幹部裁判官の経歴(35期~39期)

大島眞一裁判官(38期)の経歴

生年月日 S33.9.11
出身大学 神戸大
R5.9.11 定年退官
R2.2.5 ~ R5.9.10 大阪高裁6民部総括
H30.11.14 ~ R2.2.4 奈良地家裁所長
H29.9.7 ~ H30.11.13 徳島地家裁所長
H27.9.4 ~ H29.9.6 大阪家裁家事第1部部総括
H26.4.1 ~ H27.9.3 大阪家裁家事第2部部総括
H22.2.24 ~ H26.3.31 京都地裁6民部総括
H19.4.1 ~ H22.2.23 大阪地裁17民部総括
H16.4.1 ~ H19.3.31 大阪地裁15民判事
H14.4.1 ~ H16.3.31 大阪高裁5民判事
H13.4.1 ~ H14.3.31 大阪地裁判事
H10.4.1 ~ H13.3.31 神戸地家裁尼崎支部判事
H8.4.11 ~ H10.3.31 京都地裁判事
H7.7.3 ~ H8.4.10 京都地裁判事補
H5.7.2 ~ H7.7.2 郵政省電気通信局電気通信事業部業務課課長補佐
H3.4.1 ~ H5.7.1 最高裁家庭局付
S63.4.1 ~ H3.3.31 函館地家裁判事補
S61.4.11 ~ S63.3.31 大阪地裁判事補

*0 令和5年11月1日に大阪弁護士会で弁護士登録をして(登録番号は64270),協和綜合法律事務所(大阪市北区角田町)に入所しました(同事務所HPの「大島 眞一Oshima Shinichi」参照)。
*1 徳島新聞HPに「徳島地方・家庭裁判所長になった大島眞一(おおしましんいち)さん」が載っています。
*2 大淀病院事件(平成18年8月7日に奈良県吉野郡大淀町の町立大淀病院で出産中だった32歳の女性が脳出血を起こし,転送先の病院で出産後に死亡した事件)に関する大阪地裁平成22年3月1日判決(裁判長は38期の大島眞一は,妊婦が分娩中に脳出血を発症して死亡したことにつき,被告病院医師がCT検査等を実施しなかった点に過失はなく,死亡との因果関係も認められないとして,損害賠償請求が棄却された事例です。
*3の1 大阪高裁令和3年12月22日決定(裁判長は38期の大島眞一)について破棄自判とした最高裁令和4年6月27日決定は, 会社法423条1項に基づく損害賠償請求訴訟において原告の設置した取締役責任調査委員会の委員であった弁護士が原告の訴訟代理人として行う訴訟行為を弁護士法25条2号及び4号の類推適用により排除することはできないとされた事例です。


*3の2 大阪高裁令和5年9月22日判決(担当裁判官は38期の大島眞一49期の堀部亮一及び50期の和田健)は,「琉球王族等の墳墓で祭祀等を行ってきた控訴人らが、旧帝国大学の研究者により墳墓から持ち出された琉球王族等の遺骨の返還を大学に求めたところ、先住民族の権利を定める国際人権法、個人の幸福追求権等を定める憲法による返還請求権、祭祀主宰者としての所有権又は寄託契約類似の無名契約に基づく返還請求権のいずれも認められないとされた事例」です(ただし,大島眞一裁判官は定年退官のため判決書への署名押印はしていません。)。
(判例タイムズへの寄稿)
*4の1 判例タイムズ1401号(2014年8月号)に「医療訴訟の現状と将来 最高裁判例の到達点」を寄稿しています。
*4の2 42期の杉浦徳宏大阪法務局長は,判例時報2402号(2019年6月11日付)に「医療訴訟における高齢者が死亡した場合の慰謝料に関する一考察」と題する論文を投稿していますところ,当該論文に対し,38期の大島眞一 大阪高裁6民部総括が「高齢者の死亡慰謝料額の算定」(判例タイムズ1471号(2020年6月号)5頁以下)で反論しました。
*4の3 判例タイムズ1511号(2023年10月号)に「判決書の作成過程を考える」を寄稿しています。
(判例時報への寄稿)
*5 判例時報2021年6月号に「交通事故訴訟のこれから」を寄稿しています。

長谷川恭弘裁判官(38期)の経歴

生年月日 S34.9.14
出身大学 名古屋大
退官時の年齢 65歳
R6.9.14 定年退官
R4.4.25 ~ R6.9.13 名古屋高裁2民部総括
R1.10.28 ~ R4.4.24 札幌高裁2民部総括
H28.6.7 ~ R1.10.27 名古屋地家裁岡崎支部長
H27.4.1 ~ H28.6.6 名古屋高裁4民判事
H24.4.1 ~ H27.3.31 札幌地裁3民部総括
H20.4.1 ~ H24.3.31 名古屋地裁8民部総括
H18.4.1 ~ H20.3.31 司研民裁教官
H12.4.1 ~ H18.3.31 名古屋地家裁判事
H9.4.1 ~ H12.3.31 松江地家裁浜田支部判事
H8.4.11 ~ H9.3.31 東京地裁判事
H6.4.1 ~ H8.4.10 東京地裁判事補
H3.4.1 ~ H6.3.31 名古屋法務局訟務部付
H3.3.28 ~ H3.3.31 名古屋地裁判事補
S63.4.1 ~ H3.3.27 徳島地家裁判事補
S61.4.11 ~ S63.3.31 大阪地裁判事補


*1 以下の記事も参照してください。
・ 高裁の部総括判事の位置付け
・ 司法研修所民事裁判教官の名簿
・ 司法研修所教官会議の議題及び議事録
・ 司法修習生指導担当者協議会
・ 地方裁判所支部及び家庭裁判所支部
・ 判事補の外部経験の概要
・ 行政機関等への出向裁判官
・ 判検交流に関する内閣等の答弁
*2の1 名古屋高裁令和4年11月15日判決(担当裁判官は38期の長谷川恭弘43期の末吉幹和及び47期の寺本明広)は,民法上の保佐(準禁治産)等の制度は,本人の財産権等を擁護することを目的とするもので,警備業法における規制とは制度の趣旨が異なり,これを借用して被保佐人(準禁治産者)であることを警備員の欠格事由と定めた警備業法の本件規定(14条,3条1号)は,昭和57年の制定当初から,憲法14条1項(法の下の平等),22条1項(職業選択の自由)に反するものであり,その違反は平成22年7月頃には国会にとっても明白であったとされた事例です。
*2の2 平成22年7月12日,最高裁判所事務総局,厚生労働省及び法務省が構成員として参加していた成年後見制度研究会が「研究報告 成年後見制度の現状の分析と課題の検討~成年後見制度の更なる円滑な利用に向けて~」を作成しました(一般財団法人民事法務協会HP「(2)「成年後見制度研究会」による調査研究」参照)。
*3の1 名古屋高裁令和5年11月30日判決(裁判長は38期の長谷川恭弘)は,生活保護費の基準額引き下げは憲法が保障する生存権を侵害し生活保護法に違反するとして,愛知県内の受給者13人が居住自治体による減額処分の取り消しと国への慰謝料を求めた訴訟において,令和2年の名古屋地裁判決を取り消し,国に1人1万円の支払を命じるとともに,減額処分も取り消しました(産経新聞HPの「生活保護減額、初の賠償命令 名古屋高裁「厚労相に重大過失」」参照)。
*3の2 NHKの「生活保護費引き下げで国に賠償命令 名古屋高裁 全国初」には以下の記載があります。
同様の裁判は全国29か所の裁判所で起こされ、1審ではこれまでに22件の判決が言い渡されています。
このうち、12件で支給額の引き下げが取り消されましたが、国に賠償を命じる判決は出ていませんでした。
ことし4月には大阪高等裁判所で初めて2審の判決が言い渡されましたが、「支給額の引き下げの判断は不合理とは言えず、裁量権の逸脱や乱用は認められない」などとして訴えを退けていて、名古屋高等裁判所の判断が注目されていました。
*3の3 「生活保護利用者の苦境を直視するとともに国の姿勢を厳しく批判した名古屋高等裁判所判決を踏まえ、速やかに恣意的な生活保護基準引下げの見直しを求める会長声明」(令和5年12月22日付の日弁連会長声明)には以下の記載があります。
本引下げについては全国29の地方裁判所に30の訴訟が提起されているが、本判決は、これまでに言い渡された25の判決のうち13例目の請求認容判決である。昨年5月の熊本地裁判決からの16の判決では12例目の請求認容判決であって、本引下げを違法とする司法判断の流れが顕著となっている。

*4 名古屋高裁令和6年4月18日判決(裁判長は38期の長谷川恭弘)は,気道を確保するための器具を装着していた生後6か月の赤ちゃんが,愛知県の一宮市立市民病院を退院した後に亡くなったのは病院側の療養指導が不十分だったからだなどとして両親が一宮市に賠償を求めた裁判において,「医師には両親らを指導する義務があったのに怠った」などと指摘し,1審とは逆に,一宮市におよそ7500万円の支払を命じました(NHKの東海NEWS WEB「“医師は指導義務怠る” 1審と逆 市に賠償命令 名古屋高裁」参照)。
*5 名古屋高裁令和6年5月23日判決(裁判長は38期の長谷川恭弘)は,愛知県の住民である原告が県や名古屋市に慰謝料を求めた訴訟の上告審において,控訴審としての名古屋地裁判決について裁判長が押印していない点で「完成していない」として破棄し,名古屋地裁に審理を差し戻しました(産経新聞HPの「裁判長が判決に押印忘れ、差し戻し 名古屋高裁「未完成」 民事訴訟規則に違反と指摘」参照)。
*6 名古屋高裁令和6年5月30日判決(裁判長は38期の長谷川恭弘)は,名古屋市の女性が自身が容疑者となった暴行事件について,名古屋地検が不起訴の理由を勤務先に伝えたことで精神的苦痛を受けたなどとして,国に160万円の損害賠償などを求めた訴訟において,一審の名古屋地裁判決を変更し,5万円の支払を命じました(中日新聞HPの「不起訴理由を勤務先に明かされ精神的苦痛、国に賠償命令 名古屋高裁」参照)。
*7 名古屋高裁令和6年8月30日判決(裁判長は38期の長谷川恭弘)は,暴行罪で起訴され,無罪判決が確定した名古屋市の男性が,警察が保管するDNA型,指紋,顔写真のデータ抹消を国に求めた訴訟において,一審の名古屋地裁判決に続き,データの抹消を命じました(産経新聞HPの「二審も警察保管の無罪確定者のDNA型抹消命じる 名古屋高裁」参照)。
*8 名古屋高裁令和6年9月11日決定(裁判長は38期の長谷川恭弘)は,アフガニスタン出身で難民認定された両親を持つ女児(1歳)の日本国籍を求め,戸籍を作る「就籍」を申し立てた家事審判の即時抗告審で名古屋家裁豊橋支部の審判を取り消し,就籍を許可する決定を出しました(産経新聞HPの「アフガン難民の子に日本国籍 名古屋高裁認める決定」参照)。
*9 名古屋高裁令和6年9月12日判決(裁判長は38期の長谷川恭弘)は,東濃信用金庫(岐阜県多治見市)の男性職員(当時30代)が平成29年に自殺したのは,上司のパワハラが原因として,男性の父親が労災認定を国に求めた訴訟において,労災と認めました(中日新聞HPの「東濃信用金庫職員のパワハラ自殺、労災認める 名古屋高裁、遺族側が逆転勝訴」参照)。

吉村典晃裁判官(38期)の経歴

生年月日 S35.5.13
出身大学 東大
退官時の年齢 64歳
R6.8.22 病死等
R5.9.26 ~ R6.8.21 名古屋高裁特別部部総括
R5.7.20 ~ R5.9.25 名古屋高裁判事
R4.10.6 ~ R5.7.19 名古屋地裁所長
R3.11.16 ~ R4.10.5 名古屋高裁1刑部総括
R2.4.7 ~ R3.11.15 津地家裁所長
H30.1.9 ~ R2.4.6 広島家裁所長
H29.4.10 ~ H30.1.8 横浜地家裁川崎支部長
H26.4.1 ~ H29.4.9 千葉地裁3刑部総括
H22.1.1 ~ H26.3.31 東京地裁7刑部総括
H21.4.1 ~ H21.12.31 東京地裁判事
H19.4.1 ~ H21.3.31 東京高裁8刑判事
H15.7.1 ~ H19.3.31 法務省大臣官房司法法制部参事官
H13.3.26 ~ H15.6.30 司研刑裁教官
H12.4.1 ~ H13.3.25 東京地裁判事
H9.4.1 ~ H12.3.31 那覇地家裁判事
H8.4.11 ~ H9.3.31 東京地裁判事
H8.4.1 ~ H8.4.10 東京地裁判事補
H6.4.1 ~ H8.3.31 最高裁刑事局付
H3.7.15 ~ H6.3.31 札幌地家裁判事補
S61.4.11 ~ H3.7.14 東京地裁判事補

*0 令和6年9月6日の官報第1301号9頁に以下の記載があります。
〇官吏死亡
簡易裁判所判事本田貞美は8月3日死亡
判事兼簡易裁判所判事手塚隆成は8月12日死亡
判事兼簡易裁判所判事吉村典晃は8月22日死亡
*1 以下の記事も参照してください。
・ 歴代の名古屋地裁所長
・ 高裁の部総括判事の位置付け
・ 毎年6月開催の長官所長会同
・ 新任の地家裁所長等を対象とした実務協議会の資料
・ 地方裁判所支部及び家庭裁判所支部
・ 部の事務を総括する裁判官の名簿(昭和37年度以降)
・ 判事補の外部経験の概要
・ 行政機関等への出向裁判官
・ 判検交流に関する内閣等の答弁
・ 司法研修所刑事裁判教官の名簿
*2 判例タイムズ1992年9月15日号に「在外研究便り 裁判所のサービスと国民の対裁判所感情」を寄稿していますところ,それによれば,平成2年7月から1年間,判事補在外特別研究員として,主にアメリカ合衆国ミシガン州デトロイトにおいて,実際の裁判所の現状等を見聞する機会に恵まれたとのことです。
*3 弁護士法人金岡法律事務所HPの「歴史を作り損なった名古屋高裁」(2022年9月14日付)には「まず報道を拝借すると、「吉村裁判長は、控訴審で新たに証拠提出された被害者らの無料通信アプリの履歴から「融資に至る経緯について、一審公判での証言と明らかに整合しない」と指摘した。」とか,「名古屋高判は残念ながら、事実誤認により破棄すべきことが明らかであるとして、その余について、つまり第1審担当検察官の職務犯罪に立ち入ることなく破棄判決をして「しまった」。」と書いてあります。


*4の1 令和5年9月26日現在の名古屋高等裁判所の「担当裁判官一覧」には吉村典晃裁判官の名前がありません。
*4の2 名古屋高裁特別部は,裁判所法16条4号の事件(刑法77条ないし79条所定の,内乱に関する罪)及び裁判官分限法3条1項の事件(つまり,裁判官の分限事件)だけを取り扱っています。
    なお,①日本国憲法下において内乱に関する罪が審理されたことはありませんし,②名古屋高裁が取り扱った裁判官の分限事件は42期の山崎秀尚岐阜地家裁判事に対する懲戒処分(戒告)(平成30年6月28日付)ぐらいしかないと思います。
*4の3 大審院昭和16年3月15日判決(判例秘書掲載)は,昭和8年7月11日発生の神兵隊事件について内乱予備罪を否定し,未然に発覚して何ら流血の惨事はなかったこと等にかんがみ,放火予備罪及び殺人予備罪については「刑の免除」を言い渡しました。
    なお,明治憲法下において刑法の内乱に関する罪が審理されたのは神兵隊事件だけでした(昭和7年5月15日発生の5・15事件の場合,陸軍刑法及び海軍刑法の反乱罪が適用されましたし,昭和11年2月26日発生の2・26事件の場合,陸軍刑法の反乱罪が適用されました。)。
*4の4 令和2年度(最情)答申第24号(令和2年10月27日答申)には「裁判官の休職について,裁判所法や裁判官分限法を含め,これを規定した法規はなく,また,裁判官には国家公務員法の規定が適用又は準用されないため,同法に基づく分限処分として休職させられることもない。このように裁判官の休職は制度として存在しない」と書いてあります。
*4の5 弁護士任官どどいつ集ブログの「配点事件が あるのかどうか? 「名古屋高裁 特別部」」には「かつて、裁判所では、露骨な差別人事の反面で、過剰な温情人事が目に余ると言われてきた。後者の典型例は、心身の故障で執務することができない裁判官を、裁判官分限法に従って分限免職にせず、高裁の陪席などに形式的に配置し、事実上、長期間の休職をさせるといった措置だ。」と書いてあります。


岩木宰裁判官(38期)の経歴

生年月日 S34.3.9
出身大学 中央大
退官時の年齢 65歳
R6.3.9 定年退官
R4.3.9 ~ R6.3.8 福岡家裁所長
R1.5.18 ~ R4.3.8 福岡高裁2民部総括
H29.10.1 ~ R1.5.17 佐賀地家裁所長
H27.8.14 ~ H29.9.30 福岡地裁4民部総括(破産再生執行保全部)
H25.4.1 ~ H27.8.13 福岡地裁小倉支部1民部総括(破産再生執行保全部)
H21.4.1 ~ H25.3.31 福岡地裁5民部総括
H18.4.1 ~ H21.3.31 司研民裁教官
H15.4.1 ~ H18.3.31 福岡高裁5民判事
H12.4.1 ~ H15.3.31 長崎地裁佐世保支部民事部部総括
H9.4.1 ~ H12.3.31 東京家裁判事
H8.4.11 ~ H9.3.31 佐賀家地裁唐津支部判事
H6.4.1 ~ H8.4.10 佐賀家地裁唐津支部判事補
H3.9.9 ~ H6.3.31 秋田地家裁判事補
S63.4.1 ~ H3.9.8 東京地裁判事補
S61.4.11 ~ S63.3.31 福岡地裁判事補

*1 以下の記事も参照してください。
・ 高裁の部総括判事の位置付け
・ 毎年6月開催の長官所長会同
・ 新任の地家裁所長等を対象とした実務協議会の資料
・ 部の事務を総括する裁判官の名簿(昭和37年度以降)
・ 地方裁判所の専門部及び集中部
・ 司法研修所教官会議の議題及び議事録
・ 司法修習生指導担当者協議会
・ 司法研修所民事裁判教官の名簿
・ 地方裁判所支部及び家庭裁判所支部
*2の1 福岡高裁令和4年3月25日判決(裁判長は38期の岩木宰)は,国営諫早湾干拓事業(長崎県)の潮受け堤防排水門を開けるよう命じた確定判決の無効化を国が求めた訴訟の差し戻し控訴審において国の請求を認め,開門を命じた確定判決を無効とし(産経新聞HPの「諫早干拓差し戻し審判決 開門の確定判決は無効 国の請求認める」参照),当該判決は最高裁令和5年3月1日決定で支持されました(朝日新聞HPの「諫早湾干拓、「開門せず」で決着 最高裁が上告棄却 司法判断が統一」参照)。
*2の2 農林水産大臣は,令和5年3月2日,請求異議訴訟に関する最高裁令和5年3月1日決定を受け,今後は,積み重ねられた司法判断と最新の科学的知見に基づき,有明海の未来を見据えた「話し合い」を行い,有明海再生の方策を「協働」して実践していくべきとの談話を発表しました(長崎県HPの「開門問題に関する動き」参照)。
*2の3 令和6年3月7日現在,法務省HPの「諫早湾干拓訴訟」には以下の記載があります(リンク設定は私が追加したものです。)。
    国は、福岡高等裁判所確定判決に基づく開門義務と、長崎地方裁判所仮処分決定に基づく開門禁止義務の相反する義務を負うという状況に置かれたことから、このような状況を打開すべく、平成26年1月9日、福岡高等裁判所確定判決に基づく強制執行は許さない旨の判決を求めて、請求異議訴訟を提起しました。一審の佐賀地方裁判所は、平成26年12月12日、国の請求を棄却する判決をしましたが、控訴審である福岡高等裁判所は、平成30年7月30日、強制執行の不許と停止を認める判決をしたため、開門派漁業者らは最高裁判所に上告しました。最高裁判所は、令和元年9月13日、平成30年の福岡高等裁判所判決を破棄し、福岡高等裁判所に審理を差し戻す判決をしました。その後、差戻審である福岡高等裁判所で審理され、令和4年3月25日、同高等裁判所は、強制執行の不許と停止を認める判決をしました。これに対し、開門派漁業者らは再び上告し、現在、最高裁判所に係属しています。
    また、開門派漁業者らが、長崎地方裁判所に提起した長崎一次開門訴訟において、福岡高等裁判所は、平成27年9月7日、漁業者らによる開門請求及び損害賠償請求をいずれも棄却する判決をしたため、開門派漁業者らが最高裁判所に上告したところ、最高裁判所は、令和元年6月26日、上告を認めない決定をしました(国勝訴確定)。


田口直樹裁判官(37期)の経歴

生年月日 S33.11.1
出身大学 専修大
R5.11.1 定年退官
R3.4.30 ~ R5.10.31 福岡地裁所長
H30.11.14 ~ R3.4.29 長崎地家裁所長
H28.11.13 ~ H30.11.13 福岡地家裁小倉支部長
H27.4.1 ~ H28.11.12 福岡地裁1刑部総括
H25.4.1 ~ H27.3.31 大阪地裁8刑部総括
H21.4.1 ~ H25.3.31 福岡地裁4刑部総括
H18.4.1 ~ H21.3.31 福岡地裁小倉支部2刑部総括
H15.4.1 ~ H18.3.31 福岡高裁2刑判事
H12.4.1 ~ H15.3.31 宮崎地家裁延岡支部長
H9.4.1 ~ H12.3.31 神戸地裁判事
H7.4.12 ~ H9.3.31 宮崎地家裁判事
H5.4.1 ~ H7.4.11 宮崎地家裁判事補
H2.4.1 ~ H5.3.31 長野地家裁松本支部判事補
S62.4.1 ~ H2.3.31 長崎地家裁判事補
S60.4.12 ~ S62.3.31 大阪地裁判事補

* 37期の田口直樹福岡地裁所長は,令和4年6月開催の長官所長会同において以下の趣旨の意見を述べています(令和4年度長官所長会同の意見要旨に基づきChatGPT4で要約したものですが,1ないし4は①ないし④に変えています。)。
① 刑事分野における部の機能活性化と裁判官の変化
・ 刑事分野では、法定合議事件の存在と裁判員裁判の実施を通じて、部の機能活性化が進展。裁判員裁判後の振り返りや高裁主催の意見交換会を通じて経験の共有が行われ、部の機能活性化が自然に受け入れられた。
・ 裁判員裁判の審理運営改善に関しては、検察庁、弁護士会との協議を経て、刑事部一体としての方針を示し、要警備事件や被害者特定事項秘匿等の要配慮事件において、書記官室や事務局との連携を深めた。
② 過去1年間の取組と現状
・ 部の機能活性化や裁判官間の議論の必要性に関する取組が進展。新型コロナウイルス感染症の影響により、裁判員裁判の期日実施の検討や他裁判官による事件処理の対応などが行われた。
・ しかし、非対象事件に関する議論や司法行政上の課題に対する議論は活気を失い、司法行政上の諸課題への対応においても、議論の結果を審理運営に繋げる動きは限定的。
③ 裁判官の意識の変化と課題
・ 刑事分野では、裁判員裁判の導入により自由闇達な意見交換が促進され、司法行政上の課題に対する議論が活性化。一方、民事分野では、単独事件処理の中心であることから、裁判官の独立性・孤立性が強く、司法行政上の課題に対する議論が限定的。
・ 各分野において、部が持つべき機能に対する認識の共有が不十分であり、司法行政的な問題の議論が事件処理と切り離されがちであることが課題。
④ 今後の取組に関する提案
・ 分野横断的な取組の促進、裁判官会議や連絡会の活用、全員参加の仕組みの導入が必要。
・ 司法行政的な課題に対する議論の意義を再確認し、情報共有の範囲を広げることが重要。また、最高裁からの情報発信を分かりやすく伝える役割が部総括に求められる。

岩坪朗彦裁判官(38期)の経歴

生年月日 S34.12.27
出身大学 東大
退官時の年齢 64歳
R6.1.5 依願退官
R4.10.12 ~ R6.1.4 水戸家裁所長
R2.11.16 ~ R4.10.11 福岡高裁3民部総括
H30.12.27 ~ R2.11.15 大分地家裁所長
H28.7.29 ~ H30.12.26 前橋地家裁高崎支部長
H27.6.8 ~ H28.7.28 千葉地裁4民部総括(破産再生執行保全部)
H27.4.1 ~ H27.6.7 東京高裁4民判事
H24.3.10 ~ H27.3.31 宇都宮地裁2民部総括
H21.4.1 ~ H24.3.9 東京高裁12民判事
H18.4.1 ~ H21.3.31 さいたま地家裁判事
H14.4.1 ~ H18.3.31 広島高裁岡山支部判事
H13.1.6 ~ H14.3.31 法務省大臣官房民事訟務課付
H11.4.1 ~ H13.1.5 法務省訟務局付
H8.4.11 ~ H11.3.31 千葉地家裁判事
H8.4.1 ~ H8.4.10 千葉地家裁判事補
H5.4.1 ~ H8.3.31 広島地裁判事補
H3.4.1 ~ H5.3.31 運輸省地域交通局交通計画課補佐官
H1.7.1 ~ H3.3.31 最高裁行政局付
S61.4.11 ~ H1.6.30 東京地裁判事補

*1 38期の岩坪朗彦裁判官は,令和6年2月5日,37期の登石郁朗公証人の後任として,東京法務局所属の目黒公証役場公証役場の公証人に任命されました。
*2 以下の記事も参照してください。
・ 高裁の部総括判事の位置付け
・ 毎年6月開催の長官所長会同
・ 新任の地家裁所長等を対象とした実務協議会の資料
・ 部の事務を総括する裁判官の名簿(昭和37年度以降)
・ 地方裁判所の専門部及び集中部
・ 高等裁判所支部
・ 地方裁判所支部及び家庭裁判所支部
・ 判検交流に関する内閣等の答弁
・ 判事補の外部経験の概要
・ 行政機関等への出向裁判官

松井英隆裁判官(37期)の経歴

生年月日 S35.2.15
出身大学 中央大
R7.2.15 定年退官
R5.3.12 ~ R7.2.14 東京高裁10民部総括
R4.8.22 ~ R5.3.11 横浜家裁所長
R3.5.10 ~ R4.8.21 大阪高裁7民部総括
R1.5.24 ~ R3.5.9 熊本地裁所長
H29.1.1 ~ R1.5.23 鹿児島地家裁所長
H27.3.25 ~ H28.12.31 横浜地裁3民部総括(破産再生執行保全部)
H25.8.1 ~ H27.3.24 東京地裁4民部総括
H23.8.1 ~ H25.7.31 証取委事務局次長
H19.4.1 ~ H23.7.31 東京地裁43民部総括
H17.9.28 ~ H19.3.31 東京地裁判事
H14.4.1 ~ H17.9.27 公調委事務局審査官
H14.3.25 ~ H14.3.31 東京地裁判事
H11.4.1 ~ H14.3.24 京都地家裁福知山支部判事
H8.4.1 ~ H11.3.31 大阪地裁判事
H7.4.12 ~ H8.3.31 鹿児島地家裁鹿屋支部判事
H5.4.1 ~ H7.4.11 鹿児島地家裁鹿屋支部判事補
H2.4.1 ~ H5.3.31 大阪地裁判事補
S62.4.1 ~ H2.3.31 盛岡地家裁判事補
S60.4.12 ~ S62.3.31 東京地裁判事補

*1 以下の記事も参照してください。
・ 高裁の部総括判事の位置付け
・ 毎年6月開催の長官所長会同
・ 新任の地家裁所長等を対象とした実務協議会の資料
・ 部の事務を総括する裁判官の名簿(昭和37年度以降)
・ 地方裁判所の専門部及び集中部
・ 判事補の外部経験の概要
・ 行政機関等への出向裁判官
・ 地方裁判所支部及び家庭裁判所支部
*2 東京地裁平成27年1月16日判決(担当裁判官は37期の松井英隆46期の佐藤重憲及び66期の大瀧泰平)(判例秘書掲載)は,「高齢者の虐待の防止及び高齢者の保護に向けた対応・措置については,これを担当する市町村の職員の合理的な裁量に委ねられており,その対応・措置が著しく不合理であって裁量の逸脱又は濫用と認められる場合に限り,国家賠償法上違法である」と判示しています。
*3 東京高裁令和7年2月6日判決(裁判長は37期の松井英隆)は,横浜地検に犯人隠避教唆容疑で逮捕,起訴され,有罪が確定した元弁護士の江口大和氏が,取り調べで黙秘権を侵害され,検事に「ガキ」などと侮辱されたとして国に1100万円の損害賠償を求めた訴訟において,江口氏側が求めていた黙秘権の侵害を認めず,江口氏側の控訴を棄却しました(東京新聞HPの「二審も黙秘権の侵害認めず 取り調べ検事の侮辱発言訴訟」参照)。

瀧華聡之裁判官(38期)の経歴

生年月日 S31.6.1
出身大学 東大
R3.6.1 定年退官
R1.5.24 ~ R3.5.31 大津地家裁所長
H29.10.1 ~ R1.5.23 熊本地裁所長
H27.9.28 ~ H29.9.30 佐賀地家裁所長
H27.4.1 ~ H27.9.27 神戸地裁3民部総括(破産再生執行保全部)
H25.4.1 ~ H27.3.31 大阪国税不服審判所長
H19.4.1 ~ H25.3.31 京都地裁3民部総括
H16.4.1 ~ H19.3.31 大阪地裁12民判事
H14.1.10 ~ H16.3.31 大阪高裁6民判事
H10.4.1 ~ H14.1.9 司研刑裁教官
H8.4.29 ~ H10.3.31 東京地裁判事
H6.4.1 ~ H8.4.28 那覇地家裁石垣支部判事
H3.7.1 ~ H6.3.31 福岡地家裁判事補
H2.4.1 ~ H3.6.30 東京地裁判事補
S63.4.1 ~ H2.3.31 最高裁人事局付
S61.4.11 ~ S63.3.31 東京地裁判事補

*1 法曹期別名簿(平成24年版)14頁によれば平成10年4月から平成14年1月まで司法研修所刑事裁判教官をしていましたところ,その次のポストは大阪高裁第6民事部判事になっています。
*2 以下の記事も参照してください。
・ 毎年6月開催の長官所長会同
・ 新任の地家裁所長等を対象とした実務協議会の資料
・ 部の事務を総括する裁判官の名簿(昭和37年度以降)
・ 地方裁判所の専門部及び集中部
・ 司法研修所教官会議の議題及び議事録
・ 司法修習生指導担当者協議会
・ 司法研修所刑事裁判教官の名簿
・ 地方裁判所支部及び家庭裁判所支部

石栗正子裁判官(37期)の経歴

生年月日 S34.2.16
出身大学 東大
退官時の年齢 65歳
R6.2.16 定年退官
R3.2.28 ~ R6.2.15 仙台高裁1民部総括
H31.4.22 ~ R3.2.27 札幌家裁所長
H29.7.15 ~ H31.4.21 函館地家裁所長
H28.2.9 ~ H29.7.14 東京家裁家事部所長代行者(家事第1部部総括)
H27.4.1 ~ H28.2.8 東京家裁家事第3部部総括
H24.4.1 ~ H27.3.31 東京地裁24民部総括
H21.3.1 ~ H24.3.31 山形地裁民事部部総括
H18.4.1 ~ H21.2.28 東京高裁2民判事
H14.4.1 ~ H18.3.31 横浜家地裁小田原支部判事
H11.4.1 ~ H14.3.31 東京地裁判事
H8.4.1 ~ H11.3.31 横浜地家裁相模原支部判事
H7.4.12 ~ H8.3.31 横浜家地裁相模原支部判事
H6.4.1 ~ H7.4.11 横浜家地裁相模原支部判事補
H3.4.1 ~ H6.3.31 甲府地家裁判事補
S62.4.1 ~ H3.3.31 東京地家裁八王子支部判事補
S60.4.12 ~ S62.3.31 横浜地裁判事補

*1 平成31年3月27日,38期の竹田光広札幌家裁所長が死亡退官したことを受けて,平成31年3月29日午後2時0分から午後2時5分までの最高裁判所裁判官会議の結果,37期の石栗正子函館地家裁所長が平成31年4月22日付で札幌家裁所長に就任することが決定しました。
*2 以下の記事も参照してください。
 高裁の部総括判事の位置付け
 毎年6月開催の長官所長会同
 新任の地家裁所長等を対象とした実務協議会の資料
 部の事務を総括する裁判官の名簿(昭和37年度以降)
・ 東京家裁の歴代の家事部所長代行者
 地方裁判所支部及び家庭裁判所支部


*3 令和6年7月に第一東京弁護士会で弁護士登録をして(弁護士登録番号は65578番),シグマ麹町法律事務所(東京都千代田区麹町4-3-3 新麹町ビル8階)に入所しました(同事務所HPの「石栗 正子 Masako Ishiguri」参照)。

永井裕之裁判官(38期)の経歴

生年月日 S33.10.17
出身大学 中央大
退官時の年齢 65歳
R5.10.17 定年退官
R4.3.3 ~ R5.10.16 神戸家裁所長
R1.12.8 ~ R4.3.2 大阪高裁9民部総括(家事抗告集中部)
H30.1.2 ~ R1.12.7 宮崎地家裁所長
H29.9.7 ~ H30.1.1 大阪家裁家事第1部部総括
H27.4.1 ~ H29.9.6 大阪家裁家事第3部部総括(遺産分割・財産管理部)
H24.4.1 ~ H27.3.31 福岡地裁2民部総括
H21.4.1 ~ H24.3.31 大阪家裁家事第3部判事
H17.4.1 ~ H21.3.31 岡山家地裁判事
H14.4.1 ~ H17.3.31 大阪地裁4民判事
H10.4.1 ~ H14.3.31 熊本地家裁判事
H8.4.11 ~ H10.3.31 大阪地裁判事
H7.4.1 ~ H8.4.10 大阪地裁判事補
H4.4.1 ~ H7.3.31 札幌地家裁判事補
H1.4.1 ~ H4.3.31 福岡地家裁久留米支部判事補
S63.4.1 ~ H1.3.31 浦和地家裁判事補
S61.4.11 ~ S63.3.31 浦和地裁判事補

*1 宮崎日日新聞HPに「宮崎地方・家庭裁判所長になった 永井 裕之(ながい・ひろゆき)さん」(2018年3月20日付)が載っています。
*2 以下の記事も参照して下さい。
・ 高等裁判所の集中部
・ 高裁の部総括判事の位置付け
・ 毎年6月開催の長官所長会同
・ 新任の地家裁所長等を対象とした実務協議会の資料
・ 部の事務を総括する裁判官の名簿(昭和37年度以降)
・ 地方裁判所支部及び家庭裁判所支部

志田原信三裁判官(38期)の経歴

生年月日 S33.12.12
出身大学 中央大
退官時の年齢 65歳
R5.12.12 定年退官
R3.7.9 ~ R5.12.11 東京高裁1民部総括
H30.5.15 ~ R3.7.8 大阪高裁10民部総括(家事抗告集中部)
H28.10.5 ~ H30.5.14 岡山家裁所長
H26.3.1 ~ H28.10.4 さいたま地裁4民部総括(行政部)
H22.1.1 ~ H26.2.28 東京地裁6民部総括
H21.7.14 ~ H21.12.31 東京地裁判事
H18.4.1 ~ H21.7.13 横浜地裁4民判事
H12.8.10 ~ H18.3.31 最高裁調査官
H9.4.1 ~ H12.8.9 東京地裁判事
H8.4.11 ~ H9.3.31 秋田地家裁判事
H6.4.1 ~ H8.4.10 秋田地家裁判事補
H3.4.1 ~ H6.3.31 水戸地家裁下妻支部判事補
S63.4.1 ~ H3.3.31 横浜地裁判事補
S61.4.11 ~ S63.3.31 名古屋地裁判事補

*1 他の裁判官と一緒に,「保険金請求訴訟をめぐる諸問題(上),(中)及び(下)」を判例タイムズ1397号(2014年4月1日号)ないし1399号(2014年6月1日号)に寄稿しています。
*2 以下の記事も参照して下さい。
・ 高等裁判所の集中部
・ 高裁の部総括判事の位置付け
・ 毎年6月開催の長官所長会同
・ 新任の地家裁所長等を対象とした実務協議会の資料
・ 部の事務を総括する裁判官の名簿(昭和37年度以降)
・ 地方裁判所の専門部及び集中部
・ 最高裁判所調査官
・ 最高裁判所判例解説
・ 地方裁判所支部及び家庭裁判所支部

遠藤真澄裁判官(38期)の経歴

生年月日 S34.3.12
出身大学 琉球大
退官時の年齢 63歳
R4.6.10 依願退官
R3.5.10 ~ R4.6.9 鹿児島地家裁所長
H29.4.19 ~ R3.5.9 那覇家裁所長
H27.8.6 ~ H29.4.18 さいたま家裁家事部部総括
H25.4.1 ~ H27.8.5 横浜地裁8民部総括
H23.4.1 ~ H25.3.31 那覇地家裁沖縄支部長
H20.4.1 ~ H23.3.31 東京地裁7民判事
H18.4.1 ~ H20.3.31 東京高裁21民判事
H14.4.1 ~ H18.3.31 横浜家地裁相模原支部判事
H12.4.1 ~ H14.3.31 仙台地家裁判事
H9.3.25 ~ H12.3.31 書研教官
H8.4.11 ~ H9.3.24 東京家裁判事
H6.4.1 ~ H8.4.10 東京家裁判事補
H3.4.1 ~ H6.3.31 秋田地家裁判事補
S63.4.1 ~ H3.3.31 東京地家裁八王子支部判事補
S61.4.11 ~ S63.3.31 横浜地裁判事補

*0 参議院HPに「 社会保険審査会委員に遠藤真澄君を任命することについて同意を求めるの件」(令和4年3月25日議決)が載っています。
*1 ダンサー・振付師の遠藤真澄とは別の人です。
*2の1 裁判所HPの「鹿児島地方・家庭裁判所長」には,遠藤真澄裁判官が着任した令和3年5月当時,「鹿児島は,今年90歳になる私の母が青春時代にしばらく過ごしたことのある土地」と書いてありました。
*2の2 琉球新報HPの「親しみやすい裁判所に 那覇家庭裁判所長 遠藤真澄さん」(2020年3月8日付)によれば,那覇市出身とのことです。
*2の3 法曹時報23巻5号(昭和46年5月)に「沖縄の法曹資格者等に対する選考、試験および講習の実施状況」が載っていて,法曹時報24巻6号(昭和47年6月)に「司法法制関係沖縄復帰施策の概要と解説」が載っています。
*3 「裁判官になるには」(2009年5月1日付)に寄稿した「人の痛みを汲みながら紛争と向き合う 東京高等裁判所判事 遠藤真澄さん」(同書54頁ないし68頁)には,「琉球大学の卒業生としては、私は復帰後3人目の司法試験合格者」とか,「いっしょに受験勉強をした仲間で、現在は東京で弁護士をしている夫と司法修習中に婚約し、任官した年の5月に入籍しましたから、結婚や育児の問題は切実でした。」と書いてあります。
*4 以下の記事も参照して下さい。
・ 50歳以上の裁判官の依願退官の情報
・ 毎年6月開催の長官所長会同
・ 新任の地家裁所長等を対象とした実務協議会の資料
・ 部の事務を総括する裁判官の名簿(昭和37年度以降)
・ 裁判所職員総合研修所の研修実施計画
・ 地方裁判所支部及び家庭裁判所支部

窪木稔裁判官(36期)の経歴

生年月日 S29.10.28
出身大学 中央大
退官時の年齢 65歳
叙勲 R7春・瑞宝中綬章
R1.10.28 定年退官
H30.1.29 ~ R1.10.27 仙台家裁所長
H28.10.8 ~ H30.1.28 秋田地家裁所長
H26.12.26 ~ H28.10.7 静岡地家裁沼津支部長
H24.8.12 ~ H26.12.25 さいたま地裁1民部総括
H24.4.1 ~ H24.8.11 東京高裁14民判事
H21.4.1 ~ H24.3.31 水戸地裁2民部総括
H18.4.1 ~ H21.3.31 東京高裁14民判事
H15.4.1 ~ H18.3.31 那覇地裁2民部総括
H12.4.1 ~ H15.3.31 横浜地裁1民判事
H8.4.1 ~ H12.3.31 奈良地家裁判事
H6.4.13 ~ H8.3.31 東京地裁判事
H6.4.10 ~ H6.4.12 東京地裁判事補
H4.4.1 ~ H6.4.9 裁判官弾劾裁判所訟務課長
H4.3.23 ~ H4.3.31 東京地裁判事補
H1.4.1 ~ H4.3.22 静岡家地裁浜松支部判事補
S61.4.1 ~ H1.3.31 浦和地家裁判事補
S59.4.13 ~ S61.3.31 広島地裁判事補

松田亨裁判官(37期)の経歴

生年月日 S31.10.10
出身大学 大阪大
退官時の年齢 65歳
R3.10.10 定年退官
R1.12.8 ~ R3.10.9 京都地裁所長
H28.6.7 ~ R1.12.7 大阪高裁9民部総括(家事抗告集中部)
H27.6.21 ~ H28.6.6 福井地家裁所長
H25.7.3 ~ H27.6.20 大阪地家裁堺支部長
H23.4.1 ~ H25.7.2 大阪地裁4民部総括
H19.12.5 ~ H23.3.31 大阪地裁18民部総括
H19.9.21 ~ H19.12.4 大阪地裁判事
H16.3.22 ~ H19.9.20 司研民裁教官
H14.4.1 ~ H16.3.21 大阪高裁9民判事
H11.4.1 ~ H14.3.31 大阪地裁判事
H8.4.1 ~ H11.3.31 横浜家地裁小田原支部判事
H7.4.12 ~ H8.3.31 東京家裁判事
H7.4.1 ~ H7.4.11 東京家裁判事補
H5.4.1 ~ H7.3.31 最高裁家庭局付
H3.4.1 ~ H5.3.31 札幌地家裁判事補
H2.4.1 ~ H3.3.31 札幌家地裁判事補
S62.4.1 ~ H2.3.31 長野地家裁松本支部判事補
S60.4.12 ~ S62.3.31 大阪地裁判事補

* 以下の記事も参照してください。
・ 歴代の京都地裁所長
・ 高裁の部総括判事の位置付け
・ 司法研修所民事裁判教官の名簿

和田真裁判官(37期)の経歴

生年月日 S33.9.4
出身大学 京大
退官時の年齢 64歳
R5.3.31 依願退官
H29.7.15 ~ R5.3.30 大阪高裁1刑部総括
H28.3.7 ~ H29.7.14 函館地家裁所長
H26.6.6 ~ H28.3.6 京都地裁2刑部総括
H26.4.1 ~ H26.6.5 大阪高裁2刑判事
H18.4.1 ~ H26.3.31 大阪地裁2刑部総括
H17.4.1 ~ H18.3.31 大阪地裁2刑判事
H14.4.1 ~ H17.3.31 神戸地家裁豊岡支部判事
H11.4.1 ~ H14.3.31 大阪地裁判事
H8.4.1 ~ H11.3.31 和歌山地家裁判事
H7.4.12 ~ H8.3.31 名古屋地裁判事
H5.4.1 ~ H7.4.11 名古屋地裁判事補
H2.4.1 ~ H5.3.31 鹿児島地家裁判事補
S62.4.1 ~ H2.3.31 津地家裁判事補
S60.4.12 ~ S62.3.31 京都地裁判事補

(殿山ダム水害訴訟に関する大阪高裁判決)
*1の1 大阪高裁平成12年12月22日判決(担当裁判官は17期の井筒宏成14期の古川正孝及び37期の和田真。判例体系に掲載)は,関西電力が日置川(ひきがわ)上流に設置した殿山ダム(昭和32年5月運転開始。有効貯水容量は1379万5000トン)において平成2年9月の台風19号に伴い実施した放流による下流域の浸水被害について,関西電力と二級河川管理者である和歌山県に対してした損害賠償請求がいずれも棄却された事例です。
*1の2 大阪高裁平成12年12月22日判決は,例えば,「原判決別図第2の流域平均雨量、貯水位、流量の変化からも明らかなとおり、6門のゲートを全て開放せざるを得ない状況になった(山中注:この場合の放流量は毎秒3000トンになります。)のは、19日17時から20時までの異常な降雨による。たとえ、台風の上陸が確実視され、大雨・洪水警報が発令されていたとしても、右のような、特異な降雨状況をたどることまで予測することは通常できない。」とか,
「河川法52条に基づく指示(山中注:洪水調節のための指示)が、前記のとおり緊急・例外的な措置であると考えられる点等を総合考慮すると、(山中注:従前から豪雨の都度洪水が発生する日置川の現状にかんがみ,台風の上陸が確実視され,日置川周辺に大雨・洪水警報が発令された段階で,)知事(実際上は、被控訴人県の土木部河川課長等)が、河川法52条の指示を行わなかったことが裁量権を逸脱した著しく不合理なものであるとは認められない。」と判示しています。
*1の3 四国最大のダムである早明浦ダム(有効貯水容量は2億8900万㎥であり,殿山ダムの20倍以上です。)の場合,計画最大放流量は毎秒2000㎥(つまり,2000トン)です(国土交通省四国地方整備局HPの「早明浦ダム定期報告書 概要版」18頁参照)。
(殿山ダム)
*2の1 Wikipediaの「殿山ダム」には以下の記載があります。
① 1990年平成2年)および1997年(平成9年)の水害に対しては、被害に見舞われた流域住民が殿山ダムを管理する関西電力、そして日置川を管理する和歌山県を相手取り、損害賠償をめぐって訴訟を起こす事態になった。裁判では原告側の敗訴という結果となっているが、このように水害の度に殿山ダムの責任を問う声が上がるのは、殿山ダムが日置川水系唯一のダムであるためでもあり、関西電力も殿山ダムの改修や運用の見直しを行っている。
② 殿山ダムが完成した当時は電力不足という時代背景もあって、発電を最優先し水位を満水位近くで維持する運用がとられていた。
(中略)
殿山ダムのオリフィスゲート(山中注:ダムの比較的浅い位置に設置される放流ゲートのこと。)は任意の開度で固定しておくことができなかった。これでは、たとえ1門ずつ開いていったとしても、1門あたりの放流量が最大525立方メートル毎秒と大きいため、下流はたちまち大洪水である。関西電力は低水位運用の開始に合わせてオリフィスゲートを部分開操作(パーシャル操作ともいう)できるよう改修を行った。
(中略)
関西電力は課題であった部分開時の振動および噴流の問題を研究・解決し、2006年平成18年)にようやく全門の部分開操作を可能とした。

*2の2 前坂俊之オフィシャルウェブサイト「高杉晋吾レポート(24)ルポ ダム難民⑧ ダム災害にさいなまれる紀伊半島⑧殿山ダム裁判の巻①」には以下の記載があります(42期の林功弁護士(令和4年8月7日死亡)は私の所属事務所の前所長でした。)。
ダム(山中注:殿山ダム)本体にはクレストゲートが六門あり、その下部にオリフイスゲートが六門ある。計12門のゲートがある。
私たちが現地に行ってみたとき、このゲートの大規模な取り換え工事を行っていた。
林功弁護士は「国土研究」で説明している。
「一門開けると毎秒約500トンが流れ出る」。
単純計算すると、六門開けると3000トン流れる。一分間で一八万トン流れ、一時間で一千八十万トン流れる。例によって巨船に例えると二十二万トンの巨船が約五十隻、猛烈な噴流となって日置川に流れるということになる。
林氏の説明は続く。
「このゲートの内側の二門は開き具合の調節が出来ます。ゲートの開き方を調節して、毎秒二百トンの流量にしようというような事が出来るわけです。しかし外側の四門についてはそういう調節が不可能で、途中で自由な開閉操作は出来ない。操作できる二門も開け始めて開け終わるまでに二十分間は掛り、閉じ始めても二十分間はかかる。
ダムゲートの開閉と簡単に言うが、その開閉にはかなりの時間がかかるというのである。
(中略)
「最近になって住民の批判が鋭くなって、関西電力は若干態度を改めて、和歌山県と協議して治水に役立つように、事前に放水を行うように協定を結ぶ方向に姿勢を改めています」
だが、裁判所も、事実を調査して判決を下すのではなく、完全に、大企業や行政の立場しか耳をかさずに住民原告の全面敗訴を言い渡していた。
消防団も、河川での漁を行っている人も、ダムの放水で急激に日置川が増水し、避難する暇もなく水害の中を逃げ惑ったという証言を216人が行った。しかし裁判官はこれらの証言を一切無視し住民原告の敗訴を言い渡したのである。
(事前放流)
*3の1 庄司勝和歌山県県土整備部長は,令和2年6月19日の和歌山県議会において以下の答弁をしています。
 本県におきましては、平成23年9月の紀伊半島大水害を契機として、全国に先駆けて、洪水対策の一つとして、事前にダムの水位を低下させ空き容量を確保する事前放流を積極的に実施してきました。
 具体的には、県内の二川ダム、椿山ダム、七川ダム、殿山ダムの四つのダムにおいて、平成24年5月に、利水事業者である関西電力株式会社と事前放流に関する協定を締結しました。
 本協定に基づき、これまで計50回の事前放流を行い、下流地域における浸水被害の軽減を図るなど、住民の安全・安心の確保に努めています。
*3の2 和歌山県HPに載ってある「知事からのメッセージ 令和4年7月19日」には以下の記載があります。
 下部の利水のために貯められた水は関西電力の営業資産であって、このため、関西電力はダム建設の時も応分の負担を払っているのですが、通常はこの水を抜いて、それによってできる空間を治水のために使おうなどと考えた人はいませんでした。
 しかし、人の命にはかえられませんので、私は思い切って、関西電力に洪水が予想されるときは利水用の水も県の要請によって事前に放流してくれませんかと頼むことにしました。そして、(山中注:平成23年の紀伊半島大水害によって)ちょうど全県でズタズタになった電力供給の復旧の経過報告に来庁された当時の関西電力の八木社長に直訴したわけです。そうしたら、八木社長は「商売も大事ですが、人命にはかえられません」と一発で快諾してくれました。
(中略)
 私は、このアイデアと実際の顛末を国交省に何度も報告し、全国のほかの河川のダムでも同じような方法をとったら洪水リスクがうんと減るのではないかと進言しました。しかし、その後何年もこの方式が採用されることはありませんでした。和歌山県だけが大型台風の襲来の度ごとに、県から関電に協力要請をしてダムの水を極限まで抜き続けていたのです。他はやっていません。そしてついに悲劇が起こりました。平成30年7月豪雨で愛媛県の国管理河川の肱川が増水し、そこにある野村ダム、鹿野川ダムが洪水調整のできる量を超える増水のため、「ただし書放流」(山中注:洪水調節ができないほどダムに水が溜まった場合に行う,流入量と同じ量となる放流)のやむなきに至り、結果的には8人もの尊い人命が失われました。
*3の3 和歌山県HPに載ってある「事前放流実績(運用開始~現時点)」によれば,平成24年から令和3年までの10年間で,殿山ダムでは事前放流が12回実施されました。
*3の4 和歌山県と関西電力の以下の協定書を掲載しています。
・ 緊急時におけるダム利水容量の有効活用に関する協定書(平成24年5月29日付の,和歌山県と関西電力の協定書)→二川ダム,椿山ダム及び七川ダム
・ 緊急時におけるダム利水容量の有効活用に関する協定書(平成24年5月29日付の,和歌山県と関西電力の協定書)→殿山ダムに関するもの
*3の5 国土交通省HPに「事前放流ガイドライン」(令和2年4月の国土交通省水管理・国土保全局の文書)が載っています。


(その他)
*4の1 国土交通省の川の防災情報HP「殿山ダム 日置川水系 日置川」が載っていて,和歌山県HPに「ダム観測所:殿山ダム」が載っています。
*4の2 八ッ場あしたの会ブログ「豪雨が来たら気をつけたい。専門家が選ぶ「危険なダム ワースト10」」(2018年9月1日付)によれば,和歌山県の殿山ダムは危険なダム10位になっています。
(関連記事)
*5 以下の記事も参照してください。
・ 裁判官の早期退職
・ 50歳以上の裁判官の依願退官の情報
・ 大阪高裁の歴代の上席裁判官
→ 令和4年11月1日から大阪高裁刑事部の上席裁判官をしていました。
・ 高裁の部総括判事の位置付け
・ 毎年6月開催の長官所長会同
・ 新任の地家裁所長等を対象とした実務協議会の資料
・ 部の事務を総括する裁判官の名簿(昭和37年度以降)
・ 地方裁判所支部及び家庭裁判所支部