目次
第1 新任判事補研修の資料
・ 76期対象の,令和5年度新任判事補研修の資料(令和6年1月17日~1月19日)
・ 75期対象の,令和4年度新任判事補研修の資料(令和5年1月17日~1月19日)
・ 74期対象の,令和4年度新任判事補研修の資料(令和4年5月18日~5月20日)
・ 73期対象の,令和2年度新任判事補研修の資料(令和3年1月19日~1月21日)
・ 72期対象の,令和元年度新任判事補研修の資料(令和2年1月17日~1月23日)
・ 71期対象の,平成30年度新任判事補研修の資料(平成31年1月17日~1月23日)
・ 70期対象の,平成29年度新任判事補研修の資料(平成30年1月17日~1月23日)
・ 69期対象の,平成28年度新任判事補研修の資料
・ 68期対象の,平成27年度新任判事補研修の資料(一部です。)
第2 検察実務から見た,刑訴法60条1項2号の「罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき」の意義
第3 令状実務に関する元裁判官等のコメント
第4 関連記事その他
第1 新任判事補研修の資料
・ 76期対象の,令和5年度新任判事補研修の資料(令和6年1月17日~1月19日)
① 参加者名簿
② 日程表
③ 新任判事補に期待すること
④ 裁判所職員制度の概要-参考資料-
→ 例えば,判事補の外部経験の説明文書,裁判官の人事評価に関する文書,裁判官の給与関係文書,裁判官の休暇・休業関係文書が含まれています。
・ 75期対象の,令和4年度新任判事補研修の資料(令和5年1月17日~1月19日)
① 参加者名簿
② 日程表
③ 新任判事補に期待すること
④ 裁判所職員制度の概要-参考資料-
⑤ 裁判所の予算事情について
人質司法に関する網羅的なデータベースが公表
・国会答弁
・新聞社の社説
・刑事施設での死亡事例
・関連リンク
などがまとめられています。
人質司法を打破するための準抗告等をする際、引用資料を探すのに便利だと思います💡
ぜひご活用ください! https://t.co/ODt9jL1xPJ— 弁護士西愛礼『冤罪 なぜ人は間違えるのか』12/6発売 (@YoshiyukiNishi_) October 19, 2024
・ 74期対象の,令和4年度新任判事補研修の資料(令和4年5月18日~5月20日)
① 日程表兼研究会場等一覧
② 参加者名簿
③ 班別名簿
④ 自己紹介
→ 中身は真っ黒です。
⑤ 新任判事補に期待すること
⑥ 「令状事務の留意点」(進行予定)+執務参考資料
⑦ 裁判所における人事の仕組み+主なスケジュール
⑧ 裁判所の組織と機構
⑨ 班別意見交換「目指すべき裁判官になるために」
⑩ 裁判所職員制度の概要-参考資料-
⑪ 民事事件裁判資料
⑫ 新任判事補の皆さんへ~刑事裁判の扉~
⑬ 行政局参考資料
⑭ 家庭裁判所の現状と課題(令和4年5月の最高裁判所家庭局の文書)
裁判所職員制度の概要-参考資料-52頁です。
新任判事補の皆さんへ~刑事裁判の扉~(74期新任判事補研修の資料)を添付しています。 pic.twitter.com/VfIvGVEMiL
— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) October 1, 2022
・ 73期対象の,令和2年度新任判事補研修の資料(令和3年1月19日~1月21日)
① 日程表
② 参加者名簿
③ 新任判事補に期待すること
④ 民事事件参考資料
⑤ 裁判所職員制度の概要-参考資料-
→ 裁判官の給与,裁判官・検察官の給与月額表,裁判官の休暇・休業について,仕事と家庭生活の両立のための制度一覧,裁判官の兼職について,裁判所における一般職の職員等が含まれています。
⑥ 裁判所における情報セキュリティとITについて
1 令和3年1月19日開始の73期新任判事補研修は司法研修所別館に参集する方向での実施が直前まで模索されていたものの,同月13日,ウェブ会議による方法での実施に切り替えられました。
2 新任判事補研修の資料につきhttps://t.co/kEzuk1UY5e pic.twitter.com/nhCkVm2AWD
— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) November 14, 2021
・ 72期対象の,令和元年度新任判事補研修の資料(令和2年1月17日~1月23日)
① 日程表
② 参加者名簿
③ 新任判事補に期待すること
④ 合議における判例調査の在り方(民事)
⑤ 外部から見た裁判所・裁判官
⑥ 参考統計表
⑦ 裁判所職員制度の概要-参考資料-
→ 裁判官の給与,裁判官・検察官の給与月額表,裁判官の休暇・休業について,裁判官の旧姓使用について,裁判官の倫理について,裁判官以外の裁判所職員の官職等について等が含まれています。
⑧ 裁判所における情報セキュリティとITについて
これによると、年休が20日あって、夏期休暇が連続3日ということだから、あとは年休消化の扱いなんだろうな…https://t.co/ruFDNLg9Q5
— venomy (@idleness_venomy) September 7, 2024
・ 71期対象の,平成30年度新任判事補研修の資料(平成31年1月17日~1月23日)
① 裁判官任命後の研修の実施について
② 研修参加にあたって
③ 参加者名簿
④ 日程表兼研究会場等一覧
⑤ ようこそ,わが裁判所へ!~プロフェッショナルとしての左陪席になるために
⑥ 外部から見た裁判所・裁判官
⑦ 参考統計表
⑧ 裁判所職員制度の概要
⑨ 裁判所における情報セキュリティとITについて
⑩ 資料及び条文集
・ 70期対象の,平成29年度新任判事補研修の資料(平成30年1月17日~1月23日)
① 新任判事補に期待すること(平成30年1月18日)
② 裁判所における情報セキュリティとITについて(情報政策課からの説明)(平成30年1月19日)
③ 裁判所職員制度の概要
・ 69期対象の,平成28年度新任判事補研修の資料
① 新任判事補に期待すること~マインドの重要性~(平成29年1月18日)
② 裁判所における情報セキュリティとITについて(情報政策課からの説明)(平成29年1月19日)
③ 新任判事補への期待~裁判について考える~(民事裁判)(平成29年1月20日)
④ 新任判事補への期待~裁判について考える~(刑事裁判)(平成29年1月20日)
・ 68期対象の,平成27年度新任判事補研修の資料(一部です。)
→ 以下の資料が含まれています。
① 裁判所の種類及び数
② 裁判所機構図
③ 裁判所職員の定員に関する根拠法令
④ 裁判所職員(執行官を除く。)の定員
⑤ 地方裁判所本庁の組織図
⑥ 裁判所の新受事件の推移(下級裁判所)(平成17年~平成26年)
⑦ 過去20年間(平成7年~平成26年)の平均審理期間の推移
⑧ 下級裁判所事務処理規則
⑨ 大法廷首席書記官等に関する規則
⑩ 司法制度改革の全体像
⑪ 司法制度改革の流れに関する資料
司法研修所別館の案内図(左上が裁判所職員総合研修所の宿泊棟であり,左下が司法研修所別館のなごみ寮です。)
逮捕・勾留に関する解釈と運用(平成7年3月)→最高裁判所刑事局が作成したもの https://t.co/Bk6oFOkHbR
— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) October 4, 2020
捜索差押等に関する解釈と運用(平成9年3月)→最高裁判所刑事局が作成したもの https://t.co/crLemUZUhB
— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) October 3, 2020
一般的な令状事務処理の流れ→令状事務処理の手引(勾留関係事件を除く一般令状等について)からの抜粋
を添付しています。 pic.twitter.com/czFdkscmT2— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) January 12, 2021
第2 検察実務から見た,刑訴法60条1項2号の「罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき」の意義
1 「検察実務から学ぶ刑事手続の基礎」(捜査手続1-事件受理から勾留状の執行まで)には以下の記載があります(法学教室2022年10月号75頁及び76頁)。
(1) 本文の記載
「罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき」(2号・罪証隠滅のおそれ)については,①隠滅の対象となる事実(どのような事実が隠滅の対象となるか),②隠滅の態様(どのような方法で隠滅するか),③隠滅の余地(隠滅が客観的に実行可能で,かつ実行した場合に効果が生じる可能性があるか)及び④隠滅の主観的可能性(被疑者が実際に罪証隠滅行為に出る可能性があるか)といった観点を念頭に置いて検討することが一般的であり,その結果,単なる抽象的な可能性にとどまらない罪証隠滅の蓋然性が認められると判断されれば,2号該当性を認めて勾留請求しています。なお,罪証隠滅のおそれは,被疑者が身柄を拘束されていない(釈放された)状態にあることを前提としてその有無を判断する必要があることに留意する必要があります。
(2) 脚注の記載
① 隠滅の対象となる事実には,犯罪事実(例えば,被疑者の犯人性,暴行の有無や態様,故意,共謀など)のほか,被疑者の刑事責任の重さを判断する上で重要な情状事実(例えば,動機,計画性,凶器や薬物の入手経路,常習性など)も含まれるものと考えられる。
② 隠滅の態様には,既に存在する証拠を隠滅するもののほか,新たな証拠を作出するものなどがある。例えば,凶器を隠す・捨てる,証人となり得る者に供述を返させるべく働きかける,共犯者や事件関係者と口裏を合わせるなどが典型例だが,最近では,犯行の証拠となり得る電子メールやSNSのメッセージを消去する,携帯電話やパソコン等に後から内容虚偽のデータを入力するなどの行為が見られる。
③ 例えば,捜査機関に押収されている証拠物を隠滅することは,通常,客観的に実行可能とは言い難いであろう。また,友人に働きかける態様に比べれば,面識がなく居所を知らない人や被疑者に敵意を抱いている人に働きかける態様の方が,実行可能性や実効性は低いのが通常であろう。
④ 隠滅の主観的可能性は,重い処罰が予想されるほど高まると考えられる。これには,犯罪自体が重大であるため重い処罰が予想される場合や,前科の存在故に重い処罰が予想される場合などがある。また,罪証隠滅の余地が大きく,しかもその隠滅行為を用意になし得る場合は,隠滅の主観的可能性も高まると考えられる。さらに,被疑者の供述態度や供述内容が重要な判断要素とされることも多い。
弁「逃亡とか罪証隠滅ってほとんど考えられないし、実際にも起きてないし、いわんや弊害が生じている事案なんてごくごくごくごく一部でしょう!」
検・裁「我々が厳格に運用しているおかげですね。」みたいなことかな。 https://t.co/ZNxOwpyGjb
— venomy (@idleness_venomy) February 10, 2023
対一般人では絶対に逮捕しないような件でも対暴力団では逮捕して、スマホデータを吸い上げて解析し、別件の取調べなどして、できる限り長期間勾留して、結局起訴しないで釈放する。
弁護士をしていると、そんな事案に、それなりの頻度で出会います。
これを可能にしているのは、裁判所。 https://t.co/CziK4p1A3S— 弁護士 小口 幸人 (@oguchilaw) May 11, 2023
これはすごい。日本の刑事実務の問題点が網羅されている。https://t.co/e7olPFSRBQ
— 井桁大介 (@diskigt) August 17, 2023
2 31期の小泉博嗣 元裁判官は,情報公開・個人情報保護審査会の第1部会の委員として,以下の文書の存否自体が行政機関情報公開法5条4号(公共の安全等に関する情報)に該当すると判断しました。
① 保釈中の被告人が保釈保証金を没取されることなく罪証隠滅に成功した事例に関して法務省が作成し,又は取得した文書(直近の事例に関するもの)(令和元年11月12日答申(令和元年度(行情)答申第296号))
② 保釈中の被告人が事件関係人に接触した結果,事件関係人の供述を自己に有利に変更して無罪判決を獲得した事例に関して法務省が作成し,又は取得した文書(直近の事例に関するもの)(令和元年11月12日答申(令和元年度(行情)答申第297号))
日本の「人質司法」を海外に紹介する番組がCannesCorporateMedia&TVAwards2022の政治問題ドキュメンタリー部門の最高賞を受賞したそう。世界中の人々が日本の人質司法に驚愕。このままでよいはずがない。
How You Can Be 99.9% Guilty Before a Trial in Japan | Open Secrets https://t.co/gcAwMiUS9c— 弁護士 亀石倫子 (@MichikoKameishi) November 7, 2022
罪証隠滅の対象を「重要な情状事実」まで広げ(これは経緯や常習性を含むので余罪含め何でもありとなる。)、罪証隠滅の方法を「虚偽の証人の捏造」まで広げ、その実効性も緩い審査にした結果の「全件罪証隠滅主義」が、裁判所の多数派の認識だと思われる。
— 心の貧困 (@mental_poverty) December 26, 2020
身柄拘束判断において「経験」て何の意味を持つんだろうね。裁判官が、自分の認めた身柄拘束のうち、どれくらいが本当に必要だったもので、どれくらいが不要だったのかなんて、何万件やろうが分からないままなんじゃないの。
— 心の貧困 (@mental_poverty) December 26, 2020
経験でわかるのは、「身柄拘束を認めなかったもののうちどれくらい逃げたか」だけだな。そこから有意な考察ができるほど身柄拘束を認めない判断をしてきたのかな。
— 心の貧困 (@mental_poverty) December 26, 2020
小さな町で、氏名・住所を地方自治体によって公開され、弁護人を依頼して記者会見を行い、捜査機関に対して所在を明らかにして、任意の取調べに応じていても、逮捕される。逮捕という制度の目的は、そして、令状主義の目的は、一体どこにあるのでしょうね。
— とーしょくぱみゅぱみゅ (@to_pamyu) May 18, 2022
第3 令状実務に関する元裁判官等のコメント
1 早稲田大学HPに載ってある「河合健司元仙台高裁長官講演会講演録 裁判官の実像」)には,「最近,痴漢事件で捕まりそうになり,逃げて,電車にひかれたという悲惨な事件があります。裁判で怖いのは慣れです。長くやっていると,令状を出すことに余り抵抗を感じなくなる。これは怖いことです。私は自分を常に戒めてきたつもりですが,果たしてどうであったか内心忸怩たる思いです。」と書いてあります(リンク先のPDF18頁)。
2 70期の池上恒太裁判官は,札幌市中央区の村松法律事務所で弁護士職務経験判事補をしていた当時,「弁護士しています~弁護士職務経験の声~」(自由と正義2022年10月号35頁)に以下の記載をしています。
裁判官として刑事事件の経験が長いこともあり、刑事事件には積極的に取り組むようにしています。裁判官時代に記録を読むだけでは分からなかった、身柄を拘束されている人の生の声を聴くと、本当に身柄拘束をしてまで捜査を遂げなくてはならない事件はどれだけあるのかということを考えさせられることもあります。
【法律家向け】初犯の薬物犯罪はもっと勾留却下されるべきなのではないかとの試論を書きました。
「私の根本的なひっかかりは、初犯の覚せい剤自己使用・所持の刑事手続全体を見たときに、捜査段階の身体拘束が最も人権制約の程度が大きいということです。」https://t.co/VNsgGi7ltE
— 西愛礼@元裁判官 (@Yoshiyuki_JtoB) December 29, 2022
裁判官に勾留経験させようったって、
偉い人「本日は裁判官様の勾留体験日だから一層、人権の尊重に留意するように。」
現場「分かりましたであります。」
になるだけやろ。
多分、身分を明かしての体験型研修は万事こうなる。
ただし、他職経験で来ていた裁判官は令状部の横柄さにキレたりしていた。— 弁護士A (@NOlHT1yemE0873v) October 29, 2022
言わずにはいられない。 pic.twitter.com/t1pOxoxDoF
— ツンデレブログ 喧嘩腰じゃねーよ (@tsundereblog) August 10, 2021
なるほど。
逮捕状や勾留状も請求された当日に出していますもんね。 https://t.co/1uDSNVijVu— KBブラック02 (@battamonblack02) May 17, 2022
これにより,真実は藪の中。本当はやっていないかもしれないのに,争う気力はなくなる。真実発見という刑事訴訟法の目的は,永遠に果たされない。それを主導しているのは,間違いなく裁判所。
— 弁護士 中原潤一 (@lawyernakahara) May 26, 2022
暮らしを支える機械を製造・輸出したメーカーの3人が、「軍事転用のおそれがある」と逮捕された“えん罪”事件。
社員たちの執念の実験で「起訴取り消し」を勝ち取った企業が、取材したディレクターだけに明かした事件の内幕はこちらから⬇️https://t.co/xLLIYSIJBZ#クロ現— NHKクローズアップ現代 公式 (@nhk_kurogen) November 16, 2022
「こんなん絶対公判請求できないだろ」と思う事件でも勾留+勾留延長されて満期で不起訴釈放されて、会社クビになって親族から絶縁されて人生詰む人を何人見てきたことか。あんなことした裁判官と検察官は絶対許さない。
— きたぐにのふわもこ (@kitaguni_b) April 6, 2022
「東京拘置所で勾留されていた間に齲歯が悪化し、本人が治療を求めても一向に治療がなされず、接見に行く度に本人の歯が欠けていき、小さくなっていく様を目の当たりにしたのが、訴訟をするきっかけになった」という書き出しがなかなか衝撃的。
— Yukio Okitsu (@yukio_okitsu) February 24, 2024
令状事務に関する留意事項(担当裁判官へ)(令和2年10月の名古屋地裁の文書)を添付しています。 pic.twitter.com/mbUtmyZD19
— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) July 3, 2022
『人質司法』
(1/5)#マンガで公共訴訟 シリーズ新作です!
ぜひご一読ください🌿#漫画 #漫画が読めるハッシュタグ #マンガが読めるハッシュタグ #CALL4 #人質司法 #大川原化工機事件 pic.twitter.com/6bOkweZppX— CALL4(コールフォー)|「声をあげる」を応援する 公共訴訟プラットフォーム (@CALL4_Jp) July 11, 2022
1 大川原化工機事件において保釈を認めなかった裁判官の経歴
令和2年
4月6日及び6月18日時点,60期の遠藤圭一郎https://t.co/Y5ch66DHOD
7月3日時点,45期の楡井英夫,55期の赤松亨太及び72期の竹田美波https://t.co/nmF9SHE98ehttps://t.co/kVDNL1ipLihttps://t.co/VMOxh5x2hy…— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) December 29, 2023
第4 関連記事その他
1(1) 令和元年度(最情)答申第65号(令和元年12月20日答申)には以下の記載があります。
裁判官及び裁判官の秘書官以外の裁判所職員については,裁判所職員臨時措置法において準用する国家公務員法97条の規定により,服務の宣誓をしなければならないこととされており,裁判所職員の服務の宣誓に関する規程において,その手続が定められている。これに対し,裁判官については,同法の規定が適用又は準用されず,服務に関しては裁判所法や官吏服務紀律に規定があるほか,例えば倫理保持に関しては高等裁判所長官の申合せがあるところ,これらには服務の宣誓に関する定めはない。
(2) 官吏服務紀律4条1項の「官ノ機密」は,国家公務員法100条1項の「職務上知ることのできた秘密」とその内容において差異はないものと解されています(参議院議員秦豊君提出官吏服務紀律の解釈と運用の実態等に関する質問に対する答弁書(昭和56年1月16日付)参照)。
2 検察官等のした差押に関する処分に対して,刑訴法430条の規定により不服の申立を受けた裁判所は,差押の必要性の有無についても審査することができます(最高裁昭和44年3月18日決定)。
3(1) 市民的及び政治的権利に関する国際規約9条3項は以下のとおりです。
刑事上の罪に問われて逮捕され又は抑留された者は、裁判官又は司法権を行使することが法律によって認められている他の官憲の面前に速やかに連れて行かれるものとし、妥当な期間内に裁判を受ける権利又は釈放される権利を有する。裁判に付される者を抑留することが原則であってはならず、釈放に当たっては、裁判その他の司法上の手続のすべての段階における出頭及び必要な場合における判決の執行のための出頭が保証されることを条件とすることができる。
(2) 名古屋高裁平成15年12月24日判決は,「接見交通権が自由であることは刑事手続における大原則であるから,弁護人等と被疑者との文書の授受が,接見等の禁止の有無にかかわらず原則として自由であることは,裁判官として当然知っていなければならない最も基本的な事項の一つである。」と判示しています。
4(1) 少年事件の場合,検察官送致決定(少年法20条)を除き,未特例判事補が一人で裁判をすることができます(少年法4条)。
(2) 判事補を3年経験すれば,簡易裁判所判事の任命資格を取得します(裁判所法44条1項1号)。
5 東北大学HPの「裁判官の学びと職務」(令和5年11月22日に東北大学法科大学院で行われた、法科大学院学生を対象とした47期の井上泰士の講演原稿に大幅に加筆したもの)には以下の記載があります。
合議にはルールがありまして、まずは「一番立場が下の者から発言せよ」というものがあります。戦前の裁判所構成法 122 条には、「評議の際各判事意見を述ふるの順序は官等の最も低き者を始とし裁判長を終とす。官等同きときは年少の者を始とし受命の事件に付ては受命判事を始とす。」という規定がありました。現在の裁判所法76条は、「裁判官は、評議において、その意見を述べなければならない。」と定めるにとどまりますが、現在でも、裁判所での合議に当たっては、この発言順序に関するルールが慣習として守られております。そのため、合議は特に若手の裁判官を鍛える修練の場になっております。
6 「大河原化工機事件の身柄判断を検証する」(筆者は新61期の趙誠峰弁護士)には以下の記載があります(季刊刑事弁護119号167頁)。
最高裁判所は、「罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由」の解釈として、平成26年から平成27年にかけて立て続けに決定を出している(最一決平成26年11月17日裁判集刑事315号183頁、最一決平成26年11月18日刑集68巻9号1020頁、最三決平成27年4月15日裁判集刑事316号143頁)。これらの判例が示すものは、罪証隠滅について「実効性のある罪証隠滅行為」「現実的な可能性」「具体的可能性」を検討しなければならないというものである。ところが、この事件(山中注:大河原化工機事件)の身体拘束の判断が如実に示しているとおり、裁判官は抽象的な可能性で罪証隠滅の相当理由を認め続けているのである。これが人質司法をより深刻化させている。今すぐにこのような身体拘束についての判断を変えなければ、本事件の悲劇は今後も繰り返されることは間違いない。
7 NHKの「大阪地検 元検事正の性的暴行事件 被害者が同僚の副検事を告訴」(2024年10月25日付)には「女性は初公判後の記者会見で、同僚の副検事の女性が元検事正側に捜査情報を漏らしたり、被害の訴えがうそだったといううわさを職場で広めたりしたと訴え、この副検事を国家公務員法違反や名誉毀損などの疑いで、大阪高等検察庁に刑事告訴したことを明らかにしました。」と書いてあります。
8(1) 以下の資料を掲載しています。
・ 新・勾留票の一生(執筆者は日本裁判所書記官協議会福岡高裁支部)(会報書記官16号)
(2) 以下の記事も参照してください。
(裁判官関係)
・ 判事補の採用に関する国会答弁
・ 司法研修所別館の研修東棟及びなごみ寮
・ 新任判事補の採用内定通知から辞令交付式までの日程
・ 新任判事補任命の閣議決定及び官報掲載の日付
・ 裁判官の合同研修に関する説明文書
・ 裁判所職員総合研修所の研修実施計画等
・ 判事補基礎研究会の資料
・ 判事任官者研究会の資料
・ 弁護士任官者研究会の資料
・ 裁判官の年収及び退職手当(推定計算)
・ 裁判官及び検察官に超過勤務手当等が支給されない理由
・ 裁判官第一カード,裁判官第二カード及び裁判官第三カード
(その他関係)
・ 裁判所の情報公開に関する通達等
・ 司法行政文書に関する文書管理
・ 民事事件の裁判文書に関する文書管理
・ 裁判文書の文書管理に関する規程及び通達
・ 最高裁判所裁判部作成の民事・刑事書記官実務必携
・ 裁判所書記官,家裁調査官及び下級裁判所事務局に関する規則,規程及び通達
* 平成28年度新任判事補研修の資料からの抜粋
司法研修所関係資料からの抜粋
「公務員は福利厚生が手厚い」
これを言う人は何を指しているんでしょうね?
官舎以外に何かあるのかな(官舎が厚いとは思えないが笑)
公務員経験しかないので、民間の人から見ると何がそんなに厚く見えるのか気になるところ。 https://t.co/W9m4XqyJWF— 官僚たちの四季 (@real_bureaucrat) April 18, 2020
新任判事補の皆さん、新聞は人事異動欄から読みましょう。そうしないと今日1日職場の話題についていけません。そして、どのようなルートからどう出世していくかを徐々に覚えていきましょう。 広島高裁長官に川合氏 仙台は河合氏 https://t.co/FJkb9QudUh
— くまちん(弁護士中村元弥) (@1961kumachin) January 8, 2016
これは同意する。
若くして金を手にすると、人生が彩られる。70で2億を手にしても、ほぼ相続予定財産である。 https://t.co/TXwT9CLdbu
— ピピピーッ (@O59K2dPQH59QEJx) December 13, 2020
鳩をタクシーでひき殺して運転手が逮捕された事件ですが、「日本の裁判所の異常さ」がよく出ているので、ぜひこの裁判所の問題にフォーカスしてほしいです。
時系列と刑事手続を整理するとこうです。
11/13:鳩をひき殺す
→警察が捜査
→裁判所に逮捕令状請求
→裁判所が逮捕令状発付【←これが異常】…— 弁護士井垣孝之(法務アウトソーシング) (@igaki) December 6, 2023
【台湾と人質司法】
台湾の刑事司法には裁判で無実を主張する人ほど身体拘束が長引く”人質司法”があるのか聞き回ってきた。…— 弁護士西愛礼@元裁判官 (@YoshiyukiNishi_) December 13, 2023
報道されずに幕引きされた高松高裁長官(昭和42年4月28日依願退官,昭和46年9月5日勲二等旭日重光章)の,暴力金融業者からの金品受領 https://t.co/5UCKjp6s0R
— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) December 20, 2020