弁護士山中理司

浜田武律裁判官(9期)の経歴

生年月日 S7.4.1
出身大学 京大
退官時の年齢 61 歳
叙勲 H14年春・勲二等瑞宝章
H6.3.1 依願退官
H4.11.20 ~ H6.2.28 大阪高裁2刑判事
S63.12.1 ~ H4.11.19 名古屋高裁金沢支部刑事部部総括
S62.4.1 ~ S63.11.30 大阪高裁3刑判事
S58.4.1 ~ S62.3.31 京都地裁1刑部総括
S54.4.1 ~ S58.3.31 和歌山地裁刑事部部総括
S51.4.1 ~ S54.3.31 和歌山地家裁田辺支部長
S47.4.1 ~ S51.3.31 大分地裁刑事部部総括
S44.4.16 ~ S47.3.31 大阪地家裁判事
S42.4.16 ~ S44.4.15 和歌山地家裁新宮支部判事
S42.4.6 ~ S42.4.15 神戸地家裁姫路支部判事
S40.4.1 ~ S42.4.5 神戸地家裁姫路支部判事補
S37.4.1 ~ S40.3.31 徳島家地裁判事補
S34.4.20 ~ S37.3.31 大阪地家裁判事補
S32.4.6 ~ S34.4.19 旭川地家裁判事補

寺澤光子裁判官(5期)の経歴

生年月日 T15.4.25
出身大学 明治大
退官時の年齢 64 歳
叙勲 H8年春・勲二等瑞宝章
H2.12.25 依願退官
S63.11.29 ~ H2.12.24 東京高裁5民判事
S63.4.1 ~ S63.11.28 横浜家裁所長
S60.4.1 ~ S63.3.31 浦和家裁所長
S58.6.1 ~ S60.3.31 徳島地家裁所長
S54.4.10 ~ S58.5.31 東京高裁判事
S51.11.20 ~ S54.4.9 司研民裁教官
S49.4.10 ~ S51.11.19 東京地裁部総括(民事部)
S48.4.2 ~ S49.4.9 東京地裁判事
S46.4.1 ~ S48.4.1 大阪家地裁堺支部判事
S41.4.9 ~ S46.3.31 熊本家地裁判事
S38.4.25 ~ S41.4.8 大阪家地裁判事
S38.4.8 ~ S38.4.24 札幌家地裁判事
S35.4.25 ~ S38.4.7 札幌家地裁判事補
S31.11.1 ~ S35.4.24 東京地家裁判事補
S28.4.8 ~ S31.10.31 甲府地家裁判事補

*0 「寺沢光子」と表記されることもあります。
*1 女性初の家裁所長は期前の三淵嘉子であり,女性初の地裁所長は5期の寺澤光子であり,女性初の高裁長官は2期の野田愛子です。
*2 以下の記事も参照してください。
・ 毎年6月開催の長官所長会同
・ 新任の地家裁所長等を対象とした実務協議会の資料
・ 司法研修所民事裁判教官の名簿
・ 司法研修所教官会議の議題及び議事録
・ 司法修習生指導担当者協議会
・ 部の事務を総括する裁判官の名簿(昭和37年度以降)
・ 地方裁判所支部及び家庭裁判所支部

宍戸清七裁判官(3期)の経歴

生年月日 T14.8.24
出身大学 東大
退官時の年齢 60 歳
叙勲 H7年秋・勲二等瑞宝章
S60.12.1 依願退官
S58.4.1 ~ S60.11.30 東京高裁15民判事
S56.7.15 ~ S58.3.31 秋田地家裁所長
S54.1.5 ~ S56.7.14 浦和地家裁川越支部長
S51.5.9 ~ S54.1.4 横浜地裁部総括(民事部)
S47.3.25 ~ S51.5.8 東京高裁判事
S45.4.3 ~ S47.3.24 新潟地家裁新発田支部判事
S42.4.1 ~ S45.4.2 東京地家裁八王子支部判事
S40.4.1 ~ S42.3.31 大阪地家裁判事
S36.4.14 ~ S40.3.31 岡山地家裁判事
S33.3.20 ~ S36.4.13 福島家地裁郡山支部判事補
S30.6.20 ~ S33.3.19 東京地家裁判事補
S27.4.19 ~ S30.6.19 新潟家地裁判事補
S26.4.14 ~ S27.4.18 新潟地家裁新発田支部判事補

石橋浩二裁判官(2期)の経歴

生年月日 T13.7.30
出身大学 不明
退官時の年齢 58 歳
叙勲 H6年秋・勲二等瑞宝章
S58.4.1 依願退官
S56.12.1 ~ S58.3.31 名古屋地裁2刑部総括
S55.4.10 ~ S56.11.30 広島高裁第4部部総括
S53.9.18 ~ S55.4.9 横浜地裁1刑部総括
S49.11.26 ~ S53.9.17 東京高裁判事
S45.4.17 ~ S49.11.25 浦和地家裁判事
S42.4.1 ~ S45.4.16 東京地家裁八王子支部判事
S37.4.1 ~ S42.3.31 新潟地家裁判事
S35.4.17 ~ S37.3.31 秋田地家裁判事補
S34.4.16 ~ S35.4.16 秋田地家裁判事補
S30.7.11 ~ S34.4.15 水戸家地裁判事補
S27.5.15 ~ S30.7.10 横浜家裁判事補
S25.4.17 ~ S27.5.14 静岡地家裁浜松支部判事補

秋山正雄裁判官(1期)の経歴

生年月日 T10.3.15
出身大学 中央大
退官時の年齢 58 歳
叙勲 H3年春・勲二等瑞宝章
S54.6.4 任期終了
S53.12.18 ~ S54.6.3 高松高裁判事
S53.12.11 ~ S53.12.17 松山家裁所長
S48.4.2 ~ S53.12.10 高松高裁判事
S43.4.5 ~ S48.4.1 松山地裁民事部部総括
S41.5.20 ~ S43.4.4 大阪地裁56民部総括
S40.4.16 ~ S41.5.19 大阪地裁判事
S37.4.1 ~ S40.4.15 鳥取家地裁判事
S34.6.4 ~ S37.3.31 大阪地家裁判事
S33.11.15 ~ S34.6.3 大阪地家裁判事補
S29.11.30 ~ S33.11.14 高松地家裁判事補
S24.6.4 ~ S29.11.29 松山家地裁判事補

歴代の女性高裁長官一覧

目次
第1 歴代の女性高裁長官一覧
12 手嶋あゆみ(43期・東大)
11 東亜由美(42期・慶応大)
10 矢尾和子裁判官(39期・慶応大)
9 近藤宏子裁判官(38期・慶応大)
8 森純子裁判官(40期・東大)
7 秋吉仁美裁判官(35期・上智大)
6 白石史子裁判官(36期・東大)
5 高部眞規子裁判官(33期・東大)
4 綿引万里子裁判官(32期・中央大)
3 安藤裕子裁判官(29期・中央大)
2  一宮なほみ裁判官(26期・中央大)
1 野田愛子裁判官(2期・明治大)
第2 関連記事その他


第1 歴代の女性高裁長官一覧

12 手嶋あさみ(43期・東大)
・ 令和8年3月25日以降に名古屋高裁長官に就任する予定です。

11 東亜由美裁判官(42期・慶応大)
・ 令和8年3月18日以降に高松高裁長官に就任する予定です。

10 矢尾和子裁判官(39期・慶応大)

・ 令和6年9月12日に福岡高裁長官に就任しました。
・ 東京家裁家事第2部部総括→東京地裁35民部総括(医事部)→東京簡裁司掌裁判官→千葉家裁所長→東京高裁7民部総括→司法研修所長を経て,福岡高裁長官に就任しました。

9 近藤宏子裁判官(38期・慶応大)
・ 令和5年8月24日から令和7年1月28日までの間,札幌高裁長官をしていました。
・ 名古屋地裁6刑部総括→東京地裁16刑部総括→東京高裁3刑判事→横浜地裁5刑部総括→横浜家裁所長→東京高裁8刑部総括を経て,札幌高裁長官に就任しました。

8 森純子裁判官(40期・東大)
・ 令和4年9月2日から令和5年5月22日までの間,仙台高裁長官をしていました。
・ 大阪地裁16民部総括→大阪地裁6民部総括(破産再生部)→大阪地裁民事上席判事→大阪地裁所長代行者→奈良地家裁所長→大阪家裁所長を経て,仙台高裁長官に就任しました。

7 秋吉仁美裁判官(35期・上智大)
・ 令和3年9月3日から令和5年1月4日までの間,高松高裁長官をしていました。
・ 東京地裁民事部部総括→横浜地裁2民部総括→東京家裁家事部所長代行者→裁判所職員総合研修所長→さいたま家裁所長→東京高裁5民部総括を経て,高松高裁長官に就任しました。

6 白石史子裁判官(36期・東大)
・ 令和3年8月2日から令和5年8月16日までの間,札幌高裁長官をしていました。
・ 内閣官房司法制度改革推進室長→東京高裁9民判事→千葉地裁2民部総括→東京地裁27民部総括(交通部)→京都家裁所長→東京高裁2民部総括を経て,札幌高裁長官に就任しました。


5 高部眞規子裁判官(33期・東大)
・ 令和2年10月19日から令和3年9月1日までの間,高松高裁長官をしていました。
・ 最高裁調査官→東京地裁部総括(民事)→知財高裁第4部判事→横浜地家裁川崎支部長→福井地家裁所長→知財高裁第4部部総括→知財高裁所長を経て,高松高裁長官に就任しました。

4 綿引万里子裁判官(32期・中央大)
・ 平成30年9月7日から令和2年5月1日までの間,名古屋高裁長官をしていました。
・ 東京地裁25民部総括→司法研修所民事裁判教官→東京高裁5民判事→最高裁民事上席調査官→宇都宮地裁所長→横浜家裁所長→東京高裁4民部総括→札幌高裁長官を経て,名古屋高裁長官に就任しました。
・ 横浜家裁所長当時のインタビュー記事(平成26年12月のもの)が,公益社団法人横浜中法人会HPに載っています。
・ My News Japanの「オリコンうがや訴訟4 小池社長を裁く綿引穣裁判長、「噂眞」「2ちゃん」に賠償命じた過去」によれば,夫は同期の綿引穣 元裁判官(平成26年3月30日依願退官)でありますところ,同人は綿引穣 元東京高裁10民判事であり,平成26年7月1日から令和4年7月11日までの間,立川公証役場の公証人をしていました(法務省HPの「指定公証人一覧」参照)。
・ 外部HPの「第10回 姪が札幌高裁長官にの報」には,「司法試験は最難関の試験の一つと言われている。だが、万里子さんは熱心に勉強をつづけたらしい。そしてまだ学部4年生で司法試験に合格した。wakohは詳しいことは知らない。だが、何かの記事を観ると、筆記試験では8位であったのに、面接で1位に躍り出たように記されているのを目にしたことがある。まだ21歳の才媛だった。」と書いてあります。
・ 女性初の職業裁判官出身の最高裁判所判事になる可能性があった人です(岡部喜代子最高裁判所判事は裁判官出身とは取り扱われていません。)。
・ 5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)の「昔の合格体験記を語ろうず」の52番の書き込みによれば,綿引(伊藤)万里子裁判官の昭和52年度司法試験合格者体験記には,「当然のようにして東大受験。この時初めて私は挫折というものを味わった。解答欄の取り違え!諦めようにも諦めきれぬ気持ちで夜中にベッドの上に起き上がり悶悶とする日が続いた。それでも浪人生活を送る気持ちにもなれず、私は中央大学に入学した。 」と書いてあるみたいです。
・ 高輪1期以降の,裁判官出身の最高裁判所判事のうち,中央大学出身者,ひいては私立大学出身者は1人だけです(「高輪1期以降の,裁判官出身の最高裁判所判事」参照)から,このときに東大に入学できていれば,最高裁判所判事になれたかもしれません。


3 安藤裕子裁判官(29期・中央大)
・ 平成26年10月2日から平成27年3月17日までの間,高松高裁長官をしていました。
・ 前橋地家裁高崎支部長→松山家裁所長→岐阜地家裁所長→千葉家裁所長を経て,高松高裁長官に就任しました。
・ 千葉家裁所長から高裁長官に就任した前例はありませんし,高輪1期以降,定年まで5ヶ月余りの時点で高裁長官に就任した前例はありませんでした。
・ 平成29年3月13日から国家公安委員会委員をしています(国家公安委員会HPの「国家公安委員会委員長・委員のプロフィール」参照)。
・ 東弁リブラ2018年1月号の「忘れることのできない私の修習生時代」には,「司法研修所30期では女子司法修習生に複数の裁判教官が「司法界は男性の職場。女性は家庭に入るのが良い。」などと発言して修習生達から痛烈に批判されたこともあった。」と書いてあります。

2  一宮なほみ裁判官(26期・中央大)
・ 平成23年1月11日から平成25年6月14日までの間,仙台高裁長官をしていました。
・  東京地裁10民部総括→千葉地裁2民部総括→家庭裁判所調査官研修所長→裁判所職員総合研修所長→水戸地裁所長→東京高裁1民部総括を経て,仙台高裁長官に就任しました。
・ 平成25年6月から人事官を,平成26年4月12日から人事院総裁をしています(人事院HPの「人事院の組織」参照)。
・ 読売オンラインに「女性発の人事院総裁 中大OGの一宮なほみ氏」が載っています。

1 野田愛子裁判官(2期・明治大)
・  昭和62年1月28日から同年12月1日までの間,札幌高裁長官をしていました。
・  札幌家裁所長→前橋家裁所長→静岡家裁所長→千葉家裁所長→東京家裁所長を経て,札幌高裁長官に就任しました。
・ 日本女性法律家協会(旧 日本婦人法律家協会)の設立メンバーであり,第6代会長でした(外部HPの「野田愛子先生(1924-2010)を偲んで~家庭裁判所制度・家族法の分野から~」参照)。
・ 平成23年7月8日,日弁連で,「野田愛子 メモリアルシンポジウム~~アジアと日本の家族法 ローエイシアソウル大会に向けて~」が開催されました。

第2 関連記事その他
1 31期の瀬木比呂志裁判官が著した「絶望の裁判所」210頁には以下の記載があります。
    特定の裁判官(たち)が特定の後輩(たち)をえこひいきしてよいポストに就かせ続けるといった、はっきりした情実人事も目立つようになっており、たとえば、裁判所トップとの間に強力なパイプをもった特定の女性裁判官が、自分の息のかかった後輩女性裁判官たちをあからさまに引っ張り上げる人事を行わせ続けた例などが思い出される。
2 裁判所構成法107条は「裁判長ハ婦女児童及相當ナル衣服ヲ着セサル者ヲ法廷ヨリ退カシムルコトヲ得其ノ理由ハ之ヲ訴訟ノ記録ニ記入ス」と定めていました。
3(1) 内閣府男女共同参画局HP「女性の政策決定参画状況調べ」が載っています。
(2) 滋賀の弁護士のひとりごと|弁護士中井陽一のブログ「女性裁判官の結婚事情」が載っています。
(3) 心理学の時間ですよ!HP「女の嫉妬をかわして女性ばかりの職場で上手くやる7つの方法」が載っています。
4 30期の金井康雄最高裁人事局任用課長は,最高裁総務局・人事局各課長,参事官を囲む座談会(平成8年5月31日開催)において以下の発言をしています(全国裁判所書記官協議会会報第135号15頁)。
    ともすれば職務遂行の上で責任感等に問題なしとしない女性職員の存在、女性特有の横ならび意識の強さから来る適正な選抜の困難性、出産・育児や老親等の看護に専念する期間における適切な対応案をとることの困難性などの問題から、女性職員に対する管理職員の意識は、その積極的な登用には少なからず躊躇があるというのが現状のように思われます。
5 以下の記事も参照してください。
・ 歴代の女性最高裁判所判事一覧
 高等裁判所長官任命の閣議書

歴代の女性最高裁判所判事一覧

第1 歴代の女性最高裁判所判事一覧
10 令和7年7月21日以降任命予定の沖野眞已最高裁判所判事(期外・第三小法廷)
9 令和5年11月6日任命の宮川美津子最高裁判所判事(38期・第一小法廷)
8 令和3年7月16日任命の渡辺恵理子最高裁判所判事(40期・第三小法廷)
7 令和元年10月2日任命の岡村和美最高裁判所判事(35期・第二小法廷)
6 平成30年1月9日任命の宮崎裕子最高裁判所判事(31期・第三小法廷)
5 平成25年2月6日任命の鬼丸かおる最高裁判所判事(27期・第二小法廷)
4 平成22年4月12日任命の岡部喜代子最高裁判所判事(28期・第三小法廷)
3 平成20年9月11日任命の櫻井龍子最高裁判所判事(期外・第一小法廷)
2 平成13年12月19日任命の横尾和子最高裁判所判事(期外・第一小法廷)
1 平成6年2月9日任命の高橋久子裁判官(期外・第一小法廷)
第2 関連記事その他

第1 歴代の女性最高裁判所判事一覧
10 令和7年7月20日以降任命予定の沖野眞已最高裁判所判事(期外・第三小法廷)
(1) 昭和39年生であり,東大法学部卒業であり,令和16年に定年退官する予定です。
(2) 定年退官する宇賀克也最高裁判所判事(期外・第三小法廷)の後任として,令和7年6月6日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。
(3) 昭和61年に司法試験に合格し,昭和62年4月に東京大学法学部助手となり,平成5年4月に学習院大学法学部助教授となり,平成11年4月に学習院大学法学部教授となり,平成19年4月に一橋大学大学院法学研究科教授となり,平成22年10月に東京大学大学院法学政治学研究科教授となり,令和7年4月に東京大学大学院法学政治学研究科長兼東京大学法学部長となりました。

9 令和5年11月6日以降任命の宮川美津子最高裁判所判事(38期・第一小法廷)
(1) 昭和35年2月13日生まれであり,東大法学部卒業であり,令和12年2月13日限りで定年退官する予定です。
(2) 定年退官する山口厚最高裁判所判事(期外・第三小法廷)の後任として,令和5年10月6日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。
(3) 昭和61年4月に西村眞田法律事務所に入所し,平成2年10月にTMI総合法律事務所に入所し,平成7年4月からTMI総合法律事務所のパートナーをしています。
(4)ア 西村眞田法律事務所は平成16年1月に西村ときわ法律事務所となり,平成19年7月1日に西村あさひ法律事務所となりました。
イ WIkipediaの「西村利郎」には,「1966年12月、西村法律事務所を設立。1978年には、眞田幸彦らとともに日本の四大法律事務所の1つ西村眞田法律事務所(Nishimura & Sanada) を創立。1996年、眞田幸彦のインサイダー取引の起訴、有罪が確定したため、事務所の名称は変更し、西村総合、西村ときわなどを経て、現在は「西村あさひ法律事務所」となっている。」と書いてあります。
(5) TMI総合法律事務所は平成2年10月1日に西村眞田法律事務所の知財部門の弁護士らが独立して設立された事務所です。

* 1分20秒時点で宮川美津子弁護士の顔写真及び「気持ちの通いあったメンバーと楽しく♡働ける事務所 宮川美津子」というメッセージが表示されるほか,4分44秒時点で平成2年頃当時と令和2年頃当時を対比した写真が表示されます。

8 令和3年7月16日任命の渡辺恵理子最高裁判所判事(40期・第三小法廷)
(1) 昭和33年12月27日生まれであり,東北大学法学部卒業であり,令和10年12月26日限りで定年退官する予定です。
(2)ア 昭和63年に長島・大野法律事務所に入所し,平成12年から長島・大野・常松法律事務所のパートナーをしています。
イ 女性の最高裁判所判事については3人連続で,長島・大野・常松法律事務所の勤務経験者となっています。
(3)ア 独占禁止法関係の案件が仕事の99%を占めていて,家族構成は夫とネコたちとのことです(Attorney’s MAGAZINE Onlineの「弁護士 渡邉惠理子」参照)。
イ 東京高裁平成10年7月9日判決(判例秘書に掲載)は,香川大学法学部及び同大学大学院法学研究科教授の職に在り、租税法を担当していた者(昭和32年3月に東京大学教養学部を卒業し,国税庁,国税局及び国税不服審判所に勤務した後,平成2年4月に香川大学教授となった。)がした弁護士名簿登録請求に対し、日弁連がした同請求を拒絶する旨の決定は適法であると判示しました。
(4) 定年退官する宮崎裕子最高裁判所判事(31期・第三小法廷)の後任として,令和3年6月4日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。
(5)ア 戸籍上の氏名は「宮城惠理子」と思います(平成22年12月28日の官報号外278号127頁参照)。
イ 平成24年2月29日の参議院本会議議事録に「次に、(中略)日本放送協会経営委員会委員に上村達男君及び宮城惠理子君を、(中略)任命することについて採決をいたします。」と書いてあります。
(6) 以下の文書を掲載しています。
・ 渡邉恵理子最高裁判事就任記者会見(令和3年7月16日実施分)の概要のウェブサイトへの掲載について(令和3年8月4日付の最高裁広報課の決裁文書)


7 令和元年10月2日任命の岡村和美最高裁判所判事(35期・第二小法廷)
(1)ア 昭和32年12月23日生まれであり,早稲田大学法学部卒業であり,長島・大野法律事務所(現在の長島・大野・常松法律事務所)に就職するなどした後,平成12年5月に東京地検検事となりました。
イ 早稲田大学HPに「第二世紀へのメッセージ 消費者庁長官 岡村和美さん 早稲田に散らばる「本物」の材料が学生を育ててくれる」が載っています。
ウ 令和9年12月22日限りで定年退官する予定です。
(2) 法務省大臣官房参事官(総合調整担当),法務省人権擁護局長,消費者庁長官等を経験しています。
(3) 産経新聞HPに「岡村消費者庁長官がJOC理事就任を辞退」(2019年6月27日付)には,「関係者によると、岡村氏は今月21日に理事就任を辞退することをJOCに届け出た。」と書いてあります。
   そのため,この時点で最高裁判所判事に就任する可能性が出ていたのかもしれません。
(4) 定年退官する山本庸幸最高裁判所判事(期外・第二小法廷)の後任として,令和元年9月20日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。
(5) 戸籍上の氏名は「長島和美」と思います(「岡村和美最高裁判所判事の就任記者会見関係文書(令和元年10月2日実施分)」参照)。

6 平成30年1月9日任命の宮崎裕子最高裁判所判事(31期・第三小法廷)
(1)ア 昭和26年7月9日生まれであり,東京大学法学部卒業であり,元 東京大学法科大学院客員教授・元 京都大学客員教授であり,令和3年7月8日限りで定年退官しました。
イ 宮崎裕子弁護士は長年にわたり長島・大野・常松法律事務所のパートナーを務めていました(同事務所HP「宮崎裕子元弁護士が最高裁判所判事に就任」参照)。
(2) 定年退官する木内道祥最高裁判所判事(27期・第三小法廷)の後任として,平成29年12月8日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。
(3) 平成30年1月10日付の行政文書不開示決定通知書によれば,木内道祥最高裁判所判事の後任として,最高裁が内閣に対して提示した候補者の人数,及び日弁連からの推薦の有無が分かる文書は存在しません。
(4) 日弁連が最高裁に推薦した9人のうちの1人でした(朝日新聞HPの「旧姓使用の最高裁判事が就任 ホテル宿泊拒まれた経験も」参照)。
(5) 当初の報道では,戸籍名の「竹内裕子」という氏名が記載されていました(5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)の「【人事】最高裁長官 大谷直人氏起用を閣議決定 来月9日づけで発令 」参照)。
(6) 平成29年12月19日付の,「新最高裁判所長官及び新最高裁判所判事の就任に伴う記者会見における写真取材について」を掲載しています。
(7) 2018年1月26日の毎日新聞のネット記事には,「「『宮崎裕子』を名乗ることができないと言われたら、(判事を受けるかどうか)かなり悩んだと思う」。昨秋、最高裁は裁判官が判決文や令状で旧姓を使うことを認めた。旧姓を使う初の最高裁判事となった点を記者に問われると、率直な思いを明かした。」と書いてあります。
    ただし,日弁連推薦の最高裁判所判事候補者になることを希望する場合,前任者の定年退官予定日の1年近く前までに,50名以上の会員又は単位弁護士会から日弁連の最高裁判所裁判官推薦諮問委員会への第一次推薦を受ける必要がありますところ,2017年1月頃の時点では,最高裁が裁判官の旧姓使用を認める予定であったかどうかは内部的にも決まっていなかったと思います。
(8)ア 2018年1月26日の毎日新聞のネット記事には,「「法廷に男女差はない」。法曹を志した時、そう助言してくれた元裁判官の父は昨年10月に96歳で死去し、最高裁判事就任が決まったのはその2カ月後だった。」と書いてあります。
   ところで,4期の宮崎富哉裁判官(1921年9月7日生)は,海軍兵学校70期であり,戦後は東大卒業後,裁判官・弁護士として活躍し(江鷹会の談話室ブログ「丸の内木曜会3月例会」参照),2017年10月に死亡しました(2017年11月24日のツイッター情報「先程、兵70期の宮崎富哉大尉が10月に亡くなられたとご令嬢様よりお電話をいただいた」参照)から,死亡時の年齢は96歳であると思います。ただし,2017年10月の叙位情報が載っている,裁判所時報平成30年1月1日号には宮崎富哉裁判官の叙位は掲載されていません。
(9) 月刊大阪弁護士会2022年2月号3頁に,宮崎裕子 元最高裁判所判事の発言として以下のものがあります。
    私は31期ですが、長島・大野は29期までは女性は採用しないという方針だったそうです。30期の採用方針にこの方針を改めるべきであると長島弁護士が提案し、パートナー間で話し合った結果、方針変更が合意されたと聞いていますが、30期では女性の採用は実現せず、31期の私が最初のフルタイム女性弁護士として採用されたという経緯でした。


イ なにわ会HP(海軍兵学校72期等の合同クラス会HP)「海軍兵学校の歴史」によれば,昭和16年11月15日卒業の70期433人のうち287人が戦没したため,戦没率は66.3%であってワースト記録です。
(9)ア 東京大学の伊藤国際学術研究センターHP「2012.05.22 伊藤国際学術研究センター完成記念祝賀会が行われました」に「東京大学、そして財務省のご出身で、現在は日本政策投資銀行の取締役常務執行役員の竹内洋さん、弁護士の裕子さんご夫妻が、小宮山宏前総長とのご縁をつなぐ機会を作って下さいました。」と書いてあります。
イ 昭和24年7月14日生の竹内洋(平成29年12月時点で68歳)は,昭和48年4月に大蔵省に入省し,平成17年8月に財務省関税局長となり,平成18年8月に日本政策投資銀行理事となり,平成20年10月に日本政策投資銀行取締役常務執行役員となり,平成25年6月に清水建設株式会社取締役となり,平成26年2月に弁護士登録をし(清水建設株式会社HP「有価証券報告書・四半期報告書」に載ってある平成30年3月期の有価証券報告書36頁),2019年6月下旬の定時株主総会終結時に退任する予定です(株式会社LIXILグループの「(訂正)「取締役候補者に関するお知らせ」の一部訂正について」(2019年5月14日付)参照)。
(10)ア 宮崎裕子弁護士は,最高裁判所判事への就任が内定した後と思われる平成29年12月に弁護士氏名変更の届出を行い,かつ,弁護士の職務上の氏名として「宮崎」姓を使用するという届出をしました(平成30年2月6日官報号外第25号22頁)。
イ 弁護士が戸籍上の氏名以外の氏名を職務上の氏名として使用するためには日弁連への届出が必要です職務上の氏名に関する規程2条,職務上の氏名に関する規則2条1項1号)。
   そのため,宮崎裕子弁護士が,日弁連への届出以前の段階で,職務上の氏名として「宮崎」姓を使用していた法的根拠は不明です。
(11) 投票行動.comの「宮崎裕子」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。

平成30年2月6日官報号外第25号22頁(宮崎裕子弁護士(登録番号16685番)に関する「弁護士氏名変更の公告」及び「弁護士の職務上の氏名の使用」が載っています。)

5 平成25年2月6日任命の鬼丸かおる最高裁判所判事(27期・第二小法廷)
(1) 昭和24年2月7日生まれであり,東京大学法学部卒業であり,元 東京弁護士会高齢者・障害者の権利に関する特別委員会委員長であり,平成31年2月6日限りで定年退官しました。
(2) 定年退官する須藤正彦最高裁判所判事(22期・第二小法廷)の後任として,平成25年1月18日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。
(3) 投票行動.comの「鬼丸かおる」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。
(4) 罷免を可とする率は9.21%でした。


4 平成22年4月12日任命の岡部喜代子最高裁判所判事(28期・第三小法廷)
(1) 昭和24年3月20日生まれであり,慶應義塾大学法学部卒業であり,元 慶應義塾大学法学部教授であり,平成31年3月19日限りで定年退官しました。
(2) 定年退官する藤田宙靖最高裁判所判事(期外・第三小法廷)の後任として,平成22年3月19日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。
(3) 投票行動.comの「岡部喜代子」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。
(4) 学者枠で最高裁判事となった藤田宙靖が退官後に執筆した「最高裁回想録 学者判事の七年半」には,同人の前任者である奥田昌道最高裁判所判事への言及はあるのに対し,同人の後任者である岡部喜代子最高裁判所判事への言及は全くありません。
(5) 平成5年4月1日,東京家庭裁判所判事を最後に依願退官していましたから,学者枠で最高裁判所判事となりました。
(6) 平成27年5月発行の「司法の窓」第80号に,岡部喜代子最高裁判所判事の対談記事が載っています。
(7) 罷免を可とする率は8.56%でした。
(8) 北口雅章法律事務所ブログ「エース登場! 宇賀克也・東大教授の最高裁入り」(平成31年2月23日付)に以下の記載があります。
    藤田宙靖・前最高裁判事(東北大学大学院教授・行政法)の御退任の後,ハア?? といった衝撃の最高裁人事があり・・なんやねん! 最高裁に「学者枠」は無くなったのか?!と,悄然としていた

3 平成20年9月11日任命の櫻井龍子最高裁判所判事(期外・第一小法廷)
(1) 昭和22年1月16日生まれであり,九州大学法学部卒業であり,元 労働省女性局長であり,平成29年1月15日限りで定年退官しました。
(2) 投票行動.comの「櫻井龍子」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。
(3) 最高裁判所判事就任に際し,通称名であり,旧姓の「藤井」が使用できなくなったことから,戸籍名の「櫻井」を使用するようになりました。
(4) 罷免を可とする率は6.96%でした。
(5) 九州大学HPに「法学部卒業生の,櫻井龍子最高裁判事にインタビューしました!」が掲載されています。
(6) 平成28年5月発行の「司法の窓」第81号の「15のいす」に,櫻井龍子最高裁判所判事のエッセイが載っています。
(7) 御殿場事件(静岡県御殿場市の御殿場駅近くで平成13年9月に発生したとされる集団強姦未遂事件)につき,平成21年4月13日,裁判長として被告人らの上告を棄却しました。

2 平成13年12月19日任命の横尾和子最高裁判所判事(期外・第一小法廷)
(1) 昭和16年4月14日生まれであり,国際基督教大学教養学部卒業であり,元 厚生省保健福祉局長・元 社会保険庁長官・元 アイルランド大使であり,平成20年9月10日に依願退官しました。
(2) 平成9年1月1日に基礎年金番号制度が発足した当時の社会保険庁長官でした。
(3) 社会保険庁長官退任時に受け取った退職金を年金記録問題が発覚した後に返還したかどうかは不明です。
(4) 投票行動.comの「横尾和子」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。

1 平成6年2月9日任命の高橋久子裁判官(期外・第一小法廷)
(1) 昭和2年9月21日生まれであり,東京大学経済学部卒業であり,元 労働省婦人少年局長であり,平成9年9月20日限りで定年退官しました。
(2) 「弁護士から裁判官へ-最高裁判事の生活と意見-」(著者は大野正男 元最高裁判所判事)70頁に以下の記載があります。
   私の在任中に社会で注目されたのは、平成六年二月に高橋久子元労働省婦人少年局長が、最高裁判事に任命されたことである。当時の細川総理大臣のたっての希望によって実現されたと言われるが、日本における最初の女性最高裁判事である。
(3) 投票行動.comの「高橋久子」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。

第2 関連記事その他
1(1) 内閣府男女共同参画局HP「女性の政策決定参画状況調べ」が載っています。
(2) 滋賀の弁護士のひとりごと|弁護士中井陽一のブログ「女性裁判官の結婚事情」が載っています。
(3) 日本女性法律家協会HP「女性最高裁判事の任命を求める要望書を提出(2021.4.15,16)」が載っています。
2 裁判所構成法107条は「裁判長ハ婦女児童及相當ナル衣服ヲ着セサル者ヲ法廷ヨリ退カシムルコトヲ得其ノ理由ハ之ヲ訴訟ノ記録ニ記入ス」と定めていました。
3 「司法の可能性と限界と-司法に役割を果たさせるために-」(講演者は31期の井戸謙一 元裁判官)には以下の記載があります(法と民主主義2019年12月号20頁)。
    長年、日弁連推薦枠から最高裁判事になった方々は、有能で人格的にも立派な弁護士として、多くの人から尊敬されていた人たちだったと思いますが、最近はそういう人がいないという感じがします。これには最高裁判事の選任手続の問題があると思いますが、これはまたあとで申し上げます。
4 「ジェンダー平等と司法~法曹界における202030を考える~対談 元最高裁判事に聞く~最高裁の男女共同参画」には,櫻井龍子 元最高裁判所判事の発言として以下の記載があります(自由と正義2021年7月号29頁)。
櫻井 (中略)ところが最高裁に行きましたら、そういう雰囲気(山中注:女性が働きやすい環境にするにはどうしたらいいかという雰囲気)は全くない。1994年に最初の女性の最高裁の裁判官に、私の大先輩だった高橋久子さんが就いて、それから2代目が横尾さん、私が3代目。ずっと15人中唯一の女性裁判官、「ぽつんと1人」だったのです。そして、これからは女性にも活躍してもらわなきゃいけない、という受け止め方は全く感じられなかった。
5 心理学の時間ですよ!HP「女の嫉妬をかわして女性ばかりの職場で上手くやる7つの方法」が載っています。
6 以下の記事も参照してください。
・ 弁護士出身の最高裁判所裁判官の氏名の推移(昭和時代及び平成時代)
 最高裁判所裁判官の任命に関する各種説明
・ 最高裁判所判事任命の閣議書
・ 最高裁判所判事の旧姓使用
・ 最高裁判所第一小法廷(着任順)
・ 最高裁判所第二小法廷(長官以外は着任順)
・ 最高裁判所第三小法廷(着任順)
・ 歴代の女性高裁長官一覧
・ 女性判事及び女性判事補の人数及び割合の推移

法テラスの民事法律扶助業務運営細則の条文

法テラスの民事法律扶助の細則を定めた,民事法律扶助業務運営細則(平成30年4月1日細則第6号による改正後のもの)の条文は以下のとおりです。

第1章 総則
(目的)
第1条 この細則は、日本司法支援センター業務方法書(以下「業務方法書」という。)第101条の規定に基づき、民事法律扶助業務の運営に関する細則を定めることを目的とする。
 (支部における規定の適用)
第1条の2 支部の業務において、業務方法書及びこの細則の規定に「地方事務所長」とあるのは、次の各号に掲げる場合を除き、「支部長」と読み替えるものとする。
 (1) 業務方法書第7条第2項に基づき、地方事務所長が地方扶助審査委員の選任及び同委員長若しくは副委員長を指名する場合
 (2) 第3条第1項において、地方事務所長が、支部長が受任者等となる事件に対する決定及び決裁を行う場合
(弁護士・司法書士等との契約の締結に関する事項)
第2条 弁護士、弁護士法人、司法書士又は司法書士法人(以下「弁護士・司法書士等」という。)と民事法律扶助業務に係る事務の取扱いに関して、その取り扱う事件に対応して支給すべき報酬及び実費が定められる契約の締結に関する事項については、次の各号に掲げる場合を除き、申込みを受け付けた地方事務所の地方事務所長が申込みに対する諾否を決定する。
(1) 契約締結障害事由があること以外を理由として契約の申込みを拒絶する場合
(2) 前号に掲げる場合のほか、地方事務所長が理事長の判断を要すると認めた場合
2 前項各号に掲げる場合については、理事長が申込みに対する諾否を決定する。
(地方事務所長が受任者等となる事件に対する決定等)
第3条 地方事務所長が受任者等となる事件に対する決定及び決裁は地方事務所の副所長が行い、支部長が受任者等となる事件に対する決定及び決裁は地方事務所長が行うものとする。
2 地方事務所長又は副所長(以下「所長等」という。)は、代理援助又は書類作成援助(以下「代理援助等」という。)の申込者又は被援助者(以下「被援助者等」という。)が、所長等の現に受任又は受託(以下「受任等」という。)している事件(現に法律相談を受けている事件を含む。以下同じ。)の相手方であるときは、これを知りながら、当該代理援助等に関する決定及び決裁に関与してはならない。この場合において、当該代理援助等に関する決定及び決裁は、当該所長等以外の所長等が行うものとする。
(決定等に関与した事件に関する書面等へのアクセス禁止等) 
第4条 所長等は、次の各号に掲げる場合には、当該代理援助等に関する書面及び電磁的記録にアクセスしてはならない。
(1) 前条第2項に規定する場合
(2) 所長等が決定又は決裁に関与した代理援助等の被援助者等が、所長等の現に受任等をしている事件の相手方であることを所長等が知ったとき
2 前項各号に規定する場合において、当該所長等は、当該代理援助等に関して職務上知り得た情報を、自己が現に受任等をしている事件に利用してはならない。
(審査に関与した地方事務所法律扶助審査委員の選任禁止)
第5条 地方事務所長は、審査に関与した地方事務所法律扶助審査委員を、業務方法書第38条第1項に規定する受任者となるべき者又は業務方法書第39条第1項に規定する受託者となるべき者として選任してはならない。ただし、他に受任者又は受託者となるべき者を選任することが困難な場合は、この限りでない。
第2章 代理援助、書類作成援助及び法律相談援助の対象、方法並びに要件
(特定行政不服申立代理援助等の対象となる行政不服申立手続)
第6条 業務方法書第8条第1項第2号による特定行政不服申立代理援助又は同条第2項による書類作成援助の対象となる行政不服申立手続は、次に掲げるものをいう。
(1) 生活保護法第64条に基づく審査請求又は同法第66条第1項に基づく再審査請求
(2) 介護保険法第183条第1項に基づく審査請求
(3) 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第97条第1項に基づく審査請求
(4) 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律に基づく精神障害者保健福祉手帳の交付に関する処分又は身体障害者福祉法に基づく身体障害者手帳の交付に関する処分に対する
行政不服審査法第2条に基づく審査請求
(特定援助対象者に関する基準)
第6条の2 特定援助対象者とは、次の各号のいずれかに該当する者をいう。
(1) 精神障害者保健福祉手帳又は療育手帳の発行を受けている者
(2) 日常生活自立支援事業を利用している者
(3) 認知症、高次脳機能障害、発達障害、知的障害又は精神障害その他これらに類する医師の診断を受けたことがある者
(4) 知能指数が70未満である者
(5) 長谷川式簡易知能評価スケールの総合点が20点未満である者
(6) 前各号に掲げる者のほか、前各号に準ずる状態にあると地方事務所長が認める者
(収入等に関する基準)
第7条 代理援助及び書類作成援助資力基準第1の1の一、第1の1の三、第1の2の一及び第1の2の二に規定する「家族」とは、申込者及び申込者と同居している次の各号に掲げる者をいう(以下、この条において単に「家族」という。)。 
(1) 配偶者
(2) 申込者又はその配偶者の扶養家族(日本国内においては、申込者又はその配偶者から生活費の主たる部分が賄われ、かつ、その年収が所得税法に定める給与所得控除の最低額及び扶養親族の要件である所得限度額の合計額以下である者をいう。以下同じ。)
2 家族(配偶者を除く。)が、定期的に金銭を申込者又はその配偶者に対して支払っている場合には、代理援助及び書類作成援助資力基準第1の2の一に基づき、その金額を申込者の収入に加算する。
3 申込者とその家族が、申込者と同居している者(申込者の家族を除く。)から食費等に関する援助を受けている場合には、申込者の家族の人数に応じ、以下の金額を申込者の収入に加算する。ただし、申込者及びその家族が受ける利益の金額を疎明した場合はこの限りでない。
申込者のみ 月額3万円
2人家族 月額4万1,000円
3人家族 月額4万5,000円
4人家族 月額4万9,000円
以下、家族1名増加するごとに金5,000円を加算する。
4 申込者又はその配偶者が、申込者と同居しかつ申込者又はその配偶者に対して住居を提供している者(申込者の家族を除く。)に対し、定期的に金銭を支払っている場合には、代理援助及び書類作成援助資力基準第1の1の三に定める限度額まで、これを家賃とみなす。
5 申込者が未成年者であり、かつ、申込者と同居する親の扶養家族である場合には、申込者の資力はその親について判断する。
6 申込者が、所得税法上の扶養親族である別居の親族(申込者の配偶者を除く。)に対し、定期的に生活費等を送金している場合には、申込者と送金先の親族に対し、各個別に代理援助及び書類作成援助資力基準第1の1の各規定を適用して算定された基準額を合算し、申込者とその配偶者の収入等及び送金先の親族とその配偶者の実際の収入等の合算額がこの合算額以下である場合に、収入等に関する基準を満たすものとする。
7 申込者が、事件の相手方ではない配偶者と別居をしている場合には、申込者とその配偶者に対し、各個別に代理援助及び書類作成援助資力基準第1の1の各規定を適用して算定された基準額を合算し、申込者とその配偶者の実際の収入等がこの合算額以下である場合に、収入等に関する基準を満たすものとする。
(一般法律相談援助における収入の基準)
第7条の2 一般法律相談援助については、前条第1項第2号に規定する「扶養家族」につき、その年収が所得税法に定める給与所得控除の最低額及び扶養親族の要件である所得限度額の合計額以下であることを要しないものとする。
2 一般法律相談援助については、前条第2項から第4項まで、第6項及び第7項は適用しない。
(特定援助対象者法律相談援助における収入の基準)
第7条の3 特定援助対象者法律相談援助については、第7条第1項第2号に規定する「扶養家族」につき、その年収が所得税法に定める給与所得控除の最低額及び扶養親族の要件である所得限度額の合計額以下であることを要しないものとする。
2 特定援助対象者法律相談援助については、第7条第1項及び第5項中「申込者」とあるのは「申入対象者」と読み替えるものとする。
3 特定援助対象者法律相談援助については、第7条第2項から第4項まで、第6項及び第7項は適用しない。
(資産に関する基準)
第8条 代理援助及び書類作成援助資力基準第2の1に規定する基準については、以下に定めるところによる。
(1) 申込者又はその配偶者が所有する不動産その他の資産(代理援助及び書類作成援助資力基準第2の1の一から三に掲げるものを除く。以下同じ。)の時価の合算額が、その家族の人数に応じ、下記の基準額以下であること。
単身者 180万円
2人家族 250万円
3人家族 270万円
4人家族以上 300万円
(2) 前号の「不動産その他の資産」には、生活に必要な動産を含まないものとする。
2 代理援助及び書類作成援助資力基準第2の2に規定する「生計が困難であると認められるとき」とは、申込者又はその配偶者の所有する不動産その他の資産の時価を合算した額から、申込者又はその配偶者が将来負担すべき医療費、教育費又は職業上やむを得ない出費等(冠婚葬祭費を含む。)のために備蓄しておくことが必要であり、かつ、申込者又はその配偶者の年齢、収入、職業及び家族状況等からして相当と認められる額を控除した額が、その家族の人数に応じ、前項の基準額以下である場合をいうものとする。
(一般法律相談援助における資産の基準)
第8条の2 一般法律相談援助資力基準第2の1に規定する基準については、以下に定めるところによる。
申込者又はその配偶者が有する現金又は預貯金(配偶者が当該紛争の相手方である場合における、配偶者の有する現金又は預貯金を除く。以下同じ。)を合算した額が、その家族の人数に応じ、下記の基準額以下であること。
 単身者 180万円
 2人家族 250万円
 3人家族 270万円
 4人家族以上 300万円
2 一般法律相談援助資力基準第2の2に規定する「生計が困難であると認められるとき」とは、申込者又はその配偶者の有する現金又は預貯金を合算した額から、申込者又はその配偶者が、申込みの日から3月以内にその現金又は預貯金から支出することとなると認められる医療費、教育費又は職業上やむを得ない出費等(冠婚葬祭費を含む。)の額を控除した額が、その家族の人数に応じ、前項の基準額以下である場合をいうものとする。
(特定援助対象者法律相談援助における資産の基準)
第8条の3 特定援助対象者法律相談援助資力基準第2の1に規定する基準については、以下に定めるところによる。
申入対象者又はその配偶者が有する現金又は預貯金(配偶者が当該紛争の相手方である場合における、配偶者の有する現金又は預貯金を除く。以下同じ。)を合算した額が、その家族の人数に応じ、下記の基準額以下であること。
 単身者 180万円
 2人家族 250万円
 3人家族 270万円
 4人家族以上 300万円
2 特定援助対象者法律相談援助資力基準第2の2に規定する「生計が困難であると認められるとき」とは、申入対象者又はその配偶者の有する現金又は預貯金を合算した額から、申入対象者又はその配偶者が、援助の実施の申入れの日から3月以内にその現金又は預貯金から支出することとなると認められる医療費、教育費又は職業上やむを得ない出費等(冠婚葬祭費を含む。)の額を控除した額が、その家族の人数に応じ、前項の基準額以下である場合をいうものとする。
(家賃等の地域加算額)
第9条 代理援助及び書類作成援助資力基準第1の2の四の規定に基づき、東京都特別区在住者について、加算の限度額を次のとおり定める。
単身者 5万3,000円
2人家族 6万8,000円
3人家族 8万5,000円
4人家族以上 9万2,000円
(特定援助機関)
第9条の2 業務方法書第24条の2に規定する特定援助機関は、次に掲げるものとする。
(1)   地方公共団体
(2) 社会福祉協議会
(3) 地域包括支援センター
(4)   介護保険法(平成九年三月二十九日法律第四十五号)に規定する保健医療サービス、福祉サービスその他の支援を行う事業者で、地方公共団体から指定又は監督を受ける者
(5) 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年十一月七日法律第百二十三号)に規定する障害福祉サービス、相談支援その他の支援を行う事業者で、地方公共団体から指定又は監督を受ける者
(6) 児童福祉法(昭和二十二年十二月十二日法律第百六十四号)に規定する障害児通所支援、障害児入所支援、障害児相談支援その他の支援を行う事業者で、地方公共団体から指定又は監督を受ける者
(7) 前各号に掲げるもののほか、特定援助対象者の権利の実現を確保する目的でその援助を行う団体で、地方事務所長が相当と認める者
2 業務方法書第24条の2に規定する特定援助対象者法律相談援助の実施の申入れは、特定援助機関の業務に従事する者もすることができる。
(特定援助対象者法律相談援助における費用負担)
第9条の3 業務方法書第23条の2第1項に基づき地方事務所長が費用負担決定をし、かつ、特定援助対象者法律相談援助が実施されたときには、センターは、被援助者に対し、1回につき5,400円の費用負担を求める。
(出張相談)
第10条 業務方法書第18条第2項又は第3項の規定に基づく法律相談援助(以下「出張相談」という。)は、この条に定めるところにより行う。
2 業務方法書第18条第2項の規定に基づく出張相談の対象者は、次の各号に掲げるいずれかの事由に該当し、同条第1項の規定により法律相談援助を実施する相談場所(以下「既設相談場所」という。)における相談にアクセスすることが困難である者とする。
(1) 65歳以上の高齢者
(2) 心身に重度又は中度の障害がある者
(3) 既設相談場所まで公共交通機関を利用して往復3時間以上を要する地域に居住する者であり、かつ、地方事務所長が特に認める者
(4) 前各号に掲げる事由のほか、やむを得ない事情により既設相談場所に赴くことが困難な者
3 地方事務所長は、出張相談の申込み又は援助の実施の申入れを受けたときは、申込書若しくは連絡票の記載又は電話による聴取結果等により、事案の内容と出張に要する負担等を確認し、出張相談の要否を判断するものとする。
4 地方事務所長は、民事法律扶助契約弁護士・司法書士等の中から、出張相談の担当者を選任する。
5 出張相談は、対象者の居住場所のほか、次の各号に掲げる場所で実施することができる。
(1) 対象者が入院又は療養をする病院その他の施設
(2) 対象者が入所又は通所する福祉施設等
(3) 公共機関の施設
(4) 前三号に掲げる場所のほか、地方事務所長が出張相談の実施場所として適当と認める場所
6 特定援助対象者法律相談援助は、前項に掲げる場所のほか、援助の実施の申入れをした特定援助機関の施設(当該特定援助機関が指定相談場所の指定等に関する細則(平成19年細則第11号)に基づき定められた指定相談場所である場合を含む。)で実施することができる。
7 出張相談を実施した場合の費用は、第12条に定めるところに従って支出する。この場合において、出張相談を実施した場所が第13条第1項の規定により旅費及び宿泊費を支出する旨の決定をすることができる地であるときは、同条が定めるところにより算定した額の旅費及び宿泊費を別途支出する。
8 出張相談に関しこの条に定めなき事項については、業務方法書第2章第2節第3款に定めるところによる。
(巡回相談)
第11条 地方事務所長は、指定相談場所の指定等に関する細則に従い、地方公共団体等の施設を一時的な指定相談場所と指定し、民事法律扶助契約弁護士・司法書士等を巡回させる等の方法(以下「巡回相談」という。)により、法律相談援助を実施することができる。

2 巡回相談を実施した場合の費用は、次条に定めるところにより支出することができる。この場合において、巡回相談を実施した場所が第13条第1項の規定により旅費及び宿泊費を立て替えて支出することができる地であるときは、同条の定める立替基準に従った旅費及び宿泊費を別途支出することができる。

(法律相談援助費用等支出基準)
第12条 業務方法書第23条に基づき、法律相談援助の実施に携わった民事法律扶助契約弁護士・司法書士等に対して支払う法律相談費は、別表1の1の基準の範囲内において地方事務所長が定めた額とする。
2 センターは、出張相談又は巡回相談に携わった民事法律扶助契約弁護士・司法書士等に対し、別表1の2の基準の範囲内において地方事務所長が定めた出張手当を支払うことができる。
3 業務方法書第17条に基づき、簡易援助(民事法律扶助契約弁護士・司法書士等が援助の実施に当たり、簡易な法的文書(被援助者が持参した様式に必要事項を書き込む場合のように、口頭の説明で足りるものを除く。以下同じ。)を作成し、被援助者に交付することをいう。以下同じ。)を行った場合の費用は、1通につき4,320円とする。
4 前項に規定する費用の支払は、一般法律相談援助、特定援助対象者法律相談援助(業務方法書第16条第3項に掲げる場合に限る。)又は被災者法律相談援助の実施に伴い簡易援助を行った場合は、うち2,160円の支払はセンターが当該簡易援助を行った民事法律扶助契約弁護士・司法書士等に対して行い、うち2,160円は被援助者が当該民事法律扶助契約弁護士・司法書士等に支払うようセンターが被援助者に指示して行うものとし、特定援助対象者法律相談援助(業務方法書第16条第3項に掲げる場合を除く。)の実施に伴い簡易援助を行った場合は、全額につき被援助者が当該簡易援助を行った民事法律扶助契約弁護士・司法書士等に支払うようセンターが被援助者に指示して行うものとする。ただし、業務方法書第5条第1号ウ及び同条第2号ウに定める契約弁護士等が法律相談援助の実施に伴い簡易援助を行った場合には、被援助者が支払うべき費用は、被援助者からセンターに対して支払われるものとする。
5 前項の規定にかかわらず、簡易援助を行った民事法律扶助契約弁護士・司法書士等が、センターに対し、被援助者が援助の実施時において生活保護法による保護を受けていることを証する書面を、法律相談票と共に提出したときは、第3項に規定する費用の全額を、センターが当該民事法律扶助契約弁護士・司法書士等に対して支払う。
6 簡易援助の費用は、同一問題に関する法律相談援助について1通分を限度とする。ただし、地方事務所長は、複数の法的文書が作成された場合、その作成の難易及び必要性を考慮して2通分の費用を限度とすることができる。
 (法律相談票等の作成と提出)

第 12 条の2 民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、センターの事務所又は指定相談場所において一般法律相談援助又は被災者法律相談援助を行ったときは、法律相談票を作成し、法律相談援助実施後、直ちに、援助申込書と共に地方事務所長に提出するものとする。

2 民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、自らの事務所において一般法律相談援助又は被災者法律相談援助を行ったときは、法律相談票を作成し、法律相談の実施の日から1か月以内に、援助申込書と共に地方事務所長に提出するものとする。この場合においては、援助申込書に、被援助者が当該法律相談を受けたことを確認する被援助者の署名を得るものとし、当該署名を得ることができなかったときは、その理由を地方事務所長に申し出なければならない。
3 民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、巡回相談又は出張相談を行ったときは、法律相談票を作成し、法律相談援助の実施の日から1か月以内に、一般法律相談援助又は被災者法律相談援助にあっては援助申込書と共に地方事務所長に提出するものとする。ただし、民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、特定援助対象者法律相談援助を行ったときは、法律相談票を作成し、法律相談援助の実施の日から 14 日以内に、地方事務所長に提出するように努める。
4 前各項の提出は、ファクシミリにより行うことができる(ただし、センターの事務所で法律相談援助を行った場合を除く。)。
5 民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、法律相談の実施の日から1か月以内に、地方事務所長に対し、法律相談票及び一般法律相談援助又は被災者法律相談援助にあっては援助申込書(以下「法律相談票等」という。)を提出しないときは、当該期限を経過した理由を地方事務所長に申し出なければならない。
6 センターは、次に掲げるいずれかの事由に該当するときは、当該法律相談援助の法律相談費を支払わない。
(1) 第2項に係る被援助者の署名を得ることができなかった場合において、その理由が合理的であると認められないとき又はその理由の申出がないとき。
(2) 民事法律扶助契約弁護士・司法書士等が前項の期限内に法律相談票等を提出しなかった場合において、当該期限を経過した理由が合理的であると認められないとき又はその理由の申出がないとき。
7 民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、第10条第4項の規定により特定援助対象者法律相談援助の担当者に選任された場合において、当該特定援助対象者法律相談援助を行わなかったときは、速やかに、その旨及び理由を記載した報告書を作成して地方事務所長に提出しなければならない。
(簡易援助の要件・方法)
第12条の3 民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、次の各号に掲げる要件のいずれをも満たす場合は、簡易援助を行うことができる。
(1) 法律相談援助時間内に文書を作成することができること。
(2) 被援助者本人名義の簡易な法的文書を作成することが迅速かつ適正な解決に資する事案であること。

(3) 簡易な法的文書を作成することについて、被援助者の同意があること。

(4) 第12条第5項の場合を除き、同条第3項及び同条第4項の規定によって被援助者が負担すべき費用が、被援助者より当該民事法律扶助契約弁護士・司法書士等に対して支払われる見込みがあること。
2 簡易援助を実施した民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、被援助者が文書を受領したことを確認する署名がなされた法律相談票及び簡易援助により作成した文書の写しを地方事務所長に提出しなければならない。
3 地方事務所長は、被援助者に対し、前項の文書の作成について確認することができる。
 (センター相談の実施方法)
第12条の4 センターの事務所又は指定相談場所における法律相談援助は、1件につき相談時間30分以上40分以内で、かつ、当日の相談時間の合計が2時間以上と予定して行うものとする。ただし、医療過誤事件に関する相談については、1件の相談予定時間を1時間とすることができる。
 (待機謝金)
第12条の5 センターの事務所又は指定相談場所における法律相談援助を予約制で実施している場合において、事前に予約をしていた申込者がいずれも来所しなかったため、民事法律扶助契約弁護士・司法書士等が法律相談担当日当日に全く法律相談援助を行うことができなかった場合は、センターは、その者に対し、別表1の3に定める基準の範囲内において地方事務所長が定めた待機謝金を支払う。
2 事前に地方事務所長の承認を得て予約制以外の方法により指定相談場所における被災者法律相談援助を実施しようとする場合において、援助の申込みが全くなかったため、民事法律扶助契約弁護士・司法書士等が法律相談担当日に全く法律相談援助を行うことができなかった場合は、センターは、その者に対し、別表1の3に定める基準の範囲内において地方事務所長が定めた待機謝金を支払う。
(法律相談援助に伴う通訳サービスの提供)
第12条の6 地方事務所長は、法律相談援助を実効的に行うために、外国語等の通訳サービスの提供が必要かつ相当と認めたときは、この条の規定に従い、センターが委託した通訳人にこれを行わせ、又は民事法律扶助契約弁護士・司法書士等が委託した通訳人の費用を支出することができる。ただし、被援助者が自ら適当な通訳人を確保できる場合又はセンター若しくは民事法律扶助契約弁護士・司法書士等において適当な通訳人に委託することが困難な場合を除く。
2 通訳サービスの提供に要する費用については、被援助者に負担させないものとする。
3 センターの事務所における法律相談援助において通訳サービスを提供する場合は、センターが、適当と認める通訳人に対し、通訳業務を委託する方法により行うものとする。
4 民事法律扶助契約弁護士・司法書士等の事務所における法律相談援助において通訳サービスを提供する場合は、当該民事法律扶助契約弁護士・司法書士等が、適当と認める通訳人に対し、予め地方事務所長の承認を得て、通訳業務を委託する方法により提供するものとする。
5 指定相談場所における法律相談援助において通訳サービスを提供する場合は、第3項に定める方法又はセンターと当該指定相談場所の管理者との契約に基づき、当該指定相談場所の管理者が適当と認める通訳人に対し、通訳業務を委託する方法により提供するものとする。
6 通訳料(交通費及び消費税を含む。)は、以下の基準によるものとする。
(1) 時間単位で支払う場合
通訳時間及び待機時間の合計につき、1時間当たり10,800円を上限とする。ただし、同一日における通訳料は、16,200円を上限とする。
(2) 件数単位で支払う場合
1件当たり10,800円を上限とする。ただし、同一日に同一場所で2件以上通訳サービスを提供した場合は16,200円を上限とする。
(3) 指定相談場所の管理者が通訳人に委託する方法で通訳サービスが提供された場合
指定相談場所の管理者が通訳人に支払う通訳料を、同管理者が実施する法律相談で通訳サービスが提供された件数と、法律相談援助で通訳サービスが提供された件数とで案分し、法律相談援助に割り付けられた金額とする。ただし、法律相談援助1件当たり10,800円を超えないものとする。
7 第3項若しくは第4項に規定する場合又は第5項に規定する場合であって第3項に定める方法による場合で、かつ法律相談援助を予約制で実施している場合において、事前に予約をしていた申込者がいずれも来所しなかったため、通訳人が法律相談予定日当日に全く通訳サービスを提供することができなかった場合は、通訳人に対し、5,400円を上限とする待機謝金(交通費及び消費税を含む。)を支払う。
8 理事長は、この条に定めるもののほか、法律相談援助に伴う通訳サービスの提供に関し、必要な事項について実施要領を定めることができる。
(法律相談援助の実施場所である事務所の意義)
第12条の7 業務方法書第18条第1項の「センターの事務所」には、センターの被災地出張所(平成23年東日本大震災の被災者に対して法的サービスを提供するために、センターが設置する出張所をいう。以下第37条において同じ。)が法律相談援助を実施するために使用する自動車を含むものとする。
(報告書未提出案件が一定件数を超えた場合の取扱い)
第 12 条の8 地方事務所長は、受任者等が業務方法書第 46 条若しくは第 47 条又は第 83 条の 31 において準用するこれらの規定に違反して報告書を提出していない援助案件(以下「報告書未提出案件」という。)の合計件数が、理事長が別に定める数に達したときは、当該受任者等である弁護士・司法書士等に、指定相談場所若しくはセンターの事務所又は法律相談援助の申込みがセンターに対して行われた場合の当該弁護士・司法書士等の事務所における法律相談援助を実施させないことができる。ただし、報告書未提出案件の合計件数が、理事長が別に定める数に達した後、当該弁護士・司法書士等から、報告書未提出案件に係る全ての報告書が提出され、かつ、地方事務所長が実施させないこととした法律相談援助を実施したい旨の申出があったときは、この限りでない。
2 法人の社員等(弁護士法人又は司法書士法人の社員又は使用人である弁護士又は司法書士をいう。以下、本項において同じ。)又は社員等であった者が受任者等である場合においては、前項の報告書未提出案件の合計件数は、次に掲げる数の合計とする。
(1) 当該社員等又は社員等であった者を受任者等とする報告書未提出案件の数
(2) 弁護士法人又は司法書士法人を受任者等とする報告書未提出案件のうち、当該社員等又は社員等であった者がその法律事務の取扱いを行った援助案件の数

第3章 立替基準
(旅費及び宿泊費)
第13条 地方事務所長は、受任者が事件の処理のため事務所所在地から離れた地(日本国内に限る。以下「遠隔地」という。)に赴くことが必要かつ相当であると認められ、かつ、受任者が、通常の経路及び方法(自家用車の使用が通常の方法と認められる場合を含む。)を用い、事務所所在地を出て当該遠隔地において必要かつ相当な活動を行った後に受任者の事務所所在地に戻る場合に、旅行のために通常要すべき時間(公共交通機関の待ち合わせ時間を含む。)の合計が4時間を超えるとき又はその場合に現に支払う交通費の額(原則として長距離の移動部分に限る。以下この条において同じ。)が5,000円を超えるときは、この条に定める基準により、代理援助立替基準に定める限度額の範囲内で、必要な旅費及び宿泊費を立替え又は被援助者直接負担による追加支出をする旨を決定することができる。
(1) 旅費
ア 直線距離に基づく算出基準
受任者の事務所所在地を管轄する簡易裁判所の主たる庁舎の所在する場所(事務所所在地簡易裁判所)と、赴いた場所を管轄する簡易裁判所の主たる庁舎の所在する場所(出張先簡易裁判所)との間の直線距離(1キロメートル未満の端数は切り捨てる。)を基準として、その距離が10キロメートルの範囲内にあるときは零とし、これらの間の距離が10キロメートル以上のときは、その距離に、下記表1の左欄に掲げる当該距離の区分に応じ、同表の右欄に掲げる額を乗じて得た額とする。

 (表1)

(省略)

イ 実費額に基づく算出基準
旅行が通常の経路及び方法によるものであること並びに現に支払った交通費の額がアの直線距離に基づいて計算した旅費額を超えることを明らかにする領収書、乗車券、航空機の搭乗券の控え、ETC利用証明書明細、プリペイドカードの裏面に印字された利用明細等の文書が提出されたときは、現に支払った交通費の額とする。
ウ 算出基準の選択
事務所所在地簡易裁判所と出張先簡易裁判所との間の一部の区間につき実費額による支出をするときは、その余の区間について直線距離に基づく旅費額の支出は行わないものとする。
(2) 宿泊費
宿泊費の額は、一夜当たり、宿泊地が、下記表2に定める甲地方である場合においては8,500円、乙地方である場合においては7,500円とする。

 (表2)

(省略)

(通訳料及び翻訳料)
第14条 通訳料及び翻訳料を立て替えて支出する場合の基準は、この条の定めるところによる。
(1) 通訳料
ア 通訳料の単価
通訳料は、各回の最初の1時間につき12,342円(交通費及び消費税を含む。)以内とし、30分増すごとに5,142円(消費税込)以内の金額を加算する。
イ 遠距離移動を伴う場合の通訳人の旅費
通訳を要する言語が希少言語である等、近隣における通訳人の確保が困難な場合であって、通訳人が通訳を行うために通常の経路及び方法(自家用車の使用が通常の方法と認められる場合を含む。)を用い、住所地又は勤務地を出て目的地において必要な通訳を行った後に住所地又は勤務地に戻る場合(日本国内に限る。)に、旅行のために通常要すべき時間(公共交通機関の待ち合わせ時間を含む。)の合計が4時間を超えるときは、ウにかかわらず、第13条に定めるところにより算定した長距離の移動部分に係る旅費を支出することができる。ただし、支出する場合には、あらかじめ、本部と協議しなければならない。
ウ 支出限度額
業務方法書別表3の1の(注)5の(7)に定める通訳料の支出限度額には、旅費を含むものとする。
(2) 翻訳料
翻訳料の単価は、原文A4版1枚につき4,628円(消費税込)以内とする。
(代理援助の追加支出の支出額)
第14条の2 業務方法書別表3の1の(注)5記載の項目(以下「追加支出項目」という。)のうち、(6)記録謄写料については、当該事件について通算した額が5,000円を超える部分についてのみ、追加支出をすることができるものとする。
2 追加支出項目の中で(10)その他実費に該当する実費については、これを以下の第1号から第8号までに区分し、各号毎に、これに該当する実費を当該事件について通算した額が、各号に定める額を超える部分についてのみ、立替え又は被援助者直接負担による追加支出をすることができるものとする。ただし、立替えによる追加支出限度額は合計30万円とする。
(1) 裁判所に納める郵券(郵券に代わる予納金を含む。) 6,400円
(2) 戸籍謄抄本(除籍及び附票を含む。)、住民票(除票を含む。)及び外国人登録原票記載事項証明書 5,000円
(3) 登記簿謄抄本、登記事項証明書、公図及び地積測量図等並びに固定資産税評価証明書 5,000円
(4) 弁護士法(昭和24年法律第205号)第23条の2に基づく照会手数料 5,000円
(5) 通信費及び荷造運搬費 5,000円
(6) 交通費のうち、第13条に基づく支出の対象とならないもの 5,000円
(7) 裁判所に納める申立手数料のうち、業務方法書別表3の実費等の備考欄で、支出の対象とされていないもの 5,000円
(8) 前各号に該当しないもの 5,000円
3 裁判所に納める予納金(前項第1号に規定するものを除く。)については、前項の規定にかかわらず、その全額を追加支出することができる。
4 国選被害者参加弁護士又は国選弁護人が、その選任に係る刑事事件に関する損害賠償命令事件につき受任者等となった場合は、損害賠償命令事件のみの処理のために必要な実費が、追加支出の基礎となるものとする。
(書類作成援助の追加支出の支出額)
第14条の3 業務方法書別表3の2の(注)4及び5の規定にしたがい、実費を追加支出する場合、実費を次の各号に掲げるものに区分し、各号毎に、これに該当する実費を当該事件について通算した額が当該各号に定める額を超える部分についてのみ、被援助者直接負担による追加支出をすることができるものとする。
(1) 裁判所に納める郵券(郵券に代わる予納金を含む。) 6,400円
(2) 戸籍謄抄本(除籍及び附票を含む。)、住民票(除票を含む。)及び外国人登録原票記載事項証明書 3,000円
(3) 登記簿謄抄本、登記事項証明書、公図及び地積測量図等並びに固定資産税評価証明書
3,000円
(4) 弁護士法第23条の2に基づく照会手数料 5,000円
(5) 通信費及び荷造運搬費 5,000円
(6) 交通費のうち、第13条に基づく支出の対象とならないもの 5,000円
(7) 裁判所に納める申立手数料のうち、業務方法書別表3の実費の備考欄で、支出の対象とされていないもの 5,000円
(8) 前各号に該当しないもの 5,000円

(追加支出限度額の適用単位) 

第14条の4 追加支出項目の限度額は、被援助者の当該援助案件及びその関連事件における追加支出の合計額に適用する。ただし、地方事務所長は、ある追加支出項目について、限度額を複数の事件における追加支出の合計額に適用することが著しく不相当であると認めた場合は、当該追加支出項目につき、複数の事件における追加支出を合計しないで限度額を適用することができる。この場合の限度額は、援助案件ごとに適用しなければならない。
 (自己破産事件の予納金)
第14条の5 地方事務所長は、被援助者が生活保護法による保護を受けている場合であって、業務方法書別表3の1(6)⑯又は別表3の2(7)に基づいて、裁判所の決定に基づく予納金を追加して支出する場合において、必要があると認めるときは、別表3の1の(注)5(5)又は別表3の2(7)の実費の備考欄に定める限度額に加え、官報公告のための費用として裁判所に予納を求められた金額をさらに支出することができる。ただし、官報公告費用を除く予納金の追加支出申立ての額が上記限度額を超える場合においては、あらかじめ、本部と協議し、その必要性について判断しなければならない。
2 被援助者が生活保護法による保護を受けている場合であり、かつ、既に官報公告のための費用として裁判所に予納を求められた金額を予納しているときであって、前項の限度額において裁判所の決定に基づく予納金を追加して支出しようとするときも、前項と同様とする。
(ハーグ条約実施法に関する事件の着手金、報酬金及び翻訳料)
第14条の6 業務方法書別表3の1(6)⑲に基づく国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の実施に関する法律(平成25年法律第48号。以下「ハーグ条約実施法」という。)に基づく子の返還、子との面会その他の交流、その他同条約の適用に関係のある事件(以下「ハーグ条約事件」という。)における着手金及び報酬金の目安は、被援助者が子を連れ去った親(Taking Parent、以下「TP」という。)である場合又は子を連れ去られた親(Left Behind Parent、以下「LBP」という。)である場合に応じて、以下の各号に定めるところによる。
(1) 子の返還請求事件
イ 被援助者がTPである場合の着手金 標準額34万200円。事件の性質上特に処理が困難なものについては56万7,000円まで増額可。
ロ 被援助者がLBPである場合の着手金 標準額56万7,000円。事件の性質上特に処理が困難なものについては75万6,000円まで増額可。
ハ 被援助者がTPである場合の報酬金 9万7,200円から19万4,400円まで(標準額12万9,600円)
ニ 被援助者がLBPである場合の報酬金 12万9,600円から25万9,200円まで(標準額19万4,400円)
(2) 面会交流事件、示談交渉事件、ADR手続事件
イ 被援助者がTPである場合の着手金 標準額23万8,140円。事件の性質上特に処理が困難なものについては39万6,900円まで増額可。
ロ 被援助者がLBPである場合の着手金 標準額39万6,900円。事件の性質上特に処理が困難なものについては52万9,200円まで増額可。

ハ 被援助者がTPである場合の報酬金 6万8,040円から13万6,080円まで(標準額9万720円)

ニ 被援助者がLBPである場合の報酬金 9万720円から18万1,440円まで(標準額13万6,080円)
2 ハーグ条約事件の被援助者がTPである場合は、業務方法書別表3の1の(注)5の(8)に定
める翻訳料の支出限度額を原則36万円とし、特に翻訳の必要性が高いものについては、51万
4,285円まで増額することができる。
3 ハーグ条約事件について立替えによる翻訳料の追加支出を求める場合であって、次の各号
のいずれかに該当するときは、あらかじめ、本部と協議しなければならない。
(1) 一時に 30 万円を超える翻訳料の立替えを求めようとするとき
(2) これから立替えを求めようとする翻訳料と、その時点までに既に発生している翻訳料の立替金の合計が 50 万円を超えるとき
(カウンセラーの費用)
第14条の7 業務方法書別表3の1(注)5(9)に基づいて、カウンセラー(医師、臨床心理
士及び犯罪被害者を支援する団体の専門相談員等。以下同じ。)の費用を立て替えて支出する場合の基準は、この条の定めるところによる。
2 カウンセラーの費用は、犯罪被害者等(第3項に掲げる対象犯罪の被害者。被害者死亡の場合においてはその配偶者、直系の親族又は兄弟姉妹を指す。以下同じ。)が当該犯罪の加害者に対して行う損害賠償請求事件及びその関連事件(以下「損害賠償請求等事件」という。)の準備及び追行に際して、受任者と犯罪被害者等の打合せに、カウンセラーが同席した場合に支出することができる。
3 対象となる援助事件は、以下の各号に掲げる犯罪被害に対する損害賠償請求等事件とする。
 (1) 故意の犯罪行為により人を死傷させた罪又はその未遂罪
 (2) 次に掲げる罪又はその未遂罪
イ 強制わいせつ、強制性交等、準強制わいせつ及び準強制性交等
ロ 逮捕及び監禁
ハ 未成年者略取及び誘拐、営利目的等略取及び誘拐、身の代金目的略取等、所在国外移送目的略取及び誘拐、人身売買、被略取者等所在国外移送並びに被略取者引渡し等
ニ イからハまでに掲げる罪のほか、その犯罪行為にこれらの罪の犯罪行為を含む罪(前号に掲げる罪を除く。)
4 被援助者は、カウンセラーの費用の立替えを求めるときは、以下の各号に掲げる資料を地方事務所長に提出しなければならない。
(1) 被害届受理証明又は起訴状等、当該事件の被害者であることを証する資料
(2) 医師の診断書等、カウンセラーが同席することの必要性を確認するための資料
(3) カウンセラーの資格内容を確認するための資料
5 カウンセラーの費用は、以下の各号に定めるところによる(交通費及び消費税込)。
 (1) 医師及び臨床心理士 各回の最初の1時間につき5,000円以内とし、30分増すごとに2,500円以内の金額を加算する。
 (2) 犯罪被害者を支援する団体の専門相談員等 各回の最初の1時間につき3,000円以内とし、30分増すごとに1,500円以内の金額を加算する。
第15条 削除
(交通事故損害賠償請求事件における保険金の給付を得た場合の報酬金)
第16条 交通事故損害賠償請求事件で、次の各号に掲げる場合における報酬は、当該各号に定めるところによる。
(1) 自賠責保険への簡易な請求手続により保険金の給付を受けた場合、給付額(援助開始決定前に既に給付されたものを除く。以下この条において同じ。)の2パーセント相当額(消費税別)とする。
(2) 任意保険への簡易な請求手続により保険金の給付を受けた場合、給付額の3パーセント相当額(消費税別)とする。
(労災事故損害賠償請求事件における労災保険金の給付を得た場合の報酬金)
第17条 労災事故損害賠償請求事件に附随して、労働者災害補償保険への簡易な請求手続により保険金の給付を受けた場合は、前条第1号の規定を準用する。ただし、給付金が年金で支給される場合には7年分の年金額をもって給付額とする。
(不動産を取得した場合の報酬金の立替えの限度額)
第18条 事件の結果、不動産を取得した利益に基づき決定される報酬金(出廷回数加算その他
の報酬金加算分を除く。以下この条において同じ。)のうち、センターが立て替える報酬金
の限度額を108万円とする。ただし、上記により決定される報酬金の額が54万円まではセンタ
ーが全額を立て替え、54万円を超える場合は54万円を超える部分(報酬金の額から54万円を
差し引いた額)についてセンターが同額の2割までを立て替える。
(高額な立替金の支出に関する本部との協議)
第19条 地方事務所長が決定しようとする立替金(保証金を除く。以下この条において同。)について、次の各号のいずれかに該当するときは、あらかじめ、本部と協議しなければならない。
(1) 一時に決定する立替金の総額が50万円を超えるとき
(2) これから決定しようとする立替金と、その時点までに既に発生している立替金の残額の合計が80万円を超えるとき
 (端数処理)
第19条の2 業務方法書別表3の代理援助立替基準の報酬金欄において、一定の割合を乗じて
金額を算出すべきものと定められている場合に、報酬金欄に定められているところにより算
出した金額に1円未満の端数があるときは、その端数金額を切り捨てるものとする。
第4章 援助の申込み、審査及び個別契約等
(審査の際に申込者に提出を求める書類)
第20条 地方事務所長は、代理援助又は書類作成援助の審査の際に、申込者に対し、以下の各号に掲げる書類の提出を求める。

(1) 申込者及び第7条第1項に定める同居家族を確認するための資料 

ア 申込者が日本人である場合は、その世帯全員の住民票の写し(本籍、筆頭者及び続柄の記載のあるもの)。ただし、上記によることが困難な特別の事情があるときは、申込者の住所又は居所及び本籍を確認できる書面の提出をもってこれに代えることができる。
イ 申込者が外国人(次項の申込者を除く。)である場合は、在留カード又はこれに代わる書面
(2) 申込者及び配偶者等(事件の相手方である場合を除く。次号において同じ。)の資力を確認するための資料
 申込者が生活保護法による保護を受けている者(以下「生活保護受給者」という。)でない場合にあっては、所定の資力申告書。ただし、申込者が生活保護受給者である場合であっても、地方事務所長が必要と認めるときには、地方事務所長は、申込者に対し、所定の資力申告書の提出を求めることができる。
(3)申込者及び配偶者等の収入等を証明する資料
次の各号に掲げる書類のうち必要と認められるものとする。ただし、これを提出することが困難な特別の事情があるときは、受任・受託しようとする者からの報告書又は申込者の資力を確認できるその他の書面の提出をもってこれに代えることができる。
ア 生活保護受給証明
イ 給与明細書
ウ 源泉徴収票
エ 課税証明書又は非課税証明書
オ 確定申告書の写し
カ 各種公的年金又は手当等の受給証・通知
キ その他これらに準ずる書面
(4) 特定行政不服申立代理援助又は書類作成援助のうち業務方法書第8条第1項第2号の手続を対象とするものの申込みにあっては、申込者が特定援助対象者であることを証明する資料
 次の各号に掲げる書類のうち必要と認められるものとする。ただし、これを提出することが困難な特別の事情があるときは、受任・受託しようとする者からの報告書又は申込者が特定援助対象者であることを確認できるその他の書面の提出をもってこれに代えることができる。
ア 精神障害者保健福祉手帳又は療育手帳
イ 診断書
ウ 日常生活自立支援事業を利用していることを証するもの
エ 知能指数が70未満であることを証するもの
オ 長谷川式簡易知能評価スケールの総合点が20点未満であることを証するもの
カ その他これらに準ずる書面
2 地方事務所長は、ハーグ条約事件に関し、業務方法書第 25 条2項による申込みがなされた場合には、代理援助又は書類作成援助の審査の際に、前項第1号及び第3号に掲げる資料に準ずる書面(公的機関が発行した書面以外について、同書類が外国語による文書である場合は日本語の翻訳文書及び同翻訳文書が真正であることを証明する書面を添付)のほか、申込者に対し、以下の各号のうちいずれかに掲げる書類の提出を求める。
(1) ハーグ条約実施法第6条又は第 17 条に定める決定通知に係る書面
(2) 前号の書面に準ずる公的書類及び同書類が外国語による文書である場合は日本語の翻訳文書並びに同翻訳文書が真正であることを証明する書面
3 申込者は、前項に掲げる書類の提出にあたっては、センターの事務負担を軽減するよう協
力するものとする。
(面談審査に伴う通訳料の支出基準)
第21条 地方事務所長は、面談審査において外国語等の通訳サービスの提供が必要かつ相当と認めたときは、この条の規定に従い、センターが委託した通訳人にこれを行わせることができる。ただし、申込者等が自ら適当な通訳人を確保できる場合又はセンターにおいて適当な通訳人に委託することが困難な場合を除く。
2 通訳サービスの提供に要する費用については、申込者等に負担させないものとする。
3 通訳サービスを提供する場合は、センターが適当と認める通訳人に対し、通訳業務を委託する方法により行うものとする。
4 通訳料(交通費及び消費税を含む。)は、以下の基準によるものとする。
(1) 時間単位で支払う場合
通訳時間及び待機時間の合計につき、1時間当たり10,800円を上限とする。ただし、同一日における通訳料は、16,200円を上限とする。
(2) 件数単位で支払う場合
1件当たり10,800円を上限とする。ただし、同一日に同一場所で2件以上通訳サービスを提供した場合は16,200円を上限とする。
5 事前に面談審査を予定していた申込者等がいずれも来所しなかったため、通訳人が面談審査予定日当日に全く通訳サービスを提供することができなかった場合は、通訳人に対し、5,400円を上限とする待機謝金(交通費及び消費税を含む。)を支払う。
6 理事長は、この条に定めるもののほか、面談審査に伴う通訳サービスの提供に関し、必要な事項について実施要領を定めることができる。
(援助の申込みの受付場所等)
第22条 業務方法書第24条各項に定める援助の申込みは、援助の申込みをする者の居住地又は勤務地が存在する都道府県内の地方事務所、支部又は出張所(以下「地方事務所等」という。)において受け付ける。ただし、以下の地方事務所等においても受け付けることができる。
(1) 都道府県境を越えることになっても、居住場所と地方事務所等との位置関係等から援助の申込みをする者にとって利用しやすい場所にある地方事務所等
(2) 業務方法書第26条第10項に定める持込案件においては、受任者等となることを承諾している者の事務所又は事件の事物管轄を有する裁判所が存在する都道府県内の地方事務所等
(3) その他その地方事務所長が相当と認めた地方事務所等
2 業務方法書第24条の2に定める特定援助対象者法律相談援助の実施の申入れは、申入対象者の居住地又は勤務地が存在する都道府県内の地方事務所等において受け付ける。ただし、以下の地方事務所等においても受け付けることができる。
(1) 都道府県境を越えることになっても、居住場所と地方事務所等との位置関係等から申入対象者にとって利用しやすい場所にある地方事務所等
(2) その他その地方事務所長が相当と認めた地方事務所等
(選任する弁護士等の範囲)
第23条 地方事務所、支部又は出張所において受任者等となるべき者を選任する場合は、原則として、その所在地に対応する弁護士会又は司法書士会に所属する弁護士・司法書士等から選任するものとする。ただし、事案の特殊性又は緊急性その他特別の事情のある場合は、この限りでない。
(調査又は鑑定費の支出基準)
第24条 業務方法書第36条の調査又は鑑定(以下「調査等」という。)に要する費用は、地方事務所長が、調査等に要する時間(相手方や関係機関等からの事情聴取に要する時間を含む。)及び負担等に応じ、下記の基準に基づき定める。
(1) 調査等に要する時間が2時間未満の場合 1万800円以上2万1,600円未満
(2) 同2時間以上3時間未満の場合 2万1,600円以上3万2,400円未満
(3) 同3時間以上の場合 3万2,400円以上5万4,000円以下
2 医療過誤事件等において、長時間の調査等又は著しく特殊若しくは専門的な能力を必要と
する場合には、地方事務所長の判断により、16万2,000円を限度に支出することができる。
(立替金の割賦償還についての所定の手続)
第25条 業務方法書第37条第2項に定める割賦償還についての手続は、以下に掲げるいずれかの書面を提出する方法による。
(1) 自動払込利用申込書
(2) 預金口座振替依頼書
(3) 支払方法登録届
(他の地方事務所への移送手続)
第26条 業務方法書第41条第2項の規定による他の地方事務所への援助案件の移送手続については、この条の定めるところによる。
2 援助開始決定をした地方事務所(以下「移送事務所」という。)は、援助案件の移送をしようとするときは、あらかじめ、当該援助案件の移送を受ける地方事務所(以下「被移送事務所」という。)と協議しなければならない。
3 移送事務所は、援助案件の移送をする場合には、次の各号に掲げる書類を添付しなければならない。
(1) 援助申込書
(2) 事件調書
(3) 資力確認書及び資力の証明書
(4) 特定行政不服申立代理援助又は書類作成援助のうち業務方法書第8条第1項第2号の手続を対象とするものにあっては、申込者が特定援助対象者であることを証する資料

(5) その他事件の準備及び遂行に必要な書類

(援助開始決定の取消し及び契約終了に伴う立替費用の返還)
第27条 地方事務所長は、業務方法書第40条第3項又は第55条第2項第1号の規定により、援助開始決定の取消し又は個別契約の終了に伴い、受任者等に対し、既に交付した金銭につき、返還を求めるべき額を決定するときは、別表2の基準に従うものとする。
第5章 援助の終結及び立替金の免除等
(援助終結後の立替金の償還方法を定める際に被援助者に提出を求める資料等)
第28条 地方事務所長は、業務方法書第59条第1項の規定に基づき被援助者から生活状況を聴取するに際し、その聴取の日が援助開始決定の日から起算して1年を超える場合又は被援助者若しくはその配偶者の収入、家賃、住宅ローン、医療費、教育費若しくはその他職業上やむを得ない出費等の負担に変動があると認められる場合は、被援助者に対し、その旨の疎明資料の提出を求めるものとする。ただし、償還期間が3年を超えない場合は、この限りでない。
(援助終結後の立替金の償還方法を定める際の基準)
第28条の2 地方事務所長は、業務方法書第59条第2項に基づき、終結決定において、立替金を月ごとに割賦で償還すべき旨を定める場合においては、その月額を5,000円以上とする。ただし、被援助者及びその配偶者の1か月の合計収入額(事件の相手方等から1か月又はこれより短い期間ごとに金銭等を得ることとなった場合は、その額を含む。)から,業務方法書別表1の第1の1一で定める額に0.7を乗じた額、家賃、住宅ローン、医療費、教育費及びその他職業上やむを得ない出費等の負担を控除した金額(以下「可処分金額」という。)が零を下回る場合は、償還の難易を考慮して、5,000円を下回る額とすることができる。
2 地方事務所長は、前項の月額を定めるに当たり、立替金の償還期間が原則として3年を超えないものとされていること及び被援助者の可処分金額の5割を上限の目安とすることを考慮するものとする。
3 地方事務所長は、業務方法書第59条第2項に基づき、終結決定において即時償還(地方事務所長が指定した期限までにその指定した方法により一括して支払う方式をいう。以下同じ。)を定めるに当たり、被援助者の可処分金額が零を下回る場合においては、業務方法書第60条第2項に定める即時に立替金の全額の償還を求めることが相当でない事情に該当するものとし、当該下回る額に3を乗じた額又は被援助者が事件の相手方等から得た金銭等の100分の75に相当する額のいずれか低い方の額は、業務方法書第60条第1項に定める立替金の償還に充てるべき金額から差し引くことができる。
4 地方事務所長は、業務方法書第59条第2項に基づき、終結決定において即時償還を定めるに当たり、被援助者が終結決定時より後に事件の相手方等から金銭等を取得することが予定されている場合(事件の相手方等から1か月又はこれより短い期間ごとに金銭等を得ることが予定されている場合を除く。)、当該金銭等のうち即時償還に充てるべき割合を定める。この場合においては、前項の規定を準用する。
(終結決定を変更する決定)
第29条 業務方法書第63条の3に規定する終結決定を変更する決定は、地方事務所長が受任者若しくは受任者であった者又は被援助者若しくは被援助者であった者からの報告に基づき、当該援助案件の終結決定の日若しくはその関連事件の終結決定の日のうちいずれか遅い日又は当該援助案件の立替金債権が消滅した日若しくはその関連事件の立替金債権が消滅した日のうちいずれか遅い日から1年以内に同条第1項各号に掲げる事由があると認めた場合にすることができる。
(担保)
第30条 業務方法書第62条の規定により、地方事務所長が被援助者に担保の提供を求める場合の担保の提供については、次の各号に掲げる区分に従い、当該各号に定めるところによる。
(1) 援助の終結決定時の立替金残金が80万円を超え、かつ、被援助者が事件の結果不動産を取得したときは、当該不動産に立替金残金の支払を担保するため抵当権を設定する。ただし、援助の終結決定後3か月以内に、立替金残金全額が償還される見込みがある場合など、立替金の償還を確保するために担保の提供を求める必要性に乏しい事情がある場合は、この限りでない。
(2) 前号に掲げる場合のほか、地方事務所長が、立替金の償還を確保するために必要があると判断したときは、被援助者の所有する不動産に抵当権を設定し、又は被援助者に対し連帯保証人を立てるよう求めることができる。
2 前項の抵当権の設定及び保証契約の締結に必要な費用は、被援助者の負担とする。
(準生活保護要件)
第31条 業務方法書第31条第1項第2号及び第59条の3第1項第2号に規定する「前号に該当する者に準ずる程度に生計が困難」とは、被援助者が、次の各号の要件をいずれも満たすときをいうものとする。
(1) 被援助者の収入(手取り月収額(賞与を含む)をいう。)にその配偶者の収入を加算した額が、代理援助及び書類作成援助資力基準第1の1の一で定める額を70パーセントへと減じた上で同基準第1により定められる額以下であること(ただし、終結決定後においては、被援助者がその配偶者とは別に居住しており、かつ、その扶養を受けることができないときを除き、同基準第1の2の二はこれを適用しない。)。
(2) 被援助者及びその配偶者が保有する不動産、預貯金その他の資産について、当該資産を償還に充てることのできない合理的事情があること。
(資力回復困難要件)
第32条 業務方法書第59条の3第1項第2号に規定する、被援助者が「将来にわたってその資力を回復する見込みに乏しいと認められるとき」には、特段の事情がない限り、被援助者に次の各号に掲げる事由が認められる場合を含むものとする。
(1) 65歳以上の高齢者
(2) 重度又は中度の障害のある者として以下のいずれかに該当する者
ア 国民年金法による障害基礎年金の支給を受けている者

イ 厚生年金保険法による障害厚生年金の支給を受けている者 

ウ 労働者災害補償保険法による障害保障給付を受けた者のうち、その対象となった身体障害の障害等級が1級ないし7級に該当する者
エ 身体障害者手帳の交付を受けている者のうち同手帳に1級ないし4級と記載されている者
オ 精神障害者福祉手帳の交付を受けている者のうち同手帳に1級ないし2級と記載されている者
(3) 前号の障害のある者を扶養している者
(4) 疾病により長期の療養を要するため、現に収入を得ておらず、かつ、今後1年程度の間に労務に服することが見込めない者
(5) 前各号に準ずる事由により、今後1ないし2年で、現在よりも生計が改善される見込みに乏しい者
(所定の申請書の提出に代わる申請方法)
第32条の2 業務方法書第59条の3第2項ただし書に規定する「理事長が別に定める方法」は、センターの職員が申請を受理した旨の調書を作成し、地方事務所長に提出する方法とする。
(立替金が少額の場合の免除)
第33条 センターは、立替金の残額が7万円以下であり、かつ、従前の償還状況その他の事情にかんがみ、立替金の償還を免除することが相当であると認めるときは、業務方法書第66条第4号に該当するものとみなしてこれを免除することができる。
(受任者等に対する債権の取扱い)
第33条の2 業務方法書第66条第1号、第3号及び第5号並びに第68条の規定は、地方事務所長が業務方法書第33条第4項、第40条第3項、第49条第2項又は第55条第2項第1号による決定をした場合に準用する。この場合において、業務方法書第66条(第2号及び第4号を除く。)及び第68条中、「被援助者」とあるのは「受任者等」と、「立替金」とあるのは「債権」と、「償還」とあるのは「返金」と読み替えるものとする。
第6章 予納金
(代理援助の場合)
第34条 センターは、業務方法書第5条第1号ア又はウに規定された代理援助においては、生活保護受給者の自己破産事件の予納金(同時廃止手続によるものを除く。)を、業務方法書第43条第2項の規定により、直接に納付しなければならない。
 (書類作成援助の場合)
第35条 センターは、業務方法書第5条第2号ア又はウに規定された書類作成援助においては、次の各号に掲げる予納金を、業務方法書第43条第2項の規定により、直接に納付しなければならない。
(1) 生活保護受給者の自己破産事件の予納金(同時廃止手続によるものを除く。)

(2) 成年後見申立事件において、裁判所から鑑定費用として命じられた予納金 

第7章 その他
(多重債務事件に関連して過払金返還請求事件を受任する場合の特則)
第36条 代理援助の援助開始決定をした任意整理事件、自己破産事件及び民事再生手続に関連して、被援助者の債権者に対する過払金の不当利得返還請求につき、被援助者との協議により受任者がこれを受任する場合、不当利得返還請求事件として着手金及び実費(追加支出することができるものを除く。)を支出しない。ただし、不当利得返還請求訴訟を提起する場合の貼用印紙及び予納郵券に相当する実費については、第14条の2第2項第1号及び第7号の規定にかかわらず、その全額を追加支出することができる。
2 書類作成援助の開始決定をした自己破産事件及び民事再生手続に関連して、被援助者の債権者に対する過払金の不当利得返還請求につき、被援助者との協議により受託者がこれを受任する場合にセンターが支出する報酬及び費用については、前項の規定を準用する。この場合において、被援助者及び受託者は、過払金の不当利得返還請求につきセンター所定の追加代理援助契約を締結しなければならない。
3 前二項の不当利得返還請求において、当該受任者が案件を処理した結果、過払金が回収された場合には、業務方法書第50条による追加支出の手続に準じ、交渉による回収のときは回収額の15パーセント(消費税別)、訴訟による回収のときは回収額の20パーセント(消費税別)を報酬金として決定する。ただし、報酬金の額(消費税込)は、回収額に基づき業務方法書別表3の代理援助立替基準により算出される不当利得返還請求事件の実費、着手金及び報酬金の合計額(消費税込)を上限とする。
(任意整理事件・特定調停事件における着手金等の基準額の減額)
第36条の2 業務方法書別表3の1(6)⑮に規定する任意整理事件・特定調停事件における実費等及び着手金の基準額(同表の1(6)⑮の実費等備考欄及び着手金備考欄第1項に基づき調整された金額を含む。)は、同表の(注)4の規定に基づいて減額する場合には、債権者数に応じ、以下の額とする。
 債権者数1社 実費等10,000円 着手金32,400円
債権者数2社 実費等15,000円 着手金48,600円
債権者数3社 実費等20,000円 着手金64,800円
債権者数4社 実費等20,000円 着手金86,400円
2 任意整理事件において消滅時効の援用により対応する場合又は違法業者に対応する場合は、当該債権者1社につき0.5社(社数に端数が生じた場合は切り上げ)と計算した上で、債権者数に応じた基準額(前項を含む。)を適用する。
 (平成23年東日本大震災の被災者のために設置した出張所における特則)
第37条 地方事務所長は、被災地出張所で法律相談援助を実施するため、民事法律扶助契約弁護士・司法書士等を指名して、被災地出張所に駐在させることができる(以下「被災地出張所法律相談担当者」という。)。

2 被災地出張所における法律相談援助に係る法律相談は、被災地出張所法律相談担当者にこれを実施させる方法による。ただし、やむを得ない事由があるときは、それ以外の方法により法律相談援助を実施させることができる。

3 地方事務所長は、被災地出張所法律相談担当者に対し、被災地出張所に駐在させた時間に応じて、下記の基準によって、被災地出張所日当(消費税込)を支払うことができる。この場合、当該被災地出張所法律相談担当者に対し、第12条第1項及び第2項の規定により法律相談費及び出張手当を支払うことができない。
(1) 1時間以上 6,480円
(2) 1時間30分以上 9,720円
(3) 2時間以上 12,960円
(4) 2時間30分以上 16,200円
(5) 3時間以上 19,440円
(6) 3時間30分以上 22,680円
(7) 4時間以上 25,920円
(8) 4時間30分以上 29,160円
(9) 5時間以上 32,400円
4 第1項の規定によって被災地出張所法律相談担当者を被災地出張所に駐在させたときは、第13条に規定するところに準じて、被災地出張所法律相談担当者の事務所所在地から被災地出張所までの旅費を支払うことができる。
(ハーグ条約事件等における通貨換算等の特則)
第38条 ハーグ条約事件の援助申込み又は特定援助対象者法律相談援助の実施の申入れにおいて資力基準を判断する場合の通貨換算の基準日は、以下のとおりとする。
 (1) 一般法律相談援助若しくは被災者法律相談援助を申し込む場合又は特定援助対象者法律相談援助の実施を申し入れる場合は、法律相談を実施した日
(2) 代理援助又は書類作成援助を申し込む場合は、援助申込書(関連事件の援助申込みであって、当初の援助申込時から資力の変動があった場合は中間報告書等)をセンターが受領した日
2 地方事務所長は、日本円又は米国ドル等の外貨による立替金額及び償還通貨を決定する。米国ドル等の外貨による償還を決定した場合の通貨換算の基準日は、立替金額を決定した日とする。
3 前二項の通貨換算は、各基準日において、「外国為替の取引等の報告に関する省令」第35条第2項に基づき日本銀行が公示する相場を用いて換算した額とする。
(文書の送付)
第39条 民事法律扶助業務において、センターが申込者、申入対象者、被援助者又は民事法律
助契約弁護士・司法書士等その他の利害関係者(以下「利害関係者等」という。)に対して文書を送付するときは、あらかじめ利害関係者等がセンターに届け出た連絡先を送付先とし、郵便により行う。
2 前項の場合において、普通通常郵便により発送した文書は、センターが利害関係者等に対して文書を発送した日の翌々日(翌々日が日曜、祝日又は国民の休日であるときは、その後の最初の平日)に、利害関係者等に到達したものとみなす。
3 第1項の規定にかかわらず、センターは、受任者等に対する決定書、報告の督促その他の事務連絡の文書の送付を、ファクシミリその他適宜の方法によってすることができる。この場合、センターの受任者等に対する通知は、送信日に受任者等に到達したものとみなす。
附 則
(施行期日)
第1条 この細則は、平成19年6月1日から施行する。
(民事法律扶助業務に関する業務運営細則の廃止)
第2条 民事法律扶助業務に関する業務運営細則(日本司法支援センター平成18年細則第12号)は、廃止する。
附 則(日本司法支援センター平成19年細則第17号)
この細則は、平成19年12月10日から施行する。
附 則(日本司法支援センター平成20年細則第1号)
この細則は、平成20年4月1日から施行する。
附 則(日本司法支援センター平成20年細則第2号)
この細則は、平成20年8月1日から施行する。
 附 則(日本司法支援センター平成20年細則第5号)
この細則は、平成20年10月1日から施行する。
附 則(日本司法支援センター平成20年細則第7号)
(施行期日)
第1条 この細則は、平成20年12月1日から施行する。
(附則の一部改正)
第2条 附則(日本司法支援センター平成19年細則第17号)ただし書を削る。
 附 則(日本司法支援センター平成21年細則第1号)
 この細則は、平成21年3月1日から施行する。
 附 則(日本司法支援センター平成22年細則第4号)
 この細則は、平成22年4月1日から施行する。
 附 則(日本司法支援センター平成23年細則第2号)
 この細則は、平成23年4月1日から施行する。
 附 則(日本司法支援センター平成23年細則第6号)
 この細則は、平成23年10月3日から施行する。
 附 則(日本司法支援センター平成25年細則第2号)
 この細則は、平成25年4月1日から施行する。
 附 則(日本司法支援センター平成25年細則第8号)
(施行期日)
この細則は、平成25年10月1日から施行する。ただし、変更後の第12条の2第6項の規定については、平成26年4月1日から施行する。
附 則(日本司法支援センター平成26年細則第2号)
 この細則は、平成26年4月1日から施行する。
 附 則(日本司法支援センター平成27年細則第5号)
 この細則は、平成27年4月1日から施行する。
 附 則(日本司法支援センター平成27年細則第13号)
 この細則は、平成27年11月30日から施行する。ただし、変更後の第12条の8、第36条の2及び別表2(第27条関係)の規定については、平成28年1月1日から施行する。
附 則(日本司法支援センター平成28年細則第15号)
 この細則は、平成28年7月1日から施行する。
 附 則(日本司法支援センター平成29年細則第3号)
 この細則は、平成29年5月1日から施行する。
 附 則(日本司法支援センター平成29年細則第6号)
 この細則は、平成30年1月24日から施行する。
 附 則(日本司法支援センター平成30年細則第6号)

 この細則は、平成30年4月1日から施行する。

*1 日本司法支援センター(法テラス)の民事法律扶助業務必携(平成27年当時の文書)を掲載しています。
→ 令和3年1月に開示された,平成30年4月1日施行版については,表紙に「※無断複製・転載・流用・配布行為を禁じます。」と記載されていることにかんがみ,掲載していません。
*2 財務省HPの「総括調査票」(調査事案名は,日本司法支援センター運営費交付金・国選弁護人確保業務等委託費)には「常勤弁護士が配属されている地方事務所の約 7 割(26 ヶ所)において、常勤弁護士に対する平均給与(約 800 万円。健康保険等事業主負担金を含む。)が業務量に見合う対価を上回っている状況であった。」と書いてあります。
*3 法テラスHPの「リーフレット・パンフレット」「民事法律扶助のしおり」等が載っています。

民事法律扶助に関する法テラス業務方法書の条文

法テラスの民事法律扶助に関する,日本司法支援センター業務方法書(平姓30年3月27日法務大臣認可)の条文は以下のとおりです。

第2節 民事法律扶助業務及びその附帯業務の方法
第1款 通則
(定義)
第5条 この節において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 代理援助 次に掲げる援助をいう。
ア 裁判所における民事事件、家事事件又は行政事件に関する手続(以下「民事裁判等手続」という。)の準備及び追行(民事裁判等手続に先立つ和解の交渉で特に必要と認められるものを含む。)のため代理人に支払うべき報酬及びその代理人が行う事務の処理に必要な実費の立替えをすること。
イ 認知機能が十分でないために自己の権利の実現が妨げられているおそれがある国民等(以下「特定援助対象者」という。)が自立した生活を営むために必要とする公的給付に係る行政不服申立手続(行政不服審査法(平成26年法律第68号)による不服申立ての手続をいう。以下「特定行政不服申立手続」という。)の準備及び追行のため代理人に支払うべき報酬及びその代理人が行う事務の処理に必要な実費の立替えをすること。
ウ ア又はイに規定する立替えに代え、それぞれア又はイに規定する報酬及び実費に相当する額(以下「代理援助負担金」という。)をセンターに支払うことを約した者のため、適当な契約弁護士等(センターとの間で、支援法第30条に規定するセンターの業務に関し、他人の法律事務を取り扱うことについて契約をしている弁護士及び弁護士法人並びに司法書士その他の隣接法律専門職者をいう。以下同じ。)にア又はイの代理人が行う事務を取り扱わせること。
二 書類作成援助 次に掲げる援助をいう。
ア 弁護士法(昭和24年法律第205号)、司法書士法(昭和25年法律第197号)その他の法律により依頼を受けて裁判所に提出する書類を作成することを業とすることができる者に対し、民事裁判等手続に必要な書類の作成を依頼して支払うべき報酬及びその作成に必要な実費の立替えをすること。
イ 弁護士法その他の法律により依頼を受けて裁判所に提出する書類を作成することを業とすることができる者に対し、特定行政不服申立手続に必要な書類の作成を依頼して支払うべき報酬及びその作成に必要な実費の立替えをすること。
 ウ ア又はイに規定する立替えに代え、それぞれア又はイに規定する報酬及び実費に相当する額(以下「書類作成援助負担金」という。)をセンターに支払うことを約した者のため、適当な契約弁護士等にア又はイに規定する書類を作成する事務を取り扱わせること。
三 法律相談援助 次に掲げる業務をいう。
 ア 支援法第30条第1項第2号ホに規定する法律相談を実施すること(以下「一般法律相談援助」という。)。
 イ 支援法第30条第1項第3号に規定する法律相談を実施すること(以下「特定援助対象者法律相談援助」という。)。
 ウ 支援法第30条第1項第4号に規定する法律相談を実施すること(以下「被災者法律相談援助」という。)。
四 附帯援助 前三号に掲げる援助に附帯する援助(第1号ア又はウに附帯する民事保全手続における立担保を含む。)を行うことをいう。
五 弁護士・司法書士等 弁護士、弁護士法人、司法書士及び司法書士法人をいう。
六 指定相談場所 理事長が別に定める基準により地方事務所長が指定した法律相談援助を行う場所をいう。
七 民事法律扶助契約 センターと弁護士・司法書士等との間で締結する、代理援助、書類作成援助及び法律相談援助を実施することについての契約をいう。
八 民事法律扶助契約弁護士・司法書士等 センターとの間で民事法律扶助契約を締結した弁護士・司法書士等をいう。
九 受任者 代理援助に係る案件を受任した民事法律扶助契約弁護士・司法書士等をいう。
十 受託者 書類作成援助に係る案件を受託した民事法律扶助契約弁護士・司法書士等をいう。
十一 受任者等 受任者及び受託者をいう。
十二 申込者 第1号、第2号又は第3号ア若しくはウのいずれかの援助の申込みをした者をいう。
十三 申入対象者 第3号イの援助の実施の申入れがあった者をいう。
十四 申込者等 申込者及び申入対象者をいう。
十五 被援助者 第1号から第3号までのいずれかの援助を受けた者をいう。

(民事法律扶助契約)

第5条の2 センターは、民事法律扶助業務に精通した弁護士・司法書士等と民事法律扶助契約を締結する。
2 センターは、弁護士会及び司法書士会に対し、民事法律扶助契約弁護士・司法書士等を確保するための協力を求める。
3 センターは、センターの事務所所在地から遠距離の地域に事務所を置く弁護士・司法書士等と民事法律扶助契約を締結するように努める。
4 民事法律扶助契約の契約期間は2年とする。ただし、この契約は更新することができる。
(本部法律扶助審査委員)
第6条 センターは、第70条の3第1項に規定する審査に関し、本部事務所に本部法律扶助審査委員(以下「本部扶助審査委員」という。)を置く。
2 理事長は、法律と裁判に精通している者の中から、本部扶助審査委員を選任し、その中から本部扶助審査委員長及び本部扶助審査副委員長を指名する。
3 本部扶助審査委員長は、本部扶助審査委員の業務を統括する。本部扶助審査副委員長は、本部扶助審査委員長に事故があるときは、その職務を代行する。
4 本部扶助審査委員の任期は2年とする。ただし、任期の満了前に退任した本部扶助審査委員の補欠として選任された本部扶助審査委員の任期は、退任した本部扶助審査委員の任期の満了する時までとする。
5 本部扶助審査委員は、再任されることができる。
6 本部扶助審査委員の定数及びその審査に関する事項は、理事長が別に定める。
(地方事務所法律扶助審査委員)
第7条 センターは、第26条第8項から第10項まで、第30条第1項、第33条第1項及び第3項、第49条の2、第50条第3項、第51条第2項、第52条第2項、第54条第1項、第55条第2項、第56条第1項及び第2項、第63条の3第1項並びに第69条の3第1項に規定する審査に関し、地方事務所に地方事務所法律扶助審査委員(以下「地方扶助審査委員」という。)を置く。
2 地方事務所長は、法律と裁判に精通している者の中から、地方扶助審査委員を選任し、その中から地方扶助審査委員長及び地方扶助審査副委員長を指名する。
3 地方扶助審査委員長は、地方扶助審査委員の業務を統括する。地方扶助審査副委員長は、地方扶助審査委員長に事故があるときは、その職務を代行する。
4 地方扶助審査委員の任期は2年とする。ただし、任期の満了前に退任した地方扶助審査委員の補欠として選任された地方扶助審査委員の任期は、退任した地方扶助審査委員の任期の満了する時までとする。
5 地方扶助審査委員は、再任されることができる。
6 地方扶助審査委員の定数及びその審査に関する事項は、理事長が別に定める。
第2款 代理援助及び書類作成援助
(方法及び対象)
第8条 代理援助は、次の各号に掲げる方法とし、それぞれ当該各号に定める手続を対象とする。
一 裁判代理援助 民事訴訟、民事保全、民事執行、破産、非訟、調停、家事審判その他裁判所における民事事件、家事事件及び行政事件に関する手続
二 特定行政不服申立代理援助 理事長が別に定める特定行政不服申立手続
三 裁判前代理援助 民事裁判等手続に先立つ和解の交渉で、これにより迅速かつ効率的な権利実現が期待できるなど案件の内容や申込者の事情などにより弁護士・司法書士等による継続的な代理が特に必要と認められるもの
2 書類作成援助は、前項第1号又は第2号に定める手続を対象とする。
(援助要件)
第9条 代理援助及び書類作成援助は、次の各号に掲げる要件のいずれにも該当する場合に行う。
一 申込者が、別表1の代理援助及び書類作成援助資力基準に定める資力に乏しい国民等であること。
一の二 特定行政不服申立代理援助又は書類作成援助のうち第8条第1項第2号に定める手続を対象とするものにあっては、申込者が、特定援助対象者であること。
二 勝訴の見込みがないとはいえないこと。
三 民事法律扶助の趣旨に適すること。
(代理援助及び書類作成援助資力基準の基本的考え方)
第10条 代理援助及び書類作成援助資力基準は、生活保護法(昭和25年法律第144号)における保護の基準を踏まえるとともに、一般的な勤労世帯の所得水準及び各地域における物価水準等を考慮したものとし、申込者の家賃、住宅ローン、医療費その他やむを得ない出費等資力にかかわる個別の事情をも考慮し得るものとして定める。
(立替費用)
第11条 センターが、援助を行う案件(以下「援助案件」という。)について立て替える費用(以下「立替費用」という。)の種類は、次の各号に掲げるとおりとする。
一 代理援助又は書類作成援助に係る報酬
二 代理援助又は書類作成援助に係る実費
三 保証金
四 その他附帯援助に要する費用
2 前項第1号に掲げる代理援助に係る報酬については、着手金と報酬金をその内容とする。
(報酬及び実費の立替基準)
第12条 前条第1項第1号及び第2号に掲げる報酬及び実費の立替えは、次の各号に掲げる事項を踏まえて別表3に定める基準(以下「立替基準」という。)による。
一 被援助者に著しい負担になるようなものでないこと。
二 適正な法律事務の提供を確保することが困難となるようなものでないこと。
三 援助案件の特性や難易を考慮したものであること。
(代理援助負担金等)
第13条 代理援助負担金の決定、支払及び免除については、代理援助に係る報酬及び実費の立替えの決定並びに立替金の償還及びその免除に関する規定を準用する。

2 書類作成援助負担金の決定、支払及び免除については、書類作成援助の報酬及び実費の立替えの決定並びに立替金の償還及びその免除に関する規定を準用する。

第3款 法律相談援助
(対象)
第14条 法律相談援助の対象は、民事、家事又は行政に関する案件とする。
(一般法律相談援助の要件)
第15条 一般法律相談援助は、次の各号に掲げる要件のいずれにも該当する場合に行う。
一 申込者が、別表2の一般法律相談援助資力基準に定める資力に乏しい国民等であること。
二 民事法律扶助の趣旨に適すること。
(一般法律相談援助資力基準の基本的考え方)
第15条の2 一般法律相談援助資力基準は、申込者の手続的な負担の軽減を考慮した上で、第10条に規定するところにより定める。
(特定援助対象者法律相談援助の要件)
第15条の3 特定援助対象者法律相談援助は、次の各号に掲げる要件のいずれにも該当する場合に行う。
一 申入対象者が、特定援助対象者であって、近隣に居住する親族がいないことその他の理由により、弁護士、弁護士法人又は隣接法律専門職者のサービスの提供を自発的に求めることが期待できないこと。
二 申入対象者が自立した日常生活及び社会生活を営むに当たり必要な法律相談であること。
三 民事法律扶助の趣旨に適すること。
(被災者法律相談援助の要件)
第15条の4 被災者法律相談援助は、次の各号に掲げる要件のいずれにも該当する場合に行う。
一 申込者が、支援法第30条第1項第4号に定める国民等であること。
二 支援法第30条第1項第4号に定める期間内に援助の申込みがなされたこと。
三 申込者の生活の再建に当たり必要な法律相談であること。
四 民事法律扶助の趣旨に適すること。
(援助内容)

第16条 法律相談援助の援助内容は、弁護士又は司法書士による口頭による法的助言とする。

2 一般法律相談援助又は被災者法律相談援助に要する費用については、被援助者に負担させない。
3 特定援助対象者法律相談援助に要する費用については、被援助者が別表2の2の特定援助対象者法律相談援助資力基準に定める者に該当する場合には、被援助者に負担させない。
4 同一の者に対する法律相談援助は、一般法律相談援助、特定援助対象者法律相談援助又は被災者法律相談援助の別を問わず、同一問題につき、3回を限度とする。ただし、特定援助対象者法律相談援助は、同一問題につき、一般法律相談援助又は被災者法律相談援助を実施していない場合に限り、かつ、地方事務所長が相当と認めた場合を除き1回を限度とする。
5 前項の限度を超える一般法律相談援助若しくは被災者法律相談援助の申込み又は特定援助対象者法律相談援助の実施の申入れの拒絶は、地方事務所長が行う。
6 第4項の限度を超える一般法律相談援助若しくは被災者法律相談援助の申込み又は特定援助対象者法律相談援助の実施の申入れを地方事務所長が拒絶したときは、これに対し、不服申立てをすることができない。
(特定援助対象者法律相談援助資力基準の基本的考え方)
第16条の2 特定援助対象者法律相談援助資力基準は、申入対象者の手続的な負担の軽減を考慮した上で、第10条に規定するところにより定める。
(法律相談援助に付随する援助)
第17条 民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、第16条第1項の規定にかかわらず、その援助の実施に当たり、案件の内容、被援助者の意向その他の事情を考慮し、紛争の迅速かつ適正な解決に資すると認めるときは、簡易な法的文書を作成し、被援助者に交付することができる。この場合において、センターは、理事長が別に定める基準により、これに要する費用の全部又は一部の支払を被援助者に求めることができる。
(法律相談援助の実施場所)
第18条 センターは、センターの事務所、指定相談場所及び民事法律扶助契約弁護士・司法書士等の事務所において、一般法律相談援助又は被災者法律相談援助を実施する。
2 センターは、申込者が高齢者若しくは障害者であること又は前項に規定する相談場所から遠距離の地域に居住していることその他のやむを得ない事情により前項に規定する相談場所に赴くことが困難な場合は、申込者の居住場所その他適宜の場所において、一般法律相談援助又は被災者法律相談援助を実施することができる。
3 センターは、申入対象者の居住場所その他適宜の場所において、特定援助対象者法律相談援助を実施する。
(民事法律扶助契約弁護士・司法書士等の義務)
第19条 民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、援助の申込みがあり、第15条又は第15条の4に掲げる要件に該当すると認めるときは、特段の事情がない限りその申込みを受理し、法律相談援助を行う。
2 民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、自らが法律相談援助を行った案件につき第29条第1項第1号に定める決定があったときは、受任者等となるよう努める。ただし、当該民事法律扶助契約弁護士・司法書士等が業務の繁忙その他の理由により当該案件を受任し又は受託することができないときは、この限りでない。
(相談日時等の条件の指定)
第20条 地方事務所長は、申込者等に対し、相談日時その他の条件を指定することができる。
2 自己の事務所を実施場所とする法律相談援助又は第18条第2項若しくは第3項の法律相談援助を行おうとする民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、申込者等に対し、相談日時その他の条件を指定することができる。
(法律相談援助の拒絶又は中止)
第21条 地方事務所長又は民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、申込者等が前条第1項又は第2項の規定による相談日時その他の条件の指定に応じないときその他申込者等に不適切な行為のあるときは、法律相談援助を拒絶し又は中止することができる。
2 前項の規定による拒絶又は中止に対しては、不服申立てをすることができない。
(法律相談票の作成)
第22条 民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、法律相談援助を行ったときは、法律相談の概要を記載した書面(以下「法律相談票」という。)を作成し、地方事務所長に提出しなければならない。
(法律相談費の支払)
第23条 センターは、法律相談援助の実施に携わった民事法律扶助契約弁護士・司法書士等に対し、理事長が別に定める基準により法律相談費を支払う。ただし、理事長が別に定める事由に該当するものとして民事法律扶助契約弁護士・司法書士等に法律相談費を支払わないときは、地方事務所長がその旨の決定を行う。
(特定援助対象者法律相談援助における費用負担決定及び費用負担決定の取消し)
第23条の2 地方事務所長は、特定援助対象者法律相談援助において、被援助者が別表2の2の特定援助対象者法律相談援助資力基準に定める者に該当しないと認めるときは、理事長が別に定める費用を当該被援助者に負担させる決定(以下「費用負担決定」という。)をする。
2 費用負担決定は、必要に応じて、特定援助対象者法律相談援助の実施前にすることができる。
3 費用負担決定においては、必要に応じて、条件を付することができる。
4 地方事務所長は、特定援助対象者法律相談援助の実施前に費用負担決定をした場合において、その実施時までに被援助者が別表2の2の特定援助対象者法律相談援助資力基準に定める者に該当することが明らかになったときは、当該費用負担決定を取り消す。
5 地方事務所長は、費用負担決定又は前項に規定する費用負担決定の取消しをしたときは、被援助者又は申入対象者にその旨を通知する。
(特定援助対象者法律相談援助の費用の督促等)

第23条の3 センターは、地方事務所長が費用負担決定をし、かつ、当該費用負担決定に係る特定援助対象者法律相談援助を実施した場合において、被援助者が当該費用の支払をすべき期限までにその支払をしていないときは、遅滞なく督促を行う。

第4款 援助の申込み等
(申込みの場所)
第24条 援助の申込みをする者は、その申込みをセンターの事務所、指定相談場所又は民事法律扶助契約弁護士・司法書士等の事務所において行う。
2 第18条第2項による一般法律相談援助又は被災者法律相談援助の申込みをする者は、前項の規定にかかわらず、その申込みを申込者の居住場所その他適宜の場所において行うことができる。
(援助の実施の申入方法)
第24条の2 特定援助対象者法律相談援助の実施の申入れは、地方公共団体又は福祉機関等であって理事長が別に定めるもの(以下「特定援助機関」という。)が、センターに連絡をする方法により行う。
(申込手続)
第25条 第24条の申込みをする者は、所定の申込書(以下「援助申込書」という。)に、住所、氏名、職業、収入、資産及び家族(被災者法律相談援助の申込みをする者にあっては、住所、氏名及び職業。特定行政不服申立代理援助又は書類作成援助のうち第8条第1項第2号の手続を対象とするものの申込みをする者にあっては、住所、氏名、職業、収入、資産、家族及び特定援助対象者に該当する事情。)並びに事件の相手方がいる場合にあっては相手方の住所及び氏名その他必要な事項を記入し、提出しなければならない。ただし、被災者法律相談援助の申込みをする者は、やむを得ない理由があると地方事務所長が認めた場合には、申込後速やかに援助申込書を提出することを条件として、口頭の方法による申込みをすることができる。
2 地方事務所長又は民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、援助の申込者が、国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の実施に関する法律(平成25年法律第48号)第153条に基づき「総合法律支援法第30条第1項第2号に規定する国民等とみなされる」外国人であって、国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の実施に関する法律第1条に関して民事裁判等手続を利用する者として申込みをしようとするときは、同法第6条又は第17条に定める決定通知に係る書面又はこれに準ずる公的書類その他必要な資料を提出させ、同法第1条に関して民事裁判等手続を利用する者であることを確認しなければならない。
3 地方事務所長又は民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、援助の申込者が外国人(前項に規定する外国人を除く。)であるときは、在留カード又はこれに代わる書面を提示させるなどして在留資格を確認しなければならない。
4 第26条第6項本文に規定する場合又は同条第9項若しくは同条第10項に規定するところにより地方事務所長が一般法律相談援助又は被災者法律相談援助を省略して同条第8項に規定する審査に付する場合には、申込者は、援助申込書に、家族の同居、別居の別その他必要な事項を追加して記入しなければならない。
(援助の実施の申入手続)
第25条の2 第24条の2の申入れをする特定援助機関は、所定の連絡票に、申入対象者の住所又は居所及び氏名並びに援助要件及び資力に関する事項その他必要な事項を記入し、提出しなければならない。
2 地方事務所長は、申入対象者が、国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の実施に関する法律(平成25年法律第48号)第153条に基づき「総合法律支援法第30条第1項第2号に規定する国民等とみなされる」外国人であって、国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の実施に関する法律第1条に関して民事裁判等手続を利用する者として援助の実施の申入れがなされようとするときは、同法第6条又は第17条に定める決定通知に係る書面又はこれに準ずる公的書類その他必要な資料を提出させ、同法第1条に関して民事裁判等手続を利用する者であることを確認しなければならない。
3 地方事務所長は、申入対象者が外国人(前項に規定する外国人を除く。)であるときは、在留カード又はこれに代わる書面を提示させるなどして在留資格を確認しなければならない。
4 次条第6項本文に規定する場合には、特定援助対象者法律相談援助の被援助者は、前条第1項により援助申込書に必要な事項を記入し、提出しなければならない。
(法律相談援助から審査に至る手続等)
第26条 地方事務所長又は民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、第24条の申込み又は第24条の2の申入れを受けたときは、速やかに、その案件(以下「申込案件等」という。)が第15条、第15条の3又は第15条の4に掲げる要件に該当しているか否かを確認する。
2 地方事務所長は、申込案件等が第15条、第15条の3又は第15条の4に掲げる要件に該当すると認めるときは、民事法律扶助契約弁護士・司法書士等に法律相談援助を行わせる。
 民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、申込案件等が第15条、第15条の3又は第15条の4に掲げる要件に該当すると認めるときは、法律相談援助を行う。

4 地方事務所長又は民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、申込案件等が、一般法律相談援助の場合にあっては第15条に、特定援助対象者法律相談援助にあっては第15条の3に、被災者法律相談援助の場合にあっては第15条の4に掲げる要件に該当しないときは、法律相談援助を拒絶する。

5 前項の規定による拒絶に対しては、不服申立てをすることができない。
6 民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、第3項に規定する法律相談援助を実施した場合において、その被援助者が代理援助又は書類作成援助を希望するときは、その案件の概要を記載した調書(以下「事件調書」という。)を作成しなければならない。ただし、法律相談票がある場合には、これをもって事件調書に代えることができる。
7 民事法律扶助契約弁護士・司法書士等は、事件調書を作成したときは、被援助者から提出を受けた書面と併せてこれを地方事務所長に提出しなければならない。
8 地方事務所長は、援助申込書及び事件調書の提出を受けたときは、速やかに、援助の申込みがなされた案件(以下「申込案件」という。)を地方扶助審査委員の審査に付する。
9 地方事務所長は、援助申込書その他の資料により、第29条第1項各号に定める決定をするのに熟していると認めるときは、一般法律相談援助又は被災者法律相談援助を省略し、申込案件を前項の審査に付することができる。
10 地方事務所長は、民事法律扶助契約弁護士・司法書士等が第29条第1項第1号に定める決定を条件に代理援助の受任又は書類作成援助の受託を承諾している案件(以下「持込案件」という。)の申込みについて、当該民事法律扶助契約弁護士・司法書士等から事件調書の提出があった場合には、第1項に規定する手続及び一般法律相談援助又は被災者法律相談援助を省略し、第8項の審査に付することができる。
11 地方事務所長は、申込案件が既に代理援助又は書類作成援助が行われた民事裁判等手続に関する案件であって、申込者が当該案件に関連する他の民事裁判等手続について代理援助又は書類作成援助を希望している場合には、第46条第2項に規定する中間報告書若しくは同条第4項に規定する終結報告書又は第47条第1項に規定する報告書の提出をもって当該代理援助又は書類作成援助の申込みがあったものとみなすことができる。
(申込みの取下げ)
第27条 申込者は、第29条第1項第1号に定める決定がされるまで、書面又は口頭により、代理援助又は書類作成援助の申込みを取り下げることができる。
2 地方事務所長は、申込者が次の各号に掲げる要件のいずれかに該当するときは、援助の申込みの取下げがあったものとみなすことができる。
一 事件調書の作成に協力しないとき。
二 提出を求めた書類を提出しないとき。

三 その他申込案件の審査に協力しないとき。

第5款 代理援助及び書類作成援助の審査
(審査の方法)
第28条 地方事務所長は、第26条第8項から第10項まで、第30条第1項、第33条第1項及び第3項、第49条の2、第50条第3項、第51条第2項、第52条第2項、第54条第1項、第55条第2項、第56条第1項及び第2項、第63条の3第1項に規定する審査に付するときは、地方扶助審査委員の中から担当審査委員を2名指名する。
2 地方事務所長は、前項の規定にかかわらず、同時廃止決定が見込める破産事件、敗訴その他の理由により報酬金決定が伴わない終結事件、10万円以下の追加費用の支出その他理事長が別に定める簡易な案件のときは、地方扶助審査委員の中から担当審査委員1名を指名して審査に付することができる。
3 地方事務所長は、第1項に規定する審査において担当審査委員の判断が分かれたときは、速やかに、地方扶助審査委員の中から担当審査委員1名を追加して指名し、審査に加える。

4 前項の審査は、担当審査委員の過半数をもって決する。

第6款 援助開始に関する決定等
(申込みに対する決定)
第29条 地方事務所長は、第26条第8項から第10項までの規定により審査に付された申込案件について、地方扶助審査委員の判断に基づき、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める決定をする。
一 第9条各号に掲げる要件のいずれにも該当するとき 援助を開始する決定(以下「援助開始決定」という。)
二 第9条各号に掲げる要件のいずれかに該当しないとき 援助を不開始とする決定(以下「援助不開始決定」という。)
2 援助開始決定においては、裁判代理援助、特定行政不服申立代理援助、裁判前代理援助又は書類作成援助のうち、いずれか相当な援助方法を定める。
3 援助開始決定においては、必要に応じて、附帯援助の方法を定め、又は条件を付することができる。
4 地方事務所長は、援助開始決定をしたときは、申込者に決定を通知し、援助不開始決定をしたときは、申込者に決定及びその理由を通知する。
(援助開始決定で定める事項等)
第30条  地方事務所長は、援助開始決定をするときは、地方扶助審査委員の審査に付し、その判断に基づき、次の各号に掲げる事項を定める。
一 立替費用の種類及び額又は限度
二 被援助者が負担する実費(附帯援助に係る費用を含む。)の額
三 民事訴訟法(平成8年法律第109号)第82条第1項の訴訟上の救助の決定を求める申立ての要否
四 事件終結までの立替金の償還方法
五 次条第1項の規定により償還を猶予する場合はその旨
六 その他の援助の条件
2 前項第1号に掲げる事項は、立替基準により定める。
3 第1項第4号に規定する立替金の償還方法は、援助開始決定後、地方事務所長が指定した金額を、原則として、自動払込手続その他の方法により割賦で支払う方式(以下「割賦償還」という。)とする。
4 地方事務所長は、援助開始決定において第1項第4号に掲げる事項を定めるに当たっては、被援助者の生活状況を聴取する。
(援助開始決定における事件進行中の償還の猶予)
第31条 地方事務所長は、被援助者から償還の猶予を求める申請を受け、被援助者が次の各号に掲げる要件のいずれかに該当すると認めるときは、援助開始決定において、事件進行中の期間における立替金の償還を猶予することができる。

一 生活保護法による保護を受けているとき。

二 前号に該当する者に準ずる程度に生計が困難であるとき。
2 地方事務所長は、前項の申請を受けた場合において、次の各号に掲げる要件のいずれかに該当するときは、その申請の全部又は一部を認めない旨の決定をしなければならない。
一 前項に掲げる要件に該当しないと認めるとき。
二 前項に掲げる要件に該当すると認められる場合であっても、償還を猶予することが相当でないと認めるとき。
(特例による援助不開始決定)
第32条 地方事務所長は、地方扶助審査委員が申込案件について第9条各号に掲げる要件のいずれにも該当すると判断した場合であっても、次の各号に掲げる要件のいずれかに該当すると認めるときは、援助不開始決定をすることができる。
一 外国において事件の処理を必要とするとき。
二 著しく特殊又は専門的な能力を必要とするとき。
三 その他援助することが著しく困難であるとき。
2 地方事務所長は、前項に掲げる場合のほか、センターの財務状況その他の事情を勘案し、理事長が別に定める基準により、援助不開始決定をすることができる。
3 地方事務所長が、前二項の規定により決定をするときは、あらかじめ、地方扶助審査委員長の意見を聴かなければならない。
4 地方事務所長が第1項又は第2項の規定により援助不開始決定をしたときは、申込者に決定及びその理由を通知する。
(援助開始決定又はその後の決定内容の変更)
第33条 地方事務所長は、事件進行中に、被援助者又は受任者等から、援助開始決定又はその後の決定において定めた事項(立替金の償還方法及び償還の猶予を除く。)の変更を求める申請を受けた場合において、その申請の全部又は一部を相当と認めるときは、地方扶助審査委員の審査に付し、その判断に基づき、援助開始決定又はその後の決定において定めた事項を変更する決定をすることができる。
2 地方事務所長は、前項の申請を受けた場合において、その申請を相当と認めないときは、その申請を認めない旨の決定をしなければならない。
3 地方事務所長は、事件進行中に、援助開始決定又はその後の決定において定めた事項(立替金の償還方法及び償還の猶予を除く。)の全部又は一部を変更することが相当と認めるときは、職権で、地方扶助審査委員の審査に付し、その判断に基づき、援助開始決定又はその後の決定において定めた事項を変更する決定をすることができる。
4 地方事務所長は、第1項又は前項の規定により援助開始決定又はその後の決定において定めた事項を変更する決定をした場合において、第30条第1項第1号又は第2号に掲げる額を減額するときは、当該決定に併せて、受任者等に対し、既に交付した金銭につき、返還を求めるべき額及び支払方法を定めることができる。この場合において、被援助者は、その限度で立替金の償還を免れる。
5 地方事務所長は、被援助者から申請を受けた場合を除き、第1項から第4項までの決定をするに当たっては、被援助者の意見を聴かなければならない。ただし、特別の事情があるときは、この限りでない。
6 第1項又は第3項の規定により、第30条第1項第1号に掲げる事項を変更する決定をするときは、立替基準による。
(援助開始決定後の事件進行中の償還方法の変更及び償還の猶予)
第34条 地方事務所長は、事件進行中に、被援助者から、援助開始決定又はその後の決定において定めた立替金の償還方法の変更を求める申請を受けた場合において、その申請の全部又は一部を相当と認めるときは、立替金の償還方法の変更を決定することができる。
2 地方事務所長は、前項の申請を受けた場合において、その申請を相当と認めないときは、その申請を認めない旨の決定をしなければならない。
3 地方事務所長は、事件進行中に、被援助者から、援助開始決定又はその後の決定において定めた立替金の償還の猶予を求める申請を受けた場合において、被援助者が第31条第1項各号に掲げる要件のいずれかに該当すると認めるときは、事件進行中の期間における立替金の償還を猶予する決定をすることができる。
4 地方事務所長は、前項の申請を受けた場合において、第31条第2項各号に掲げる要件のいずれかに該当するときは、その申請の全部又は一部を認めない旨の決定をしなければならない。
(資料等の提出)
第35条 地方事務所長は、必要があると認めるときは、申込者又は被援助者に対し、資料の提出又は説明を求めることができる。
(調査)
第36条 地方事務所長は、次の各号に掲げる決定の判断に必要な事項について調査をする必要があると認めるときは、法律構成若しくは事実関係その他の事項の調査又は鑑定を適正かつ確実に遂行できる知識及び能力を有する者に、調査又は鑑定を委嘱することができる。
一 援助開始決定
二 援助不開始決定
三 第40条第1項に規定する取消しの決定
2 前項の調査又は鑑定の委嘱を受けた者は、その結果を書面で地方事務所長に報告する。
3 地方事務所長は、前項の書面による報告を受けたときは、理事長が別に定める基準により、当該調査又は鑑定の費用を支出する。
(援助の条件等の遵守)
第37条 被援助者は、援助開始決定又はその後の決定で定められた立替金の償還方法、資料の追完その他の援助の条件を遵守しなければならない。
2 被援助者は、援助開始決定又はその後の決定で立替金の割賦償還について定められたときは、その決定後1か月以内に、自動払込手続その他理事長が別に定める手続を行わなければならない。

3 被援助者は、氏名又は住所その他援助申込書に記載した事項について変更があったときは、速やかに、変更内容を地方事務所長に届け出なければならない。

第7款 個別契約等
(代理援助の受任者となるべき者の選任)
第38条 地方事務所長は、代理援助の援助開始決定をしたときは、当該決定に係る案件の法律相談援助を担当した民事法律扶助契約弁護士・司法書士等を受任者となるべき者として選任する。
2 地方事務所長は、前項に規定する民事法律扶助契約弁護士・司法書士等を受任者となるべき者として選任できないとき又は受任者の死亡、辞任、解任その他特別な事情の生じたときは、他の民事法律扶助契約弁護士・司法書士等を受任者となるべき者として選任する。
3 地方事務所長は、持込案件については、当該案件の受任を承諾した弁護士・司法書士等が民事法律扶助契約を締結していないときは、同契約を締結の上、当該弁護士・司法書士等を受任者となるべき者として選任することができる。
4 地方事務所長は、前三項の規定により受任者となるべき者を選任したときは、当該受任者となるべき者にその旨を通知する。
(書類作成援助の受託者となるべき者の選任)
第39条 地方事務所長は、書類作成援助の援助開始決定をしたときは、民事法律扶助契約弁護士・司法書士等の中から受託者となるべき者を選任する。受託者の死亡、辞任、解任その他特別な事情の生じたときも同様とする。
2 地方事務所長は、持込案件については、当該案件の受託を承諾した弁護士・司法書士等が民事法律扶助契約を締結していないときは、同契約を締結の上、当該弁護士・司法書士等を受託者となるべき者として選任することができる。
3 地方事務所長は、前二項の規定により受託者となるべき者を選任したときは、当該受託者となるべき者にその旨を通知する。
(援助開始決定の取消し)
第40条 地方事務所長は、前二条に規定する手続によっても受任者等となるべき者を選任することができないとき又は援助案件につき第9条各号に掲げる要件のいずれかを欠くことが明らかになったときは、決定により、援助開始決定を取り消すことができる。
2 地方事務所長は、前項の規定により援助開始決定を取り消す決定をしようとするときは、あらかじめ、地方扶助審査委員長の意見を聴かなければならない。
3 第1項の規定により援助開始決定を取り消す決定をする場合には、受任者等に対し、既に交付した金銭につき、返還を求めるべき額及び支払方法を定めることができる。この場合、被援助者は、その限度で立替金の償還を免れる。
(援助案件の移送)
第41条 地方事務所長は、援助案件が他の地方事務所において処理することが適当であると認めるときは、決定により、当該地方事務所に援助案件を移送することができる。
2 前項の移送の手続については、理事長が別に定める。
(個別契約)
第42条 受任者等となるべき者は、第38条第4項又は第39条第3項の通知を受けたときは、速やかに、センター、被援助者及び当該受任者等となるべき者との間において、理事長が別に定める契約(以下「個別契約」という。)を締結するよう協力しなければならない。ただし、当該案件を受任し又は受託することができない特別な事情があり、直ちに地方事務所長にその旨を通知した場合は、この限りでない。
(保証金等)
第43条 センターは、代理援助事件について、保証金又は予納金を立替支出するときは、受任者を介して納付しなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、センターは、あらかじめ理事長が定めた種類の保証金又は予納金については、直接に納付しなければならない。
3 民事保全手続における支払保証委託契約は、センターの指定する金融機関とセンターとの間で締結する。
(訴訟上の救助の決定を求める申立て)
第44条 受任者等は、援助案件の開始決定又はその後の決定で訴訟上の救助の決定を求める必要があると定められたときは、訴訟上の救助の決定を求める申立てをしなければならない。
(金銭の立替え・受領の禁止)
第45条 受任者等は、事件の処理に関し、被援助者のために金銭を立て替え又は被援助者から金銭その他の利益を受けてはならない。ただし、特別の事情があり、受任者等が地方事務所長の承認を得た場合は、この限りでない。
(受任者による着手、中間及び終結の報告)
第46条 受任者は、速やかに、援助案件の処理に着手し、3か月以内に、地方事務所長に対し、訴状、答弁書、調停申立書、仮差押又は仮処分の決定書、納付書、保管金受領書その他事件処理の着手を証する書面の写しを添付した着手報告書を提出しなければならない。ただし、特別の事情があるときは、この限りでない。
2 受任者は、事件進行中において、援助案件に関連し、別に訴えの提起その他の手続が必要になったときは、地方事務所長に対し、その理由を付した中間報告書を提出しなければならない。
3 地方事務所長は、援助開始決定後2年を経過したとき又は必要があると認めたときは、受任者に対し、事件の進行状況に関する報告書の提出を求めることができる。
4 受任者は、援助案件が判決の言渡し、和解、調停、示談の成立その他の理由により終了したときは、速やかに、地方事務所長に対し、判決書、和解調書、調停調書、示談書その他事件の終了を証する書面の写しを添付した終結報告書を提出しなければならない。
(受託者による作成終了等の報告)
第47条 受託者は、速やかに、訴状、答弁書、準備書面その他の援助開始決定を受けた書類作成を行い、地方事務所長に対し、その写しを添付した報告書を提出しなければならない。
2 受託者は、書類作成援助の対象となった事件が判決の言渡し、和解、調停の成立その他の理由により終了したときは、速やかに、地方事務所長に対し、判決書、和解調書、調停調書その他事件の終了を証する書面の写しを添付した終結報告書を提出しなければならない。
3 受託者は、書類作成援助の対象となった事件が終了したにもかかわらず、被援助者が判決書、和解調書、調停調書その他事件の終了を証する書面の写しを受託者に交付しない場合には、地方事務所長に対し、その旨を記載した終結報告書を提出しなければならない。
(金銭の取立て)
第48条 受任者は、事件の相手方その他事件の関係者(以下「相手方等」という。)から受け取るべき金銭があり、任意履行の見込みがあるときは、速やかに、これを取り立てなければならない。
2 受任者は、被援助者が事件の相手方等から受け取るべき金銭につき、その受領方法に関する約定をするときは、特別の事情がない限り、受任者を受領者としなければならない。
(受領金銭)
第49条 受任者は、事件に関し相手方等から金銭を受領したときは、被援助者に交付せず、受任者において一時保管するとともに、速やかに、地方事務所長にその事実を書面で報告しなければならない。
2 地方事務所長は、必要があると認めるときは、受任者に対し、前項の規定により受領した金銭の全部又は一部を地方事務所長に引き渡すよう求めることができる。
3 地方事務所長は、第56条第1項及び第2項に規定する終結決定があったときは、立替金、報酬金及び追加支出対象となるべき実費を精算して残金を被援助者に交付し又は受任者をしてこれを交付させる。ただし、必要と認める事情があるときは、その決定の前であっても、被援助者に対し、受領金銭の一部を交付し又は受任者をしてこれを交付させることができる。
(中間報酬金)
第49条の2 地方事務所長は、受任者から前条第1項の報告がされたときは、終結決定の前であっても、地方扶助審査委員の審査に付し、その判断に基づいて、事件に関し相手方等から受領した金銭に対応する報酬金の額及び支払方法を決定することができる。
(追加支出)
第50条 受任者等は、立替費用につき、援助開始決定その他の決定に定める額に不足が生じたときは、地方事務所長に追加費用の支出の申立てをすることができる。
2 受任者等は、前項に規定する申立てをするときは、疎明資料を添付して、追加費用支出申立書を提出してしなければならない。
3 地方事務所長は、第1項の申立てを受けた場合において、その申立ての全部又は一部を相当と認めるときは、地方扶助審査委員の審査に付し、その判断に基づき、立替基準に従って、追加費用の支出について決定する。
4 地方事務所長は、前項の決定をするときは、被援助者の意見を聴かなければならない。ただし、特別の事情がある場合は、この限りでない。
5 地方事務所長は、第1項の申立てを受けた場合において、その申立てが次の各号に掲げる要件のいずれかに該当するときは、その申立ての全部又は一部を認めない決定をすることができる。
一 立替基準に合致しないとき。
二 その他相当ではないと認めるとき。
(辞任)
第51条 受任者等は、病気その他やむを得ない理由により辞任しようとするときは、地方事務所長にその理由を付した文書を提出して辞任の申出をする。
2 地方事務所長は、前項に規定する申出があったときは、地方扶助審査委員の審査に付し、その判断に基づき、辞任をやむを得ないと認めるときは、これを承認する。
(解任)
第52条 被援助者は、やむを得ない理由により受任者等を解任しようとするときは、地方事務所長にその理由を付した文書を提出して、解任の申出をする。
2 地方事務所長は、前項に規定する申出があったときは、地方扶助審査委員の審査に付し、その判断に基づき、被援助者による受任者等の解任をやむを得ないと認めるときは、これを承認する。
3 前項に規定する地方事務所長の承認がなければ、受任者等への解任の効力は生じない。
(個別契約の当然終了)
第53条 個別契約は、次の各号に掲げる事由によって終了する。
一 被援助者又は受任者等が死亡したとき。
二 受任者等が弁護士・司法書士等でなくなったとき。
2 前項第1号の規定にかかわらず、被援助者が死亡した場合において、個別契約の締結の前提となっている権利義務を相続により承継する者が確定し、当該承継者が終結決定前にセンターに引き続き援助を希望する旨の申出をし、かつ、当該承継者が第9条第1号に掲げる要件に該当すると地方事務所長が認めたときは、被援助者の有していた個別契約の地位は当該承継者に当然に承継されたものとみなす。
(個別契約の地方事務所長による解除)
第54条 地方事務所長は、次の各号に掲げるいずれかの事由があるときは、地方扶助審査委員の審査に付し、その判断に基づき、個別契約を解除することができる。
一 被援助者が、正当な理由なく連絡を断ち又は援助の条件を遵守しないなど、契約を誠実に履行せず、援助を継続することが適当でなくなったとき。
二 被援助者が、受任者等を解任したとき。
三 受任者等が辞任したとき。
四 受任者等が受任又は受託した案件について必要な対応を行わなかったとき。
五 民事法律扶助契約が解除されたとき(被援助者が同意していない場合を除く。)。
2 第38条第3項、第39条第2項及び第42条の規定は、第1項第3号に掲げる場合で、被援助者が後任の受任者等となるべき者を指定してその選任を申し出たときについて準用する。(解除等の後の処理)
第55条 地方事務所長は、前二条の規定により個別契約が終了したときは、終了の理由を付して被援助者(被援助者が死亡した場合の相続人を含む。以下この条において同じ。)及び受任者等に通知する。ただし、それらの者の住所が不明の場合は、この限りでない。
2 地方事務所長は、前二条の規定により個別契約が終了したときは、地方扶助審査委員の審査に付し、その判断に基づき、次の各号に掲げる事項を決定する。ただし、次条第1項第2号又は第3号に基づき援助の終結決定をすべきときは、第2号に掲げる事項について決定することを要しない。
一 受任者等に対し、既に交付した金銭につき、返還を求めるべき額及び支払方法
二 第38条第2項又は第39条第1項の規定により受任者等となるべき者を新たに選任する場合に、センターが立て替える立替費用のうち、第11条第1項第1号及び第2号に掲げる報酬及び実費の額及び支払方法
3 前項第1号の規定により受任者等に返還を求めるべき額が決定されたときは、被援助者はその限度で立替金の償還を免れる。
4 受任者は、前二条の規定により代理援助の個別契約が終了したときは、速やかに、代理援助に係る事件が係属している裁判所に辞任届を提出し、かつ、被援助者に証拠資料を返還しなければならない。ただし、証拠資料の返還については、被援助者の住所が不明の場合は、この限りでない。

5 受託者は、前二条の規定により書類作成援助の個別契約が終了したときは、速やかに、被援助者に証拠資料を返還しなければならない。ただし、被援助者の住所が不明の場合は、この限りでない。

第8款 援助の終結
(終結決定)
第56条  地方事務所長は、次の各号に掲げる事由があるときは、地方扶助審査委員の審査に付し、その判断に基づき、援助の終結決定をする。
一 事件が終結し、受任者等から終結報告書が提出されたとき。ただし、終結決定の対象となる事件に関連する事件が継続している場合で、かつ第58条第2項の規定により関連事件の終結決定又は第83条の27第1項の震災法律援助終結決定を待って報酬金の決定をすることとしたときは、この限りでない。
二 援助を継続する必要がなくなったとき。
三 受任者等が辞任し又は解任され、後任の受任者等の選任が困難なとき。
2 地方事務所長は、受任者等から終結報告書が提出されない場合であっても、事件が終結していることが明らかなとき又は第54条第1項の規定により個別契約を解除した場合で終結決定をすることを相当と認めるときは、地方扶助審査委員の審査に付し、その判断に基づき、援助の終結決定をすることができる。
(終結決定時の審査・決定事項)
第57条 地方事務所長は、終結決定において、事件の内容、終結に至った経緯その他の事情を勘案して次の各号に掲げる事項を決定し、立替金の総額を確定する。
一 報酬金の額、支払条件及び支払方法
二 追加支出の額、支払条件及び支払方法
三 援助終結後の立替金の償還方法(事件進行中の償還方法を継続する場合はその旨)
四 第59条の2第1項の規定により立替金の償還を猶予する場合はその旨
五 第59条の3第1項の規定により立替金の全部又は一部の償還を免除する場合はその旨
2 前項第1号に掲げる支払方法の決定に当たっては、被援助者が事件に関し相手方等から金銭その他の財産的利益(以下「金銭等」という。)を得た場合には、報酬金の全部又は一部を、立替えではなく、被援助者が直接受任者に支払うものとする。ただし、やむを得ない事情があるときは、地方事務所長は、報酬金の全部又は一部の立替えを決定することができる。
(報酬金を定める場合等の手続)
第58条 地方事務所長は、前条第1項第1号に掲げる報酬金の決定に当たっては、被援助者及び受任者の意見を聴く。ただし、特別の事情のあるときは、この限りでない。
2 地方事務所長は、終結決定の対象となる事件に関連する事件が継続している場合には、関連事件の終結決定又は第83条の27第1項の震災法律援助終結決定を待って報酬金の決定をすることができる。

(終結決定で援助終結後の立替金の償還方法を定める場合の手続)

第59条 地方事務所長は、終結決定において援助終結後の立替金の償還方法を定めるに当たっては、被援助者から生活状況を聴取するとともに、事件の相手方等からの金銭等の取得状況を確認する。
2 前項に規定する立替金の償還の方法は、割賦償還又は地方事務所長が指定した期限までにその指定した方法により一括して支払う方式(以下「即時償還」という。)とする。
3 割賦償還の償還期間は3年を超えないものとする。ただし、地方事務所長は、被援助者の資力その他の状況を勘案し、償還期間を延長する決定をすることができる。
(終結決定における償還の猶予)
第59条の2 地方事務所長は、被援助者から、立替金の償還の猶予を求める申請を受けた場合において、被援助者が即時償還又は割賦償還により償還をすることが著しく困難であると認めるときは、立替金の全部又は一部について、終結決定において、3年を超えない期間を定めて、償還の猶予を定めることができる。
2 被援助者は、前項の規定により償還の猶予を求める申請をするときは、地方事務所長に、所定の申請書を提出してしなければならない。
3 地方事務所長が第1項の規定により償還を猶予する場合においては、前条第1項の規定を準用する。
4 地方事務所長は、猶予期間が満了したときは、被援助者の資力その他の状況を勘案し、立替金の償還又はその猶予若しくは免除を決定する。
5 地方事務所長は、第1項の申請を受けた場合において、次の各号に掲げる要件のいずれかに該当するときは、終結決定において、その申請の全部又は一部を認めない旨の定めをしなければならない。
一 第1項に掲げる要件に該当しないと認めるとき。
二 第1項に掲げる要件に該当すると認められる場合であっても、償還を猶予することが相当でないと認めるとき。
(終結決定における償還の免除)
第59条の3 地方事務所長は、被援助者から、立替金の償還の免除を求める申請を受けた場合において、被援助者が次の各号に掲げる要件のいずれかに該当すると認めるときは、理事長の承認を得て、終結決定において、立替金の全部又は一部の償還の免除を定めることができる。ただし、被援助者が相手方等から金銭等を得、又は得る見込みがあるときは、当該金銭等の価額の100分の25に相当する金額については、扶養料、医療費その他やむを得ない支出を要するなど特別の事情のない限り、その償還の免除を定めることができない。
一 生活保護法による保護を受けているとき。
二 前号に該当する者に準ずる程度に生計が困難であり、かつ、将来にわたってその資力を回復する見込みに乏しいと認められるとき。
2 被援助者は、前項の規定により償還の免除を求める申請をするときは、地方事務所長に対し、所定の申請書及び償還の免除を相当とする理由を証する書面を提出してしなければならない。ただし、病気、障害その他やむを得ない事情がある場合には、申請書の提出については、理事長が別に定める方法によることができる。
3 地方事務所長が第1項の規定により償還を免除する場合においては、第59条第1項の規定を準用する。
4 地方事務所長は、第1項の申請を受けた場合において、次の各号に掲げる要件のいずれかに該当するときは、終結決定において、その申請の全部又は一部を認めない旨の定めをしなければならない。
一 第1項に掲げる要件に該当しないと認めるとき。
二 第1項に掲げる要件に該当すると認められる場合であっても、償還を免除することが相当でないと認めるとき。
三 理事長の承認を得られないとき。
5 地方事務所長は、第1項の決定をしたときは、被援助者に決定を通知し、前項の決定をしたときは、被援助者に決定及びその理由を通知する。
(相手方等から金銭等を得ている場合の償還等)
第60条 被援助者は、事件により相手方等から金銭等を得ているときは、当該金銭等から支払うべき報酬金の額を差し引いた残額について、立替金の額に満つるまで、立替金の償還に充てなければならない。
2 地方事務所長は、前項の規定にかかわらず、当該被援助者に即時に立替金の全額の償還を求めることが相当でない事情があると認めるときは、当該償還に充てるべき金額を適宜減額することができる。ただし、扶養料、医療費その他やむを得ない支出を要するなど特別の事情のない限り、当該償還に充てるべき金額は、被援助者が事件の相手方等から得た金銭等の額の100分の25を下回ることはできない。

(督促等)

第61条 センターは、即時償還又は割賦償還の決定をした場合において、被援助者が償還をすべき期限までにその償還をしていないときは、遅滞なく督促を行う。
(担保)
第62条 地方事務所長は、被援助者が事件により金銭等を得た場合、立替金の償還を確保するために被援助者に担保の提供を求めることができる。
(保証金の返還等)
第63条 受任者は、終結決定その他の決定に当たり、立替金のうち保証金のある場合で立担保の必要がなくなったときは、速やかに、担保取消しの手続を行い、保証金及びその利息を返還しなければならない。
2 受任者は、終結決定その他の決定に当たり、支払保証委託契約により担保を立てている場合で、立担保の必要がなくなったときは、速やかに、支払保証委託契約原因消滅証明書を地方事務所長に提出しなければならない。
(資料の提出等)
第63条の2 終結決定をする場合においては、第35条の規定を準用する。
(終結決定を変更する決定)
第63条の3 地方事務所長は、終結決定後において、被援助者に次の各号に掲げる事由があると認めるときは、地方扶助審査委員の審査に付し、その判断に基づき、終結決定において定めた事項(第57条第1項第4号及び第5号に掲げる事項を除く。)の全部又は一部を変更することができる。
一 終結決定後において、新たに相手方等から金銭等を得たとき。
二 終結決定後において、その決定前に相手方等から金銭等を得ていたことが発覚したとき。

2 第58条から第59条の3までの規定は、前項の決定をする場合に準用する。

第9款 終結決定後の償還方法の変更、償還の猶予及び償還の免除並びにみなし消滅
(終結決定後の立替金の償還方法の変更及び償還の猶予)
第64条 地方事務所長は、援助終結後に、被援助者から、終結決定又はその後の決定で定めた立替金の償還方法の変更の申請を受けた場合において、その申請を相当と認めるときは、償還方法の変更を決定することができる。
2 地方事務所長は、被援助者から、終結決定又はその後の決定で定めた立替金の償還の猶予を求める申請を受けた場合において、被援助者が即時償還又は割賦償還により償還をすることが著しく困難であると認めるときは、立替金の全部又は一部について、3年を超えない期間を定めて、償還を猶予する決定をすることができる。
3 地方事務所長は、被援助者から申請を受け、被援助者に特別の事情があると認めるときは、前項に規定する猶予期間を延長する決定をすることができる。
4 被援助者が前三項の申請をする場合における申請の方法については、第59条の2第2項の規定を準用する。
5 第59条の2第5項の規定は、第1項から第3項までの申請があった場合について、これを準用する。
(終結決定後の償還の免除)
第65条 地方事務所長は、被援助者から、終結決定において定めた立替金の償還の免除を求める申請を受けた場合において、被援助者が第59条の3第1項各号に掲げる要件のいずれかに該当すると認めるときは、理事長の承認を得て、立替金の全部又は一部の償還の免除を決定することができる。ただし、被援助者が相手方等から金銭等を得、又は得る見込みがあるときは、当該金銭等の価額の100分の25に相当する金額については、扶養料、医療費その他やむを得ない支出を要するなど特別の事情のない限り、その償還の免除を決定することができない。
2 被援助者が前項の規定により償還の免除を求める申請をする場合における申請の方法については、第59条の3第2項の規定を準用する。
3 第59条の3第4項の規定は、第1項の申請があった場合について、これを準用する。
4 地方事務所長は、第1項の決定をしたときは、被援助者に決定を通知し、前項の決定をしたときは、被援助者に決定及びその理由を通知する。
(被援助者所在不明等の償還の免除)
第66条 地方事務所長は、被援助者が次の各号に掲げる要件のいずれかに該当すると認めるときは、理事長の承認を得て、立替金の全部又は一部の償還の免除を決定することができる。
一 被援助者の所在が不明であり、かつ、差し押さえることができる財産の価額が強制執行をした場合の費用及び優先して弁済を受ける権利を有する者の当該権利の価額(以下「強制執行をした場合の費用等」という。)の合計額を超えないと認められるとき。
二 被援助者が死亡したとき。
三 被援助者が我が国に住所又は居所を有しないこととなった場合において、再び我が国に住所又は居所を有することとなる見込みがなく、かつ、差し押さえることができる財産の価額が強制執行をした場合の費用等の合計額を超えないと認められるとき。
四 当該立替金の額が少額で、取立てに要する費用に満たないと認められるとき。
五 当該立替金の存在につき法律上の争いがある場合において、勝訴の見込みがないものと認められるとき。
(資料の提出等)
第67条 終結決定後に決定をする場合においては、第35条の規定を準用する。
(みなし消滅)
第68条 地方事務所長は、被援助者について、次の各号に掲げるいずれかの事由が生じたときは、その事由の経過を明らかにした書類を作成し、理事長の承認を得て、被援助者に対する当該立替金の全部又は一部が消滅したものとみなして整理することができる。
一 当該立替金につき消滅時効が完成し、かつ、被援助者においてその援用をする見込みがあること。

二 被援助者が破産法(平成16年法律第75号)第253条その他の法令の規定に基づき、当該立替金につきその責任を免れたこと。

第9款の2 特定援助対象者法律相談援助における費用の支払の免除及びみなし消滅
(被援助者所在不明等の費用の支払の免除)
第68条の2 地方事務所長は、特定援助対象者法律相談援助の被援助者が次の各号に掲げる要件のいずれかに該当すると認めるときは、理事長の承認を得て、費用負担決定において被援助者に負担させることとした費用の全部又は一部の支払の免除を決定することができる。

一 被援助者の所在が不明であり、かつ、差し押さえることができる財産の価額が強制執行をした場合の費用等の合計額を超えないと認められるとき。

二 被援助者が死亡したとき。
三 被援助者が我が国に住所又は居所を有しないこととなった場合において、再び我が国に住所又は居所を有することとなる見込みがなく、かつ、差し押さえることができる財産の価額が強制執行をした場合の費用等の合計額を超えないと認められるとき。
四 当該費用の額が少額で、取立てに要する費用に満たないと認められるとき。
五 当該費用の存在につき法律上の争いがある場合において、勝訴の見込みがないものと認められるとき。
(資料の提出等)
第68条の3 前条の決定をする場合においては、地方事務所長は、必要があると認めるときは、被援助者に対し、資料の提出又は説明を求めることができる。
(みなし消滅)
第68条の4 地方事務所長は、特定援助対象者法律相談援助の被援助者について、次の各号に掲げるいずれかの事由が生じたときは、その事由の経過を明らかにした書類を作成し、理事長の承認を得て、費用負担決定において被援助者に負担させることとした費用の全部又は一部が消滅したものとみなして整理することができる。
一 当該費用につき消滅時効が完成し、かつ、被援助者においてその援用をする見込みがあること。

二 被援助者が破産法(平成16年法律第75号)第253条その他の法令の規定に基づき、当該費用につきその責任を免れたこと。

第10款 不服申立て及び再審査
(不服申立て)
第69条 申込者、第23条ただし書による決定を受けた民事法律扶助契約弁護士・司法書士等、被援助者及び受任者等(以下この節において「利害関係者」という。)は、地方事務所長のした決定(ただし、第69条の7の規定による不服申立てに対する決定を除く。以下「原決定」という。)に不服のある場合には、地方事務所長に対し、不服申立てをすることができる。
2 不服申立ては、原決定の通知が到達した日(第23条の2第1項の決定に対する不服申立てにあっては、原決定の通知が到達した日又は特定援助対象者法律相談援助を実施した日のいずれか遅い日)から30日以内に、地方事務所長に不服申立書を提出してしなければならない。
3 不服申立ては、原決定の効力、その執行又は手続の続行を妨げない。ただし、地方事務所長は、必要があると認めるときは、不服申立てについての決定があるまで、原決定の効力、その執行又は手続の続行の全部又は一部の停止その他の措置を決定することができる。
4 地方事務所長は、前項ただし書の決定をしたときは、利害関係者にその旨を通知する。
(不服申立てがこの業務方法書に定めるところにより行われていない場合)
第69条の2 地方事務所長は、不服申立てが前条第2項の期間経過後になされたものであるとき、その他明らかにこの業務方法書に定めるところにより行われていないと認めるときは、これを却下する旨の決定をすることができる。
(不服申立審査会の構成)
第69条の3 地方事務所長は、不服申立てがあった場合において、前条の規定によりこれを却下しないときは、原決定に関与していない3名の地方扶助審査委員を指名し、不服申立審査会を構成させて、当該不服申立てをその審査に付する。
2 不服申立審査会の委員のうち1名は、地方扶助審査委員長又は地方扶助審査副委員長とする。ただし、地方扶助審査委員長及び地方扶助審査副委員長のいずれもが原決定に関与している場合は、この限りでない。
3 前項の規定により指名された地方扶助審査委員長又は地方扶助審査副委員長は、不服申立審査会の議事を主宰する。ただし、不服申立審査会の委員に地方扶助審査委員長及び地方扶助審査副委員長のいずれもが含まれないときは、委員の互選により議事の主宰者を選任する。
4 地方事務所長は、第1項の規定により不服申立審査会の審査に付したときは、不服申立てをしなかった利害関係者にその旨を通知する。
5 地方事務所長は、不服申立審査会に、原決定の理由となった事実を証する書類その他の物件を提出する。
(不服申立審査会による審理)
第69条の4 不服申立審査会の審理は、非公開とする。
2 不服申立審査会は、必要と認めるときは、利害関係者に出席を求めることができる。
3 不服申立審査会の議事を主宰する委員は、必要と認めるときは、地方事務所長に対し、不服申立てに対する決定をするために必要な事項について、調査又は報告を求めることができる。
(証拠書類等の提出)
第69条の5 利害関係者は、証拠書類又は証拠物を提出することができる。ただし、不服申立てと関連しないものは、この限りでない。
2 不服申立審査会の議事を主宰する委員は、必要があると認めるときは、前項の規定により証拠書類又は証拠物を提出しようとする者に対し、その標目及びこれにより疎明しようとする事実等を記載した書面を提出するよう求めることができる。
3 地方事務所長は、第69条の7に定める決定をしたときは、提出者にこの条の規定により提出された証拠書類又は証拠物を返還する。ただし、同決定に対し再審査の申立てがされた場合は、理事長にこれを送付する。
(不服申立審査会による決定)
第69条の6 不服申立審査会は、不服申立てにつき審査し、理由を付してその採否を決定する。ただし、原決定を変更する旨の決定をするときは、当該不服申立てをしなかった利害関係者に意見を述べる機会を与えなければならない。
2 不服申立審査会の議事は、全委員の過半数をもって決する。
3 不服申立審査会の議事を主宰した委員は、速やかに、地方事務所長に当該不服申立審査会の決定及びその理由を報告する。
(不服申立審査会の決定に基づく地方事務所長の決定)
第69条の7 地方事務所長は、前条第1項の決定に基づき、不服申立てに対する決定(以下「不服申立てに対する決定」という。)を行い、利害関係者に同決定及びその理由を通知する。
2 地方事務所長は、不服申立審査会が不服申立てを採用すべき旨の決定をしたときは、同決定に基づき、自ら原決定を破棄して相当な決定を行う。

3 地方事務所長は、不服申立審査会が不服申立てにつきこの業務方法書に定めるところにより行われていないと認める旨の決定をしたときは、これを却下する旨の決定を行う。

(再審査の申立て)
第70条 利害関係者は、不服申立てに対する決定に不服のある場合には、理事長に対し、再審査の申立てをすることができる。
2 前項の再審査の申立ては、不服申立てに対する決定の通知が到達した日から14日以内に、不服申立てに対する決定をした地方事務所長に再審査申立書を提出してしなければならない。
3 前項の再審査申立書の提出を受けた地方事務所長は、不服申立てに対する決定に関する一件記録とともに、理事長にこれを送付する。
4 再審査申立ては、不服申立てに対する決定(不服申立てを採用せず又はこれを却下する旨の決定の場合には原決定をも含む。以下この項において同じ。)の効力、その執行又は手続の続行を妨げない。ただし、理事長は、必要があると認めるときは、再審査申立てについての決定があるまで、不服申立てに対する決定の効力、その執行又は手続の続行の全部又は一部の停止その他の措置を決定することができる。
5 理事長は、前項ただし書の決定をしたときは、利害関係者にその旨を通知する。
(再審査申立てがこの業務方法書に定めるところにより行われていない場合)
第70条の2 理事長は、再審査申立てが前条第2項の期間経過後になされたものであるとき、その他明らかにこの業務方法書に定めるところにより行われていないと認めるときは、これを却下する旨の決定をすることができる。
(再審査委員会の構成)
第70条の3 理事長は、再審査申立てがあった場合において、前条の規定によりこれを却下しないときは、不服申立てに対する決定、不服申立審査会の決定又は原決定に関与していない3名の本部扶助審査委員を指名し、再審査委員会を構成させて、当該再審査申立てをその審査に付する。
2 再審査委員会の委員のうち1名は、本部扶助審査委員長又は本部扶助審査副委員長とする。ただし、本部扶助審査委員長及び本部扶助審査副委員長のいずれもが不服申立てに対する決定、不服申立審査会の決定又は原決定に関与している場合は、この限りでない。
3 前項の規定により指名された本部扶助審査委員長又は本部扶助審査副委員長は、再審査委員会の議事を主宰する。ただし、再審査委員会の委員に本部扶助審査委員長及び本部扶助審査副委員長のいずれもが含まれないときは、委員の互選により議事の主宰者を選任する。
4 理事長は、第1項の規定により再審査委員会の審査に付したときは、再審査申立てをしなかった利害関係者にその旨を通知する。
5 理事長は、再審査委員会に、地方事務所長から送付された一件記録を提出する。
(再審査委員会による審理)
第70条の4 再審査委員会の審理は、非公開とする。
2 再審査委員会は、必要と認めるときは、利害関係者に出席を求めることができる。
3 再審査委員会の議事を主宰する委員は、必要と認めるときは、理事長又は地方事務所長に対し、再審査申立てに対する決定をするために必要な事項について、調査又は報告を求めることができる。
(証拠書類等の提出)
第70条の5 利害関係者は、証拠書類又は証拠物を提出することができる。ただし、再審査申立てと関連しないものは、この限りでない。
2 再審査委員会の議事を主宰する委員は、必要があると認めるときは、前項の規定により証拠書類又は証拠物を提出しようとする者に対し、その標目及びこれにより疎明しようとする事実等を記載した書面を提出するよう求めることができる。
3 理事長は、第70条の7に定める決定(同条第2項の地方事務所長に差し戻す決定を除く。)をしたときは、速やかに、提出者に第1項の規定により提出された証拠書類又は証拠物を返還する。
4 理事長は、第70条の7第2項の規定により地方事務所長に差し戻す決定をしたときは、当該地方事務所長に前項の証拠書類又は証拠物を送付する。
(再審査委員会による決定)
第70条の6 再審査委員会は、再審査申立てにつき審査し、理由を付してその採否を決定する。ただし、不服申立てに対する決定を変更する旨の決定をするときは、再審査申立てをしなかった利害関係者に意見を述べる機会を与えなければならない。
2 再審査委員会の議事は、全委員の過半数をもって決する。
3 再審査委員会の議事を主宰した委員は、速やかに、理事長に当該再審査委員会の決定及びその理由を報告する。
(再審査委員会の決定に基づく理事長の決定)
第70条の7 理事長は、前条第1項の決定に基づき、再審査申立てに対する決定を行い、利害関係者に同決定及びその理由を通知する。
2 理事長は、再審査委員会が再審査申立てを採用すべき旨の決定をしたときは、同決定に基づき、不服申立てに対する決定を破棄して事案を地方事務所長に差し戻し、又は自ら相当な決定を行う。
3 理事長は、再審査委員会が再審査申立てにつきこの業務方法書に定めるところにより行われていないと認める旨の決定をしたときは、これを却下する旨の決定を行う。
(差し戻し決定後の手続)
第70条の8 地方事務所長は、前条の規定により不服申立てに対する決定を破棄して事案を地方事務所長に差し戻す旨の決定がなされたときは、第69条の3から第69条の6までに規定する手続(ただし、「原決定」とあるのは、「再審査の申立ての対象となった決定及びその基となった不服申立審査会の決定」と読み替える。)により、事案を再考し、相当な決定を行う。

2 前項の場合において、理事長が再審査申立てを相当と認める理由とした事実上及び法令上(業務方法書及びその下部規則を含む。)の判断は、地方事務所長及び不服申立審査会を拘束する。

第11款 更正決定
(更正決定)
第70条の9 地方事務所長は、自らがした決定に計算違い、誤記その他これらに類する明白な誤りがあるときは、申請により又は職権で、いつでも更正決定をすることができる。
2 地方事務所長は、前項の決定をした場合には、速やかに利害関係者に同決定及びその理由を通知する。

3 前二項の規定は、理事長が第70条の7に定める決定をした場合について準用する。

第7章 雑則
(細則への委任)
第101条 センターは、この業務方法書に定めるもののほか、業務の運営に関し、必要な事項について細則を定める。

* 法テラスHPの「リーフレット・パンフレット」「民事法律扶助のしおり」等が載っています。

最高裁判所長官の祝辞(平成26年度以降)

目次
1 最高裁判所長官の祝辞
2 最高裁判所長官の祝辞のサイズ
3 関連記事その他

1 最高裁判所長官の祝辞
・ 令和 6年度の祝辞4通
・ 令和 5年度の祝辞1通
・ 令和 4年度の祝辞6通
・ 令和 3年度の祝辞1通
・ 令和 2年度の祝辞2通
・ 令和 元年度の祝辞3通
・ 平成30年度の祝辞6通
 平成29年度の祝辞4通
 平成28年度の祝辞2通
 平成27年度の祝辞4通
 平成26年度の祝辞7通
* 「令和3年10月26日付の行政書士制度70周年記念式典における大谷直人最高裁判所長官の祝辞」とか,「平成26年度最高裁判所長官の祝辞7通」といったファイル名です。

* 令和2年11月29日開催の,議会開設百三十年記念式典における祝辞の動画です。

2 最高裁判所長官の祝辞のサイズ
・ 令和4年度の祝辞はA4サイズとA3サイズが混在しています。
・ 令和3年度の祝辞はA3サイズです。
・ 平成29年度以前の祝辞及び令和2年度の祝辞はA4サイズです。
・ 平成30年度及び令和元年度の祝辞はB4サイズです。


3 関連記事その他
(1)ア 最高裁判所判事の祝辞を以下のとおり掲載しています。
平成30年度令和3年度令和4年度令和5年度令和6年度
イ 「令和5年度の最高裁判所判事の祝辞2通」といったファイル名です。
(2) 以下の記事も参照してください。
・ 最高裁判所長官任命の閣議書
 最高裁判所判事任命の閣議書
 最高裁判所裁判官の任命に関する各種説明
 高等裁判所長官任命の閣議書

修習給付金制度を創設した平成29年の裁判所法改正法に関する,参議院法務委員会における国会答弁資料

目次
第1 修習給付金制度を創設した平成29年の裁判所法改正法に関する,参議院法務委員会における国会答弁資料
第2 関連記事その他

第1 修習給付金制度を創設した平成29年の裁判所法改正法に関する,参議院法務委員会における国会答弁資料
1 平成29年4月18日の,元榮太一郎参議院議員(自民党)の以下の質問に対するもの
① 修習給付金制度の導入に至った理由及びその背景について,法務当局に問う。
② 今回の制度設計に当たり,どのような検討により,基本給付金を月額13.5万円,住居給付金を月額3.5万円とする制度としたのか,給費制下の支給額と比較して低いのではないか,法務当局に問う。
③ 今回新たな給付制度を導入しつつ,貸与制を併存させる理由は何か,貸与制の内容日打て見直しをするのか,法務当局に問う。
④ 現行貸与制下の司法修習生に対して救済措置を講ずるべきではないか,法務当局に問う。
⑤ 基本給付金の額を検討するに当たって,修習期間中の交通費は考慮されたのか,法務当局に問う。
⑥ 法曹資格取得までの期間を短縮するため,法科大学院修了前に司法試験の受験を可能とし,4月から司法修習を開始できるようにすべきと考えるが,法務当局の見解を問う。
⑦ 司法修習期間が1年間と短期間である中,懲戒的措置として戒告を設ける意味はあるのか,法務当局に問う。
⑧ 今後とも,法曹の魅力を高め,法曹人材を確保するための不断の検討を続けるべきではないか,法務大臣の所見を問う。

2 平成29年4月18日の有田芳生参議院議員(民進党)の以下の質問に対するもの
① 本改正法案の立法目的は何か,法務大臣に問う。
② 本改正法案により,法曹志望者は増えるのか,法務当局に問う。
③ 司法試験出願者数の推移について,法務当局に問う。
④ 法曹志望者が減少した理由について,どのように考えるか,法務当局に問う。
⑤ 法科大学院の課程を修了したことを要件とする現行司法試験の受験資格を見直すべきではないか,法務当局に問う。
⑥ 法科大学院修了者の司法試験合格率が,予備試験合格者の司法試験合格率より大幅に低いのは,司法試験法第5条違反ではないか,法務当局に問う。
⑦ 有為な法曹人材の確保に向けた法務大臣の決意を問う。

3 平成29年4月18日の,真山勇一参議院議員(民進党)の以下の質問に対するもの
① 各種の「子どもの人気職業ランキング」等で法曹関係者の人気下落が著しいが,この点につき,法務大臣の見解を問う。
② 小学生や中学生に対し法曹の魅力を伝える努力をすべきではないか,法務当局に問う。
③ 司法修習制度が存在する理由及び司法修習生に対し修習専念義務が課されている理由について,法務当局に問う。
④ 給費制から貸与制に移行した理由について,法務当局に問う。
⑤ 登録5年目の弁護士の平均的な所得額はどうなっているか,法務当局に問う。
⑥ 登録5年目の弁護士の所得状況に照らし,貸与金の返還義務の負担の軽重についてどのように考えるか,法務大臣の見解を問う。
⑦ 現行の貸与制下の司法修習生に対して救済的措置を講ずるべきではないか,法務大臣の所見を問う。
⑧ 現行の貸与制下の司法修習生に対する救済的措置の是非について検討したことがあるか,法務当局に問う。
⑨ 現行の貸与制下で司法修習を終えて弁護士となった者による独立開業を支援すべきではないか,法務当局の見解を問う。

4 平成29年4月18日の,佐々木さやか参議院議員(公明党)の以下の質問に対するもの

① 修習給付金創設の趣旨及び背景について,法務当局に問う。
② 修習給付金と給費制下における給費の性格や金額の違いについて,法務当局に問う。
③ 法曹有資格者の活動領域の拡大に今後も努めるべきではないか,法務当局に問う。
④ 今回の改正で,修習の停止及び戒告の制度を設けた理由について,法務当局に問う。
⑤ 改正後の裁判所法第68条第1項で,心身の故障等を罷免事由として明記した理由について,法務当局に問う。
⑥ 修習給付金を受け取って法曹となった者の社会貢献活動の在り方についてどのように考えるか,法務大臣の見解を問う。

5 平成29年4月18日の東徹参議院議員(日本維新の会)の以下の質問に対するもの
① 弁護士会は強制加入団体であると言われているが,それに違いはないか,法務当局に問う。
② 弁護士会のような強制加入団体では,政治的中立性を確保することが極めて重要であると考えるが,法務大臣の見解を問う。
③ 弁護士会において,政治的中立性が適切に確保されるため,どのような対策が行われているのか,それが効果的であるのか,法務当局に問う。
④ 今後,法曹をどこまで増やす必要があるのか議論がある中で,なぜ法曹志望者を確保するために給付金制度が必要となるのか,法務大臣の見解を問う。
⑤ 貸与制を導入した理由について,法務当局に問う。
⑥ 司法修習生に対する経済的支援策として,修習給付金制度以外の選択肢を検討しなかったのか,法務当局に問う。
⑦ 昨年12月に法曹三者間において修習給付金制度の内容について確認がされたが,なぜ法曹三者で確認したのか,法務当局の見解を問う。
⑧ なぜ,弁護士等の養成課程において司法修習が必要なのか,法務大臣の見解を問う。
⑨ 修習給付金制度の創設により,国の財政的負担が増大することから,裁判所法を改正して司法修習の期間を短縮すべきではないか,法務当局の見解を問う。

6 平成29年4月18日の,山添拓参議院議員(日本共産党)の以下の質問に対するもの

① 質の高い法曹を輩出する理由についてどのように考えているか,法務大臣の見解を問う。
② 本改正法案は,貸与制に移行したことで法曹志望者の減少に拍車がかかったという反省を踏まえて提出したものか,法務大臣の見解を問う。
③ 給費制下の支給金額及び貸与制下の貸与額は,修習専念義務の下,司法修習生が修習生活を送る上で必要な額であるという前提で制度設計がなされていたのか,法務当局に問う。
④ どのような検討により,基本給付金を月額13.5万円,住居給付金を月額3.5万円とする制度としたのか,法務当局に問う。
⑤ 貸与制を併存させる理由について,法務当局に問う。
⑥ 本改正法案は,修習給付金だけでは生活できない司法修習生がいるという前提で制度設計されたものか,法務大臣の認識を問う。
⑦ 現行貸与制下の司法修習生の救済について,法務大臣の見解を問う。

7 平成29年4月18日の,糸数慶子参議院議員(沖縄社会大衆党)の以下の質問に対するもの
① 平成29年司法試験出願者数について,法務当局に問う。
② 平成18年(2006年)以降の司法試験出願者数の推移について,法務当局に問う。
③ 法曹志望者の減少の要因について,法務当局に問う。
④ 国選弁護人を10年間担っているある弁護士の方が「法曹を養成する段階では充分な国費を投入することがまずもって求められている。」と述べているが,法曹養成の重要性について,法務大臣の見解を問う。
⑤ 現行貸与制下の司法修習生を救済する必要性があるのではないか,法務大臣の見解を問う。

8 平成29年4月18日の,山口和之参議院議員(無所属)の以下の質問に対するもの

① 本改正法案で「修習の停止」及び「戒告」を新たに設ける趣旨は何か,また,これらはどのような効果を持つ処分か,法務当局に問う。
② 裁判所法で規定されている司法修習制度の目的と意義についてどのように考えるか,法務当局に問う。
③ 司法修習を経ずに弁護士となるルートとして,どのようなものがあるか,また,そのようなルートを経て弁護士になった者と,司法修習を経て弁護士となった者とでは,その資格等に違いがあるか,法務当局に問う。
④ 司法試験合格者のうち,かつては新司法試験組より旧司法試験組の方が,現在は法科大学院組より予備試験組の方が,就職に有利な扱いを受けていると聞くが,法科大学院を経た者が低い評価を受ける原因をどのように考えるか,法務当局に問う。
⑤ 今後,法科大学院改革を含む法曹養成制度改革にどのように取り組んでいくのか,法務大臣の決意を問う。

第2 関連記事その他
1 参議院法務委員会の会議録のうち,平成29年4月13日開催分及び同月18日開催分を掲載しています。
2 以下の記事も参照してください。
・ 修習給付金制度を創設した平成29年の裁判所法改正法に関する,衆議院法務委員会における国会答弁資料
・ 裁判所職員定員法の一部を改正する法律に関する国会答弁資料等
・ 裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律に関する国会答弁資料等

修習給付金制度を創設した平成29年の裁判所法改正法に関する,衆議院法務委員会における国会答弁資料

目次
第1 修習給付金制度を創設した平成29年の裁判所法改正法に関する,衆議院法務委員会における国会答弁資料
第2 関連記事その他

第1 修習給付金制度を創設した平成29年の裁判所法改正法に関する,衆議院法務委員会における国会答弁資料
1 平成29年3月21日の,安藤裕衆議院議員(自民党)の以下の質問に対するもの
① 司法修習生に対する経済的支援が給費制から貸与制に変わった理由,そして,今回,給付金制度を新設した理由について,法務当局に問う。
② 課税関係について,なぜ給費制下の給与所得から,給付金は雑所得に変わるのか,年金や健康保険は国民年金や国民健康保険ということだが,これもなぜ給費制下の取扱いと変わるのか,法務当局に問う。
③ 大学の給付型奨学金も今国会で法案が提出されているが,司法修習生で奨学金と修習資金の両方の貸与を受けるとかなりの負債を負うことになる。65期から70期までの司法修習生の救済策について,法務当局に問う。
④ 法曹志望者の減少理由をどのように考えているか,法務当局に問う。
⑤ 弁護士になっても就職できない,また収入が低いという減少が現れており,それが有為な法曹人材の確保のため,今後法務省としてどのように取り組むのか,法務大臣に問う。

2 平成29年3月21日の,國重徹衆議院議員(公明党)の以下の質問に対するもの
① 修習給付金制度の導入の理由について法務当局に問う。
② 平成27年6月の法曹養成制度改革推進会議決定に基づき修習給付金制度の制度設計を担った法務省では,どのような検討により,基本給付金を月額13.5万円,住居給付金を月額3.5万円とする制度設計をしたのか,法務当局に問う。
③ 今後の修習給付金の金額水準の見直しの在り方につき,制度設計を担った法務省としてはどのように考えているのか,法務当局に問う。
④ 修習給付金について,給付型奨学金等とは異なり,司法修習生に一律に支払う理由につき,法務当局に問う。
⑤ 司法修習生の懲戒的措置に関する規程の整備として,罷免以外に修習の停止及び戒告を設ける理由につき,法務当局に問う。
⑥ 修習停止の期間中に修習給付金は支給されるのか,法務当局に問う。
⑦ 昨年12月の法務省,最高裁判所及び日本弁護士連合会の確認にある「修習の成果の社会還元を推進するための手当て」に関する検討状況につき,法務当局に問う。
⑧ 法曹志望者が大幅に減少している中,今後の法曹養成制度の改革に向けた決意につき,法務大臣に問う。

3 平成29年3月22日の,井出庸生衆議院議員(民進党)の以下の質問に対するもの
① 司法修習生の実務修習地についてどのように決まるのか,希望は通るのか,法務大臣に問う。
② 司法修習生の修習先に応じた経済的負担を把握するため,司法修習生の経済的負担につき,アンケートなどの実態調査はしているのか,法務大臣に問う。
③ ①実家から修習先へ通勤できる修習生,②従来の居住地から引っ越しをすることなく修習地に通勤できる修習生,③実家等から修習先への通勤が不可能で,新たに住居を確保することを迫られる修習生の割合は過去5年でそれぞれどの程度か,法務大臣に問う。
④ 住居費に応じた司法修習生に対する経済的支援はどの程度あり,実体としてどれほどの住宅補助の役割を果たしているのか,法務大臣に問う。
⑤ 司法修習生は,司法修習において,罪刑法定主義や刑法の謙抑主義を改めて学ぶのか,法務大臣に問う。
⑥ 国際法,国際人権法,国際刑事法については,司法修習でどのような形でどのくらいの時間をかけて学ぶのか,法務大臣に問う。
⑦ 将来の司法を担う人材である司法修習生が,激変する国際法,国際人権法,国際刑事法を学ぶ大切さにつき,法務大臣の所見を問う。
⑧ 司法修習において,双罰性についての考え方,日本の裁判例などは教えるのか,法務大臣に問う。
⑨ 司法修習において,国際法と国内法との優先順位,国際法の実効性についてどう教えるのか,法務大臣に問う。

4 平成29年3月22日の,逢坂誠二衆議院議員(民進党)の以下の質問に対するもの
① 法曹志望者の減少の要因と解決策につき,法務大臣に問う。
② 司法試験制度の抜本的な見直しにつき,法務大臣に問う。
③ 修習給付金制度の創設は歓迎すべきことだが,修習給付金制度の課題をどのように考えているか,法務大臣に問う。
④ 修習給付金の金額は適切であると考えるか,法務大臣の所見を問う。
⑤ 修習給付金の税務上の取扱いにつき,法務大臣に問う。
⑥ 司法修習生の社会保険の取扱いにつき,法務大臣に問う。
⑦ 司法修習修了者の社会貢献の在り方につき,法務大臣に問う。
⑧ 現行貸与制と修習給付金制度との制度間の不公平につき,法務大臣に問う。

5 平成29年3月22日の,階猛衆議院議員(民進党)の以下の質問に対するもの
① 裁判所法改正法案の立法目的は何か,法務大臣に問う。
② 同改正法案で立法目的は達せられるのか,法務大臣に問う。
③ 立法目的を達するために,同改正法案以外に他の選択肢を検討したのか,法務大臣に問う。
④ 司法試験受験資格を見直すべきではないか,法務大臣に問う。
⑤ 予備試験合格者の司法試験合格率が法科大学院修了者の司法試験合格率を上回り続ける理由について,法務大臣に問う。

6 平成29年3月22日の,松浪健太衆議院議員(日本維新の会)の以下の質問に対するもの
① 法曹志望者の減少の要因につき,どのように考えているか,法務当局に問う。
② 弁護士の収入について,平成23年の調査と平成28年の調査を比較して所得中央値が半減した理由は何か,法務当局に問う。
③ 法科大学院出身者である弁護士の平均年収について,法務当局に問う。
④ 法曹人口増大が,弁護士の収入など弁護士の需給バランスに与えた影響について,法務当局に問う。
⑤ 平成28年司法試験について,予備試験合格による受験資格者と法科大学院修了による受験資格者のそれぞれの司法試験合格率について,法務当局に問う。

7 平成29年3月22日の,藤野保史衆議院銀(日本共産党)の以下の質問に対するもの
① 修習給付金制度創設の意義について,法務大臣の所見を問う。
② 今回の制度設計をした法務省では,どのような検討により,基本給付金を月額13.5万円,住居給付金を月額3.5万円とする制度としたのか,法務当局に問う。
③ 現行の貸与制下の司法修習生に不公平が生じているが,貸与制下の司法修習生に対する経済的措置や救済措置を講ずべきではないか,法務大臣の所見を問う。
④ 司法修習生に対する懲戒的措置の整備により,司法修習生による自主的な法曹としての識見を高めるための諸活動を萎縮させることにならないか,法務大臣の所見を問う。
⑤ 戦前と異なり,一元的な法曹養成である現行の司法修習を行うことの意義について,法務当局に問う。

8 平成29年3月31日の,階猛衆議院議員(民進党)の以下の質問に対するもの
① 修習給付金を支給する制度を導入した上で,現行制度を維持した場合,来年の司法試験の受験者数は増えるのか,法務大臣の所見を問う。
② 法科大学院修了者の司法試験合格率が予備試験合格者の司法試験合格率より著しく低いことからすれば,予備試験は法科大学院修了者と同等の学識を有することを判定するという司法試験法第5条に照らし,法科大学院は,本来,法科大学院を修了すべきでない者を修了させていることになるのではないか,法務大臣の所見を問う。
③ 法科大学院の修了認定を厳しくし,司法試験法第5条のとおりに法科大学院を修了すべき者に法科大学院修了資格を付与していれば,司法試験受験者は,現在よりもっと減少するのではないか,法務大臣の所見を問う。
④ 仮に,来年も司法試験の受験者数が減少した場合,合格者数1,500人以上という目的は達成できるのか,法務大臣の所見を問う。
⑤ 3月22日の質問時に,私の「まず司法試験の受験資格を見直すことだ」という質問に対し,大臣は「委員のご指摘を踏まえて,検討をしていくプロセスを用意すれば,それはそれで非常に大きな前進になるのではないか」と答弁したが,検討していくプロセスとは具体的に何か,法務大臣の所見を問う。
⑥ 3月22日の質問時に,私が示した法学部に在籍する学生に対する法曹志望に関するアンケートにつき,大臣は「こういう精緻な資料を何枚かいただいてこの話に臨んだことは,私は残念ながら初めてだ」と答弁したが,肝心なデータを部下から得ていないのは,法務省の組織の在り方として問題ではないか,法務大臣の所見を問う。
⑦ 法曹志願者を量的にも質的にも高めていくためには,修習給付金を支給する制度の復活だけでなく,司法試験の受験資格の見直しが不可欠ではないか,法務大臣の所見を問う。

9 平成29年3月31日の,今野智博衆議院議員(自民党)の以下の質問に対するもの
① 修習給付金制度の意義と,基本給付金を司法修習生全員に一律に支給する制度とした理由について,法務当局に問う。
② これまでの貸与世代の修習生について,何らかの救済策を講じるべきではないか,法務当局に問う。
③ 法曹志望者の確保のため,弁護士が行政庁や企業などで活躍分野を広げる取組が重要と考えるが,法曹有資格者の活動領域の拡大にどのように取り組むのか,法務大臣に問う。

10 平成29年3月31日の,山尾志桜里衆議院議員(民進党)の以下の質問に対するもの
① 「谷間の世代」である現行貸与制下の司法修習生の人数と全法曹人口につき,法務大臣に問う。
② 法曹志望者の減少の理由につき,法務大臣に問う。
③ 「谷間の世代」である現行貸与制下の司法修習生に対して救済措置を講じない理由につき,法務大臣に問う。
④ 法務省としては,どのような検討の結果,現行貸与制下の司法修習生に対して救済措置を講じないこととしたのか,これまでの検討状況の詳細につき,法務大臣に問う。
⑤ 現行貸与制下の司法修習生に対する救済措置を講ずるか否かにつき,法曹養成制度改革連絡協議会で検討されたのか,法務大臣に問う。
⑥ 法曹養成制度改革連絡協議会の議事録が非公開とされている理由は何か,法務大臣に問う。
⑦ (最高裁判所が説明する)予算規模からすれば,現行貸与制下の司法修習生に対して救済措置を講ずるべきではないか,法務大臣の所見を問う。
⑧ 昨年12月に法曹三者間で確認された「修習の成果の社会還元」とは何か,法務大臣に問う。
⑨ 「修習の成果の社会還元」と弁護士自治との関係につき,法務大臣に問う。

11 平成29年3月31日の,國重徹衆議院議員(公明党)の以下の質問に対するもの
① 司法試験の合格者について,年間3,000人目標を撤回し,年間1,500人程度とした理由は何か,法務当局に問う。
② 司法修習終了後の弁護士未登録者数の状況は,最近どのような傾向にあるか,法務当局に問う。
③ 法曹有資格者の活動領域の拡大について,法務省としても,取組をバックアップしていくべきではないか,法務当局に問う。

第2 関連記事その他
1 衆議院法務委員会の会議録のうち,平成29年3月21日開催分同月22日開催分同月24日開催分及び同月31日開催分を掲載しています。
2 以下の記事も参照してください。
・ 修習給付金制度を創設した平成29年の裁判所法改正法に関する,参議院法務委員会における国会答弁資料
・ 裁判所職員定員法の一部を改正する法律に関する国会答弁資料等
・ 裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律に関する国会答弁資料等
 司法修習生の給費制,貸与制及び修習給付金

裁判所職員定員法の一部を改正する法律に関する国会答弁資料等

目次
第1 国会答弁資料及び法律案審議録
◯裁判所職員定員法の一部を改正する法律(令和 7年4月18日法律第23号)
◯裁判所職員定員法の一部を改正する法律(令和 6年4月12日法律第14号)
◯裁判所職員定員法の一部を改正する法律(令和 5年4月14日法律第10号)
◯裁判所職員定員法の一部を改正する法律(令和 4年4月22日法律第30号)
◯裁判所職員定員法の一部を改正する法律(令和 3年4月14日法律第20号)
◯裁判所職員定員法の一部を改正する法律(令和 2年4月20日法律第20号)
◯裁判所職員定員法の一部を改正する法律(平成31年4月26日法律第15号)
◯裁判所職員定員法の一部を改正する法律(平成30年4月18日法律第14号)
◯裁判所職員定員法の一部を改正する法律(平成29年4月21日法律第17号)
第2 裁判所職員の定員の推移
1 裁判所職員定員法(昭和26年3月30日法律第53号)に基づく定員の推移
2 沖特法63条に基づく別枠の定員
3 補足説明
第3 技能労務職員の削減に関する国会答弁
第4 令和3年3月12日の衆議院法務委員会の付帯決議,及び日本共産党の反対討論
1 令和3年3月12日の衆議院法務委員会の付帯決議
2 令和3年3月12日の日本共産党の反対討論
第5 定員をめぐる状況に関する最高裁の認識(令和3年6月時点)
第6 定員法に関する国会答弁
第7 国政調査権と国会答弁義務
第8 最高裁判所長官代理者の場合,国会答弁資料が存在しない場合があること
第9 関連記事その他

*1 「衆議院の議案情報」を見れば,裁判所職員定員法の一部を改正する法律が分かります。
*2 ①裁判所職員定員法の一部を改正する法律(令和4年4月22日法律第30号)に関する国会答弁資料(令和4年3月4日の衆議院法務委員会),②令和4年の裁判所職員定員法の改正に関する法律案審議録(法務省開示分),及び③裁判所職員定員法の一部を改正する法律案(第208回国会提出分)の説明資料(②の文書に含まれています。)といったファイル名で掲載しています。
*3 裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律に関する国会答弁資料等も参照してください。

第1 国会答弁資料及び法律案審議録
◯裁判所職員定員法の一部を改正する法律(令和 7年4月18日法律第23号)
(1) 国会答弁資料
・ 令和7年3月14日の衆議院法務委員会
・ 令和7年4月10日の参議院法務委員会
(2) 法律案審議録(法務省開示分)
→ 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案 説明資料が含まれています。
◯裁判所職員定員法の一部を改正する法律(令和 6年4月12日法律第14号)
(1) 国会答弁資料
・ 令和6年3月15日の衆議院法務委員会
・ 令和6年4月 4日の参議院法務委員会
(2) 法律案審議録(法務省開示分)
→ 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案 説明資料が含まれています。
裁判所職員定員法の一部を改正する法律(令和5年4月14日法律第10号)
(1) 国会答弁資料
・ 令和5年3月10日の衆議院法務委員会
・ 令和5年4月 6日の参議院法務委員会
(2) 法律案審議録(法務省開示分)
→ 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案 説明資料が含まれています。
裁判所職員定員法の一部を改正する法律(令和4年4月22日法律第30号)
(1) 国会答弁資料
・ 令和4年3月 4日の衆議院法務委員会
・ 令和4年4月14日の参議院法務委員会
(2) 法律案審議録(法務省開示分)
→ 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案 説明資料が含まれています。


裁判所職員定員法の一部を改正する法律(令和3年4月14日法律第20号)
(1) 国会答弁資料
・ 令和3年3月12日の衆議院法務委員会(法務省)
・ 令和3年3月12日の衆議院法務委員会(最高裁判所)
・ 令和3年4月 6日の参議院法務委員会
(2) 法律案審議録(法務省開示分)
→ 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案 説明資料が含まれています。

裁判所職員定員法の一部を改正する法律(令和2年4月20日法律第20号)
(1) 国会答弁資料
・ 令和2年3月31日の衆議院法務委員会
・ 令和2年4月16日の参議院法務委員会
(2) 法律案審議録(法務省開示分)
→ 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案 説明資料が含まれています。

裁判所職員定員法の一部を改正する法律(平成31年4月26日法律第15号)
(1) 国会答弁資料
・ 平成31年3月22日の衆議院法務委員会
→ 参議院法務委員会に関する分はなぜかないです。
(2) 法律案審議録(法務省開示分)
→ 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案 説明資料が含まれています。

裁判所職員定員法の一部を改正する法律(平成30年4月18日法律第14号)
(1) 国会答弁資料
・ 平成30年3月30日の衆議院法務委員会
→ 参議院法務委員会に関する分はなぜかないです。
(2) 法律案審議録(法務省開示分)
→ 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案 説明資料(平成29年12月)が含まれています。

裁判所職員定員法の一部を改正する法律(平成29年4月21日法律第17号)
(1) 法務省作成の説明文書
① 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案の概要
② 判事の増員と判事補の減員の理由について
(2) 衆議院での国会答弁資料
ア 平成29年3月31日の階猛衆議院議員(民進党)の以下の質問に対するもの
① 最高裁判所は,判事補の欠員が増えた理由について,司法修習生の質が低下したからではなく,弁護士業界との競争激化により,任官者を確保しにくいからであると説明しているが,このような説明を裏付けるデータはなく,不合理ではないか,法務大臣の見解を問う。
② 判事補の欠員が増えたのは,司法修習生の質が低下したからではないか,法務大臣の所見を問う。
③ 判事補の定員の充足に努めるとの昨年の付帯決議があったにもかかわらず,判事補の欠員が拡大していることからすれば,判事補の定員を更に削減すべきではないか,法務大臣の所見を問う。
(3) 参議院での国会答弁資料
ア 平成29年4月11日の佐々木さやか参議院議員(公明党)の以下の質問に対するもの
① 家事紛争の解決を含め,認証ADRの利用促進に向けた取組について,法務大臣に問う。
イ 平成29年4月11日の仁比聡平参議院議員(共産党)の以下の質問に対するもの
① 本年1月,長崎市において,元夫からのストーカー被害を訴えていた女性が,元夫との離婚時の取り決めに従って,息子と面会させるために元夫を訪ねたところ,元夫に殺害され,元夫も自殺したという事件が発生したが,これについて法務大臣の所見を問う。
② 家事事件の複雑困難化や事件の増加により,家庭裁判所の役割や家庭裁判所調査官による専門的な調査の必要性が増大しており,家庭裁判所調査官の抜本的な増員が必要ではないか,法務大臣の所見を問う。
ウ 平成29年4月11日の山口和之参議院議員(無所属)の以下の質問に対するもの
① 速記官のいない裁判所が存在する状況は,「各裁判所に裁判所速記官を置く。」と定める裁判所法第60条の2第1項に反するのではないか,法務当局に問う。
② 政府は,速記官制度の存続について,どのような方針か,近い将来,裁判所法第60条の2第1項を変更する予定があるのか,法務当局に問う。
③ 弁護士強制制度が採られている場合とそうでない場合のそれぞれのメリット・デメリットについて,法務当局に問う。
④ 民事訴訟の事件数が増加しないことについて,政府として,どのような問題があると考えているのか。また,民事訴訟の事件数を増加させるために,政府として,どのような対策を行っているのか,法務当局に問う。

第2 裁判所職員の定員の推移
1 裁判所職員定員法(昭和26年3月30日法律第53号)に基づく定員の推移
* 裁判所職員の予算定員の推移と対応しています。
(1) 判事の定員の推移
令和 2年度以降:2155人
平成31年度:2125人
平成30年度:2085人
平成29年度:2035人 平成28年度:1985人
平成27年度:1953人 平成26年度:1921人
平成25年度:1889人 平成24年度:1857人
平成23年度:1827人 平成22年度:1782人
平成21年度:1717人 平成20年度:1677人
平成19年度:1637人 平成18年度:1597人
平成17年度:1557人 平成16年度:1517人
平成15年度:1450人 平成14年度:1420人
平成13年度:1390人
昭和62年度ないし平成12年度:1360人
(2) 判事補の定員の推移
令和 5年度以降:842人
令和 4年度:857人
令和 2年度ないし令和3年度:897人
平成31年度:927人 平成30年度:952人
平成29年度:977人
平成22年度ないし平成28年度:1000人
平成21年度:1020人
平成20年度:985人 平成19年度:950人
平成18年度:915人 平成17年度:880人
平成16年度:845人 平成15年度:829人
平成14年度:814人
平成12年度ないし平成13年度:799人
平成11年度:729人 平成10年度:699人
平成 9年度:679人 平成 8年度:659人
平成 7年度:644人 平成 6年度:632人
平成 5年度:622人 平成 4年度:615人
平成 3年度:608人
昭和53年度ないし平成2年度:603人
(3) 簡易裁判所判事の定員の推移
平成16年度以降:806人
平成2年度ないし平成15年度:794人
平成元年度:789人 昭和63年度:784人
昭和50年度ないし昭和62年度:779人
(4) 裁判官以外の裁判所職員の定員の推移
令和 5年度以降:2万1744人
令和 4年度:2万1775人
令和 3年度:2万1801人
令和 2年度:2万1818人 平成31年度:2万1835人
平成30年度:2万1848人 平成29年度:2万1883人
平成28年度:2万1918人 平成27年度:2万1954人
平成26年度:2万1990人 平成25年度:2万2026人
平成24年度:2万2059人
平成21年度ないし平成23年度:2万2089人
平成18年度ないし平成20年度:2万2086人
平成17年度:2万2083人 平成16年度:2万2073人
平成15年度:2万1673人 平成14年度:2万1664人
平成13年度:2万1657人 平成12年度:2万1648人
平成11年度:2万1632人 平成10年度:2万1613人
平成 9年度:2万1592人 平成 8年度:2万1571人
平成 7年度:2万1550人 平成 6年度:2万1526人
平成 5年度:2万1501人 平成 4年度:2万1477人
平成 3年度:2万1454人 平成 2年度:2万1426人
平成 元年度:2万1401人 昭和63年度:2万1376人
昭和62年度:2万1351人 昭和61年度:2万1344人
昭和60年度:2万1343人
2 沖特法63条に基づく別枠の定員
(1) 昭和47年度から平成15年度までの間,裁判所職員定員放屁基づく定員とは別枠の定員として,沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律(略称は「沖特法」です。)63条に基づく定員がありました。
(2) 沖特法63条に基づく予算定員につき,昭和47年度の場合,判事補20人,判事補が21人,簡裁判事が12人であり,平成15年度の場合,判事が25人,判事補が6人,簡裁判事が12人でした。
3 補足説明
(1) 法務省HPの「国会提出主要法律案」に,裁判所職員定員法の改正案が載っています。
(2)ア 判事補の定員のピークは平成21年度ないし平成28年度ですから,10年後の令和8年度までに判事の定員の減少が開始するかもしれません。
イ 判事補の現在員は定員を全く充足していませんから,判事補の定員の減少は裁判所の人員構成に影響を及ぼすものではありません。
(3)ア 判事補の採用者数のピークは58期の124人(平成17年度採用)でした(41期ないし71期の採用者につき日弁連HPの「司法修習終了者の進路別人数」参照)。
イ 判事補採用者数につき,69期が78人,70期が65人,71期が82人,72期が75人,73期が66人です。

下級裁判所の判事・判事補の定員・現在員等内訳(平成23年度から令和3年1月までの分)です。

第3 技能労務職員の削減に関する国会答弁
1 裁判官以外の裁判所職員において削減される定員は,以下のような技能労務職員です(「全司法本部の中央執行委員長が裁判所職員の定員に関して国会で述べた意見」参照)。
① 庁舎清掃などを担当する庁務員
② 庁舎管理などを担当する守衛
③ 裁判所の声の窓口となる電話交換手
④ 庁外の尋問や検証、少年事件における身柄押送などを担当する自動車運転手
2 42期の村田斉志最高裁判所総務局長は,令和3年3月12日の衆議院法務委員会において以下の答弁をしています(ナンバリングを追加しています。)。
① 技能労務職員は、庁舎の清掃や警備、電話交換といった庁舎管理等の業務や、自動車の運転等の業務を行っている職員でございまして、この技能労務職員の定員の合理化は、定年になったというような場合の退職に際しまして、裁判所の事務への支障の有無を考慮しつつ、外注化による合理化等が可能かを判断して、その後任者を不補充とするようなことによって生じた欠員、これを削減するという形で定員の合理化を図っているものでございます。
② この際の事務の合理化につきましては、例えば、庁舎の清掃というようなことであれば外部委託等を行うということで代替をするということがございます。また、電話交換であればダイヤルイン化をするというようなことによって、なるべく人手がかからないようにするといった形で合理化をしてございます。
 そのため、技能労務職員の定員を合理化しても、裁判所の業務に支障が生じることはないというふうに考えております。
③ 裁判所におきましては、以前から、裁判部門以外の部門に限定して政府の定員合理化の方針に協力をして、技能労務職員等の定員を合理化してきております。
かつ、その技能労務職員等の定員の合理化を行うに当たっては、既存業務の見直しや事務統合による業務の最適化等により業務の合理化を行っているところでございます。
 技能労務職員等の定員の合理化は、定年等による退職に際して、裁判所の事務への支障の有無を考慮しつつ、外注化による合理化等が可能かを判断して、お辞めになる方の後任を不補充とすることによって生じた欠員を合理化するという形で行ってきておりますので、現時点では、基本的に、裁判所の事務に支障は生じていないというふうに認識をしておりますけれども、引き続き、外注化等の代替措置の裁判所の事務への影響の有無を含めまして、職場にどのような影響を及ぼしているかというような現場の実情については的確な把握に努めてまいりたいというふうに考えております。


第4 令和3年3月12日の衆議院法務委員会の付帯決議,及び日本共産党の反対討論
1 令和3年3月12日の衆議院法務委員会の付帯決議
・ 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(令和3年3月12日の衆議院法務委員会の付帯決議)の本文は以下のとおりです。
 一 民事訴訟手続の審理期間及び合議率の目標を達成するため、審理期間が長期化している近年の状況を検証し、審理の運用手法、制度の改善等に取り組み、その上で、目標達成に必要な範囲で削減を含め裁判官の定員管理を行うこと。
 二 裁判所職員定員法の改正を行う場合には、引き続き、判事補から判事に任命されることが見込まれる者の概数と判事の欠員見込みの概数を明らかにし、その定員が適正であることを明確にすること。
 三 平成二十五年三月二十六日平成二十八年三月十八日平成二十九年三月三十一日及び令和二年四月三日の当委員会における各附帯決議等を踏まえ、最高裁判所において、引き続き、判事補の定員の充足に努めるとともに、判事補の定員の在り方について、更なる削減等も含め検討していくこと。
 四 現在の法曹養成制度の下で法曹志望者の減少について顕著な改善傾向が見られないことを踏まえ、そのことが法曹の質や判事補任官者数に及ぼす影響につき必要な分析を行い、その結果を国会に示すとともに、法改正を踏まえた更なる法曹養成機能の向上、法曹志望者の増加等に向けた取組をより一層進めること。
 五 司法制度に対する信頼確保のため、訟務分野において国の指定代理人として活動する裁判官出身の検事の数の縮小を含む必要な取組を進めること。
2 令和3年3月12日の日本共産党の反対討論
(1) 藤野保史衆議院議員(日本共産党)は,令和3年3月12日の衆議院法務委員会において以下のとおり反対討論をしています。
 私は、日本共産党を代表して、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。
 本案は、昨年に引き続き、十七人減という過去最大規模の減員を行うものです。これは、繁忙な司法職場の実態を更に悪化させるだけでなく、裁判所の使命である国民の裁判を受ける権利を保障することに逆行するものです。
 三権分立を規定した日本国憲法の下、司法権を担う裁判所には、政府から独立してその定員や予算を定める権限が与えられています。裁判所は、この間の定員合理化計画の結果を含め、独自の立場で裁判の実態を検証すべきであり、そうした検証もせずに政府の定員合理化計画にこれ以上協力すべきではありません。
 本案の提案理由には、裁判所の事務を合理化し、及び効率化することに伴い、裁判官以外の裁判所の職員の員数を減少する必要があるとありますが、質疑の中でその合理的な根拠を示されませんでした。
 むしろ、この間、児童福祉法二十八条事件、同三十三条事件など、児童の保護や一時保護を求める事案が増加しています。さらに、コロナ禍の下で、DVや性暴力の相談が急増していることも示されました。こうした現実は、いずれ裁判の現場に跳ね返ってくることは避けられません。今こそ、こうした問題の専門家である家裁調査官始め、裁判所職員の増員が求められています。本案は、こうした要請に真っ向から反するものです。
 最後に、今、最高裁に求められているのは、国民の期待に応える司法サービスを提供する機能を強化することです。予算の拡充とともに、裁判所職員などの人的体制、庁舎や設備などの物的拡充を行うことを強く求めて、討論を終わります。
(2) 日本共産党は裁判所職員の定員削減に批判的な立場を取っています。

第5 定員をめぐる状況に関する最高裁の認識(令和3年6月時点)
・ 裁判所をめぐる諸情勢について(令和3年6月の最高裁判所事務総局の文書)32頁には,「(2) 定員について」として以下の記載があります。
 裁判所においては,民事訴訟事件の審理充実や家事事件処理の充実強化などのため,継続的に裁判官の増員を行ってきたところである。 しかし,近時の新受事件数の動向を見ると,成年後見関係事件などの一部の事件を除いて,民事訴訟事件を含む事件類型の多くは減少又は横ばいで推移している。そのような状況の中,司法制度改革が始まった平成14年度から令和2年度までに合計740人の判事が増員されてきたが,令和3年度においては,判事の増員は行わないこととされ(令和3年度の裁判所職員定員法の一部を改正する法律の内容については,3月15日付け裁判所時報1762号を参照されたい。 ) ,国の厳しい財政状況下での国家公務員の定員をめぐる厳しい情勢や前述の事件動向等を踏まえると,今後,裁判所の定員をめぐる状況はより一層厳しくなるものと予想される。
 以上のような定員をめぐる厳しい状況の下では,各庁においては,現状の処理件数や事務分配を所与のものとしたり,十分な検討のないまま前例に従った事務処理方法を重んじたりすることなく,司法需要の顕在化等による処理件数の増加局面に加え,裁判手続のIT化の検討・準備が進む中で生じる事務処理の変容にも適切に対応できる態勢とするべく,事務分配の機動的な見直しや,事務改善の取組を継続して行っていかなければならない。各庁,各部署の人的態勢については,裁判事務の在り方を踏まえ,全国各地における司法機能の発揮・確保,部署間の繁忙度の平準化の観点から,裁判官,書記官等がそれぞれの行うべき職務や,相互の官職間の連携を意識しながら,適正・迅速な裁判を実現できる合理的な事務処理に向けて,不断の見直しを進めていく必要があるものと考えている。


第6 定員法に関する国会答弁
1 長屋聡 内閣官房内閣人事局人事政策統括官は,平成31年3月8日の衆議院法務委員会において以下の答弁をしています。
    昭和四十四年に制定されました行政機関の職員の定員に関する法律、いわゆる総定員法でございますけれども、それまでは各省庁ごとの設置法で定員を定める、こういう形式を改めまして、各省庁を通じた総定員の上限を法定しまして、その範囲内で各省庁ごとの定員を政令で定める、こういう形式に改めたものでございます。
制定の趣旨、目的につきましては主に二点ございまして、一点目は、各行政機関の職員の定員の総数の最高限度を法定するということで、行政機関の膨張を抑制する、二点目が、各省庁ごとの定員は政令で定め、さらに、省庁内の本省、外局別などの定員は各省庁の規則で定める、こういうことにすることで、行政需要の変化に対応した弾力的、機動的な定員配置を可能とする、こういったものでございます。
また、総定員法につきましては、法律の名称にあるとおり、国の行政機関の職員を対象としたものでございますが、これは、三権分立の観点から、国会の職員あるいは裁判所の職員についてはその対象にはしていないということでございます。

2 45期の西山卓爾 法務省大臣官房政策立案総括審議官は,平成31年3月8日の衆議院法務委員会において以下の答弁をしています。
    委員御指摘のとおり、行政機関職員定員法と同様に、裁判所職員についても、法律では定員数の最高限度数を定め、具体的な定員数の定めは最高裁判所規則等に委任するといった立法形式をとるとすると、定員の計画的、弾力的な運用や機動的な対応、これが可能になるといった長所が認められるところではございます。
    他方、このような立法形式を導入し、定員数の最高限度数を定めるに当たっては、ある程度中長期的な事件動向等を予測し、必要となる人的体制の見通しを立てることが必要になるものと考えられ、そうしたことの可否を含め、まずは裁判所において検討がなされるべきものと考えております。
    また、事件の適正迅速な処理を図るためには、事件動向を踏まえた人的体制の充実のほか、実務上の運用改善や手続法などの制度改正を含めた総合的な取組が必要である、そういったことから、そうした取組を踏まえた裁判所の人的体制の整備の必要性について、裁判所職員定員法の改正案の審議に際しまして国会で御審議いただくことにも意義があるものであると考えております。
    委員御指摘のような立法形式を導入するためには、以上申し上げた点を含めまして、さまざまな観点から検討を行うことが必要であると考えております。
3 42期の村田斉志最高裁総務局長は,平成31年3月8日の衆議院法務委員会において以下の答弁をしています。
    委員御指摘の総定員法のような立法形式をとろうという場合におきまして、法改正や事件動向等の中長期的な予測を行って必要な人的体制の見通しを立てることが必要になるというのは、これは今、法務省から御答弁があったとおりでございまして、裁判所の行うその業務の量はそうした事件動向等に大きく左右されるものでございますので、この見通し、予測というのはなかなか、かなりの困難を伴うということはあるところでございます。
    他方、裁判官以外の職員の定員につきましては、近年は一貫して定員数を減少させる改正をお願いしているというような現状もございまして、こういったところも含めまして、委員御指摘のいわゆる総定員法という立法形式を導入する場合に、その前提となります中長期的な事件動向等の予測、そして必要となる人的体制の見通しにつきまして、裁判所としてそういう見通しを立てることができるのかできないのか、その可否を含めまして、必要な検討をしてまいりたいというふうに考えております。

第7 国政調査権と国会答弁義務
1 衆議院議員松浦利尚君提出議院の国政調査権と公務員の守秘義務等との関係に関する質問に対する答弁書(昭和51年3月30日付)には以下の記載があります。
1 いわゆる国政調査権は、憲法第六十二条に由来するものであり、国政の全般にわたつてその適正な行使が保障されなければならないことはいうまでもないところである。
 一方、憲法第六十五条によつて内閣に属することとされている行政権に属する公務の民主的かつ能率的な運営を確保するために、国家公務員には守秘義務が課されている。
2 そこで、国政調査権と国家公務員の守秘義務との間において調整を必要とする場合が生ずる。国政調査権に基づいて政府に対して要請があつた場合、その要請にこたえて職務上の秘密を開披するかどうかは、守秘義務によつてまもられるべき公益と国政調査権の行使によつて得られるべき公益とを個々の事案ごとに比較衡量することにより決定されるべきものと考える。
3 個々の事案について右の判断をする場合において、国会と政府との見解が異なる場合が時に生ずることは避け得ないところであろうが、政府としては、国会の国政調査活動が十分その目的を達成できるよう、政府の立場から許される最大限の協力をすべきものと考える。
(昭和四十九年十二月二十三日参議院予算委員会における三木内閣総理大臣答弁参照)
2 1期の味村治内閣法制局長官は,昭和63年3月24日の参議院予算委員会において以下の答弁をしています。
   憲法七十三条の規定によりまして、外交関係の処理が内閣の職務とされていることは先生の御指摘のとおりでございます。他方、憲法六十三条は、これは国務大臣の議院出席及び答弁義務を規定しているわけでございますが、内閣総理大臣その他の国務大臣が議院に出席した場合、議案について発言する権利がありますと同時に、答弁または説明を求められました場合には、これに応じて答弁をするという義務があるということをこれは当然の前提としているというふうに解されるわけでございまして、したがいまして、出席して答弁を求められました国務大臣がその義務を厳粛に考えてその義務を履行すべきであるということは、これは当然の憲法上の要請でございまして、外交関係の事項につきましても例外ではないというふうに考えております。
   ただ、先ほど先生が御引用になりました昭和五十年六月五日の吉國内閣法制局長官の答弁にもございますように、合理的な理由がありますときは、その理由を明らかにして答弁を差し控えるということも許されるんだということを申し上げているわけでございまして、そういう場合には憲法六十三条には違背しないんだというふうに解されるわけでございます。
   先ほど外務省の政府委員からも御説明がございましたが、条約とか協定の締結を目的といたします外交交渉の過程で行われます会談の具体的内容などにつきましては、これは国際的な外交慣行とかあるいは外国との信頼関係の維持とか、あるいは外交交渉を効果的に遂行するためとか、そういったようないろいろな事情から秘匿する必要性がある場合が通常であるということであろうかと思いまして、そういう場合には答弁を差し控えることも許されようかと存ずるわけでございます。


第8 最高裁判所長官代理者の場合,国会答弁資料が存在しない場合があること
1 令和元年10月18日答申(令和元年度(最情)答申第53号)には以下の記載があります。
 苦情申出人は,特定日の参議院法務委員会における国会答弁の内容及び参議院インターネット審議中継の動画からすれば,最高裁判所において本件開示申出文書を保有している旨主張する。 しかし, 当委員会において上記法務委員会の会議録を閲読し, 出席者である長官代理者がした説明の内容を確認したところ,その内容を踏まえて検討すれば,議員の質問事項について,裁判所の基本的な見解を概括的に述べたものであり,上記法務委員会に係る国会答弁においては司法行政文書として長官代理者の説明案を作成していないという最高裁判所事務総長の上記説明の内容が不合理とはいえない。そのほか,最高裁判所において,本件開示申出文書に該当する文書を保有していることをうかがわせる事情は認められない。
 したがって,最高裁判所において本件開示申出文書を保有していないと認められる。
2 本件開示申出文書は,「平成30年11月22日の参議院法務委員会における国会答弁資料のうち,裁判所の所持品検査に関するもの」です。


第9 関連記事その他
1(1) 裁判所職員は特別職の国家公務員です(国家公務員法2条3項13号)。
(2) 裁判所職員定員法(昭和26年3月30日法律第53号)は,行政機関の職員の定員に関する法律(昭和44年5月16日法律第33号)とは別に存在する法律です。
(3) 裁判所HPの「第2 裁判官の人事評価の現状と関連する裁判官人事の概況」には「裁判官から法務省等の行政省庁へ出向する場合は,検事に転官しているので,裁判官定員の枠外である。」と書いてあります。
2 法律案審議録については,内閣法制局で別途,文書が保管されています。
3(1) 国立国会図書館HPレファレンス「戦後主要政党の変遷と国会内勢力の推移」(平成26年6月号)が載っています。
(2) 国立国会図書館HP「調査と情報」「戦後の我が国における主要政党の変遷」(平成31年2月28日発行の1043号)が載っています。
4 国会法72条2項は「最高裁判所長官又はその指定する代理者は、その要求により、委員会の承認を得て委員会に出席説明することができる。」と定めています。
5 以下の記事も参照してください。
(概算要求から級別定数の配布まで)
 最高裁判所の概算要求書(説明資料)
・ 最高裁判所の国会答弁資料
・ 最高裁及び法務省から国会への情報提供文書
・ 裁判所をめぐる諸情勢について
・ 裁判所職員の予算定員の推移
・ 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案に対する衆議院法務委員会の附帯決議
・ 全司法本部の中央執行委員長が裁判所職員の定員に関して国会で述べた意見
・ 級別定数の改定に関する文書
・ 下級裁判所の裁判官の定員配置
(その他)
・ 判事補の採用に関する国会答弁
・ 集合修習時志望者数(A班及びB班の合計数)と現実の判事補採用人数の推移
・ 裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律に関する国会答弁資料等
・ 平成28年度概算要求(増員関係)に関する最高裁の説明
・ 裁判官の号別在職状況
・ 国会制定法律の一覧へのリンク

裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律に関する国会答弁資料等

目次
第1 国会答弁資料及び法律案審議録
◯裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律(令和7年12月24日法律第93号)
◯裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律(令和6年12月25日法律第76号)
◯裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律(令和5年11月24日法律第76号)
◯裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律(令和4年11月28日法律第90号)
(◯令和2年中及び令和3年中の改正はなし。)
◯裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律(令和元年11月29日法律第58号)
◯裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律(平成30年11月30日法律第85号)
◯裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律(平成29年12月15日法律第82号)の国会答弁資料
◯裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律(平成28年11月30日法律第90号)の国会答弁資料
◯裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律(平成17年11月7日法律第116号)
◯裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律(平成14年11月27日法律第113号)
第2 国政調査権と国会答弁義務
第3 最高裁判所長官代理者の場合,国会答弁資料が存在しない場合があること
第4 最高裁判所裁判官退職手当法の改正に関する資料(平成18年4月施行の退職手当の減額関係)
第5 一般職給与法の改正に関する資料(平成18年4月導入の地域手当関係)
第6 関連記事その他

*1 「衆議院の議案情報」を見れば,裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律が分かります。
*2 ①裁判官報酬法の改正に関する国会答弁資料(令和4年10月28日の衆議院法務委員会),②裁判官報酬法の改正に関する国会答弁資料(令和4年10月28日の参議院法務委員会),③裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律(令和4年11月28日法律第90号)の法律案審議録,及び④裁判官報酬法の一部を改正する法律案・検察官俸給法の一部を改正する法律案-御説明資料-(令和4年9月)(③の文書に含まれています。)といったファイル名で掲載しています。
*3 裁判所職員定員法の一部を改正する法律に関する国会答弁資料等も参照してください。

第1 国会答弁資料及び法律案審議録

◯裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律(令和7年12月24日法律第93号)

(1) 国会答弁資料
① 令和7年12月11日の衆議院法務委員会
② 令和7年12月16日の参議院法務委員会
(2) 法律案審議録
→ 裁判官報酬法の一部を改正する法律案・検察官俸給法の一部を改正する法律案-御説明資料-(令和7年8月)が含まれています。

◯裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律(令和6年12月25日法律第76号)

(1) 国会答弁資料
① 令和6年12月12日の衆議院法務委員会
② 令和6年12月17日の参議院法務委員会
(2) 法律案審議録
→ 裁判官報酬法の一部を改正する法律案・検察官俸給法の一部を改正する法律案-御説明資料-(令和6年9月)が含まれています。

◯裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律(令和5年11月24日法律第76号)

(1) 国会答弁資料
① 令和5年11月10日の衆議院法務委員会
② 令和5年11月16日の参議院法務委員会
(2) 法律案審議録
→ 裁判官報酬法の一部を改正する法律案・検察官俸給法の一部を改正する法律案-御説明資料-(令和5年8月)が含まれています。

裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律(令和4年11月28日法律第90号)

(1) 国会答弁資料
① 令和4年10月28日の衆議院法務委員会
② 令和4年11月10日の参議院法務委員会
③ 令和4年11月17日の参議院法務委員会
(2) 法律案審議録
→ 裁判官報酬法の一部を改正する法律案・検察官俸給法の一部を改正する法律案-御説明資料-(令和4年9月)が含まれています。

(◯令和2年中及び令和3年中の改正はなし。)

裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律(令和元年11月29日法律第58号)

(1) 国会答弁資料
① 令和元年11月13日の衆議院法務委員会
② 令和元年11月21日の参議院法務委員会
(2) 法律案審議録
→ 裁判官報酬法の一部を改正する法律案・検察官俸給法の一部を改正する法律案-御説明資料-(令和元年8月)が含まれています。

裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律(平成30年11月30日法律第85号)

(1) 国会答弁資料
① 平成30年11月14日の衆議院法務委員会
② 平成30年11月16日の衆議院法務委員会
③ 平成30年11月22日の参議院法務委員会
(2) 法律案審議録(法務省開示分)
・ 裁判官報酬法の一部を改正する法律案・検察官俸給法の一部を改正する法律案-御説明資料-(平成30年8月)が含まれています。

裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律(平成29年12月15日法律第82号)の国会答弁資料
① 平成29年12月5日の衆議院法務委員会
② 平成29年12月7日の参議院法務委員会

裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律(平成28年11月30日法律第90号)の国会答弁資料
(1) 衆議院法務委員会に対するもの
ア 平成28年10月26日の今野智博衆議院議員(自民党)の以下の質問に対するもの
① 検察官は日常的にどのような業務を行っているのか,その勤務実態について,法務当局に問う。
② 裁判官,検察官に超過勤務手当,夜勤手当,休日給等が支給されない理由について,法務当局に問う。
イ 平成28年10月26日の吉田宣弘衆議院議員(公明党)の以下の質問に対するもの
① 法曹三者の役割に関し,裁判官,検察官,弁護士,それぞれの役割について法務大臣の所見を問う。
③ 裁判官や検察官について,初任給調整手当が支給される趣旨はどのようなものか,法務当局に問う。
ウ 平成28年10月26日の木下智彦衆議院議員(日本維新の会)の以下の質問に対するもの
① 裁判官は「報酬」,検察官は「俸給」と,言葉がなぜ違うのか。また,国家公務員の「給与」という呼び方とは,なぜ違うのか,法務大臣に問う。
② 「給与」と「報酬」「俸給」とで用語の違いがあるのに,なぜ,人事院の調査である一般の民間企業の給与体系を基にした比較を用いるのか,法務大臣に問う。
(2) 参議院法務委員会に対するもの
ア 平成28年11月24日の元栄太一郎参議院議員(自民党)の以下の質問に対するもの
① 裁判官は報酬法,検察官は俸給法として,一般の政府職員の給与に関する法律とは別に,それぞれ定められている理由は何か,法務当局に問う。
② 裁判官は報酬法,検察官は俸給法として,それぞれ定められている一方で,一般の政府職員の給与に関する法律に準じて,裁判官の報酬月額及び検察官の俸給月額を引き上げる理由は何か,法務当局に問う。
③ 裁判官については「報酬」,検察官については「俸給」と言い,それ以外に「給与」という言葉も使われるが,それぞれの意味の違いについて,法務当局に問う。
④ いわゆる超過勤務手当は裁判官及び検察官に支給されるのか,法務当局に問う。
⑤ 裁判官及び検察官に超過勤務手当が支給されない理由は何か,法務当局に問う。
⑦ 検察官は労働基準法や労働安全衛生法の規定が適用されないのか。法務当局に問う。
イ 平成28年11月24日の真山勇一参議院議員(民進党)の以下の質問に対するもの
① 検察官の勤務状況について,過度な長時間労働となっていないか,法務当局に問う。
ウ 平成28年11月24日の高木かおり参議院議員(日本維新の会)の以下の質問に対するもの
① 国の財政赤字がかつてないほど厳しい水準にある中,裁判官・検察官の給与改定に当たっては,国の財政状況を考慮していくべきではないか,法務大臣の所見を問う。
 平成28年11月24日の山口和之参議院議員(無所属)の以下の質問に対するもの
① 検察官が裁判官室に頻繁に出入りしているという話を聞いたが,そのような事実を把握しているか,法務当局に問う。
② 刑事事件の一方当事者である検察官が法廷外で裁判官と面談することについて,どのように考えるか,法務当局に問う。
③ 同一事件に関与する可能性のある検察官と裁判官が,公的な行事等以外の場で,個人的に接触することがあると聞いたが,そのような事実は把握しているか。そのような事実がある場合,検察官と裁判官が個人的に接触することについて,どのように考えているのか,法務当局に問う。
④ 法務省には,検察官と裁判官の個人的な接触を禁止する指針等は存在するのか,存在しない場合,検察官と裁判官の個人的な接触を禁止する指針等を策定すべきではないか,法務当局に問う。
⑤ 法律専門職に従事して社会的な経験を積んだ弁護士有資格者から裁判官及び検察官を登用する「法曹一元」について,法務省の検討状況を,法務当局に問う。

裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律(平成17年11月7日法律第116号)
(1) 国会答弁資料
① 平成17年10月11日の衆議院法務委員会
② 平成17年10月27日の参議院法務委員会
(2) 法律案審議録(法務省開示分)

裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律(平成14年11月27日法律第113号)
(1) 国会答弁資料
① 平成14年11月13日の衆議院法務委員会
② 平成14年11月19日の参議院法務委員会
(2) 法律案審議録(法務省開示分)
→ ①最高裁判所事務総長コメント,②裁判官の報酬の減額について,③検察官の俸給を一律に引き下げることについて,及び④裁判官報酬法及び検察官俸給法の改正に関する用例集(平成14年10月の法務省大臣官房司法法制部司法法制課の文書)が含まれています。

第2 国政調査権と国会答弁義務
1 衆議院議員松浦利尚君提出議院の国政調査権と公務員の守秘義務等との関係に関する質問に対する答弁書(昭和51年3月30日付)には以下の記載があります。
1 いわゆる国政調査権は、憲法第六十二条に由来するものであり、国政の全般にわたつてその適正な行使が保障されなければならないことはいうまでもないところである。
 一方、憲法第六十五条によつて内閣に属することとされている行政権に属する公務の民主的かつ能率的な運営を確保するために、国家公務員には守秘義務が課されている。
2 そこで、国政調査権と国家公務員の守秘義務との間において調整を必要とする場合が生ずる。国政調査権に基づいて政府に対して要請があつた場合、その要請にこたえて職務上の秘密を開披するかどうかは、守秘義務によつてまもられるべき公益と国政調査権の行使によつて得られるべき公益とを個々の事案ごとに比較衡量することにより決定されるべきものと考える。
3 個々の事案について右の判断をする場合において、国会と政府との見解が異なる場合が時に生ずることは避け得ないところであろうが、政府としては、国会の国政調査活動が十分その目的を達成できるよう、政府の立場から許される最大限の協力をすべきものと考える。
(昭和四十九年十二月二十三日参議院予算委員会における三木内閣総理大臣答弁参照)
2 1期の味村治内閣法制局長官は,昭和63年3月24日の参議院予算委員会において以下の答弁をしています。
   憲法七十三条の規定によりまして、外交関係の処理が内閣の職務とされていることは先生の御指摘のとおりでございます。他方、憲法六十三条は、これは国務大臣の議院出席及び答弁義務を規定しているわけでございますが、内閣総理大臣その他の国務大臣が議院に出席した場合、議案について発言する権利がありますと同時に、答弁または説明を求められました場合には、これに応じて答弁をするという義務があるということをこれは当然の前提としているというふうに解されるわけでございまして、したがいまして、出席して答弁を求められました国務大臣がその義務を厳粛に考えてその義務を履行すべきであるということは、これは当然の憲法上の要請でございまして、外交関係の事項につきましても例外ではないというふうに考えております。
   ただ、先ほど先生が御引用になりました昭和五十年六月五日の吉國内閣法制局長官の答弁にもございますように、合理的な理由がありますときは、その理由を明らかにして答弁を差し控えるということも許されるんだということを申し上げているわけでございまして、そういう場合には憲法六十三条には違背しないんだというふうに解されるわけでございます。
   先ほど外務省の政府委員からも御説明がございましたが、条約とか協定の締結を目的といたします外交交渉の過程で行われます会談の具体的内容などにつきましては、これは国際的な外交慣行とかあるいは外国との信頼関係の維持とか、あるいは外交交渉を効果的に遂行するためとか、そういったようないろいろな事情から秘匿する必要性がある場合が通常であるということであろうかと思いまして、そういう場合には答弁を差し控えることも許されようかと存ずるわけでございます。



第3 最高裁判所長官代理者の場合,国会答弁資料が存在しない場合があること
1 令和元年10月18日答申(令和元年度(最情)答申第53号)には以下の記載があります。
   苦情申出人は,特定日の参議院法務委員会における国会答弁の内容及び参議院インターネット審議中継の動画からすれば,最高裁判所において本件開示申出文書を保有している旨主張する。 しかし, 当委員会において上記法務委員会の会議録を閲読し, 出席者である長官代理者がした説明の内容を確認したところ,その内容を踏まえて検討すれば,議員の質問事項について,裁判所の基本的な見解を概括的に述べたものであり,上記法務委員会に係る国会答弁においては司法行政文書として長官代理者の説明案を作成していないという最高裁判所事務総長の上記説明の内容が不合理とはいえない。そのほか,最高裁判所において,本件開示申出文書に該当する文書を保有していることをうかがわせる事情は認められない。
   したがって,最高裁判所において本件開示申出文書を保有していないと認められる。
2 本件開示申出文書は,「平成30年11月22日の参議院法務委員会における国会答弁資料のうち,裁判所の所持品検査に関するもの」です。

第4 最高裁判所裁判官退職手当法の改正に関する資料(平成18年4月施行の退職手当の減額関係)
・ 最高裁判所裁判官退職手当法の一部を改正する法律(平成17年11月7日法律第117号)について以下の資料を掲載しています。
(1) 国会答弁資料
① 平成17年10月11日の衆議院法務委員会
② 平成17年10月27日の参議院法務委員会
(2) 法律案審議録(法務省開示分)

第5 一般職給与法の改正に関する資料(平成18年4月導入の地域手当関係)
1 一般職給与法の改正に関する資料(地域手当関係)として以下の資料を掲載しています。
① 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案説明資料(平成17年9月の総務省の文書)
→ 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律(平成17年11月7日法律第113号)に関するものです。
② 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案説明資料(平成26年9月の内閣官房内閣人事局の文書)
→ 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律(平成26年11月19日法律第105号)に関するものです。
③ 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案説明資料(令和6年10月の内閣官房内閣人事局の文書)
→ 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律(令和6年12月25日法律第72号)に関するものです。
2 内閣官房内閣人事局は,総務省人事・恩給局から人事行政機能を移管されました(内閣人事局のイメージ(未定稿)参照)。

第6 関連記事その他
1 裁判所職員は特別職の国家公務員です(国家公務員法2条3項13号)。
   そして,行政機関の職員の定員に関する法律(昭和44年5月16日法律第33号)とは別に,裁判所職員定員法(昭和26年3月30日法律第53号)に基づいて,裁判所職員の定員が定められています。
2 法律案審議録については,内閣法制局で別途,文書が保管されています。
3(1) 国立国会図書館HPレファレンス「戦後主要政党の変遷と国会内勢力の推移」(平成26年6月号)が載っています。
(2)
 国立国会図書館HP「調査と情報」「戦後の我が国における主要政党の変遷」(平成31年2月28日発行の1043号)が載っています。
4 国会法72条2項は「最高裁判所長官又はその指定する代理者は、その要求により、委員会の承認を得て委員会に出席説明することができる。」と定めています。
5 以下の記事も参照してください。
・ 下級裁判所の裁判官の定員配置
・ 裁判所職員定員法の一部を改正する法律に関する国会答弁資料等
・ 国会制定法律の一覧へのリンク
・ 裁判官の報酬減額の合憲性に関する国会答弁
・ 裁判官の号別在職状況
・ 判事補の採用に関する国会答弁

裁判官の民間企業長期研修等の名簿

目次
1 総論
2 判事補の民間企業研修に関する国会答弁
3 民間企業で研修中の裁判官が死亡した事例があること
4 民間企業の安全配慮義務
5 関連記事その他

1 総論
(1) 毎年3月の第1水曜日に開催される最高裁判所裁判官会議議事録に含まれている,裁判官の民間企業長期研修等の名簿を掲載しています。
・ 令和6年度分
・ 令和5年度分
・ 令和4年度分
・ 令和3年度分
・ 令和2年度分
・ 平成31年度分
・ 平成30年度分
・ 平成29年度分
・ 平成27年度分
・ 平成20年度分ないし平成26年度分,及び平成28年度分
・ 平成11年度分ないし平成19年度分
・ 昭和62年度分ないし平成10年度分
* 「判事補の令和5年度民間企業長期研修等研修員名簿」といったファイル名です。
(2) 平成25年度判事補の民間企業長期研修に関する覚書(平成25年3月26日付)を掲載しています。
(3) 日本の裁判所-司法行政の歴史的研究-170頁には以下の記載があります。
   判事補を対象とする国内特別研究としては,1987年から,任官後3~4年目の判事補を民間企業へ1年間派遣する民間企業長期コースが実施されている。同コースにおいては,毎年4社に各1名の判事補を派遣し,社員と同様の扱いで1年間の研修が行われている。


2 判事補の民間企業研修に関する国会答弁
・ 41期の堀田眞哉最高裁判所人事局長は,平成27年5月14日の参議院法務委員会において以下の答弁をしています(ナンバリングを追加しています。)。
① 判事補の外部経験といたしましては、民間企業等への派遣、弁護士職務経験、海外留学、行政官庁への出向等などを行ってきているところでございます。
 概要を申し上げますと、民間企業等は、毎年十五人程度を一年間派遣をしております。弁護士職務経験につきましては、毎年十人程度を二年間派遣をしております。また、海外留学は、毎年三十五人程度が一年又は二年間の期間派遣をされてきているところでございます。さらに、行政官庁等には、毎年三十五人程度が、これは行き先によっても期間、長短ございますが、原則として二年間出向をしております。
 今後も、より多くの若手の裁判官がこれらの外部での様々な経験を通じて幅広い視野あるいは柔軟でバランスの取れた考え方というものを身に付けることができるよう、新たな外部経験先の確保等も含めた充実というものを検討してまいりたいというふうに考えております。
② 民間企業研修の意義あるいは必要性について御理解をいただいております日本経団連加入の企業等の中から、毎年、業種あるいは業態のバランスなども勘案しながら研修先を選定しているというところでございます。
③ 委員御指摘のように、派遣先の企業等との関係で、公平性と申しますか中立性と申しますか、の担保が必要でございますので、そのようなことも配慮して、行き先を変えますとか、あるいは同一の業界の中で不均衡がないようにするとか、そういったようなことも検討しているところでございます。

3 民間企業で研修中の裁判官が死亡した事例があること
(1) 平成20年4月1日から民間企業長期研修として株式会社東芝で研修を行っていた58期の白石裕子裁判官は平成20年10月18日(土)午後2時頃,一人暮らしの官舎で死亡し,同月20日(月)の朝に発見されました「音萌の会会報」HPの「追悼文」参照)。
(2) 株式会社東芝での研修は平成20年度実施分が最後になりました。


4 民間企業の安全配慮義務
(1) 49期の石村智京都地裁判事が執筆した「労災民事訴訟に関する諸問題について」(-過労自殺に関する注意義務違反,安全配慮義務違反と相当因果関係を中心として-)を掲載している判例タイムズ1425号(平成28年7月25日発売)45頁には以下の記載があります。
   客観的業務過重性が認められる場合には,業務の過重性についての予見可能性と労働者の心身健康を損なう危険についての(抽象的)予見可能性さえあれば(使用者側は,客観的にみて過重な業務を課しているのであるから,通常は,これが否定されることはない。),義務違反及び相当因果関係が肯定される関係にあり,その意味で,この場合においては,精神障害の発症や自殺についての予見がないとの使用者側の主張については,ほぼ失当に近いことになる。しかも,電通事件最判や東芝事件最判の判示によれば,当事者側の事情が過失相殺ないしは素因減額とされる場面はかなり限定され,その適用範囲が審理の中心となるということになろう。
(2)ア ちなみに,大阪高裁平成27年1月22日判決(裁判長は30期の森宏司裁判官)は,
   平成19年「5月24日」,兵庫県龍野高校のテニス部の練習中に発生した高校2年生の女子の熱中症事故(当日の最高気温は27度)について,
   兵庫県に対し,「元金だけで」約2億3000万円の支払を命じ,平成27年12月15日に兵庫県の上告が棄却されました(CHRISTIAN TODAY HP「龍野高校・部活で熱中症,当時高2が寝たきりに 兵庫県に2億3千万円賠償命令確定」参照)。
   その結果,兵庫県は,平成27年12月24日,3億3985万5520円を被害者代理人と思われる弁護士の預金口座に支払いました兵庫県の情報公開文書を見れば分かります。)。
イ   大阪高裁平成27年1月22日判決を読む限り,高校側に何らかの法令違反があったわけではないにもかかわらず,過失相殺すら認められていません。
   また,厚生労働省HPの「職場での熱中症による死亡災害及び労働災害の発生状況(平成24年)」によれば,熱中症による死亡災害の月別発生状況(平成22~平成24年)は,6月が7件,7月が41件,8月が35件,9月が3件であり,5月は1件も発生していないにもかかわらず,兵庫県龍野高校のテニス部事故では,5月に発生した熱中症について予見可能性があると認定されました。
   そして,30期の森宏司裁判官(平成29年4月19日定年退官発令)は平成28年3月7日頃,大阪高裁民事上席裁判官に就任したことからすれば,安全配慮義務について厳格に考える裁判例は今後も継続すると思われます。
(3) 労災民事賠償マニュアルには以下の記載があります。
① 122頁の記載
   実は、我が国のように、労災補償制度と民事賠償請求を並存させる制度(荒木・労働法235頁)は、比較法的には多数派とはいえない。例えば、米国の多くの州や、フランスでは、労災に対して労災補償を受けられる場合には使用者に対する損害賠償請求を提起することができない(東大労研・注釈労基法931頁[岩村正彦])。そこで、使用者は、我が国における使用者側が労災認定を回避したがる傾向とは逆に、損害賠償からの免責を求めて、積極的に労災認定を受けるべく協力する行動に向かうことになる。
② 131頁の記載
   企業が従業員に対してなす法定内外の健康診断の充実により(安衛法66条以下、安衛則43条以下)、生活習慣病、精神疾患を含む様々な傷病が事前にチェックされるケースが増えているが、他方で、法令・判例により企業に課される健康配慮義務は、結果債務に近づきつつあるといわざるを得ないまでに高度化されつつあり、企業が労災認定や損害賠償責任を回避するためには(富国生命事件・東京地八王子支判平成12年11月9日労判805号95頁、富士電機E&C事件・名古屋地判平成18年1月18日労判918号65頁等)、診断結果のみならず、普段の業務遂行上から知り得た従業員の健康に関する情報に基づき相応な配慮が必要(石川島興業事件・神戸地姫路支判平成7年7月31日労判688号59頁、NTT東日本北海道支店事件・札幌高判平成18年7月20日労判922号5頁等)な状況となっている。


5 関連記事その他
(1) 自衛隊の航空機の機長が出張先から隊員を同乗させて自隊へ帰る途上,同機の位置の不確認等により正規の航空路を外れて航行するなど操縦者において航空法その他の法令等に基づき当然に負うべき通常の注意義務を怠つたことによつて同機を山腹に激突させ,同乗者を死亡させたとしても,それだけでは国に右同乗者に対する安全配慮義務違反があるということはできません(最高裁昭和58年12月9日判決)。
(2) 66期の西脇典子裁判官は令和3年4月1日からの1年間,民間企業長期研修として株式会社デンソーに派遣され,令和5年7月1日に愛知県弁護士会で弁護士登録をして(登録番号は64217),株式会社ジェイテクト(愛知県刈谷市朝日町1-1)に入社しましたところ,デンソーHPに「アイシン、アドヴィックス、ジェイテクト、デンソー、自動運転の普及に向けた統合制御ソフトウェア開発の合弁会社を設立」(2018年12月26日付)が載っています。
(3) 以下の記事も参照してください。
・ 裁判官研修実施計画
 裁判官の合同研修に関する説明文書
 裁判所職員総合研修所の研修実施計画等
 新任判事補研修の資料
 判事補基礎研究会の資料
 判事任官者研究会の資料
 弁護士任官者研究会の資料
 判事補及び検事の弁護士職務経験制度