歴代の女性最高裁判所判事一覧

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◯歴代の女性最高裁判所判事一覧は以下のとおりです。なお,内閣府男女共同参画局HP「女性の政策決定参画状況調べ」が載っています。

7 令和元年10月2日任命の岡村和美最高裁判所判事(35期・第二小法廷)
(1)ア 昭和32年12月23日生まれであり,早稲田大学法学部卒業であり,長島・大野法律事務所(現在の長島・大野・常松法律事務所)に就職するなどした後,平成12年5月に東京地検検事となりました。
イ 早稲田大学HPに「第二世紀へのメッセージ 消費者庁長官 岡村和美さん 早稲田に散らばる「本物」の材料が学生を育ててくれる」が載っています。
ウ 令和9年12月22日限りで定年退官する予定です。
(2) 法務省大臣官房参事官(総合調整担当),法務省人権擁護局長,消費者庁長官等を経験しています。
(3) 産経新聞HPに「岡村消費者庁長官がJOC理事就任を辞退」(2019年6月27日付)には,「関係者によると、岡村氏は今月21日に理事就任を辞退することをJOCに届け出た。」と書いてあります。
   そのため,この時点で最高裁判所判事に就任する可能性が出ていたのかもしれません。
(4) 定年退官する山本庸幸最高裁判所判事(期外・第二小法廷)の後任として,令和元年9月20日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。

6 平成30年1月9日任命の宮崎裕子最高裁判所判事(31期・第三小法廷)
(1) 昭和26年7月9日生まれであり,東京大学法学部卒業であり,元 東京大学法科大学院客員教授・元 京都大学客員教授であり,令和3年7月8日限りで定年退官する予定です。
(2) 定年退官する木内道祥最高裁判所判事(27期・第三小法廷)の後任として,平成29年12月8日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。
(3) 平成30年1月10日付の行政文書不開示決定通知書によれば,木内道祥最高裁判所判事の後任として,最高裁が内閣に対して提示した候補者の人数,及び日弁連からの推薦の有無が分かる文書は存在しません。
(4) 日弁連が最高裁に推薦した9人のうちの1人でした(朝日新聞HPの「旧姓使用の最高裁判事が就任 ホテル宿泊拒まれた経験も」参照)。
(5) 当初の報道では,戸籍名の「竹内裕子」という氏名が記載されていました(5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)の「【人事】最高裁長官 大谷直人氏起用を閣議決定 来月9日づけで発令 」参照)。
(6) 平成29年12月19日付の,「新最高裁判所長官及び新最高裁判所判事の就任に伴う記者会見における写真取材について」を掲載しています。
(7) 2018年1月26日の毎日新聞のネット記事には,「「『宮崎裕子』を名乗ることができないと言われたら、(判事を受けるかどうか)かなり悩んだと思う」。昨秋、最高裁は裁判官が判決文や令状で旧姓を使うことを認めた。旧姓を使う初の最高裁判事となった点を記者に問われると、率直な思いを明かした。」と書いてあります。
   ただし,日弁連推薦の最高裁判所判事候補者になることを希望する場合,前任者の定年退官予定日の1年近く前までに,50名以上の会員又は単位弁護士会から日弁連の最高裁判所裁判官推薦諮問委員会への第一次推薦を受ける必要がありますところ,2017年1月頃の時点では,最高裁が裁判官の旧姓使用を認める予定であったかどうかは内部的にも決まっていなかったと思います。
(8)ア 2018年1月26日の毎日新聞のネット記事には,「「法廷に男女差はない」。法曹を志した時、そう助言してくれた元裁判官の父は昨年10月に96歳で死去し、最高裁判事就任が決まったのはその2カ月後だった。」と書いてあります。
   ところで,4期の宮崎富哉裁判官(1921年9月7日生)は,海軍兵学校70期であり,戦後は東大卒業後,裁判官・弁護士として活躍し(江鷹会の談話室ブログ「丸の内木曜会3月例会」参照),2017年10月に死亡しました(2017年11月24日のツイッター情報「先程、兵70期の宮崎富哉大尉が10月に亡くなられたとご令嬢様よりお電話をいただいた」参照)から,死亡時の年齢は96歳であると思います。ただし,2017年10月の叙位情報が載っている,裁判所時報平成30年1月1日号には宮崎富哉裁判官の叙位は掲載されていません。


イ なにわ会HP(海軍兵学校72期等の合同クラス会HP)「海軍兵学校の歴史」によれば,昭和16年11月15日卒業の70期433人のうち287人が戦没したため,戦没率は66.3%であってワースト記録です。
(9)ア 東京大学の伊藤国際学術研究センターHP「2012.05.22 伊藤国際学術研究センター完成記念祝賀会が行われました」に「東京大学、そして財務省のご出身で、現在は日本政策投資銀行の取締役常務執行役員の竹内洋さん、弁護士の裕子さんご夫妻が、小宮山宏前総長とのご縁をつなぐ機会を作って下さいました。」と書いてあります。
イ 昭和24年7月14日生の竹内洋(平成29年12月時点で68歳)は,昭和48年4月に大蔵省に入省し,平成17年8月に財務省関税局長となり,平成18年8月に日本政策投資銀行理事となり,平成20年10月に日本政策投資銀行取締役常務執行役員となり,平成25年6月に清水建設株式会社取締役となり,平成26年2月に弁護士登録をし(清水建設株式会社HP「有価証券報告書・四半期報告書」に載ってある平成30年3月期の有価証券報告書36頁),2019年6月下旬の定時株主総会終結時に退任する予定です(株式会社LIXILグループの「(訂正)「取締役候補者に関するお知らせ」の一部訂正について」(2019年5月14日付)参照)。
(10)ア 宮崎裕子弁護士は,最高裁判所判事への就任が内定した後と思われる平成29年12月に弁護士氏名変更の届出を行い,かつ,弁護士の職務上の氏名として「宮崎」姓を使用するという届出をしました(平成30年2月6日官報号外第25号22頁)。
イ 弁護士が戸籍上の氏名以外の氏名を職務上の氏名として使用するためには日弁連への届出が必要です職務上の氏名に関する規程2条,職務上の氏名に関する規則2条1項1号)。
   そのため,宮崎裕子弁護士が,日弁連への届出以前の段階で,職務上の氏名として「宮崎」姓を使用していた法的根拠は不明です。
(11) 宮崎裕子弁護士は長年にわたり長島・大野・常松法律事務所のパートナーを務めていました(同事務所HP「宮崎裕子元弁護士が最高裁判所判事に就任」参照)。
(12) 投票行動.comの「宮崎裕子」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。

5 平成25年2月6日任命の鬼丸かおる最高裁判所判事(27期・第二小法廷)
(1) 昭和24年2月7日生まれであり,東京大学法学部卒業であり,元 東京弁護士会高齢者・障害者の権利に関する特別委員会委員長であり,平成31年2月6日限りで定年退官しました。
(2) 定年退官する須藤正彦最高裁判所判事(22期・第二小法廷)の後任として,平成25年1月18日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。
(3) 投票行動.comの「鬼丸かおる」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。
(4) 日本女性法律家協会HP「鬼丸かおる最高裁判事に聴く」に,最高裁判事の生活,事件処理の手順,女性としての視点・弁護士としての経験,弁護士としての歩み,女性協会員へのメッセージ等が書いてあります。
(5) 罷免を可とする率は9.21%でした。

4 平成22年4月12日任命の岡部喜代子最高裁判所判事(28期・第三小法廷)
(1) 昭和24年3月20日生まれであり,慶應義塾大学法学部卒業であり,元 慶應義塾大学法学部教授であり,平成31年3月19日限りで定年退官しました。
(2) 定年退官する藤田宙靖最高裁判所判事(期外・第三小法廷)の後任として,平成22年3月19日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。
(3) 投票行動.comの「岡部喜代子」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。
(4) 学者枠で最高裁判事となった藤田宙靖が退官後に執筆した「最高裁回想録 学者判事の七年半」には,同人の前任者である奥田昌道最高裁判所判事への言及はあるのに対し,同人の後任者である岡部喜代子最高裁判所判事への言及は全くありません。
(5) 平成5年4月1日,東京家庭裁判所判事を最後に依願退官していましたから,学者枠で最高裁判所判事となりました。
(6) 平成27年5月発行の「司法の窓」第80号に,岡部喜代子最高裁判所判事の対談記事が載っています。
(7) 罷免を可とする率は8.56%でした。
(8) 北口雅章法律事務所ブログ「エース登場! 宇賀克也・東大教授の最高裁入り」(平成31年2月23日付)に以下の記載があります。
   藤田宙靖・前最高裁判事(東北大学大学院教授・行政法)の御退任の後,ハア?? といった衝撃の最高裁人事があり・・なんやねん! 最高裁に「学者枠」は無くなったのか?!と,悄然としていた

3 平成20年9月11日任命の櫻井龍子最高裁判所判事(期外・第一小法廷)
(1) 昭和22年1月16日生まれであり,九州大学法学部卒業であり,元 労働省女性局長であり,平成29年1月15日限りで定年退官しました。
(2) 投票行動.comの「櫻井龍子」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。
(3) 最高裁判所判事就任に際し,通称名であり,旧姓の「藤井」が使用できなくなったことから,戸籍名の「櫻井」を使用するようになりました。
(4) 罷免を可とする率は6.96%でした。
(5) 九州大学HPに「法学部卒業生の,櫻井龍子最高裁判事にインタビューしました!」が掲載されています。
(6) 平成28年5月発行の「司法の窓」第81号の「15のいす」に,櫻井龍子最高裁判所判事のエッセイが載っています。
(7) 御殿場事件(静岡県御殿場市の御殿場駅近くで平成13年9月に発生したとされる集団強姦未遂事件)につき,平成21年4月13日,裁判長として被告人らの上告を棄却しました。

2 平成13年12月19日任命の横尾和子最高裁判所判事(期外・第一小法廷)
(1) 昭和16年4月14日生まれであり,国際基督教大学教養学部卒業であり,元 厚生省保健福祉局長・元 社会保険庁長官・元 アイルランド大使であり,平成20年9月10日に依願退官しました。
(2) 平成9年1月1日に基礎年金番号制度が発足した当時の社会保険庁長官でした。
(3) 社会保険庁長官退任時に受け取った退職金を年金記録問題が発覚した後に返還したかどうかは不明です。
(4) 投票行動.comの「横尾和子」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。

1 平成6年2月9日任命の高橋久子裁判官(期外・第一小法廷)
(1) 昭和2年9月21日生まれであり,東京大学経済学部卒業であり,元 労働省婦人少年局長であり,平成9年9月20日限りで定年退官しました。
(2) 「弁護士から裁判官へ-最高裁判事の生活と意見-」(著者は大野正男 元最高裁判所判事)70頁に以下の記載があります。
   私の在任中に社会で注目されたのは、平成六年二月に高橋久子元労働省婦人少年局長が、最高裁判事に任命されたことである。当時の細川総理大臣のたっての希望によって実現されたと言われるが、日本における最初の女性最高裁判事である。
(3) 投票行動.comの「高橋久子」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。

* 以下の記事も参照してください。
① 弁護士出身の最高裁判所裁判官の氏名の推移(昭和時代及び平成時代)
② 歴代の女性高裁長官一覧

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