メインコンテンツへスキップ
       

宅建業法・不動産取引の実務ガイド―仲介・売買・賃貸・土地利用の関連記事一覧

第1 本記事の位置付け

本記事は,宅地建物取引業者による媒介,重要事項説明,不動産の価格調査,賃貸借,私道,借地権,不動産登記及び残置物処理に関する本ブログの記事を,取引の段階に沿って案内するものである。

個別の法律問題は,対象不動産,契約条項,説明資料,取引時点及び当事者の属性によって結論が異なるため,各専門記事で確認する必要がある。

外国人又は外国法人が日本の不動産を購入する場合は,通常の物件・契約調査に加えて,外為法上の報告,重要土地等調査法,農地・森林,外国に住所を有する登記名義人の国内連絡先及び非居住者税務を確認する必要がある。これらの全体像は,外国人による日本の不動産購入―手続・規制・税金とOECD38か国比較を参照されたい。

第2 仲介を依頼し,売買又は賃貸借の条件を決める段階

1 媒介報酬,媒介価額及び重要事項説明

宅地建物取引業者の媒介報酬には国土交通省告示による上限があり,媒介価額について意見を述べるときは根拠を明らかにする必要がある。

売買又は賃貸借の判断に当たっては,重要事項説明書だけでなく,登記事項証明書,公図・地積測量図,建築関係資料,現地及び契約書案を相互に照合する必要がある。

2 家賃及び土地価格を調べる方法

募集価格,成約価格,公的価格及び個別物件の適正価格は同じものではない。

家賃相場・土地価格相場等の調べ方では,住宅・オフィスの募集賃料,不動産情報ライブラリ,地価公示,路線価,固定資産税評価額及び利回りの読み方を整理している。

第3 賃貸借,借地権及び明渡し

1 借地権の地代,権利金及び評価

借地権に関するメモ書きでは,地代,権利金,借地権評価及び借地非訟の資料を扱っている。

税務上の借地権割合又は相当の地代と,民事上の適正地代又は個別借地権の市場価値は目的が異なるため,一つの割合だけで結論を出すことはできない。

2 居住用建物の立退料

居住用建物の立退料の算定方法で説明するとおり,居住用建物の立退料には,全国一律の定額又は賃料月数による法的な算定式はない。

立退料は,普通建物賃貸借における正当事由との関係を先に検討した上で,移転費用,新規契約費用,賃料差額その他の個別損失を積み上げて検討する必要がある。

第4 私道,土地利用及び負動産

1 私道の通行,掘削及びセットバック

私道をめぐる法律関係では,所有関係,建築基準法上の道路,私法上の通行権,給排水設備の設置・使用,セットバック,駐車及び固定資産税を区別している。

「私道負担あり」又は「2項道路」との記載だけでは,徒歩・自動車の通行,掘削,配管,補修費用及び再建築の可否を判断できないため,行政資料,登記,契約及び現地を照合する必要がある。

2 別荘地を保有し,又は手放す場合

負動産としての別荘地では,管理費請求,固定資産税,相続放棄,相続土地国庫帰属制度,売却,寄付及び有料引取りの選択を整理している。

管理契約を締結していない別荘地所有者に対する管理費相当額の不当利得請求については,同記事から最高裁令和7年6月30日判決の専門解説を参照されたい。

第5 不動産登記を確認する段階

1 登記の全体像と判例

不動産登記に関するメモ書きは,登記の効力,中間省略登記その他の最高裁判例と,登記関係の記事を探すための親記事である。

2 登記記録の電子化,読み方及び保存期間

不動産登記のコンピューター化では,紙登記簿から電磁的記録への移行と移記の範囲を説明している。

不動産登記記録例の解説文書では,表題部,甲区及び乙区並びに法務省通達の記録例を整理している。

不動産登記簿等の保存期間では,現用記録,閉鎖登記記録,申請情報,添付情報,図面及び旧土地台帳を区別している。

3 住所等変更登記

令和8年4月から義務化された不動産の住所等変更登記では,期限,経過措置,過料,検索用情報の申出及びスマート変更登記を整理している。

住宅取得時に旧住所で登記するか新住所で登記するかという問題は,実際の転居時期,住民異動届,住宅用家屋証明書及び後日の住所等変更登記を分けて検討する必要がある。

第6 賃借人の死亡,残置物及び遺品整理

1 遺品整理業者へ依頼する場合

遺品整理業者の許可・選び方では,一般廃棄物の収集運搬,古物の買取,家電処理,相続放棄,自力救済及び特殊清掃を作業ごとに区別している。

2 死後事務委任と残置物のモデル契約条項

死後事務委任契約の効力,内容及び作成時の注意点では,賃貸借契約の解除事務,残置物の指定・保管・換価,費用精算及び相続人との関係を含む契約設計を扱っている。

生前の委任契約に基づく残置物処理と,死亡後に家主又は相続人が遺品整理業者へ依頼する場面は,権限の根拠が異なる。

第7 地震,耐震及び保険

日本の主な地震,被害統計,発生確率及び地震保険では,主な被害地震,人的被害,発生確率,緊急地震速報及び地震保険を基準日付きで整理している。

これに対し,建築年代別の耐震基準,耐震診断,重要事項説明及び契約不適合責任は別の検索意図であるため,本記事では個別解説を行わない。

第8 出典

① 国土交通省「宅地建物取引業法 法令改正・解釈について

② e-Gov法令検索「宅地建物取引業法

③ 法務省「不動産登記制度