第1 中途採用で先に押さえるべき結論
1 採用の成否は入社前の設計で大きく決まること
本記事は,民間企業が無期雇用を中心とする中途採用を行う場合に,募集前から試用期間の終了までに使用者が確認すべき事項を対象とする。中途採用で使用者が最も注意すべきなのは,採用後に「即戦力ではなかった」と評価することではなく,選考開始前に職務,必要な能力,期待する成果,支援・教育の範囲及び評価方法を具体化することである。「即戦力」「管理職候補」「カルチャーフィット」という抽象語だけでは,採否も本採用拒否も客観的に説明しにくい。
実務は,①職務と評価基準の設計,②正確な募集表示,③職務に必要な範囲の情報取得,④内定前の調査完了,⑤労働条件と試用条項の書面化,⑥入社後の観察・指導・記録という六つの関門に分けて管理すべきである。
2 「中途採用なら解雇しやすい」とはいえないこと
中途採用者に実務経験を求めることはできるが,中途採用という属性だけで,内定取消しや本採用拒否の要件が緩むわけではない。採用内定によって労働契約が成立している場合,内定取消しには客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が必要となる。試用期間中の本採用拒否も同様に解雇であり,使用者が自由に契約を終了させられる期間ではない。
したがって,出口である内定取消しや本採用拒否の文言だけを工夫するのではなく,入口である職務設計と募集条件から評価記録までを一貫させる必要がある。
第2 募集前に職務と労働条件を固めること
1 不採用となる本質的要件を先に言語化すること
求人票を作成する前に,担当業務,職責,必須資格,必要な経験の種類と程度,成果水準,指揮命令関係,入社後に教育可能な事項を文書化すべきである。必須要件と望ましい要件を分け,何を満たさなければ不採用となるのかを複数の面接者で共有する。
高い専門性や管理能力を求めるのであれば,そのことが限定された職務,職位,報酬,採用交渉及び候補者の認識に現れている必要がある。採用後に初めて高度な成果基準を示す運用は,本採用拒否の合理性を弱める。
2 募集表示と契約時の条件明示を区別すること
募集段階では職業安定法5条の3に基づく労働条件の明示が必要であり,募集情報は虚偽又は誤解を生じさせる表示とせず,正確かつ最新の内容に保つ必要がある。労働契約を締結するときは,別に労働基準法15条及び同法施行規則5条に基づく労働条件の明示が必要となる。
令和6年4月1日以後,募集時及び契約締結時には,就業場所と従事すべき業務の変更の範囲にも注意しなければならない。有期契約では,更新の有無と判断基準,更新上限の有無と内容も確認すべきである。求人広告,紹介会社に渡す求人票,内定通知書,労働条件通知書,雇用契約書及び就業規則の内容を照合することが重要である。
募集・採用段階のルールの概観については,当ブログの職業安定法及び採用活動に関するメモ書きも参照されたい。
3 固定残業代と年収表示を分解すること
固定残業代を含む場合,①固定残業代を除く基本給,②固定残業代に関する労働時間数と金額等の計算方法,③その時間数を超えた時間外労働に対して追加の割増賃金を支払うことが区別できるように表示する。「年収600万円」という表示についても,基本給,手当,固定残業代,賞与,業績条件,試用中の差異及び保証期間を分解して示すべきである。
「モデル年収」「想定年収」と書くだけで,具体的な採用交渉と個別合意の効果が常に否定されるわけではない。人事担当者のメールや面接中の説明も契約内容の解釈資料になり得るため,条件の変更は口頭で済ませず,修正版を示して合意を得るべきである。
4 紹介会社と求人媒体の運用も使用者が点検すること
紹介会社や求人媒体を利用しても,使用者が提供した募集条件の正確性に関する問題は残る。業者が文案を作成した場合にも公開前に承認し,条件変更時には公開中のすべての媒体を更新する。
紹介契約では,手数料と返戻金,直接応募の扱い,候補者の重複紹介,候補者情報の取得経路,共同利用又は第三者提供,不採用後の保存・再利用を確認する。
第3 選考で取得する情報を必要な範囲に絞ること
1 採用の自由には現行法上の限界があること
最高裁昭和48年12月12日大法廷判決(三菱樹脂事件)は,私企業の採用における契約締結の自由を出発点とした。もっとも,その後を含む現行法の下では,性別による募集・採用機会の差別,法定の例外に当たらない年齢制限,障害を理由とする差別的取扱い等について明文の制約がある。障害者の募集・採用では,過重な負担となる場合を除き,均等な機会の確保の支障となっている事情を改善するための措置が必要となる。
厚生労働省は,本人の適性と能力に基づく公正な採用選考を求め,本籍・出生地,家族,住宅状況,宗教,支持政党,人生観,労働組合活動,購読新聞等を採用基準としないよう注意を促している。これらの項目の全部が一律に私法上の違法となるという意味ではないが,職務関連性や必要性のない質問・調査は,就職差別,個人情報保護又はプライバシーの問題を生じさせる。
2 面接は職務要件に結び付く共通質問で行うこと
面接では,必要な経験の有無だけでなく,候補者が過去にどのような課題を担当し,どのような判断と行動をし,どの程度の成果を得たかを確認する。全候補者に共通する中核質問と評価尺度を準備し,事実に基づく回答と面接者の印象を分けて記録する。
家族計画,妊娠・出産の予定,宗教,政治的見解,組合加入,出身,家族の職業,住宅環境等を雑談名目で尋ねない。候補者から自発的に話した場合も,採否に必要な範囲を超えて追加質問をせず,評価資料から切り離すべきである。
3 健康情報と雇入時健康診断を混同しないこと
病歴等は要配慮個人情報に当たり,法定の例外を除いて取得に本人の同意が必要となる。しかし,同意書を取得すれば,職務と無関係な病歴や検査結果まで広く取得できるわけではない。職務の本質的な機能,必要な合理的配慮及び具体的な安全上の必要性に絞って確認すべきである。
労働安全衛生規則43条の雇入時健康診断は,労働者を雇い入れるときの健康管理措置である。これを一般的な採用選考時の検査を包括的に認める根拠とすることはできない。合否判断に必要な健康情報が例外的にある場合には,人事担当者が診断名等の全情報を閲覧するのではなく,産業保健職が職務遂行可能性や必要な配慮に置き換えて回答する仕組みを検討すべきである。
4 リファレンスチェックは内定前に適法に完了させること
リファレンスチェックを行う場合,①照会項目の職務関連性,②候補者への具体的な告知と同意,③照会先と回答者の本人確認・権限,④事実と評価の区別,⑤情報の正確性,⑥候補者の説明機会,⑦保存期間と削除を設計する。前職先が候補者の個人データを採用企業に提供する場合,個人情報保護法27条の本人同意等が問題となる。「採用に必要である」という一文だけでは足りない。
調査会社に委託する場合には,情報源,本人同意,再委託,国外移転,保存期間及び削除方法を確認する。委託契約を締結しても,職務に関係のない家庭状況,思想信条,病歴等の身元調査が適切になるわけではない。
東京地裁平成16年6月23日判決(オプトエレクトロニクス事件)は,使用者が噂を把握し,調査と本人の再面接をした上で採用を再確認した後,新たな確実な証拠がないまま同じ噂を主な根拠に内定を取り消した事案で,取消しを無効とした。職歴,資格等の重要な確認は,情報の信頼性を検討し,本人の説明を聴いた上で,原則として内定前に終えるべきである。
5 公開SNSとAI評価も例外ではないこと
公開SNSであっても,採用目的と無関係な思想信条,家族関係,病歴,交友関係等を体系的に収集することは避ける。同姓同名者との混同,古い情報,文脈を欠いた投稿,第三者の言及を採否の決定的根拠にしない。
AI選考,適性検査,録画面接を使う場合,利用目的と評価対象を候補者が合理的に予測できる程度に明らかにする。学習データの偏り,性別・年齢・出身等の代理変数,障害者への不利,録画・音声・表情データの必要性を検証し,採否をAIだけで確定せず,人が原資料と職務基準を再確認できるようにする。
第4 内定と労働契約の成立を意識すること
1 名称ではなく通知と後続手続の内容で決まること
採用内定の法的性質は,すべての企業で一律ではない。もっとも,採用内定通知の後に労働契約締結のための別の意思表示が予定されておらず,入社日と解約事由を定めた内定通知書や誓約書が交付される実務では,入社日を始期とし,所定事由による解約権を留保した労働契約が成立したと判断されることがある。
「内々定」「オファー」「採用予定」という名称だけで労働契約の成立を否定することはできない。また,労働契約の成立までは認められないときでも,採用が確実であるという合理的な信頼を生じさせ,現職の退職等を促した後に一方的に翻せば,信義則上の損害賠償問題が生じ得る。
2 内定取消事由を書けば自由に取り消せるわけではないこと
最高裁昭和54年7月20日第二小法廷判決(大日本印刷事件)は,内定取消しが認められるのは,内定当時知ることができず,知ることを期待できない事実であり,その事実を理由とする取消しが解約権留保の趣旨と目的に照らして客観的に合理的で,社会通念上相当と是認できる場合であるとした。同事件では,採用当初から把握し得た印象が取消しの主因とされたが,取消しは認められなかった。
実務上の内定取消事由には,必要な資格を取得できない場合,就労資格を得られない場合,重要な経歴に重大な虚偽がある場合等を具体的に記載することが考えられる。しかし,書面に列挙すれば上記判例基準を排除できるわけではない。事実の重要性,採用判断への影響,真実を知った場合の採否,本人の説明,より軽い対応の可能性を個別に検討する必要がある。
3 内定通知と労働条件通知を同時に完成させること
内定の段階で,少なくとも契約期間,試用期間,職務,職位,勤務地とそれぞれの変更範囲,始終業時刻,休憩,休日,時間外労働,賃金の内訳,賞与,退職・解雇及び試用中の労働条件を確定する。条件付提示の場合は,未確定事項,確定手続,期限及び条件が満たされない場合の扱いを書く。
労働契約法4条は,使用者に対し,提示する労働条件と労働契約の内容について労働者の理解を深めるようにすることと,労働契約の内容をできる限り書面で確認することを求めている。法定の通知書を交付するだけでなく,候補者が重視した年収,配属,テレワーク,評価時期等についても誤解のない記載とすべきである。
4 入社前課題と懇親会も雇用管理の対象とすること
入社前課題,研修又は会議への参加が事実上強制され,企業の指揮命令下で業務を行わせる場合,賃金,労働時間及び労災保険の問題が生じ得る。任意参加であるならば,不参加が採用・配属に影響しないことを明示する。
内定者懇親会,社員との食事,リクルーターとの一対一の連絡も採用ハラスメントのリスク管理の対象である。飲酒強要,性的言動,私的な連絡先への執拗な接触等を禁止し,相談窓口と事後対応手順を適用する。
第5 試用期間の運用と本採用拒否
1 試用期間も労働契約成立後であること
最高裁昭和48年12月12日大法廷判決は,通常の試用契約を,労働契約の成立後に適格性を判断するための解約権留保付労働契約とした。留保解約権の行使は通常の解雇よりも広い範囲で認められ得るが,それでも試用の趣旨と目的に照らして客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が必要である。
試用開始後14日以内の者は,労働基準法20条の解雇予告制度の例外となる。しかし,これは30日前の予告又は予告手当に関する手続上の例外であり,解雇理由の客観的合理性と社会的相当性を不要にする「自由解雇期間」ではない。
労働条件の明示,解雇及び試用期間の一般的な法制については,当ブログの労働基準法に関するメモ書き(AIリライト)も参照されたい。
2 中途採用者への期待を評価可能な形で示すこと
中途採用者に対して経験に見合う成果を求めることはできるが,「経験者だから指導は不要」「中途採用なら短期間で見極められる」ということにはならない。職務の高度な専門性,裁量,職位,報酬及び採用時の交渉に応じて,入社後の期待水準は変わり得る。その分,オファー時の具体化が重要となる。
東京地裁平成24年8月23日判決(ライトスタッフ事件)は,中途採用の保険営業職に一定の経験が期待されていても,処遇と職務が高度に専門限定されたものではなかった事案において,約3週間の観察で能力不足とした本採用拒否を無効とした。本採用拒否を検討する前に,合意済みの成果水準,具体的な未達事実,観察期間,注意・指導,支援,改善可能性を確認する必要がある。
3 有期契約を試用の代用にしないこと
「まず6か月の有期契約とし,適性があれば正社員にする」という安易な設計は,期間満了なら当然に終了できるとは限らない。最高裁平成2年6月5日第三小法廷判決(神戸弘陵学園事件)は,新規採用の際に設けた期間の趣旨と目的が適性評価にあるときは,期間満了で契約が当然に終了するという明確な合意等の特段の事情がない限り,その期間を契約の存続期間ではなく試用期間と解するとした。
この問題は,名称ではなく,契約締結時の説明,契約書の内容,正社員移行の仕組み,実際の運用等から判断される。有期契約の中途解約には労働契約法17条1項の「やむを得ない事由」が必要となるため,解雇を容易にする目的で有期契約を選ぶと,かえって終了が難しくなり得る。
4 評価・指導・改善機会を記録すること
試用開始時に,評価項目,評価者,中間面談の時期,本採用の判断日,必要な教育・支援を本人と上司に共有する。評価は,「協調性がない」という結論ではなく,いつ,どの業務で,何を指示し,どのような行動と影響があったかを記録する。指導内容,期限,必要な支援,本人の説明及び改善状況も残すべきである。
試用期間の延長は,就業規則又は契約上の根拠,観察が十分できなかった客観的理由,延長期間,評価項目及び本人への事前告知を確認して行う。問題なく期間を経過した後に,判断を先送りするためだけの延長は避けるべきである。
5 試用期間中も賃金の法規制が適用されること
試用期間中であることだけで,最低賃金を下回る賃金を定めることはできない。最低賃金法7条に基づき,試の使用期間中の者について都道府県労働局長の減額の特例許可を個別に受けた場合に限り,その許可された範囲で減額できる。厚生労働省の運用基準では,減額率は原則として20%以下,減額対象期間は原則として6か月以内とされている。社内で「試用中は賃金を下げる」と決めるだけでは足りない。
第6 対象者と職務に応じて追加確認する事項
1 外国人を採用する場合
外国人を採用する場合,在留カード表面の就労制限の有無を確認し,制限がある在留資格では裏面の資格外活動許可も確認する。在留資格と具体的職務の適合性が不明なときは,就労資格証明書の利用を検討する。ただし,就労資格証明書を提示しないことだけを理由とする不利益取扱いには法律上の制約がある。
事業主には,「外交」・「公用」の在留資格の者及び特別永住者を除き,外国人雇用状況の届出義務がある。また,不法就労と知らなかった場合でも,在留資格等を確認しなかったことに過失があれば,不法就労助長罪の免責は得られない。国籍ではなく,実際に行わせる職務と就労資格の対応を記録することが重要である。
2 競合他社から採用する場合
候補者に対し,前職の顧客名簿,ソースコード,非公開の営業資料,価格表等の持込みや説明を求めてはならない。前職の秘密保持義務と競業避止義務の有無を,契約書その他の資料によって確認し,前職の秘密情報を持ち込まないことを入社時に書面で確認する。
入社後は,前職情報に依存しない業務設計,アクセス権限の制御,情報源の記録及び自社の独自開発過程の保存を行う。ノウハウを評価することと,前職の営業秘密を取得・使用することは区別しなければならない。
3 身元保証を求める場合
身元保証契約は,期間を定めない場合には原則として3年,期間を定める場合でも5年を超えることはできず,更新期間も5年を超えることはできない。個人根保証となる場合には,極度額を定めなければ保証契約の効力が生じない。
身元保証人がいないことを一律の不採用理由とする前に,担当職務,取り扱う財産と情報,内部統制,保険等による代替可能性を検討すべきである。保証の範囲を無制限に広げず,法定の通知義務や保証人の解除権も契約書と運用に反映する。
第7 令和8年中に施行される採用関連制度
1 令和8年10月1日施行の求職者等に対するセクシュアルハラスメント防止義務
令和7年法律第63号による改正は,令和8年10月1日から,求職者等に対するセクシュアルハラスメントを防止するための雇用管理上の措置を事業主に義務付ける。基準日である令和8年8月20日現在は未施行である。
企業は施行日までに,①事業主の方針の明確化と周知,②相談体制の整備,③発生後の迅速かつ適切な対応,④関係者のプライバシー保護,⑤相談等を理由とする不利益取扱いの禁止を,候補者と接する役員,面接者,リクルーター及び紹介会社との運用に反映する必要がある。
2 令和8年12月25日施行のこども性暴力防止法
令和6年法律第69号は,令和8年12月25日に施行される。学校設置者等及び制度の対象となる民間教育保育等事業者では,対象業務に従事させる者の特定性犯罪事実確認と採用フローの接続を整備する必要がある。
この制度は対象事業と対象業務に関する特別制度である。こども家庭庁のQ&Aでは,対象者が特定される前に本人の同意だけで事実確認を先行させることはできないとされている。一般企業が応募者の犯罪歴を広範に調査する根拠になるものではない。
第8 使用者側の実務チェックリスト
1 募集開始前
①担当職務,必須能力,期待成果,評価期間,教育・支援範囲を文書化する。
②求人票,紹介会社向け資料,社内の採用稟議,労働条件通知書のひな形を照合する。
③試用期間,試用中の条件,評価項目,中間面談と判断日を決める。
④正当な理由のない年齢制限,性別による募集・採用機会の差別,障害者への合理的配慮の欠落がないかを点検する。
2 書類選考・面接・調査
①取得する各情報を職務要件に結び付け,利用目的,取得方法,閲覧者,保存期間を決める。
②面接の共通質問と評価尺度を作成し,不適切な質問と採用ハラスメントを防ぐ教育を行う。
③リファレンスチェック等は,具体的な告知と同意,情報源の確認,本人の説明機会を組み込み,内定前に終了する。
④AIや適性検査のスコアを結論とせず,人が原資料と職務基準を確認する。
3 内定・契約締結・試用期間
①内定通知書,労働条件通知書,雇用契約書と就業規則を照合し,候補者が重視した条件を明文化する。
②内定取消事由は具体化するが,列挙された事由だけで取消しの有効性が決まらないことを前提とする。
③入社日に評価基準と支援内容を共有し,中間面談,指導,本人の応答,改善状況を記録する。
④判断期限を管理し,延長する場合は根拠,必要性,期間,評価項目を判断日前に本人へ通知する。
4 内定取消し又は本採用拒否を検討するとき
①何が内定後又は採用後に初めて判明したのか,内定時又は採用時に知ることができたのではないかを確認する。
②問題となる事実を証拠によって特定し,印象,噂,第三者の抽象的評価だけに依拠しない。
③本人に事実と評価を示して説明の機会を与え,誤認や資料不足がないかを再確認する。
④指導,配置調整,試用期間の適法な延長その他のより軽い対応が可能かを検討する。
⑤労働契約法16条の実体的要件と,労働基準法20条等の解雇予告・手当等の手続を分けて確認する。
第9 出典・参考資料
1 法令
①e-Gov法令検索「労働契約法」(4条,6条,16条及び17条)
②e-Gov法令検索「労働基準法」(15条,20条及び21条)及び労働基準法施行規則5条
③e-Gov法令検索「職業安定法」(5条の3から5条の5まで)
④e-Gov法令検索「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」(5条,7条及び9条)
⑤e-Gov法令検索「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」(9条及び28条)
⑥e-Gov法令検索「障害者の雇用の促進等に関する法律」(34条から36条の2まで)
⑦e-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律」(2条3項,17条,18条,20条から22条まで及び27条)
⑧e-Gov法令検索「身元保証ニ関スル法律」及びe-Gov法令検索「民法」(465条の2)
⑨e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」(19条,19条の2及び73条の2)
⑩e-Gov法令検索「学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律」
⑪e-Gov法令検索「労働安全衛生法」(66条)及びe-Gov法令検索「労働安全衛生規則」(43条)
⑫e-Gov法令検索「最低賃金法」(7条)及びe-Gov法令検索「不正競争防止法」(2条から4条まで)
2 裁判例
①最高裁昭和48年12月12日大法廷判決・昭和43年(オ)第932号・民集27巻11号1536頁(三菱樹脂事件)。裁判所HPの同事件下級審判決及び厚生労働省「雇用指針に掲載されている裁判例」
②最高裁昭和54年7月20日第二小法廷判決・昭和52年(オ)第94号・民集33巻5号582頁(大日本印刷事件)。裁判所HPの同事件第一審判決及び前掲厚生労働省裁判例資料
③東京地裁平成16年6月23日判決・平成15年(ワ)第18903号・判例タイムズ1163号226頁(オプトエレクトロニクス事件)
④東京地裁平成24年8月23日判決・平成23年(ワ)第14265号・労働判例1061号28頁(ライトスタッフ事件)
⑤最高裁平成2年6月5日第三小法廷判決・平成元年(オ)第854号・民集44巻4号668頁(神戸弘陵学園事件)。前掲厚生労働省裁判例資料
3 行政資料
①厚生労働省「公正な採用選考をめざして」及び公正採用選考特設サイト
②厚生労働省「令和6年4月より,募集時等に明示すべき事項が追加されます」
④個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドラインに関するQ&A」
⑤厚生労働省「労働者の心身の状態に関する情報の適正な取扱い」
⑦厚生労働省「令和8年10月1日から求職者等に対するセクシュアルハラスメント防止措置が事業主に義務化されます」及び令和8年厚生労働省告示第52号
⑧こども家庭庁「こども性暴力防止法施行準備検討会取りまとめQ&A」
⑨出入国在留管理庁「在留カードはここをチェック!」及び厚生労働省「外国人雇用について」
4 文献・関連記事
①荒木尚志・安西愈・野川忍編『論点体系 判例労働法〈第2版〉1』第一法規,2024年,457頁~500頁
②大阪弁護士協同組合『第3版 法律事務職員雇用マニュアル―法律事務職員の採用から退職までに関するQ&A』2024年,11頁~16頁及び57頁~78頁