45期の裁判官

安達玄裁判官(45期)の経歴

生年月日 S35.8.12
出身大学 不明
退官時の年齢 59 歳
叙勲 R5.4.15瑞宝小綬章
叙位 R5.4.15正四位
R2.7.1 依願退官
H31.4.1 ~ R2.6.30 大阪家裁家事第1部判事
H29.4.1 ~ H31.3.31 大阪高裁4民判事
H26.4.1 ~ H29.3.31 神戸地家裁尼崎支部判事
H23.4.1 ~ H26.3.31 高松高裁第2部判事
H20.4.1 ~ H23.3.31 大阪家地裁堺支部判事
H17.4.1 ~ H20.3.31 和歌山家地裁判事
H15.4.9 ~ H17.3.31 山口家地裁徳山支部判事
H13.4.1 ~ H15.4.8 山口家地裁徳山支部判事補
H10.4.1 ~ H13.3.31 大阪地家裁判事補
H7.4.1 ~ H10.3.31 福井地家裁判事補
H5.4.9 ~ H7.3.31 大阪地裁判事補

*0 以下の記事も参照してください。
・ 公証人の任命状況(2019年5月1日以降)→公証人への任命直前の,元裁判官,元検事等の経歴を記載したもの
・ 50歳以上の裁判官の依願退官の情報
・ 裁判所関係国賠事件
・ 地方裁判所支部及び家庭裁判所支部
*1の1 令和2年8月1日,大阪法務局所属の堺合同公証役場の公証人になりましたところ,令和5年5月26日付の官報第985号9頁には以下の記載があります。
 元当局所属公証人安達玄の身元保証金還付につき、その上に権利を有する者は、本公告掲載の日の翌日から6か月以内に当局に申し出て下さい。
 令和5年5月 26 日     大阪法務局 
*1の2 47期の鈴木陽一郎裁判官は,令和6年1月4日,45期の安達玄 元公証人(令和5年4月15日瑞宝小綬章受章)の後任として,大阪法務局所属の堺合同公証役場の公証人に任命されました。
*2 最高裁平成28年7月15日判決は,「鳴門市の経営する競艇事業の臨時従事員等により組織される共済会から臨時従事員に対して支給される離職せん別金に充てるため,鳴門市が共済会に対してした補助金の交付が,地方自治法232条の2所定の公益上の必要性の判断に関する裁量権の範囲を逸脱し,又はこれを濫用したものとして違法であるとされた事例」であり,原判決となる高松高裁平成25年8月29日判決(判例秘書に掲載。担当裁判官は27期の金馬健二45期の安達玄及び49期の田中一隆)について破棄差戻しとしました。
*3 大阪地裁平成29年4月21日判決(判例秘書に掲載)が取り扱った「事案の概要」は,控訴審判決としての大阪高裁平成29年10月26日判決(判例秘書に掲載。担当裁判官は32期の田川直之裁判官,45期の安達玄裁判官及び47期の高橋伸幸裁判官)は以下のとおりですが,大阪高裁平成29年10月26日判決記載の「当裁判所の判断」は「事案の概要」よりも短いですし,国賠請求部分((3)の部分)に関しては,「その他,控訴人の当審における主張・立証を勘案しても,上記認定・判断を左右するに足りない。」という記載しかありません。
   本件は,控訴人が,被控訴人Y1に対し,
  (1)被控訴人Y1は,控訴人から100万円を借り入れるに際し,これを返還する意思がなかったにもかかわらず,これを秘して,控訴人から100万円を借り入れたのであるから,被控訴人Y1の行為は詐欺に該当するとして,不法行為に基づく損害賠償として,上記借入金相当額100万円,弁護士費用相当額10万円の合計110万円及びこれに対する平成24年7月17日(不法行為の日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求め(以下「請求①」という。),
  (2)被控訴人Y1は,控訴人に刑事上の処分を受けさせる目的で,実際には控訴人が暴力団とは全く関係がなく,被控訴人Y1から金銭を脅し取ろうとしたこともなかったにもかかわらず,捜査機関に対し,控訴人が暴力団の関係者であり,被控訴人Y1に法外な金銭支払の要求を内容とする契約書を書かせて金員を脅し取ろうとしたなどと述べて,虚偽の告訴をしたことにより,控訴人は,逮捕・勾留されて接見禁止付きで身柄を拘束され,これによって精神的苦痛を被ったとして,不法行為に基づく損害賠償として,慰謝料100万円,弁護士費用相当額10万円の合計110万円及びこれに対する平成24年9月7日(上記勾留の満了日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求め(以下「請求②」という。),
  (3)被控訴人Y1の訴訟代理人であるT弁護士(以下「T弁護士」という。)は,被控訴人Y1の破産事件において破産管財人に就任していたのであるから,本件において被控訴人Y1の訴訟代理人を務めることは,弁護士職務基本規程27条5号の類推適用により違法であり,被控訴人Y1がT弁護士に本件訴訟における訴訟行為を行うことを委任し,T弁護士がこれを受任したことは,控訴人に対する共同不法行為に該当し,これによって精神的苦痛を被ったとして,不法行為に基づく損害賠償として,慰謝料20万円,弁護士費用相当額2万円の合計22万円及びこれに対する平成28年7月22日(本件訴訟の原審における第1回口頭弁論期日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める(以下「請求③」という。)とともに,
   控訴人が,被控訴人国に対し,①被控訴人Y1が控訴人から暴行を受けたとされる刑事事件の控訴審において,大阪高等裁判所の裁判官は,控訴人の弁護人が,被控訴人Y1による虚偽告訴を立証するために行った証拠調べの請求を全て却下したにもかかわらず,虚偽告訴がされたことをうかがわせる証拠はないと判断して,控訴人の控訴を棄却する旨の判決をしたこと(以下「第1行為」という。),②被控訴人Y1が申し立てた破産事件において,神戸地方裁判所の裁判官は,控訴人が被控訴人Y1の破産債権者であることを職務上熟知していたにもかかわらず,被控訴人Y1の破産手続開始の決定をするに際し,故意に控訴人を破産債権者として取り扱わず,また,被控訴人Y1が代表取締役を務め,被控訴人Y1に先行して破産手続開始の決定を受けていたA株式会社(以下「A」という。)の債権者集会期日とは異なる日を,被控訴人Y1の第1回債権者集会期日に指定したこと(以下「第2行為」という。),③被控訴人Y1の破産申立てに際して提出された報告書には,Aが破産するに至った経緯についての記載がなかったところ,被控訴人Y1の破産管財人作成に係る業務要点報告書には,破産手続開始に至った経緯について「申立書記載のとおり」としか記載されていなかったにもかかわらず,神戸地方裁判所の裁判官は,破産管財人に対し,上記報告書の是正を命じなかったこと(以下「第3行為」という。),④控訴人は,被控訴人Y1の破産手続において,免責不許可事由がある旨主張していたにもかかわらず,破産管財人は,免責に関する意見書において具体的な理由を記載しないまま免責不許可事由はないとのみ記載した上,免責不許可事由に関する調査結果を裁判所に提出していなかったところ,神戸地方裁判所の裁判官は,破産管財人による上記調査の懈怠について何らの是正を命じなかったこと(以下「第4行為」という。),⑤大阪高等裁判所の裁判官は,控訴人の申立てに係る被控訴人Y1及びAの破産管財人の各報酬決定に対する抗告事件において,被控訴人Y1の破産管財人による具体的な理由の記載が一切ない「免責に関する意見書」のみに基づいて,破産管財人が必要な調査をしていることが明らかであると判示し,また,Aの破産管財人が税務申告を行った形跡がないにもかかわらず,破産管財人には税務申告を怠るなどの事情は認められない旨判示し,さらに,控訴人の申立てに係る記録の謄写申請に対し,同裁判所の裁判所書記官がした拒絶処分に対する異議事件(2件)において,謄写申請対象部分の特定がされていないとの理由で,上記各異議申立てをいずれも却下したこと(以下「第5行為」という。),⑥神戸地方裁判所の裁判官は,控訴人が破産債権者として述べた被控訴人Y1の免責についての意見を完全に無視して,免責不許可事由に該当する事実は認められないとして,免責許可決定をしたこと(以下「第6行為」という。),⑦大阪高等裁判所の裁判官は,控訴人が申し立てた被控訴人Y1についての免責許可決定に対する抗告事件において,被控訴人Y1に免責不許可事由が存在することは明らかであったにもかかわらず,控訴人が述べた被控訴人Y1の免責に係る意見を完全に無視した破産管財人や,神戸地方裁判所の裁判官の違法な職務執行を全く是正せず,著しく経験則に反する事実認定をして,控訴人の抗告申立てを棄却する旨の決定をしたこと(以下「第7行為」という。)が,いずれも違法な行為であって,控訴人に精神的苦痛を与えたとして,国家賠償法(以下「国賠法」という。)1条1項に基づく損害賠償として,慰謝料100万円,弁護士費用相当額10万円の合計110万円及びこれに対する平成28年1月20日(被控訴人Y1の免責不許可決定が確定した日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。


*3の1 最高裁判所広報課の,広報ハンドブック(令和2年3月版)45頁には,「「裁判官は弁明せず」の法格言(法諺)があるとおり,個別事件に関する裁判所の判断及び理由は,全て判決や決定の理由の中で示されるもので,これら以外の場面で判決等について弁明したり,コメントしたりすることは不適切であるとされている。」と書いてあります。
*3の2 38期の井上薫裁判官は,「諸君!」2006年1月号の80頁ないし88頁に,「あの「靖国傍論」判決批判の裁判官がクビ?我、「裁判干渉」を甘受せず」と題する記事を寄稿していますところ,82頁には以下の記載があります。
     平成一六年一一月のある日、私は、横浜地裁の浅生重機所長から、「判決の理由が短いので改善せよ」と言われた。執務時間中所長室で二人きりの時のことである。
     平成一七年七月一四日、所長面談の時、私は所長から「判決の理由を改善するように言ったのに改善しないので、来年の判事再任は無理である。第二の人生を考えておくように」と言われた。所長面談というのは、所長が裁判官の人事評価をするに先立ち、その裁判官としなければならないものとして制度化された面談であり、公式行事である。余人は立ち会わない。
*3の3 「裁判官の勉強について-若い人のために-」(筆者は27期の西野喜一 元裁判官)には以下の記載があります(判例タイムズ1191号103頁)。
    判決の背後にある思索がおのずからものを言うということは確かにあることです。法律上の論証は,数学上の証明とは異なって,手を抜く気になれば抜くことが可能ですし,当座はそれでしのげてしまうのが怖いところです。しかし,それを5年,10年とやっていると,法律家としては使いものにならなくなるでしょう。


*4 弁護士森脇淳一HP「弁護士生活3年経過の現状報告」(2011年12月5日付)には以下の記載があります。
    「訴訟狂」となった(確かに、精神を病んでいると思われる方も多かった)のも、丁寧にその方が提出する記録(多くは過去の訴訟記録や裁判書)を検討すると、その方が敗訴した過去の裁判が間違っていて、本来その方が守られるべき権利が守られなかったため、どうしてもその権利を取り戻したくて(中には、そのような間違った裁判所に対する復讐心もあって)、何度負けても繰り返し裁判(その多くは再審。その壁は厚く、過去の裁判が見直されることはほとんどない)を起こされているのであった(そのような誤った裁判の結果、精神を病まれた方についての当該裁判官の責任は重いといえよう)。


*5 かけ出し裁判官Nonの裁判取説ブログ「”法服”を彩る紅三點」(2023年11月13日付)には以下の記載があります。
 同僚だった裁判官は『追想のひと三淵嘉子』(三淵嘉子さんの追想文集刊行会編)で次のようなエピソードを書かれています。
 和田嘉子さんは 東京地裁の民事を担当していた時 
 洗面所で当事者から刃物を向けられ刺されかけた。
 「当事者をそういう気持ちにさせた自分は 裁判官としての適格を欠くのではないか。
 たまたま行動によって示されたから まだ良いともいえるけれども
 行動に現れないままの不満不信は どんなに多いことか。」
 同僚だった裁判官に そう苦悩を訴え
 法を司る者が負う宿命について
 裁判というものの悲劇性について 語り合ったんだとか。


*6 令和4年3月1日,東北大学で国際私法という科目を担当するようになりました(東北大学HPの「裁判官の学びと職務」と題する論考(東北ローレビュー12号)参照)ところ,リンク先には以下の記載があります。
・ これ(山中注:裁判官としての勤務経験)は、すべて役所の人事異動の結果にすぎません。つまり、自分の希望がかなったのは英国留学くらいのもので、それ以外は、基本的には最高裁判所事務総局人事局という部門がその時々の状況に応じて私に人事異動を打診し、私がこれに応じた結果であるにすぎません。
(中略)
 もっとも、何度も不本意な人事異動が続けばその人はやる気をなくしてしまいます。また、年を重ねればどうしても家庭の事情から遠距離の転勤が難しくなります。人事局の方もその辺はよく心得ているようでして、経験年数が上がるにつれて、次第に裁判官の側の希望が通りやすくなる傾向はあるようです。

・ 裁判官は、自分で決断をしなければいけないので、その決断について誰も護ってくれませんし、かばってもくれません。先ほど述べたとおり賠償とか懲戒という問題にはなりませんが、少なくとも当事者を含む世間の批判を一身に受けなければなりません。そうなりたくなければ、証拠と法律に基づく決断の質を高めるほかありません。

朝倉佳秀裁判官(45期)の経歴

生年月日 S43.4.7
出身大学 早稲田大
→ 早稲田大学稲門法曹会HP「2020-2021年度 稲門法曹会 理事名簿」参照
定年退官発令予定日 R15.4.7
R5.3.12 ~ 東京地裁民事部第二所長代行(9民部総括)(保全部)
R2.11.12 ~ R5.3.11 東京地裁8民部総括(商事部)
R2.10.16 ~ R2.11.11 東京高裁民事部判事
H31.4.1 ~ R2.10.15 内閣官房内閣審議官
H29.4.1 ~ H31.3.31 東京地裁24民部総括
H27.12.18 ~ H29.3.31 東京地裁24民判事
H26.2.20 ~ H27.12.17 東京高裁12民判事
H24.2.3 ~ H26.2.19 最高裁人事局給与課長
H22.4.1 ~ H24.2.2 最高裁民事局第一課長
H20.10.1 ~ H22.3.31 最高裁民事局第二課長
H19.4.1 ~ H20.9.30 司研民裁教官
H17.5.26 ~ H19.3.31 千葉地家裁判事
H17.4.1 ~ H17.5.25 千葉地家裁判事補
H13.9.25 ~ H17.3.31 大阪地家裁判事補
H13.9.18 ~ H13.9.24 東京地裁判事補
H11.8.1 ~ H13.9.17 在ストラスブール日本国総領事館領事
H10.8.1 ~ H11.7.31 外務省総合外交政策局国際社会協力部人権難民課課長補佐
H9.9.1 ~ H10.7.31 外務省総合外交政策局国際社会協力部人権難民課事務官
H5.4.9 ~ H9.8.31 東京地裁判事補

*0 令和4年4月21日付で三菱電機社会インフラ機器株式会社の監査役を退任した朝倉佳秀とは別の人です。
*1の1 平成元年度司法試験に合格していますから,大学を中退して司法修習に行っていた場合,44期司法修習生になっていたこととなります。
*1の2 ①平成11年8月1日から平成13年9月17日まで在ストラスブール日本国総領事館領事をしていた45期の朝倉佳秀裁判官と,②平成11年8月27日にいったん依願退官した後,平成13年10月22日に再び大阪地裁判事補となった50期の朝倉亮子裁判官は勤務場所が似ています。


*2 東京地裁平成29年7月5日判決(判例秘書に掲載。担当裁判官は45期の朝倉佳秀58期の奥田大助及び68期の佐々木康平)は, 弁護士法人ベリーベスト法律事務所の事務職員であった原告が,被告に対し,弁護士法等に違反する業務に従事させられ,その旨をメールで指摘したのに放置されたことで精神的苦痛を被り,退職せざるを得なくなったとして,不法行為又は労働契約上の債務不履行に基づいて損害賠償の支払を求めた事案において,一般論として以下の判示をした上で,原告の請求を棄却しました。
    業務命令は,使用者が業務遂行のために労働者に対して行う指示又は命令であり,使用者がその雇用する労働者に対して業務命令をもって指示,命令することができる根拠は,労働者がその労働力の処分を使用者に委ねることを約する労働契約にあると解されるから,使用者が業務命令をもって指示,命令することのできる事項であるかどうかは,労働者が当該労働契約によってその処分を許諾した範囲内の事項であるかどうかによって定まるものである。そして,上記範囲内の事項であるかどうかは,当該具体的な労働契約の解釈の問題に帰するものであるが,労働者に違法な行為をさせるのであれば格別,使用者の業務の適法性に問題があるからといって,直ちにその範囲外の事項となるものではないというべきである。


*3の1 判例タイムズ2021年5月号に「新型コロナウイルス感染症禍における株主総会―司法の視点から(はじめに)―」を寄稿しています。
*3の2 判例タイムズ2022年6月号に「「新・類型別会社訴訟」の連載を始めるに当たって」を寄稿しています。
*4 45期の朝倉佳秀 内閣官房内閣審議官は,令和元年5月29日の衆議院法務委員会において以下の答弁をしています。
    民事司法制度改革推進に関する関係府省庁連絡会議は、関係行政機関等の連携協力のもと、民事裁判手続等IT化等の民事司法制度改革に向けた喫緊の課題を整理し、その対応を検討するため、平成三十一年四月十二日に関係府省庁によりその開催の申合せがされたものでございます。
    この連絡会議におきましては、国際化社会の一層の進展を見据え、我が国の民事司法の国際競争力を強化するという観点から必要な課題の検討を行うべきであると考えておりますところ、委員御指摘の民事裁判手続等IT化は、民事司法の国際競争力を強化するという観点からも極めて重要な課題であると認識しております。
    この連絡会議の庶務は内閣官房において処理するものでありますので、今後、この連絡会議が司令塔としての機能を果たせるよう、適切に対処してまいりたいと思います。


(東京地裁令和4年7月13日判決)
*5の1 東京地裁令和4年7月13日判決(45期の朝倉佳秀54期の丹下将克及び67期の川村久美子)(判決要旨)は,東京電力の株主らが,東京電力に代わって,元役員の善管注意義務違反によって福島原発事故を発生させたとして,東京電力に与えた損害についての賠償を求めていた「東電株主代表訴訟」について,原告らの請求を認め,被告の勝俣,清水,武黒及び武藤に対して,連帯して13兆3210億円の損害賠償の支払を命ずる判決(仮執行宣言付)を下しました(東電株主代表訴訟ブログ「7月13日認容判決」に判決骨子,判決要旨及び判決正本が載っています。)。
*5の2 東京電力の清水社長及び勝俣会長の場合,平成21年2月11日午前10時から午前11時50分にかけて行われた中越沖地震対応打合せ(東電社内では,御前会議といわれていました。)に出席して配布資料を確認し,意見を述べるなどした(判決正本235頁ないし239頁)結果,東京地裁令和4年7月13日判決の判決骨子8頁において以下の認定をされました。
    被告勝俣及び被告清水としては、14mの津波の襲来可能性の見解を述べているのが相応の権威がある機関であり、他の原子力事業者もこれに対応するための改造を検討していること、津波対策が新たに実施されない限り、かかる津波が福島第一原発1号機~4号機に襲来した場合に過酷事故が発生する可能性があることを認識したのであるから、いずれも、津波の襲来可能性があるとする見解の信頼性や成熟性が不明であるとして速やかな津波対策を講じない原子力・立地本部の判断に著しく不合違な点がないかを確認すべき義務があり、そのような確認をしていれば、相応の科学的信頼性を有する長期評価の見解及び明治三陸試計算結果によると、明治三陸試計算結果と同様の津波が福島第一原発1号機~4号機に襲来してSBO及び主な直流電源喪失により過酷事故が発生する可能性があること、武藤決定によって土木学会において波源等の検討を行う相当の長期間、ドライサイトコンセプトに基づく防波堤や防潮堤等の工事に着手されないままとなることを容易に認識し得たのであるから、その間、当該津波によつて過酷事故に至る事態が生じないための最低限の津波対策を速やかに実施するよう指示等をすべき取締役としての善管注意義務があったのに、これをしなかった任務解怠があった。
*5の3 東京地裁令和4年7月13日判決の判決要旨には一般論として以下の判示があります(リンク先28頁及び29頁)ところ,結論として,平成21年2月11日午前10時から午前11時50分にかけて行われた中越沖地震対応打合せに出席した清水社長及び勝俣会長は,津波の襲来可能性があるとする見解の信頼性や成熟性が不明であるとして速やかな津波対策を講じない原子力・立地本部の判断が「原子力発電所の安全性確保の観点から著しく不合理であることを容易に理解できた。」と判断されました(リンク先30頁。ただし,原子力安全・保安院は,東京電力に対し,津波対策等に関する報告を受けた平成23年3月7日時点でも津波対策を直ちに実施すべきであるとは指示していませんでした。)。
    被告清水及び被告勝俣は、福島第一原発の安全対策に関する社長等の対応としては、特段の事情がない限り、会社内外の専門家の評価ないし判断を尊重すべきところ、原子力発電所の安全確保を担当する原子力・立地本部原子力設備管理部長であつた吉田部長が、前提となる津波をどう考えるか整理する必要があると発言している以上、これに容喙を差し控えることこそ、適切な対応であった旨主張する。
    確かに、取締役が、業務執行の際、特に専門部署からの専門技術的事項に係る情報等については、特に疑 うべき事情があるとか、著 しく不合理な評価ないし判断でない限り、それを信頼 しても、直ちに善管注意義務違反とはならないと解されるし、東京電力のような、専門性のある各部署における業務分担を前提 として組織運営がされる大企業では、原則として、各専門部署における判断を尊重して経営が行われることこそが適切といえる。
    しかし、そのことは、取締役の経営判断において、専門部署からの情報等であれば、どのようなものであっても直ちに信頼することが許されることまで意味しない。著しく不合理な評価ないし判断であった場合には、信頼することは許されず、また、これを特に疑うべき事情がある場合には、調査、検討義務を負うものと解すべきであり、この理は、判断すべき案件の重要性が高い場合には殊更である。


*5の4 東日本大震災が発生する前,東京電力の定款では,27条で「社長は、会社を代表し、取締役会で定められた方針に基づき、会社業務の執行を統轄する役割を担う。」と定められ,28条で「会長は、株主総会及び取締役会を招集し、その議長となる」と定められていて(判決正本25頁),会長が会社業務の執行をするとは定められていませんでした。
    しかし,定款上,会長について代表取締役としての包括的執行権限を制限する明示的な規定は見当たらないし,御前会議に出席して意見を述べるなどしていたことから,少なくとも御前会議に出席して意見を述べ,指示をする業務執行権限を有していたと認定されました(判決要旨26頁及び27頁)。
*5の5 長期評価というのは,地震調査研究推進本部が平成14年7月31日に公表した,「三陸沖北部から房総沖の日本海溝沿い領域 (長さ約 800km、 幅約50kmに及ぶ領域)について、領域内のどこでもM8ク ラスのプレー ト間大地震 (津波地震)(震源域を長さ200km、 幅50kmとするもの。)が発生する可能性があり、今後30年以内の発生確率は20%程度、今後50年以内の発生確率は30%程度と推定され、また、特定の領域(約200km)で は、今後30年以内の発生確率は6%程度、今後50年以内の発生確率は9%程度と推定されるとした」ものです(判決正本80頁及び81頁)。
    明治三陸試計算結果というのは、東電設計株式会社が平成20年3月18日に出した速報であって,「福島第一原発における津波高の最大値が、各号機のポンプ位置 (4m盤)の津波高で、O.P.(山中注:小名浜港工事基準面)+8.4m~ O.P.+10.2m、 敷地南側の津波高でO.P.+15.707mであり、主要施設の敷地(10m盤)まで遡上する結果となった。」ものです(判決正本81頁及び82頁)。
*5の5 商事法務2341号(2023年11月5日)4頁ないし29頁の「ソフトローと取締役の義務-東京電力株主代表訴訟事件・東京地裁判決を参考に-」には,東京地裁令和4年7月13日判決の詳しい評釈が含まれています。


(東京地裁令和4年7月13日判決及び最高裁令和4年6月17日判決の比較)
*6の1 東京地裁令和4年7月13日判決の判決要旨は,被告らが,明治三陸試計算結果と同様の津波が襲来した場合に福島第一原発において過酷事故が生じないための最低限の津波対策を速やかに行うよう指示等をした場合,津波が敷地に遡上しても福島第一原発においてSBO及び主な直流電源喪失といった事態が生じないための措置であって,速やかに実施できる津波対策として,主要建屋及び重要機器室の水密化の措置が実施されていたし,それによって重大事態に至ることを避けられた可能性は十分にあったと判示しました(リンク先のPDF33頁ないし40頁)。
     ただし,最高裁令和4年6月17日判決は,経済産業大臣が電気事業法40条に基づく規制権限を行使して,津波による福島第一原発事故を防ぐための適切な措置を講ずることを東京電力に義務付けていた場合,本件試算津波(「明治三陸試計算結果と同様の津波」と同じ意味です。)と同じ規模の津波による本件敷地の浸水を防ぐことができるように設計された防潮堤等を設置するという措置が講じられた蓋然性が高いとした上で,「本件試算津波と同じ規模の津波による本件敷地の浸水を防ぐことができるものとして設計される防潮堤等は、本件敷地の南東側からの海水の浸入を防ぐことに主眼を置いたものとなる可能性が高く、一定の裕度を有するように設計されるであろうことを考慮しても、本件津波の到来に伴って大量の海水が本件敷地に浸入することを防ぐことができるものにはならなかった可能性が高いといわざるを得ない。」と判示しました。
*6の2 東京地裁令和4年7月13日判決の認定では,原発畑の出身ではない勝俣会長(東大経済学部卒)及び清水社長(慶応大経済学部卒)が指示すれば,東京電力の担当部署において最低限の津波対策として主要建屋及び重要機器室の水密化の措置が実施されて福島第一原発事故は防げた可能性は十分にあったことになっているのに対し,最高裁令和4年6月17日判決の認定では,経済産業大臣が電気事業法40条に基づく規制権限を行使しても福島第一原発事故は防げなかった可能性が高いことになっています。
*6の3 7月13日の判決言渡しに向けて,結論を決めた上で7ヶ月がかりで判決書を書いていた場合,6月17日の最高裁判決で結論を修正することは難しいのかもしれません。


(長期評価に基づく予見可能性を否定した,東電刑事裁判に関する東京地裁令和元年9月19日判決)
*7 東京地裁令和元年9月19日判決(担当裁判官は42期の永渕健一53期の今井理及び68期の柏戸夏子)には例えば,以下の判示があるのであって,結論として,長期評価に基づく予見可能性を否定しました。
① その際(山中注:平成23年3月7日に東京電力が原子力安全・保安院に対して津波対策等について報告した際)、保安院側から「長期評価」を踏まえた対策工事を直ちに実施すべきであり、その対策工事が終わるまでは本件発電所の運転を停止すべきであるというような指摘がされることはなかった。
② 平成20年6月10日の被告人武藤への説明、平成21年4月ないし5月頃の被告人武黒への説明のいずれもがそうであったように、平成23年3月初旬までの時点においては、「長期評価」の見解は具体的な根拠が示されておらず信頼性に乏しいと評価されていたところ、そのような「長期評価」に対する評価は、相応の根拠のあるものであったというべきである。
③ 他の原子力事業者、行政機関、地方公共団体のいずれにおいても、「長期評価」を全面的に取り入れることがなく、東京電力社内、他の原子力事業者、専門家、行政機関のどこからも、対策工事が完了するまでは本件発電所の運転を停止すべきである旨の指摘もなかったことに照らせば、これら関係者にとっても同様であったとみるべきであって、平成23年3月初旬までの時点における原子力安全対策の考え方からみて、被告人ら3名の対応が特異なものであったとはいい難く、逆に、このような状況の下で、被告人ら3名に、10m盤を超える津波の襲来を予見して、対策工事が完了するまでは本件発電所の運転を停止すべき法律上の義務があったと認めるのは困難というべきである。
④ 確かに、被告人ら3名は、本件事故発生当時、東京電力の取締役等という責任を伴う立場にあったが、そのような立場にあったからといって、発生した事故について、上記のような法令上の規制等の枠組みを超えて、結果回避義務を課すに相応しい予見可能性の有無に関わらず、当然に刑事責任を負うということにはならない。


(勝俣会長の東電株主総会における発言等)
*8 勝俣会長は,平成23年6月28日の株主総会において以下の趣旨の発言をしています(サンケイビスHPの「【株主総会ライブ】東電(2)事故は「異常な天変地異」と弁明 (2/3ページ)」参照)ところ,東京電力の会長として被害者救済にあたった結果,自分に課せられる損害賠償額を増やしたこととなると思います。
「補償に関して、今回の事故は史上まれな津波と地震に見舞われました。原子力損害賠償責任法の第三条第一項のただし書きにある、異常な天変地異に当たります。しかしながら、異常に巨大な天変地異に当たるかについては専門家の意見が分かれるうえ、免責を(東電が)主張すれば、多くの方と長期に裁判になります。その間、国の支援なければ、被害者救済はならず、当社も事業できなくなります。当社が原賠法の免責にあたるとしても、このような事故引き起こした当事者として、重く受け止め、被害者救済をはかると考えています」
「そのため、国と一体となって、国の支援頂きながら、被害者の早期救済に必要と考え、原賠法16条に基づく国の援助をお願いした。同案が、被害者の公正、迅速な補償が実施できるよう、国会での早期成立をお願いしている。今後の枠組みとして、民間事業として電気事業の立て直しを図って参ります」


(大和銀行株主代表訴訟の判例評釈等)
*9 「大和銀行ニューヨーク支店損失事件 株主代表訴訟第一審判決-内部統制と取締役の責任について-」には,大和銀行の旧経営陣11人に対し,合計で約830億円の支払を命じた大阪地裁平成12年9月20日判決(32期の池田光宏45期の桑原直子及び48期の松田道別)(判例秘書に掲載)に関して,「自 ら重大な違法行為や不公正な取引をしたわけでもなく,会社のために誠実に職務を遂行していた取締役に,注意義務,監視義務違反だけの理由で巨額の損害賠償の責任を問い得るのか,という素朴な疑問を禁じえない本件判決である」と書いてあります(リンク先のPDF21頁)。
     なお,大和銀行株主代表訴訟の原告団は,大和銀行,近畿大阪銀行及び奈良銀行の持株会社として大和銀ホールディングが共同株式移転の方式によって平成13年12月12日に設立されることで原告適格を失う可能性があったことから,同月11日に,被告49人全員が連帯して2億5000万円を大和銀行に支払うこと等を内容とする裁判上の和解に応じました。
(会社役員賠償責任保険)
*10 例えば,三井住友海上火災保険株式会社の会社役員賠償責任保険(D&O保険)である会社役員プロテクターは,会社の役員が,役員としての業務につき行った行為(不作為を含む。)に起因して保険期間中に損害賠償請求を受けた場合,被保険者が法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害に対して保険金を支払うものであって,その支払限度額は5000万円から10億円の11パターンあります。


(株主代表訴訟で勝訴した場合の弁護士費用の例)
*11 株主代表訴訟で勝訴した場合,株主は,会社に対し,弁護士報酬額の範囲内で相当と認められる額の支払を請求することができます(会社法852条1項)ところ,例えば,東京地裁平成28年3月28日判決(判例秘書に掲載)は,合計1209万2598円の弁護士費用(着手金,成功報酬金及び実費約29万円)のうちの100万円が「相当と認められる額」であると判断しました。


(任務懈怠に基づく取締役の損害賠償責任の免除方法)
*12の1 東京電力ホールディングス株式会社定款29条1項は「本会社は,会社法第426条第1項の規定により,取締役が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がない場合は,取締役会の決議によって,その取締役の同法第423条第1項の責任を法令の限度において免除することができる。」と定めています。
*12の2 任務懈怠に基づく取締役の損害賠償責任の免除方法としては以下のものがあります。
① 総株主の同意による全部免除(会社法424条)
② 株主総会の特別決議による一部免除(会社法425条1項)
・ (a)重過失がないこと,(b)監査役の同意を得ること及び(c)株主総会の特別決議を条件として,株主総会の特別決議に基づき,代表取締役の場合,6年分の報酬を超える損害賠償責任を免除してもらえますし,業務執行取締役の場合,4年分の報酬を超える損害賠償責任を免除してもらえますし,それ以外の取締役の場合,2年分の報酬を超える損害賠償責任を免除してもらえます。
③ 定款授権に基づく取締役会決議による一部免除(会社法426条1項・425条1項)
・ (a)取締役2名以上かつ監査役設置会社であること,(b)重過失がないこと,(c)監査役の同意を得ること及び(d)定款の定めがあることを条件として,代表取締役の場合,6年分の報酬を超える損害賠償責任を免除してもらえますし,業務執行取締役の場合,4年分の報酬を超える損害賠償責任を免除してもらえますし,それ以外の取締役の場合,2年分の報酬を超える損害賠償責任を免除してもらえます。
・ 株主に対する事後の通知がなされた場合において,総株主の議決権の100分の3以上の議決権を有する株主が異議を述べたときには、責任の免除は認められなくなります(会社法426条7項)ところ,令和4年3月31日現在,原子力損害賠償・廃炉等支援機構が東電株式の54.74%を保有しています(東電HPの「株式等の状況」参照)。
④ 責任限定契約による責任の一部免除(会社法427条1項)
・ 定款の定めがあることを条件として,非業務執行取締役に限り,重過失がなければ2年分の報酬を超える損害賠償責任を免除する契約を事前に締結することができます。


(裁判所関係国賠事件の取扱い)
*13 大阪地裁平成29年4月21日判決(裁判長は46期の金地香枝裁判官であり,陪席裁判官は新61期の林田敏幸裁判官及び67期の水野健太裁判官)は,以下の判示をしています。
     裁判官がした争訟の裁判につき国賠法1条1項の規定にいう違法な行為があったものとして国の損害賠償責任が肯定されるためには,上記裁判に上訴等の訴訟法上の救済方法によって是正されるべき瑕疵が存在するだけでは足りず,当該裁判官が違法又は不当な目的をもって裁判をしたなど,裁判官がその付与された権限の趣旨に明らかに背いてこれを行使したものと認めうるような特別の事情があることを必要とすると解するのが相当である(最高裁昭和57年3月12日第二小法廷判決・民集36巻3号329頁参照)。そして,上記特別の事情とは,当該裁判の性質,当該手続の性格,不服申立制度の有無等に鑑みて,当該裁判官に違法な裁判の是正を専ら上訴又は再審によるべきものとすることが不相当と解されるほどに著しい客観的な行為規範への違反がある場合をいうものと解すべきであり,この理は,争訟の裁判に限らず,破産手続における裁判及び破産手続における破産管財人に対する監督権限の行使等の,手続の進行や同手続における裁判所の判断に密接に関連する裁判以外の行為にも妥当すると解するのが相当である。


30期の藤山雅行裁判官の事例)
*14 「司法の可能性と限界と-司法に役割を果たさせるために」(令和元年11月23日の第50回司法制度研究集会・基調報告②。講演者は31期の井戸謙一 元裁判官)には以下の記載があります(法と民主主義2019年12月号18頁)。
    青法協裁判官部会の裁判官たちは、支部から支部へという露骨な差別人事を受けていました。そういう扱いは現在では基本的には姿を消していると思います。しかし人事が裁判官を支配する現実はやはり非常に重要である。
    具体的には三〇期の藤山雅行裁判官の人事は影響が大きかったと思います。一時は裁判所の行政事件処理のエースでトップエリートだったあの方が、東京地裁の行政部の部総括として最高裁の意向に反する判決を繰り返すと、行政事件から外されて、出世コースからも外されてしまった。それを見ている若い裁判官たちは、「あんなトップエリートでも、やはり最高裁の意に反する判決をすると、こんな処遇を受けるのだ」と受け止めます。
(東芝不正会計事件)
*15 東京地裁令和5年3月28日判決(裁判長は45期の朝倉佳秀)は,平成27年に発覚した東芝の不正会計問題で、旧経営陣の不当な経営により損害を被ったとして東芝や個人株主が旧経営陣15人に対し、1人当たり総額32億円を東芝に支払うよう求めた訴訟において,元社長ら5人に合計約3億円の賠償を命じる判決となりました(産経新聞HPの「東芝不正会計、旧経営陣5人に賠償命令」(2023年3月28日付)参照)。

(関連記事その他)
*16の1 東京地裁令和4年7月13日判決の判決要旨32頁には,被告勝俣らについて,「原子力事業者及びその取締役として、本件事故の前後で変わることなく求められている安全意識や責任感が、根本的に欠如していたものといわざるを得ない。」と書いてありますところ,「裁判官とは何者か?-その実像と虚像との間から見えるもの-」(講演者は24期の千葉勝美 元最高裁判所判事)には以下の記載があります(リンク先のPDF13頁)。
    マスコミが拍手喝采を送るような勇ましい判決というのは、冷静な目からみて、裁判官が悩み抜いた末の判決ではなく、思考を停止し俗耳に入りやすい表現の作文ではないかと思われるほど、レトリックが過激なだけの説得力のないものであることがある。判断者としての責任感と裁判官としての矜持、すなわち、自らの立場に誇りを持ち、自らを律する強い意思を持つことが必要であるといつも自戒している。
*16の2  高校生が,授業中の態度や過去の非行事実につき担任教師から三時間余にわたり応接室に留めおかれて反省を命ぜられたうえ,頭部を数回殴打されるなど違法な懲戒を受け,それを恨んで翌日自殺した場合であつても,右懲戒行為がされるに至つた経緯等とこれに対する生徒の態度等からみて,教師としての相当の注意義務を尽くしたとしても,生徒が右懲戒行為によつて自殺を決意することを予見することが困難な状況であつた判示の事情のもとにおいては,教師の懲戒行為と生徒の自殺との間に相当因果関係はありません(最高裁昭和52年10月25日判決)。
*16の3 昭和46年7月30日に発生した,全日空機雫石衝突事故(自衛隊機と全日空機が衝突した結果,乗客155名と乗員7名の計162名全員が死亡した事故)につき,自衛隊機の教官をしていた被告人に対する禁錮4年の実刑判決を破棄して禁錮3年・執行猶予3年とした最高裁昭和58年9月22日判決は以下の判示をしています。
    右松島派遣隊幹部らが立てた訓練計画に則り、上官の命により飛行訓練の実施に参加した一教官にすぎない被告人ひとりに、あげて本件事故の刑事責任を負わせ、禁錮四年の実刑を科することは、本件事故が極めて重大なものであることを考慮に入れても、なお酷に過ぎるというべきであつて、第一審判決及びこれを維持した原判決の量刑は甚だ重きに過ぎ、これを破棄しなければ著しく正義に反するといわなければならない。
*16の4 以下の記事も参照してください。
・ 裁判所関係国賠事件
・ 第一次世界大戦におけるドイツの賠償金の,現在の日本円への換算等
→ ドイツの賠償金についてはパリ講和会議で決着が付かなかったため,1919年6月28日に署名されたヴェルサイユ条約では,第八編231条において大戦の結果生じた損失の責任は「ドイツ及びその同盟国」にあることが明記され,232条においてドイツに完全な補償を行う能力がないことを認識した上で,すべての損害に対する賠償が行われるべきこと等が定められるにとどまり,賠償金の決定は先送りされました。
 部の事務を総括する裁判官の名簿(昭和37年度以降)
 地方裁判所の専門部及び集中部
 最高裁判所裁判官及び事務総局の各局課長は襲撃の対象となるおそれが高いこと等
 最高裁判所事務総局の各係の事務分掌(平成31年4月1日現在)
・ 最高裁判所事務総局の組織に関する法令・通達
 司法研修所民事裁判教官の名簿
 判事補の外部経験の概要
 行政機関等への出向裁判官

寺西和史裁判官(45期)の経歴

生年月日 S39.8.26
出身大学 京大
退官時の年齢 55歳
R2.8.15 依願退官
H31.4.1 ~ R2.8.14 高松高裁第2部判事(民事)
H28.4.1 ~ H31.3.31 大阪高裁7民判事
H24.4.1 ~ H28.3.31 神戸地裁4民判事
H21.4.1 ~ H24.3.31 名古屋地裁3民判事
H17.4.1 ~ H21.3.31 仙台高裁秋田支部判事
H15.4.9 ~ H17.3.31 札幌地家裁判事
H13.4.1 ~ H15.4.8 札幌地家裁判事補
H10.4.1 ~ H13.3.31 仙台地家裁判事補
H7.4.1 ~ H10.3.31 旭川地家裁判事補
H5.4.9 ~ H7.3.31 札幌地裁判事補

*1 以下の記事も参照してください。
・ 高等裁判所支部
・ 人事院規則14-7(政治的行為),及び名古屋家裁裁判官の反天皇制に関する行為
・ 柳本つとむ裁判官に関する情報,及び過去の分限裁判における最高裁判所大法廷決定の判示内容
*2の1 寺西和史仙台地家裁判事補を戒告とした最高裁大法廷平成10年12月1日決定の裁判要旨として以下のものがあります。
   裁判官が、その取扱いが政治的問題となっていた法案(山中注:組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律案,犯罪捜査のための通信傍受に関する法律案及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案)を廃案に追い込もうとする党派的な運動の一環として開かれた集会において、会場の一般参加者席から、裁判官であることを明らかにした上で、「当初、この集会において、盗聴法と令状主義というテーマのシンポジウムにパネリストとして参加する予定であったが、事前に所長から集会に参加すれば懲戒処分もあり得るとの警告を受けたことから、パネリストとしての参加は取りやめた。自分としては、仮に法案に反対の立場で発言しても、裁判所法に定める積極的な政治運動に当たるとは考えないが、パネリストとしての発言は辞退する。」との趣旨の発言をした行為は、判示の事実関係の下においては、右集会の参加者に対し、右法案が裁判官の立場からみて令状主義に照らして問題のあるものであり、その廃案を求めることは正当であるという同人の意見を伝えるものというべきであり、右集会の開催を決定し右法案を廃案に追い込むことを目的として共同して行動している諸団体の組織的、計画的、継続的な反対運動を拡大、発展させ、右目的を達成させることを積極的に支援しこれを推進するものであって、裁判所法五二条一号が禁止している「積極的に政治運動をすること」に該当する。
*2の2 人事院規則14-7(政治的行為)5項5号の「政治の方向に影響を与える意図で特定の政策を主張し又はこれに反対すること。」につき,人事院規則14―7(政治的行為)の運用方針について(昭和24年10月21日法審発第2078)(人事院事務総長発)には以下の記載があります。
(五) 第5号関係 本号にいう「政治の方向に影響を与える意図」とは、日本国憲法に定められた民主主義政治の根本原則を変更しようとする意思をいう。「特定の政策」とは、政治の方向に影響を与える程度のものであることを要する。最低賃金制確立、産業社会化等の政策を主張し若しくはこれらに反対する場合、又は各政党のよつて立つイデオロギーを主張し若しくはこれらに反対する場合、あるいは特定の法案又は予算案を支持し又はこれに反対するような場合も、日本国憲法に定められた民主主義政治の根本原則を変更しようとするものでない限り、本号には該当しない。
*3の1 令和2年8月16日現在,Wikipediaの「寺西和史」には以下の記載があります。
   1997年に令状によって傍受を可能とする組織的犯罪対策法案(犯罪捜査のための通信傍受に関する法律)の骨子が発表されると、旭川地方裁判所判事補であった寺西は「信頼できない盗聴令状審査」と題する批判を朝日新聞の読者欄に投稿、10月2日に掲載された。これによって、旭川地裁所長である鬼頭季郎から厳重注意処分を受けた。この時、田尾健二郎判事が寺西を批判する投書をし(「事実に反する令状言いなり」10月8日号掲載)、前田知克弁護士が田尾への反論を行っている(「事実に合った寺西氏の意見」10月10日号掲載)。なお、田尾判事は法案の元となる骨子の作成に携わっていた。
*3の2 スローニュース旧公式サイトの「不思議な裁判官人事 第4回「出る杭」として処分を受けた人 」(2022年8月10日付)には,45期の寺西和史 元裁判官の発言として「一般企業に勤めたことはないですが、裁判所は絶対に良い職場だと思います。給料もそう。部総括になると、『判事3号』となって少し違いが出ますが、それまでの『判事4号』までは、上がり方もだいたい平等なんです。私でも4号になれた。民間企業は、そこまで平等ではないですよね」と書いてあります。


*4の1 私は,婚約破棄に基づく損害賠償請求事件につき,被告(男性)の訴訟代理人として,神戸地裁平成26年12月19日判決(担当裁判官は45期の寺西和史)で全部勝訴したものの,平成27年3月26日に控訴審が一回で結審となり,その直後の和解期日において,42期の井上一成裁判官から「あなたはお若いからご存じないかもしれないが,地裁判決を書いた寺西裁判官は,有名な,非常に変わった人間である。そのため,彼以外の裁判官であれば,99%ぐらいが異なる結論の判決を書く。というのは言い過ぎであるが,寺西裁判官は変な人だから,この人が書いた判決を基準にすることはできない。」などといわれました。。
    神戸地裁での訴訟係属中,原告(元婚約相手の女性)の訴訟代理人から100万円の分割払いによる和解を打診されたという経緯があったため,同年4月10日の和解期日において,井上一成裁判官から100万円の分割払いによる和解を打診されたが,私はこれを断りました。
    そして,大阪高裁平成27年6月4日判決(担当裁判官は33期の森義之42期の井上一成及び46期の金地香枝)によって,215万6000円の支払いを命じられました。
    その後,私が原告訴訟代理人となって,男性の方から同棲期間中の生活費等の精算を求める不当利得返還請求訴訟を提起した結果,平成28年3月9日,男性が元婚約相手の女性に100万円を支払うという内容で訴訟上の和解が成立しました。
*4の2 私は,男性の訴訟代理人として,平成28年3月15日,大阪簡裁で国家賠償請求訴訟を提起したところ,同月18日,職権で大阪地裁に移送され(大阪簡裁平成28年3月18日決定参照),大阪地裁平成28年11月28日判決(請求棄却),大阪高裁平成29年6月27日判決(控訴棄却)及び最高裁平成29年11月30日決定(上告不受理)となりました。

 


柳本つとむ裁判官(45期)の経歴

生年月日 S38.9.19
出身大学 早稲田大
定年退官発令予定日 R10.9.19
R3.4.1 ~ 名古屋地家裁一宮支部判事
H28.6.7 ~ R3.3.31 名古屋家裁家事第2部判事
H25.4.1 ~ H28.6.6 広島地家裁呉支部判事
H22.4.1 ~ H25.3.31 京都地裁判事
H19.4.1 ~ H22.3.31 津地家裁四日市支部判事
H16.4.1 ~ H19.3.31 大阪地裁判事
H15.4.9 ~ H16.3.31 福井地家裁敦賀支部判事
H13.4.1 ~ H15.4.8 福井地家裁敦賀支部判事補
H10.4.1 ~ H13.3.31 富山地家裁判事補
H7.4.1 ~ H10.3.31 金沢地家裁判事補
H5.4.9 ~ H7.3.31 広島地裁判事補

*1 広島地裁判事補に就任した時点の名字は「稲垣」でした。
*2 「柳本つとむ裁判官に関する情報,及び過去の分限裁判における最高裁判所大法廷決定の判示内容」も参照してください。


*3 裁判官弾劾裁判所令和6年4月3日判決は以下の判示をしています(判決要旨29頁及び30頁)。
    裁判官とは、司法権を行使して裁判を行う官職にある者をいい、裁判とは、対等な私人間の社会関係上の紛争の解決や公権力を有する国家と国民との間の公益と私益との衝突の調整を目的とする国家の権能である。そして、裁判がこのような重要な役割を安定的、継続的に果たす上で、絶対に不可欠なのが一般国民の裁判に対する信頼である。
    このため、裁判権を行使する裁判官は、単に事実認定や法律判断に関する高度な素養だけでなく、人格的にも、一般国民の尊敬と信頼を集めるに足りる品位を兼備しなければならず、裁判官という地位には、もともと裁判官に望まれる品位を辱める行為をしてはならないという倫理規範が内在していると解すべきである。

竹内努裁判官(45期)の経歴

生年月日 S41.8.30
出身大学 一橋大
定年退官発令予定日 R13.8.30
R7.12.11 ~ さいたま地裁所長
R7.7.18 ~ R7.12.10 東京高裁特別部部総括(推測)
R5.7.24 ~ R7.7.17 法務省民事局長
R3.7.16 ~ R5.7.23 法務省大臣官房司法法制部長
R2.7.22 ~ R3.7.15 法務省大臣官房政策立案総括審議官
R1.7.16 ~ R2.7.21 法務省大臣官房審議官(民事局担当)
H30.4.1 ~ R1.7.15 東京地裁41民部総括
H26.4.1 ~ H30.3.31 仙台高裁事務局長
H26.3.20 ~ H26.3.31 仙台高裁判事
H22.4.1 ~ H26.3.19 司研民裁教官
H19.4.1 ~ H22.3.31 東京地裁31民判事
H16.4.1 ~ H19.3.31 京都地裁判事
H15.4.9 ~ H16.3.31 東京地裁判事
H14.7.1 ~ H15.4.8 東京地裁判事補
H12.10.16 ~ H14.6.30 法総研総務企画部付
H12.7.1 ~ H12.10.15 東京地裁判事補
H10.4.1 ~ H12.6.30 最高裁秘書課付
H5.4.9 ~ H10.3.31 東京地裁判事補

*1 以下の記事も参照してください。
・ 歴代の法務省民事局長
・ 司法行政を担う裁判官会議,最高裁判所事務総長及び下級裁判所事務局長
・ 司法研修所民事裁判教官の名簿
・ 行政機関等への出向裁判官
*2 法務省HPの幹部インタビューに「民事局長 竹内努」が載っています。

守下実裁判官(45期)の経歴

生年月日 S40.10.25
出身大学 東大
定年退官発令予定日 R12.10.25
R7.11.13 ~ 仙台地裁所長
R6.9.25 ~ R7.11.12 司研第一部上席教官
R3.9.3 ~ R6.9.24 千葉地裁5刑部総括
H30.4.1 ~ R3.9.2 東京地裁1刑部総括
H29.4.1 ~  H30.3.31 さいたま地裁5刑部総括
H28.6.20 ~ H29.3.31 さいたま地家裁判事
H24.5.30 ~ H28.6.19 広島高裁事務局長
H24.4.1 ~ H24.5.29 広島高裁判事
H21.4.1 ~ H24.3.31 東京高裁12刑判事
H17.3.22 ~ H21.3.31 司研刑裁教官
H16.4.1 ~ H17.3.21 総研書研部教官
H15.3.25 ~ H16.3.31 書研教官
H12.4.1 ~ H15.3.24 佐賀地家裁判事補
H11.7.1 ~ H12.3.31 東京地裁判事補
H9.7.1 ~ H11.6.30 郵政省電気通信局電気通信事業部業務課課長補佐
H9.6.2 ~ H9.6.30 東京地裁判事補
H7.4.1 ~ H9.6.1 松山地家裁判事補
H5.4.9 ~ H7.3.31 東京地裁判事補

*0 以下の記事も参照してください。
 部の事務を総括する裁判官の名簿(昭和37年度以降)
 司法行政を担う裁判官会議,最高裁判所事務総長及び下級裁判所事務局長
・ 下級裁判所事務局の係の事務分掌
 司法研修所刑事裁判教官の名簿
・ 判事補の外部経験の概要
 行政機関等への出向裁判官
*1の1 元講談社社員妻殺害事件に関して,東京地裁平成31年3月6日判決(裁判長は45期の守下実)は被告人に対して懲役11年の実刑判決を下し,東京高裁令和3年1月29日判決(裁判長は37期の中里智美)は被告人の控訴を棄却しました。
    しかし,最高裁令和4年11月21日判決(裁判長は山口厚最高裁判事)によって破棄差戻しとなりました。
*1の2 zakzakに「妻殺害「危険で悪質」講談社元次長に懲役11年判決、取り乱す被告「してない。間違っています」」(2019年3月7日付)が載っていて,文春オンラインに「「やってないよ!」講談社・元モーニング編集次長が法廷で大暴れ《妻殺害に懲役11年の実刑判決》」(2021年3月4日付)が載っています。
*2 東京地裁令和2年12月17日決定(担当裁判官は45期の守下実59期の家入美香,71期の一社紀行)は,大川原化工機事件(令和2年3月11日に逮捕があったものの,令和3年7月30日に検察官が公訴取消しの申立てをしたため,同年8月2日に公訴棄却決定により終了した冤罪事件)において,大川原社長ら3人の保釈請求に関する準抗告を棄却しました(空気を読まずに生きるブログ「大川原化工機事件・人質司法の記録」参照)。

森島聡裁判官(45期)の経歴

生年月日 S43.10.13
出身大学 不明
定年退官発令予定日 R15.10.13
R7.10.26 ~ 岡山地裁所長
R4.4.1 ~ R7.10.25 名古屋地裁2刑部総括
H31.4.1 ~ R4.3.31 大阪地裁1刑部総括
H30.4.1 ~ H31.3.31 名古屋地裁5刑部総括
H26.4.1 ~ H30.3.31 名古屋高裁事務局長
H25.4.1 ~ H26.3.31 名古屋地裁6刑部総括
H21.4.1 ~ H25.3.31 司研刑裁教官
H20.4.1 ~ H21.3.31 東京地裁4刑判事
H16.4.1 ~ H20.3.31 名古屋地裁判事
H15.4.9 ~ H16.3.31 名古屋家裁判事
H13.4.1 ~ H15.4.8 札幌地家裁判事補
H10.4.1 ~ H13.3.31 東京地検検事
H10.3.27 ~ H10.3.31 東京地裁判事補
H7.4.1 ~ H10.3.26 函館地家裁判事補
H5.4.9 ~ H7.3.31 名古屋地裁判事補

吉崎佳弥裁判官(45期)の経歴

生年月日 S40.1.6
出身大学 早稲田大学
定年退官発令予定日 R12.1.6
R7.9.8 ~ 東京高裁3刑部総括
R6.8.24 ~ R7.9.7 静岡地裁所長
R3.2.27 ~ R6.8.23 最高裁刑事局長
H31.4.1 ~ R3.2.26 東京地裁11刑部総括
H28.9.9 ~ H31.3.31 東京高裁事務局長
H28.4.1 ~ H28.9.8 東京高裁6刑判事
H25.2.18 ~ H28.3.31 司研事務局長
H24.4.1 ~ H25.2.17 司研刑裁教官
H21.4.1 ~ H24.3.31 福岡地家裁判事
H18.4.1 ~ H21.3.31 最高裁総務局参事官
H17.4.9 ~ H18.3.31 東京地裁判事
H16.4.1 ~ H17.4.8 東京地裁判事補
H14.4.1 ~ H16.3.31 預金保険機構特別業務部総括調査役
H10.4.1 ~ H14.3.31 東京地裁判事補
H7.4.1 ~ H10.3.31 福岡地家裁久留米支部判事補
H5.4.9 ~ H7.3.31 東京地裁判事補

*1 以下の記事も参照してください。
・ 毎年6月開催の長官所長会同
・ 新任の地家裁所長等を対象とした実務協議会の資料
・ 歴代の最高裁判所刑事局長
・ 部の事務を総括する裁判官の名簿(昭和37年度以降)
・ 司法行政を担う裁判官会議,最高裁判所事務総長及び下級裁判所事務局長
・ 下級裁判所事務局の係の事務分掌
・ 東京高裁及び大阪高裁事務局,並びに東京地裁,大阪地裁及び大阪家裁事務局に設置されている係
・ 裁判所書記官,家裁調査官及び下級裁判所事務局に関する規則,規程及び通達
・ 歴代の司法研修所事務局長
・ 判事補の外部経験の概要
・ 行政機関等への出向裁判官
・ 地方裁判所支部及び家庭裁判所支部
*2 以下の資料を掲載しています。
・ 関東弁護士会連合会主催の,平成30年度法曹連絡協議会に関する文書
→ 吉崎佳弥裁判官が東京高裁事務局長として,関東弁護士会連合会からの質問に回答しています。
*3 分限裁判の記録 岡口基一ブログに「東京高裁長官の告発状 東京地検は受理、捜査開始か?」(2018年11月10日付)が載っていて,当該告発事件は平成31年1月30日に不起訴処分となっています(外部ブログの「付審判請求書(平成31年2月5日付)」参照)ところ,平成19年10月14日発効の日弁連の裁決には以下の記載があります(自由と正義2007年12月号198頁)。
    弁護士が告発をする場合は、弁護士は調査及び検討について一般人より高度の能力を有し、また弁護士法第1条及び第2条の趣旨は弁護士に対し被告発者の人権にも一般人以上に配慮することを求めているといえるから、弁護士には、告発の根拠の調査及び検討につき、一般人より高度な注意義務が課せられている。


*4の1 68期の道垣内正大裁判官は,大川原化工機事件(令和2年3月11日に逮捕があったものの,令和3年7月30日に検察官が公訴取消しの申立てをしたため,同年8月2日に公訴棄却決定により終了した冤罪事件)において,令和3年2月4日付で保釈許可決定を出し,同日付の東京地裁決定(担当裁判官は45期の吉崎佳弥55期の村田千香子及び72期の池田翔平)によって保釈許可決定は維持され,翌日に2人の被告人が保釈されました(残り1人は執行停止中であり,同月7日にがんで死亡しました。)。
*4の2 ヤフーニュースの「命を削る「人質司法」~がん診断されても保釈は認めず・大川原化工機事件」(令和5年9月6日付)には以下の記載があります。
    そもそも本件(山中注:大川原化工機事件)では、主な争点は、供述証拠に頼る共謀や故意などではなく、機械の構造に関わる客観的な事実。被告人が保釈されたからといって、「罪証隠滅」の懸念はない。
    裁判を担当する刑事第13部の平出喜一裁判長もそれを理解し、公判前整理手続のための打ち合わせの早い段階から、「長期間勾留したままで審理するのが相当な事案とはいえない」という認識を示していた。打ち合わせ内容を丁寧に書面化し、令状部の裁判官の理解を助ける配慮もしてくれた、という。

門田友昌裁判官(45期)の経歴

生年月日 S43.4.3
出身大学 京大
定年退官発令予定日 R15.4.3
R7.7.15 ~ 東京高裁民事部部総括(推測)
R6.12.26 ~ R7.7.14 前橋地裁所長
R6.9.8 ~ R6.12.25 前橋地家裁所長
R5.8.24 ~ R6.9.7 前橋地裁所長
H30.12.18 ~ R5.8.23 最高裁民事局長
H29.12.20 ~ H30.12.17 東京地裁11民部総括(労働部)
H26.4.1 ~ H29.12.19 最高裁審議官
H25.4.1 ~ H26.3.31 東京地裁25民判事
H22.9.13 ~ H25.3.31 東京高裁14民判事
H19.4.1 ~ H22.9.12 最高裁人事局任用課長
H17.4.1 ~ H19.3.31 最高裁人事局参事官
H15.4.9 ~ H17.3.31 旭川地家裁判事
H15.4.1 ~ H15.4.8 旭川地家裁判事補
H13.7.9 ~ H15.3.31 東京地裁判事補
H10.4.1 ~ H13.7.8 最高裁総務局付
H7.4.9 ~ H10.3.31 東京地裁判事補

* 以下の記事も参照してください。
・ 毎年6月開催の長官所長会同
・ 新任の地家裁所長等を対象とした実務協議会の資料
・ 歴代の最高裁判所民事局長兼行政局長
・ 破産管財人の選任及び報酬に関する,令和元年5月15日の衆議院法務委員会における質疑応答
・ 歴代の最高裁判所審議官
・ 最高裁判所人事局の任用課長及び参事官

氏本厚司裁判官(45期)の経歴

生年月日 S40.10.24
出身大学 東大
定年退官発令予定日 R12.10.24
R6.9.11 ~ 最高裁事務総長
R5.9.25 ~ R6.9.10 甲府地家裁所長
R2.5.11 ~ R5.9.24 最高裁経理局長
H29.5.21 ~ R2.5.10 東京地裁48民部総括
H26.9.12 ~ H29.5.20 最高裁秘書課長
H25.4.1 ~ H26.9.11 東京地裁8民判事
H23.9.1 ~ H25.3.31 東京高裁19民判事
H21.8.1 ~ H23.8.31 最高裁総務局第一課長
H19.7.10 ~ H21.7.31 最高裁総務局第二課長
H19.4.1 ~ H19.7.9 東京地裁判事
H17.4.1 ~ H19.3.31 大阪地裁4民判事
H15.4.9 ~ H17.3.31 札幌地家裁判事
H14.4.1 ~ H15.4.8 札幌地家裁判事補
H9.4.1 ~ H14.3.31 最高裁総務局付
H5.4.9 ~ H9.3.31 大阪地裁判事補

*0 以下の記事も参照してください。
 歴代の最高裁判所事務総長
 毎年6月開催の長官所長会同
 新任の地家裁所長等を対象とした実務協議会の資料
・ 歴代の最高裁判所経理局長
 部の事務を総括する裁判官の名簿(昭和37年度以降)
・ 歴代の最高裁判所秘書課長
 最高裁判所裁判官及び事務総局の各局課長は襲撃の対象となるおそれが高いこと等
 最高裁判所事務総局の各係の事務分掌(平成31年4月1日現在)
 最高裁判所事務総局の組織に関する法令・通達
 最高裁総務局・人事局・情報政策課との座談会
*1 自由と正義2010年8月号22頁ないし24頁に「裁判所からみた弁護士任官制度」を寄稿していますところ,その後,少なくとも2022年3月までの間,最高裁判所事務総局の局課長が「自由と正義」に寄稿したことはありません。
*2 新・類型別会社非訟(2020年4月24日付)の共著者です。