メインコンテンツへスキップ
       

全国の下級裁判所における所持品検査―実施庁舎,開始時期及び法的根拠(AIリライト)

第1 この記事が扱う所持品検査

1 恒常検査と事件別検査の区別

裁判所で行われる所持品検査には,少なくとも,①開庁日に原則として全来庁者を対象とする庁舎入口の恒常検査,②一定期間だけ全来庁者を対象とする臨時の入庁検査,③特定事件の危険性に応じて行う事件別検査,④裁判所傍聴規則に基づいて特定法廷の傍聴人に行う被服・所持品検査がある。
庁舎入口で検査を受けた後に,法廷入口で追加の検査を受ける場合もある。

本記事では,恒常的な入庁時所持品検査を実施していることが裁判所の公開案内等から確認できる下級裁判所の庁舎を,開始日の順に整理する。
最高裁判所は下級裁判所ではないため,恒常検査の一覧には含めない。

2 公開資料だけでは現在の全国総数を確定できないこと

平成31年4月9日の参議院法務委員会において,最高裁判所事務総局総務局長は,当時,最高裁判所を含む19庁舎で常時検査を実施していると答弁した。
その後,岡山の合同庁舎及び仙台家庭・簡易裁判所合同庁舎等で新たに恒常検査が始まっているため,19という数字は現在の全国総数ではない。

また,最高裁判所情報公開・個人情報保護審査委員会は,全国の家庭裁判所について,金属探知機を用いた所持品検査の実施庁名,庁数及び開始時期を公にすると警備事務に支障を及ぼすおそれがあるとして,不開示を相当とした。
そのため,本記事の一覧は公開資料によって確認できた範囲であり,非公表の運用を含む完全な全国一覧ではない。

3 検査方法と来庁時の注意

恒常検査を行う庁舎では,ゲート式又はハンディ式金属探知機による検査,エックス線手荷物検査装置による検査,手荷物の開披確認等が組み合わされている。
検査を受けない場合は入庁できないこと,ナイフ,カッターナイフ,はさみ,燃料類等を持ち込めないことを明示する裁判所が多い。

車椅子,補助具又は医療機器を利用する人について,警備員への申出を案内する裁判所もある。
使用する入口,持込み禁止物及び必要な申出は庁舎ごとに異なるため,来庁前に各裁判所の現行案内を確認する必要がある。

第2 恒常的な入庁時所持品検査の実施庁舎

1 平成7年から平成27年までに開始した庁舎

開始日庁舎公開資料から確認できる事項
平成7年5月16日東京高等・地方・簡易裁判所合同庁舎東京高裁の司法行政文書開示通知書は,利用者の安全確保及び庁舎全体の警備上の必要性を開始理由としている。オウム真理教事件が直接の開始理由であるとの記載は確認できない。東京裁判所の現行案内は,ゲート式金属探知機及びエックス線手荷物検査装置による検査を案内している。
平成25年3月1日札幌高等・地方裁判所合同庁舎札幌高裁の現行案内は,エックス線手荷物検査装置及びゲート式金属探知機等による検査を案内している。
平成25年10月1日東京家庭・簡易裁判所合同庁舎東京家裁の現行案内は,検査を受けない場合は入庁できないこと及び警備員が不在となる時間帯の手荷物預かりを案内している。
平成27年1月5日福岡高等・地方・家庭・簡易裁判所及び検察審査会合同庁舎福岡の現行案内は,正面玄関で金属探知機等による検査を実施するとしている。

東京合同庁舎の検査開始日は平成7年5月16日である。
開始時期が地下鉄サリン事件等と近いことだけから,オウム真理教事件を直接の開始原因と断定することはできない。

福岡の現庁舎は,高裁,地裁,家裁,簡裁及び検察審査会が入る合同庁舎である。
裁判所組織の数ではなく,検査を行う建物と入口を単位として把握する必要がある。

2 平成30年に開始した庁舎

開始日庁舎公開資料から確認できる事項
平成30年1月9日大阪高等・地方・簡易裁判所合同庁舎大阪地裁の現行案内は,本館,別館及び新館の各正面玄関で検査を行うとしている。
平成30年1月15日仙台高等・地方裁判所合同庁舎仙台高裁の現行案内は,正面玄関で検査を行うとしている。仙台地方裁判所委員会議事概要によれば,平成30年4月からエックス線手荷物検査装置が導入された。
平成30年2月13日千葉地方・家庭裁判所千葉地裁の現行案内は,新館で検査を実施する一方,地方裁判所本館では入庁時検査を実施していないと明記している。平成31年1月28日から,手荷物の開披確認に代えてエックス線検査が始まった。
平成30年3月1日さいたま地方・家庭・簡易裁判所庁舎さいたま地裁の傍聴案内は,ゲート式金属探知機及びエックス線手荷物検査装置による検査を案内している。
平成30年3月1日横浜地方・簡易裁判所庁舎横浜地裁の開始案内及びエックス線検査への変更案内が公開されている。
平成30年7月4日名古屋高等・地方裁判所合同庁舎名古屋高裁の現行案内は,南玄関で検査を実施し,北玄関を原則として出口専用,東玄関を閉鎖するとしている。
平成30年9月3日神戸地方・簡易裁判所庁舎本館神戸地裁の現行案内は,本館正面玄関でゲート式金属探知機及びエックス線手荷物検査装置等による検査を行うとしている。
平成30年10月1日広島高等・地方・家庭・簡易裁判所合同庁舎広島の現行案内は,入庁時検査のほか,事件によって法廷入口でも検査を行う場合があるとしている。

仙台の恒常検査は,平成29年6月16日に仙台地裁の法廷内で発生した刃物による傷害事件の後に始まった。
仙台地方裁判所委員会議事概要には,検査でナイフ,カッターナイフ等が発見されたことも記録されている。

平成31年4月9日の国会答弁は,千葉地裁と千葉家裁を別の庁舎として数えている。
現在の案内でも新館と地裁本館で検査の取扱いが異なるため,同じ敷地にあるという理由だけで一つの庁舎として数えることはできない。

3 平成31年及び令和元年に開始した庁舎

開始日庁舎公開資料から確認できる事項
平成31年4月1日京都地方・簡易裁判所庁舎京都地裁の現行案内は,正面玄関でゲート式金属探知機,エックス線手荷物検査装置等を用いるとしている。京都家裁本庁は別の所在地にある。
平成31年4月1日大阪家庭裁判所本庁大阪家裁の現行案内は,正面玄関で金属探知機等による検査を行い,南側玄関及び東側出入口を閉鎖するとしている。
平成31年4月1日高松高等・地方・簡易裁判所合同庁舎高松高裁の現行案内は,正面玄関で検査を行うとしている。
平成31年4月1日東京地裁立川支部,東京家裁立川支部,立川簡裁及び立川検察審査会の庁舎立川の現行案内は,エックス線手荷物検査装置及びゲート式金属探知機による検査を案内している。
平成31年4月1日横浜家庭裁判所本庁横浜家裁の現行案内は,正面玄関で金属探知機等による検査を行うとしている。
令和元年10月1日広島高裁岡山支部並びに岡山地方・家庭・簡易裁判所合同庁舎岡山の現行案内は,正面玄関で金属探知機等による検査を行うとしている。

大阪家裁と横浜家裁はいずれも平成31年4月1日に検査を開始したが,「家裁単独庁舎では全国初」であることを裏付ける一次資料は確認できない。
全国の家裁における実施庁名,庁数及び開始時期が警備上不開示となる場合もあるためである。

4 令和2年に開始した仙台家庭・簡易裁判所合同庁舎

仙台家庭裁判所の案内によれば,仙台家庭・簡易裁判所合同庁舎では,令和2年4月1日から入庁時の所持品検査を実施している。
平成31年4月9日の国会答弁より後に開始した恒常検査として,沿革を分けて把握する必要がある。

第3 国会答弁から分かる全国的な配備状況

1 平成31年4月9日当時の19庁舎

参議院法務委員会平成31年4月9日会議録によれば,当時,常時検査を実施していたのは,最高裁,東京高地裁,大阪高地裁,名古屋高地裁,広島高地裁,福岡高地家裁,仙台高地裁,札幌高地裁,高松高地裁,東京地家裁立川支部,東京家裁,横浜地裁,横浜家裁,さいたま地家裁,千葉地裁,千葉家裁,大阪家裁,京都地裁及び神戸地裁の19庁舎であった。

この答弁は,最高裁を含み,岡山及び仙台家裁の検査開始前のものである。
現在の実施数を示す資料としてではなく,平成31年4月9日の沿革資料として利用すべきである。

2 ゲート式金属探知機の配備と恒常検査は同じではないこと

同日の最高裁判所事務総局経理局長答弁によれば,当時,ゲート式金属探知機は,地裁本庁50庁舎,独立庁舎を持つ家裁本庁17庁舎及び裁判員裁判を実施する支部10庁舎の合計77庁に整備されていた。
その他の庁にも,各庁の実情に応じてハンディ式金属探知機が整備されていた。

金属探知機が配備されていることは,全来庁者に毎日検査を行っていることを意味しない。
最高裁は,取扱事件数,来庁者の状況等,各庁の実情に応じて常時検査の要否を判断すると答弁している。

3 東京合同庁舎で発見された持込禁止物

同日の発見物に関する答弁によれば,平成30年の1年間に東京高等・地方・簡易裁判所で発見された持込禁止物は約3800件であり,そのうち刃物類が約2900件,銃刀法等の法令違反に当たる物が約50件であった。

約3800件には録音機器及びカメラ類が含まれ,約2900件にははさみ及びペーパーナイフ等が含まれる。
したがって,この数字を「危険な凶器が3800件発見された」と要約することはできない。

第4 恒常検査をしていない庁舎でも行われる検査

1 事件の危険性に応じた検査

和歌山地方・家庭裁判所委員会令和6年12月11日議事概要によれば,同庁は全来庁者への検査を実施していないが,身柄を拘束されていない被告人の判決宣告期日等では,原則として検査を行っている。
全来庁者検査を実施しない理由として,来庁者の利便,来庁者数,危険性及び費用が挙げられている。

函館地方・家庭裁判所委員会議事録にも,恒常的なゲート検査は行わず,身柄を拘束されていない被告人等について事件別に検査し,物品預かり及び警察との連携を行うとの説明がある。
そのため,「恒常検査を実施していない庁舎」と「所持品検査を一切行わない庁舎」は同じではない。

2 家事事件等における事件別検査

長野家庭裁判所委員会議事概要には,DV事案の証人尋問期日に当事者双方について法廷前検査を行った例が記載されている。
代理人を通じて事前に同意を得ており,同意が得られなければ法廷に入れず,期日を開けないことが想定されたとの説明である。

家事事件及び少年事件では,当事者の接触回避,関係機関からの情報収集,入退庁時間の調整及び警察への協力要請等を組み合わせる場合がある。
所持品検査だけで全ての危害を防止できるわけではない。

3 期間限定検査と法廷入口の検査

奈良地方・家庭裁判所は,令和7年10月27日から令和8年1月21日まで,期間限定の入庁時所持品検査を実施した。
既に終了した期間限定検査を,現在の恒常検査として数えてはならない。

また,大阪地裁刑事首席書記官の平成29年11月14日付け文書の掲載画像は,所持品検査が必要な事件について,開廷前に法廷前で傍聴人の検査を積極的に行うよう求めている。
入庁時検査と特定法廷への入廷時検査は,目的,対象及び判断主体を分けて理解する必要がある。

第5 所持品検査の法的根拠

1 日本国憲法82条と裁判の公開

日本国憲法82条1項は,裁判の対審及び判決を公開法廷で行うと定めている。
公開原則は,傍聴人が危険物その他どのような物でも法廷へ持ち込めることを意味しないが,検査及び入廷制限は,傍聴の機会を不必要に妨げない方法で行う必要がある。

2 裁判所法71条の法廷警察権

裁判所法71条は,法廷秩序の維持を裁判長又は開廷する一人の裁判官の命令に委ね,秩序を妨げる者又は不当な行状をする者について,退廷その他必要な事項を命じ,又は裁判所職員に執行させることを認めている。

法廷警察権は,特定の裁判及び法廷秩序を維持するための権限である。
全来庁者を毎日,庁舎入口で検査する恒常的な警備を,裁判所法71条だけで説明することはできない。

3 裁判所傍聴規則1条の被服・所持品検査

裁判所傍聴規則1条2号は,裁判長が法廷秩序維持のため必要と認めるとき,裁判所職員に傍聴人の被服又は所持品を検査させ,危険物その他法廷で所持するのが相当でない物の持込みを禁じさせることを明記している。
同条3号は,その処置に従わない者の入廷を禁ずることを認めている。

同規則の対象は傍聴人の「入廷」である。
訴訟当事者,手続利用者その他の来庁者全員に対する「入庁」時の恒常検査とは,対象と場面が異なる。

4 庁舎及び施設の警備

法廷の秩序維持等にあたる裁判所職員に関する規則2条は,各裁判所の長等が,裁判所職員又は庁舎その他の施設の安全を保持するため必要があると認めるとき,裁判所職員に警備を命ずることを認めている。

庁舎入口の恒常検査は,特定事件を主宰する裁判長の法廷警察権だけでなく,裁判所の長による施設警備という司法行政上の側面を持つ。
事件別の法廷警備と庁舎全体の警備を連携させる必要がある場合でも,両者の法的位置付けは同じではない。

5 予防的な所持品検査に対する異なる見解

刑事訴訟法の実務書及び注釈書には,法廷秩序を害する事態を予防する措置として,傍聴券の発行,被服・所持品検査,危険物の持込み禁止及び入廷拒否を説明するものがある。
また,法廷内だけでは安全を確保できない場合には,庁舎管理上の警備との調整が必要になると説明されている。

他方,白取祐司『刑事訴訟法[第11版]』353頁は,予防的な所持品検査には法律上の明文の根拠がなく行き過ぎであり,金属探知機による検査が限度であるとの見解を示す。
所持品検査を法廷警察権により当然に適法な措置であると断定することはできない。

第6 所持品及び被服の制限に関する裁判例

1 法廷警察権が法廷外へ及ぶ範囲

最高裁昭和31年7月17日第三小法廷判決(昭和29年(あ)第2084号,刑集10巻7号1127頁)は,法廷秩序を妨げた者が法廷外へ出た後でも,裁判官が直接見聞できる裁判所構内の場所において,必要な限度で法廷警察権が及び得るとした。
時間的にも開廷中だけでなく,開廷直前及び直後に及び得る。

もっとも,同判決は,具体的な秩序妨害者を庁舎外へ退去させた事案である。
全来庁者に対する恒常的な入口検査の適法性を直接判断したものではない。

2 傍聴制限に関する裁量審査

最高裁平成元年3月8日大法廷判決(昭和63年(オ)第436号,民集43巻2号89頁)は,いわゆるレペタ法廷メモ訴訟において,憲法82条が各人に法廷傍聴を権利として要求できることまで認めたものではないとした一方,傍聴人のメモは尊重に値するとした。
裁判長の措置が国家賠償法上違法となるのは,裁量の範囲を著しく逸脱し,又は措置の方法が甚だしく不当であるなど,特別の事情がある場合であると判示した。

同判決も所持品検査を直接扱ったものではないが,傍聴に関する制限の方法及び程度を検討する際の基本的な判例である。

3 傍聴席での電子機器使用制限

名古屋高裁平成31年1月31日判決(平成30年(ネ)第175号)は,傍聴席でのノートパソコン等の使用制限を争った事件について,控訴を棄却した。
電子機器を所持していること自体ではなく,法廷内での使用を法廷警察権により制限した事案であるため,庁舎入口の所持品検査とは区別する必要がある。

4 法廷内でのバッジ着用制限

大阪地裁令和5年5月31日判決(令和2年(ワ)第10851号,判例タイムズ1517号121頁)は,ブルーリボンバッジを外すよう求められた傍聴人による国家賠償請求を棄却した。
同判決は,前記最高裁昭和31年判決及び最高裁平成元年判決を参照し,具体的な法廷秩序,当事者間の対立及び裁判長の判断を検討したものである。

同判決は裁判所HP未掲載であり,公開された判決写し及び判例タイムズの掲載情報により確認した。
バッジ等の被服制限は,刃物等の危険物を発見するための入庁時検査とは目的が異なる。

第7 情報公開資料及び契約資料

1 導入経過を確認できる文書

各裁判所から開示を受けた導入文書及び契約書には,開始日だけでなく,導入判断,検査業務の委託及び弁護士会への通知を確認できるものがある。
以下は,その内容を確認するための主要資料である。

① 札幌高等裁判所等庁舎警備業務に関する契約書(平成29年4月3日付)
② 福岡高等裁判所等庁舎警備等業務に関する契約書(平成29年4月3日付)
③ 大阪合同庁舎入庁検査業務請負契約に関する決裁文書(平成29年10月12日決裁)
④ 大阪合同庁舎入庁検査業務契約書(平成29年11月24日付)
⑤ 大阪合同庁舎の警備業務に関する請負契約書(平成30年4月2日付)
⑥ 前項契約の変更契約書(平成30年6月19日付)
⑦ 大阪合同庁舎における入庁検査の実施について(平成29年12月12日付)
⑧ 入廷前の所持品検査の積極的な実施について(平成29年11月14日付)の掲載画像
⑨ 大阪家裁所長の大阪弁護士会会長宛て書簡(平成31年2月4日付)
⑩ 大阪家裁の入庁検査運用の概要(平成31年3月14日付)
⑪ 大阪家裁の平成31年度入庁検査業務契約書
⑫ 大阪家裁の不開示通知書(令和元年5月28日付)
⑬ 高松高裁事務局長の所持品検査実施に関する書簡(平成31年2月12日付)
⑭ 香川県弁護士会の意見書(平成31年2月22日付)
⑮ 高松合同庁舎等の常駐・臨時警備業務契約書(平成31年4月1日付)

2 契約金額を検査費用と同一視できないこと

警備業務の契約は,入庁時検査だけでなく,受付,立哨,巡回その他の業務を含む場合がある。
契約総額を契約日数で割った金額は警備契約全体の日割額にすぎず,所持品検査だけの1日当たり費用ではない。

検査業務の単価又は費用対効果を論じるには,仕様書の業務範囲,人員配置及び費用内訳を確認する必要がある。
その内訳を確認できない契約金額について,本記事では独自の日割計算を行わない。

3 弁護士会から示された意見

札幌弁護士会の令和6年2月28日付け報告は,プライバシー,裁判の公開,来庁者の利便及び費用対効果の観点から,恒常的な全来庁者検査を批判的に検討している。
同報告は,エックス線検査への変更により,手荷物を開けて目視する方法よりプライバシー侵害性が低くなったとの札幌高裁の説明も紹介している。

他方,国会答弁及び各裁判所の案内は,利用者,職員及び傍聴人の安全確保を恒常検査の目的としている。
安全確保の必要性,裁判所へのアクセス,プライバシー,検査前又は庁舎外で生じる危害,費用及び代替的な警備手段を分けて検討する必要がある。

第8 関連記事

① 裁判所の所持品検査
② 裁判所の所持品検査に関する国会答弁
③ 所持品検査の必要性に関する最高裁判所の財務省に対する説明内容
④ 最高裁判所裁判官及び事務総局の各局課長は襲撃の対象となるおそれが高いこと等

第9 出典・参考資料

1 法令・最高裁判所規則

① e-Gov法令検索「日本国憲法」82条
② e-Gov法令検索「裁判所法」71条
③ 最高裁判所「裁判所傍聴規則」1条
④ 最高裁判所「法廷の秩序維持等にあたる裁判所職員に関する規則」2条

2 裁判例

① 最高裁判所第三小法廷昭和31年7月17日判決(昭和29年(あ)第2084号,刑集10巻7号1127頁)
② 最高裁判所大法廷平成元年3月8日判決(昭和63年(オ)第436号,民集43巻2号89頁)
③ 名古屋高等裁判所平成31年1月31日判決(平成30年(ネ)第175号)
④ 大阪地方裁判所令和5年5月31日判決(令和2年(ワ)第10851号,判例タイムズ1517号121頁。裁判所HP未掲載。公開された判決写し及び判例タイムズにより確認)

3 国会会議録・情報公開資料・裁判所委員会資料

① 第198回国会参議院法務委員会第5号(平成31年4月9日,国立国会図書館国会会議録検索システム)
② 最高裁判所情報公開・個人情報保護審査委員会「令和元年度(最情)答申第73号
③ 最高裁判所情報公開・個人情報保護審査委員会「令和5年度(情)答申第46号
④ 仙台地方裁判所「仙台地方裁判所委員会第33回議事概要」(平成30年5月15日)
⑤ 函館地方・家庭裁判所「地方・家庭裁判所委員会議事概要」(令和2年1月23日)
⑥ 長野家庭裁判所「家庭裁判所委員会第40回議事概要」(令和3年)
⑦ 和歌山地方・家庭裁判所「地方・家庭裁判所委員会議事概要」(令和6年12月11日)

4 文献

① 田中敦・民事裁判実務研究会『民事裁判実務論点大系―裁判官からみた手続運用と実践知』(ぎょうせい,2025年)147頁~148頁
② 中山善房ほか編『大コンメンタール刑事訴訟法 第3版 第6巻』(青林書院,2022年)46頁~47頁・53頁
③ 白取祐司『刑事訴訟法[第11版]』(日本評論社,2026年)353頁
④ 中島宏・宮木康博・笹倉香奈『刑事訴訟法[第2版](日評ベーシック)』(日本評論社,2026年)183頁
⑤ 辻村みよ子『憲法[第8版]』(日本評論社,2025年)456頁
⑥ 渡辺康行ほか『憲法Ⅱ 総論・統治[第2版]』(日本評論社,2025年)343頁
⑦ 木島康雄監修『刑事訴訟法のしくみ』(三修社,2017年)195頁

5 弁護士会資料

① 札幌弁護士会「所持品検査に関する報告―札幌での開始から10年を経過して」(令和6年2月28日)
② 札幌弁護士会「裁判所入庁者に対する所持品検査の中止を求める会長声明」(平成26年3月27日)
③ 仙台弁護士会「仙台高等裁判所・仙台地方裁判所に対し,裁判所庁舎入口付近における所持品検査に関する意見書」(平成29年12月15日)
④ 京都弁護士会「京都地方・簡易裁判所合同庁舎への入庁方法等の変更に関する意見書」(平成31年1月24日)
⑤ 大阪弁護士会掲載「大阪高等・地方・簡易裁判所庁舎における入庁検査の実施について」(平成29年12月12日付け大阪高裁事務局長文書)