その他裁判所関係

愛媛玉ぐし訴訟大法廷判決(最高裁大法廷平成9年4月2日判決)の事前漏えい疑惑に関する国会答弁

目次
第1 愛媛玉ぐし訴訟大法廷判決(最高裁大法廷平成9年4月2日判決)の事前漏えい疑惑に関する国会答弁
第2 関連記事その他

第1 愛媛玉ぐし訴訟大法廷判決(最高裁大法廷平成9年4月2日判決)の事前漏えい疑惑に関する国会答弁
・ 愛媛玉ぐし訴訟大法廷判決(最高裁大法廷平成9年4月2日判決)に関しては,その評議内容に関する記事が平成9年2月9日の朝日新聞及び共同通信配信地方紙に掲載されましたところ,この問題に関する平成9年3月25日の参議院予算委員会における国会答弁は以下のとおりです(野間赳は,愛媛県選出の参議院議員(自民党)であり,18期の涌井紀夫裁判官は最高裁判所総務局長でした。)。

○野間赳君 先般三月十一日の当予算委員会におきまして、愛媛県玉ぐし料訴訟の報道に関しましての質問をいたしました。また、三月十八日には我が党の先輩であります板垣先生からもこの件につきましての質問がなされたのであります。
   最高裁からは、漏えい疑惑につきまして厳格な調査をした、漏えいはなかったと繰り返しの答弁がなされてまいりました。念には念を入れて調査をして、調査結果は間違っていなかったと断言をなされておられるのであります。
   その後、私も先日来の新聞記事を幾度となく読んでみました。しかし、どうしても予測、予想で書ける記事ではないように思えてならないのであります。そこで、本日改めて時間をちょうだいいたしましてこの問題につきまして再び質問させていただきますので、よろしくお願いを申し上げます。
まず、最高裁が行った調査につきましてお伺いをいたします。
   先日、私の質問に対しましての答弁、内部の関係者ということになりますと、本件の合議に直接関与しております十五名の裁判官を含めまして、さらにその合議の内容を審議用の資料を通じて間接的にでも知り得る可能性にあります調査官であるとか、またあるいは裁判官の秘書官であるとか書記官、事務官等々、人数にいたしまして合計で五十名弱の者について調査を行ったということでありました。
   調査の中身そのものは無論明らかにできないということでありましたが、厳格に十分念を入れて調査をされたと、こういうことでございましたので、一体どのような方法、手段で調査をなされたものか、お伺いをいたしたいと思います。
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渉外レポート(最高裁判所秘書課渉外連絡室が作成したもの)

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1 渉外レポートのバックナンバー
2 関連記事その他

1 渉外レポートのバックナンバー
(1) 渉外レポートのバックナンバーを以下のとおり掲載しています。
* 「渉外レポート第23号(令和4年7月28日付。最高裁秘書課渉外連絡室)」といったファイル名です。
(令和6年分)
26号(2月26日付)
(令和5年分)
24号(2月14日付)25号(9月1日付)
(令和4年分)
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証拠説明書

目次
第1 総論
第2の1 証拠説明書の「号証」欄及び「標目」欄
第2の2 証拠説明書に記載することが望ましい事項等
第3 証拠説明書の重要性等
第4 原本,(写し)及び写し
1 原本,(写し)及び写しの区別
2 民訴法上の,書証の申出の原則的な方法
3 実務上の,書証の申出の原則的な方法
第5 書証の提出方法に関する裁判官の意見
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訟廷管理官の下に置く係

1 「訟廷管理官の下に置く係について」(平成6年7月18日付の最高裁判所総務局長通達)に基づき,訟廷管理官の下には庶務係,事件係及び記録係が置かれています。

2 庶務係は裁判部の司法行政事務を掌り,事件係及び記録係は裁判事務を掌っています。

3 庶務係の分掌事務は以下のとおりです。
① 裁判官及び裁判所書記官のてん補に関する事項
② 廷吏の配置及び指導監督に関する事項
③ 法定,準備手続室,審判廷,調停室等の事件のために使用する各室の管理に関する事項
④ 裁判事務用器具の使用の調整に関する事項
⑤ 過料の徴収に関する事項
⑥ 法廷警備等の連絡及び協議に関する事項
⑦ 録音反訳に係る庶務に関する事項
⑧ 裁判所速記官のてん補に関する事項
⑨ 裁判所速記官の事務の連絡調整に関する事項
⑩ 他の係に属しない事項

4 事件係の分掌事務は以下のとおりです。
① 事件の受付及び分配に関する事項
② 事件に関する記録の受領及び送付に関する事項
③ 事件に関する帳簿諸票の整備に関する事項
④ 国選弁護人に関する事項
⑤ 押収物等の受入れ,仮出し及び処分に関する事項
⑥ 事件報告の資料の収集等に関する事項
⑦ 裁判事件票その他の裁判統計の資料の作成に関する事項

5 記録係の分掌事務は以下のとおりです。
① 事件に関する記録その他の書類の保存,廃棄及び独立行政法人国立公文書館への送付並びに事件に関する帳簿諸票の保存及び廃棄に関する事項
② 当事者その他の関係人の事件に関する記録その他の書類及び証拠物の閲覧及び謄写に関する事項
③ 当事者その他の関係人の請求による事件に関する記録その他の書類の正本,謄本,抄本等の交付に関する事項
④ 裁判書,控訴趣意書,上告理由書等の浄書及び謄写に関する事項

証人が正当な理由なく出頭しなかった場合の取扱い

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1 証人が正当な理由なく出頭しなかった場合の取扱い
2 関連記事その他

1 証人が正当な理由なく出頭しなかった場合の取扱い
・ 証人が正当な理由なく出頭しなかった場合,つまり,証人が出頭を拒否した場合の取扱いは以下のとおりです。
① 裁判所が決定で,証人の不出頭によって生じた訴訟費用の負担を命じ,かつ,10万円以下の過料に処します(民事訴訟法192条1項)。
② 10万円以下の罰金又は拘留に処せられ(民事訴訟法193条1項),場合によっては併科されます(民事訴訟法193条2項)。
③ 勾引されることがあります(民事訴訟法194条1項)。

2 関連記事その他
(1) 平成29年6月14日付の開示文書によれば,平成28年に関して,民事訴訟法193条に基づき10万円以下の罰金又は拘留に処した件数は0件です。
(2) 平成29年6月14日付の司法行政文書不開示通知書によれば,平成28年に関して,民事訴訟法192条に基づき訴訟費用の負担を命じた件数が分かる文書,及び民事訴訟法194条に基づき証人の勾引を命じた件数が分かる文書は存在しません。
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少年事件についての報道対応の留意事項

目次
第1 少年事件についての報道対応の留意事項
第2 関連記事

第1 少年事件についての報道対応の留意事項
・ 最高裁判所広報課の,広報ハンドブック(令和2年3月版)62頁ないし63頁には,「6-7 少年事件についての報道対応の留意事項」として以下の記載があります。

1 少年事件の非公開性
    少年法は,少年事件を非公開手続とし(同法22条2項),少年の情操を保護し(少年審判規則1条),少年の更生及び社会復帰を期するため,秘密の保持に配慮している。報道対応の場面でも少年事件の非公開性には特に配盧しなくてはならない。
    同法61条には,「家庭裁判所の審判に付された少年又は少年のとき犯した罪により公訴を提起された者については,氏名,年齢,職業,住居,容ぼう等によりその者が当該事件の本人であることを推知することができるような記事又は写真を新聞紙その他の出版物に掲載してはならない。」と規定されている。
    この少年事件の特殊性については,折りに触れ記者にも説明し,理解してもらうことが求められる。

2 少年事件の報道対応
    一方,少年事件であっても,裁判所が全く報道対応をしないでいると,かえって不正確な報道を招く危険もある。少年事件の非公開性に十分な配慮をした上で,家庭裁判所の社会に対する説明責任を果たし,家庭裁判所に対する社会の信頼を確保することにも留意しながら報道対応を行う必要がある。捜査段階など,これまでの報道振りから,取材が予想されるような事件が係属している場合には,所長に報告して,あらかじめ今後の報道対応について検討をしておく。具体的な対応は,担当裁判官の意見を踏まえた上,事案ごとに判断することになるが,事件によっては,少年の特定に結び付かず,少年の情操保護,更生を妨げない限度で一定の情報を公表することが相当な場合もあり,その際,事件受理時や審理途中においては,調査や審判等に影響を及ぼさないよう配慮する必要がある。また,被害者等に関する取材についても,二次的被害を与えないように,その心情に十分配慮した対応が必要である。
    なお,少年の身柄に関する事項について報道対応する際には,その情報に基づき取材されることもあるので,観護措置決定の執行終了後に対応したり,関係機関と調整したりするなどの配盧が必要である。決定要旨原案の作成は,担当裁判官に依頼することになるが,記載をどの程度詳細にするかは,審判が非公開とされる趣旨及び少年や関係者のプライバシーに配盧しつつ,家庭裁判所の社会に対する説明責任が果たされているかという観点から判断することとなる。重大事件等においては,ある程度詳細な決定要旨が必要となる場合もあろう。
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消費者契約法に関する最高裁判例

目次
1 消費者契約法9条に関する最高裁判例
2 消費者契約法10条に関する最高裁判例
3 消費者契約法12条に関する最高裁判例
4 その他の最高裁判例
5 関連記事その他

1 消費者契約法9条に関する最高裁判例
(1) 無効とされた事例(いずれも授業料不返還特約に関するものです。)

・  大学の平成16年度の入学試験に合格し,同大学に入学金,授業料等の所定の納付金を納付して,平成16年3月25日までに入学辞退を申し出た場合には入学金を除く納付金を返還する旨の特約の付された在学契約を締結した者が,同月26日に入学辞退に関する問合せをした際に,同大学の職員から入学式に出席しなければ入学辞退として取り扱う旨告げられたため,同月31日までに同契約を解除すれば同特約は消費者契約法9条1号により無効となったのに,同日までに同契約を解除することなく同年4月2日の入学式に欠席することにより同契約を解除したなどといった事情の下では,同大学において,同特約が有効である旨主張して,授業料の返還を拒むことは許されません(最高裁平成18年11月27日判決)。
・ 入学手続要項等に「入学式を無断欠席した場合には入学を辞退したものとみなす」,「入学式を無断欠席した場合には入学を取り消す」等の記載がある大学の入学試験の合格者と当該大学との間の在学契約における納付済みの授業料等を返還しない旨の特約は,入学式の日までに明示又は黙示に同契約が解除された場合には,原則として,当該大学に生ずべき消費者契約法9条1号所定の平均的な損害は存しないものとして,同号によりすべて無効となります(最高裁平成18年11月27日判決)。
・  いわゆる鍼灸学校の平成14年度の入学試験に合格し,当該鍼灸学校との間で,納付済みの授業料等を返還しない旨の特約の付された在学契約を締結した者が,入学年度の始まる前の平成14年3月27日ころに同契約を解除した場合において,(1)一般に鍼灸学校の入学試験の受験者において,他の鍼灸学校や大学,専修学校を併願受験することが想定されていないとはいえず,鍼灸学校の入学試験に関する実情が,大学のそれと格段に異なるというべき事情までは見いだし難いこと,(2)鍼灸学校が大学の場合と比較してより早期に入学者を確定しなければならない特段の事情があることはうかがわれないこと,(3)当該鍼灸学校においても,入学試験に合格しても入学しない者があることを見込んで補欠者を定めている上,定員割れが生ずることを回避するため入学定員を若干上回る数の者を合格させていることなど判示の事情の下では,当時当該鍼灸学校の周辺地域に同種の学校等が少なかったことや,これまで当該鍼灸学校において入学手続後に入学辞退をした者がいなかったことなどを考慮しても,当該鍼灸学校に生ずべき消費者契約法9条1号所定の平均的な損害は存しないものとして,上記特約は,同号により全部無効です(最高裁平成18年12月22日判決)。
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(AI作成)書記官等の事務処理の誤りに伴い国費を支出する場合の裁判所の考え方

◯本ブログ記事は,書記官等の事務処理の誤りに伴い国費を支出する場合の基本的な考え方等について(平成31年4月16日付の最高裁判所経理局の事務連絡)をAIで解説したものです。
「(AI作成)更正決定等に伴い国費を支出する場合の裁判所の考え方」も参照してください。

目次

第1 はじめに―司法の信頼と事務処理の正確性

第2 任意賠償等に関する基本的な考え方
1 国家賠償法上の責任と任意賠償の要件
2 裁判所内部における意思決定の類型化

第3 予納郵便切手及び保管金の管理と国費による補填
1 予納郵便切手の法的性格と保管・返還義務
2 保管金の管理と損害賠償の方法

第4 地裁及び家裁の判断で処理可能な定型的な類型
1 郵便切手及び収入印紙の亡失・損傷への対応
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裁判所書記官の処分に対する異議申立て

目次
1 総論
2 異議申立て後の取扱い
3 口頭弁論調書の記載に対する異議の申立て
4 口頭弁論調書の更正
5 関連記事その他

1 総論

(1) 裁判所書記官による以下の処分に対しては,500円の印紙を貼付して(民事訴訟費用等に関する法律3条1項・別表第一の17項イ(イ)),異議申立てをすることができます。
① 何人でも行える,訴訟記録の閲覧(民事訴訟法91条1項)の拒絶処分
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書記官事務等の査察

目次
1 裁判所における査察の種類
2 最高裁判所による査察の種類
3 大阪高裁の査察結果報告書
4 書記官事務査察とは裁判官査察のこととする意見
5 組織のパフォーマンスめちゃ下げマニュアルからの引用
6 関連記事その他

1 裁判所における査察の種類
(1) 裁判所は毎年,以下の事務について査察を行っています(書記官事務等の査察について(昭和61年6月30日付の最高裁判所事務総長通達))。
① 書記官事務
② 速記官事務
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上告審から見た書記官事務の留意事項

目次
1 上告審から見た書記官事務の留意事項
2 上告審から見た書記官事務の指導ポイント
3 関連記事その他

1 上告審から見た書記官事務の留意事項
(令和時代)
令和 元年分令和 2年分令和 3年分
令和 4年分令和 5年分令和 6年分
(平成時代)
平成24年分平成25年分平成26年分
平成27年分平成28年分平成29年分
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司法行政部門における役職と,裁判部門における裁判所書記官の役職の対応関係

目次
1 司法行政部門における役職と,裁判部門における裁判所書記官の役職の対応関係
2 根拠となる文書
3 「平成31年度の級別定数の改定について」別表第1及び別表第2
4 人事情報データベース等の改修
5 関連記事

1 司法行政部門における役職と,裁判部門における裁判所書記官の役職の対応関係
① 最高裁判所事務総局審議官,及び東京高裁事務局次長
(裁判部門)
・ 最高裁大法廷首席書記官(指定職俸給表3号棒・瑞宝中綬章)

② 大阪高裁事務局次長
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裁判所書記官,家裁調査官及び下級裁判所事務局に関する規則,規程及び通達

目次
1 裁判所書記官関係
2 家裁調査官関係
3 事務局関係
4 関連記事その他

1 裁判所書記官関係
① 大法廷首席書記官等に関する規則(昭和29年6月1日最高裁判所規則第9号)
②   大法廷首席書記官等に関する規則の運用について(平成6年7月18日付の最高裁判所事務総長通達)
③   訟廷管理官の下に置く係について(平成6年7月18日付の最高裁判所総務局長通達)
④ 裁判員調整官の下に置く係について(平成20年5月30日付の最高裁判所総務局長通達)
⑤ 最高裁判所大法廷職制規程(昭和43年4月20日最高裁判所規程第3号)
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最高裁判所裁判部作成の民事・刑事書記官実務必携

目次
1 民事・刑事書記官実務必携
2 関連文書
3 民事書記官実務必携(平成31年4月1日)からの抜粋
4 刑事書記官実務必携(平成31年4月1日)からの抜粋
5 最高裁判所事件管理システム
6 関連記事

1 民事・刑事書記官実務必携
(1) 最高裁判所裁判部作成の民事・刑事書記官実務必携は以下のとおりです。
① 民事書記官実務必携
・ 平成31年4月1日現在のもの(圧縮済み)
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裁判所書記官の役職

目次
1 総論
2 裁判所書記官の役職
3 人事情報データベース等の改修
4 関連記事その他

1 総論
(1) 裁判所書記官は,裁判所の事件に関する記録その他の書類の作成及び保管等の事務を掌ります(裁判所法60条2項)し,裁判所の事件に関し,裁判官の命を受けて,裁判官の行う法令及び判例の調査その他必要な事項の調査を補助します(裁判所法60条3項)。
(2) 裁判所HPの「裁判所書記官」に公式の説明があります。


2 裁判所書記官の役職
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裁判所の所持品検査

目次
1 所持品検査を実施している下級裁判所の庁舎

2 入庁時の所持品検査を免除されている人
3 所持品検査の適法性に関する最高裁判例
4 エックス線検査の適法性に関する最高裁判例
5 最高裁判所長官「新年のことば」等
6 所持品検査実施に関する大阪弁護士会宛の連絡文書の一部は開示されないこと
7 最高裁判所判事等は襲撃の対象となるおそれが高いと考えられていること等
8 所持品検査の根拠となる最高裁判所規程は存在しないこと等
9 法廷内で過去に発生した事件等
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裁判所の所持品検査に関する記事の一覧

裁判所の所持品検査に関する記事として以下のものがあります。

① 裁判所の所持品検査

② 全国の下級裁判所における所持品検査の実施状況

③ 所持品検査の必要性に関する,最高裁判所の財務省に対する説明内容

④ 裁判所の所持品検査に関する国会答弁

⑤ 平成31年3月20日発生の,東京家裁前の殺人事件に関する国会答弁

⑥ 裁判所の庁舎等の管理に関する規程及びその運用

裁判所の所持品検査に関する国会答弁

0 ナンバリング及び改行を追加して,国会答弁を掲載しています。

 平成30年11月22日の参議院法務委員会における答弁
(1) 42期の村田斉志最高裁判所総務局長の答弁
① 入庁時のゲート式による所持品検査につきましては今委員から御指摘のあったとおりでございますけれども、それ以外にも法廷警備という形での警備にも努めておるところでございまして、これは事案に応じて裁判体が適切な判断をしているものと承知をしております。
一般的には、具体的な警備の方策を検討する際には、裁判の公平ということについても意識をしながら検討されるものと考えられます。
② なお、御指摘の中で、警備を行うことが裁判の公開の関係からも問題があり得るかという点ですけれども、傍聴席にいる方に危害が加えられるようなことになりますと、これは裁判の公開という理念を脅かすということにもなりかねませんので、裁判の公開を確保するためにも法廷の安全確保が必要であると考えております。
③ また、法曹三者あるいは関係者との合意形成といった点についての御指摘ございましたけれども、裁判所での安全を確保するというのは、これは裁判所の責任で行うべきものでございますので、事案に応じて裁判体が判断するということになりますので、法曹三者等と合意をしなければ実施ができないというものではないと考えておりますけれども、裁判所がこの責任を果たすためには、関係者の御意見をちゃんと踏まえて、その上で実施するか否かを検討しているということになろうかと思います。
④ それからまた、
最初に御指摘のあった入庁時の一般的な所持品検査については、弁護士会あるいは検察庁に対しても事前に丁寧な説明を行った上で実施に至っているものというふうに承知をしております。
(2) 42期の笠井之彦最高裁判所経理局長の答弁
① 裁判所を安全、安心な形で利用していただくということ、そのために庁舎内の安全を確保すること、これは裁判所の重要な責務の一つであるというふうに考えているところでございます。
先ほど委員から御指摘がありました金属探知機を用いた所持品検査、それにつきまして、入庁時に行うというものもございますし、それ以外に、各庁の実情に応じて法廷入廷時の所持品検査、こういったものにつきましても、外注警備員によるスポット的な対応を行うなどして体制を整えているところでございます。
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所持品検査の必要性に関する,最高裁判所の財務省に対する説明内容

1 最高裁判所が財務省に提出した,平成30年度新しい日本のための優先課題推進枠説明資料1/2及び2/2には以下の記載があります。
① 49頁の記載
(4) ゲート式金属探知機
<要望要旨>
裁判所では,あらゆる事件の審理が行われ,多種多様な事件関係者が自由に出入りすることができるので,当事者や傍聴人等が,法廷内に凶器を持ち込み,事件関係者や傍聴人に危害を加えるという事件が現実に発生している。
こうした事件を未然に防ぐためには,庁舎入口で所持品検査を実施して,刃物や銃器等の凶器を庁舎内に持ち込ませないことが最も効果的であり,効率良く,迅速にセキュリティチェックを実施するために,ゲート式金属探知機を整備する必要がある。
そこで,以下の各庁にゲート式金属探知機を整備する経費を要望する。
(表部分は省略)
② 50頁の記載
(5) エックス線検査装置
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処分証書及び報告文書

目次
1 処分証書
2 報告文書
3 関連記事その他

1 処分証書
(1) 処分証書の意義については以下の二つの説があります(事例で考える民事事実認定21頁,及び民事弁護の起案技術39頁参照)。
① 「よってした」説
・ 意思表示その他の法律行為が文書によってされた場合における当該文書をいうとするものです。
② 「記載した」説
・ 立証命題たる意思表示その他の法律行為が記載されている文書をいうとするものであり,例えば,契約成立後に作成された確認書も処分証書に含まれます。
(2) 処分証書の例としては,判決書のような公文書のほか,契約書,約束手形,解除通知書,遺言書がありますところ,「よってした」説に立った場合,契約成立後に作成された確認書は処分証書に含まれないこととなります。
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上告不受理決定等と一緒に送られてくる予納郵券に関する受領書

目次
1 総論
2 予納郵便切手の返却時の取扱い
3 最高裁は受領書の提出を督促していないこと
4 関連記事その他

1 総論
(1)ア 簡易書留により郵送される最高裁判所の封筒(サイズは長形3号であり,上告不受理決定が入ってあります。)には,上告受理申立てに際して提出した予納郵券のほか,郵便切手内訳表が右上に記載された返還書兼受領書が一緒に入っています。
    しかし,以前は封筒及び受領書にFAX番号が書いていないため,最高裁判所に対して,FAXにより受領書を提出することができませんから,最高裁判所に対して受領書を提出する場合,持参又は郵送する必要がありました。
イ 特別抗告棄却決定についても同じ取扱いになっていました。
(2) 私の経験では,令和4年12月15日付の特別抗告棄却決定と一緒に入っていた返還書兼受領書にはFAX番号が書いてありました。

上告審に関するメモ書き

目次
1 持ち回り審議事件及び審議事件
2 持ち回り審議の問題点
3 最高裁判所調査官の,審議への出席
3の2 「法令の解釈に関する重要な事項」
4 上告等をした場合に出てくる定型文の決定
5 「最高裁はなぜ上告を滅多に受理しないのか」と題するマンガ
6 不受理決定の効力
7 経験則違反で原判決を破棄した最高裁判決
8 上告理由に関する判例
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即時抗告,執行抗告,再抗告,特別抗告及び許可抗告の提出期限

目次
1 民事訴訟法に基づく即時抗告の場合
2 破産法に基づく即時抗告の場合
3 家事事件手続法に基づく即時抗告の場合
4 民事執行法に基づく執行抗告の場合
5 再抗告の場合
6 特別抗告及び許可抗告の場合
7 再度の考案
8 手続の追完は制限されていること
9 破産手続において,公告がされる裁判と公告がされない裁判の例
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裁判所の情報公開に関する統計文書

目次
第1 総論
第2 毎月の統計文書
第3 毎年の統計文書
1 令和5年度以降の文書
2 平成27年度から令和4年度までの文書
第4 関連記事その他

第1 総論
1 司法行政文書とは,裁判所の職員が職務上作成し,又は取得した司法行政事務に関する文書,図画及び電磁的記録(電子的方式,磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。)であって,裁判所の職員が組織的に用いるものとして,裁判所が保有しているものをいいます(「司法行政文書の管理について」(平成24年12月6日付の最高裁判所事務総長通達)第1.2(1))。
2 最高裁判所情報公開・個人情報保護審査委員会が設置された平成27年7月1日,現在の方式での統計文書が作成されるようになりました。

第2 毎月の統計文書
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最高裁判所事務総局情報政策課の事務分掌

最高裁判所事務総局の各係の事務分掌に関する文書(平成26年4月1日時点)によれば,最高裁判所事務総局情報政策課の事務分掌は以下のとおりです。

1 庶務係
① 公印の保管に関する事項
② 課の文書の受理及び発送並びに管理に関する事項
③ 課の職員の人事,給与,服務,研修及び能率に関する事項
④ 課の物品,図書及び資料の受入れ及び管理に関する事項
⑤ 課の経理に関する事項(予算編成に関する事務を除く。)
⑥ 課の職員の共済組合事務に関する事項
⑦ 課の各係間の事務の調整に関する事項
⑧ 課の他の係に属しない事項

2 情報企画第一係
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最高裁判所事務総局情報政策課

目次
1 情報政策課の設立
2 情報政策課の構成
3 CIO補佐官
4 関連記事その他

1 情報政策課の設立
(1) 最高裁では,司法制度改革審議会意見書(平成13年6月),司法制度改革推進計画要綱(平成14年3月)及び裁判事務処理システムの全国展開の中止(平成16年5月)を踏まえて,裁判所の情報化の在り方や中長期的なIT戦略に基づく有効なシステム開発を検討するための態勢を整備する必要性が認識されていました。
   そこで,局課横断的に裁判所全体の観点から,その情報化を計画的に進展させ,多様なシステム相互の最適化を図りつつ,必要なインフラを整備し,システム開発を推進,調整していくため,平成17年1月1日をもって,総務局制度調査室及び統計課が廃止され,新たに,どこの局にも属さない事務総長直属の課として,情報政策課が設立されました(会報書記官(平成18年7月発行)第8号29頁等参照)。
(2) 平成17年12月,情報化戦略計画が策定されました。

2 情報政策課の構成
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裁判部門から司法行政部門への情報伝達の在り方

◯古川龍一事件に関する平成13年3月14日付の最高裁判所調査委員会報告書の「4 裁判部門から司法行政部門への情報伝達の在り方」の「(1) 一般的な検討」には以下の記載があります。

裁判部門は,独立してその職権を行使するのであるから,裁判部門の情報は,原則として当該部門内にとどめられるべきものであり,みだりに司法行政部門に開示することは,裁判の公正を確保する見地から許されない。しかし,同時に司法行政部門は,裁判が適正迅速に行われるよう,これを支援するためにあるのであるから,このような目的を達するために合理的な必要がある限りにおいては、裁判部門から司法行政部門に対して情報を伝達することも,許されると解すべきである。この場合においても,令状請求事件については,捜査の密行性の要請がとりわけ強く,また,令状請求の時点では,一般的にいえば司法行政上の必要性も限られたものであることが通例であるから,その情報については,特に厳格な取扱いを要するというべきであり,このような情報提供が許されるのは例外的な場合に限られよう。
  司法行政上の措置を必要とする場合として通常想定されるのは,(1)当該令状請求事件の裁判を担当する裁判官をはじめとする裁判関係者や,宿舎,庁舎の警備が必要となる場合,(2)忌避,回避の問題を生じて,裁判官の配置を変更したり,担当事務に変更を加えることを考えなければならないときなど,当該事件の裁判の公正性,適正性に対する信頼を確保するために必要な場合,(3)極めて例外的であるが,裁判官本人及び裁判官の妻子が犯罪の被疑者として捜査の対象となっているときのように,公正な裁判の遂行に対する差し迫った障害があり,当該裁判官がそのまま裁判事務を統けることが相当かどうかを検討しなければならない場合などであろう。
 このような場合,司法行政部門はこのような裁判部門からの情報のみによって行動しなければならないわけではなく,必要に応じ,然るべきルートを通じて,捜査の責任者から差し支えない範囲で情報を開示してもらう場合も少なくないが,そのような司法行政上の手段をとる前提として,必要最小限の情報が裁判部門から司法行政部門に伝えられる必要がある。
  なお,裁判部門から司法行政部門に裁判情報を伝えるかどうかの判断に際しては,原則的に当該令状事務を担当した裁判官の判断を経るものとすることも考えられるところである。
  次に,伝達することが許容される情報の範囲は,伝達する目的に照らして相当なものであることが必要であり,ことにここでは捜査資料という高度の秘密性のある情報が対象であるから,必要最小限のものに限られるべきであって,通常は,(1)令状が発付された事実と令状の種類,(2)被疑者名,(3)被疑事実の概要のほか,上記の司法行政上の目的との関係で,(4)警備を必要とする事情や被疑者と親族関係にある裁判所職員の存在などが伝達の許容される限度であると考えられる。それ以上の詳細な情報は,上記のとおり,捜査機関から司法行政上の正規のルートで獲得すべきものであろう。なお,例えば,被疑事実が複雑であるなど特別な事情がある場合に令状請求書の被疑事実の部分のコピーを取ることが一切許されないとは言えないにしても,捜査書類のコピーをとって報告資料とすることは,極めて例外的な場合に限られるであろう。
  伝達の経路については,被疑者の関係者を経由することがないようにすることは当然として,捜査情報を知る者が必要最小限の者に限られるよう,各庁の実情に応じた経路を定めておく必要がある。

裁判所関係者及び弁護士に対する叙勲の相場

目次
第1 総論
1 根拠法規
2 叙勲の実施時期
3 勲章の授与基準
4 勲章の授与方法
第2 裁判所関係者に対する叙勲の相場
1 最高裁判所裁判官に対する叙勲の具体的な相場
2 下級裁判所裁判官に対する叙勲の具体的な相場
3 裁判官以外の裁判所職員に対する叙勲の具体的な相場
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勲章受章者名簿(裁判官,簡裁判事,一般職,弁護士及び調停委員)

目次
1 勲章受章者名簿
2 叙勲等の内定者名簿が不開示となっている理由
3 関連記事その他

1 勲章受章者名簿
・ 「令和5年春の勲章受章者名簿(裁判官,簡裁判事,一般職,弁護士及び調停委員)」といったファイル名で,勲章受賞者名簿を以下のとおり掲載しています。
(令和時代)
・ 令和7年春の勲章受賞者名簿
・ 令和6年秋の勲章受章者名簿
・ 令和6年春の勲章受章者名簿
・ 令和5年秋の勲章受章者名簿
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歴代の女性高裁長官一覧

目次
第1 歴代の女性高裁長官一覧
12 手嶋あゆみ(43期・東大)
11 東亜由美(42期・慶応大)
10 矢尾和子裁判官(39期・慶応大)
9 近藤宏子裁判官(38期・慶応大)
8 森純子裁判官(40期・東大)
7 秋吉仁美裁判官(35期・上智大)
6 白石史子裁判官(36期・東大)
5 高部眞規子裁判官(33期・東大)
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女性判事及び女性判事補の人数及び割合の推移

目次
1 総論
2 女性裁判官の割合等に関する国会答弁
3 女性裁判官の名前が全部書いてある文書等は存在しないこと
4 関連記事その他

1 総論
(1) 内閣府男女共同参画局HP「女性の政策・方針決定参画状況調べ」に掲載されている,毎年度の「女性の政策・方針決定参画状況調べ」の「d.司法 (1)裁判官」によれば,以下のとおりです。
① 女性判事の人数及び割合の推移
令和 4年12月:690人(21.6%)
令和 3年12月:568人(20.8%)
令和 2年12月:537人(19.8%)
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日弁連推薦以外の弁護士が最高裁判所判事に就任した事例

目次
1 大塚喜一郎最高裁判所判事の事例(第2次田中角栄内閣
 本山亨最高裁判所判事の事例(福田赳夫内閣
3 山口厚最高裁判所判事の事例(第3次安倍第2次改造内閣
4 昭和時代の司法大臣経験者及び最高裁判所長官経験者のコメント
5 関連記事その他

1 大塚喜一郎最高裁判所判事の事例(第2次田中角栄内閣
(1)ア   大弁出身の色川幸太郎最高裁判所判事の後任として昭和48年2月2日に最高裁判所判事に就任した大塚喜一郎(一弁出身)は,日弁連推薦の弁護士ではありませんでした。
   ただし,大塚喜一郎本人によれば,「最高裁や内閣から「あなたをおいてほかにない。」といわれ,もし断って在野法曹出身が減らされては大変だし,日弁連の幹部とも話し合って引き受けることにした」と話したそうです。
   このとき,日弁連は立命館大学教授の弁護士など9人を推薦したそうですし,昭和48年2月2日,日弁連幹部が後藤田正晴内閣官房副長官に会って抗議をしました。
イ 保守化路線を進めていた当時の石田和外最高裁判所長官(保守派)が,保守派の大塚喜一郎を選んだといわれています。
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鈴木雄輔裁判官(49期)の経歴

生年月日 S48.1.8
出身大学 不明
定年退官発令予定日 R20.1.8
R6.4.1 ~ 新潟地裁2民部総括
R3.4.1 ~ R6.3.31 千葉家地裁判事
H30.4.1 ~ R3.3.31 広島高裁第4部判事(民事)
H27.4.1 ~ H30.3.31 岐阜地家裁多治見支部長
H24.4.1 ~ H27.3.31 東京地裁判事
H20.4.1 ~ H24.3.31 青森地家裁八戸支部判事
H19.4.10 ~ H20.3.31 東京地裁判事
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鈴木実里裁判官(68期)の経歴

生年月日 H1.6.16
出身大学 慶応大院
定年退官発令予定日 R36.6.16
R8.1.16 ~ 静岡地家裁浜松支部判事
R5.4.1 ~ R8.1.15 静岡地家裁浜松支部判事補
R3.4.1 ~ R5.3.31 東京地裁判事補
H31.4.1 ~ R3.3.31 岩田合同法律事務所(一弁)
H31.3.25 ~ H31.3.31 東京地裁判事補
H30.4.1 ~ H31.3.24 東京地家裁判事補
H28.1.16 ~ H30.3.31 東京地裁判事補

*1 判事補任官時点の氏名は「岩崎実里」であり,平成30年4月1日に東京地家裁判事補になった時点の氏名は「鈴木実里」でした。
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最高裁平成19年4月27日判決が判示するところの,サンフランシスコ平和条約の枠組みにおける請求権放棄の趣旨等

目次
第1 最高裁平成19年4月27日判決が判示するところの,サンフランシスコ平和条約の枠組みにおける請求権放棄の趣旨等
第2 関連記事

第1 最高裁平成19年4月27日判決が判示するところの,サンフランシスコ平和条約の枠組みにおける請求権放棄の趣旨等
・ 最高裁平成19年4月27日判決は以下の判示をしています(判決文からの抜粋であり,ナンバリング及び改行を追加しました。)。

1 サンフランシスコ平和条約は,個人の請求権を含め,戦争の遂行中に生じたすべての請求権を相互に放棄することを前提として,日本国は連合国に対する戦争賠償の義務を認めて連合国の管轄下にある在外資産の処分を連合国にゆだね,役務賠償を含めて具体的な戦争賠償の取決めは各連合国との間で個別に行うという日本国の戦後処理の枠組みを定めるものであった。
   この枠組みは,連合国48か国との間で締結されこれによって日本国が独立を回復したというサンフランシスコ平和条約の重要性にかんがみ,日本国がサンフランシスコ平和条約の当事国以外の国や地域との間で平和条約等を締結して戦後処理をするに当たっても,その枠組みとなるべきものであった(以下,この枠組みを「サンフランシスコ平和条約の枠組み」という。)。
   サンフランシスコ平和条約の枠組みは,日本国と連合国48か国との間の戦争状態を最終的に終了させ,将来に向けて揺るぎない友好関係を築くという平和条約の目的を達成するために定められたものであり,この枠組みが定められたのは,平和条約を締結しておきながら戦争の遂行中に生じた種々の請求権に関する問題を,事後的個別的な民事裁判上の権利行使をもって解決するという処理にゆだねたならば,将来,どちらの国家又は国民に対しても,平和条約締結時には予測困難な過大な負担を負わせ,混乱を生じさせることとなるおそれがあり,平和条約の目的達成の妨げとなるとの考えによるものと解される。

2(1) サンフランシスコ平和条約の枠組みにおける請求権放棄の趣旨が,上記のように請求権の問題を事後的個別的な民事裁判上の権利行使による解決にゆだねるのを避けるという点にあることにかんがみると,ここでいう
請求権の「放棄」とは,請求権を実体的に消滅させることまでを意味するものではなく,当該請求権に基づいて裁判上訴求する権能を失わせるにとどまるものと解するのが相当である。
   したがって,サンフランシスコ平和条約の枠組みによって,戦争の遂行中に生じたすべての請求権の放棄が行われても,個別具体的な請求権について,その内容等にかんがみ,債務者側において任意の自発的な対応をすることは妨げられないものというべきであり,サンフランシスコ平和条約14条(b)の解釈をめぐって,吉田茂内閣総理大臣が,オランダ王国代表スティッカー外務大臣に対する書簡において,上記のような自発的な対応の可能性を表明していることは公知の事実である。
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主な政策形成訴訟(規制権限不行使事案等)の受理件数とその内訳(平成28年4月以降の分)

◯主な政策形成訴訟(規制権限不行使事案等)の受理件数とその内訳を以下のとおり掲載しています。
(令和時代)
令和2年分令和3年分令和4年分令和5年分
令和6年分
(平成時代)
平成28年4月分~12月分
平成29年1月分~9月分10月分~12月分
平成30年分

* 「国賠訴訟の新受件数高裁管内別・主な政策形成訴訟の分類別・令和6年1月~12月)」といったファイル名です。

平成17年以降の,成年後見関係事件の概況(家裁管内別件数)

目次
1 成年後見関係事件の概況(家裁管内別件数一覧)
2 管理継続中の本人数一覧表(家裁本庁,支部別/事件類型別内訳)
3 関連記事その他

1 成年後見関係事件の概況(家裁管内別件数一覧)
(令和時代)
令和 元年分令和 2年分令和 3年分
令和 4年分令和 5年分令和 6年分
令和 7年分,
(平成時代)
平成17年分平成18年分平成19年分
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性犯罪を犯した裁判官の一覧

目次
1 性犯罪を犯した裁判官の一覧
2 性犯罪を犯したものの,起訴猶予処分となった裁判官
3 身体拘束中の裁判官であっても報酬を受領できること
4 裁判官が在任中に任命欠格事由に該当するに至った場合といえども、その身分を当然には失わないこと
5 関連記事その他

1 性犯罪を犯した裁判官の一覧
(1) 新しい順に並べると以下のとおりです。
⑥ 駅ホームの階段で女性のスカート内の盗撮をした59期の飯島暁法務総合研究所教官
・ 平成28年8月26日に盗撮し,その後に逮捕(東京都迷惑防止条例違反)

・ 平成28年9月15日に罰金50万円の有罪判決(東京都迷惑防止条例違反)
・ 同日に停職3ヶ月の懲戒処分を受けて辞職
・ 復権令(令和元年10月22日政令第131号)に基づき,令和元年10月22日に復権したのかもしれません。

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瀬戸さやか裁判官(49期)の経歴

生年月日 S45.8.31
出身大学 不明
定年退官発令予定日 R17.8.31
R5.4.1 ~ さいたま家地裁判事
R2.4.1 ~ R5.3.31 静岡地家裁判事
H29.4.1 ~ R2.3.31 横浜地裁3民判事(破産再生執行保全部)
H26.4.1 ~ H29.3.31 津地家裁判事
H23.4.1 ~ H26.3.31 東京地裁判事
H20.4.1 ~ H23.3.31 福岡高裁2民判事
H19.4.10 ~ H20.3.31 鹿児島地家裁鹿屋支部判事
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瀬戸麻未裁判官(63期)の経歴

生年月日 S60.1.22
出身大学 不明
定年退官発令予定日 R32.1.22
R7.4.1 ~ 京都地裁2刑判事
R4.4.1 ~ R7.3.31 広島家地裁尾道支部判事
R3.1.16 ~ R4.3.31 東京地裁37民判事
R2.4.1 ~ R3.1.15 東京地裁判事補
H30.4.1 ~ R2.3.31 金融庁証取委事務局証券検査課課長補佐
H28.4.1 ~ H30.3.31 岡山家地裁津山支部判事補
H26.4.1 ~ H28.3.31 さいたま家地裁判事補
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類型ごとの戦後補償裁判に関する最高裁判例

目次
第1 類型ごとの戦後補償裁判に関する最高裁判例
第2 関連記事その他

第1 類型ごとの戦後補償裁判に関する最高裁判例
・ 最高裁判所判例解説 民事篇(平成19年度)(上)409頁ないし411頁によれば以下のとおりです。

1 請求権放棄に伴う補償請求型の事件に関する最高裁判例

・ サンフランシスコ平和条約等において,日本国政府が,国民の有していた在外資産を戦争賠償に充当する趣旨で処分したり,連合国又は連合国民に対する戦争被害に係る国民の請求権を放棄したのは,憲法29条3項に基づく損失補償の対象となるなどとして,在外資産を保有していた者又は連合国に対する損害賠償請求権を有していた旨を主張する者が原告となり,国に対し,補償又は賠償を求める類型の事件です。
・ ①カナダ在外資産補償請求訴訟に関する最高裁大法廷昭和43年11月27日判決,②サンフランシスコ平和条約19条(a)に関する最高裁昭和44年7月4日判決,及び③シベリア抑留者補償請求訴訟に関する最高裁平成9年3月13日判決があります。

2 援護立法の不備主張型の事件に関する最高裁判例

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宣誓書及び宣誓拒絶

目次
1 宣誓書
2 宣誓拒絶
3 証言拒絶及び宣誓拒絶に関する民事訴訟法の条文
4 関連記事

1 宣誓書
(1) 証人尋問又は当事者尋問の前に,宣誓書(「良心に従って本当のことを申し上げます。知っていることを隠したり,ないことを申し上げたりなど,決していたしません。以上のとおり誓います。」という文言が記載されています。)に署名押印し,法廷で起立して読み上げてもらうことで,宣誓を行います(証人尋問につき民事訴訟法207条1項後段及び民事訴訟規則112条,当事者尋問につき民事訴訟法201条,民事訴訟規則127条・112条)。
    その後,依頼した弁護士,相手方の代理人弁護士及び裁判所からの尋問に答えてもらうことになります(民事訴訟規則113条・127条)。
(2) 宣誓書には通常,はんこを付いてもらいます(認め印で結構です。)。
はんこを忘れた場合,指印(親指又は人差し指の先に朱肉を付けて押す印のこと。)を押してもらうことになります。

 
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戦前の判事及び検事の定年

目次
第1 定年制導入前の状況
1 裁判所構成法の条文
2 精神又は身体の衰弱を理由とする退職決議の事例
3 帝国議会の答弁に立った鈴木喜三郎司法次官のその後
第2 1921年の,裁判所構成法改正に基づく定年制の導入及び定年退職者に対する増加恩給の支給
1 1921年の,裁判所構成法改正に基づく定年制の導入
2 定年退職者に対する増加恩給の支給
第3 1921年6月13日の司法省人事
1 司法省人事の内容
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戦前の裁判文書の保存

1(1) 大審院並裁判所書類保存規程(明治18年10月24日司法省丁第21号達)により,裁判記録が他の政府の記録と別の法制度の下で保存されるようになりました(「司法資料の保存と現代的課題」74頁等参照)。
   これにより大審院については明治8年創設の時からの書類,控訴裁判所については明治8年の上等裁判所設置の時からの書類,始審裁判所については明治9年の地方裁判所に改称された時からの書類が保存されることとなりました。
(2) 大審院並裁判所書類保存規程では,事件記録については有期保存とし,それぞれの保存期間が定められたほか,民事及び刑事の判決原本については永久保存とされました。
(3) 司法省の文書の保存については,司法省文書保存規程(明治18年12月28日司法省第6195号達)で定められました。
   

2 民刑訴訟記録保存規程(大正7年6月3日司法省法務局庶第7号訓令)により,民事及び刑事の判決原本は永久保存となり,民事記録及び刑事記録は有期保存となりました。

3(1) 戦前の裁判文書については,民事記録及び刑事記録の両方が裁判所で保管されていました。
(2) 明治15年1月1日施行の治罪法(明治13年7月17日太政官布告第37号),及び明治23年11月1日施行の刑事訴訟法(明治23年10月7日法律第96号)には,刑事記録の保存に関する規定がありました。
   しかし,大正13年1月1日施行の刑事訴訟法(大正11年5月5日法律第75号)には,刑事記録の保存に関する規定はありませんでした。

4 「刑事確定訴訟記録の保管機関が検察庁となった経緯」も参照してください。

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一票の格差是正前の解散は可能であることに関する政府答弁

目次
第1 昭和60年12月11日の内閣法制局長官の答弁
第2 昭和61年4月23日の内閣法制局長官の答弁
第3 平成23年5月17日の内閣答弁書
第4 関連記事

第1 昭和60年12月11日の内閣法制局長官の答弁
・ 茂串俊内閣法制局長官は,昭和60年12月11日の衆議院公職選挙法改正に関する調査特別委員会において以下の答弁をしています。

1 最高裁判決で違憲とされた議員定数配分規定につきまして是正措置が講じられないうちに衆議院の解散権の行使ができるかという問題につきましては、純粋の法律論としては、そのような解散権の行使が否定されることにはならないというふうに考えておるわけでございます。
2(1) その理由といたしましては、まず衆議院の解散制度は、立法府と行政府の意見が対立するとか国政上の重大な局面が生じまして主権者たる国民の意思を確かめる必要があるというような場合に、国民に訴えてその判定を求めるということを主たるねらいといたしまして、憲法に明定されておる基本的に重要な制度でございまして、この解散権の制度は、同時にまた権力分立制のもとで立法府と行政府との権力の均衡を保つという機能を果たすものであるというふうに言われております。
   そして、このように基本的に重要な機能である解散権につきまして、憲法上これを制約する明文の規定はございません。また、衆議院で不信任決議案が可決されたような場合におきましても解散権の行使が許されないということになりますと、内閣としては総辞職の道しかないことになりまして、憲法69条の趣旨が全うされないということにもなるわけでございます。
(2) さらにまた、解散がございますとそれに伴って総選挙が施行されることになりますけれども、解散は議員の身分を任期満了前に失わせる行為でございます。
   一方、総選挙は解散あるいは任期満了に伴って国民が新たに議員を選任する行為でございまして、それぞれ別々の規定に従って行われる別個のものであるということは明らかでございます。
3 こういったことを総合勘案いたしますと、純粋の法律論として言えば、定数配分規定の改正前における衆議院解散権の行使が否定されることにはならないというふうに考えておる次第でございます。

最高裁,高裁及び地家裁の本庁及び支部ごとの裁判官数の分布表

1 最高裁,高裁及び地家裁の本庁及び支部ごとの裁判官数の分布表を以下のとおり掲載しています。
①   平成28年 8月5日時点
② 平成29年12月1日時点
③ 平成30年12月1日時点

2 数字が入っていない支部は,常駐している裁判官のいない非常駐支部となります。

3(1) 東京地家裁,横浜地家裁,大阪地家裁のように,地裁と家裁の両方の補職辞令を持っている裁判官がいない裁判所については,民事部,刑事部,家事部及び少年部に区別して集計しました。
それ以外の裁判所については,地裁裁判官と家裁裁判官を区別して集計できませんから,地裁判事,地家裁判事,家地裁判事,家裁判事として集計しました。
(2) 地家裁判事というのは,主として地裁の仕事をしている判事のことであり,家地裁判事というのは,主として家裁の仕事をしている判事のことです。

4 民間企業長期研修,海外留学,育児休業,介護休暇又は配偶者同行休業をしている裁判官は,裁判官としての身分を保有していますから,分布表の数字に含まれています。

5 「裁判所支部」も参照してください。

全国の下級裁判所における所持品検査の実施状況

目次
1 東京高裁及び東京地裁の庁舎
2 札幌高裁及び札幌地裁の庁舎
3 東京家裁及び東京簡裁の庁舎
4 福岡高裁及び福岡地裁の庁舎
5 大阪高裁及び大阪地裁の庁舎
6 仙台高裁及び仙台地裁の庁舎
7 千葉地家裁の庁舎
8 さいたま地家裁の庁舎
9 横浜地裁の庁舎
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全司法本部の中央執行委員長が裁判所職員の定員に関して国会で述べた意見

目次
第1 全司法本部の中央執行委員長が裁判所職員の定員に関して国会で述べた意見
第2 関連記事

第1 全司法本部の中央執行委員長が裁判所職員の定員に関して国会で述べた意見
○全司法本部の中矢正晴中央執行委員長は,参考人として招致された平成29年3月24日の衆議院法務委員会において以下の意見を述べています(ナンバリングを追加しました。)(全司法新聞2017年4月号(2262号)の「中矢委員長 衆議院参考人招致 裁判所の職場実態を国会で述べる」参照)。

1 おはようございます。私は、裁判所職員でつくっております全司法の中央執行委員長をやっております中矢と申します。
  最初に、このような機会を与えていただいたことに対して、皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。
  私は、裁判所職員の職員団体ということでありますし、私自身、昭和六十三年から、全司法の委員長に就任しますまで二十七年間、裁判所書記官として仕事をしてまいりましたので、その裁判所職員の立場から、今般提出されております裁判所職員定員法の一部を改正する法律案について、私なりの考え方をお話ししたいと思っております。
2(1)  最初に結論を申し上げますと、大変失礼な言い方になって恐縮ではありますが、あえて申し上げるなら、十分なものではないと言わざるを得ないと思っております。その理由は、次に述べる三点であります。
  第一点目でありますが、裁判官、裁判所書記官について、今年度の増員を下回る増員数となっている点であります。
  定員振りかえを除く実質的な増員数で見ますと、今年度の増員数は、裁判官三十二人、書記官三十九人でしたが、平成二十九年度の増員数として示されているものは、裁判官が二十七人、書記官が二十四人となっております。職場実態からしますと、本来はもっと多くの増員が必要だと考えておりますが、少なくとも、今年度と比較してその増員数を下回る理由はないのではないかと思っております。
  裁判官の増員も重要ですが、私のきょうの立場でありますので、職員のことを中心にお話をさせていただきたいと思います。
(2)ア  現在、裁判所の中でとりわけ増員の必要性が高いのが家庭裁判所であります。事件数も増加傾向にあることに加えて、三点申し上げます。
  一つ目として、離婚や子供をめぐる問題など家庭を取り巻く社会環境が複雑になっているもとで、裁判所に求められる役割も大きくなっております。
  また、二つ目ですが、平成二十五年から家事事件手続法が施行され、これまで以上にきめ細かな事件の処理が求められるようになっている点であります。
  第三点目に、成年後見制度でありますが、認知症などの方に裁判所が後見人や保佐人をつけるシステムでありますので、高齢化社会が進むもとで、今後ますます重要になります。昨年四月には成年後見利用促進法が成立をし、今月中にも政府における基本計画が策定されて、これに従った取り組みが実施されていくというふうに承知をしておりますので、これを踏まえた人的体制の整備が必要であります。
  この成年後見のように、家庭裁判所の手続には、民事や刑事の訴訟、いわゆる争いとは違って、申し立てに基づいて裁判所が事実を調査し決定をする、いわゆる非訟事件と呼ばれる手続が多く存在します。こういう手続では、裁判官の指示を受けて実際の実務を担当する書記官が、当事者との調整を行ったり判断に必要な資料をそろえたりと、大きな役割を果たします。また、家庭裁判所においては、弁護士を頼まずに当事者御本人が申し立てをする事件も多いことから、手続を進めていく上で、書記官が時間をかけて丁寧に説明するという必要性も大きくなっております。
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(AI作成)全司法労働組合の全国統一要求書に対する最高裁判所事務総局の本音

本ブログ記事は専らAIで作成したものです。
◯全司法労働組合の2020年以降の全国統一要求書は,「最高裁と全司法労働組合の交渉記録」に掲載しています。
令和7年度概算要求説明書(説明資料)「最高裁判所の概算要求書(説明資料)」に掲載しています。
「(AI作成)全司法労働組合との令和6年度交渉記録から見える最高裁判所事務総局の本音,及びAIの戦略的アドバイス」も参照してください。

目次

第1 総論:「儀式」と化した労使交渉の冷徹な現実
1 交渉の形骸化 4年間の停滞が示すもの
2 最高裁事務総局の行動原理 「財務」と「人事」の二重支配
3 令和8年冒頭に見る「不退転」の決意と現場への「宣告」

第2 人員・定員問題における事務総局の本音と建前
1 「増員要求」に対する構造的な拒絶反応
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最高裁判所事務総局会議の議事録

目次
1 最高裁判所事務総局会議の議事録
2 裁判所の情報公開の場合,裁判所職員の署名押印は不開示情報であること
3 東京地裁令和4年7月13日判決の判示内容等
4 関連記事その他

1 最高裁判所事務総局会議の議事録
(1) 以下のとおり,最高裁判所事務総局会議の議事録を掲載しています。
→ 「令和◯年◯月の,最高裁判所事務総局会議の議事録」というファイル名です。
令和7年
1月分2月分3月分4月分5月分6月分
7月分,8月分,9月分,10月分,11月分,12月分
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