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二回試験の不合格発表―合否が判明する経路,罷免及び再受験手続(AIリライト)

第1 二回試験の結果を関係先へ連絡すること

二回試験(司法修習生考試)に不合格の場合は司法修習を終えず,不合格者に対する罷免の手続が行われる。
再受験には,改めて司法修習生への採用を申し込み,採用選考を受ける必要がある。
合否の確認には当該期の正式な結果通知を用い,弁護士登録・任官の有無だけで判断しない。
裁判所ウェブサイトの確認先と過去の保存資料は,二回試験の不合格発表がされる裁判所HP及び過去の不合格者受験番号に整理している。
以下の登録・任官から判明する経路は,正式な結果通知とは別の説明である。

結果確認後は,次の順序で対応を確認する方法が考えられる。
①正式な通知を確認し,司法研修所の教官・担当部署に今後の手続と成績通知の方法を相談する。
②内定先に結果を伝え,入所・採用・登録予定への影響を個別に確認する。
③自分の答案と講評を振り返り,再受験までの学習計画と生活費の見通しを整理する。
④当該年度の再採用案内で,申込期限,提出書類及び兼職兼業の取扱いを確認する。
これは本ブログの確認順序の提案であり,公式の手続を追加するものではない。

知り合いの司法修習生が二回試験に合格しているか否かは,本人だけでなく周囲の関係者にとっても関心事である。
そのため,次の対応が望ましい。

①合格していた場合は,内定先,弁護士修習先,世話になった実務家その他自分の結果を気にしている可能性がある人に対し,できる限り早く電話又はメール等で結果を報告してから,本格的に喜ぶとよい。
②不合格であった場合は,少なくとも内定先及び司法研修所の教官には直ちに連絡し,今後の対応を相談するとよい。

弁護士中所克博は,二回試験に不合格となった者が取るべき対応として,教官への連絡,内定先への事実の伝達,成績通知による不合格科目の把握,記憶が鮮明なうちの答案の再現,教官による敗因分析,同期の連絡網への参加,再起計画の立案及び当面の生活費の確保という一連の流れをX(旧Twitter)で示している。

第2 二回試験の合否が対外的に判明する経路

二回試験の結果は司法修習生本人には司法研修所を通じて直接通知されるが,判事補,検察官又は弁護士のいずれになるかによって,対外的に判明する経路が異なる。

1 一斉登録による弁護士登録の場合

一斉登録によって弁護士登録をする者については,日弁連HP又は日弁連会員専用ページ内の弁護士情報検索により判明する。
かつての例では,71期司法修習生の場合,平成30年12月14日に更新されていた。
もっとも,後記5のとおり二回試験の実施時期自体が期によって変動しているため,更新される曜日や時期を一律に一般化することはできない。

2 検察官に任官する場合

検事になる者については,新任検事に関する法務省人事がインターネット版官報に掲載されることで判明する。
かつての例では,71期司法修習生の場合,平成30年12月21日に掲載された。
直近の77期では,新任検事辞令交付式が令和7年4月7日に行われている。
司法修習生の検事採用までの具体的な日程は,「司法修習生の検事採用までの日程」を参照されたい。

3 判事補に任官する場合

判事補になる者については,任命日の直後にウエストロー・ジャパンへ掲載されることで判明する。
任命日はかつて1月16日であったが,直近の77期では判事補の内定が令和7年4月16日に出ており,任命の時期も4月下旬頃へ移行しているとみられる。
新任判事補の内定通知から辞令交付式までの具体的な日程は,「新任判事補の内定通知から辞令交付式までの日程」を参照されたい。

4 いずれにも進まない場合

弁護士登録又は任官の情報に氏名が見当たらないことだけから,二回試験の不合格を判断することはできない。
合格後の進路,登録時期及び情報の掲載時期によって,対外的な情報の現れ方は異なる。
本人の合否は正式な結果通知で確認し,外部の者が確認する場合も本人の説明等と区別して扱う必要がある。
「司法修習生の修習を終えた者」に関する官報公告の時期も,受験期ごとの資料で確認すべきである。

5 試験日と結果発表日を区別する

試験を受ける日と,結果が発表される日は別である。
第77期の考試委員会議事録(1頁~2頁)は,試験日程を令和7年3月3日から7日までと記載し,3月25日に合否を決定して不合格者の氏名等を発表したことを記録する。
第78期の実施日程を決定した文書は,考試日程を令和8年3月2日から6日までと定めている。
3月下旬の発表日を,試験を実施した日と読み替えてはならない。
令和8年度の再採用案内は,次の考試1日目を令和9年3月上旬の予定とするが,この記載だけから科目別の日付や発表日は確定できない。
最新の公表状況は,二回試験の日程(AI作成)と当該期の正式な案内を確認する必要がある。

なお,直近の77期の二回試験の不合格者は10名,78期(令和8年3月24日発表)の不合格者は5名であった。
期別の発表日,判事補内定日及び新任検事辞令交付式等の詳細な日程は「65期以降の二回試験の不合格発表と修習終了・任官の日程(AI作成)」を,不合格者数の推移は「二回試験の不合格者数の推移等」を,それぞれ参照されたい。

第3 二回試験に不合格となった場合の罷免

1 罷免の法的根拠

裁判所法67条1項の試験(二回試験)に合格しなかった司法修習生は,同項による司法修習生の修習を終えた者とはならない。
司法修習生考試委員会は,修習の成績と考試の結果によって合格又は不合格を定め,最高裁判所に報告する(司法修習生に関する規則16条)。

二回試験の不合格は,裁判所法68条1項が定める罷免事由(成績不良その他修習を継続することが困難である事由として最高裁判所の定める事由があるとき)のうち,司法修習生に関する規則17条1項1号の「成績不良又は心身の故障により,修習を継続することが困難であるとき」に該当するものとして扱われる。
現に,77期の罷免の辞令書(令和7年3月26日付け)にも,「裁判所法第68条第1項及び司法修習生に関する規則第17条第1項第1号により罷免する」と記載されている。

2 罷免の辞令書(70期から77期まで)

二回試験に不合格となった司法修習生に対する罷免の辞令書は,70期から77期まで,次のとおり確認できる。

①70期(平成29年12月13日付け)
②71期(平成30年12月12日付け)
③72期(令和元年12月11日付け)
④73期(令和2年12月16日付け)
⑤74期(令和4年4月20日付け)
⑥75期(令和4年12月7日付け)
⑦76期(令和5年12月13日付け)
⑧77期(令和7年3月26日付け)

なお,73期については,本則の罷免とは別に,「73期二回試験の再試験不合格者に対する罷免の辞令書」(令和3年1月27日付け)が別途存在する。
この文書が生じた具体的な経緯は,本記事執筆時点で確認できていない。

3 78期における取扱いの変化

78期については,前記2のような罷免の辞令書そのものが確認できない。
その代わりに,「最高裁の不開示通知書(78期司法修習生の罷免,戒告処分,修習の停止,判事補志望者に対する面接選考)」(令和8年7月28日付け)の存在が確認できる。
この通知書の本文は本記事執筆時点で確認できておらず,不開示とされた具体的な理由は分からない。
そのため,従前の期で行われてきた任意の情報開示の運用が,78期についても維持されているかどうかは,現時点で明らかではない。

第4 二回試験の成績通知及び成績分布

1 成績通知の申出

司法修習生は,申出により,修習及び考試の成績の通知を受けることができる。
成績通知申出書及び成績通知の書式は,「司法修習生の修習及び考試の成績の本人に対する通知概要」(平成20年2月22日付け)に示されている。

2 成績分布の推移

二回試験を含む実務修習,集合修習及び考試の成績分布は,「実務修習,集合修習及び二回試験の成績分布(51期以降)」に,51期から直近の期まで整理されている。

第5 二回試験に不合格となった場合の再受験

再採用の申込書・記載例・受験歴申告書の確認,提出先及び兼職兼業の時期は,二回試験の再受験手続を参照されたい。

1 再採用を要すること

令和8年度の考試再受験を希望する者について,最高裁判所の司法修習生採用選考は,申込受付期間を令和8年10月19日(月)から30日(金)まで(30日消印有効)と案内している。
採用発令日は考試1日目(令和9年3月上旬の予定)であり,司法研修所を経由して申込みを行う。必要書類は,申込書,受験歴申告書及び戸籍の全部事項証明書・個人事項証明書又は住民票の写しである。
この案内は令和8年10月5日に確認した当該年度の再採用手続であり,後の年度にも同じ申込期限が適用されるものではない。最新の案内と個別の指示を確認する必要がある。

司法修習生であった者が考試を再度受験するためには,いったん離れた司法修習生としての身分を,改めて採用選考を経て回復する必要がある。
最高裁判所情報公開・個人情報保護審査委員会 平成29年度(最情)答申第38号(平成29年10月2日答申)は,この点について次のとおり述べている。

「本件開示文書には,司法修習生の採用選考における審査基準が記載されているところ,その記載内容を踏まえて検討すれば,司法修習生であった者が考試を再度受験するために再採用される際には,本件開示文書に基づいて審査が行われるのであり,本件開示文書以外に司法行政文書を作成し,又は取得する必要はないという最高裁判所事務総長の上記説明の内容が不合理とはいえない。」

ここにいう「本件開示文書」とは,後記2の司法修習生採用選考審査基準を指す。

2 司法修習生採用選考審査基準

司法修習生採用選考審査基準は最高裁判所ウェブサイトで公開されており,現行版は令和7年8月27日付けである。
同基準記2⑵は,司法修習生であった者について,次のいずれかに該当する場合を不採用事由として定めている。

①成績不良(裁判所法第67条第1項の試験の不合格を除く。)により修習をすることが困難である者
②修習の態度の著しい不良により,司法修習生たるに適しない者
③裁判所法第67条第1項の試験に連続して3回合格しなかった者(再度司法試験法による司法試験に合格した者を除く。)。ただし,病気その他やむを得ないと認められる事情により,同項の試験の全部又は一部を受験することができなかった場合には,当該試験を受験回数として数えないものとすることができる。
④①又は②に準ずる事由がある者

この規定は,平成28年6月1日付けの旧基準の当時から実質的に変更されていない。

3 連続して3回合格しなかった場合

前記2③のとおり,裁判所法67条1項の試験に連続して3回合格しなかった者は,再度司法試験に合格しない限り,司法修習生として採用されない。
二回試験に3回落ちた者の人数等については,「二回試験に3回落ちた人(三振した人)の数」を参照されたい。

第6 関連記事その他

裁判所HPにおける二回試験の不合格発表の実施経路,及び69期以降の過去の不合格者受験番号は,「二回試験の不合格発表がされる裁判所HP及び過去の不合格者受験番号」に整理している。

法務省は,令和3年度に続き,令和7年3月,「第2回法曹の質に関する検証結果について」を公表した。
同報告書は,最高裁判所の協力を得て二回試験の不合格状況を検証指標として分析し,「司法修習期66期以降は2%程度以下で推移しており,特に70期以降は1%以下と落ち着いた水準で推移」しているとし,「法曹養成課程が期待される養成機能を果たしていないと認めることはできなかった」としている。
若手法曹(司法修習期66期以降)の資質・能力や活動の質についても,「他の法曹と比較して劣っているとの評価は確認できなかった」との結論が維持されている。

以下の記事も参照されたい。

①二回試験とは―科目,日程,合否の仕組み,不合格後の再受験及び関連記事
②二回試験不合格時の一般的な取扱い――期別の沿革,罷免の根拠条文及び再受験
③二回試験不合格と,修習資金貸与金の期限の利益との関係
④二回試験の推定応試者数
⑤二回試験の科目別不合格者数
⑥二回試験再受験者の不合格率の推移
⑦64期以降の二回試験に関する,合格者及び不合格者の決定に関する議事録
⑧司法修習終了翌年の確定申告

第7 弁護士登録直後に勧誘される日本弁護士国民年金基金

二回試験の合格,弁護士登録及び日本弁護士国民年金基金への加入は,それぞれ別に確認する事項である。
基金の制度や加入を検討する際の資料は,日本弁護士国民年金基金に整理している。

出典・参考資料

1 法令・最高裁判所規則

①裁判所法(昭和22年法律第59号)67条,67条の2,68条。

②司法修習生に関する規則(昭和23年8月18日最高裁判所規則第15号)16条,17条(e-Gov法令検索には未収録のため,全文を掲載する山中弁護士ブログの記事による)。

2 最高裁判所及び司法研修所の資料

①平成29年度(最情)答申第38号(諮問:平成29年6月5日,答申:平成29年10月2日,最高裁判所情報公開・個人情報保護審査委員会)。

②司法修習生採用選考審査基準(令和7年8月27日付け,最高裁判所。掲載ページ:司法修習生採用選考)。

③二回試験不合格者に対する罷免の辞令書。70期(平成29年12月13日付け),71期(平成30年12月12日付け),72期(令和元年12月11日付け),73期(令和2年12月16日付け),73期(再試験)(令和3年1月27日付け),74期(令和4年4月20日付け),75期(令和4年12月7日付け),76期(令和5年12月13日付け),77期(令和7年3月26日付け)。

④最高裁の不開示通知書(78期司法修習生の罷免,戒告処分,修習の停止,判事補志望者に対する面接選考)(令和8年7月28日付け)2頁(通知書及び開示請求書の写し)。