目次
第1 最高裁判所第二小法廷の裁判官(長官以外は着任順)
1 令和6年8月16日任命の今崎幸彦最高裁判所判事(35期・第二小法廷)
2 平成30年2月26日任命の三浦守最高裁判所判事(34期・第二小法廷)
3 平成31年2月13日任命の草野耕一最高裁判所判事(32期・第二小法廷)
4 令和元年10月2日任命の岡村和美最高裁判所判事(35期・第二小法廷)
5 令和4年7月5日任命の尾島明最高裁判所判事(37期・第二小法廷)
第2 関連記事その他
第1 最高裁判所第二小法廷の裁判官(長官以外は着任順)
1 令和6年8月16日任命の今崎幸彦最高裁判所判事(35期・第二小法廷)
(1) 基本情報
ア 昭和32年11月10日生まれであり,京都大学法学部卒業であり,元 東京高等裁判所長官であり,令和9年11月10日に定年退官が発令される予定です。
イ 最高裁判所長官に昇進した戸倉三郎最高裁判所判事(34期・第三小法廷)の後任として,令和4年5月20日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。
ウ 定年退官した戸倉三郎最高裁判所長官(34期・第二小法廷)の後任として,令和6年7月9日の閣議で,最高裁判所長官への就任が決定しました。
ウ 投票行動.comの「今崎幸彦」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。
(2) 掲載文書
・ 今崎幸彦最高裁判所判事任命の閣議書(令和4年5月20日付)
・ 今崎幸彦 東京高等裁判所長官任命の閣議書(令和元年8月8日付)
(3) 関与した裁判例
・ 性同一性障害の経済産業省職員に対する女性用トイレ利用制限につき,東京地裁令和元年12月12日判決(裁判長は43期の江原健志)は違法であると判断し(産経新聞HPの「利用トイレ制限は違法 性同一性障害の経産省職員 東京地裁」参照),控訴審としての東京高裁令和3年5月27日判決(裁判長は39期の北澤純一)は適法であると判断し(朝日新聞HPの「性同一性障害のトイレ使用制限、高裁「違法ではない」」参照),上告審としての最高裁令和5年7月11日判決(裁判長は35期の今崎幸彦。なお,全員一致の判断ですが,5人の裁判官が全員,補足意見を付けています。)は違法であると判断しました。
そんな宇都宮けんじ先生にお届けしたい、経産省トイレ裁判の原告のお偉い官僚様(50代、身体男性)のヤバいツイートの数々! 先生はどう思われるのでしょう? あるいは、これらのツイートはすでにご承知なのでしょうか? 承知のうえでのご発言なら、先生には心底がっかりですね……。 https://t.co/aI1uqYmdq7 pic.twitter.com/dS4K96pdFv
— 森奈津子 (@MORI_Natsuko) July 15, 2023
2 平成30年2月26日任命の三浦守最高裁判所判事(34期・第二小法廷)
(1) 基本情報
ア 東京大学法学部卒業であり,元大阪高検検事長であり,令和8年10月23日に定年退官が発令される予定です。
イ 平成30年1月16日に依願退官した小貫芳信最高裁判所判事(27期・第二小法廷)の後任として,平成30年2月16日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。
ウ 投票行動.comの「三浦守」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。
エ 罷免を可とする率は6.67%でした。
(2) 掲載文書
・ 西川克行東京高検検事長,伊丹俊彦大阪高検検事長,青沼隆行次長検事及び三浦守札幌高検検事長任命の閣議書(平成27年12月1日付)
3 平成31年2月13日任命の草野耕一最高裁判所判事(32期・第二小法廷)
(1) 基本情報
ア 東京大学法学部卒業であり,元 東京大学大学院法学政治学研究科客員教授・元 慶應義塾大学法務研究科教授であり,令和7年3月22日に定年退官が発令される予定です。
イ 定年退官する鬼丸かおる最高裁判所判事(27期・第二小法廷)の後任として,平成31年1月11日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。
ウ 投票行動.comの「草野耕一」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。
エ 罷免を可とする率は6.68%でした。
(2) 掲載文書
・ 草野耕一最高裁判所判事の就任に伴う記者会見における写真取材について(平成31年2月7日付の最高裁判所事務総局広報課の文書)
4 令和元年10月2日任命の岡村和美最高裁判所判事(35期・第二小法廷)
(1) 基本情報
ア 早稲田大学法学部卒業であり,元 消費者庁長官であり,令和9年12月23日に定年退官が発令される予定です。
イ 定年退官する山本庸幸最高裁判所判事(期外・第二小法廷)の後任として,令和元年9月20日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。
ウ 投票行動.comの「岡村和美」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。
エ 罷免を可とする率は7.26%でした。
(2) 掲載文書
・ 岡村和美最高裁判所判事の就任記者会見関係文書(令和元年10月2日実施分)
原発事故をめぐる昨日の最高裁判決で、反対意見の述べたのは検察官出身の三浦守判事だった。検察官出身といえば、常に多数意見に与するとの固定観念があったが、それを覆してくれた。あと第二小法廷だったことも影響があったのでは。4人での審理となり、割れた場合も何とか3対1にしなければならない。
— 西川伸一 (@azusayui) June 18, 2022
5 令和4年7月5日任命の尾島明最高裁判所判事(37期・第二小法廷)
(1) 基本情報
ア 東京大学法学部卒業であり,元 大阪高等裁判所長官であり,令和10年9月1日に定年退官が発令される予定です。
イ 定年退官する菅野博之最高裁判所判事(32期・第二小法廷)の後任として,令和4年5月20日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。
ウ 投票行動.comの「尾島明」に,関与した裁判例への投票行動が載ると思います。
(2) 掲載資料
・ 尾島明最高裁判所判事の就任記者会見(令和4年7月5日実施分)に関する文書
・ 尾島明大阪高裁長官の就任記者会見(令和3年8月23日開催分)に関する文書
・ 尾島明大阪高裁長官任命の閣議書(令和3年6月11日付)
第2 関連記事その他
1 裁判所HPに「最高裁判所の裁判官」が載っていて,Wikipediaに「最高裁判所裁判官」が載っています。
2(1) 31期の瀬木比呂志裁判官が著した絶望の裁判所54頁には以下の記載があります。
私の知る限り、やはり、良識派は、ほとんどが地家裁所長、高裁裁判長止まりであり、高裁長官になる人はごくわずか、絶対に事務総長にはならない(最高裁判所事務総局のトップであるこのポストは、最高裁長官の言うことなら何でも聴く、その靴の裏でも舐めるといった骨の髄からの司法官僚、役人でなければ、到底務まらない)し、最高裁判事になる人は稀有、ということで間違いがないと思う。
(2) 「司法の可能性と限界と-司法に役割を果たさせるために-」(講演者は31期の井戸謙一 元裁判官)には以下の記載があります(法と民主主義2019年12月号20頁)。
長年、日弁連推薦枠から最高裁判事になった方々は、有能で人格的にも立派な弁護士として、多くの人から尊敬されていた人たちだったと思いますが、最近はそういう人がいないという感じがします。これには最高裁判事の選任手続の問題があると思いますが、これはまたあとで申し上げます。
(3) 令和元年6月13日付の理由説明書には以下の記載があります。
最高裁判所は,我が国唯一の最上級裁判所として裁判手続及び司法行政を行う機関であり,最高裁判所判事や事務総局の各局課館長は,裁判所の重大な職務を担う要人として,襲撃の対象となるおそれが高く,その重大な職務が全うされるように,最高裁判所の庁舎全体に極めて高度なセキュリティを確保する必要がある。
3 以下の記事も参照してください。
・ 最高裁判所第一小法廷(着任順)
・ 最高裁判所第二小法廷(長官以外は着任順)
・ 最高裁判所第三小法廷(着任順)
・ 令和 3年10月31日執行の第25回最高裁判所裁判官国民審査
・ 最高裁判所裁判官国民審査
・ 最高裁判所長官の祝辞(平成26年度以降)
・ 幹部裁判官の定年予定日
・ 高裁長官人事のスケジュール
・ 最高裁判所裁判官会議の議事録
・ 最高裁判所裁判官等の公用車
・ 最高裁判所裁判官の少数意見
・ 親任式及び認証官任命式
・ 最高裁判所裁判官の任命に関する各種説明
・ 最高裁判所長官任命の閣議書
・ 最高裁判所判事任命の閣議書
・ 高輪1期以降の,裁判官出身の最高裁判所判事
・ 歴代の女性最高裁判所判事一覧