◯本ブログ記事は専らAIで作成したものです。
◯一般旅券事務処理について(処理基準【基礎編】)(令和7年3月24日改訂の外務省の文書)を掲載しています。
◯外務省HPに「旅券(パスポート)の変更について 新しいパスポートと、一つ先の未来へ」が載っていて,在エジプト日本国大使館HPに「対立地域渡航のための限定旅券の申請を予定されている方へ」が載っています。
目次
第1 はじめに
第2 基本用語の定義と2025年旅券の導入
1 旅券事務における基本用語
(1) 根拠法令の定義
(2) 発給・提出形態の区分
2 2025年旅券と集中作成方式
(1) 次世代旅券の仕様と導入背景
(2) 集中作成方式の仕組み
第3 一般旅券の発給申請受理(基礎編)
1 新規発給申請における提出書類
(1) 紙申請における必要書類
(2) 電子申請における手続の簡素化
(3) 年齢計算の法的取り扱い
2 申請書記入および適正性の審査
(1) 使用インクと氏名のヨミカタ
(2) 所持人自署(署名)の厳格な管理
(3) 写真の規格とICAO基準の遵守
3 本人確認の方法と書類の類型
(1) 本人確認事務の基本原則
(2) 提示書類の区分(1点確認および2点確認)
(3) 一時帰国者および学生等の特例
第4 代理提出および居所申請
1 代理提出の要件と範囲
(1) 代理提出が認められる者の範囲
(2) 電子申請における代理提出の制限
2 居所申請の運用基準
(1) 居所申請の対象者と要件
(2) 必要書類と確認のポイント
第5 氏名の表音および表記(別名併記等)
1 氏名表記の原則と例外
(1) ヘボン式ローマ字表記の原則
(2) 非ヘボン式表記が認められる要件
2 別名併記制度の運用
(1) 旧姓等の別名併記の目的
(2) 旅券面への括弧書きによる付記
第6 旅券の交付と手数料の納付
1 旅券の交付事務
(1) 本人出頭の原則と例外
(2) 返納旅券の失効および還付(VOID処理)
2 手数料体系とクレジットカード納付
(1) 令和7年3月24日以降の新手数料
(2) クレジットカードによるオンライン納付手続
第7 特殊事案の事務処理(応用編)
1 二重発給および刑罰等該当事案
(1) 旅券の二重発給が認められる特殊事情
(2) 旅券法第13条該当事案への対応
2 国籍確認および無戸籍者への対応
(1) 日本国籍の有無に関する厳格な審査
(2) 戸籍未記載者からの申請に対する特例措置
第8 おわりに
第1 はじめに
弁護士の皆様におかれましては,日々の実務において依頼者の身分証明や国際的な移動に関わる法的助言をされる機会も多いかと存じます。令和7年3月24日,外務省は「一般旅券事務処理基準」を大幅に改訂いたしました。今回の改訂は,人定事項ページにプラスチック基材を採用した「2025年旅券」の導入や,国立印刷局による集中作成方式への移行に伴うものです。
第2 基本用語の定義と2025年旅券の導入
1 旅券事務における基本用語
(1) 根拠法令の定義
旅券事務を規律する法体系は,旅券法(昭和26年法律第267号),旅券法施行令(平成元年政令第122号),および旅券法施行規則(令和4年外務省令第10号)により構成されます。本基準において,「法」は旅券法を,「政令」は旅券法施行令を,「省令」は旅券法施行規則をそれぞれ指します。
(2) 発給・提出形態の区分
実務上重要となる用語として,「新規発給」とは新たに旅券を発行し交付することを指します。これには有効期間満了に伴う「切替発給」も含まれます。また,「代理提出」は,申請者本人が作成した申請書を,配偶者や親族等が窓口に持参する形態を指します。一方,「代理受領」は,法第9条第3項に基づき渡航先を追加した旅券を受領する場合等,極めて限定的な場面でのみ認められる用語である点に留意が必要です。
2 2025年旅券と集中作成方式
(1) 次世代旅券の仕様と導入背景
令和7年3月24日の申請受理分から発給が開始された「2025年旅券」は,人定事項ページに熱可塑性プラスチック基材を用いたIC旅券です。国際民間航空機関(ICAO)の勧告に基づき,偽変造対策を極限まで強化しています。この変更は,日本の旅券の国際的信頼性を維持するために不可欠な措置です。
(2) 集中作成方式の仕組み
従来,旅券の作成(印字・印画)は各都道府県の旅券事務所に設置された機材で行われてきました(分散作成方式)。しかし,2025年旅券からは,国立印刷局において集中的に作成し,作成済みの旅券を都道府県等に配送する「集中作成方式」へと完全に移行いたしました。これにより,各自治体の「基幹事務所」は,印刷局から配送された旅券の受領登録およびICチップの稼働確認を行う役割を担うことになります。
第3 一般旅券の発給申請受理(基礎編)
1 新規発給申請における提出書類
(1) 紙申請における必要書類
窓口での紙申請の場合,一般旅券発給申請書1通,戸籍謄本(発行日から6か月以内のもの)1通,写真1葉が必須です。18歳以上の者は10年有効または5年有効のいずれかを選択できますが,18歳未満の者は5年有効旅券に限られます。
(2) 電子申請における手続の簡素化
電子申請(マイナポータルを利用した手続)では,マイナンバーカードのICチップに記録された基本情報を利用します。戸籍情報についても,システム上で戸籍電子証明書等のデータ連携が行われるため,原則として戸籍謄本の現物提出は不要となりました。これは国民の利便性向上とともに,自治体事務の効率化を目的としています。
(3) 年齢計算の法的取り扱い
旅券事務における年齢計算は,「年齢計算ニ関スル法律」および民法第143条の規定に従います。18歳または12歳に達する日は,誕生日の前日の始まり(午前0時)となります。したがって,誕生日の前日の申請手続から1歳加算した年齢として取り扱います。例えば,18歳の誕生日前日に申請すれば,10年有効旅券の取得が可能となります。
2 申請書記入および適正性の審査
(1) 使用インクと氏名のヨミカタ
申請書の記入には,黒または青の濃いインク(ボールペン,万年筆等)を使用させます。いわゆる「消せるインク」の使用は認められません。氏名のヨミカタは,戸籍に記載された国字の音訓および慣用に従うものとし,省令第9条第1項の規定に基づき記入させます。
(2) 所持人自署(署名)の厳格な管理
所持人自署欄の署名は,そのまま旅券に転写されます。外国において本人の同一性を証明する極めて重要な情報であるため,繰り返し同様に書ける署名であることが求められます。乳幼児や身体障害者等で自署が困難な場合は,法定代理人等による「代理記名」が認められます。この場合,記名者の氏名および申請者との関係を付記する等,定められた記載例に従う必要があります。
(3) 写真の規格とICAO基準の遵守
旅券用写真は,提出日前6か月以内に撮影されたものである必要があります。規格は縦45mm×横35mmであり,背景(影を含む)がないこと,無帽で正面を向いていること等が厳格に求められます。カラーコンタクトレンズの装着や,加工アプリによる修正は,出入国審査における顔認証システムに支障を来す可能性があるため,不適当な写真として撮り直しを指導する対象となります。
3 本人確認の方法と書類の類型
(1) 本人確認事務の基本原則
本人確認とは,申請者が本人であること,および申請書に記載された住所に居住していることを確認することを指します(法第3条第3項)。これは不正取得を防止するための旅券事務の要諦です。
(2) 提示書類の区分(1点確認および2点確認)
本人確認書類は,その証明力の高さに応じて区分されます。日本国旅券(失効後6か月以内を含む),運転免許証,マイナンバーカード等は「1点で良い書類(A書類)」に該当します。これらを所持しない場合は,健康保険証や年金手帳等の「B書類」から2点,またはB書類と学生証・社員証等の「C書類」から各1点の計2点を提示させる必要があります。
(3) 一時帰国者および学生等の特例
国内に住所を有しない一時帰国者の場合は,居住国政府発行の査証や滞在許可証等を本人確認書類として活用できます。また,修学旅行等で海外渡航する学生については,学校長が発行する証明書をもって本人確認に代えることができる特例措置が存在します。
第4 代理提出および居所申請
1 代理提出の要件と範囲
(1) 代理提出が認められる者の範囲
法第3条第6項等の規定に基づき,申請者の配偶者,二親等内の親族,または申請者が指定した者による書類の提出が認められます。この際,申請者本人の確認書類に加え,代理提出者の本人確認書類も提示が必要です。代理提出者は,都道府県知事の指示を申請者に確実に伝達できる能力を有している必要があります。
(2) 電子申請における代理提出の制限
電子申請における代理提出は,法制度上,未成年者や成年被後見人の法定代理人に限定されています。これは,マイナンバーカードによる電子署名の性質上,本人性の担保を厳格に行うための措置です。
2 居所申請の運用基準
(1) 居所申請の対象者と要件
旅券申請は住民登録地で行うのが原則ですが,学生や単身赴任者等で住民登録地以外に「居所」を有する場合は,その居所での申請が認められます。ただし,単なる国内旅行中の申請等は認められません。
(2) 必要書類と確認のポイント
居所申請に際しては,通常の書類に加え「居所申請申出書」および居所を証明する書類(在学証明書,賃貸借契約書,公共料金の請求書等)の提示を求めます。都道府県知事は,申請者が当該場所に実態として居住し,活動しているかを慎重に判断いたします。
第5 氏名の表音および表記(別名併記等)
1 氏名表記の原則と例外
(1) ヘボン式ローマ字表記の原則
旅券面の氏名は,原則としてヘボン式ローマ字により,大文字活字体で表記されます。これは国際的な標準に基づくものであり,出入国管理における正確な識別を担保するためです。
(2) 非ヘボン式表記が認められる要件
初めて旅券を申請する場合において,希望する表記が言語として一般的に使用されており,かつヨミカタと合致している場合には,非ヘボン式表記が認められることがあります。例えば,「空(スカイ)」という名に対し「SKY」と表記する場合等がこれに該当します。氏については,家族間での統一を図る観点から,戸籍筆頭者の表記に合わせることが原則となります。
2 別名併記制度の運用
(1) 旧姓等の別名併記の目的
別名併記とは,戸籍上の氏名の後に括弧書きで旧姓等の呼称を付記する制度です。これは,申請者の渡航や滞在の便宜上,必要と判断される場合に例外的に認められるものです。
(2) 旅券面への括弧書きによる付記
令和3年4月1日から,括弧書きで記載された呼称の意味を明確にするため,旅券面に「Former surname(旧姓)」等の説明が付記されるようになりました。これにより,海外の当局等に対して,併記された氏名の法的性格を説明することが容易となりました。別名併記を希望する場合は,旧姓が確認できる戸籍謄本等の疎明資料が必要です。
第6 旅券の交付と手数料の納付
1 旅券の交付事務
(1) 本人出頭の原則と例外
旅券は,法第8条第1項の規定に基づき,発行日から6か月以内に,申請者本人が出頭して受領しなければなりません。これは最終的な本人確認を行うための極めて重要な手続です。病気や身体障害等で出頭が困難な場合に限り,一定の要件のもとで本人出頭免除が検討されますが,国内においては交通至難等の理由は出頭免除の事由にはなりません。
(2) 返納旅券の失効および還付(VOID処理)
新しい旅券を受領する際,有効な旧旅券を所持している場合は,これを返納しなければなりません(法第18条第1項第6号)。返納された旅券は,システム上の交付日登録をもって失効します。失効した旅券の還付を希望する場合は,VOID穿孔処理等を施した上で本人に返却いたします。2025年旅券においては,人定事項ページのプラスチック化に対応した適切なVOID処理(MRZ欄への穿孔等)が規定されています。
2 手数料体系とクレジットカード納付
(1) 令和7年3月24日以降の新手数料
今回の改訂に伴い,電子申請と紙申請で手数料の額が一部異なる体系となりました。例えば,10年有効旅券の場合,国への納付額(収入印紙分)は14,000円ですが,都道府県手数料については,電子申請の方が低く設定されるなど,デジタルトランスフォーメーションの推進が図られています。なお,過去に「未交付失効(申請後受領せず失効)」の履歴がある者が5年以内に再申請する場合は,通常より高い手数料(4,000円の加算)が課されます。
(2) クレジットカードによるオンライン納付手続
電子申請を行った者に限り,クレジットカード(VISA,Master,JCB等)による手数料のオンライン納付が可能となりました。申請者はマイナポータル経由で専用サイトにアクセスし,カード情報を登録します。決済の確定は窓口での受領時となり,収入印紙の購入・貼付の手間を省くことができます。
第7 特殊事案の事務処理(応用編)
1 二重発給および刑罰等該当事案
(1) 旅券の二重発給が認められる特殊事情
旅券は「一国籍一旅券」が原則ですが,法第4条の2ただし書の規定に基づき,渡航者の保護や便宜のため特に必要があると認められる場合に限り,二重発給が認められることがあります。例えば,特定の対立関係国(地域)への入国歴等が渡航の障害となる場合が該当し,現在はイスラエルへの入国歴等を問題とする8か国(イエメン,イラク,イラン,クウェート,シリア,スーダン,リビア,レバノン)への渡航を目的として,限定旅券の発給申請をさせる運用がなされています 。この際,当初所持していた有効な旅券(当初旅券)は,発給された限定旅券が返納されるまで都道府県において保管することが望ましいとされており,その場合,都道府県は申請者に「保管証」(別添様式1)を作成・交付します 。なお,当初旅券と限定旅券の二重携行を希望する場合は,申請者が提出する理由書に基づき,外務省旅券課がその可否を判断します 。
(2) 旅券法第13条該当事案への対応
刑罰等関係欄の「はい」に該当する事案は,法第13条各号に規定される発給制限事由に当たるかを審査する必要があります。これらについては外務省旅券課による個別審査が行われ,その結果に基づき,限定旅券の発行や発給拒否の処分が決定されます。弁護士の皆様が刑事事件の被告人等の弁護をされる際,この審査プロセスが通常の申請より時間を要する点には十分な注意が必要です。
2 国籍確認および無戸籍者への対応
(1) 日本国籍の有無に関する厳格な審査
旅券発給の絶対的要件は「日本国籍を有すること」です。外国籍を自己の志望により取得した場合は,国籍法第11条に基づき日本国籍を喪失します。旅券事務においては,現有旅券の査証や滞在許可証の種類等から国籍喪失の疑義がないかを精査し,疑義がある場合は申請者に疎明を求めます。日本国籍を喪失したことが判明した場合は,旅券を発給することはできず,現有旅券の返納を命じることとなります。
(2) 戸籍未記載者からの申請に対する特例措置
何らかの事情により戸籍に記載がない状態(いわゆる無戸籍者)であっても,人道上やむを得ない理由により渡航が必要な場合には,省令第4条第3項第6号に基づき,戸籍謄本の提出を省略して申請を受理できる場合があります。この場合,出生証明書や裁判手続の係属証明書等の膨大な疎明資料に加え,都道府県から法務局への国籍照会手続が必要となります。この手続は極めて慎重かつ個別的に行われるため,標準処理期間の対象外となります。
第8 おわりに
以上,令和7年3月改訂の「一般旅券事務処理基準」の主要なポイントを解説いたしました。旅券は,日本政府が発行する唯一の国際的身分証明書であり,その事務の適正性は国家の信頼に直結いたします。弁護士の皆様におかれましても,今回の集中作成方式への移行や電子申請の進展,そして厳格な本人確認および国籍確認の基準を正しくご理解いただき,実務に役立てていただければ幸甚です。
\今日は #旅券の日✈️/
1878年の今日、「旅券」という言葉が初めて法令で使われたことにちなんだ記念日です。3月24日の申請から、偽造・変造対策が強化された新しいパスポート(旅券)の発給が開始されることをご存じですか?
新しいパスポートの変更点についてご紹介します。… pic.twitter.com/cYXNw4LFZg
— 政府広報オンライン (@gov_online) February 20, 2025