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裁判所の専門委員制度―関与手続,鑑定人との違い及び説明の証拠上の扱い(AI作成)

第1 専門委員制度の対象と記事の射程

1 専門委員は裁判所の理解を補助する外部専門家であること

専門委員は,医療,建築,知的財産,情報通信その他の専門的知見を要する民事事件で,裁判所に専門的な事項を「説明」する者である。最高裁判所が専門的知識経験を有する者を任命し,所属裁判所を定め,受訴裁判所が当事者の意見を聴いた上で個別事件を指定する。専門委員は裁判官でも,当事者が依頼した専門家でも,証拠方法である鑑定人でもなく,裁判所の理解,争点整理,証拠調べ又は和解を補助する非常勤の国家公務員である。

本記事は,民事訴訟法上の専門委員を中心に,任命・指定,三つの関与場面,当事者の同意を要する範囲,説明の証拠上の扱い及び近時の裁判例を扱う。専門委員が述べる個別の医学的又は技術的内容の正否は,その専門分野の文献,診療記録,規格,実験結果等によって別に検証される問題であり,専門委員という地位自体が説明内容の正確性を保証するものではない。

2 平成15年改正で「意見」ではなく「説明」とされたこと

専門委員制度は,専門訴訟の審理を充実・迅速化する司法制度改革の一環として,平成15年法律第108号により創設され,平成16年4月1日に施行された。立法過程では医療,建築,知的財産,コンピュータ,新種の金融商品等が想定されたが,民事訴訟法は対象分野を限定していない。

制度検討の途中には専門家の「意見」を聴く構想があったが,成立法は鑑定との区別を明確にするため「専門的な知見に基づく説明」と規定した。国会審議及び附帯決議でも,専門委員の説明を証拠として心証形成に用いることを予定せず,説明内容の開示と反論機会を確保し,専門委員が事実上裁判内容を決定しないよう中立性,公正性及び手続の透明性を確保することが示された。

第2 任命,事件指定及び公正性の保障

1 任期,所属及び事件ごとの指定

専門委員規則によれば,専門委員の任期は2年であり,再任することができる。専門委員は最高裁判所が任命して所属裁判所を定めるが,その所属裁判所の全事件へ包括的に関与するのではない。民事訴訟法92条の5により,受訴裁判所が当事者の意見を聴いて,一人又は複数の専門委員を個別事件について指定する。

専門委員規則は,一定の刑に処せられた者,公務員として免職の懲戒処分を受け一定期間を経過しない者及び裁判官弾劾裁判所の罷免裁判を受けた者等を欠格者としている。専門性だけでなく,裁判手続を補助する公的地位にふさわしい資格を求める仕組みである。

2 除斥,忌避及び関与決定の取消し

民事訴訟法92条の6は裁判官の除斥に関する規定を専門委員に準用し,専門委員について公正な説明を妨げる事情があるときは,当事者が忌避を申し立てることができるとする。忌避申立てについての決定が確定するまで,専門委員は原則として手続に関与できず,専門委員自身の回避も専門委員規則に定められている。

裁判所は相当と認めるときに関与決定を取り消すことができ,当事者双方が取消しを申し立てたときは取り消さなければならない。一方当事者だけの申立てには当然に取消しの効果はないが,候補者の専門領域,共同研究,所属組織,当事者との取引関係又は当該論点についての既公表見解が公正な説明を妨げると考える場合,当事者は具体的な事情を示して意見,忌避又は取消しの申立てを検討することになる。

第3 三つの関与場面と当事者の同意

1 関与場面ごとに同意要件が異なること

民事訴訟法92条の2は,専門委員の関与を次の三場面に分けている。「専門委員の関与には常に双方の同意が必要である」とする理解も,「当事者の同意がなくても何でも説明できる」とする理解も正確ではなく,裁判所が当事者の意見を聴けば足りる場面と,双方の同意を要する場面を区別する必要がある。

関与場面関与決定の要件専門委員ができること双方の同意が必要な事項
争点・証拠の整理又は訴訟手続の進行裁判所が必要と認め,当事者の意見を聴く書面,電磁的方法又は期日で専門事項を説明する関与自体については不要
証拠調べ裁判所が必要と認め,当事者の意見を聴く証人,当事者本人又は鑑定人に対する発問に必要な専門事項を説明する専門委員自身が直接質問する場合に必要
和解裁判所が当事者双方の同意を得る和解の試みに必要な専門事項を説明する関与自体について必要

証拠調べに関与する専門委員の説明は,裁判所が適切な質問をするための補助である。専門委員が証人等へ直接質問できるのは,当事者双方が同意した場合に限られる。和解では,当事者の意思に基づく解決過程へ外部専門家を参加させるため,関与決定そのものに双方の同意が要求される。

2 期日外の準備と当事者の反論機会

民事訴訟規則34条の2ないし34条の5は,専門委員に期日外で準備をさせる場合の透明性を補う。裁判所が専門委員へ訴訟資料の写しを送付するときは当事者へ通知し,専門委員が説明のために提出した資料は当事者へ送付しなければならない。現地確認その他の準備をさせる場合も,裁判所は日時及び場所を当事者へ知らせ,当事者の立会いを考慮する。

裁判所は,専門委員の説明について当事者が意見を述べる機会を保障しなければならない。もっとも,法令は専門委員の全発言を逐語的に記録する一般的義務までは定めておらず,知的財産高等裁判所も,技術説明会の説明内容が常に全文記録されるわけではないと公表している。説明が争点又は心証に影響し得る場合には,質問事項,提示資料,説明書面,口頭問答,訂正及び当事者の異議・反論を後から確認できる形で残すことが手続の透明性に資する。

3 遠隔関与及び令和8年のデジタル化

民事訴訟法92条の3は,裁判所が相当と認め,当事者の意見を聴いたとき,音声の送受信により同時に通話できる方法で専門委員を関与させることを認めている。民事訴訟規則は,通話者及び通話場所の確認並びに当事者への事前通知等を定める。

令和8年5月21日に民事訴訟手続のデジタル化に関する改正が全面施行され,現行の民事訴訟法92条の2第2項は,同条第1項の書面による説明に代えて,電磁的方法で説明することも認めている。これは説明の媒体及び参加方法に関する改正であり,専門委員の説明が証拠ではないという基本構造や,説明と鑑定意見との境界を変更するものではない。デジタル化全体については,民事裁判手続のデジタル化に関する記事を参照されたい。

第4 鑑定人,裁判所調査官等との違い

1 選任主体,役割及び証拠性の比較

専門委員を理解するには,専門知識を訴訟へ持ち込む他の制度と比較するのが分かりやすい。とりわけ,専門委員の「説明」と鑑定人の「鑑定意見」は,裁判所が利用する専門知識である点では似ていても,証拠法上の位置付けが異なる。

制度・関係者選任又は依頼の主体主な役割証拠としての位置付け
専門委員最高裁判所が任命し,受訴裁判所が事件指定裁判所の専門的理解,争点整理,証拠調べ又は和解を補助説明自体は証拠ではない
鑑定人裁判所専門的経験則又はその事案への適用結果を鑑定意見として報告鑑定は証拠調べの一つである
裁判所調査官裁判所の常勤職員主に知的財産事件等で技術的事項を調査し裁判官を補助裁判所内部の調査・補助であり鑑定とは異なる
当事者側の専門家一方当事者当事者の主張立証を専門面から補助意見書等は適法に提出されれば書証となり得る
民事調停委員裁判所が選任調停委員会の構成員として合意形成に関与調停手続上の役割であり専門委員とは別制度である

労働審判員は,専門的知識経験を根拠に任命される点では専門委員と共通するが,労働審判委員会の構成員として調停並びに労働審判の評議及び議決に参加する点で異なる。任命,事件指定及び議決権の詳細は,「労働審判員の任命,役割,権限及び裁判例(AI作成)」で説明している。

裁判所調査官に関する記事及び民事調停委員に関する記事は,それぞれの身分及び職務を別に整理している。

2 専門委員の説明は鑑定の代用にならないこと

専門委員の説明は,専門用語,技術の仕組み又は一般的知見を裁判所が理解し,争点や証拠を整理するための補助であり,それ自体は証拠ではない。具体的患者の因果関係,建築物の瑕疵の有無又は特許技術の充足性のように,争いのある事実へ専門知見を適用した結論を判決の基礎にする必要がある場合,原則として鑑定,証人尋問,書証等の証拠手続に乗せ,当事者が内容を検討し反論できる状態にする必要がある。

もっとも,専門的な「説明」と事案への「評価」の境界は常に明瞭ではない。一般的知見の説明でも,質問の設定や事実の選び方により,一方の主張を実質的に支持することがあるからである。このため,立法時の附帯決議は専門委員が事実上裁判内容を決定しないことを求め,実務上も説明の範囲,根拠資料及び記録化が継続的な論点となっている。

3 医療訴訟における評価的説明

大阪地方裁判所医事部の公表運用は,専門委員の役割として,①基本的な医学知識の説明,②当事者の主張を医学的観点から明確にするための説明,③争点の重要度を医学的観点から整理する説明を挙げる。さらに,当事者双方が同意した場合には,事実へ専門知見を適用する評価的な説明を求めることもあるとしている。

この運用は,双方の同意があれば専門委員の説明が当然に証拠へ変わるという意味ではない。評価的説明を求める場合でも,説明の対象,前提事実,根拠文献,記録方法及び反論機会を明確にし,判決の基礎とすべき具体的評価が残るなら正式な証拠方法を検討する必要がある。医療過誤訴訟に関する記事は,協力医,意見書及び鑑定を含む医療訴訟全体の資料収集を整理している。

第5 利用分野と令和7年司法統計

1 知的財産,建築及び医療の各分野

知的財産高等裁判所の専門委員制度紹介によれば,知的財産事件では,コンピュータ,電気,機械,化学,バイオテクノロジー等の専門委員が,争点整理又は証拠調べの期日に技術説明会等の方法で関与する。裁判所は,事案に応じて専門委員,裁判所調査官又は鑑定人を使い分けるとしている。

建築事件では構造,施工,設備等,医療事件では診療科別の医学的知見が問題となる。もっとも,専門部又は集中部があることと,個別事件で専門委員が指定されることは別問題である。地方裁判所の専門部及び集中部に関する記事は,裁判所内部の事件配点及び部の構成を扱っている。

2 令和7年の全国地方裁判所既済事件

最高裁判所の令和7年司法統計年報民事・行政編第25表によれば,全国の地方裁判所における第一審通常訴訟の既済事件14万3859件のうち,専門委員の関与があった事件は519件であった。本記事で「関与あり÷既済件数」を計算すると,総数の関与率は約0.361%である。

事件類型既済件数関与あり関与率争点整理証拠調べ和解
総数143,8595190.361%49664151
建築請負代金等1,322664.992%641724
建築瑕疵損害賠償4034511.166%4519
医療行為損害賠償657243.653%24
知的財産権496285.645%25
その他140,9813560.253%33837107

関与段階は重複して計上されるため,争点整理,証拠調べ及び和解の件数を合計しても「関与あり」の件数にはならない。関与率は,建築瑕疵損害賠償が約11.166%,知的財産権が約5.645%,建築請負代金等が約4.992%,医療行為損害賠償が約3.653%であり,専門性の高い類型でも全事件に関与する制度ではない。

3 統計から制度の効果までは分からないこと

専門委員を利用する事件は,裁判所が専門性,難易度,争点又は当事者の意向を踏まえて選択した事件であり,利用事件と非利用事件が無作為に分けられているわけではない。したがって,審理期間,和解率又は結論の違いが確認できたとしても,その差を直ちに専門委員の効果とみることはできない。

東京三弁護士会の令和元年調査では,専門委員の利用を肯定的に評価する回答が否定的評価を数の上で上回った一方,簡易鑑定のような評価的説明,発言の記録化,人選及び裁判官による利用方法への批判も示された。同調査は26事件,42回答の任意回答調査であるため,全国の利用事件全体を統計的に代表するものではない。

第6 説明の証拠利用に関する裁判例

1 大阪高裁令和3年2月19日判決―鑑定結果と同様の利用を否定

大阪高裁令和3年2月19日判決・令和2年(ネ)第397号,同第854号損害賠償請求控訴・附帯控訴事件は,麻酔管理を巡る医療訴訟において,原審専門委員の説明を根拠に投薬の遅れを主張した当事者に対し,専門委員の説明を鑑定結果と同様に事実認定へ用いることは許されないと判示した。さらに,一般的な医学的見解を当該患者へ直ちに当てはめられるかは証拠上明らかでないとして,その主張を排斥した。

この判決は,専門委員が裁判所の理解と手続進行を補助する者であり,鑑定人ではないという制度上の区別を,個別事件の事実認定で明確にしたものである。同判決は裁判所HP未掲載であり,判例秘書の判例番号はL07620685である。

2 東京地裁令和4年5月31日判決と知財高裁令和5年5月16日判決―説明引用の削除

東京地裁令和4年5月31日判決・令和元年(ワ)第21901号特許権侵害損害賠償請求事件は,画像表示方法に関する専門委員3名の説明内容を複数箇所で判決理由に取り込み,一部を「弁論の全趣旨」に含めていた。これに対し,控訴審である知財高裁令和5年5月16日判決・令和4年(ネ)第10070号は,原判決の理由を引用する際,技術説明会の口頭議論及び専門委員3名の説明への言及を複数箇所で削除し,必要な箇所には書証番号を追加した。

控訴審判決は削除理由を一般法理として明示していないため,削除だけから一律の証拠排除基準を導くことはできない。しかし,専門的事実を判決理由に示すとき,非証拠の説明ではなく提出済みの証拠を根拠として特定する方向を示す事例として重要である。両判決はいずれも裁判所HP未掲載であり,判例秘書の判例番号はそれぞれL07731041及びL07820174である。

3 東京地裁令和6年5月29日判決―調停手続の意見を書証として提出した場合

東京地裁令和6年5月29日判決・令和元年(ワ)第18857号損害賠償請求事件は,建築訴訟が付調停に付された後,民事調停法22条及び非訟事件手続法33条に基づいて専門委員が書面で述べた意見を,当事者が閲覧謄写し,訴訟で書証として提出した事案を扱った。同判決は,提出された書面を証拠として用いることは自由心証の問題であり,民事訴訟法上の専門委員制度の潜脱ではないとした。

この判決の射程は,民事訴訟法92条の2に基づく「説明」がそのまま証拠になった場合ではない。別の調停・非訟手続で述べられた「意見」を当事者が取得し,改めて書証として提出した場合である。同判決は裁判所HP未掲載であり,判例秘書の判例番号はL07931804である。

4 その他の裁判例が示す限定的な射程

大阪高裁令和2年3月26日判決・令和元年(行コ)第156号では,当事者が原審専門委員の説明を原判決が理由なく排斥したと主張した。大阪高裁は,実際の説明には当事者が引用から除いた前提が含まれており,説明内容を誤読した主張であるとして退けた。この判決は,専門委員の説明に拘束力があること,説明を採用しない場合の理由提示義務又は説明の証拠能力について一般法理を示したものではない。

東京地裁令和7年10月16日判決・令和6年(ワ)第70281号不当利得返還請求事件は,専門委員2名による技術説明会の口頭議論を考慮しても結論は左右されない旨を述べた。同判決も,説明内容を独立の証拠として認定したものではない。同判決は裁判所HP未掲載であり,判例秘書の判例番号はL08033061である。

これらの裁判例からは,少なくとも,①民事訴訟法上の専門委員の説明は鑑定結果と同様の証拠ではないこと,②判決の基礎とする専門的事実は証拠によって示す必要があること,③別手続で作成された意見書が改めて書証提出された場合は区別されることが読み取れる。もっとも,専門委員の説明を判決理由でどこまで参照できるかについて,最高裁判例による統一的な判断枠組みは確認できない。

第7 当事者が確認すべき事項

1 関与決定前に目的と人選を具体化すること

専門委員の関与が提案された場合,まず,①一般的知見の説明,②争点整理,③証拠調べの質問補助,④鑑定事項の設計,⑤和解のうち,何を目的とするのかを確認する必要がある。目的が曖昧なままでは,説明と事案評価の境界,当事者の同意が必要な範囲及び記録すべき内容を判断しにくい。

次に,候補者の専門領域が争点と一致しているか,所属,研究,取引又は当事者との関係がないかを確認する。専門分野が細分化された医療・技術事件では,広い分野名が同じでも,実際の研究又は実務領域が争点と異なることがある。当事者は,裁判所から聴かれる意見を,人選に対する抽象的な賛否ではなく,関与目的と具体的な懸念に結び付けて述べることが望ましい。

2 質問,根拠資料,記録及び反論機会を確保すること

関与中は,専門委員へ示す質問と資料を当事者が確認できるようにし,説明のうち一般的知見と具体的事案への評価を区別する必要がある。説明が文献,診療指針,工業規格,実験又は統計に依拠するなら,根拠資料を特定し,その内容,版及び事案への適用可能性を検討する。

口頭説明が重要な場合には,説明書面だけでなく,質問と回答,訂正,当事者の異議及び反論も記録に残すことを検討する。裁判所が専門委員の説明を事実認定の基礎として扱う可能性を示したときは,証拠方法,証拠申出,当事者の同意及び反論機会を明確にし,正式な鑑定又は他の証拠調べが必要な争点を,説明だけで処理しないよう求めることになる。

第8 非訟事件,家事事件及び残る制度上の論点

1 非訟事件では「説明又は意見」を聴くこと

非訟事件手続法33条は,裁判所が審理又は和解を適正・迅速に行うため必要と認めるとき,当事者の意見を聴いて専門委員を関与させ,専門的な知見に基づく「説明又は意見」を聴くことができると定める。株式価格決定等の専門性の高い非訟事件が利用場面として想定される。民事訴訟法が「説明」と定めるのに対し,非訟事件手続法が「説明又は意見」とする違いを見落としてはならない。

2 家事事件手続法に専門委員制度がないこと

家事事件手続法には,民事訴訟法又は非訟事件手続法と同じ専門委員制度は置かれていない。立案担当者解説は,家事事件で必要となる心理学等の行動科学上の知見について,専門的知識経験を有する家庭裁判所調査官が常勤配置され,その知見を機動的に利用できるため,別に専門委員を設ける必要がないと説明している。

3 現在も残る論点

制度の有用性については,裁判官の理解,争点の絞込み,鑑定事項の設定及び和解可能性の評価に役立つとの評価がある。他方で,非証拠の説明が見えにくい形で心証へ影響すること,一人又は少数の専門家へ依存すること,専門家集団内の学説・手法の偏り,利益相反及び当事者の反論負担が問題となる。

現行法と公表裁判例だけでは,説明と評価的意見の境界,口頭説明の全国統一的な記録水準,説明を判決理由で参照できる限界及び当事者双方が説明内容を書証化する場合の法的構成は最終的に確定していない。制度を利用する際には,「専門家が関与した」という外形ではなく,誰が,どの資料を前提に,どの範囲を,どの手続で説明し,当事者がどのように検討・反論できたかを確認する必要がある。

第9 出典・参考資料

1 法令・最高裁判所規則

e-Gov法令検索「民事訴訟法」92条の2ないし92条の7。

e-Gov法令検索「非訟事件手続法」33条。

e-Gov法令検索「家事事件手続法」

④最高裁判所「民事訴訟規則」34条の2ないし34条の10。

⑤最高裁判所「専門委員規則」(平成15年最高裁判所規則第20号)。

2 裁判例

大阪高等裁判所令和2年3月26日判決・令和元年(行コ)第156号原因者負担金負担命令取消請求控訴事件

②大阪高等裁判所令和3年2月19日判決・令和2年(ネ)第397号,同第854号損害賠償請求控訴・附帯控訴事件,LLI/DB判例秘書L07620685(裁判所HP未掲載)。

③東京地方裁判所令和4年5月31日判決・令和元年(ワ)第21901号特許権侵害損害賠償請求事件,LLI/DB判例秘書L07731041(裁判所HP未掲載)。

④知的財産高等裁判所令和5年5月16日判決・令和4年(ネ)第10070号特許権侵害損害賠償請求控訴事件,LLI/DB判例秘書L07820174(裁判所HP未掲載)。

⑤東京地方裁判所令和6年5月29日判決・令和元年(ワ)第18857号損害賠償請求事件,LLI/DB判例秘書L07931804(裁判所HP未掲載)。

⑥東京地方裁判所令和7年10月16日判決・令和6年(ワ)第70281号不当利得返還請求事件,LLI/DB判例秘書L08033061(裁判所HP未掲載)。

3 裁判所資料,国会会議録及び司法統計

①知的財産高等裁判所「専門委員制度紹介」。

②大阪地方裁判所医事部「専門的知見の活用」。

③裁判所「民事裁判手続のデジタル化」。

④最高裁判所「令和7年司法統計年報民事・行政編」第25表(PDF33頁,資料上24頁)。

⑤国立国会図書館「第156回国会衆議院本会議第22号」(平成15年4月15日),「第156回国会衆議院法務委員会第10号」(平成15年5月7日),「同第11号」(平成15年5月9日)及び「第156回国会参議院法務委員会第19号」(平成15年7月3日)。

4 書籍及び実務調査

①小野瀬厚編著・武智克典『一問一答 平成15年改正民事訴訟法』商事法務,2004年,48頁~57頁。

②最高裁判所事務総局民事局監修『条解民事訴訟規則(増補版)及び専門委員規則』司法協会,2004年,6頁~23頁,67頁~81頁。

③金子修編著『一問一答 家事事件手続法』商事法務,88頁。

④東京三弁護士会医療関係事件検討協議会「専門委員制度アンケート(第4次)等結果報告書」令和元年12月26日,5頁~22頁,50頁~58頁。