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第70期司法修習の日程

平成28年2月19日付の司法研修所事務局長書簡によれば,第70期司法修習の日程(スケジュール)は以下のとおりです。

1 導入修習
   平成28年12月2日(金)~12月22日(木)
・ いずみ寮及びひかり寮の入寮日は12月1日(木)であり,退寮日は12月23日(金)です(平成28年8月1日付の「司法研修所からのお知らせ」13頁)。
・ A4一枚の「第70期導入修習日程予定表」を掲載しています。
3日目以降,午前9時50分に講義等が始まっています。
・ 70期導入修習の場合,12月6日(火)に民裁即日起案及び検察即日起案があり,12月7日(水)に民弁問題研究2(即日起案)及び刑裁即日起案があり,12月8日(木)3限目に刑弁即日起案がありました。
・ 平成28年12月2日から同月9日までの導入修習の週間日程表は,同月19日までに廃棄されました(平成29年度(最情)答申第7号(平成29年6月9日答申))。
・ 司法研修所において裁判官任官に関するガイダンスは組織として実施されているわけではありません(平成29年度(最情)答申第17号(平成29年7月3日答申))。

2 分野別実務修習
第1クール:平成29年1月 4日(水)~2月27日(月)
第2クール:平成29年2月28日(火)~4月23日(日)
第3クール:平成29年4月24日(月)~6月16日(金)
第4クール:平成29年6月17日(土)~8月10日(木)
・ 70期全国一斉検察起案関係文書を掲載しています。

3 A班の集合修習及びB班の選択型実務修習
A班の集合修習:   平成29年 8月14日(月)~9月25日(月)
B班の選択型実務修習:平成29年 8月11日(金)~9月29日(金)
・ 集合修習の開始等について(平成29年6月21日付の司法研修所事務局長の通知)(A班)を掲載しています。
・ 平成29年6月28日付の入寮許可通知書(70期A班)(寮費は2万2000円)を掲載しています。
・ 70期A班集合修習の週間日程表を掲載しています。

4 A班の選択型実務修習及びB班の集合修習
A班の選択型実務修習:平成29年 9月29日(金)~11月15日(水)
B班の集合修習:   平成29年10月 3日(火)~11月15日(水)
・ 集合修習の開始等について(平成29年6月21日付の司法研修所事務局長の通知)(B班)を掲載しています。
・ 平成29年8月21日付の入寮許可通知書(70期B班)(寮費は2万7000円)を掲載しています。
・ 70期B班集合修習の週間日程表を掲載しています。

*1 第70期司法修習の場合,「平成28年度(第70期)司法修習生の修習開始等について」(平成28年10月14日付の司法研修所事務局長事務連絡)により,導入修習のカリキュラム,分野別実務修習の修習期間及び順序(家裁修習期間を含む。),分野別実務修習の開始日・集合時刻等が,第70期司法修習予定者に伝えられました。
*2 平成29年8月28日発生の,司法研修所いずみ寮談話室における70期司法修習生の偽名記載事案に関する最高裁判所の開示文書を掲載しています。男性の司法修習生5人,女性の司法修習生2人が午後11時35分頃まで談話室で騒いでいました。
   平成30年4月11日付の司法行政文書不開示通知書によれば,司法研修所の警備員が,司法修習生のルール違反を見つけた場合,氏名,番号及び組を記載させることになっていることが分かる文書は存在しません。
   平成30年度(最情)答申第24号(平成30年7月20日答申)では,不開示部分が維持されました。

第71期司法修習の日程

平成29年3月23日付の司法研修所事務局長書簡によれば,第71期司法修習の日程(スケジュール)は以下のとおりです。

1 導入修習
   平成29年12月4日(月)~12月22日(金)
・ いずみ寮及びひかり寮の入寮日は平成29年12月3日(日)であり,退寮日は平成29年12月23日(土)です(平成29年8月1日付の「司法研修所からのお知らせ」14頁)。
・ 71期A班導入修習の週間日程表,及び71期B班導入修習の週間日程表を掲載しています。

2 分野別実務修習
第1クール:平成30年1月 4日(木)~2月28日(水)
第2クール:平成30年3月 1日(木)~4月24日(火)
第3クール:平成30年4月25日(水)~6月19日(火)
第4クール:平成30年6月20日(水)~8月10日(金)
・ 69期及び70期の場合,検察修習3日目に全国検察一斉起案(詳細につき外部ブログの「修習までの流儀」参照)がありました。

3 A班の集合修習及びB班の選択型実務修習
A班の集合修習:   平成30年 8月14日(火)~9月26日(水)
B班の選択型実務修習:平成30年 8月11日(土)~9月28日(金)
・ 71期A班集合修習の週間日程表を掲載しています。

4 A班の選択型実務修習及びB班の集合修習
A班の選択型実務修習:平成30年10月 1日(月)~11月14日(水)
B班の集合修習:   平成30年10月 3日(水)~11月14日(水)
・ 71期B班集合修習の週間日程表を掲載しています。

第72期司法修習の日程

平成30年10月16日付の司法研修所事務局長書簡によれば,第72期司法修習の日程は以下のとおりです。

1 導入修習
   平成30年12月3日(月)~12月21日(金)
・ いずみ寮及びひかり寮の入寮日は平成30年12月2日(日)であり(72期導入修習時の入寮許可通知書),退寮日は平成30年12月22日(土)になると思います。
・ 72期A班導入修習の週間日程表,及び72期B班導入修習の週間日程表を掲載しています。

2 分野別実務修習
第1クール:平成31年1月 4日(金)~2月27日(木)
第2クール:平成31年2月28日(木)~4月22日(月)
第3クール:平成31年4月23日(火)~6月19日(水)
第4クール:平成31年6月20日(木)~8月 9日(金)
・ 69期及び70期の場合,検察修習3日目に全国検察一斉起案(詳細につき外部ブログの「修習までの流儀」参照)がありました。

3 A班の集合修習及びB班の選択型実務修習
A班の集合修習:   平成31年 8月15日(木)~9月27日(金)
B班の選択型実務修習:平成31年 8月10日(土)~9月27日(金)

4 A班の選択型実務修習及びB班の集合修習
A班の選択型実務修習:平成31年10月 2日(水)~11月18日(月)
B班の集合修習:   平成31年10月 4日(金)~11月18日(月)

*1 72期司法修習は平成31年12月11日(水)に終了します(平成31年1月23日付の開示文書参照)。
*2 2019年5月1日が祝日となった場合,4月30日及び5月2日が休日となる(国民の祝日に関する法律3条3項)のに対し,2019年5月1日が休日となった場合,4月30日及び5月2日は休日とならないため,どちらになるかが決まらない限り,平日に行われる修習日数が決まらないため,平成30年3月16日付の司法研修所事務局長書簡では,二通りの修習日程が連絡されていました。
   しかし,安倍首相が,平成30年10月12日の第1回 天皇陛下の御退位及び皇太子殿下の御即位に伴う式典委員会において,「本委員会の付議事項ではないが、この機会に一点申し述べる。皇太子殿下の御即位に際し、国民の祝意を表するため、御即位の日である5月1日と即位礼正殿の儀が行われる10月22日について、来年限りの祝日とし、祝日に挟まれる4月30日と5月2日も休日の扱いとするよう、政府において所要の検討を進めることとする。」と発言した(同日の議事概要6頁参照)ことにより修習日数が決まることとなりました。
   そのため,平成30年10月16日付の司法研修所事務局長書簡において72期修習日程が確定的に連絡されることとなりました。

第70期司法修習の問研起案の日程

1(1) 「第70期司法修習における問研起案及びその講評の日程等について」(平成28年9月23日付の事務連絡)を掲載しています。
(2)  勉強日記(弁護士版)ブログ「修習までの流儀」によれば,裁判官志望の修習生は,問研起案等において,A評価の成績を取る必要があるみたいです。

2(1) 第1クールの問研起案は平成29年1月23日(月)及び24日(火)
(2) 第2クールの問研起案は平成29年3月13日(月)及び14日(火)
(3) 第3クールの問研起案は平成29年5月15日(月)及び16日(火)
(4) 第4クールの問研起案は平成29年7月3日(月)及び4日(火)

3 起案時間は,民裁が午後1時10分から午後4時50分であり,刑裁が午前10時から午後4時30分です。

4 平成30年1月17日付の司法行政文書不開示通知書及び平成30年3月13日付の理由説明書によれば,70期問研起案の成績分布が分かる文書は存在しません。

第71期司法修習の問研起案の日程

1(1) 「第71期司法修習における問研起案及びその講評の日程等について」(平成29年10月3日付の事務連絡)を掲載しています。
(2) 勉強日誌(弁護士版)ブログ「修習までの流儀」によれば,裁判官志望の修習生は,問研起案等において,A評価の成績を取る必要があるみたいです。

2(1) 第1クールの問研起案は平成30年1月22日(月)及び23日(火)
(2) 第2クールの問研起案は平成30年3月12日(月)及び13日(火)
(3) 第3クールの問研起案は平成30年5月14日(月)及び15日(火)
(4) 第4クールの問研起案は平成30年7月 2日(月)及び 3日(火)

3(1) 起案時間は,民裁が午後1時10分から午後4時50分であり,刑裁が午前10時から午後4時30分です。
(2) 講評時間(会場確保を要する時間)は,午前9時30分~午後4時30分です。

4 第71期司法修習における問研起案について(平成29年11月30日付の司法研修所長通知)を掲載しています。

5 平成30年9月25日付の司法行政文書不開示通知書によれば,71期問研起案の成績分布表,結果報告書及び起案成績が判事補採用にどのように影響するかが分かる文書は存在しません。

第72期司法修習の問研起案の日程

1(1) 「第72期司法修習における問研起案及びその講評の日程等について」(平成30年9月27日付の事務連絡)を掲載しています。
(2) 勉強日誌(弁護士版)ブログ「修習までの流儀」によれば,裁判官志望の修習生は,問研起案等において,A評価の成績を取る必要があるみたいです。

2(1) 第1クールの問研起案は平成31年1月21日(月)及び22日(火)
(2) 第2クールの問研起案は平成31年3月11日(月)及び12日(火)
(3) 第3クールの問研起案は平成31年5月13日(月)及び14日(火)
(4) 第4クールの問研起案は平成31年7月 1日(月)及び 2日(火)

3(1) 起案時間は,民裁が午後1時10分から午後4時50分であり,刑裁が午前10時から午後4時30分です。
(2) 講評時間(会場確保を要する時間)は,午前9時30分~午後4時30分です。

4 第72期司法修習における問研起案について(平成30年11月28日付の司法研修所長通知及び司法研修所事務局長通知)を掲載しています。

司法修習生等に対する採用に関する日弁連の文書(73期以降の取扱い)

1 73期司法修習生等に対する採用に関する協力について(令和元年9月3日付の日弁連会長の要請)(73期司法修習生等に対する採用に関する要請について(令和元年9月9日付の日弁連事務総長の事務連絡)の添付資料です。)の本文は以下のとおりです(ナンバリングを1ないし4から①ないし④に変えています。))。

   当連合会は,令和元年12月5日から司法修習を開始する第73期司法修習生及び司法修習予定者に関し,司法修習の実効を期すとともに司法修習生等の職業選択の自由を尊重するため,下記のとおり要請いたします。
   貴会会員に対し,この要請の趣旨を周知徹底していただくとともに,行き過ぎた勧誘行為等が認められた場合には, 当該会員に対し,個別に実情に応じた対応をとっていただくなどして,平穏な司法修習環境を維持し,司法修習の実をあげるべく御協力いただきますよう,お願い申し上げます。

① 会員は,第73期の司法修習生及び司法修習予定者(以下合わせて「司法修習生等」という。)について,事務所見学,採用選考等の日程及び時刻を決定するにあたっては,司法修習に対する影響を低減するように配慮しなければならない。
   なお,導入修習期間中(令和元年12月5日から同年12月25日までの期間)は,司法修習を欠席することを要することとなるような事務所見学,採用選考等を行ってはならない。
② 会員は,司法修習生等に対し,過度の飲食提供,その他不相当な方法による採用のための勧誘行為を行ってはならない。
③ 会員は,第73期司法修習生等に対する採用決定(内定を含む。)により,司法修習生等を拘束してはならない。会員は,第73期司法修習生等の会員に対する採用の申込み又は会員からの採用の申込みに対する第73期司法修習生等の承諾につき,司法修習生等が撤回することを妨げてはならない。
④ 会員は,職業選択に関する司法修習生等の自由な意思を尊重しなければならない。

2 72期司法修習生までは,同じ時期に「司法修習生等に対する採用のための勧誘行為自粛に関する協力について(要請)」と題する文書が日弁連会長から発出されていて,「会員は,第72期の司法修習生及び司法修習予定者(以下合わせて「司法修習生等」という。)に対し,平成31年2月27日まで,採用のための勧誘行為は行ってはならない。」などと書いてあり,実務修習第1クールが終了するまで,採用のための勧誘行為自粛を要請されていました「司法修習生等に対する採用のための勧誘行為自粛の要請に関する最高裁及び法務省の対応」参照)。
   しかし,73期司法修習生の場合,「司法修習生等に対する採用に関する協力について(要請)」というふうに表題が変わっていますし,「会員は,第73期の司法修習生及び司法修習予定者(以下合わせて「司法修習生等」という。)について,事務所見学,採用選考等の日程及び時刻を決定するにあたっては,司法修習に対する影響を低減するように配慮しなければならない。」というふうに文言が変わっています。
   そのため,73期司法修習生については,司法修習開始前の採用活動が正式に解禁されたことになります。

 

石井俊和裁判官(41期)の経歴

生年月日 S35.4.3
出身大学 東大
定年退官発令予定日 R7.4.3
R1.12.1 ~ 青森地家裁所長
H30.4.1 ~ R1.11.30 さいたま地裁2刑部総括
H27.6.9 ~ H30.3.31 東京地裁17刑部総括
H27.4.1 ~ H27.6.8 東京高裁4刑判事
H24.4.1 ~ H27.3.31 大阪地裁13刑部総括
H22.2.10 ~ H24.3.31 最高裁刑事局参事官
H19.7.1 ~ H22.2.9 東京地裁判事
H18.4.10 ~ H19.6.30 法テラス国選弁護課長
H16.4.1 ~ H18.4.9 法務省司法法制部付
H13.4.1 ~ H16.3.31 盛岡地家裁花巻支部判事
H11.4.11 ~ H13.3.31 東京地裁12刑判事
H10.4.1 ~ H11.4.10 東京地裁判事補
H7.7.1 ~ H10.3.31 大阪地裁判事補
H5.7.1 ~ H7.6.30 大蔵省証券局証券市場課課長補佐
H1.4.11 ~ H5.6.30 東京地裁判事補

導入修習チェックシート

1 「導入修習チェックシート」を以下のとおり掲載しています。
71期72期

2 司法修習生向けの説明文書である,「導入修習チェックシートについて」を以下のとおり掲載しています。
72期

3 司法修習生指導担当者向けの説明文書である,「導入修習チェックシートの活用について」を以下のとおり掲載しています。
72期

4 それ以外の分については,開示請求中です。司法研修所の正門及び正面玄関

法務省出向中の裁判官に不祥事があった場合の取扱い

1 法務省出向中の裁判官は法務大臣による懲戒処分の対象となること等
(1) 裁判官が法務省等の行政機関に出向している場合,依願退官した上で外務省に出向している人を除き,検事の身分を有しています(「現職裁判官の分布表」参照)。
   そして,法務省出向中の裁判官について,国民全体の奉仕者たるにふさわしくない非行(例えば,女性のスカート内の盗撮)があったような場合,法務大臣による懲戒処分の対象となります(国家公務員法82条1項)
(2) 懲戒処分の場合,検察官適格審査会の議決(検察庁法23条)は不要です(検察庁法25条ただし書)。
(3) 検察官の場合,60%以下の給料しか受け取れなくなる起訴休職制度(国家公務員法79条2号,一般職給与法23条4号)がありません(検察庁法25条本文参照)。
   そのため,懲戒処分としての免職,停職又は減給の処分(国家公務員法82条1項)を受けない限り,不祥事を起こした検察官は引き続き従前と同額の給料を支給されることとなります。
(4) 処分説明書の様式は,処分説明書の様式および記載事項等について(人事院HPの昭和35年4月1日付の人事院事務総長通知)に載っています。

2 法務省出向中の裁判官が懲戒免職又は停職処分となった場合の取扱い
(1) 懲戒免職となった場合
ア 退職手当及び弁護士資格
(ア)   裁判官は,退職手当を支払ってもらえません(国家公務員退職手当法12条1項1号)し,懲戒免職の日から3年間は弁護士となる資格を有しません(弁護士法7条3号)。
   また,懲戒免職の日から3年を経過した後であっても,登録請求を受けた単位弁護士会としては,資格審査会の議決に基づき,日弁連に対する登録の請求の進達を拒絶することができますし(弁護士法12条1項2号),日弁連は,資格審査会の議決に基づき,登録を拒絶することができます(弁護士法15条1項)。
(イ) 在職期間中に懲戒免職等処分を受けるべき行為をしたことを疑うに足りる相当な理由があると思料される場合,退職手当の支払を差し止められることがあります(国家公務員退職手当法13条2項2号)。
イ 年金
   平成27年9月30日までに発生した退職共済年金については,基本額は全額支給されるものの,職域加算額は半分しか支給されません(平成24年改正前の国家公務員共済組合法97条1項・同法施行令11条の10第1項参照)。
   また,平成27年10月1日以降に発生した公務員厚生年金は全額支給されます。これに対して,同日以降に発生した年金払い退職給付については,有期退職年金は全額支給されるものの,終身退職年金は支給されません(国家公務員共済組合法97条1項・同法施行令21条の2第1項)。
(2) 停職処分を受けた後に辞職した場合
ア 退職手当及び弁護士資格
(ア) 裁判官は,退職手当を支払ってもらえます(国家公務員退職手当法12条1項参照)。
   ただし,停職期間の月数の2分の1に相当する月数を退職手当の算定の基礎となる在職期間から除算されます(国家公務員退職手当法7条4項)。
(イ) 弁護士登録との関係では,法令上は特段の制限がありません。
   ただし,単位弁護士会の登録審査(「弁護士登録制度」参照)が非常に慎重なものになると思われます。
イ 年金
   平成27年9月30日までに発生した退職共済年金については,基本額は全額支給されますし,職域加算額は,停職期間に相当する部分の25%が削られるだけです(平成24年改正前の国家公務員共済組合法97条1項・同法施行令11条の10第1項参照)。
   また,平成27年10月1日以降に発生した公務員厚生年金は全額支給されます。これに対して,同日以降に発生した年金払い退職給付については,有期退職年金は全額支給されますし,終身退職年金は,停職期間に相当する部分の50%が削られるだけです(国家公務員共済組合法97条1項・同法施行令21条の2第1項)。

3 法務省出向中の裁判官が刑事罰を受けた場合の取扱い
(1) 禁錮以上の刑に処せられた場合
ア(ア) 執行猶予が付いたとしても,①検事としての身分を自動的に失います(国家公務員法76条・38条2号。規定の合憲性につき最高裁平成19年12月13日判決参照)し,②退職手当を支払ってもらえません(国家公務員退職手当法13条及び14条。規定の合憲性につき最高裁平成12年12月19日判決参照)し,③裁判官の任命資格を失います(裁判所法46条1号)。
   また,執行猶予期間が満了して刑の言渡しが効力を失う(刑法27条)までの間,弁護士となる資格を有しません(弁護士法7条1号)。
(イ) 執行猶予が付けられずに実刑判決を受けた場合,刑の執行が終わり,罰金以上の刑に処せられないで10年を経過した時点で,懲役又は禁錮の刑の言渡しは効力を失います(刑法34条の2第1項前段)から,その時点で弁護士となる資格を再び取得することとなります。
(ウ) 在職期間中の刑事事件に関して起訴された場合,退職手当の支払を差し止められることがあります(国家公務員退職手当法13条1項2号)。
イ 平成27年9月30日までに発生した退職共済年金については,基本額は全額支給されるものの,職域加算額は半分しか支給されません(平成24年改正前の国家公務員共済組合法97条1項・同法施行令11条の10第1項参照)。
   また,平成27年10月1日以降に発生した公務員厚生年金は全額支給されます。これに対して,同日以降に発生した年金払い退職給付については,有期退職年金は全額支給されるものの,終身退職年金は支給されません(国家公務員共済組合法97条1項・同法施行令21条の2第1項)。
(2)   罰金刑に処せられた場合
ア   ①検事としての身分を自動的に失うわけではありません(ただし,盗撮の飯島暁裁判官のように辞職するのが通常と思われます。)し,②懲戒免職にならない限り退職手当を支払ってもらえます(国家公務員退職手当法12条1項参照)し,③裁判官の任命資格を失いません(裁判所法46条参照)。
   また,弁護士となる資格を有します(弁護士法7条参照)ところ,医師法4条3号のような,罰金刑に処せられた者に関する条文が弁護士法にあるわけではないものの,単位弁護士会の登録審査(「弁護士登録制度」参照)が非常に慎重なものになると思われます。
イ 退職共済年金,公務員厚生年金及び年金払い退職給付については,特段の不利益はありません。
(3) 罰金刑の位置づけ
ア 罰金刑は前科となりますが,罰金以上の刑に処せられないで5年を経過した場合,罰金刑の言渡しは効力を失います(刑法34条の2第1項後段)から,市区町村の犯罪人名簿から記載が削除されます(前科記録の抹消)。
イ   検察庁の前科調書(犯歴事務規程13条2項)から前科の記載が削除されるのは,有罪の裁判を受けた者が死亡したときだけです(犯歴事務規程18条)。

4 法務省出向中の裁判官が逮捕されたことそれ自体の法的不利益
   法務省出向中の裁判官が逮捕されたことそれ自体は,裁判官又は弁護士の資格に何らかの法的影響を及ぼすものではありません。

5 刑事責任に付随する資格制限の内容等の詳細
   「加害者の刑事責任,行政処分,検察審査会等」を参照してください。

6 共済年金の職域加算額,及び年金払い退職給付等
(1)ア 国家公務員の場合,平成27年9月30日までに勤務した分については,共済年金に職域加算がありました。
平成27年10月1日以降に勤務した分については,年金払い退職給付が発生しており,有期退職年金(10年又は20年支給ですが,一時金も選択できます。)及び終身退職年金の半分ずつとなります。
イ 退職共済年金の基本額は老齢厚生年金に対応し(年金の2階部分),退職共済年金の職域加算額は企業年金等に対応していました(年金の3階部分)。
   また,老齢厚生年金の受給権は懲戒免職等による影響を受けませんから,そのこととの均衡を図るため,退職共済年金の基本額の受給権は懲戒免職等による影響を受けないのだと思います。
(2) 平成24年の国家公務員共済組合法等の改正により,平成27年10月1日,厚生年金及び共済年金が統合されたり,共済年金の職域加算が廃止されたりしました(被用者年金制度の一元化)。
   そして,共済年金の基本額は公務員厚生年金に,共済年金の職域加算額は年金払い退職給付に引き継がれました。
(3) 共済年金の職域加算額は,共済年金の基本額の10%から20%ぐらいでした。
(4) 国家公務員の年金払い退職給付の創設については,財務省広報誌「ファイナンス」2013年1月号が参考になります。
   これによれば,標準報酬月額36万円で40年加入の場合,年金払い退職給付のモデル年金月額は約1.8万円とされています。

日弁連の,弁護士の報酬に関する規程(平成16年2月26日会規第68号)

日弁連の,弁護士の報酬に関する規程(平成16年2月26日会規第68号)(平成16年4月1日施行)の制定時の条文は以下のとおりです。

(目的)
第一条 この規程は、会則第八十七条第二項及び弁護士法人規程第十九条に基づき、弁護士(弁護士法人を含む。以下同じ。)の報酬に関し必要な事項を定めることを目的とする。
 (弁護士の報酬)
第二条 弁護士の報酬は、経済的利益、事案の難易、時間及び労力その他の事情に照らして適正かつ妥当なものでなければならない。
 (報酬基準の作成・備え置き)
第三条 弁護士は、弁護士の報酬に関する基準を作成し、事務所に備え置かなければならない。
2 前項に規定する基準には、報酬の種類、金額、算定方法、支払時期及びその他弁護士の報酬を算定するために必要な事項を明示しなければならない。
 (報酬見積書)
第四条 弁護士は、法律事務を依頼しようとする者から申し出があったときは、その法律事務の内容に応じた報酬見積書の作成及び交付に努める。
 (報酬の説明・契約書作成)
第五条 弁護士は、法律事務を受任するに際し、弁護士の報酬及びその他の費用について説明しなければならない。
2 弁護士は、法律事務を受任したときは、弁護士の報酬に関する事項を含む委任契約書を作成しなければならない。ただし、委任契約書を作成することに困難な事由があるときは、その事由が止んだ後、これを作成する。
3 前項の規定にかかわらず、受任した法律事務が、法律相談、簡易な書面の作成、顧問契約等継続的な契約に基づくものであるときその他合理的な理由があるときは、委任契約書の作成を要しない。
4 第二項に規定する委任契約書には、受任する法律事務の表示及び範囲、弁護士の報酬の種類、金額、算定方法及び支払時期並びに委任契約が中途で終了した場合の清算方法を記載しなければならない。
 (情報の提供)
第六条 弁護士は、弁護士の報酬に関する自己の情報を開示及び提供するよう努める。
   附 則
1 この規程は、平成十六年四月一日から施行する。

2 この規程の施行の際現に受任している法律事務の弁護士の報酬については、なお従前の例による。

* 日弁連の報酬に関する規程は,以下の4種類です。
① 報酬等基準規程(昭和24年10月16日会規第7号)
・ 昭和24年10月16日から昭和50年 3月31日まで適用されていました。
② 報酬等基準規程(昭和50年3月20日会規第20号)
・ 昭和50年 4月 1日から平成 7年 9月30日まで適用されていました。
③ 報酬等基準規程(平成7年9月11日会規第38号)
・ 平成 7年10月 1日から平成16年 3月31日まで適用されていました。
④ 弁護士の報酬に関する規程(平成16年2月26日会規第68号)
・ 平成16年 4月 1日から適用されています。

日弁連の,報酬等基準規程(平成7年9月11日会規第38号)

日弁連の,報酬等基準規程(平成7年9月11日会規第38号)(平成7年10月1日施行,平成16年3月31日廃止)の制定時の条文は以下のとおりです。

第一章 総 則
(目的)
第一条 この規程は、弁護士法に基づき、弁護士会が定める弁護士の報酬に関する標準を示す規定の基準を定めることを目的とする。
(弁護士会の弁護士報酬規定)
第二条 弁護士会は、この規程を基準とし、所在地域における経済事情その他の地域の特性を考慮して、弁護士の報酬に関する標準を示す規定を適正妥当に定めなければならない。
(弁護士報酬の種類)
第三条 弁護士報酬は、法律相談料、書面による鑑定料、着手金、報酬金、手数料、顧問料及び日当とする。
2 前項の用語の意義は、次表のとおりとする。
法律相談料
依頼者に対して行う法律相談(口頭による鑑定、電話による相談を含む。)の対価をいう。
書面による鑑定料
依頼者に対して行う書面による法律上の判断又は意見の表明の対価をいう。
着手金
事件又は法律事務(以下「事件等」という。)の性質上、委任事務処理の結果に成功不成功があるものについて、その結果のいかんにかかわらず受任時に受けるべき委任事務処理の対価をいう。
報酬金
事件等の性質上、委任事務処理の結果に成功不成功があるものについて、その成功の程度に応じて受ける委任事務処理の対価をいう。
手数料
原則として一回程度の手続又は委任事務処理で終了する事件等についての委任事務処理の対価をいう。
顧問料
契約によつて継続的に行う一定の法律事務の対価をいう。
日当
弁護士が、委任事務処理のために事務所所在地を離れ、移動によってその事件等のために拘束されること(委任事務処理自体による拘束を除く。)の対価をいう。
(弁護士報酬の支払時期)
第四条 着手金は、事件等の依頼を受けたときに、報酬金は、事件等の処理が終了したときに、その他の弁護士報酬は、この規程に特に定めのあるときはその規定に従い、特に定めのないときは、依頼者との協議により定められたときに、それぞれ支払いを受ける。
(事件等の個数等)
第五条 弁護士報酬は、一件ごとに定めるものとし、裁判上の事件は審級ごとに、裁判外の事件等は当初依頼を受けた事務の範囲をもって、一件とする。ただし、第三章第一節において、同一弁護士が引き続き上訴審を受任したときの報酬金については、特に定めのない限り、最終審の報酬金のみを受ける。
2 裁判外の事件等が裁判上の事件に移行したときは、別件とする。
(弁護士の報酬請求権)
第六条 弁護士は、各依頼者に対し、弁護士報酬を請求することができる。
2 次の各号の一に該当することにより、受任件数の割合に比して一件あたりの執務量が軽減されるときは、弁護士は、第二章ないし第五章及び第七章の規定にかかわらず、弁護士報酬を適正妥当な範囲内で減額することができる。
一 依頼者から複数の事件等を受任し、かつその紛争の実態が共通であるとき。
二 複数の依頼者から同一の機会に同種の事件等につき依頼を受け、委任事務処理の一部が共通であるとき。
3 一件の事件等を複数の弁護士が受任したときは、次の各号の一に該当するときに限り、各弁護士は、依頼者に対し、それぞれ弁護士報酬を請求することができる。
一 各弁護士による受任が依頼者の意思に基づくとき。
二 複数の弁護士によらなければ依頼の目的を達成することが困難であり、かつその事情を依頼者が認めたとき。
(弁護士の説明義務等)
第七条 弁護士は依頼者に対し、あらかじめ弁護士報酬等について、十分に説明しなければならない。
2 弁護士は、事件等を受任したときは、委任契約書を作成するよう努めなければならない。
3 委任契約書には、事件等の表示、受任の範囲、弁護士報酬等の額及び支払時期その他の特約事項を記載する。
4 弁護士は、依頼者から申し出のあるときは、弁護士報酬等の額、その算出方法及び支払時期に関する事項等を記載した弁護士報酬説明書を交付しなければならない。ただし、前二項に定める委任契約書を作成した場合は、この限りでない。
(弁護士報酬の減免等)
第八条 依頼者が経済的資力に乏しいとき又は特別の事情があるときは、弁護士は、第二章ないし第七章の規定にかかわらず、弁護士報酬の支払時期を変更し又はこれを減額若しくは免除することができる。
2 着手金及び報酬金を受ける事件等につき、依頼の目的を達することについての見通し又は依頼者の経済的事情その他の事由により、着手金を規定どおり受けることが相当でないときは、弁護士は、第三章の規定にかかわらず、依頼者と協議のうえ、着手金を減額して、報酬金を増額することができる。ただし、着手金及び報酬金の合計額は、第十七条の規定により許容される着手金と報酬金の合算額を超えてはならない。
(弁護士報酬の特則による増額)
第九条 依頼を受けた事件等が、特に重大若しくは複雑なとき、審理若しくは処理が著しく長期にわたるとき又は受任後同様の事情が生じた場合において、前条第二項又は第二章ないし第四章の規定によっては弁護士報酬の適正妥当な額が算定できないときは、弁護士は、依頼者と協議のうえ、その額を適正妥当な範囲内で増額することができる。
(消費税に相当する額)
第十条 この規程に定める額は、消費税法(昭和六十三年法律第百八号)に基づき、弁護士の役務に対して課せられる消費税の額に相当する額を含まない。
第二章 法律相談料等
(法律相談料)
第十一条 法律相談料は、次表のとおりとする。
初回市民法律相談料
三〇分ごとに五、〇〇〇円から一万円の範囲内の一定額
一般法律相談料
三〇分ごとに五、〇〇〇円以上二万五、〇〇〇円以下
2 前項の初回市民法律相談とは、事件単位で個人から受ける初めての法律相談であって、事業に関する相談を除くものをいい、一般法律相談とは、初回市民法律相談以外の法律相談をいう。
(書面による鑑定料)
第十二条 書面による鑑定料は、次表のとおりとする。
書面による鑑定料
一〇万円から三〇万円の範囲内の額
2 前項において、事案が特に複雑又は特殊な事情があるときは、弁護士は依頼者と協議のうえ、前項に定める額を超える書面による鑑定料を受けることができる。
第三章 着手金及び報酬金
第一節 民事事件
(民事事件の着手金及び報酬金の算定基準)
第十三条 本節の着手金及び報酬金については、この規程に特に定めのない限り、着手金は事件等の対象の経済的利益の額を、報酬金は委任事務処理により確保した経済的利益の額をそれぞれ基準として算定する。
(経済的利益-算定可能な場合)
第十四条 前条の経済的利益の額は、この規程に特に定めのない限り、次のとおり算定する。
一 金銭債権は、債権総額(利息及び遅延損害金を含む。)
二 将来の債権は、債権総額から中間利息を控除した額
三 継続的給付債権は、債権総額の一〇分の七の額。ただし、期間不定のものは、七年分の額
四 賃料増減額請求事件は、増減額分の七年分の額
五 所有権は、対象たる物の時価相当額
六 占有権、地上権、永小作権、賃借権及び使用借権は、対象たる物の時価の二分の一の額。ただし、その権利の時価が対象たる物の時価の二分の一の額を超えるときは、その権利の時価相当額
七 建物についての所有権に関する事件は、建物の時価相当額に、その敷地の時価の三分の一の額を加算した額。建物についての占有権、賃借権及び使用借権に関する事件は、前号の額に、その敷地の時価の三分の一の額を加算した額
八 地役権は、承役地の時価の二分の一の額
九 担保権は、被担保債権額。ただし、担保物の時価が債権額に達しないときは、担保物の時価相当額
十 不動産についての所有権、地上権、永小作権、地役権、賃借権及び担保権等の登記手続請求事件は、第五号、第六号、第八号及び前号に準じた額
十一 詐害行為取消請求事件は、取消請求債権額。ただし、取消される法律行為の目的の価額が債権額に達しないときは、法律行為の目的の価額
十二 共有物分割請求事件は、対象となる持分の時価の三分の一の額。ただし、分割の対象となる財産の範囲又は持分に争いのある部分については、争いの対象となる財産又は持分の額
十三 遺産分割請求事件は、対象となる相続分の時価相当額。ただし、分割の対象となる財産の範囲及び相続分について争いのない部分については、その相続分の時価相当額の三分の一の額
十四 遺留分減殺請求事件は、対象となる遺留分の時価相当額
十五 金銭債権についての民事執行事件は、請求債権額。ただし、執行対象物件の時価が債権額に達しないときは、第一号の規定にかかわらず、執行対象物件の時価相当額(担保権設定、仮差押等の負担があるときは、その負担を考慮した時価相当額)
2 弁護士会は、地域の特性に応じて、合理的な経済的利益の算定基準を定めることができる。
(経済的利益算定の特則)
第十五条 前条で算定された経済的利益の額が、紛争の実態に比して明らかに大きいときは、弁護士は、経済的利益の額を、紛争の実態に相応するまで、減額しなければならない。
2 前条で算定された経済的利益の額が、次の各号の一に該当するときは、弁護士は、経済的利益の額を、紛争の実態又は依頼者の受ける経済的利益の額に相応するまで、増額することができる。
一 請求の目的が解決すべき紛争の一部であるため、前条で算定された経済的利益の額が紛争の実態に比して明らかに小さいとき。
二 紛争の解決により依頼者の受ける実質的な利益が、前条で算定された経済的利益の額に比して明らかに大きいとき。
(経済的利益-算定不能な場合)
第十六条 第十四条により経済的利益の額を算定することができないときは、その額を八〇〇万円とする。
2 弁護士は、依頼者と協議のうえ、前項の額を、事件等の難易、軽重、手数の繁簡及び依頼者の受ける利益等を考慮して、適正妥当な範囲内で増減額することができる。
(民事事件の着手金及び報酬金)
第十七条 訴訟事件、非訟事件、家事審判事件、行政審判等事件及び仲裁事件の着手金及び報酬金は、この規程に特に定めのない限り、経済的利益の額を基準として、それぞれ次表のとおり算定する。
経 済 的 利 益 の 額
着手金
報酬金
三〇〇万円以下の部分
八%
一六%
三〇〇万円を超え三、〇〇〇万円以下の部分
五%
一〇%
三、〇〇〇万円を超え三億円以下の部分
三%
六%
三億円を超える部分
二%
四%
2 前項の着手金及び報酬金は、事件の内容により、三〇%の範囲内で増減額することができる。
3 民事事件につき同一弁護士が引き続き上訴事件を受任するときは、前二項にかかわらず、着手金を適正妥当な範囲内で減額することができる。
4 前三項の着手金は、一〇万円を最低額とする。ただし、経済的利益の額が一二五万円未満の事件の着手金は、事情により一〇万円以下に減額することができる。
(調停事件及び示談交渉事件)
第十八条 調停事件及び示談交渉(裁判外の和解交渉をいう。以下同じ。)事件の着手金及び報酬金は、この規程に特に定めのない限り、それぞれ前条第一項及び第二項又は第二十一条第一項及び第二項の各規定を準用する。ただし、それぞれの規定により算定された額の三分の二に減額することができる。
2 示談交渉事件から引き続き調停事件を受任するときの着手金は、この規程に特に定めのない限り、前条第一項及び第二項又は第二十一条第一項及び第二項の各規定により算定された額の二分の一とする。
3 示談交渉事件又は調停事件から引き続き訴訟その他の事件を受任するときの着手金は、この規程に特に定めのない限り、前条第一項及び第二項又は第二十一条第一項及び第二項の各規定により算定された額の二分の一とする。
4 前三項の着手金は、一〇万円(第三十一条の規定を準用するときは、五万円)を最低額とする。
 ただし、経済的利益の額が一二五万円未満の事件の着手金は、事情により一〇万円(第二十一条の規定を準用するときは五万円)以下に減額することができる。
(契約締結交渉)
第十九条 示談交渉事件を除く契約締結交渉の着手金及び報酬金は、経済的利益の額を基準として、次表のとおり算定する。
経 済 的 利 益 の 額
着手金
報酬金
三〇〇万円以下の部分
二%
四%
三〇〇万円を超え三、〇〇〇万円以下の部分
一%
二%
三、〇〇〇万円を超え三億円以下の部分
〇・五%
一%
三億円を超える部分
〇・三%
〇・六%
2 前項の着手金及び報酬金は、事案の内容により、三〇%の範囲内で増減額することができる。
3 前二項の着手金は、一〇万円を最低額とする。
4 契約締結に至り報酬金を受けたときは、契約書その他の文書を作成した場合でも、その手数料を請求することができない。
(督促手続事件)
第二十条 督促手続事件の着手金は、経済的利益の額を基準として、次表のとおり算定する。
経 済 的 利 益  の 額
着手金
三〇〇万円以下の部分
二%
三〇〇万円を超え三、〇〇〇万円以下の部分
一%
三、〇〇〇万円を超え三億円以下の部分
〇・五%
三億円を超える部分
〇・三%
2 前項の着手金は、事件の内容により、三〇%の範囲内で増減額することができる。
3 前二項の着手金は、五万円を最低額とする。
4 督促手続事件が訴訟に移行したときの着手金は、第十七条又は第二十一条の規定により算定された額と前二項の規定により算定された額との差額とする。
5 督促手続事件の報酬金は、第十七条又は第三十一条の規定により算定された額の二分の一とする。ただし、依頼者が金銭等の具体的な回収をしたときでなければ、これを請求することができない。
6 前項ただし書の目的を達するため、民事執行事件を受任するときは、弁護士は、第一項ないし前項の着手金又は報酬金とは別に、民事執行事件の着手金として第十七条の規定により算定された額の三分の一を、報酬金として同条の規定により算定された額の四分の一を、それぞれ受けることができる。
(手形、小切手訴訟事件)
第二十一条 手形、小切手訴訟事件の着手金及び報酬金は、経済的利益の額を基準として、次表のとおり算定する。
経 済 的 利 益 の 額
着手金
報酬金
三〇〇万円以下の部分
四%
八%
三〇〇万円を超え三、〇〇〇万円以下の部分
二・五%
五%
三、〇〇〇万円を超え三億円以下の部分
一・五%
三%
三億円を超える部分
一%
二%
2 前項の着手金及び報酬金は、事件の内容により、三〇%の範囲内で増減額することができる。
3 前二項の着手金は、五万円を最低額とする。
4 手形、小切手訴訟事件が通常訴訟に移行したときの着手金は、第十七条の規定により算定された額と前三項により算定された額との差額とし、その報酬金は、第十七条の規定を準用する。
(離婚事件)
第二十二条 離婚事件の着手金及び報酬金は、次表のとおりとする。ただし、同一弁護士が引き続き上訴事件を受任するときは、着手金を適正妥当な範囲内で減額することができる。
離婚事件の内容
着 手 金 及 び 報 酬 金
離婚調停事件又は離婚交渉事件
それぞれ二〇万円から五〇万円の範囲内の額
離婚訴訟事件
それぞれ三〇万円から六〇万円の範囲内の額
2 離婚交渉事件から引き続き離婚調停事件を受任するときの着手金は、前項の規定による離婚調停事件の着手金の額の二分の一とする。
3 離婚調停事件から引き続き離婚訴訟事件を受任するときの着手金は、第一項の規定による離婚訴訟事件の着手金の額の二分の一とする。
4 前三項において、財産分与、慰謝料など財産給付を伴うときは、弁護士は、財産給付の実質的な経済的利益の額を基準として、第十七条又は第十八条の規定により算定された着手金及び報酬金の額以下の適正妥当な額を加算して請求することができる。
5 前四項の規定にかかわらず、弁護士は、依頼者と協議のうえ、離婚事件の着手金及び報酬金の額を、依頼者の経済的資力、事案の複雑さ及び事件処理に要する手数の繁簡等を考慮し、適正妥当な範囲内で増減額することができる。
(境界に関する事件)
第二十三条 境界確定訴訟、境界確定を含む所有権に関する訴訟その他境界に関する訴訟の着手金及び報酬金は、次表のとおりとする。ただし、同一弁護士が引き続き上訴事件を受任するときは、着手金を適正妥当な範囲内で減額することができる。
着手金及び報酬金
それぞれ三〇万円から六〇万円の範囲内の額
2 前項の着手金及び報酬金は、第十七条の規定により算定された着手金及び報酬金の額が前項の額を上回るときは、同条の規定による。
3 境界に関する調停事件及び示談交渉事件の着手金及び報酬金は、事件の内容により、第一項の規定による額又は前項の規定により算定された額の、それぞれ三分の二に減額することができる。
4 境界に関する示談交渉事件から引き続き調停事件を受任するときの着手金は、第一項の規定による額又は第二項の規定により算定された額のそれぞれ二分の一とする。
5 境界に関する調停事件又は示談交渉事件から引き続き訴訟事件を受任するときの着手金は、第一項の規定による額又は第二項の規定により算定された額の、それぞれ二分の一とする。
6 前五項の規定にかかわらず、弁護士は、依頼者と協議のうえ、境界に関する事件の着手金及び報酬金の額を、依頼者の経済的資力、事案の複雑さ及び事件処理に要する手数の繁簡等を考慮し、適正妥当な範囲内で増減額することができる。
(借地非訟事件)
第二十四条 借地非訟事件の着手金は、借地権の額を基準として、次表のとおりとする。ただし、同一弁護士が引き続き上訴事件を受任するときは、着手金を適正妥当な範囲内で減額することができる。
五、〇〇〇万円以下の場合
二〇万円から五〇万円の範囲内の額
五、〇〇〇万円を超える場合
前段の額に五、〇〇〇万円を超える部分の〇・五%を加算した額
2 借地非訟事件の報酬金は、次のとおりとする。ただし、弁護士は、依頼者と協議のうえ、報酬金の額を、事案の複雑さ及び事件処理に要する手数の繁簡等を考慮し、適正妥当な範囲内で増減額することができる。
一 申立人については、申立が認められたときは借地権の額の二分の一を、相手方の介入権が認められたときは財産上の給付額の二分の一を、それぞれ経済的利益の額として、第十七条の規定により算定された額
二 相手方については、その申立が却下されたとき又は介入権が認められたときは、借地権の額の二分の一を、賃料の増額又は財産上の給付が認められたときは、賃料増額分の七年分又は財産上の給付額をそれぞれ経済的利益として、第十七条の規定により算定された額
3 借地非訟に関する調停事件及び示談交渉事件の着手金及び報酬金は、事件の内容により、第一項の規定による額又は前項の規定により算定された額の、それぞれ三分の二に減額することができる。
4 借地非訟に関する示談交渉事件から引き続き調停事件を受任するときの着手金は、第一項の規定による額の二分の一とする。
5 借地非訟に関する調停事件又は示談交渉事件から引き続き借地非訟事件を受任するときの着手金は、第一項の規定による額の二分の一とする。
(保全命令申立事件等)
第二十五条 仮差押及び仮処分の各命令申立事件(以下「保全命令申立事件」という。)の着手金は、第十七条の規定により算定された額の二分の一とする。ただし、審尋又は口頭弁論を経たときは、同条の規定により算定された額の三分の二とする。
2 前項の事件が重大又は複雑であるときは、第十七条の規定により算定された額の四分の一の報酬金を受けることができる。ただし、審尋又は口頭弁論を経たときは、同条の規定により算定された額の三分の一の報酬金を受けることができる。
3 第一項の手続のみにより本案の目的を達したときは、前項の規定にかかわらず、第十七条の規定に準じて報酬金を受けることができる。
4 保全執行事件は、その執行が重大又は複雑なときに限り、保全命令申立事件とは別に着手金及び報酬金を受けることができるものとし、その額については、次条第一項及び第二項の規定を準用する。
5 第一項の着手金及び第二項の報酬金並びに前項の着手金及び報酬金は、本案事件と併せて受任したときでも、本案事件の着手金及び報酬金とは別に受けることができる。
6 保全命令申立事件及び保全執行事件の着手金は、一〇万円を最低額とする。
(民事執行事件等)
第二十六条 民事執行事件の着手金は、第十七条の規定により算定された額の二分の一とする。
2 民事執行事件の報酬金は、第十七条の規定により算定された額の四分の一とする。
3 民事執行事件の着手金及び報酬金は、本案事件に引き続き受任したときでも、本案事件の着手金及び報酬金とは別に受けることができる。ただし、着手金は第十七条の規定により算定された額の三分の一とする。
4 執行停止事件の着手金は、第十七条の規定により算定された額の二分の一とする。ただし、本案事件に引き続き受任するときは、同条の規定により算定された額の三分の一とする。
5 前項の事件が重大又は複雑なときは、第十七条の規定により算定された額の四分の一の報酬金を受けることができる。
6 民事執行事件及び執行停止事件の着手金は、五万円を最低額とする。
(倒産整理事件)
第二十七条 破産、和議、会社整理、特別清算及び会社更生の各事件の着手金は、資本金、資産及び負債の額並びに関係人の数等事件の規模に応じて定め、それぞれ次の額とする。ただし、右各事件に関する保全事件の弁護士報酬は、右着手金に含まれる。
 一 事業者の自己破産事件      五〇万円以上
 二 非事業者の自己破産事件      二〇万円以上
 三 自己破産以外の破産事件      五〇万円以上
 四 事業者の和議事件      一〇〇万円以上
 五 非事業者の和議事件      三〇万円以上
 六 会社整理事件      一〇〇万円以上
 七 特別清算事件      一〇〇万円以上
 八 会社更生事件      二〇〇万円以上
2 前項の各事件の報酬金は、第十七条の規定を準用する。この場合の経済的利益の額は、配当額、配当資産、免除債権額、延払いによる利益及び企業継続による利益等を考慮して算定する。ただし、前項第一号及び第二号の事件は、依頼者が免責決定を受けたときに限り、報酬金を受けることができる。
(任意整理事件)
第二十八条 任意整理事件(前条第一項に該当しない債務整理事件)の着手金は、資本金、資産及び負債の額並びに関係人の数等事件の規模に応じて定め、それぞれ次の額とする。
 一 事業者の任意整理事件      五〇万円以上
 二 非事業者の任意整理事件      二〇万円以上
2 前項の事件が清算により終了したときの報酬金は、債務の弁済に供すべき金員又は代物弁済に供すべき資産の価額(以下「配当源資額」という。)を基準として、次の各号の表のとおり算定する。
一 弁護士が債権取立、資産売却等により集めた配当源資額につき
五〇〇万円以下の部分
一五%
五〇〇万円を超え一、〇〇〇万円以下の部分
一〇%
一、〇〇〇万円を超え五、〇〇〇万円以下の部分
八%
五、〇〇〇万円を超え一億円以下の部分
六%
一億円を超える部分
五%
二 依頼者及び依頼者に準ずる者から任意提供を受けた配当源資額につき
五、〇〇〇万円以下の部分
三%
五、〇〇〇万円を超え一億円以下の部分
二%
一億円を超える部分
一%
3 第一項の事件が、債務の減免、履行期限の猶予又は企業継続等により終了したときの報酬金は、前条第二項の規定を準用する。
4 第一項の事件の処理について、裁判上の手続を要したときは、前二項に定めるほか、本節の規定により算定された報酬金を受けることができる。
(行政上の不服申立事件)
第二十九条 行政上の異議申立、審査請求、再審査請求その他の不服申立事件の着手金は、第十七条の規定により算定された額の三分の二とし、報酬金は、同条の規定により算定された額の二分の一とする。ただし、審尋又は口頭審理等を経たときは、同条の規定を準用する。
2 前項の着手金は、一〇万円を最低額とする。
第二節 刑事事件
(刑事事件の着手金)
第三十条 刑事事件の着手金は、次表のとおりとする。
刑 事 事 件 の 内 容
着   手   金
起訴前及び起訴後(第一審及び上訴審をいう。以下同じ。)の事案簡明な事件
それぞれ二〇万円から五〇万円の範囲内の額
起訴前及び起訴後の前段以外の事件及び再審事件
二〇万円から五〇万円の範囲内の一定額以上
再審請求事件
二〇万円から五〇万円の範囲内の一定額以上
2 前項の事案簡明な事件とは、特段の事件の複雑さ、困難さ又は繁雑さが予想されず、委任事務処理に特段の労力又は時間を要しないと見込まれる事件であって、起訴前については事実関係に争いがない情状事件、起訴後については公判終結までの公判開廷数が二ないし三開廷程度と見込まれる情状事件(上告事件を除く。)、上告審は事実関係に争いがない情状事件をいう。
(刑事事件の報酬金)
第三十一条 刑事事件の報酬金は、次表のとおりとする。
刑事事件の内容
結 果
報    酬    金
事案簡明な事件
起訴前
不起訴
二〇万円から五〇万円の範囲内の額
求略式命令
前段の額を超えない額
起訴後
刑の執行猶予
二〇万円から五〇万円の範囲内の額
求刑された刑が軽減された場合
前段の額を超えない額
前段以外の刑事事件
起訴前
不起訴
二〇万円から五〇万円の範囲内の一定額以上
求略式命令
二〇万円から五〇万円の範囲内の一定額以上
起訴後(再審事件を含む。)
無罪
五〇万円を最低額とする一定額以上
刑の執行猶予
二〇万円から五〇万円の範囲内の一定額以上
求刑された刑が軽減された場合
軽減の程度による相当な額
検察官上訴が棄却された場合
二〇万円から五〇万円の範囲内の一定額以上
再審請求事件
二〇万円から五〇万円の範囲内の一定額以上
2 前項の事案簡明な事件とは、前条の事案簡明な事件と見込まれ、かつ結果において予想された委任事務処理量で結論を得た事件をいう。
(刑事事件につき同一弁護士が引き続き受任した場合等)
第三十二条 起訴前に受任した事件が起訴(求略式命令を除く。)され、引き続いて同一弁護士が起訴後の事件を受任するときは、第三十条に定める着手金を受けることができる。ただし、事案簡明な事件については、起訴前の事件の着手金の二分の一とする。
2 刑事事件につき同一弁護士が引き続き上訴事件を受任するときは、前二条にかかわらず、着手金及び報酬金を適正妥当な範囲内で減額することができる。
3 弁護士は、追加して受任する事件が同種であることにより、追加件数の割合に比して一件あたりの執務量が軽減されるときは、追加受任する事件につき、着手金及び報酬金を適正妥当な範囲内で減額することができる。
(検察官の上訴取下げ等)
第三十三条 検察官の上訴の取下げ又は免訴、公訴棄却、刑の免除、破棄差戻若しくは破棄移送の言渡しがあったときの報酬金は、それまでに弁護人が費やした時間及び執務量を考慮したうえ、第三十一条の規定を準用する。
(保釈等)
第三十四条 保釈、勾留の執行停止、抗告、即時抗告、準抗告、特別抗告、勾留理由開示等の申立事件の着手金及び報酬金は、依頼者との協議により、被疑事件又は被告事件の着手金及び報酬金とは別に、相当な額を受けることができる。
(告訴、告発等)
第三十五条 告訴、告発、検察審査の申立、仮釈放、仮出獄、恩赦等の手続の着手金は、一件につき一〇万円以上とし、報酬金は、依頼者との協議により受けることができる。
第三節 少年事件
(少年事件の着手金及び報酬金)
第三十六条 少年事件(少年を被疑者とする捜査中の事件を含む。以下同じ。)の着手金は、次表のとおりとする。
少 年 事 件 の 内 容
着   手   金
家庭裁判所送致前及び送致後
それぞれ二〇万円から五〇万円の範囲内の額
抗告、再抗告及び保護処分の取消
それぞれ二〇万円から五〇万円の範囲内の額
2 少年事件の報酬金は、次表のとおりとする。
少 年 事 件 の 結 果
報   酬   金
非行事実なしに基づく審判不開始又は不処分
二〇万円から五〇万円の範囲内の一定額以上
その他
二〇万円から五〇万円の範囲内の額
3 弁護士は、着手金及び報酬金の算定につき、家庭裁判所送致以前の受任か否か、非行事実の争いの有無、少年の環境調整に要する手数の繁簡、身柄付の観護措置の有無、試験観察の有無等を考慮するものとし、依頼者と協議のうえ、事件の重大性等により、前二項の額を適正妥当な範囲内で増減額することができる。
(少年事件につき同一弁護士が引き続き受任した場合)
第三十七条 家庭裁判所送致前に受任した少年事件は、第五条の規定にかかわらず、家庭裁判所に送致されても一件の事件とみなす。
2 少年事件につき、同一弁護士が引き続き抗告審等を受任するときは、前条にかかわらず、抗告審等の着手金及び報酬金を、適正妥当な範囲内で減額することができる。
3 弁護士は、追加して受任する事件が同種であることにより、追加件数の割合に比して一件あたりの執務量が軽減されるときは、追加受任する事件につき、着手金及び報酬金を適正妥当な範囲内で減額することができる。
4 少年事件が刑事処分相当として家庭裁判所から検察官に送致されたときの刑事事件の弁護士報酬は、本章第二節の規定による。ただし、同一弁護士が引き続き刑事事件を受任するときの着手金は、その送致前の執務量を考慮して、受領済みの少年事件の着手金の額の範囲内で減額することができる。
第四章 手数料
(手数料)
第三十八条 手数料は、この規程に特に定めのない限り、事件等の対象の経済的利益の額を基準として、次の各号の表のとおり算定する。なお、経済的利益の額の算定については、第十四条ないし第十六条の規定を準用する。
一 裁判上の手数料
項  目
分    類
手      数      料
証拠保全(本案事件を併せて受任したときでも本案事件の着手金とは別に受けることができる。)
基 本
 二〇万円に第十七条第一項の着手金の規定により算定された額の一〇%を加算した額
特に複雑又は特殊な事情がある場合
弁護士と依頼者との協議により定める額
即決和解(本手数料を受けたときは、契約書その他の文書を作成しても、その手数料を別に請求することはできない。)
示談交渉を要しない場合
三〇〇万円以下の部分
一〇万円
三〇〇万円を超え三、〇〇〇万円以下の部分
一%
三、〇〇〇万円を超え三億円以下の部分
〇・五%
三億円を超える部分
〇・三%
示談交渉を要する場合
示談交渉事件として、第十八条又は第二十二条ないし第二十四条の各規定により算定された額
公示催告
即決和解の示談交渉を要しない場合と同額
倒産整理事件の債権届出
基 本
五万円から一〇万円の範囲内の額
特に複雑又は特殊な事情がある場合
弁護士と依頼者との協議により定める額
簡易な家事審判(家事審判法第九条第一項甲類に属する家事審判事件で事案簡明なもの。)
一〇万円から二〇万円の範囲内の額
二 裁判外の手数料
項  目
分    類
手      数      料
法律関係調査(事実関係調査を含む。)
基 本
五万円から二〇万円の範囲内の額
特に複雑又は特殊な事情がある場合
弁護士と依頼者との協議により定める額
契約書類及びこれに準ずる書類の作成
定 型
経済的利益の額が一、〇〇〇万円未満のもの
五万円から一〇万円の範囲内の額
経済的利益の額が一、〇〇〇万円以上一億円未満のもの
一〇万円から三〇万円の範囲内の額
経済的利益の額が一億円以上のもの
三〇万円以上
非定型
基 本
三〇〇万円以下の部分
一〇万円
三〇〇万円を超え三、〇〇〇万円以下の部分
一%
三、〇〇〇万円を超え三億円以下の部分
〇・三%
三億円を超える部分
〇・一%
特に複雑又は特殊な事情がある場合
弁護士と依頼者との協議により定める額
公正証書にする場合
右の手数料に三万円を加算する。
内容証明郵便作成
弁護士名の表示なし
基 本
一万円から三万円の範囲内の額
特に複雑又は特殊な事情がある場合
弁護士と依頼者との協議により定める額
弁護士名の表示あり
基 本
三万円から五万円の範囲内の額
特に複雑又は特殊な事情がある場合
弁護士と依頼者との協議により定める額
遺言書作成
定 型
一〇万円から二〇万円の範囲内の額
非定型
基 本
三〇〇万円以下の部分
二〇万円
三〇〇万円を超え三、〇〇〇万円以下の部分
一%
三、〇〇〇万円を超え三億円以下の部分
〇・三%
三億円を超える部分
〇・一%
特に複雑又は特殊な事情がある場合
弁護士と依頼者との協議により定める額
公正証書にする場合
右の手数料に三万円を加算する。
遺言執行
基 本
三〇〇万円以下の部分
三〇万円
三〇〇万円を超え三、〇〇〇万円以下の部分
二%
三、〇〇〇万円を超え三億円以下の部分
一%
三億円を超える部分
〇・五%
特に複雑又は特殊な事情がある場合
弁護士と受遺者との協議により定める額
遺言執行に裁判手続を要する場合
遺言執行手数料とは別に、裁判手続きに要する弁護士報酬を請求することができる。
会社設立等
設立、増減資、合併、分割、組織変更、通常清算
資本額若しくは総資産額のうち高い方の額又は増減総額に応じて以下により算出された額。ただし、合併又は分割については二〇〇万円を、通常清算については一〇〇万円を、その他の手続については一〇万円を、それぞれ最低額とする。
一、〇〇〇万円以下の部分
四%
一、〇〇〇万円を超え二、〇〇〇万円以下の部分
三%
二、〇〇〇万円を超え一億円以下の部分
二%
一億円を超え二億円以下の部分
一%
二億円を超え二〇億円以下の部分
〇・五%
二〇億円を超える部分
〇・三%
会社設立等以外の登記等
申請手続
一件五万円。ただし、事業によっては、弁護士と依頼者との協議により、適正妥当な範囲内で増減額することができる。
交付手続
登記簿謄抄本、戸籍騰抄本、住民票等の交付手続は、一通につき一、〇〇〇円とする。
株主総会等指導
基 本
三〇万円以上
総会等準備も指導する場合
五〇万円以上
現物出資等証明(商法第百七十三条第三項等及び有限会社法第十二条の二第三項等に基づく証明)
一件三〇万円。ただし、出資等にかかる不動産価格及び調査の難易、繁簡等を考慮して、弁護士と依頼者との協議により、適正妥当な範囲内で増減額することができる。
簡易な自賭賞請求(自動車損害賠償責任保険に基づく被害者による簡易な損害賠償請求)
次により算定された額。ただし、損害賠償請求権の存否又はその額に争いがある場合には、弁護士は、依頼者との協議により適正妥当な範囲内で増減額することができる。
給付金額が一五〇万円以下の場合
三万円
給付金額が一五〇万円を超える場合
給付金額の 二%
第五章 時間制
(時間制)
第三十九条 弁護士は、依頼者との協議により、受任する事件等に関し、第二章ないし第四章及び第七章の規定によらないで、一時間あたりの適正妥当な委任事務処理単価にその処理に要した時間
(移動に要する時間を含む。)を乗じた額を、弁護士報酬として受けることができる。
2 前項の単価は、一時間ごとに一万円以上とする。
3 弁護士は、具体的な単価の算定にあたり、事案の困難性、重大性、特殊性、新規性及び弁護士の熟練度等を考慮する。
4 弁護士は、時間制により弁護士報酬を受けるときは、あらかじめ依頼者から相当額を預かることができる。
第六章 顧問料
(顧問料)
第四十条 顧問料は、次表のとおりとする。ただし、事業者については、事業の規模及び内容等を考慮して、その額を減額することができる。
事  業  者
月額五万円以上
非 事 業 者
年額六万円(月額五、〇〇〇円)以上
2 顧問契約に基づく弁護士業務の内容は、依頼者との協議により特に定めのある場合を除き、一般的な法律相談とする。
3 簡易な法律関係調査、簡易な契約書その他の書類の作成、簡易な書面鑑定、契約立会、従業員の法律相談、株主総会の指導又は立会、講演などの業務の内容並びに交通費及び通信費などの実費の支払等につき、弁護士は、依頼者と協議のうえ、顧問契約の内容を決定する。
第七章 日当
(日当)
第四十一条 日当は、次表のとおりとする。
半日(往復二時間を超え四時間まで)
三万円以上五万円以下
一日(往復四時間を超える場合)
五万円以上一〇万円以下
2 前項にかかわらず、弁護士は、依頼者と協議のうえ、前項の額を適正妥当な範囲内で増減額することができる。
3 弁護士は、概算により、あらかじめ依頼者から日当を預かることができる。
第八章 実費等
(実費等の負担)
第四十二条 弁護士は、依頼者に対し、弁護士報酬とは別に、収入印紙代、郵便切手代、謄写料、交通通信費、宿泊料、保証金、保管金、供託金、その他委任事務処理に要する実費等の負担を求めることができる。
2 弁護士は、概算により、あらかじめ依頼者から実費等を預かることができる。
(交通機関の利用)
第四十三条 弁護士は、出張のための交通機関については、最高運賃の等級を利用することができる。
第九章 委任契約の清算
(委任契約の中途終了)
第四十四条 委任契約に基づく事件等の処理が、解任、辞任又は委任事務の継続不能により、中途で終了したときは、弁護士は、依頼者と協議のうえ、委任事務処理の程度に応じて、受領済みの弁護士報酬の全部若しくは一部を返還し、又は弁護士報酬の全部若しくは一部を請求する。
2 前項において、委任契約の終了につき、弁護士のみに重大な責任があるときは、弁護士は受領済みの弁護士報酬の全部を返還しなければならない。ただし、弁護士が既に委任事務の重要な部分の処理を終了しているときは、弁護士は、依頼者と協議のうえ、その全部又は一部を返還しないことができる。
3 第一項において、委任契約の終了につき、弁護士に責任がないにもかかわらず、依頼者が弁護士の同意なく委任事務を終了させたとき、依頼者が故意又は重大な過失により委任事務処理を不能にしたとき、その他依頼者に重大な責任があるときは、弁護士は、弁護士報酬の全部を請求することができる。ただし、弁護士が委任事務の重要な部分の処理を終了していないときは、その全部については請求することができない。
(事件等処理の中止等)
第四十五条 依頼者が着手金、手数料又は委任事務処理に要する実費等の支払いを遅滞したときは、弁護士は、事件等に着手せず又はその処理を中止することができる。
2 前項の場合には、弁護士は、あらかじめ依頼者にその旨を通知しなければならない。
(弁護士報酬の相殺等)
第四十六条 依頼者が弁護士報酬又は立替実費等を支払わないときは、弁護士は、依頼者に対する金銭債務と相殺し又は事件等に関して保管中の書類その他のものを依頼者に引き渡さないでおくことができる。
2 前項の場合には、弁護士は、すみやかに依頼者にその旨を通知しなければならない。
附 則

 この改正規定は、平成七年十月一日から施行する。

* 日弁連の報酬に関する規程は,以下の4種類です。
① 報酬等基準規程(昭和24年10月16日会規第7号)
・ 昭和24年10月16日から昭和50年 3月31日まで適用されていました。
② 報酬等基準規程(昭和50年3月20日会規第20号)
・ 昭和50年 4月 1日から平成 7年 9月30日まで適用されていました。
③ 報酬等基準規程(平成7年9月11日会規第38号)
・ 平成 7年10月 1日から平成16年 3月31日まで適用されていました。
④ 弁護士の報酬に関する規程(平成16年2月26日会規第68号)
・ 平成16年 4月 1日から適用されています。

日弁連の,報酬等基準規程(昭和50年3月20日会規第20号)

日弁連の,報酬等基準規程(昭和50年3月20日会規第20号)(昭和50年4月1日施行,平成7年9月30日廃止)の制定時の条文は以下のとおりです。

  第一章 総 則
(趣旨)
第一条 弁護士会が定める弁護士報酬等に関する規定は、この規程を基準とし、その弁護士会の所在地域における事情を考慮して、適正妥当に定められなければならない。
(弁護士報酬の種類と支払時期)
第二条 弁護士報酬は、手数料(着手金)、謝金、法律相談料、鑑定料、顧問料及び日当とする。
2 第三章の民事事件及び第四章の刑事事件の手数料は、事件の依頼を受けたとき、謝金は、依頼の目的を達したとき、法律相談料、鑑定料、書類作成手数料、会社設立等手数料、登記登録等手数料、顧問料及び日当は、依頼者との協議により定められたときに、それぞれ支払いを受けるものとする。
(事件の個数と報酬)
第三条 手数料及び謝金は、一件ごとに定めるものとし、裁判上の事件は審級ごとに、裁判外の事件は当初依頼を受けた事務の範囲をもつて一件とする。
2 同一弁護士が上訴審を通じて民事事件を受任したときの謝金は、最終審の謝金のみを受けるものとする。ただし、依頼者との協議によりこれと異なる定めをしたときは、この限りでない。
(報酬等の増減額)
第四条 依頼者が貧困であるとき又は特別の事情があるときは、第二章ないし第六章の規定にかかわらず、弁護士報酬等を減額又は免除することができる。
2 依頼を受けた事件が特に重大若しくは複雑なとき、審理若しくは処理が著しく長期に亘るとき又は受任後同様の事情が生じたときは、第二章及び第三章の規定にかかわらず、弁護士報酬を公正かつ妥当な範囲内で増額することができる。
3 事件の経済的価額以外に、依頼者の受ける利益を加味することが相当な場合は、前項に準ずる。
(解任の場合の報酬等)
第五条 依頼者が、弁護士の責に帰することのできない事由で弁護士を解任したとき、弁護士の同意なく依頼事件を終結させたとき又は故意若しくは重大な過失で依頼事件の処理を不能にしたときは、弁護士は、その弁護士報酬等の全額を請求することができる。
(事件処理の中止等)
第六条 依頼者が、手数料又は事件処理に必要な費用を支払わないときは、弁護士は、事件に着手せず又はその処理を中止することができる。ただし、この場合には、あらかじめ依頼者にその旨を通知しなければならない。
(報酬の相殺等)
第七条 依頼者が、手数料、謝金又は立替費用等を支払わないときは、弁護士は、依頼者に対する金銭債務と相殺し又は事件に関して保管中の書類その他のものを依頼者に引渡さないでおくことができる。ただし、この場合には、すみやかに依頼者にその旨を通知しなければならない。
(報酬契約書の作成)
第八条 弁護士は、事件を受任したときは、すみやかに報酬契約書を作成するよう努めなければならない。
2 報酬契約書には、事件の表示、受任の範囲、弁護士報酬等の金額又はその算定方法並びにその支払の時期、その他特約事項を記載するものとする。
(規定の遵守及び宣伝等の禁止)
第九条 弁護士は、所属弁護士会の定める報酬規定を遵守し、その最低額未満をもつて事件を取扱う旨の表示又は宣伝をしてはならない。
  第二章 法律相談料等
(法律相談料等)
第十条 法律相談料及び鑑定料は、次のとおりとする。
一、法律相談(口頭による鑑定、電話による相談を含む。)一時間以内は五、〇〇〇円以上とし、一時間を超えたときは、右の基準により加算する。
二、書面による鑑定 一件五万円以上
(書類作成手数料)
第十一条 契約書その他書類作成に関する手数料は、一件につき二万円に、第十八条の規定により算定された手数料の五%ないし一〇%を加算した額とする。
2 前項の書類を公正証書にするときは、前項の額に二万円を加算する。
(会社設立等手数料)
第十二条 会社その他の法人の設立、増減資、合併及び組織変更に関する手続の手数料は、資本額又は増減資額に応じて、次のとおり算定する。ただし、一〇万円を下らないものとする。
 五〇〇万円以下のもの       四%
 五〇〇万円を超え一、〇〇〇万円以下の部分      三%
 一、〇〇〇万円を超え五、〇〇〇万円以下の部分      二%
 五、〇〇〇万円を超え一億円以下の部分      一%
 一億円を超え一〇億円以下の部分      〇・五%
 一〇億円を超える部分      〇・三%
(登記、登録等手数料)
第十三条 前条以外の登記、登録等の申請手続の手数料は、二万円以上とする。
(顧問料)
第十四条 顧問料は、月額二万円以上とする。
  第三章 民事事件の手数料及び謝金
(算定方法)
第十五条 本章の手数料及び謝金は、特に定めがない限り、手数料はその事件の対象の経済的利益の価額を、謝金はその事件によって得た経済的利益の価額を基準として算定する。
(算定基準-算定可能な場合)
第十六条 前条の経済的利益の価額は、次のとおり算定する。
一、金銭債権は、債権総額
二、将来の債権は、債権総額から中間利息を控除した額
三、継続的給付債権は、債権総額の一〇分の七の額。ただし、期間不定のものは、七年分の額
四、賃料増減額請求は、増減額分の五年分の額
五、所有権は、対象たる物の時価
六、占有権、地上権、永小作権、賃借権及び使用借権は、対象たる物の時価の二分の一の額。ただし、その権利の時価が本文の価額を超えるときは、その権利の時価
七、土地所有者が、その地上の自己所有の建物の明渡しにより、その土地の使用権をも回復しうるときは、建物の時価に、土地の時価の二分の一を加算した額
八、地役権は、承役地の時価の二分の一の額
九、担保権は、被担保債権額。ただし、担保物の時価が債権額に達しないときは、担保物の時価
十、不動産についての所有権、地上権、永小作権、地役権及び担保権等の登記手続請求事件は第五号、第六号、第八号及び前号に準じた額
十一、借地非訟事件は、第六号の額の二分の一の額
十二、詐害行為取消請求事件は、取消請求債権額。ただし、取消される法律行為の目的の価額が債権額に達しないときは、法律行為の目的の価額
(算定基準-算定不能な場合)
第十七条 前条により経済的利益の価額を算定することができないときは、その価額を三〇〇万円とする。
2 前項の価額は、事件の難易、軽重、手数の繁簡及び依頼者の受ける利益等を考慮して、増減額することができる。
(訴訟事件等)
第十八条 訴訟事件(手形、小切手訴訟を除く。)非訟事件、家事審判事件、行政審判事件及び仲裁事件の手数料並びに謝金は、前二条による価額を基準として、それぞれ次のとおり算定する。
  (手数料) (謝金)
五〇万円以下のもの 一五% 一五%
五〇万円を超え一〇〇万円以下の部分 一二% 一二%
一〇〇万円を超え三〇〇万円以下の部分 一〇% 一〇%
三〇〇万円を超え五〇〇万円以下の部分 八% 八%
五〇〇万円を超え一、〇〇〇万円以下の部分 七% 七%
一、〇〇〇万円を超え五、〇〇〇万円以下の部分 五% 五%
五、〇〇〇万円を超え一億円以下の部分 四% 四%
一億円を超え一〇億円以下の部分 三% 三%
一〇億円を超える部分 二% 二%
2 前項の手数料及び謝金は、事件の内容により、それぞれ三〇%の範囲内で増減額することができる。
(手形、小切手訴訟事件)
第十九条 手形、小切手訴訟事件の手数料及び謝金は、前条により算定された額の二分の一とする。
2 前項の手続が通常訴訟に移行したときの手数料は、前条の規定により算定された額と前項により算定された額との差額とする。
(調停事件)
第二十条 調停事件の手数料及び謝金は、第十八条の規定を準用する。ただし、それぞれの額を三分の二に減額することができる。
2 調停の不調後、引続いて訴訟その他の事件を受任するときの手数料は、第十八条又は前条の規定により算定された額の二分の一とする。
(示談折衝事件)
第二十一条 示談折衝(裁判外の和解交渉)事件の手数料及び謝金は、前条の規定を準用する。
(即決和解事件)
第二十二条 即決和解事件の手数料は、三万円に、第十八条の規定により算定された額の五%ないし一〇%を加算した額とする。
2 前項の事件についての示談折衝の手数料及び謝金は、第二十条の規定を準用する。
(保全事件)
第二十三条 仮差押、仮処分に関する事件の手数料は、第十八条の規定により算定された額の三分の一とする。ただし、審尋又は口頭弁論を経るに至つたときは、同条の規定により算定された額の二分の一とする。
2 前項の事件が重大又は複雑であるときは、前項に準じて謝金を受けることができる。
3 第一項の手続のみにより本案の目的を達したときは、前項の規定にかかわらず、第十八条の規定に準じて謝金を受けることができる。
4 第一項の手数料及び第二項の謝金は、本案事件に併せて受任したときでも、本案事件の手数料、謝金とは別に受けることができる。
(証拠保全事件)
第二十四条 証拠保全事件の手数料は、第十八条の規定により算定された額の一〇%ないし三〇%とする。
2 前項の手数料は、本案事件に併せて受任したときでも、本案事件の手数料とは別に受けることができる。
(督促手続事件)
第二十五条 督促手続事件の手数料は、第二十二条第一項の規定を準用し、謝金は、第十八条の規定により算定された額の二分の一の範囲内で受けることができる。
2 前項の手続が訴訟に移行したときの手数料は、第十八条又は第十九条の規定により算定された額と前項の規定により算定された額との差額とする。
(強制執行事件等)
第二十六条 強制執行及び競売事件の手数料並びに謝金は、第十八条の規定により算定された額の二分の一とする。
2 執行停止事件の手数料は、第十八条の規定により算定された額の三分の一とする。
3 前項の事件が重大又は複雑なときは、前項に準じて謝金を受けることができる。
4 前三項の手数料及び謝金は、本案事件に併せて受任したときでも、本案事件の手数料、謝金とは別に受けることができる。
(公示催告事件)
第二十七条 公示催告事件の手数料は、第二十二条第一項の規定を準用する。
(破産事件等)
第二十八条 破産、和議、整理、清算及び会社更生事件の手数料は、資本金、資産及び負債額並びに関係人等事件の規模に応じて定めるものとし、それぞれ次の額を最低額とする。
 一、破産事件      三〇万円
 二、和議事件      五〇万円
 三、整理事件      五〇万円
 四、清算事件      五〇万円
 五、会社更生事件      一〇〇万円
2 前項の事件の謝金は、第十八条の規定を準用する。この場合の経済的利益の価額は、配当資産、免除債権額、延払いによる利益、企業継続による利益等を考慮して算定する。
3 第一項の事件にかかる債権届出その他関連手続の手数料は、五万円以上とし、その謝金は、第十八条の規定により算定された額の二分の一とする。
(行政上の不服申立事件)
第二十九条 行政上の審査請求、異議申立、再審査請求、その他の不服申立事件の手数料及び謝金は、第十八条の規定により算定された額の二分の一とする。ただし、審尋又は口頭審理等を経るに至つたときは、同条の規定を準用する。
(手数料の特則)
第三十条 第十八条ないし第二十一条、第二十三条及び前条の手数料は、その規定にかかわらず、五万円を下らないものとする。
  第四章 刑事事件の手数料及び謝金
(起訴後の刑事事件)
第三十一条 起訴後の刑事事件の手数料及び謝金の最低額は、次の表による。
手数料 謝   金
無 罪 刑の執行猶予 求刑された刑が軽減された場合等
簡易裁判所事件 一〇万円 二〇万円 一〇万円 その程度により適当な金額を受ける。
地方 家庭 裁判所 単独審事件 一五万円 二〇万円 一五万円
合議審事件 二〇万円 三〇万円 二〇万円
高等・最高裁判所事件 二〇万円 三〇万円 二〇万円
2 検事上訴の取下げ又は免訴、公訴棄却、刑の免除、破棄差戻、破棄移送及び検事上訴棄却の言渡しがあつたときの謝金は、その受益の程度により、前項に準ずる。
(起訴前の事件)
第三十二条 起訴前の事件の手数料は、前条第一項の規定を準用する。
2 前項の事件が不起訴になつたときの謝金は、前条第一項の無罪又は刑の執行猶予に準ずる。
3 第一項の事件が略式命令により終了したときの謝金は、前条第一項の執行猶予又は求刑された刑が軽減された場合等に準ずる。
4 第一項の事件が起訴(求略式命令を除く。)され、引続いてその事件を受任するときは、さらに前条第一項に定める手数料を受けることができる。
(少年事件)
第三十三条 少年事件(捜査中の事件を含む。)の手数料及び謝金の最低額は、次の表による。
手数料 謝 金
不処分、不開始 保護観察 そ の 他
少年事件 一〇万円 一五万円 一〇万円 処分の程度により適当な金額を受ける。
2 前項の事件が起訴(求略式命令を除く。)され、引続いてその事件を受任するときの手数料及び謝金については、第三十一条の規定を準用する。
(保釈等)
第三十四条 保釈、勾留の執行停止、準抗告、即時抗告、忌避、勾留理由開示等の申立事件の手数料及び謝金は、依頼者との協議により、被告事件の手数料及び謝金とは別に受けることができる。
(告訴、告発等)
第三十五条 告訴、告発、検察審査の申立、収監延期、仮釈放、仮出獄、恩赦等の手続の手数料は、一件につき五万円以上とし、謝金は、依頼者との協議により受けることができる。
  第五章 時間制
(時間制)
第三十六条 弁護士は、依頼者と協議の上、受任事件について、第二章ないし第四章の規定によらないで、一時間について五、〇〇〇円以上の額に、事件処理に要した時間を乗じた額を、弁護士報酬として受けることができる。
  第六章 実費等
(実費)
第三十七条 書類作成費、訴訟記録謄写料、訴訟書類等の貼用印紙代、予納郵券代、保証金、予納金、旅費、宿泊料、交通通信費、その他依頼された事件を処理するに必要な費用は、概算払いを受け又は必要の都度、別途に支払いを受けるものとする。
(日当等)
第三十八条 弁護士が、受任事件について出張するときの旅費、日当及び宿泊料は、次のとおりとする。
一、旅費 交通費は実費とし、鉄道、船舶又は航空機の運賃は、最高の運賃とする。
二、日当 一日一万円以上
三、宿泊料 実費
  附 則
1 この規程は、昭和五十年四月一日から施行する。

2 報酬等基準規程(昭和二十四年会規第七号)及び報酬等基準の臨時措置に関する規程(昭和四十八年会規第十八号)は、廃止する。

* 日弁連の報酬に関する規程は,以下の4種類です。
① 報酬等基準規程(昭和24年10月16日会規第7号)
・ 昭和24年10月16日から昭和50年 3月31日まで適用されていました。
② 報酬等基準規程(昭和50年3月20日会規第20号)
・ 昭和50年 4月 1日から平成 7年 9月30日まで適用されていました。
③ 報酬等基準規程(平成7年9月11日会規第38号)
・ 平成 7年10月 1日から平成16年 3月31日まで適用されていました。
④ 弁護士の報酬に関する規程(平成16年2月26日会規第68号)
・ 平成16年 4月 1日から適用されています。

日弁連の,報酬等基準規程(昭和24年10月16日会規第7号)

日弁連の,報酬等基準規程(昭和24年10月16日会規第7号)(昭和24年10月16日施行,昭和50年3月31日廃止)の制定時の条文は以下のとおりです(「手数料」は着手金のことであり,「謝金」は成功報酬金のことです。)。

第一條 弁護士の受くべき報酬は、第三條に定める額を標準として地方の事情、事件の難易軽重、依頼者の社会的地位及び資力並びにその受ける利益等を参酌し、適正妥当と認められる金額でなければならない。
第二條 報酬は、手数料、謝金、鑑定料及び顧問料とする。
2 手数料は、事件の依頼を受けたとき、謝金は、依頼の目的を達したとき、鑑定料は、鑑定を終えたとき、顧問料は依頼者との合意により定められた時期に支拂を受けるものとする。
第三條 報酬は、依頼を受けた事件の種類により、左に掲げる標準に従つて定るものとする。
一 民事又は商事に関する事件であつて目的の価額を算定することができるものについては、手数料及び謝金は、それぞれ、目的の価額が十万円以下のものは、その百分の三十以下の金額とし、十万円を越えるものは、そのうち十万円にあたる部分につきその百分の三十以下、十万円を越える部分につき百分の二十以下としてこれを合算した金額とする。但し、手数料及び謝金の金額を合計して目的の価額の百分の五十を越えてはならない。
二 人事事件、非訟事件その他民事又は商事に関する事件であつて目的の価額を算定することができないものについては、事件処理の結果依頼者の受くべき経済上その他の利益を標準とし、前号に準じて手数料及び謝金の金額を定める。
三 仮差押事件、仮処分事件若しくはその異議事件の手数料及び謝金又は証拠保全事件の手数料は、依頼者との合意により、その本案事件の手数料又は謝金に包含させ、又はこれと別に定めることができる。
本案事件と別に定める場合においては、その金額は、前二号の定める標準の二分の一以下とする。
四 破産事件、和議事件、強制執行事件、競売事件及び個人財産又は、法人の整理事件の手数料及び謝金は、第一号の定める標準の二分の一以下の金額とする。但し、整理事件が訴訟、調停、破産、和議その他の裁判上の手続を伴う場合においては、依頼者との合意に基き、その整理事件に対する報酬とは別に、この規程の定める標準により、当該裁判上の手続に対する手数料及び謝金の金額を定めることができる。
五 会社の設立、合併、資本増加、資本減少又は清算に関する手続の依頼を受けた場合における手数料及び謝金は、それぞれ、拂込資本金額、増加若しくは減少した拂込資本金額又は解散当時の会社財産の金額を標準とし、その百分の五以下の金額とする。
六 行政訴訟事件及び特許法第百二十八條の二(実用新案法第二十六條、意匠法第二十五條又は商標法第二十四條の規定により準用する場合を含む。)の規定による訴訟事件の手数料及び謝金については、第二号の規定を準用し、訴願事件の手数料及び謝金は、行政訴訟事件について定めることのできる手数料及び謝金の二分の一以下の金額とする。
七 刑事事件の手数料及び謝金
(一)簡易裁判所係属事件
手数料 三千円以上
謝金
イ 無罪若しくは免訴の言渡を受け、又は公訴が棄却されたときは、三千円以上
ロ 刑の執行猶予の言渡を受けたときは、二千円以上
ハ 罰金を求刑され、判決において科料の言渡を受けたときは千円以上
ニ その他判決における刑の言渡が求刑より著しく軽くなつたときは千円以上
(二)地方裁判所及び高等裁判所係属事件
手数料 五千円以上
謝金
イ 無罪若しくは免訴の言渡を受け、又は公訴が棄却されたときは、五千円以上
ロ 執行猶予の言渡を受けたとき若しくは体刑を求刑され、判決において罰金又は科料の言渡を受けたときは、三千円以上
ハ 罰金を求刑され、判決において科料の言渡を受けたときは、二千円以上
ニ その他判決における刑の言渡が求刑より著しく軽くなつたときは、二千円以上
(三)上告事件
手数料 五千円以上
謝金
イ 破棄差戻又は破棄移送の判決があつたときは、五千円以上
ロ 上告裁判所が原判決を破棄し、みずから判決して有利の結果を得たときは、五千円以上
八 告訴又は告発の代理の委任を受けた場合における手数料は、五千円以上とする。
九 弁護士法第三條第二項の事務を行つた場合における手数料及び謝金は、それぞれ二千円以上とする。
十 鑑定料の金額は、口頭による鑑定の場合は、千円以上、書面による鑑定の場合は、三千円以上とする。但し、鑑定について特別の調査研究を必要とする場合は、依頼者との合意により別にその金額を定めることができる。
十一 契約書、法人又は会社の定款その他書類の作成等に関する手数料は、書面による鑑定をした場合に準じてその金額を定める。
十二 顧問料の額は、年額一万円以上とする。
2 前項第一号及び第二号により定められた手数料及び謝金の標準は、依頼された事件が裁判上のものであると裁判外のものであるとによつて、区別されないものとする。
第四條 報酬は、一箇の事件ごとに定めるものとする。但し、裁判上の事件は、審級ごとに一箇の事件とし、裁判外の事件は、当初依頼を受けた事務の終了をもつて一箇の事件が完結するものとする。
2 前條第一項各号のうち特に規定した場合を除き、一箇の事件の手続と関連して別箇の事件に相当する手続をする必要のある場合には、その手続ごとに前條の規定により定められた手数料及び謝金の標準額の半額を加算することができる。
第五條 依頼者が貧困であるとき、又は弁護士との間に親族関係その他特別の事情があるときは、第三條の規定にかかわらず、手数料及び謝金を減額又は免除することができる。
2 依頼を受けた事件が特に重大であるとき、又は特に複雑であるときは、第三條の規定にかかわらず、手数料及び謝金を増額することができる。
第六條 依頼者が弁護士の責に帰することのできない事由で弁護士を解任し、弁護士に無断で訴の取下、請求の拠棄若しくは認諾、和解その他の行為をして依頼した事件を完結させ、又は故意若しくは重大な過失によつて弁護士をして依頼の事務を処理することをできなくさせたときは、弁護士は、その謝金の全額を請求することができるものとする。
第七條 弁護士が依頼された事件につき、その事務所所在地以外の地に出張する必要があるときは、左の標準によつて、あらかじめ、依頼者より旅費、日当及び宿泊料の支拂を受けるものとする。
旅費 鉄道及び船舶の運賃は、一等の運賃とする。但し、一等のない場合は二等とし、自動車その他の車馬賃は、実費を受けるものとする。
日当 一日千円以上一万円以下
宿泊料 一泊千円以上五千円以下
第八條 書類作成費、訴訟記録謄写料、訴訟書類等貼用印紙代、保証金その他の予納金、通信費その他依頼された事件を処理するに必要な費用は、概算拂を受け、又は必要の都度その支拂を受けるものとする。
附 則

この規定は昭和二十四年十月十六日から適用する。

* 日弁連の報酬に関する規程は,以下の4種類です。
① 報酬等基準規程(昭和24年10月16日会規第7号)
・ 昭和24年10月16日から昭和50年 3月31日まで適用されていました。
② 報酬等基準規程(昭和50年3月20日会規第20号)
・ 昭和50年 4月 1日から平成 7年 9月30日まで適用されていました。
③ 報酬等基準規程(平成7年9月11日会規第38号)
・ 平成 7年10月 1日から平成16年 3月31日まで適用されていました。
④ 弁護士の報酬に関する規程(平成16年2月26日会規第68号)
・ 平成16年 4月 1日から適用されています。