第1 本記事の位置付け
本記事は,秘匿事項届出書面,誤提出時の消去及びPDFのマスキングを扱う分割記事である。
mintsの全体像と論点別の入口は,mintsに関する弁護士向けQ&Aにまとめている。
画面上のクリック,入力,アップロード,ダウンロードその他の操作手順は,mints操作マニュアル~当事者ユーザ編~の解説を参照されたい。
証拠の提出方法,証拠説明書の作成及び証拠原本の取扱いは,mints後の証拠説明書を参照されたい。
第2 当事者間秘匿の申立て
1 当事者間秘匿の電子申立て
当事者間秘匿の申立て(改正民訴法第133条第1項)は,原則として電子申立てができる。訴え提起と同時なら新規申立てフォームの添付書類から,訴訟係属中なら記録一覧の「関連事件の申立て」から提出する(以上,準備の手引39頁・40頁)。
2 秘匿事項届出書面の取扱いと誤提出時の対応
秘匿事項届出書面(改正民訴法第133条第2項)は,書面(紙媒体)で提出しなければならない。提出後も書面で保管される。FAXによる提出も,mintsへのアップロードもできない(準備の手引39頁,Q&A7頁)。
誤ってmintsにアップロードした場合は,相手方から閲覧可能になりうる。速やかに担当書記官へ連絡し,消去を申し出る(改正民訴規則第33条の5第2項。準備の手引39頁)。
誤ってアップロードした書面の消去は,係属中の事件と無関係な書面や秘匿情報が記載された書面など,誤りが明白な場合に,本人の申出を受けて行われるのが原則である(改正民訴規則第33条の5第2項)。
これに対し,当事者双方が陳述をしていない書面については,当事者全員の同意があり,かつ裁判所が相当と認めるときにも消去が認められる(同条第1項)。裁判所の休日や夜間は消去の対応ができないことにも留意されたい。
3 情報のマスキングに関する技術的注意点
秘匿事項に限らず,裁判所に提出する文書等に第三者の氏名や住所等,マスキング(黒塗り)をすべき情報が含まれる場合の技術的な注意点もある。
PDF編集ソフトのマーカー機能(黄色いハイライト等)を用いただけでは,マーカーの下の文字情報が完全には削除されず,相手方がテキストのコピーや検索によって読み取れてしまうことがある。
マスキングをするときは,文字情報そのものを消去する墨消し(黒塗り)機能を用い,提出前に,実際に文字情報が読み取れなくなっているかを確認しておきたい(以上,準備の手引39頁)。