全国の下級裁判所における所持品検査の実施状況

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1 東京高裁及び東京地裁の庁舎
(1) 利用者の安全を確保し,安心して利用できる裁判所を実現する必要があるため,諸般の事情を総合考慮し,警備上の要請から平成7年5月16日に開始しました(令和元年7月18日付の東京高裁の司法行政文書の開示についての通知書参照)。
(2) オウム真理教事件の頃からゲート式金属探知機・X線手荷物検査装置を設置して入場者の持ち物検査を実施しています。
(3) cocoic HP「東京地方裁判所の裁判傍聴に行ってみた感想をレポート。初心者のための流れやアクセス等も」に,東京地裁の手荷物検査のことが書いてあります。
 
2 札幌高裁及び札幌地裁の庁舎
(1) 平成25年3月1日に開始しました。
(2) 札幌弁護士会HPに「-所持品検査から1年を迎えて-裁判所入庁者に対する所持品検査の中止を求める会長声明(平成26年3月27日付)「-所持品検査から2年を迎えて-裁判所入庁者に対する所持品検査の中止を求める会長声明」(平成27年3月10日付)が載っています。
(3) 空港の手荷物検査と同様,金属探知機を使用するに先立って手荷物の開披を求める運用がなされているみたいです(北海道合同法律事務所HPの「裁判所入庁者に対する所持品検査に関する抗議書兼要求」参照)。
(4) 札幌高等裁判所と北海道セキュリティ事業協同組合が締結した,札幌高等裁判所等庁舎警備業務に関する契約書(平成29年4月3日付)を掲載しています。
 
3 東京家裁及び東京簡裁の庁舎
(1) 平成25年10月1日に開始しました(東京家裁HPの「平成25年10月1日から,入庁時に金属探知機等を使用した所持品検査を実施しています。」参照)。
(2) 町田総合法律事務所HPに「東京家庭裁判所,東京簡易裁判所でも金属探知機・手荷物検査を実施」が載っています。
 
4 福岡高裁及び福岡地裁の庁舎
(1) 平成27年1月5日に開始しました(福岡高裁HPの「入庁時の所持品検査について」参照)。
(2) 飛行機搭乗時の身体検査・手荷物検査と全く同じ検査がなされているみたいです(本人訴訟を検証するブログ「福岡高裁の入所者検査が異常!」参照)。
(3) 福岡高等裁判所と首都圏ビルサービス協同組合が締結した,福岡高等裁判所等庁舎警備等業務に関する契約書(平成29年4月3日付)を掲載しています。

5 大阪高裁及び大阪地裁の庁舎
(1) 平成30年1月9日に開始しました(大阪地裁HPの「入庁者に対する所持品検査について」及び「大阪高等・地方・簡易裁判所の西門及び合同庁舎の一部の玄関の閉鎖等について」参照)。
(2) 本館の正面玄関,別館の正面玄関及び新館の正面玄関の3箇所で所持品検査を実施しています。
(3) 大阪高等・地方・簡易裁判所合同庁舎入庁検査業務請負契約に関する決裁文書(平成29年10月12日決裁)を掲載しています。
(4) 大阪高等裁判所と株式会社セノンが締結した,大阪高等・地方・簡易裁判所合同庁舎入庁検査業務に関する大阪高裁と株式会社セノンとの契約書(平成29年11月24日付)を掲載しています。
 平成30年1月9日から同年3月31日までの間(82日間)の契約金額は2222万6400円ですから,1日当たり27万1054円となります。
(5) 大阪高等裁判所と首都圏ビルサービス協同組合が締結した,大阪高等・地方・簡易裁判所合同庁舎の警備業務に関する請負契約書(平成30年4月2日付)及び変更契約書(平成30年6月19日付を掲載しています。
 変更契約書によれば,平成30年4月1日から平成31年3月31日までの間の契約金額は1億2199万1038円ですから,1日当たり33万4222円となります。
(6) 大阪高等・地方・簡易裁判所庁舎における入庁検査の実施について(平成29年12月12日付の大阪高裁事務局長の文書)(黒塗りあり)につき,全く黒塗りのない文書が大阪弁護士会HPに「大阪高等・地方・簡易裁判所庁舎における入庁検査の実施について(平成29年12月12日付の大阪高裁事務局長の文書)」として載っています。
 
6 仙台高裁及び仙台地裁の庁舎
(1) 平成30年1月15日に開始しました(仙台地裁HPの「仙台地方裁判所からのお知らせ」参照)。
(2) 仙台弁護士会HPに「仙台高等裁判所・仙台地方裁判所に対し、裁判所庁舎入口付近における所持品検査に関する意見書」が載っています。
 

7 千葉地家裁の庁舎
(1) 平成30年2月13日に開始しました(千葉地裁HPの「入庁時所持品検査の実施について」参照)。
(2) 弁護士高橋裕樹のニュースな法律問題ブログ「【千葉地裁でも入館時に所持品検査が】」には,「千葉地裁は10年ほど前に建て替えをしているのですが建替時に金属探知機などを設置するスペースを設けていないので一階ロビーが本当に狭くなりました」などと書いてあります。
(3) 「入庁時所持品検査方法の変更について」には,「平成31年1月28日(月)から,目視(手荷物の開披)による所持品検査に代えてX線検査装置による所持品検査を実施することになりました。」と書いてあります。

8 さいたま地家裁の庁舎
(1) 平成30年3月1日開始(さいたま地裁HPの「所持品検査の実施について」参照)
(2) 裁判所HPには,「持参されている手荷物の中をすべて拝見します。」と書いてあります。

9 横浜地裁の庁舎
(1) 平成30年3月1日に開始しました(横浜地裁HPの「入庁時の所持品検査の実施等について(お知らせ)」参照)。
(2) 神奈川県弁護士会HPに「横浜地方裁判所本庁舎への入庁時の所持品検査の実施について」(平成30年1月15日付)が載っています。
(3) 裁判所HPによれば,平成30年9月3日から,「みなと大通り」側については,出口専用として開放することにしたみたいです。

10 名古屋高裁及び名古屋地裁の庁舎
(1) 平成30年7月4日開始(名古屋高裁HPの「入庁時の所持品検査の実施等について(お知らせ)」参照)

11 神戸地裁の庁舎
(1) 平成30年9月3日に開始しました(神戸地裁HPの「神戸地方・簡易裁判所庁舎本館における入庁者に対する所持品検査について」及び大弁HPの「神戸地裁・簡裁庁舎本館における入庁者への所持品検査の開始について」参照)。
(2) YouTube動画として「神戸地裁 9月から本館で所持品検査実施」があります。

12 広島高裁及び広島地裁の庁舎
(1) 平成30年10月1日に開始しました(広島地裁HPの「入庁時の所持品検査の実施について」参照)。

13 京都地裁の庁舎
(1) 平成31年4月1日に開始しました(京都新聞社HP「手荷物検査は「過剰」? 裁判所の警備強化に弁護士会反発」参照)。
(2) 京都地裁HPの「入庁時の所持品検査の実施等について」には,「京都地方・簡易裁判所庁舎において,平成31年4月1日(月)から,入庁者に対し,入庁時に地図記載の正面玄関において,ゲート式金属探知機,X線手荷物検査装置等を使用した所持品検査を実施する予定です。」と書いてあります。
(3) 京都弁護士会HPに「京都地方・簡易裁判所合同庁舎への入庁方法等の変更に関する意見書」(平成31年1月24日付)が載っています。
 北側玄関以外の東側,西側及び南側の各玄関を閉鎖するとのことです。

14 大阪家裁の庁舎
(1) 平成31年4月1日に開始しました(大阪家裁HPの「大阪家庭裁判所本庁における入庁者に対する所持品検査の実施等について」参照)。
(2) 家裁単独庁舎での所持品検査の実施は,大阪家裁及び横浜家裁が全国初です。
(3) 以下の文書を掲載しています。
① 大阪弁護士会会長宛の大阪家裁所長の書簡(平成31年2月4日付の文書)
② 入庁検査運用の概要(平成31年3月14日付の大阪家裁の文書)
③ 大阪家裁と株式会社KSP・WESTとの平成31年度入庁検査業務に関する契約書(平成31年4月1日付)
(4) 
令和元年5月28日付の大阪家裁の不開示通知書によれば,大阪家裁の所持品検査に反対する趣旨で,大阪家裁に提出された外部団体の意見書は存在しません。
(5) 司法の窓第50号(最高裁判所50周年記念号)最高裁判所長官インタビュー「最高裁判所50周年を迎えて」(当時の最高裁判所長官は7期の三好達裁判官です。)には以下の記載があります。
 家庭裁判所や簡易裁判所は,市民に一番身近な裁判所なのです。ですから,できるだけ利用しやすく親しみを感じてもらえるように工夫しています。例えば,受付には,来庁者が話をしやすいように,低めのカウンターを設置しています。これは,札幌,名古屋,大阪,長崎などの裁判所でも採用されています。また,調停室にも殺風景にならないように絵とか写真とかを飾りまして,親しみやすいムードを出しています。

15 高松高裁及び高松地裁の庁舎
(1) 平成31年4月1日に開始しました(高松高裁HPの「入庁時の所持品検査の実施等について」参照)。
(2) NHK高松放送局HPに「裁判所で手荷物開け所持品検査へ」が載っています。
(3) 以下の文書を掲載しています。
① 所持品検査の実施に関する高松高裁事務局長の書簡(平成31年2月12日付)
② 所持品検査実施等についての香川県弁護士会の意見書(平成31年2月22日付)
③ 高松高等・地方裁判所及び高松家庭・簡易裁判所庁舎における常駐警備並びに高松高等裁判所外庁舎における臨時警備業務に関する契約書(平成31年4月1日付)

16 東京地家裁立川支部の庁舎
(1) 平成31年4月1日に開始しました(東京地家裁HPの「入庁時の所持品検査の実施等について(お知らせ)」参照)。

17 横浜家裁の庁舎
(1) 平成31年4月1日に開始しました(横浜家裁HPの「入庁時の所持品検査の実施等について(お知らせ)」参照)。

18 広島高裁岡山支部及び岡山地家裁の庁舎
(1) 令和元年10月1日に開始しました(岡山地家裁HPの「入庁時の所持品検査について」参照)。

19 その他
(1)ア 42期の村田斉志最高裁判所総務局長は,平成31年4月9日の参議院法務委員会において以下の答弁をしています(最高裁のほか,千葉地裁及び千葉家裁を別にカウントしています。)。
 本日現在で常時検査を実施しております裁判所は、庁舎の数で申し上げますと全部で十九ございまして、具体的に申し上げますと、最高裁、東京高地裁、大阪高地裁、名古屋高地裁、広島高地裁、福岡高地家裁、仙台高地裁、札幌高地裁、高松高地裁、東京地家裁立川支部、東京家裁、横浜地裁、横浜家裁、さいたま地家裁、千葉地裁、千葉家裁、大阪家裁、京都地裁、神戸地裁、これら全部で十九庁舎でございます。
イ 千葉地裁及び千葉家裁は同じ敷地にありますから,別の庁舎としてカウントするのは変であると思います。
(2) 「裁判所の所持品検査」も参照してください。

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