朝倉佳秀裁判官(45期)の経歴

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生年月日 S43.4.7
出身大学 早稲田大
→ 早稲田大学稲門法曹会HP「2020-2021年度 稲門法曹会 理事名簿」参照
定年退官発令予定日 R15.4.7
R2.11.12 ~ 東京地裁8民部総括(商事部)
R2.10.16 ~ R2.11.11 東京高裁民事部判事
H31.4.1 ~ R2.10.15 内閣官房内閣審議官
H29.4.1 ~ H31.3.31 東京地裁24民部総括
H27.12.18 ~ H29.3.31 東京地裁24民判事
H26.2.20 ~ H27.12.17 東京高裁12民判事
H24.2.3 ~ H26.2.19 最高裁人事局給与課長
H22.4.1 ~ H24.2.2 最高裁民事局第一課長
H20.10.1 ~ H22.3.31 最高裁民事局第二課長
H19.4.1 ~ H20.9.30 司研民裁教官
H17.5.26 ~ H19.3.31 千葉地家裁判事
H17.4.1 ~ H17.5.25 千葉地家裁判事補
H13.9.25 ~ H17.3.31 大阪地家裁判事補
H13.9.18 ~ H13.9.24 東京地裁判事補
H11.8.1 ~ H13.9.17 在ストラスブール日本国総領事館領事
H10.8.1 ~ H11.7.31 外務省総合外交政策局国際社会協力部人権難民課課長補佐
H9.9.1 ~ H10.7.31 外務省総合外交政策局国際社会協力部人権難民課事務官
H5.4.9 ~ H9.8.31 東京地裁判事補

*0 令和4年4月21日付で三菱電機社会インフラ機器株式会社の監査役を退任した朝倉佳秀とは別の人です。
*1 平成元年度司法試験に合格していますから,大学を中退して司法修習に行っていた場合,44期司法修習生になっていたこととなります。
*2 ①平成11年8月1日から平成13年9月17日まで在ストラスブール日本国総領事館領事をしていた45期の朝倉佳秀裁判官と,②平成11年8月27日にいったん依願退官した後,平成13年10月22日に再び大阪地裁判事補となった50期の朝倉亮子裁判官は勤務場所が似ています。


*3の1 判例タイムズ2021年5月号に「新型コロナウイルス感染症禍における株主総会―司法の視点から(はじめに)―」を寄稿しています。
*3の2 判例タイムズ2022年6月号に「「新・類型別会社訴訟」の連載を始めるに当たって」を寄稿しています。
*4 45期の朝倉佳秀 内閣官房内閣審議官は,令和元年5月29日の衆議院法務委員会において以下の答弁をしています。
    民事司法制度改革推進に関する関係府省庁連絡会議は、関係行政機関等の連携協力のもと、民事裁判手続等IT化等の民事司法制度改革に向けた喫緊の課題を整理し、その対応を検討するため、平成三十一年四月十二日に関係府省庁によりその開催の申合せがされたものでございます。
    この連絡会議におきましては、国際化社会の一層の進展を見据え、我が国の民事司法の国際競争力を強化するという観点から必要な課題の検討を行うべきであると考えておりますところ、委員御指摘の民事裁判手続等IT化は、民事司法の国際競争力を強化するという観点からも極めて重要な課題であると認識しております。
    この連絡会議の庶務は内閣官房において処理するものでありますので、今後、この連絡会議が司令塔としての機能を果たせるよう、適切に対処してまいりたいと思います。


(東京地裁令和4年7月13日判決)
*5の1 東京地裁令和4年7月13日判決(45期の朝倉佳秀,54期の丹下将克及び67期の川村久美子)は,東京電力の株主らが,東京電力に代わって,元役員の善管注意義務違反によって福島原発事故を発生させたとして,東京電力に与えた損害についての賠償を求めていた「東電株主代表訴訟」について,原告らの請求を認め,被告の勝俣,清水,武黒及び武藤に対して,連帯して13兆3210億円の損害賠償の支払を命ずる判決(仮執行宣言付)を下しました(東電株主代表訴訟ブログ「7月13日認容判決」に判決骨子,判決要旨及び判決正本が載っています。)。
*5の2 東京電力の清水社長及び勝俣会長の場合,平成21年2月11日午前10時から午前11時50分にかけて行われた中越沖地震対応打合せ(東電社内では,御前会議といわれていました。)に出席して配布資料を確認し,意見を述べるなどした(判決正本235頁ないし239頁)結果,東京地裁令和4年7月13日判決の判決骨子8頁において以下の認定をされました。
    被告勝俣及び被告清水としては、14mの津波の襲来可能性の見解を述べているのが相応の権威がある機関であり、他の原子力事業者もこれに対応するための改造を検討していること、津波対策が新たに実施されない限り、かかる津波が福島第一原発1号機~4号機に襲来した場合に過酷事故が発生する可能性があることを認識したのであるから、いずれも、津波の襲来可能性があるとする見解の信頼性や成熟性が不明であるとして速やかな津波対策を講じない原子力・立地本部の判断に著しく不合違な点がないかを確認すべき義務があり、そのような確認をしていれば、相応の科学的信頼性を有する長期評価の見解及び明治三陸試計算結果によると、明治三陸試計算結果と同様の津波が福島第一原発1号機~4号機に襲来してSBO及び主な直流電源喪失により過酷事故が発生する可能性があること、武藤決定によって土木学会において波源等の検討を行う相当の長期間、ドライサイトコンセプトに基づく防波堤や防潮堤等の工事に着手されないままとなることを容易に認識し得たのであるから、その間、当該津波によつて過酷事故に至る事態が生じないための最低限の津波対策を速やかに実施するよう指示等をすべき取締役としての善管注意義務があったのに、これをしなかった任務解怠があった。
*5の3 東京地裁令和4年7月13日判決の判決要旨には一般論として以下の判示があります(リンク先28頁及び29頁)ところ,結論として,平成21年2月11日午前10時から午前11時50分にかけて行われた中越沖地震対応打合せに出席した清水社長及び勝俣会長は,津波の襲来可能性があるとする見解の信頼性や成熟性が不明であるとして速やかな津波対策を講じない原子力・立地本部の判断が「原子力発電所の安全性確保の観点から著しく不合理であることを容易に理解できた。」と判断されました(リンク先30頁。ただし,原子力安全・保安院は,東京電力に対し,津波対策等に関する報告を受けた平成23年3月7日時点でも津波対策を直ちに実施すべきであるとは指示していませんでした。)。
    被告清水及び被告勝俣は、福島第一原発の安全対策に関する社長等の対応としては、特段の事情がない限り、会社内外の専門家の評価ないし判断を尊重すべきところ、原子力発電所の安全確保を担当する原子力・立地本部原子力設備管理部長であつた吉田部長が、前提となる津波をどう考えるか整理する必要があると発言している以上、これに容喙を差し控えることこそ、適切な対応であった旨主張する。
    確かに、取締役が、業務執行の際、特に専門部署からの専門技術的事項に係る情報等については、特に疑 うべき事情があるとか、著 しく不合理な評価ないし判断でない限り、それを信頼 しても、直ちに善管注意義務違反とはならないと解されるし、東京電力のような、専門性のある各部署における業務分担を前提 として組織運営がされる大企業では、原則として、各専門部署における判断を尊重して経営が行われることこそが適切といえる。
    しかし、そのことは、取締役の経営判断において、専門部署からの情報等であれば、どのようなものであっても直ちに信頼することが許されることまで意味しない。著しく不合理な評価ないし判断であった場合には、信頼することは許されず、また、これを特に疑うべき事情がある場合には、調査、検討義務を負うものと解すべきであり、この理は、判断すべき案件の重要性が高い場合には殊更である。
*5の4 東日本大震災が発生する前,東京電力の定款では,27条で「社長は、会社を代表し、取締役会で定められた方針に基づき、会社業務の執行を統轄する役割を担う。」と定められ,28条で「会長は、株主総会及び取締役会を招集し、その議長となる」と定められていて(判決正本25頁),会長が会社業務の執行をするとは定められていませんでした。
    しかし,定款上,会長について代表取締役としての包括的執行権限を制限する明示的な規定は見当たらないし,御前会議に出席して意見を述べるなどしていたことから,少なくとも御前会議に出席して意見を述べ,指示をする業務執行権限を有していたと認定されました(判決要旨26頁及び27頁)。
*5の5 長期評価というのは,地震調査研究推進本部が平成14年7月31日に公表した,「三陸沖北部から房総沖の日本海溝沿い領域 (長さ約 800km、 幅約50kmに及ぶ領域)について、領域内のどこでもM8ク ラスのプレー ト間大地震 (津波地震)(震源域を長さ200km、 幅50kmとするもの。)が発生する可能性があり、今後30年以内の発生確率は20%程度、今後50年以内の発生確率は30%程度と推定され、また、特定の領域(約200km)で は、今後30年以内の発生確率は6%程度、今後50年以内の発生確率は9%程度と推定されるとした」ものです(判決正本80頁及び81頁)。
    明治三陸試計算結果というのは、東電設計株式会社が平成20年3月18日に出した速報であって,「福島第一原発における津波高の最大値が、各号機のポンプ位置 (4m盤)の津波高で、O.P.(山中注:小名浜港工事基準面)+8.4m~ O.P.+10.2m、 敷地南側の津波高でO.P.+15.707mであり、主要施設の敷地(10m盤)まで遡上する結果となった。」ものです(判決正本81頁及び82頁)。


(東京地裁令和4年7月13日判決及び最高裁令和4年6月17日判決の比較)
*6の1 東京地裁令和4年7月13日判決の判決要旨は,被告らが,明治三陸試計算結果と同様の津波が襲来した場合に福島第一原発において過酷事故が生じないための最低限の津波対策を速やかに行うよう指示等をした場合,津波が敷地に遡上しても福島第一原発においてSBO及び主な直流電源喪失といった事態が生じないための措置であって,速やかに実施できる津波対策として,主要建屋及び重要機器室の水密化の措置が実施されていたし,それによって重大事態に至ることを避けられた可能性は十分にあったと判示しました(リンク先のPDF33頁ないし40頁)。
     ただし,最高裁令和4年6月17日判決は,経済産業大臣が電気事業法40条に基づく規制権限を行使して,津波による福島第一原発事故を防ぐための適切な措置を講ずることを東京電力に義務付けていた場合,本件試算津波(「明治三陸試計算結果と同様の津波」と同じ意味です。)と同じ規模の津波による本件敷地の浸水を防ぐことができるように設計された防潮堤等を設置するという措置が講じられた蓋然性が高いとした上で,「本件試算津波と同じ規模の津波による本件敷地の浸水を防ぐことができるものとして設計される防潮堤等は、本件敷地の南東側からの海水の浸入を防ぐことに主眼を置いたものとなる可能性が高く、一定の裕度を有するように設計されるであろうことを考慮しても、本件津波の到来に伴って大量の海水が本件敷地に浸入することを防ぐことができるものにはならなかった可能性が高いといわざるを得ない。」と判示しました。
*6の2 東京地裁令和4年7月13日判決の認定では,原発畑の出身ではない勝俣会長(東大経済学部卒)及び清水社長(慶応大経済学部卒)が指示すれば,東京電力の担当部署において最低限の津波対策として主要建屋及び重要機器室の水密化の措置が実施されて福島第一原発事故は防げた可能性は十分にあったことになっているのに対し,最高裁令和4年6月17日判決の認定では,経済産業大臣が電気事業法40条に基づく規制権限を行使しても福島第一原発事故は防げなかった可能性が高いことになっています。
*6の3 7月13日の判決言渡しに向けて,結論を決めた上で7ヶ月がかりで判決書を書いていた場合,6月17日の最高裁判決で結論を修正することは難しいのかもしれません。


(長期評価に基づく予見可能性を否定した,東電刑事裁判に関する東京地裁令和元年9月19日判決)
*7 東京地裁令和元年9月19日判決(担当裁判官は42期の永渕健一53期の今井理及び68期の柏戸夏子)には例えば,以下の判示があるのであって,結論として,長期評価に基づく予見可能性を否定しました。
① その際(山中注:平成23年3月7日に東京電力が原子力安全・保安院に対して津波対策等について報告した際)、保安院側から「長期評価」を踏まえた対策工事を直ちに実施すべきであり、その対策工事が終わるまでは本件発電所の運転を停止すべきであるというような指摘がされることはなかった。
② 平成20年6月10日の被告人武藤への説明、平成21年4月ないし5月頃の被告人武黒への説明のいずれもがそうであったように、平成23年3月初旬までの時点においては、「長期評価」の見解は具体的な根拠が示されておらず信頼性に乏しいと評価されていたところ、そのような「長期評価」に対する評価は、相応の根拠のあるものであったというべきである。
③ 他の原子力事業者、行政機関、地方公共団体のいずれにおいても、「長期評価」を全面的に取り入れることがなく、東京電力社内、他の原子力事業者、専門家、行政機関のどこからも、対策工事が完了するまでは本件発電所の運転を停止すべきである旨の指摘もなかったことに照らせば、これら関係者にとっても同様であったとみるべきであって、平成23年3月初旬までの時点における原子力安全対策の考え方からみて、被告人ら3名の対応が特異なものであったとはいい難く、逆に、このような状況の下で、被告人ら3名に、10m盤を超える津波の襲来を予見して、対策工事が完了するまでは本件発電所の運転を停止すべき法律上の義務があったと認めるのは困難というべきである。
④ 確かに、被告人ら3名は、本件事故発生当時、東京電力の取締役等という責任を伴う立場にあったが、そのような立場にあったからといって、発生した事故について、上記のような法令上の規制等の枠組みを超えて、結果回避義務を課すに相応しい予見可能性の有無に関わらず、当然に刑事責任を負うということにはならない。


(勝俣会長の東電株主総会における発言等)
*8 勝俣会長は,平成23年6月28日の株主総会において以下の趣旨の発言をしています(サンケイビスHPの「【株主総会ライブ】東電(2)事故は「異常な天変地異」と弁明 (2/3ページ)」参照)ところ,東京電力の会長として被害者救済にあたった結果,自分に課せられる損害賠償額を増やしたこととなると思います。
「補償に関して、今回の事故は史上まれな津波と地震に見舞われました。原子力損害賠償責任法の第三条第一項のただし書きにある、異常な天変地異に当たります。しかしながら、異常に巨大な天変地異に当たるかについては専門家の意見が分かれるうえ、免責を(東電が)主張すれば、多くの方と長期に裁判になります。その間、国の支援なければ、被害者救済はならず、当社も事業できなくなります。当社が原賠法の免責にあたるとしても、このような事故引き起こした当事者として、重く受け止め、被害者救済をはかると考えています」
「そのため、国と一体となって、国の支援頂きながら、被害者の早期救済に必要と考え、原賠法16条に基づく国の援助をお願いした。同案が、被害者の公正、迅速な補償が実施できるよう、国会での早期成立をお願いしている。今後の枠組みとして、民間事業として電気事業の立て直しを図って参ります」


(大和銀行株主代表訴訟の判例評釈等)
*9 「大和銀行ニューヨーク支店損失事件 株主代表訴訟第一審判決-内部統制と取締役の責任について-」には,大和銀行の旧経営陣11人に対し,合計で約830億円の支払を命じた大阪地裁平成12年9月20日判決(32期の池田光宏,45期の桑原直子及び48期の松田道別)(判例秘書に掲載)に関して,「自 ら重大な違法行為や不公正な取引をしたわけでもなく,会社のために誠実に職務を遂行していた取締役に,注意義務,監視義務違反だけの理由で巨額の損害賠償の責任を問い得るのか,という素朴な疑問を禁じえない本件判決である」と書いてあります(リンク先のPDF21頁)。
     なお,大和銀行株主代表訴訟の原告団は,大和銀行,近畿大阪銀行及び奈良銀行の持株会社として大和銀ホールディングが共同株式移転の方式によって平成13年12月12日に設立されることで原告適格を失う可能性があったことから,同月11日に,被告49人全員が連帯して2億5000万円を大和銀行に支払うこと等を内容とする裁判上の和解に応じました。
(会社役員賠償責任保険)
*10 例えば,三井住友海上火災保険株式会社の会社役員賠償責任保険(D&O保険)である会社役員プロテクターは,会社の役員が,役員としての業務につき行った行為(不作為を含む。)に起因して保険期間中に損害賠償請求を受けた場合,被保険者が法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害に対して保険金を支払うものであって,その支払限度額は5000万円から10億円の11パターンあります。


(株主代表訴訟で勝訴した場合の弁護士費用の例)
*11 株主代表訴訟で勝訴した場合,株主は,会社に対し,弁護士報酬額の範囲内で相当と認められる額の支払を請求することができます(会社法852条1項)ところ,例えば,東京地裁平成28年3月28日判決(判例秘書に掲載)は,合計1209万2598円の弁護士費用(着手金,成功報酬金及び実費約29万円)のうちの100万円が「相当と認められる額」であると判断しました。


(任務懈怠に基づく取締役の損害賠償責任の免除方法)
*12の1 東京電力ホールディングス株式会社定款29条1項は「本会社は,会社法第426条第1項の規定により,取締役が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がない場合は,取締役会の決議によって,その取締役の同法第423条第1項の責任を法令の限度において免除することができる。」と定めています。
*12の2 任務懈怠に基づく取締役の損害賠償責任の免除方法としては以下のものがあります。
① 総株主の同意による全部免除(会社法424条)
② 株主総会の特別決議による一部免除(会社法425条1項)
・ (a)重過失がないこと,(b)監査役の同意を得ること及び(c)株主総会の特別決議を条件として,株主総会の特別決議に基づき,代表取締役の場合,6年分の報酬を超える損害賠償責任を免除してもらえますし,業務執行取締役の場合,4年分の報酬を超える損害賠償責任を免除してもらえますし,それ以外の取締役の場合,2年分の報酬を超える損害賠償責任を免除してもらえます。
③ 定款授権に基づく取締役会決議による一部免除(会社法426条1項・425条1項)
・ (a)取締役2名以上かつ監査役設置会社であること,(b)重過失がないこと,(c)監査役の同意を得ること及び(d)定款の定めがあることを条件として,代表取締役の場合,6年分の報酬を超える損害賠償責任を免除してもらえますし,業務執行取締役の場合,4年分の報酬を超える損害賠償責任を免除してもらえますし,それ以外の取締役の場合,2年分の報酬を超える損害賠償責任を免除してもらえます。
・ 株主に対する事後の通知がなされた場合において,総株主の議決権の100分の3以上の議決権を有する株主が異議を述べたときには、責任の免除は認められなくなります(会社法426条7項)ところ,令和4年3月31日現在,原子力損害賠償・廃炉等支援機構が東電株式の54.74%を保有しています(東電HPの「株式等の状況」参照)。
④ 責任限定契約による責任の一部免除(会社法427条1項)
・ 定款の定めがあることを条件として,非業務執行取締役に限り,重過失がなければ2年分の報酬を超える損害賠償責任を免除する契約を事前に締結することができます。


(裁判所関係国賠事件の取扱い)
*13 大阪地裁平成29年4月21日判決(裁判長は46期の金地香枝裁判官であり,陪席裁判官は新61期の林田敏幸裁判官及び67期の水野健太裁判官)は,以下の判示をしています。
     裁判官がした争訟の裁判につき国賠法1条1項の規定にいう違法な行為があったものとして国の損害賠償責任が肯定されるためには,上記裁判に上訴等の訴訟法上の救済方法によって是正されるべき瑕疵が存在するだけでは足りず,当該裁判官が違法又は不当な目的をもって裁判をしたなど,裁判官がその付与された権限の趣旨に明らかに背いてこれを行使したものと認めうるような特別の事情があることを必要とすると解するのが相当である(最高裁昭和57年3月12日第二小法廷判決・民集36巻3号329頁参照)。そして,上記特別の事情とは,当該裁判の性質,当該手続の性格,不服申立制度の有無等に鑑みて,当該裁判官に違法な裁判の是正を専ら上訴又は再審によるべきものとすることが不相当と解されるほどに著しい客観的な行為規範への違反がある場合をいうものと解すべきであり,この理は,争訟の裁判に限らず,破産手続における裁判及び破産手続における破産管財人に対する監督権限の行使等の,手続の進行や同手続における裁判所の判断に密接に関連する裁判以外の行為にも妥当すると解するのが相当である。


30期の藤山雅行裁判官の事例)
*14 「司法の可能性と限界と-司法に役割を果たさせるために」(令和元年11月23日の第50回司法制度研究集会・基調報告②。講演者は31期の井戸謙一 元裁判官)には以下の記載があります(法と民主主義2019年12月号18頁)。
    青法協裁判官部会の裁判官たちは、支部から支部へという露骨な差別人事を受けていました。そういう扱いは現在では基本的には姿を消していると思います。しかし人事が裁判官を支配する現実はやはり非常に重要である。
    具体的には三〇期の藤山雅行裁判官の人事は影響が大きかったと思います。一時は裁判所の行政事件処理のエースでトップエリートだったあの方が、東京地裁の行政部の部総括として最高裁の意向に反する判決を繰り返すと、行政事件から外されて、出世コースからも外されてしまった。それを見ている若い裁判官たちは、「あんなトップエリートでも、やはり最高裁の意に反する判決をすると、こんな処遇を受けるのだ」と受け止めます。 
(関連記事その他)

*15の1 東京地裁令和4年7月13日判決の判決要旨32頁には,被告勝俣らについて,「原子力事業者及びその取締役として、本件事故の前後で変わることなく求められている安全意識や責任感が、根本的に欠如していたものといわざるを得ない。」と書いてありますところ,「裁判官とは何者か?-その実像と虚像との間から見えるもの-」(講演者は24期の千葉勝美 元最高裁判所判事)には以下の記載があります(リンク先のPDF13頁)。
    マスコミが拍手喝采を送るような勇ましい判決というのは、冷静な目からみて、裁判官が悩み抜いた末の判決ではなく、思考を停止し俗耳に入りやすい表現の作文ではないかと思われるほど、レトリックが過激なだけの説得力のないものであることがある。判断者としての責任感と裁判官としての矜持、すなわち、自らの立場に誇りを持ち、自らを律する強い意思を持つことが必要であるといつも自戒している。
*15の2 以下の記事も参照してください。
・ 裁判所関係国賠事件
・ 第一次世界大戦におけるドイツの賠償金の,現在の日本円への換算等
→ ドイツの賠償金についてはパリ講和会議で決着が付かなかったため,1919年6月28日に署名されたヴェルサイユ条約では,第八編231条において大戦の結果生じた損失の責任は「ドイツ及びその同盟国」にあることが明記され,232条においてドイツに完全な補償を行う能力がないことを認識した上で,すべての損害に対する賠償が行われるべきこと等が定められるにとどまり,賠償金の決定は先送りされました。
 部の事務を総括する裁判官の名簿(昭和37年度以降)
 地方裁判所の専門部及び集中部
 最高裁判所裁判官及び事務総局の各局課長は襲撃の対象となるおそれが高いこと等
 最高裁判所事務総局の各係の事務分掌(平成31年4月1日現在)
・ 最高裁判所事務総局の組織に関する法令・通達
 司法研修所民事裁判教官の名簿
 判事補の外部経験の概要
 行政機関等への出向裁判官

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