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mintsの手数料をPay-easyで納付する方法|金額確認・郵便費用相当額・納付期限・還付(AI作成)

第1 この記事の対象と納付までの結論

1 令和8年5月21日以後の第一審訴訟を対象とする

本記事は,令和8年5月21日以後に通常の民事訴訟を第一審裁判所へ提起し,mints(民事裁判書類電子提出システム)に表示された申立手数料を納付する場面を対象とする。
同日前に提起された旧法事件,控訴・上告その他の申立て及び訴訟費用負担の確定では,手数料又は郵便費用の取扱いが異なるため,本記事の金額をそのまま用いることはできない。

訴状の作成から証拠提出までを含む全体の流れは,mintsで訴訟を提起する方法で説明している。
本記事は,そのうち金額の確定,郵便費用相当額,Pay-easyによる支払,納付期限及び還付に対象を絞る。

2 裁判所の納付情報を確認してから支払う

mintsの新規申立てフォームに表示される手数料は概算であり,申立人がその金額を直ちに納付する手続ではない。
訴状を提出した後,裁判所が納付情報を登録すると,納付義務者及び補助者へメールが送られる。

メールを受けた後は,mintsの「手数料納付情報一覧」で,①手数料,②納付期限,③納付番号,④収納機関番号,⑤確認番号を確認する。
その番号をPay-easy対応のインターネットバンキング又はATMへ入力し,表示された支払先と金額を照合してから納付する。

第2 mintsで手数料の確定額を確認する方法

1 新規申立てフォームの金額は概算である

裁判所のフェーズ3準備手引は,新規申立てフォームへ訴額と被告数を入力すると,手数料額の概算が自動計算されると説明している。
同手引は,正確な手数料額は訴状提出後に裁判所から通知される納付情報で確認すると明記する。

訴額は,請求欄へ入力した数字だけで機械的に確定するとは限らない。
複数請求が同一の利益に関するか,利息・損害金その他の付帯請求を訴額へ算入するか,財産権上の請求で訴額算定が極めて困難かといった法的評価により,裁判所の算定額が入力時の想定と異なる場合がある。

2 納付情報一覧で五つの項目を照合する

裁判所による納付情報の登録後,mintsのサイドバーから「手数料納付情報一覧」を開く。
納付番号,収納機関番号及び確認番号は画面上でコピーできるため,手入力による転記誤りを避けるにはコピー機能を利用するのが確実である。

支払前には,事件,手数料及び納付期限が目的の申立てと一致しているかを確認する。
Pay-easyでは入力した番号から金額が自動表示されるため,表示額がmintsの納付情報と異なる場合は支払を確定せず,事件を担当する裁判所の部・係へ確認する。

第3 申立手数料と郵便費用相当額の計算

1 訴額部分は累進的に計算する

民事訴訟費用等に関する法律3条2項及び別表第2の1項により,電子申立てを含む特定申立ての第一審訴訟手数料は訴額に応じて計算する。
訴額部分の加算単位は次のとおりであり,各区分の端数は所定の単位まで切り上げる。

訴額の範囲その範囲で加算する手数料
100万円まで10万円ごとに1,000円
100万円を超え500万円まで20万円ごとに1,000円
500万円を超え1,000万円まで50万円ごとに2,000円
1,000万円を超え10億円まで100万円ごとに3,000円
10億円を超え50億円まで500万円ごとに1万円
50億円を超える部分1,000万円ごとに1万円

非財産権上の請求及び財産権上の請求で訴額の算定が極めて困難なものは,民事訴訟費用等に関する法律4条2項により,原則として訴額を160万円とみなす。
複数請求,付帯請求又は一部請求がある事件では別の検討を要するため,単純な早見表だけで確定しない場合がある。

2 郵便費用相当額と被告数加算を足す

令和8年5月21日以後の第一審訴訟では,訴額部分に郵便費用相当額を加算する。
電子申立ては1,400円,書面申立ては2,500円であり,被告が2人以上なら2人目以後1人につき2,000円をさらに加える。

この郵便費用相当額は,従前の郵便切手の予納を単にPay-easyへ置き換えたものではなく,法律上の申立手数料へ組み込まれた固定額である。
そのため,対象となる第一審訴訟では訴状送達用の郵便切手を別に予納しないが,別の申立て又は特別な送達等について将来生じ得る費用まで全て含むという意味ではない。

3 代表的な金額

被告1人の場合について,裁判所の手数料額早見表に掲載された代表的な金額は次のとおりである。
被告が2人以上なら,表の金額へ2人目以後1人につき2,000円を加える。

訴額訴額部分電子申立ての合計書面申立ての合計
100万円1万円1万1,400円1万2,500円
160万円1万3,000円1万4,400円1万5,500円
500万円3万円3万1,400円3万2,500円
1,000万円5万円5万1,400円5万2,500円
5,000万円17万円17万1,400円17万2,500円

例えば,訴額300万円,被告2人の電子申立てでは,訴額部分2万円,郵便費用相当額1,400円及び被告追加額2,000円の合計は2万3,400円となる。
これは法律の区分に基づく計算例であり,実際に納付する額は裁判所がmintsへ登録した納付情報で確認する。

第4 Pay-easyで納付する具体的な操作

1 インターネットバンキング又はATMを利用する

インターネットバンキングでは,「Pay-easy」,「ペイジー」又は「税金・料金払込」等のメニューを選び,収納機関番号,納付番号及び確認番号を入力する。
ATMでは,Pay-easy対応機の「税金・料金払込み」等のメニューから同じ番号を入力するが,メニュー名は金融機関により異なる。

Pay-easyでは,番号に対応する支払先及び金額が自動表示される。
金融機関名,支店名,振込先口座及び金額を支払者が指定する通常の銀行振込とは異なるため,裁判所から通知されていない口座へ振り込まない。

2 別名義の口座からも納付できる

Pay-easy公式FAQによれば,収納機関へ支払口座の名義は通知されないため,請求名義と支払口座名義が異なっても納付できる。
支払者がmintsへサインインするのではなく,納付義務者から得た納付番号等を金融機関の画面へ入力して支払う仕組みである。

もっとも,納付番号等は特定の事件と金額に結び付く情報である。
第三者へ番号を伝える場合は,事件,金額及び期限を併せて確認し,別事件の番号を使わないよう管理する必要がある。

3 mintsで表示された番号を入力して納付する

裁判所のフェーズ3準備手引は,mintsで確認した収納機関番号,納付番号及び確認番号を用い,インターネットバンキング又はATMから納付する流れを示している。
金融機関との事前登録口座から収納機関のシステム上で引き落とす別の公金納付方法と混同せず,mintsが発行した番号を金融機関の画面へ入力する。

4 納付日と支払記録を確認する

納付が完了すると,mintsの手数料納付情報に納付日が表示され,ホーム画面にも「手数料の納付が完了しました」とのメッセージが表示される。
金融機関は,インターネットバンキング又はATMによるPay-easy納付について通常の領収書を発行しないため,取引履歴又はATM利用明細票も保存する。

金融機関の履歴では支払済みであるのにmintsへ反映されない場合は,直ちに再度納付しない。
支払日時,金額,事件番号及び金融機関の利用履歴を整理し,事件を担当する裁判所の部・係へ連絡する。

5 金融機関の限度額と利用時間を確認する

Pay-easyの利用可能時間及び1日当たりの支払限度額は金融機関ごとに異なる。
国又は地方公共団体への支払はほとんどの場合にPay-easyの支払手数料を要しないが,ATMの時間外手数料が生じる場合がある。

Pay-easy公式FAQは,夜間・休日でも支払操作が完了した時点を取扱日と説明する。
もっとも,mintsの納付期限日の何時まで既存の納付情報が利用できるかを全国一律に示した公開資料は確認できないため,期限日の夜間に納付できると決めつけず,余裕を持って処理するのが安全である。

第5 納付期限を過ぎた場合と不納付時の手続

1 期限経過後は既存の納付情報を使えない

mints操作マニュアルは,納付期限の14日前,7日前,2日前,1日前及び当日に,納付義務者及び補助者へリマインドを送ると説明する。
納付期限を経過すると,その手数料納付情報に基づいて手数料を納付することはできない。

公開資料には,納付情報の登録から期限までを全国一律の日数とする定めは示されていない。
各事件の手数料納付情報一覧に表示された日を確認し,期限を過ぎた場合は,独自の方法で納めたり二重に支払ったりせず,事件係へ新しい納付情報又は次の手続を確認する。

2 期限切れだけで直ちに訴状却下とはならない

民事訴訟法137条の2第1項は,訴え提起の手数料が納付されていないとき,裁判所書記官が相当の期間を定めて納付を命じると定める。
書記官の処分に対する異議は,告知を受けた日から1週間の不変期間内に申し立てなければならず,異議には執行停止の効力がある。

定められた期間内にも手数料を納付しないとき,裁判長は命令で訴状を却下する。
したがって,mints上で既存の納付情報が使えなくなったことだけから直ちに訴状却下が確定するとはいえないが,期限切れを放置すれば不納付を理由とする却下へ進み得る。

mintsに表示される納付期限が個別事件で民事訴訟法137条の2の期間とどのように対応するかは,公開資料だけでは一律に判別できない。
表示された期限を実務上の納付期限として扱い,期限前に間に合わない事情が判明した時点で事件係へ連絡する必要がある。

第6 収入印紙及び100万円超の納付方法

1 収入印紙を用いる例外は限定される

民事訴訟費用等に関する法律8条1項本文により,特定申立ての手数料は最高裁判所規則の方法による現金納付が原則である。
書面による申立てができる場合で,Pay-easyを利用できる環境がないなどのやむを得ない事由があるときに限り,申立書等へ収入印紙を貼って納めることができる。

書面で申立てをしたという事情だけで,当然に収入印紙納付を選択できるわけではない。
裁判所のシステム障害時も,書面提出が可能であることと,直ちに収入印紙を貼ることは同じではないため,裁判所の稼働状況と指示を確認する。

2 100万円超は日本銀行納付も選択できる

現行の民事訴訟費用等に関する規則4条の2第2項は,納付すべき手数料が100万円を超える場合,所定の納付書により日本銀行の本店,支店,代理店又は歳入代理店へ納付できると定める。
これは選択できる別方法であり,100万円を超えたことだけでPay-easyの利用が法律上禁止されるとの規定ではない。

日本銀行納付を選択した場合は領収証書を裁判所へ提出し,弁護士等は原則としてその画像情報を電子提出する。
裁判所は必要があると認めるとき,領収証書の原本提示を求めることができ,Pay-easy等の方法と日本銀行納付とを一回の手数料について分割することはできない。

100万円を超える事件では,利用金融機関のPay-easy限度額も確認した上で,納付書の取得,画像提出及び原本保管を含む具体的な手順を事件係へ事前に確認するのが確実である。
公開資料からは,納付書の交付時期及び裁判所ごとの連絡経路まで全国一律に確定できない。

第7 過納又は取下げ等による手数料の還付

1 過納分は裁判所へ還付を申し立てる

民事訴訟費用等に関する法律9条1項により,納付額が納めるべき手数料額を超える場合,申立てによって裁判所書記官から超過額の還付を受けることができる。
Pay-easyの運営主体又は金融機関に決済の取消しを求めるのではなく,事件を担当する裁判所の還付手続を利用する。

複数請求が同一利益か,付帯請求を訴額へ算入するかといった裁判所の判断によって,申立人の計算より手数料が少なくなり,過納が生じる場合がある。
納付前に裁判所の登録額を確認することが過納防止の基本であるが,既に納付した場合は事件係へ還付申立ての方法を確認する。

2 早期取下げ等では全額又は単純な半額が戻るわけではない

同条2項は,訴えについて口頭弁論を経ない却下が確定した場合又は最初にすべき口頭弁論期日の終了前に訴えを取り下げた場合などに,一部還付を認める。
還付額は,納付済み額から本来の手数料額の2分の1を控除した額であるが,控除額が4,000円未満となる場合は4,000円を控除する。

複数請求の一部だけを取り下げた場合等には同条3項による調整がある。
そのため,「早く取り下げれば常に納付額の半分が戻る」とは限らず,取下げの時点,請求の範囲及び本来の手数料額を確認する必要がある。

3 還付申立ては5年以内,処分への異議は1週間以内である

還付申立ては,還付事由が生じた日から5年以内にしなければならない。
共同申立人が納付した場合は各申立人が還付を申し立てることができるが,実際の申立人及び振込口座の扱いは裁判所の書式で確認する。

裁判所書記官の還付処分に対する異議は,処分の告知を受けた日から1週間の不変期間内である。
5年は還付を求める期間,1週間は処分内容へ異議を述べる期間であり,両者を混同しない。

4 還付処分と会計への支払請求を分ける

還付では,まず事件を担当する部・係へ還付を申し立て,裁判所書記官の還付処分を受ける。
その後,会計担当へ還付請求書その他の必要書類を提出して,指定口座への支払を請求する。

東京地方裁判所の窓口案内も,手数料還付申立ては担当部,還付決定後の請求書提出は出納担当への問合せとして分けている。
京都地方裁判所の還付請求書は,還付額,裁判所名,事件番号,請求者,連絡先及び振込口座の記載欄を設け,旧法事件では還付決定正本又は処分正本の添付を求める。

必要書類,新法事件における処分書面の扱い及び提出先は裁判所により案内が異なり得るため,事件係の還付処分と会計担当の支払請求を一つの提出で終わると考えない。
また,民事訴訟費用等に関する法律10条の手数料再使用証明は収入印紙により納付した手数料の制度であり,Pay-easyによる現金納付を別事件へそのまま振り替える制度ではない。

第8 手数料算定と追完に関する裁判例

1 付加金請求を訴額へ算入しなかった最高裁決定

最高裁判所第三小法廷平成27年5月19日決定(平成26年(許)第36号,民集69巻4号635頁)は,労働基準法114条の付加金請求を民事訴訟法9条2項の付帯請求として訴額へ算入しないと判断し,4万8,000円の還付を命じた。
請求書に記載した金額の合計がそのまま訴額になるとは限らず,請求の法的性質によって手数料と還付額が変わる例である。

2 複数請求を同一利益と認めなかった最高裁決定

最高裁判所第三小法廷令和3年4月27日決定(令和2年(行フ)第2号,裁判集民事265号143頁)は,候補者自身の当選無効請求と他候補者の当選無効請求を同一の利益に関する請求とは認めず,訴額を少なくとも320万円とした。
複数請求の訴額を合算するかという評価により,申立人が想定した還付が認められない場合もあることを示す。

3 不足手数料の追完を認めた旧制度下の最高裁決定

最高裁判所第一小法廷平成27年12月17日決定(平成27年(行フ)第1号,裁判集民事251号121頁)は,旧制度下で申立てを却下する命令が出た後でも,その確定前に不足手数料が納付されたときは,申立時に遡って瑕疵が治癒されるとした。
もっとも,同決定は,令和8年施行の民事訴訟法137条の2又はmintsの納付情報失効を直接判断したものではない。
現行制度でも期限切れ後に必ず追完できるとの根拠にすることはできず,表示期限を過ぎた場合は,判例を前提に自己判断で放置せず,事件係へ直ちに確認する必要がある。

第9 関連記事

mints操作マニュアル~当事者ユーザ編~の解説は,mintsの各画面と機能を広く確認する場合に参照できる。
mintsの実務解説・弁護士向けQ&Aは,電子申立て,送達,記録閲覧その他の実務上の疑問を扱う。
mintsで電子申立てができない場合の対応は,システム障害又は利用環境の問題で電子申立てができない場合を扱う。

第10 出典・参考資料

1 法令・規則

e-Gov法令検索「民事訴訟費用等に関する法律」3条,4条,6条,8条~11条及び別表第2
e-Gov法令検索「民事訴訟法」137条の2及び附則12条
民事訴訟費用等に関する規則4条の2,4条の4及び4条の5(令和8年7月1日現在,裁判所ウェブサイト)

2 裁判例

最高裁判所第三小法廷平成27年5月19日決定(平成26年(許)第36号,民集69巻4号635頁,裁判所ウェブサイト)
最高裁判所第三小法廷令和3年4月27日決定(令和2年(行フ)第2号,裁判集民事265号143頁,裁判所ウェブサイト)
最高裁判所第一小法廷平成27年12月17日決定(平成27年(行フ)第1号,裁判集民事251号121頁,裁判所ウェブサイト)

3 裁判所・Pay-easy公表資料

民事裁判書類電子提出システム操作マニュアル~当事者ユーザ編~バージョン2.356頁~59頁(PDF59頁~62頁,裁判所)
民事訴訟フェーズ3に向けた準備の手引11頁・15頁~16頁(裁判所)
手数料額早見表(裁判所)
過納手数料等の還付金の支払及び旅費,鑑定費用等の概算払等の取扱いについて(平成7年3月30日総三第28号,令和8年3月24日最終改正,裁判所)
Pay-easy公式FAQ及びPay-easyの使い方(日本マルチペイメントネットワーク推進協議会)
Pay-easyを利用できる金融機関(日本マルチペイメントネットワーク推進協議会)

4 文献

①最高裁判所事務総局民事局監修『条解民事訴訟規則(デジタル化関係等)』(司法協会,2025年)585頁~588頁
②脇村真治編著『一問一答 新しい民事訴訟制度(デジタル化等)』(商事法務,2024年)17頁~35頁・149頁~152頁