二回試験の不合格発表

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目次
1 総論
2 二回試験の合否の結果を関係先に連絡すべきであること
3 二回試験の合否が対外的に判明する時期
4 二回試験の不合格者数の推移
5 二回試験の合格者が司法修習の終了者と一致しない年があること(令和3年3月9日追記)
6 二回試験合格により得られる法令上の資格等
7 弁護士登録直後に勧誘される,日本弁護士国民年金基金
8 二回試験不合格後の再採用
9 関連記事


1 総論
(1)ア 69期ないし71期二回試験の場合,裁判所HPの「司法研修所」からリンクを張られた「司法修習生考試の結果について」において,午後4時に不合格者受験番号が発表されました。
イ 72期二回試験の場合,裁判所HPの「司法研修所」からリンクを張られた「司法修習生考試の結果について」(http://www.courts.go.jp/saikosai/sihokensyujo/kousi_kekka_72/index.html)において,午後4時に不合格者受験番号が発表されました。
ウ 73期二回試験の場合,裁判所HPの「司法修習生考試について」からリンクを貼られた「令和元年度(第73期)司法修習生考試不合格者受験番号」(https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/2020/fugou-kousi73-ki.pdf)において,午後4時6分頃に不合格者受験番号が発表されました。


(2)ア 過去の不合格者受験番号を以下のとおり掲載しています。
・ 平成27年度(第69期)司法修習生考試不合格者受験番号(平成28年12月13日発表)
・ 平成28年度(第70期)司法修習生考試不合格者受験番号(平成29年12月12日発表)
・ 平成29年度(第71期)司法修習生考試不合格者受験番号(平成30年12月11日発表)
・ 平成30年度(第72期)司法修習生考試不合格者受験番号(令和元年12月10日発表)
・ 令和元年度(第73期)司法修習生考試不合格者受験番号(令和2年12月15日発表)
イ 裁判所HPにおける二回試験の不合格発表は,69期から開始しました。
(3)ア 司法修習生考試の不合格者受験番号の掲示に関する文書を以下のとおり掲載しています。
・ 69期二回試験不合格発表に関する文書
・ 70期二回試験不合格発表に関する文書
 71期二回試験不合格発表に関する文書
イ 72期二回試験の場合,不合格者受験番号は裁判所HPにだけ掲示されたに過ぎず,司法研修所西館1階の掲示板には掲示されませんでした。
(4) 以下の辞令書を掲載しています。
・ 70期二回試験不合格者に対する罷免の辞令書
・ 71期二回試験不合格者に対する罷免の辞令書
(5) 二回試験の成績分布の推移表(51期から70期まで)を掲載しています。
(6) 二回試験2日目に配布されている,「司法修習の終了等の通知について」を以下のとおり掲載しています。
・ 70期に対する通知(平成29年11月20日付)
・ 71期に対する通知(平成30年11月19日付)
・ 72期に対する通知(令和 元年11月21日付)
(7) 平成29年度(第71期)司法修習生考試合格者名簿を掲載しています。
(8) 司法修習生の修習及び考試の成績の本人に対する通知概要(平成20年2月22日付)に,成績通知申出書及び成績通知の書式が載っています。
(9) 70期二回試験の場合,平成30年2月15日に成績が届いたみたいです(公認会計士有資格者jijiたんブログ「司法修習,二回試験の成績表 到着」参照)。
 


2 二回試験の合否の結果を関係先に連絡すべきであること
(1) 知り合いの司法修習生が二回試験に無事に合格しているか否かは結構気になるものですから,合格していた場合,内定先,弁護修習先,お世話になった実務家その他自分の結果を気にしている可能性がある人に対し,できる限り早く,電話,メール等で一通り合格の報告をしてから本格的に喜んだ方がいいです。
(2) 二回試験に落ちていた場合,少なくとも内定先及び司法研修所教官にだけは直ちに連絡をして今後の対応を考えてもらった方がいいです。


3 二回試験の合否が対外的に判明する時期
(1) 一斉登録で弁護士登録をした人については,日弁連HP又は日弁連会員専用ページ内にある弁護士情報検索を見れば,合格発表の週の金曜日頃に二回試験の合否を知ることができます(71期司法修習生の場合,平成30年12月14日(金)午前中に更新されました。)。
(2)ア 検事になった人については,新任検事に関する法務省人事が12月下旬頃のインターネット版官報に出ますから,それによって二回試験の合格を知ることができます。
イ 「司法修習生の検事採用までの日程」も参照してください。
ウ 71期司法修習生の場合,平成30年12月21日(金)にインターネット版官報に出ました。
(3)ア   判事補になった人については,翌年1月16日の任命日直後のe-hoki又はウエストロー・ジャパンに載りますから,それによって二回試験の合格を知ることができます(官報公告と同じぐらいの時期です。)。
イ 「新任判事補の内定通知から辞令交付式までの日程」も参照してください。
(4) 裁判官,検事又は弁護士にならなかった人については,「司法修習生の修習を終えた者」に関する官報公告が翌年1月中旬頃のインターネット版官報に出る前の時点で二回試験の合否を知ることができません。

4 二回試験の不合格者数の推移等
(1) 二回試験の不合格者数の推移
73期10人
72期8人
71期16人
70期16人
69期54人
68期33人
67期42人
66期43人
新65期46人
新64期56人
新63期90人
新62期75人
新61期113人
新60期76人
(2) 60期以降の二回試験不合格者の科目別人数
ア 60期以降の二回試験不合格者の科目別人数は以下のとおりです。
1位:69期民弁の41人
2位:新61期民弁の39人3位:新63期検察の36人
4位:現行60期民弁及び新61期刑裁の34人
6位:新61期民裁の33人
7位:新60期民弁の32人
8位:新60期刑裁及び新62期検察の26人
10位:新63期民裁の25人
11位:新62期民裁の24人
イ 2位以下は給費制時代の記録であり,貸与制時代の記録は1位の69期民弁の41人だけです。
ウ 民弁と民裁は答案の書き方をパターン化しにくいから,特に落ちやすい科目になっているのかもしれません。
エ 合格留保を含めた場合,59期二回試験の刑事弁護46人落第が過去最高の記録です。


5 二回試験の合格者が司法修習の終了者と一致しない年があること
(1)ア 二回試験の合格者が司法修習の終了者と一致している場合における,最高裁判所の裁判官会議議事録の記載例は以下のとおりです。
5 平成29年度(第71期)司法修習生考試の結果について(報告)
「平成29年度(第71期司法修習生考試合格者名簿)」及び「平成29年度(第71期)司法修習生考試不合格者名簿」のとおり
6 平成29年度(第71期)司法修習生の修習終了について
修習終了(平成30年12月12日付け 「平成29年度(第71期)司法修習生考試合格者名簿」登載の者
7 平成29年度(第17期)司法修習生の罷免について
罷免(司法修習生に関する規則第17条第1項第1号) 「平成29年度(第71期)司法修習生考試不合格者名簿」登載の者
イ 該当する修習期は,65期,66期,67期,68期,69期,70期,71期
(2)ア 二回試験の合格者が司法修習の終了者と一致していない場合における,最高裁判所の裁判官会議議事録の記載例は以下のとおりです。
6 令和元年度(第73期)司法修習生考試の結果について(報告)
「令和元年度(第73期司法修習生考試合格者名簿)」及び「令和元年度(第73期)司法修習生考試不合格者名簿」のとおり
7 令和元年度(第73期)司法修習生の修習終了について
修習終了(令和2年12月16日付け 「令和元年度(第73期)司法修習生終了者名簿」登載の者
8 令和元年度(第73期)司法修習生の罷免について
罷免(司法修習生に関する規則第17条第1項第1号) 「令和元年度(第73期)司法修習生考試不合格者名簿」登載の者
イ 該当する修習期は,72期及び73期です。
ウ 72期の場合,令和元年12月25日付で司法修習を終えた人が1人います。
エ 令和2年12月15日付で二回試験に合格した73期司法修習生は1465人であり,不合格者は10人であり,新型コロナウイルス感染症の感染が疑われたために再試験を受けるのは4人であり(シュルジーブログの「【速報】73期二回試験合格発表 不合格者は10人 (追記)発熱症状等による再受験者は4人、再試験は2021年1月に実施予定」(2020年12月15日付)参照),令和3年1月27日時点における修習終了者数は1467人です(令和3年3月15日付の裁判所時報1762号7頁)。
(3) 「最高裁判所裁判官会議の議事録」も参照してください。

6 二回試験合格により得られる法令上の資格等
(1) 弁護士法4条は,「司法修習生の修習を終えた者は、弁護士となる資格を有する。」と定めています。
   そのため,二回試験に合格して司法修習を終えた場合,「弁護士となる資格を有する者」として,弁理士(弁理士法7条2号),税理士(税理士法3条1項3号),社会保険労務士(社労士法3条2項)及び行政書士(行政書士法2条2号)になれるようになり,裁判員にはなれなくなります(裁判員法15条1項14号)。
(2)ア 弁護士法3条2項は,「弁護士は、当然、弁理士及び税理士の事務を行うことができる。」と定めています。
    しかし,実務上,弁護士は,税理士登録をするか,国税局長に対して税理士業務開始通知をして通知弁護士とならない限り,税務署等において税務代理(税理士法2条1項1号)を認めてもらうことはできません(税理士法51条,税理士法施行規則26条,税理士法基本通達51-1及び税理士法事務取扱規程15条)。
イ 大阪高裁平成24年3月8日判決(判例秘書に掲載)は,結論として以下の判示をしています。
    条文の解釈としては,弁護士が当然税理士の事務を行うことができる旨を定める弁護士法3条2項の規定は,税理士法による制約を受け,弁護士が現実に税理士業務を行うについては,税理士法の手続規定に従い,同法18条の税理士の登録を受けるか同法51条1項による通知を要するものと解するのが相当である。
ウ 国税庁が作成した,税理士事務提要1/2及び2/2を掲載しています。
   


7 弁護士登録直後に勧誘される,日本弁護士国民年金基金
(1) 日本弁護士国民年金基金の取扱いとして,平成7年3月31日までに加入した弁護士の予定利率は現在でも5.5%であるにもかかわらず,平成26年4月1日以降に加入した弁護士の予定利率は1.5%となっていること,②平成30年3月期における20~29歳の加入者は156人であること(加入者全体の1.8%),及び③いったん加入した場合,減口はできるものの,1口目の任意解約はできないこと等については,「日本弁護士国民年金基金」を参照してください。
(2) 令和2年度同3年度日弁連会長選挙に立候補した山岸良太弁護士(32期・第二東京弁護士会)は,平成18年度から平成23年度までの間,日本弁護士国民年金基金の資産運用委員長をしていた関係で,広報誌である「陽だまり」40号(平成24年6月13日発行)に「日本弁護士国民年金基金を「卒業」するにあたって 平成12年(2000年)から平成24年(2012年)までの年金運用を振り返る」を寄稿していますところ,そこには例えば,以下の記載があります。
① 国民年金基金は、予定利率5.5%、即ちお預かりした掛金を5.5%で運用して年金をお支払いするという設定で出発していました。
② 平成7年度に予定利率を年5.5%から年4.5%に下げていましたが、更に平成12年度には年4%に下げ、そして平成14年には年3.0%に下げ、最終的には平成16年度からは年1.75%にまで大幅に下げて、新規加入会員の募集を行うことととなりました。
 その後、現在まで1.75%の予定利率で募集した結果、この10年間に加入者は弁護士人口増も反映して5,900名増加し、当基金の年金団体としての安定性は更に増していると考えます。
③ この10年余りの当基金の運用状況は、世界経済の大変動の影響を受けて、±20数%で上下するというものでした。このような状況にあって、当基金の運用は、開設以来平成22年度末までの運用実績の平均は概ね2%内外の運用実績となっています。


日本弁護士国民年金基金の総括表(平成31年3月22日の第6回財政再計算報告書からの抜粋)

日本弁護士国民年金基金の年齢階級別加入者数及び平均掛金額(平成30年3月期)





8 二回試験不合格後の再採用
(1)ア 平成29年度(最情)答申に第38号(平成29年10月2日答申)は以下の記載があります。
   本件開示文書には,司法修習生の採用選考における審査基準が記載されているところ,その記載内容を踏まえて検討すれば,司法修習生であった者が考試を再度受験するために再採用される際には,本件開示文書に基づいて審査が行われるのであり,本件開示文書以外に司法行政文書を作成し,又は取得する必要はないという最高裁判所事務総長の上記説明の内容が不合理とはいえない。そのほか,最高裁判所において本件開示文書以外に本件開示申出文書に該当する文書を保有していることをうかがわせる事情は認められない。
イ 本件開示文書は「司法修習生採用選考審査基準(平成28年6月1日付け)」であり,本件開示申出文書は「司法修習生考試に不合格となった者を再び採用する際の,最高裁判所及び司法研修所内部の事務手続が分かる文書(最新版)」です。
(2) 「司法修習生採用選考審査基準(平成28年6月1日付け)」には以下の記載があります。
2 司法修習生採用選考申込者に次に掲げる事由があると認めるときは,これを不採用とする。
(中略)
(2) 司法修習生であった者が,次のいずれかに該当すること。
ア 修習態度の著しい不良その他の理由により修習をすることが不相当である者
イ 成績不良(裁判所法(昭和22年法律第59号)第67条第1項の試験の不合格を除く。)その他の理由により修習をすることが困難である者
ウ 裁判所法第67条第1項の試験に連続して3回合格しなかった者(再度司法試験法による司法試験に合格した者を除く。)。ただし,病気その他やむを得ないと認められる事情により,裁判所法第67条第1項の試験の全部又は一部を受験することができなかった場合には,当該試験については,受験回数として数えないものとすることができる。


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