戦前の裁判文書の保存

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1(1) 大審院並裁判所書類保存規程(明治18年10月24日司法省丁第21号達)により,裁判記録が他の政府の記録と別の法制度の下で保存されるようになりました(「司法資料の保存と現代的課題」74頁等参照)。
   これにより大審院については明治8年創設の時からの書類,控訴裁判所については明治8年の上等裁判所設置の時からの書類,始審裁判所については明治9年の地方裁判所に改称された時からの書類が保存されることとなりました。
(2) 大審院並裁判所書類保存規程では,事件記録については有期保存とし,それぞれの保存期間が定められたほか,民事及び刑事の判決原本については永久保存とされました。
(3) 司法省の文書の保存については,司法省文書保存規程(明治18年12月28日司法省第6195号達)で定められました。
   

2 民刑訴訟記録保存規程(大正7年6月3日司法省法務局庶第7号訓令)により,民事及び刑事の判決原本は永久保存となり,民事記録及び刑事記録は有期保存となりました。

3(1) 戦前の裁判文書については,民事記録及び刑事記録の両方が裁判所で保管されていました。
(2) 明治15年1月1日施行の治罪法(明治13年7月17日太政官布告第37号),及び明治23年11月1日施行の刑事訴訟法(明治23年10月7日法律第96号)には,刑事記録の保存に関する規定がありました。
   しかし,大正13年1月1日施行の刑事訴訟法(大正11年5月5日法律第75号)には,刑事記録の保存に関する規定はありませんでした。

4 「刑事確定訴訟記録の保管機関が検察庁となった経緯」も参照してください。

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