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判事補の採用日程における,旧司法修習と新司法修習の比較(AIリライト)

第1 57期と67期の日程比較

1 比較する日付の意味

旧司法修習の57期と新司法修習の67期を比較すると,修習終了から指名書に記載された発令希望日までの間隔は,それぞれ15日と30日である。
ただし,これは2つの期の具体的な日程の比較であり,旧司法修習と新司法修習の全期間に共通する日程を示すものではない。

採用日程を読む際には,指名書の文書日付,閣議決定日及び発令希望日を区別する。
以下の表の「発令希望日」は最高裁判所から内閣に宛てた指名書の記載であり,任命が実施された日を公示する官報や裁判所時報の記載とは性質が異なる。

2 日程の比較表

手続・記録57期(旧司法修習)67期(新司法修習)
司法修習終了平成16年10月1日平成26年12月17日
指名諮問委員会の審議・答申内容の決定平成16年10月4日平成26年12月19日
最高裁判所の指名書の日付平成16年10月7日平成27年1月7日
閣議決定平成16年10月12日平成27年1月9日
指名書に記載された発令希望日平成16年10月16日平成27年1月16日
修習終了日から発令希望日までの日付の差15日30日

修習終了日は,司法研修所『司法修習ハンドブック』(令和6年1月)85頁~86頁(PDF90頁~91頁)の沿革表による。
委員会の日付は,第11回議事要旨1頁~2頁及び第66回議事要旨1頁~2頁に記録された会議日であり,いずれも新任判事補候補者について最高裁判所に答申することとされた日である。

57期の閣議決定と指名書は,『47期~58期判事補任命時の閣議書』PDF246頁~247頁に,67期のものは,『59期~68期判事補任命時の閣議書』PDF206頁~207頁に収録されている。
指名書の文書日付から,内閣への実際の提出日又は受領日まで同じ日であったと読み替えることはできない。

第2 答申・指名・任命の関係

1 指名諮問委員会と最高裁判所

下級裁判所裁判官指名諮問委員会規則2条・3条によれば,委員会は指名の適否等を審議して最高裁判所に意見を述べ,最高裁判所は原則として任官希望者の指名の適否を委員会に諮問する。
同規則4条は,最高裁判所が委員会の意見と異なる指名の判断をした場合には,決定の理由も委員会に通知することを定めており,委員会の答申自体が任命を決めるわけではない。

最高裁判所が司法行政事務を行うのは,裁判所法12条1項により裁判官会議の議による。

判事補の任命は,裁判所法40条1項により最高裁判所の指名した者の名簿によって内閣が行う。
最高裁判所の指名と内閣の任命は別の段階である。

67期については,平成26年12月24日の裁判官会議議事録及び付議人事関係事項(PDF9頁・11頁)に,新任判事補の採否を原案どおり決定したことが記録されている。
これは最高裁判所内部の決定の記録であり,採用内定を本人に通知した日や,内閣による任命日を示す記録とは区別される。

2 修習終了と任命の間隔

裁判所法43条は,判事補を司法修習生の修習を終えた者の中から任命することを定めている。
同条は任命資格についての規定であり,修習終了後に2週間又は1か月待たなければならないという期間を定めたものではない。

57期・67期の記録では,修習終了日の後に委員会の審議・答申内容の決定が続いている。
しかし,この2例の日程から,修習終了と同時の採用内定が法律上不可能であるという一般的な結論までは導けない。

第3 近時の任命日は1月とは限らない

67期の指名書には1月16日という発令希望日が記載されているが,新司法修習における判事補の任命日を毎年1月16日とすることはできない。
裁判所時報の人事欄には,77期・78期の新任判事補について,次のとおり4月の任命日が掲載されている。

修習期新任判事補の任命日出典
77期令和7年4月24日裁判所時報第1862号(令和7年5月15日付)4頁~5頁(PDF6頁~7頁)
78期令和8年4月23日裁判所時報第1886号(令和8年5月15日付)7頁~8頁(PDF8頁~9頁)

この表は,指名書の希望日ではなく,裁判所時報に掲載された任命日を示したものである。
過去の期の日付を別の期の予定日に置き換えず,採用内定通知,任命及び辞令交付式の日程を期ごとの資料で区別して読むことが重要である。

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第5 出典

1 法令・最高裁判所規則

裁判所法(昭和22年法律第59号)
下級裁判所裁判官指名諮問委員会規則(平成15年最高裁判所規則第6号)

2 司法行政文書・閣議書

①司法研修所『司法修習ハンドブック』(令和6年1月)
②下級裁判所裁判官指名諮問委員会庶務「第11回議事要旨」(平成16年10月4日)
③下級裁判所裁判官指名諮問委員会庶務「第66回議事要旨」(平成26年12月19日)
47期~58期判事補任命時の閣議書(内閣の閣議関係書類・最高裁判所の指名書)
59期~68期判事補任命時の閣議書(内閣の閣議関係書類・最高裁判所の指名書)
⑥最高裁判所「平成26年12月の裁判官会議議事録本文及び裁判官会議付議人事関係事項」
⑦最高裁判所『裁判所時報』第1862号(令和7年5月15日付)
⑧最高裁判所『裁判所時報』第1886号(令和8年5月15日付)