年齢別内訳:60歳以下が58人,61歳から65歳が271人,66歳から70歳が177人
前職別内訳:判事が138人,検事が205人,法務事務官等が163人
令和3年度
定員:678人
現在員:501人
年齢別内訳:60歳以下が58人,61歳から65歳が276人,66歳から70歳が167人
前職別内訳:判事が138人,検事が202人,法務事務官等が161人
令和2年度
定員:678人
現在員:504人
年齢別内訳:60歳以下が63人,61歳から65歳が266人,66歳から70歳が175人
前職別内訳:判事が139人,検事が205人,法務事務官等が160人
令和元年度
定員:678人
現在員:502人
年齢別内訳:60歳以下が61人,61歳から65歳が264人,66歳から70歳が177人
前職別内訳:判事が141人,検事が203人,法務事務官等が158人
平成30年度
定員:678人
現在員:500人
年齢別内訳:60歳以下が59人,61歳から65歳が225人,66歳から70歳が216人
前職別内訳:判事が140人,検事が201人,法務事務官等が159人
平成29年度 
定員:669人
現在員:495人
年齢別内訳:60歳以下が59人,61歳から65歳が268人,66歳から70歳が168人
前職別内訳:判事が136人,検事が196人,法務事務官等が163人
平成28年度 
定員:669人
現在員:497人
年齢別内訳:60歳以下が66人,61歳から65歳が268人,66歳から70歳が1635人
前職別内訳:判事が139人,検事が194人,法務事務官等が164人
平成27年度 
定員:671人
現在員:498人
年齢別内訳:60歳以下が67人,61歳から65歳が276人,66歳から70歳が155人
前職別内訳:判事が139人,検事が193人,法務事務官等が166人
平成26年度
定員:671人
現在員:498人
年齢別内訳:60歳以下が63人,61歳から65歳が290人,66歳から70歳が145人
前職別内訳:判事が139人,検事が193人,法務事務官等が166人
平成25年度
定員:671人
現在員:501人
年齢別内訳:60歳以下が68人,61歳から65歳が277人,66歳から70歳が156人
前職別内訳:判事が142人,検事が193人,法務事務官等が166人
平成24年度
定員:672人
現在員:502人
年齢別内訳:60歳以下が67人,61歳から65歳が286人,66歳から70歳が149人
前職別内訳:判事が141人,検事が192人,法務事務官等が169人
平成23年度
定員:672人
現在員:499人
年齢別内訳:60歳以下が72人,61歳から65歳が269人,66歳から70歳が158人
前職別内訳:判事が141人,検事が192人,法務事務官等が166人
平成22年度
定員:676人
現在員:499人
年齢別内訳:60歳以下が70人,61歳から65歳が265人,66歳から70歳が164人
前職別内訳:判事が145人,検事が189人,法務事務官等が165人
平成21年度
定員:683人
現在員:501人
年齢別内訳:60歳以下が85人,61歳から65歳が264人,66歳から70歳が152人
前職別内訳:判事が143人,検事が192人,法務事務官等が166人
平成20年度
定員:689人
現在員:507人
年齢別内訳:60歳以下が87人,61歳から65歳が279人,66歳から70歳が141人
前職別内訳:判事が145人,検事が200人,法務事務官等が162人
平成19年度
定員:689人
現在員:509人
年齢別内訳:60歳以下が117人,61歳から65歳が265人,66歳から70歳が127人
前職別内訳:判事が146人,検事が202人,法務事務官等が161人
平成18年度
定員:690人
現在員:512人
年齢別内訳:60歳以下が116人,61歳から65歳が289人,66歳から70歳が107人
前職別内訳:判事が147人,検事が204人,法務事務官等が161人


2 公証人の公募及び応募状況等
(1) 森まさこ法務大臣は,令和元年11月26日の参議院法務委員会において以下の答弁をしています。
    法務省としては、これまでも弁護士や司法書士等の民間法律実務家からの応募を推進するために、公証人の任用のための公募に当たっては、官報に掲載し、法務局の掲示板に掲示することのほか、他の法務省関係の採用や試験と同様に、法務省ホームページの資格・採用情報に公証人関係の公募情報をまとめて公開してアクセスできるようにするとともに、トップページの試験関係のお知らせに公募情報を公開するなど、周知に努めてまいりました。また、昨年の公募から願書の受付期間を延長して、応募を推進する取組を進めております。
    また、法務省としては、民間からの応募についての環境づくりを進めるために、このような公募制度の周知のほか、実施した試験の概要の公開等の措置を行っているところでございますが、引き続き、委員の御指摘もありますし、民間からの応募について強化をする環境整備を行ってまいりたいと思います。
(2) 公証人の応募状況等(平成26年度から平成30年度まで)によれば,検事の応募者113人のうち112人が採用され,判事の応募者92人のうち全員が採用され,弁護士の応募者2人は誰も採用されず,法務省・裁判所職員の応募者109人のうち91人が採用され,司法書士等の応募者21人は誰も採用されませんでした。 


3 公証人の採用選考
(1) 総論
ア 法務省HPの「公証人」には,「公証人法第13条に基づく公証人の公募」,及び「公証人法第13条ノ2に規定する公証人の公募について」が載っています。
イ 判事,検事及び弁護士は公証人法13条に基づいて公証人に任命されるのに対し,高検事務局長及び法務局職員は公証人法13条ノ2に基づいて,検察官・公証人特別任用等審査会公証人分科会の選考を経た上で特任公証人に任命されます。
ウ 関係する公証人法の条文は以下のとおりです。
第十三条 裁判官(簡易裁判所判事ヲ除ク)、検察官(副検事ヲ除ク)又ハ弁護士タルノ資格ヲ有スル者ハ試験及実地修習ヲ経スシテ公証人ニ任セラルルコトヲ得
第十三条ノ二 法務大臣ハ当分ノ間多年法務ニ携ハリ前条ノ者ニ準スル学識経験ヲ有スル者ニシテ政令ヲ以テ定ムル審議会等(国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第八条ニ定ムル機関ヲ謂フ)ノ選考ヲ経タル者ヲ試験及実地修習ヲ経スシテ公証人ニ任スルコトヲ得但シ第八条ニ規定スル場合ニ限ル
(2) 国会答弁
ア 20期の高村正彦法務大臣は,平成13年3月22日の参議院法務委員会において以下の答弁をしています。
    公証人につきましては、現在、原則として、公証人法第十三条に基づいて任命資格を有する者のうちから公正中立に公証事務を行う者として適任と認められる者を任命しているわけであります。同法第十三条ノ二に基づいて、公証人を任命する場合は公証人審査会に公証人に任命することの当否を諮問し、同審査会の答申を得た上で行っているわけであります。
    このように、公証人として任命するにふさわしい者を選考することが今できているわけでありまして、現在の選考方法はそれなりに適切であると考えておりまして、公証人法第十二条に規定する任用試験を実施する等の予定は現在のところありません。
    また、過去に弁護士出身者を任命したことがありましたけれども、最近は弁護士で公証人任用希望を申し出た者がないというふうに承知をしております。
イ 増田敏男法務副大臣は,平成15年5月13日の衆議院法務委員会において以下の答弁をしています。
    試験についてですが、公証人の任用は法曹有資格者の中から行うのが原則とされているところから、公証人に要求される能力と同水準の能力を要求する試験として司法試験があることから、別個に試験を実施することはこれと重複をしたものにならざるを得ず、合理的、効率的とは言えないため、実施は今いたしておりません。
    なお、昨年度から公証人の任用について公募制度を実施しており、この手続において面接を実施し、公証人としての適格性を有するか否かを適切に判断することにいたしております。
ウ 26期の寺田逸郎法務省民事局長は,平成18年11月30日の参議院法務委員会において以下の答弁をしています。
    おっしゃるとおり、定員は六百六十名でございまして、それから、現在員が五百人を、そのときによって違いますけれども、五百人をやや超えるところにあるわけでございます。
    その中で、公募というのは実はいろんな形でやっておりまして、判検事の公証人の任命も、これ公証人法の十三条でございますけれども、一応、適格性がある人物だということを審査する前提で、公に弁護士も含めて公募者を求めるという形を取っておりますので、形の上では、おしかりを受けるかもしれませんが、これは公募という形を取っております。
    ただ、委員のおっしゃる本当の意味は、平成十五年(山中注:公募による特任公証人は平成十四年度からです。)から始めましたこれ以外の特任公証人について、法務局の職員であるとかあるいはその裁判所の職員であるとか以外の一般民間人が現に入った、それで公証人として仕事をしている人数は何人かということであろうと仮に推察いたしますと、それは確かにおっしゃるとおり一名でございます。
エ 37期の小川秀樹法務省民事局長は,平成29年5月9日の参議院法務委員会において以下の答弁をしています。
    公証人は、法務大臣が専門的な法的知識、経験を有するなどの一定の任命資格を有する者の中から適任と認める者を任命することとされております。具体的には、公証人に多様で有為な人材を確保すべく、公募を行った上で、応募のあった者の中から公証人法の規定に基づきまして、裁判官、検察官、弁護士の法曹資格を有する者というパターン、それからもう一つが、多年法務に携わり法曹に準ずる学識経験を有する者で、検察官・公証人特別任用等審査会という審査会がございまして、この審査会の選考を経た者、この二つのパターンで公証人を任命しております。
    任命の選考に当たりましては、法曹有資格者の公証人につきましては、法曹資格を有する応募者に対して面接を行い、公正中立に公証の事務を行う者として適任と認められる者を公証人に任命しております。
    また、法曹有資格者に準ずる公証人につきましては、先ほど申し上げました審査会において選考が行われておりますところ、その審査会の定めに従いまして、応募につき、書類選考により多年法務に携わった経験を有するかどうかが判定されました上で口述試験が実施され、必要な学識経験と適格性を有する者として審査会の答申が得られた者を公証人に任命しております。
    公証人の選任過程につきましては、先ほど申し上げましたとおり公募の手続を採用しておりまして、その中で採用予定地などを公開しているところでございます。


4 元検事及び元判事については,応募すればほぼ全員が公証人に採用される理由
・ 平成29年5月23日の参議院法務委員会の国会答弁資料(東徹参議院議員に対するもの)10問の更問2問「法務省から提供された資料によれば,元検事及び元判事については,過去5年に公証人に応募した者のほぼ全員が採用されているのに対し,民間の司法書士等については,過去5年に1名が採用されただけである。このことからすれば,元検事及び元判事については,応募すれば必ず公証人にならせることとして実質的な「天下り」をさせていることが明らかではないか,と問われた場合」の答えとして以下の記載があります。
〔公証人の任命資格及び任用方法〕
1 公証人法は,公証人の任命資格として,
① 法曹有資格者(同法13条)
② 多年法務に携わり,法曹有資格に準ずる学識経験を有する者(同法第13条の2)
を規定するところ,①の法曹有資格者が,基本的に公証人に要求される法的能力を有しているものと考えられるのに対し,②の法曹有資格に準ずる者は,法的能力が必ずしも担保されていないため,検察官・公証人特別任用等審査会による選考を経て,公証人に任命することができるとされている。
〔結論〕
1 元検事及び元判事については,基本的に公証人に要求される法的能力を有する法曹有資格者として,公募及び採用を行っているところであり,それ故,法曹有資格に準ずる公証人の場合と対比すると,応募者を採用する確率が高くなっているが,平成28年度に元検事の応募者を採用しなかった例があるなど,応募者全員を採用しているものではなく,法務当局が公証人への応募を指定・斡旋しているものではない。
2 また,その他の法務省・裁判所職員については,民間の司法書士等の応募者と同様,検察官・公証人特別任用等審査会の選考を経た者を採用しているところであるが,実際に,応募したものの採用されなかった者も相当数いる。

3 したがって,御指摘は当たらない。


5 民間出身者からの応募が少ない理由
・ 平成29年4月25日の参議院法務委員会の国会答弁資料(東徹参議院議員に対するもの)15問の「前職が法務省や裁判所以外である者からの応募が少ないことについて,どう考えるか,法務当局の見解を問う。」の答えとして以下の記載があります。
1 公証人については,平姓14年度から任用のための公募を実施しているが,現在までのところ,いわゆる民間出身者から任命された者は,法曹有資格者に準ずる公証人について司法書士が4名(現職3名)という状況にある(注1)。
2 これは,民間出身者からの応募がそもそも極めて少ないことが主な原因であるが,この応募が極めて少ないのは,公証人には職務専念義務(兼業禁止義務)が課せられるため,弁護士など,既に職を持っている者が応募することが実際上困難であるという事情に由来するものと考えられる。
3 法務省としては,民間からの登用の推進に向けた環境づくりを進めるため,公募制度の周知(注2),実施した試験の概要の公開等の措置を行っているが,引き続き,民間からの応募についての環境整備に努めてまいりたいと考えている(注3)。
(注1)民間出身者からの応募は,平成14年度から平成28年度までのべ42名(司法書士38名,企業法務従事者等4名)である。
    うち,合格者は平成16年度,平成21年度,平成23年度及び平成24年度に各1人(いずれも司法書士)である。
    なお,平成16年度合格者は,本年7月に退任している。
(注2)現在は,官報掲載及び法務局の掲示板のほか,法務省のホームページにおいて掲示している。
(注3)規制改革・民間開放推進3カ年計画(改定)(平成17年3月25日閣議決定)では,以下のとおり盛り込まれている。
「◯公証事務【平成17年度中に措置】
    公証人は,公証人法(明治41年法律第53号)の規定により法務大臣から任命されるものであり,国家公務員法(昭和22年法律第120号)上の公務員ではなく,独立採算で各自がその職務を遂行している。平成14年度から公募制度が導入されているが,現在までのところ,民間出身者からの応募は少なく,その任命はされていない状況にある。
    したがって,公証人については,各人の適性・能力に応じた選考を行うことはもとより,民間出身者がより応募しやすくなるよう,公募の在り方を見直し,公募制度の一般へのさらなる周知を図るとともに,実施した試験の概要を公開する等,更なる民間開放の推進に向けた環境づくりを進める。」

6 公証人ポストの事実上の任期
(1) 読売新聞HPの「公証人ポスト回すため?念書に「10年で退職」」(2019年5月25日付)には以下の記載があります。
    複数の法務・検察関係者によると、法務・検察内部の慣行では、▽検事正経験者が公証人に再就職した場合、任期は最長10年か70歳まで▽地検の支部長や検察事務官ら検事正経験者以外の公証人の任期は最長8年――となっていた。
   この慣行に沿い、50歳代で公証人になる検事正は、10年後に退職することが明記された念書に署名。60歳以降に公証人に就いた検事正が、70歳の誕生日までに公証人を辞めると誓約した念書を同省に提出するケースもあった。地検の支部長や検察事務官ら検事正以外の念書には、8年後の退職が明記されていたという。


(2) 根拠となる文書は法務省に存在しないものの,仮に読売新聞の記事が正しいとした場合,60歳になった後に検事正を早期退職して公証人になった場合,70歳まで公証人をすることができます。


7 公証人の手数料収入
(1) 平成29年4月25日の参議院法務委員会の国会答弁資料(東徹参議院議員に対するもの)10問の「公証人の手数料収入は全国平均でどの程度か,また,都市部においてはどの程度か,法務当局に問う。」の答えとして以下の記載があります。
    監督法務局においては,公証人の手数料収入の総額を把握することはできるが,公証人が負担している役場維持費等の必要経費を把握することができないため,正確な実収入額は不明である。
    (個人の公証人の具体的な収入については,事業者の個人情報に関わるものであるため,お答えしかねるが)法務局で把握している手数料収入の総額をもとに,平成27年における公証人の手数料収入の全国平均を算出すると,月額約250万円程度である。
    また,東京法務局所属公証人の手数料収入の平均は,月額約320万円程度であり,大阪法務局所属公証人の手数料収入の平均は,月額約340万円程度である。
    公証人はこの中から役場維持経費(役場の賃料,執務洋設備の購入・維持費,書紀・事務補助者等の人件費等)を支払っている(注)。
(注)事務経費の割合は,役場により異なるが,およそ3割ないし7割であると聞いている。
(2) 平成29年4月25日の参議院法務委員会の国会答弁資料(東徹参議院議員に対するもの)19問の「政令に定める手数料の算定根拠は何か。また,どのような場合に手数料が変更されるのか。」の答えとして以下の記載があります。
[算定根拠]
    公証人の手数料については,公証人が国から給与を受けるものではなく,嘱託人から受ける手数料等のみを収入としていることも踏まえつつ,事務の内容や当事者の受ける利益を基礎として,物価の状況や一般公務員の給与事情等を考慮して,政令(公証人手数料令(平成5年政令第224号))で定めている(注)。
[手数料が変更される場合]
    公証人の手数料の見直しが必要となる場合には,法改正により事務の内容に変更が生じた場合のほか,物価や一般公務員の給与事情に大きな変動が生じた場合などが考えられる。
(注)公証手数料は,国の手数料一般と異なり,国の歳入とならず,これにより公証人が公証役場を運営するという特殊性があるため,経費積算方式による手数料算出は行っていない。
    現行の公証人手数料令は,平成5年に全面的に見直しを行ったものであるが,その後も消費者物価指数や一般国家公務員の給与指数の動向を踏まえた見直しの要否について,毎年,検討しているところである。
(3) ヤフーニュースの「裁判官の生涯年収と天下り先、一般国民が知らないその「驚くべき実態」」には以下の記載があります。
    公証人になった先輩に、「生活はいかがですか?」と尋ねて、「瀬木さん。公証人は、裁判官と違っていいですよお。仕事は楽だし、同僚や職員たちと一緒においしいものを食べたり、旅行に行ったりできるし、遺言公正証書を作るときには、依頼者の喜ぶ顔も見られるしね」と答えられたことも複数回ある。
    その話しぶりからは、「公証人になってようやく普通の人間としての楽しみを味わえるようになった」という印象を受けた。

8 収支合同の公証役場
・ 37期の小川秀樹法務省民事局長は,平成29年5月23日の参議院法務委員会において以下の答弁をしています。
① 御指摘いただきましたように、公証人が複数人いる合同役場、ほとんどということはございませんで、地方には一人の公証役場も多数ございますが、公証人が複数人いる合同役場におきましては、一般に収支の平準化が行われているものと承知しております。
② これ(山中注:収支の平準化の方法)は公証人法施行規則に規定がございまして、同規則の五十四条でございますが、二人以上の公証人は、事務の合理化及び品位の向上を図るために必要があるときは、役場又は収支の全部若しくは一部を共にする合同役場を設けることができるとされており、その収支の平準化は、この規定に従いまして公証人が複数人いる合同役場における制度として行われております。
 収支の平準化は、各合同役場において規約を定めて行っておりまして、具体的な取決めの内容は各合同役場において様々なものがあるというふうに承知しております。

9 関連記事その他
(1) 公正証書の原本の保存期間は20年ですが(公証人法施行規則27条1項1号),遺言公正証書の場合,公証人法施行規則27条3項の「特別の事由」があるということで,いわば半永久的に保存している公証役場もあります(日本公証人連合会HP「Q10.公正証書遺言は、どのくらいの期間、保管されるのですか。」参照)。
(2) 二弁フロンティア2021年3月号「公証役場の利活用~日本公証人連合会会長インタビュー」が載っています。
(3) 日本公証人連合会HPの例えば,以下の記事が参考になります。
・ 公証役場一覧
・ 定款等記載例
(4) 令和4年4月1日,全国の公証役場においてクレジットカード決済が開始しました(日本公証人連合会HP「クレジットカード決済の開始について」参照)。
(5)ア 以下の資料を掲載しています。
・ 法曹有資格公証人選考等要領(平成15年3月12日付の法務省大臣官房人事課長の文書)
・ 公証人の被選考資格に関する公証人分科会議決(平成14年7月29日付)
・ 公証人の選考に関する公証人分科会細則(平成14年7月29日付)
イ 以下の記事も参照してください。
・ 公証人の任命状況(2019年5月1日以降)→公証人への任命直前の,元裁判官,元検事等の経歴を記載したもの
・ 公正証書遺言の口授
・ 50歳以上の裁判官の依願退官の情報
・ 法務・検察幹部名簿(平成24年4月以降)
・ 法務省作成の検事期別名簿