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日本の高速バス-予約サイト・大阪のバスターミナル・バスロケーションサービス(AIリライト)

第1 高速バスの検索・予約サイト

本記事は,主として大阪を中心とする関西エリアの利用者を念頭に,高速バスの検索・予約手段,主要バスターミナルの現況及びバスロケーションサービスを整理した上で,高速バスの利用契約が法律上どのように位置付けられているか,並びに現在の「高速乗合バス」制度に至る沿革を紹介するものである。

①JRバスの予約サイトとしては「高速バスネット」があり,一部のJRバス及び私鉄・専業系バスの予約サイトとしては「発車オ~ライネット」がある。
②「高速バスドットコム」には,高速バス・夜行バス・深夜バスの予約及び運行会社ごとの価格比較情報が載っている。
③「夜行バス比較なび」には,高速バス片道の最安値情報等が載っている。
④NAVITIMEの「高速バス時刻表」を利用すれば,都道府県及び日時から高速バスの便を横断的に検索できる。

東京・大阪間及び東京・広島間では,「ドリームスリーパー」という,全室扉付き完全個室の夜行高速バスが運行している。

医学的知見に照らせば,夜行バスに限らず自動車・バス・鉄道等による4時間以上の陸上移動は,航空機による移動と同程度に深部静脈血栓症(いわゆるエコノミークラス症候群)のリスクを高め得るとされ,肥満等の危険因子を有する場合はリスクがより高まるとの報告がある。
国内でも,夜行高速バスを約10時間利用した乗客が下車直後に急性の肺血栓塞栓症を発症した症例が報告されており,長時間にわたり座席に座り続ける場合は,適度な水分補給及び足を動かす運動を心掛けることが望ましい。

第2 大阪の高速バスターミナル

1 大阪駅のJR高速バスターミナル

大阪駅のJR高速バスターミナルは,JR大阪駅中央北口のノースゲートビルディング1階にある。
このターミナルへの行き方については,「大阪ルッチ」に写真付きの案内記事が掲載されている。

2 難波のOCAT(大阪シティエアターミナル)

OCAT(Osaka City Air Terminal)は,南海なんば駅5階にある「なんば高速バスターミナル」とは別の施設であり,バスターミナルとしての正式名称は「湊町バスターミナル」という。
乗り入れる運行会社によって停留所の呼称が「湊町バスターミナル(OCAT)」「JRなんば駅」「近鉄なんば駅西口(OCATビル)」等と異なるため,利用の際は自分が乗車する便の呼称を確認する必要がある。
OCATの公式サイトには,乗り場ごとの発着路線を確認できるページが用意されている。

このほか,「夜行バス比較なび」の「バスとりっぷ」コーナーには,「大阪の難波周辺のバスターミナルを徹底解説する記事」及び「シャワー付きの漫画喫茶・ネットカフェをまとめた記事」が掲載されている。

第3 バスロケーションサービス

バスロケーションサービス「Bus-Vision」は株式会社リオス(岡山市)が運営していたものであるが,同社は2020年1月に両備システムズ株式会社に吸収合併されて法人格が消滅しており,現在は両備システムズが「Bus-Vision@バスロケ」として同サービスの提供を続けている。
Bus-Visionを導入しているバス会社の便については,運行状況をリアルタイムにスマートフォン等で確認でき,「バス会社名+バスビジョン」で検索すれば,利用する便がBus-Visionを導入しているかどうかが分かる。

なお,かつて高速バスの現在位置を検索できた「バスここ」というサービスは,利用していた携帯電話回線(FOMA)が2026年3月31日に終了することに伴い,2026年2月末をもって終了している。

日本旅行のサイトには,「バス会社一覧」が掲載されている。

第4 高速バス利用契約の法的な性質

1 旅客運送契約

高速バスの乗車券を購入して高速バスに乗車することは,法的には商法上の「旅客運送契約」に当たる。
商法589条は,旅客運送契約について,「旅客運送契約は,運送人が旅客を運送することを約し,相手方がその結果に対してその運送賃を支払うことを約することによって,その効力を生ずる。」と定めている。

2 運送人の責任と特約禁止

商法590条は,運送人(バス会社)の責任について,「運送人は,旅客が運送のために受けた損害を賠償する責任を負う。ただし,運送人が運送に関し注意を怠らなかったことを証明したときは,この限りでない。」と定めている。
これにより,運送人は,自らに過失がなかったことを証明しない限り,旅客が運送中に受けた損害を賠償する責任を負う。

商法591条1項は,「旅客の生命又は身体の侵害による運送人の損害賠償の責任(運送の遅延を主たる原因とするものを除く。)を免除し,又は軽減する特約は,無効とする。」と定めている。
もっとも,同条2項によれば,大規模な火災,震災その他の災害が発生し,又は発生するおそれがある場合において運送を行うとき等には,この特約禁止規定は適用されない。

第5 高速乗合バスと高速ツアーバスの制度

1 道路運送法上の事業区分

現在「高速乗合バス」として運行されている路線バスは,道路運送法上,「一般乗合旅客自動車運送事業」に当たる。
同法3条1号は,特定旅客自動車運送事業以外の旅客自動車運送事業を「一般旅客自動車運送事業」とした上で,このうち「乗合旅客を運送する一般旅客自動車運送事業」を「一般乗合旅客自動車運送事業」(イ)と定め,「一個の契約により国土交通省令で定める乗車定員以上の自動車を貸し切つて旅客を運送する一般旅客自動車運送事業」を「一般貸切旅客自動車運送事業」(ロ),すなわち貸切バス事業と定めている。

2 高速ツアーバス制度の展開と関越自動車道事故

かつては,バス事業者が一般乗合旅客自動車運送事業として運行する「高速乗合バス」のほかに,旅行業者が貸切バス事業者の車両を借り上げ,募集型企画旅行として都市間輸送を行う「高速ツアーバス」という別の形態が存在していた。
平成24年(2012年)4月29日,群馬県藤岡市の関越自動車道上り線において,高速ツアーバスが防音壁に衝突し,乗客7人が死亡し,乗客乗員39人が重軽傷を負う事故が発生した。

この事故については,運転手が前橋地方裁判所平成26年3月25日判決(自動車運転過失致死傷,道路運送法違反等)により懲役9年6月及び罰金200万円に処せられている。
また,運行会社の代表者も,前橋地方裁判所平成24年12月10日判決(道路運送法違反等)により懲役2年(5年間執行猶予)及び罰金160万円に処せられ,運行会社自体も同判決により罰金160万円に処せられている。

3 新高速乗合バス制度への一本化

国土交通省は,「バス事業のあり方検討会」の最終報告及び上記事故を踏まえ,2012年7月30日,高速ツアーバスと高速乗合バスを一本化する「新高速乗合バス」制度を定めた。
この制度移行は,2013年4月2日に策定された「高速・貸切バスの安全・安心回復プラン」に基づいて進められ,同年7月31日夜以降,全国各地で新高速乗合バスの運行が開始された(新高速乗合バス事業の許認可を受けた事業者は49者,高速乗合バスの管理の受委託の許可を受けた貸切バス事業者は30者であった)。
これにより,従来の旅行業法に基づく募集型企画旅行としての高速ツアーバスは終了し,現在の高速バスは,いずれも道路運送法上の一般乗合旅客自動車運送事業として運行されている。

4 軽井沢スキーバス事故とその後の状況

平成28年(2016年)1月15日未明,長野県北佐久郡軽井沢町の国道18号碓氷バイパスにおいて,スキーツアーの大型バスが路外の崖下に転落し,運転者のほか,乗客13人及び乗員1人の計15人が死亡し,乗客26人が負傷する事故が発生した。

この事故については,運行会社の代表取締役及び運行管理者兼安全統括管理者が業務上過失致死傷罪に問われ,長野地方裁判所令和5年6月8日判決により,それぞれ禁錮3年及び禁錮4年(いずれも実刑)に処せられ,東京高等裁判所令和8年5月22日判決も控訴を棄却してこれを維持している。
もっとも,代表取締役については上告期間内に上告がなく2026年6月6日に刑が確定したのに対し,運行管理者兼安全統括管理者は最高裁判所に上告しており,本記事の作成時点では,この者についての刑は確定していない。

第6 関連記事

以下の記事も参照されたい。

大阪府及びその周辺の鉄道の沿革
日本の空港及び航空路線――空港区分,運航制度,保安検査及び主要裁判例
日本の鉄道

第7 出典・参考資料

1 法令

商法(明治32年法律第48号)589条~591条(e-Gov法令検索)
道路運送法(昭和26年法律第183号)3条(e-Gov法令検索)

2 裁判例

①前橋地方裁判所平成26年3月25日判決(平成24年(わ)第237号等,自動車運転過失致死傷,道路運送法違反,電磁的公正証書原本不実記録,同供用被告事件,裁判所ウェブサイト
②前橋地方裁判所平成24年12月10日判決(平成24年(わ)第297号等,道路運送法違反,電磁的公正証書原本不実記録,同供用被告事件,裁判所ウェブサイト
③長野地方裁判所令和5年6月8日判決(令和3年(わ)第3号,業務上過失致死傷,裁判所ウェブサイト
④東京高等裁判所令和8年5月22日判決(令和5年(う)第1084号,業務上過失致死傷被告事件,裁判所ウェブサイト

3 公的資料

国土交通省「新高速乗合バスについて」(平成24年7月30日,国土交通省)
国土交通省「7月31日夜からの新高速乗合バスの運行開始について」(平成25年7月30日,国土交通省)

4 文献

①斧田尚樹ほか「症例報告:夜行バス乗車後に発症した急性肺血栓塞栓症」心臓44巻4号485頁~490頁(2012年)
②Cannegieter SC, et al., “Travel-Related Venous Thrombosis: Results from a Large Population-Based Case Control Study (MEGA Study),” PLoS Medicine, 2006(PMID 16933962)

5 ウェブ資料

OCAT公式サイト「バスターミナルご利用の方へ」
両備システムズ「Bus-Vision@バスロケ」
NTTドコモビジネス「高速バスロケーションサービスバスここサービス終了のお知らせ」