目次
1 総論
2 裁判所書記官の役職
3 人事情報データベース等の改修
4 関連記事その他
1 総論
(1) 裁判所書記官は,裁判所の事件に関する記録その他の書類の作成及び保管等の事務を掌ります(裁判所法60条2項)し,裁判所の事件に関し,裁判官の命を受けて,裁判官の行う法令及び判例の調査その他必要な事項の調査を補助します(裁判所法60条3項)。
(2) 裁判所HPの「裁判所書記官」に公式の説明があります。
これは普通経験を重ねればわかることなんだよなぁ…裁判所は基本的に事件番号を言ってもらった方が電話を取り次ぎやすいし、事務所には当事者名を伝えた方が取り次ぎがスムーズなことが多い。何年も働いているのにそうしない人は気配りができない又はする気がないんだろうなぁという印象。 https://t.co/hov5xAer1i
— SEC (@saijsaij11) November 3, 2022
2 裁判所書記官の役職(1) 最高裁判所
① 大法廷首席書記官,小法廷首席書記官
② 訟廷首席書記官,訟廷首席書記官補佐
(2) 高等裁判所
① 民事首席書記官,刑事首席書記官,知財高裁首席書記官
② 民事次席書記官,刑事次席書記官
③ 民事訟廷管理官,刑事訟廷管理官
(3) 地方裁判所
① 民事首席書記官,刑事首席書記官
② 民事次席書記官,刑事次席書記官
③ 総括主任書記官
④ 主任書記官
⑤ 主任速記官
⑥ 民事訟廷管理官,刑事訟廷管理官
⑦ 裁判員調整官
⑧ 民事速記管理官,刑事速記管理官,速記管理官
(4) 家庭裁判所
① 家事首席書記官,少年首席書記官,首席書記官
② 家事次席書記官,少年次席書記官,次席書記官
③ 家事訟廷管理官,少年訟廷管理官
(5) 簡易裁判所
① 民事首席書記官,刑事首席書記官,首席書記官
民事立会部における主任書記官の役割(平成14年12月)1/3を添付しています。 pic.twitter.com/nMTKNXGYmy
— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) November 14, 2021
裁判官以外の裁判所職員の官職等(令和元年度新任判事補研修の資料)を添付しています。 pic.twitter.com/joDNTVpcE6
— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) December 20, 2020
3 人事情報データベース等の改修・ 最高裁判所の令和4年度概算要求書(説明資料)223頁には以下の記載があります。
(人事情報データベース等改修(制度改正対応))
現在,全国の裁判所においては,一般職の評価に関する業務を,人事評価シート等作成支援ツールを用いて行っている。同ツールは,被評価者用,各評価者用,人事担当課用に分かれており,各ツールで入力した情報をツール間で受け渡しながら,多段階評価を行っている。令和4年度に予定されている人事評価制度改正により,評語区分が細分化され,評価項目等にも変更が生じることから,同改正に対応した,適切な評価関係業務を継続するため,各ツールのプログラム並びにフォーム及びレポートの改修を行うために必要な改修経費を要求する。
また,人事評価シート等作成支援ツール(人事担当課用)で作成した評価データは,本データベース内に一元的に格納されており,本データベースから出力可能な昇格,昇給,勤勉手当区分の決定についての検討資料に反映させる等して利活用しているほか,人事異動計画案作成機能等を有する異動関係ツールにおいても,本データベースとの連携機能を用いて,人事異動計画の策定業務に必要な情報をインポートし,利活用している。令和4年度に予定されている人事評価制度改正に伴い,評価ツールの改修が行われ,同ツールが保有するデータの形式に変更が生じることから,適切な人事関係業務を継続するため,同データを利活用する本データベース及び異動関係ツールについても,変更後のデータの形式に対応するための改修経費を要求する。
ぼく「人事異動って、こんな人材に育ってほしいとか考えてるんですか?」
某課長(元人事企画官)「希望はみるし、何年も同じこと書いてれば叶える。辞められると困るから。家庭の事情も見る。でも長期展望とか無理。パズル解くのが精一杯だから。」
ですよねー。実話です。 https://t.co/EeCM6jDfZn— y’u (@yu29132085) March 20, 2022
幹部職員の設置根拠・職務内容の定め等(令和4年1月6日開催の,裁判所職員総合研修所の令和3年度研修計画協議会の配布資料)を添付しています。 pic.twitter.com/BEZgLmsLCw
— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) April 21, 2022
4 関連記事その他
(1) 総括主任書記官は,大法廷首席書記官等に関する規則(昭和29年6月1日最高裁判所規則第9号)の改正により平成10年8月1日に新設されたポストです(全国裁判所書記官協議会会報第147号16頁参照)。
(2) 平成21年12月,裁判所書記官のすべてに対して,インターネットのウェブサイト閲覧権限が付与されました(会報書記官第24号131頁)。
(3) 令和4年度(最情)答申第11号(令和4年6月24日答申)には以下の記載があります。
裁判所職員総合研修所入所試験は、裁判所職員総合研修所の裁判所書記官養成課程に入所させる者を指名するために行う裁判所職員に対する試験であり、裁判所書記官任用試験は、裁判所書記官の執務に必要な学識及び実務知識並びに職務遂行能力を有する職員を選考することを目的とする裁判所職員に対する試験である。
(4)ア 以下の文書を掲載しています。
・ 大法廷首席書記官等に関する規則(昭和29年6月1日最高裁判所規則第9号)
・ 大法廷首席書記官等に関する規則の運用について(平成6年7月18日付の最高裁判所事務総長依命通達)
・ 最高裁判所大法廷職制規程(昭和43年4月20日最高裁判所規程第3号)
・ 主任書記官等の取扱いについて(平成20年3月21日付の最高裁判所人事局長の通達)
・ 訟廷管理官の下に置く係について(平成6年7月18日付の最高裁判所総務局長依命通達)
・ 裁判員調整官の下に置く係について(平成20年5月30日付の最高裁判所総務局長依命通達)
・ 書記官事務等の査察について(昭和61年6月30日付の最高裁判所事務総長通達)
・ 最高裁判所による書記官事務等の査察について(平成13年9月4日付の最高裁判所事務総長通達)
→ 平成22年1月27日付の改正通達を含んでいます。
・ 裁判官以外の裁判所職員の任免等に関する規則(昭和25年1月20日最高裁判所規則第4号。平成24年3月12日最終改正)
・ 裁判官及び裁判官の秘書官以外の裁判所職員の管理職員等の範囲に関する規則(昭和41年7月22日最高裁判所規則第6号)
・ 裁判官及び裁判官の秘書官以外の裁判所職員の管理職員等の範囲に関する規則の運用について(昭和63年9月30日付の最高裁判所事務総長依命通達)
イ 以下の記事も参照してください。
・ 裁判所の指定職職員
・ 裁判所の指定職職員の名簿(一般職)
・ 裁判所における一般職の職員
・ 指定職未満の裁判所一般職の級
・ 級別定数の改定に関する文書
・ 司法行政部門における役職と,裁判部門における裁判所書記官の役職の対応関係
・ 裁判所書記官,家裁調査官及び下級裁判所事務局に関する規則,規程及び通達
・ 下級裁判所事務局の係の事務分掌
・ 総括企画官,文書企画官及び企画官
・ 家庭裁判所調査官の役職
・ 最高裁判所が作成している,下級裁判所幹部職員名簿
地方裁判所の組織と権限(本庁)を添付しています。 pic.twitter.com/8dtYOa9MxT
— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) October 10, 2021
任官当初の書記官手当は月額3万4000円です
これは基本給に組み込まれるので地域手当やボーナスにも乗算されます
年収ベースだと、事務官時代から最低でも50万円以上増えますよ!
他の行政職だと20時間前後残業する必要がある金額ですし、残業代は基本給に入らないので裁判所の方が高給ですね!笑— 赤木集@裁判所書記官 (@akagi_komuin) August 6, 2021
ひとまず主任書記官の仕事をもっといいものに…
業務内容が部下に見えないので、忙しそうにしてれば「事件の配てん少ないのになんで?」と蔑まれ、余裕ありそうなら「じゃあもっと事件とってよ」と陰で言われる上に特段権限はなく会議と雑務と異動範囲だけが広がるという存在に見えてしまう🙂— とまどい (@kazunappa0802) July 23, 2022
R040111 最高裁の不開示通知書(裁判所書記官任用試験の①受験者数が分かる文書(平成17年度まで)並びに②合格者数が分かる文書(開始当初から平成7年度までの分及び平成9年度から平成17年度までの分))を添付しています。 pic.twitter.com/wuQTWWIQJ5
— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) January 16, 2022
完全にJARO案件。
当家裁は超多忙で昨年5月から書記官休職。
以後管理職が深夜0時まで連日残業。(1/28、2/15投稿参照)2月の退庁時刻。15日23:12、16日21:03、17日22:00、20日22:10、21日21:44、22日22:10、24日22:23
特定の管理職が集中的に背負ってます。
この実態も解き明かせ! https://t.co/sz2x2R0e5Q— Jの犬C (@VpFgXjDXzzpcfJc) March 5, 2023