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公正証書遺言を作成した公証人と連絡が取れない場合の方式遵守の立証方法(AI作成)

第1 この記事が扱う対象

1 検討の対象と時点

公証人法15条1項3号は年齢70歳に達したときを免職事由として掲げ,同項4号は身体又は精神の衰弱により職務を執ることができなくなったときを免職事由として掲げている。遺言公正証書の作成から相続の開始までに相当の期間が経過した事案では,作成を担当した公証人が既に死亡し又は免職となっていることがあり,公証人と連絡が取れないという事態は,例外的な事故ではなく制度上想定されている場面である。本記事は,令和8年8月7日現在の法令に基づき,公証人から作成当時の事情を確認できない場合に,当該遺言が民法所定の方式に従って作成されたことをどのような資料と論理によって立証するのかを整理する。条文はe-Gov法令検索で現行条文及び改正前の条文を取得し,裁判例は裁判所ウェブサイト及び判例秘書で判決文を確認した上で,生成AIを用いて構成した。

公正証書遺言の無効を主張する側から見た争点の全体像は「公正証書遺言の効果的な無効主張方法」で,口授要件そのものの内容は「公正証書遺言の「口授」とは」で,証人の適格及び欠格者の同席の問題は「公正証書遺言の証人及び立会人」で扱っている。本記事は,それらと重複しない範囲で,公証人という人証を欠いた状態で方式適合性をどう組み立てるかという一点に絞る。

2 方式遵守の主張立証責任は遺言の有効を主張する側にある

出発点として,遺言が法定の方式に従って作成されたことの主張立証責任は,遺言の有効を主張する側にある。最高裁判所第一小法廷昭和62年10月8日判決(昭和58年(オ)第733号,民集41巻7号1471頁)は,その理由中において,自筆証書遺言の無効確認を求める訴訟では,当該遺言証書の成立要件すなわちそれが民法968条の定める方式にのっとって作成されたものであることを,遺言が有効であると主張する側において主張立証する責任があると解するのが相当であるとし,これを争う側の主張は積極否認にほかならないとした。

この判決を引用するときには二つの注意点がある。第一に,同判決の判示事項及び裁判要旨は,運筆について他人の添え手による補助を受けてされた自筆証書遺言と民法968条1項にいう自書の要件に関するものであり,参照法令も同項のみであって,主張立証責任の点は判示事項にも裁判要旨にも現れない。したがって,裁判要旨や参照法令を手掛かりとする検索では発見できず,書面に引用する際も,判示事項としてではなく理由中の説示として引用する必要がある。第二に,同判決は自筆証書遺言の事案であるから,公正証書遺言に及ぼすには,遺言が法定の方式にのっとって作成されたことを成立要件とし,その主張立証責任を有効主張側に負わせる理由は公正証書遺言についても異なるところがない,という形で自ら射程を限定した上で援用するのが安全である。

その帰結として,公証人と連絡が取れないことによって不利益を受けるのは,原則として遺言の有効を主張する側,すなわち受遺者,特定財産承継遺言による相続人又は遺言執行者である。無効を主張する側は,方式違背については積極否認をすれば足り,作成経緯を積極的に立証する責任を負わない。

3 遺言公正証書は公文書であること

もっとも,遺言公正証書は公文書であり,民事訴訟法228条2項により,その方式及び趣旨により公務員が職務上作成したものと認めるべきときは真正に成立した公文書と推定される。公証人法2条も,公証人の作成した文書は同法その他の法律の定める要件を具備するのでなければ公正の効力を有しない旨を定め,要件を具備した文書に特別の効力を認める建前を採っている。日本公証人連合会編『新訂 公証人法』は,法律行為について作成された公正証書は,当事者がそこに記載されたとおりの陳述をしたことについて公正の効力を生じ,反証のない限り完全な証拠力を生ずるが,記載された陳述内容の真否については効力が及ばず,その事実の認定は裁判所の自由心証に委ねられると整理している。

遺言公正証書の末尾には,読み聞かせ及び閲覧をしたこと,各自が筆記の正確なことを承認したこと,民法969条各号の方式に従って作成したことを付記する旨の定型的な記載が置かれる。読み聞かせに代えて閲覧の方法によることができるものとされたのは平成11年法律第149号による民法969条3号の改正であり,平成12年3月13日民一第634号法務省民事局長通達第1の1は,この改正について,耳が聞こえない者だけでなく健常者についても行える一般的な手続とされたものであると説明している。『新版 証書の作成と文例 遺言編[三訂版]』は,読み聞かせと閲覧は両方行ってもよく,両方行うのが通常の実務であるとしており,末尾の記載も両方を掲げる形が通例である。公文書としての証拠力により,まずはこの記載どおりの手続が履践されたものとして扱われるから,公証人の証言が得られないこと自体が直ちに有効主張側の敗訴に結び付くわけではない。争点は,定型記載を覆すに足りる反証があるかどうかへ移る。

他方で,この定型記載は方式の実質を語らない。中根秀樹『遺言無効紛争事件実務マニュアル』は,自筆証書遺言の方式であれば日付,氏名の自書及び押印の有無を遺言書の記載自体から判断できるのに対し,公正証書遺言における証人の立会い,口授及び読み聞かせの有無は遺言公正証書の記載自体からは立証できないため,方式違背が実務上争点となるのはほとんど公正証書遺言の事案であると指摘する。公証人の人証を欠く事案の難しさは,この定型記載と実質との距離にある。

第2 公証人と連絡が取れなくなる場面

1 公証人法上の身分の変動

公証人法15条1項は,免職を願い出たとき,期間内に身元保証金又はその補充額を納めないとき,年齢70歳に達したとき,身体又は精神の衰弱により職務を執ることができなくなったときを免職事由として掲げる。同法16条は,同法14条1号又は2号に該当するに至ったときは当然にその職を失うと定める。これらに加え,転属もあり得るから,公証人がその役場から離れる原因は複数ある。

これとは別に,公証人法63条は,公証人が疾病その他やむを得ない事由により職務を行うことができないときは同一の法務局又は地方法務局の管轄区域内の公証人に代理を嘱託することができると定め,同法64条は,代理を嘱託せず又は嘱託することができないときは法務局長等が代理を命ずることができると定める。代理の場合は当該公証人が在職したままであるから,身分の変動を伴う場合とは書類の扱いが異なる。

2 記憶がない場合と証言を拒絶する場合

公証人が在職していても,作成当時の記憶が残っていないことは通常である。公証人は年間に多数の遺言公正証書を作成しており,特段の問題がなかった案件については個別の記憶が形成されにくいからである。後述する東京高等裁判所平成29年6月26日判決は,まさに公証人が当該遺言者を記憶していないと陳述した事案である。

さらに,公証人法4条は,公証人は法律に別段の定めがある場合を除き,その取り扱った事件を漏泄することができないとし,ただし嘱託人の同意を得たときはこの限りでないと定める。民事訴訟法197条1項2号は,公証人が職務上知り得た事実で黙秘すべきものについて尋問を受ける場合に証言を拒むことができるとしているから,公証人が守秘義務を理由に証言を拒絶する場面が生じ得る。この点は第8で扱う。

なお,遠隔地に居住する元公証人については,民事訴訟法205条1項により証人尋問に代えて書面の提出をさせることが考えられるが,同項は当事者に異議がない場合であって裁判所が相当と認めるときに限って認めるものであるから,相手方が異議を述べれば利用できない。

第3 原本及び附属書類の所在

1 封印と引継ぎ

公証人と連絡が取れない場合に,まず確認すべきは資料の所在である。公証人法66条は,公証人の死亡,免職,失職又は転属の場合において,その所属する法務局又は地方法務局の長が必要と認めるときは,その指定した官吏をして遅滞なく役場の書類に封印をさせるべき旨を定める。同法67条1項は,直ちに後任者が任命されないときは同一の管轄区域内の公証人に兼務を命ずることができるとし,同法68条1項は,免職,失職又は転属の場合には後任者又は兼務者が前任者と立ち会って遅滞なく書類の授受をすべきものとする。同条2項は,死亡その他の事由により書類の授受をすることができない場合には,後任者又は兼務者が法務局長等の指定した官吏の立会いをもって書類を受け取るべき旨を定め,同条3項は,封印後に命ぜられた後任者又は兼務者が指定官吏の立会いをもって封印を解いて書類を受け取るべき旨を定める。定員の改正により後任者を要しないときは,同法71条1項により,法務大臣が同一の管轄区域内の公証人に書類の引継ぎを命ずる。

これらの規定は,公証人が役場から離れた場合に書類が宙に浮くことがないよう組み立てられている。公証人法70条2項が,前任者又は兼務者の作成した証書によって後任者がその正本又は謄本を作成する場合の署名方法を定めていることは,後任者が前任者の作成した証書について正本謄本を発行する事態を法が正面から予定していることを示す。したがって,公証人と連絡が取れないことは,資料を取得できないことを意味しない。

2 保存期間

公証人法施行規則70条1項1号は,公正証書及び公正証書原簿等の保存期間を20年と定める。同条3項は,保存期間が満了した後でも特別の事由により保存の必要があるときはその事由のある間保存しなければならないと定めており,遺言公正証書はこの特別の事由に当たるものとして扱われている。日本公証人連合会は,そのウェブサイトにおいて,遺言公正証書は同項の特別の事由に該当すると解釈されており,遺言者の死亡後50年,証書作成後140年又は遺言者の生後170年間保存する取扱いとしていると説明している。『新訂 公証人法』も,遺言,任意後見契約,20年を超える長期分割弁済を内容とする債務弁済契約などが同項の例外に当たるとし,長寿傾向にかんがみて遺言公正証書は相当長期間保存されていると記載している。原本が保存期間の満了によって既に廃棄されている事態は,実際上は考えにくい。

3 附属書類の範囲と7年の保存期間

原本と附属書類とでは保存期間が異なる点に注意を要する。公証人法施行規則70条1項3号は,同規則67条3項の附属書類,すなわち嘱託又は請求に関して提出された書面で書面をもって作成されたものの保存期間を7年と定める。同規則72条は,保存期間が満了した情報又は書類を廃棄しようとするときは目録を作り,法務大臣又は所属する法務局若しくは地方法務局の長の認可を受けなければならないと定めるから,廃棄には一定の手続を要するものの,遺言の作成から7年以上が経過した事案では,原本に添付されていない別綴じの提出書類が既に廃棄されている可能性がある。有効主張側と無効主張側のいずれの立場からも,遺言の作成から7年に近い事案では附属書類の保全を先に済ませておく必要がある。

附属書類の範囲は法令上明示されている。公証人法25条は,公正証書の附属書類を,官公署の証明書,代理人の権限を証すべき証書,第三者の許可又は同意を証すべき証書その他公証人の取り扱った事件について公証人が取得した書面又は電磁的記録であって法務省令に定めるものと定義し,これを受けた公証人法施行規則57条は,法務省令で定める書面又は電磁的記録として,嘱託人が本人であることを証する書面又は電磁的記録と,公証事務が適正に行われたことを証する書面又は電磁的記録の二つを掲げる。方式適合性の立証にとって重要なのは後者である。

後者に何が含まれるかについては,平成12年3月13日民一第634号法務省民事局長通達「民法の一部を改正する法律等の施行に伴う公証事務の取扱いについて」が具体的に定めている。同通達第1の2(1)ウは,公正証書遺言の手続の明確化及び証拠化として,本人の事理を弁識する能力に疑義があるときは,遺言の有効性が訴訟や遺産分割審判で争われた場合の証拠の保全のために,診断書等の提出を求めて証書の原本とともに保存し,又は本人の状況等の要領を録取した書面を証書の原本とともに保存するものとする,としている。同通達は続けて,これは民法改正法に基づく手続に限らず,一般の遺言公正証書の作成においても行うものとする,と明記しているから,手話通訳等を用いる遺言に限らず,すべての遺言公正証書に及ぶ取扱いであることが通達の本文自体から明らかである。同通達第2の3(1)イは,任意後見契約の公正証書についても,本人の事理を弁識する能力に疑義があるときは,本人が契約の性質及び効果を理解するに足りる能力を有することを証すべき診断書等の提出を求めて証書の原本とともに保存するものとしており,証拠保全のために書面を原本とともに残すという考え方は公証事務全般に及んでいる。

この通達によって作成された診断書及び本人の状況等の要領を録取した書面は,公証人法施行規則57条2号にいう公証事務が適正に行われたことを証する書面に当たり,公証人法25条の附属書類として原本とともに保存されている。したがって,これらの書面は,作成されている限り,第4の2で述べる公証人法42条の閲覧及び同法43条の謄本交付の対象となる。公証人と連絡が取れない場合であっても,遺言作成当時に公証人が何を確認したかを示す資料を役場から取得できる余地があるのは,この経路による。

4 原本の二重保存と滅失時の措置

日本公証人連合会は,平成26年2月4日付けの公表文において,東日本大震災を教訓として,大規模災害等の発生により遺言公正証書の原本,正本及び謄本のいずれもが滅失する事態に備え,公正証書の原本を電磁的記録化してこれを原本とは別に保管する二重保存を実施することを明らかにしている。同公表文によれば,東京,横浜,大阪及び名古屋の各地域では平成25年7月1日から実施され,全国の公証役場では平成26年4月1日から実施することとされた。作成日がこれらの時期以後である遺言公正証書については,原本が物理的に失われた場合でも電磁的記録から内容を確認できる余地がある。

また,公証人法46条は,公正証書又はその附属書類の全部又は一部が滅失したときは,公証人の所属する法務局又は地方法務局の長が,公証人に対し,一定の期間を定めて,当該公正証書又はその附属書類の回復に必要な処分を命ずることができると定める。原本の不存在が判明した場合には,この規定による回復手続の有無も確認の対象となる。

第4 資料を取得する手順

1 遺言検索システムによる特定

日本公証人連合会は,ウェブサイトにおいて,平成元年以降に作成された公正証書遺言について,作成公証役場名,公証人名,遺言者の氏名及びよみがな,生年月日,性別,国籍,作成年月日等を管理しており,全国の公証役場においてこの情報に基づき遺言公正証書の有無及び保管公証役場を検索することができると説明している。遺言者の生存中は本人のみが,死亡後は相続人等の利害関係人が申出をすることができ,遺言者が死亡した事実を証明する除籍謄本等,申出人が相続人であることを証明する戸籍謄本及び申出人の本人確認書類が必要とされる。申出は無料である。

この検索により,遺言公正証書の存否だけでなく,作成を担当した公証人名も判明する。公証人名と役場名が分かれば,その役場を現に担当する公証人,すなわち後任者又は兼務者を,所属する法務局に対する照会によって特定することができる。

2 閲覧,謄本及び正本の請求

公証人法42条1項は,嘱託人,その承継人又は利害関係を有する第三者が,公証人に対し,当該公証人の保存する公正証書又はその附属書類の閲覧を請求することができると定める。同法43条1項は同じ主体に謄本又は抄本の交付等の請求権を認め,同法44条1項は嘱託人又はその承継人に正本の交付等の請求権を認める。承継人は承継の事実を証する書面等を,利害関係を有する第三者は利害関係を有することを証する書面等を提供しなければならない。相続人は嘱託人の承継人として,公正証書のみならずその附属書類についても閲覧及び謄本の交付を請求することができる。

請求の相手方は,条文上,当該公正証書を現に保存する公証人である。前記のとおり公証人法68条及び71条によって書類は後任者又は兼務者に引き継がれ,同法70条2項が後任者による正本謄本の作成を予定していることからすれば,作成した公証人が既に在職していない場合には後任者又は兼務者に対して請求することになると考えられる。もっとも,後任者又は兼務者に対する請求の可否を正面から判断した裁判例は見当たらないので,実際の運用は請求先の役場に確認する必要がある。

なお,附属書類のうち診断書や面談状況の録取書面は,作成された案件と作成されなかった案件とがある。公証人法施行規則21条1項は,公証人が法律行為につき公正証書を作成する場合において,その法律行為をする能力があるかどうかについて疑いがあるときは関係人に注意をし,かつ,その者に必要な説明をさせなければならないと定めるにとどまり,診断書の徴求そのものを義務付けてはいない。したがって,公証人が能力に疑いを抱かなかった案件では,そもそもこの種の書面が存在しないことが多い。閲覧の結果として書面が存在しないことが判明した場合に,それを直ちに手続の不適正の徴表として扱うことはできない。公証人が能力に疑いを抱いた場合に取るべき対応については,「遺言者の遺言能力に疑問がある場合に公証人が取るべき具体的対応」で扱っている。

3 訴訟上の証拠収集手段

提訴前の段階では,弁護士法23条の2に基づく照会が考えられる。同条は,弁護士が受任している事件について所属弁護士会に対し公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることを申し出ることができるとし,弁護士会は申出が適当でないと認めるときはこれを拒絶することができると定める。照会先である公証役場が公証人法4条の守秘義務を理由に報告を拒む可能性があるから,この手段だけを前提に立証計画を組むことはできない。まずは公証人法42条から44条までの請求権を自ら行使し,それによって得られない事項に限って照会を用いるのが順序として合理的である。

訴訟提起後は,民事訴訟法186条による調査の嘱託により,保管公証人の特定や原本の保存状況を法務局に照会することが考えられる。文書そのものについては同法226条による文書送付の嘱託があるが,同条ただし書は,当事者が法令により文書の正本又は謄本の交付を求めることができる場合を除外している。相続人は公証人法43条及び44条により自ら謄本又は正本の交付を求めることができるから,遺言公正証書自体については送付嘱託ではなく自ら請求するのが本筋である。文書提出命令については,民事訴訟法220条4号ハが,同法197条1項2号に規定する事実で黙秘の義務が免除されていないものが記載されている文書を提出義務の対象から除外しているため,公証人の守秘義務との関係が争点となり得る。

さらに,民事訴訟法228条3項は,公文書の成立の真否について疑いがあるときは,裁判所が職権で当該官庁又は公署に照会をすることができると定める。原本の外形や署名押印の有無が争われる事案では,この規定による照会を求めることも選択肢となる。

これらの手段はいずれも費用と期間を要するから,順序を誤らないことが重要である。最も低負担なのは遺言検索システムによる特定と公証人法42条から44条までの請求であり,これによって原本,附属書類及びその不存在の事実を確認することができる。これで方式適合性についての心証が固まる事案では,調査嘱託,文書提出命令,元公証人の所在調査及び証人尋問へ進む必要はない。逆に,原本の外形に不自然な点がある,附属書類の記載が公正証書の記載と食い違うといった具体的な手掛かりが得られた場合に限り,人証や職権照会へ進むのが費用対効果に見合う。手掛かりが得られないまま高負担の手段を重ねても,公文書としての証拠力を覆すには至らないのが通常である。

なお,遺言の無効確認の訴え自体に出訴期間の定めはないが,遺留分侵害額の請求権は,民法1048条により,遺留分権利者が相続の開始及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知った時から1年間行使しないときは時効によって消滅し,相続開始の時から10年を経過したときも同様である。方式違背を理由とする無効主張を検討している間にこの期間が経過することのないよう,遺留分侵害額請求の要否は別途検討しておく必要がある。

第5 公証人以外の証拠方法

1 証人及び書記

民法969条1項1号は証人2人以上の立会いを要求している。『新版 証書の作成と文例 遺言編[三訂版]』は,証人の職責を,遺言者に人違いのないこと,遺言者が正常な精神状態のもとで自己の意思に基づいて遺言の趣旨を公証人に口授等すること,公証人による筆記が正確であることを確認することと整理し,他面において,その立会いにより公証人の職権濫用を防止する目的があると説明する。証人は法が方式履践の見届人として置いた者であるから,公証人の人証を欠く場合の第一の候補となる。証人の氏名は公証人法38条4号により,その住所及び生年月日は公証人法施行規則24条4号により,それぞれ公正証書の記載事項とされ,同書の文例でも本旨外要件として住所,職業,氏名及び生年月日を記載する形が示されているから,遺言公正証書の謄本を取得すれば追跡の手掛かりが得られる。もっとも,証人は公証役場の紹介による第三者であることも多く,その場合には個別の記憶が残っていないことが少なくない。

書記も見落とせない。『新版 証書の作成と文例 遺言編[三訂版]』は,筆記及び読み聞かせ又は閲覧はいずれも公証人が自ら行うのが望ましいとしつつ,公証人の面前でその補助者として書記などに行わせても有効であるとし,大審院判決及び民事局長回答を引用している。書記は方式履践の場に居合わせた者であるから,公証人が在職していない場合でも,役場に在職している書記から陳述書を得られる可能性がある。後述する最高裁判所第一小法廷平成16年2月26日判決も,主任書記の陳述書が提出された事案である。

2 遺言者の状態に関する記録

第7で取り上げる下級審裁判例に共通するのは,遺言作成当日の遺言者の状態を示す第三者作成の記録が事実認定の決め手になっている点である。看護記録,介護記録,訪問診療記録及び認知症高齢者の日常生活自立度の記載は,公証人とは無関係に作成される資料であり,作成者に係争上の利害がないため信用性が高い。これらの記録が,遺言者が当日他者と会話をすることができたことや不穏な言動がなかったことを示していれば,公証人が通常の手順で作成したという推認を支える。逆に,これらの記録が意思疎通の困難を示していれば,定型記載に対する反証の中核となる。

これらの記録は医療機関及び介護事業者が保有しているから,相続人の立場で診療記録の開示を求めるか,訴訟提起後に文書送付嘱託を用いることになる。いずれの立場から求めるのかによって取得の難易が異なり,相手方の支配下にある資料を当然に入手できるものとして計画を立てることはできない。

第6 公証人の証言によらずに方式遵守を認めた最高裁判例

1 最高裁判所第一小法廷平成16年2月26日判決

最高裁判所第一小法廷平成16年2月26日判決(平成13年(受)第398号,集民213号581頁)は,遺言公正証書の原本に公証人の署名押印がなかったとした原審の認定判断に経験則違反又は採証法則違反の違法があるとされた事例である。第一審で公証人の書面尋問及び証人尋問が行われ,原審で公証人の下で執務していた主任書記の陳述書が提出されたが,原本を利用して謄本を作成した方法についての説明に食い違いがあり,原審はこれを理由に証言等の信用性を否定して遺言を無効とした。

最高裁は,公正証書の原本を利用して謄本を作成する具体的な方法の細部に食い違いがあること等の原審が説示する事情を基に,公務員が職務上作成した公文書たる本件公正証書の原本について公証人の署名押印がなかったと認定することは,他にこれを首肯するに足りる特段の事情の存しない限り,経験則又は採証法則に反するというべきであるとして,原判決を破棄して差し戻した。

この判決が挙げた事情は,公証人の記憶や証言に依存しない立証資料の一覧としてそのまま利用できる。すなわち,公証人の証言と書記の陳述書は細部に食い違いがあっても作成方法の主要な部分については一致していたこと,原本の各葉上部欄外に公証人の印による契印がされているにもかかわらず署名欄のみが空欄であり,かつ空欄の部分に続けて行を詰めて記載されるべき以下の行に印字がされていたのは通常の書類作成手順に照らして不自然であること,原本と同じ日に原本に基づいて作成され遺言者に交付された正本及び謄本には公証人の署名押印がされていること,所属法務局が毎年公証原本の検閲等の公証事務の監査を行っており当該役場でも署名押印漏れ等の指摘を受けていなかったこと,相続人が原本を閲覧した際に署名押印がない旨の指摘がされた形跡がないことである。原本の物理的な外形,同時に作成された正本及び謄本,監督官庁による検閲及び過去の閲覧の経緯という四つの系統が,人証の代わりを務めている。監督官が公証人の保存する書類を検閲し,又はその指定した官吏をしてこれを検閲させることができる旨は公証人法77条1項が定めており,検閲の有無及び結果は所属法務局に対する照会の対象となり得る。

もっとも,同判決は署名押印という方式の外形が争われた事案であって,口授の有無という方式の実質が争われた事案ではない。公文書としての証拠力を援用できる範囲がどこまで及ぶかについては,次に述べる昭和57年判決と併せて考える必要がある。

2 最高裁判所第二小法廷昭和57年1月22日判決

最高裁判所第二小法廷昭和57年1月22日判決(昭和56年(オ)第110号,集民135号155頁)は,嘱託人の確認手続に関する記載に誤りがある遺言公正証書の効力が認められた事例である。遺言公正証書には遺言者から印鑑証明書を提出させて人違いでないことを証明させたとの記載があるのに,その印鑑証明書が原本に連綴されていなかった。

最高裁は,本件遺言公正証書は民法969条の定める方式を遵守して作成されたものであって,その方式の中には証人2人が立ち会って遺言を確認したこと及び遺言者本人が署名押印したことが含まれているばかりでなく,そのような方式の遵守は本件遺言公正証書の記載自体によって明らかにされているのであるから,遺言者本人の嘱託に係るものであることは公正証書上確実であるとした。その上で,公証人が遺言者の氏名を知り,かつ面識があって嘱託人を確認する点において欠けることがなかったことは,本件遺言公正証書作成の1週間前に同じ遺言者の嘱託に基づいて同じ公証人が作成した公正証書の記載によっても明らかにされているとして,遺言の効力を認めた原判決を是認した。

この判決からは二つの実務的な示唆が得られる。第一に,附属書類が原本に連綴されていない場合であっても,方式遵守の認定は妨げられない。附属書類が7年の保存期間の満了により廃棄されている事案でも,同じ論理が働くと考えられる。第二に,同一の公証人が近接した時期に作成した別の公正証書の記載を,人違いでないことの確認についての補充証拠として用いることが認められている。ただし,他人の嘱託に係る公正証書の閲覧には公証人法42条1項の利害関係の疎明を要するから,同判決の枠組みをそのまま利用できるのは,同一の遺言者が同じ公証人に複数の公正証書の作成を嘱託していた場合など,承継人としての請求が可能な場面に限られる。

第7 「通常の手順と方法」による推認を認めた下級審裁判例

1 東京高等裁判所平成29年6月26日判決

東京高等裁判所平成29年6月26日判決(平成28年(ネ)第5682号。裁判所HP未掲載。判例秘書により全文確認)は,公証人が当該遺言者を記憶していない場合の評価を正面から示している。88歳で入院中の遺言者について平成13年に作成された遺言公正証書の無効が争われ,公証人は陳述書において,別の親族の遺言公正証書を作成した記憶はあるものの当該遺言者のことは記憶していないとした。無効を主張する側は,記憶がない以上,作成に関する陳述は憶測の域を出ないと主張した。

これに対し同判決は,仮に遺言者が公証人とのやり取りにおいて不穏な言動をしたりちぐはぐな対応をしたりするなどした場合には,公証人として遺言公正証書の作成を進めるべきか中断すべきかを検討することになるであろうし,そうであればかえって記憶に残ると考えられるのであり,公証人の記憶に残っていないということは,むしろ当該遺言の作成が問題なく行われたことに整合するものと考えられる,とした。

方式違背についても,同判決は,看護経過記録からうかがわれる遺言者の言動からすれば,遺言者は入院中他者と不自由なく会話をすることができており,作成時においても言葉を交わすことにより公証人からの遺言書案についての問い掛けに応対できたものと認められる上,証拠及び弁論の全趣旨によれば当該遺言は公証人が遺言公正証書を作成する際の通常の手順と方法により作成されたものと認められるから,遺言者が公証人とのやり取りを通じて遺言の内容を了承する旨述べたことを容易に推認することができる,として口授の要件を満たすとした。

この事案で提出された公証人の陳述書は,当該遺言者について何をしたかを述べたものではなく,職務上,遺言者との間で平易な言葉でやり取りをしながらその意思を丹念に聞き取り,遺言者の意思を実現する遺言書の内容を確定し,最終的に遺言公正証書に記載された表現にする,という一般的な執務の在り方を述べたものである。公証人の協力を得られる場合には,記憶のない個別の作成状況を書かせようとするのではなく,通常の執務手順を述べてもらう方が,かえって有効な証拠になる。

2 東京地方裁判所平成30年1月18日判決

東京地方裁判所平成30年1月18日判決(平成28年(ワ)第25074号。裁判所HP未掲載。判例秘書により全文確認)は,推認の内容を最も具体的に展開している。同判決は,遺言公正証書作成時の遺言者の精神状態に特段の問題があったとは認められず,作成に至る経緯やその内容が不自然,不合理とも認められず,作成経緯について疑問を差し挟むべき事実関係を認めるに足りる証拠もないとした上で,証拠及び弁論の全趣旨によれば本件公正証書遺言は公証人により公正証書遺言を作成する際の通常の手順と方法で作成されたものであることが推認されるとして,そこに記載されているとおり,病室において証人2名の立会いのもとで遺言者が公証人に遺言の趣旨を口授したこと,公証人がこれを筆記して遺言者及び証人に読み聞かせをしたこと,遺言者及び証人が筆記の正確なことを承認した後各自で署名押印したこと,最後に公証人が民法969条1号ないし4号に掲げる方式に従って作成したものである旨を付記してこれに署名して押印し作成したことが認められると判示した。

この事案で推認の根拠として挙げられている証拠は,遺言公正証書そのものと弁論の全趣旨である。公証人の陳述書も尋問の結果も証拠として現れていない。公証人と連絡が取れない事案において,有効主張側が確保すべき立証の最低ラインを示すものといえる。

3 東京地方裁判所令和7年6月18日判決

東京地方裁判所令和7年6月18日判決(令和4年(ワ)第32949号。裁判所HP未掲載。判例秘書により全文確認)は,比較的新しい判断である。同事案では,無効を主張する側が公証人から説明を受けた内容として作成時の状況を主張したが,同判決はこれを裏付ける証拠はないとした上で,仮に主張のとおりの状況であったとしても,それは遺言者が財産の全てを一方に相続させる理由を明確に説明しなかったというにとどまり,遺言の趣旨を口授しなかった旨をいうものではないとした。

そして同判決は,公証人は法令に違反した事項や無効の法律行為等について公正証書を作成することが禁止されている(公証人法26条)と指摘し,これらの事情に鑑みれば,本件公正証書は公証人が通常の手順と方法により法律の定める方式に従って作成したものと推認され,同推認を妨げる事情はないとした。公証人法26条は,公証人は法令に違反する事項,無効な行為及び行為能力の制限によって取り消すことができる行為について公正証書を作成することができないと定める規定であり,同判決は,公証人が負う職務上の禁止それ自体を推認の根拠に据えている。公証人が証拠上全く現れない事案において有効主張側が最初に立てるべき論理は,この構成である。

4 推認を争う側の主張の組み立て

これら三つの裁判例からは,無効を主張する側が採るべき方針も導かれる。第一に,公証人の記憶がないことを指摘するだけでは足りない。東京高等裁判所平成29年6月26日判決は,記憶がないことをむしろ有効方向の事情として評価しており,記憶の欠如それ自体は中立以上の意味を持たない。第二に,東京地方裁判所平成30年1月18日判決が用いた,作成経緯について疑問を差し挟むべき事実関係という枠組みに乗せる必要がある。三つの裁判例のいずれにおいても,遺言者が当日会話をすることができたことを示す第三者作成の記録が推認を支えているのであるから,これに反する記録の存否を確認することが出発点となる。

第三に,争点を方式の外形ではなく実質に置くことが考えられる。前記の最高裁判所第二小法廷昭和57年1月22日判決及び最高裁判所第一小法廷平成16年2月26日判決は,署名押印の有無や附属書類の連綴といった外形の問題について公文書としての証拠力を尊重する方向で判断しており,外形を争点とする限り,無効主張側には不利な先例が並ぶ。他方,口授の有無という実質については,公証人があらかじめ筆記した遺言内容を読み聞かせたのに対し遺言者が単にうなずくのみであって立会証人の一人が遺言者の真意を十分に確認することができなかったときは民法969条2号にいう口授があったものとはいえないとした最高裁判所第三小法廷昭和52年6月14日判決(昭和52年(オ)第185号,集民121号1頁)のように,遺言を無効とした最高裁判例が存在する。もっとも,実質を争うには,公証人の証言に代わる証拠によって当日のやり取りの内容を具体的に描き出す必要があり,公証人と連絡が取れない事案では立証の負担が重い。

第8 公証人が証言を拒絶した場合

公証人が在職しており出頭もするが,守秘義務を理由に証言を拒絶する場合がある。この点について,東京高等裁判所平成4年6月19日決定(平成4年(ラ)第161号,判例タイムズ856号257頁。裁判所HP未掲載。判例秘書により全文確認)は,公証人の守秘義務を理由とする証言拒絶に理由がないとされた事例である。同事案は,遺言公正証書による遺言の効力が争われた訴訟において,遺言者の入院診療録の所在が不明であり,公証人の証言以外に適切な証拠方法がない状況で生じたものである。

同決定は,原決定の理由を引用しつつ,遺言者が死亡した後に,公正証書遺言によってされた財産の帰属に関する遺言者の意思表示の効力をめぐって紛争が生じ,この点に関する事情について当該公正証書を作成した公証人の証言を得るほかこれに代替し得る適切な証拠方法がない場合には,紛争について実体に即した公正な裁判を実現するために,紛争の争点に対する判断に必要な限度で遺言者の秘密に属する事実が開示されることになってもやむを得ないというべきである,とした。

同決定の判文には,抗告理由書が引用する法務省の見解も記録されている。昭和41年8月8日付け民事局長回答は,嘱託人が死亡した場合に公証人の黙秘義務が免除されることになるとは考えられないので,公証人が裁判所で証言を求められた場合には民事訴訟法281条1項又は刑事訴訟法149条により証言を拒絶することができるとしていたのに対し,平成2年2月26日付け民事局第一課長回答は,公証人は公証人法4条の黙秘義務を理由に裁判所の証人としての呼出しに対して出頭を拒否することはできないとしている。これらの回答の本文そのものには当たっていないため,内容は同決定の判文に記録された限度のものである。

実務上重要なのは,証言拒絶権が後退するのが代替し得る適切な証拠方法がない場合とされている点である。裏を返せば,遺言公正証書の原本,附属書類,証人,書記及び遺言者の状態に関する記録という代替証拠を先に尽くしていなければ,この要件を主張することができない。公証人の証言を求めることは,証拠収集の最初の手ではなく最後の手として位置付けるべきである。また,同決定は下級審の一件であって,同種の争点について最高裁判所の判断は見当たらない。

第9 令和7年10月1日施行の改正と条文の書き分け

令和5年法律第53号による改正が令和7年10月1日に施行され,公正証書遺言の方式に関する条文の配置が変わった。改正前の民法969条は,証人2人以上の立会い,遺言者の口授,公証人が遺言者の口述を筆記しこれを遺言者及び証人に読み聞かせ又は閲覧させること,遺言者及び証人が筆記の正確なことを承認した後各自これに署名し印を押すこと,公証人がその証書は前各号に掲げる方式に従って作ったものである旨を付記してこれに署名し印を押すことの五つを掲げていた。現行の民法969条1項は,証人2人以上の立会いと遺言者の口授の二つのみを掲げ,同条2項は,同項の公正証書は公証人法の定めるところにより作成するものとすると定める。読み聞かせ又は閲覧,記載の正確性の承認及び署名押印は,公証人法40条へ移された。

同法40条3項は,嘱託人からの申出があり公証人がこれを相当と認めるときは,公証人及び列席者が映像と音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることができる方法によって読み聞かせ等をすることができると定める。この方法による作成では,公証人が対面で遺言者を観察する場面が限られるため,公証人の記憶に依存しない立証の重要性は今後一層高まると考えられる。なお,この方法による通話の映像及び音声の記録の保存を義務付ける規定は,公証人法及び同法施行規則には見当たらず,同規則23条は公証人が通話者及び通話者の所在する場所の状況を確認すべき旨を定めるにとどまる。

方式適合性は遺言の作成当時に施行されていた規定によって判断される。令和5年法律第53号は,第45条で民法969条を改正し,第46条の経過措置は民法98条2項についてのみ定めており,民法969条の改正について経過措置の明文を置いていない。したがって,作成日が令和7年10月1日より前の遺言について現行の条文番号を用いると,当時存在しない条文を引用することになる。書面では,冒頭に,民法969条というときは令和5年法律第53号による改正前の規定をいう旨の断りを置くのが簡便である。死亡の危急に迫った者の遺言に関する民法976条1項は改正されておらず,読み聞かせ又は閲覧させる旨の文言をそのまま残しているので,969条と976条を並べて引用する場合には969条についてのみ断りが必要となる。

公証人法施行規則についても同様の注意を要する。能力に疑いがある場合の注意及び説明の義務は,現行では同規則21条1項に置かれているが,令和7年10月1日より前は同規則13条1項に置かれていた。改正前の同規則21条は,閲覧又は証書の正本若しくは謄本の交付の請求を受けた場合に印鑑その他に関する証明書の提出によらないで人違いでないことを証明させたときの計算簿への記載を定める全く別の規定であった。書類の保存期間は改正前の同規則27条から現行の同規則70条へ,廃棄の認可は同規則28条から同規則72条へ,附属書類の範囲は同規則25条2項から同規則57条へそれぞれ移っている。改正前の遺言について現行の条文番号を引用することのないよう,作成日を確認した上で条文を特定する必要がある。

出典・参考資料

1 法令

民法(明治29年法律第89号)98条,968条,969条,976条,1048条(e-Gov法令検索。969条は現行条文及び令和7年6月1日時点の条文の双方を取得)
公証人法(明治41年法律第53号)2条,4条,14条,15条,16条,25条,26条,38条,40条,42条,43条,44条,46条,63条,64条,66条,67条,68条,70条,71条,77条(e-Gov法令検索)
公証人法施行規則(昭和24年法務府令第9号)21条,23条,24条,57条,67条,70条,72条(e-Gov法令検索。13条,21条及び27条は令和7年6月1日時点の条文も取得)
民事訴訟法(平成8年法律第109号)186条,197条,205条,220条,226条,228条(e-Gov法令検索)
弁護士法(昭和24年法律第205号)23条の2(e-Gov法令検索)

2 裁判例

最高裁判所第一小法廷昭和62年10月8日判決(昭和58年(オ)第733号,民集41巻7号1471頁,裁判所ウェブサイト)
最高裁判所第一小法廷平成16年2月26日判決(平成13年(受)第398号,集民213号581頁,裁判所ウェブサイト)
最高裁判所第二小法廷昭和57年1月22日判決(昭和56年(オ)第110号,集民135号155頁,裁判所ウェブサイト)
最高裁判所第三小法廷昭和52年6月14日判決(昭和52年(オ)第185号,集民121号1頁,裁判所ウェブサイト)
⑤東京高等裁判所平成29年6月26日判決(平成28年(ネ)第5682号。裁判所HP未掲載。判例秘書により全文確認)
⑥東京高等裁判所平成4年6月19日決定(平成4年(ラ)第161号,判例タイムズ856号257頁。裁判所HP未掲載。判例秘書により全文確認)
⑦東京地方裁判所平成30年1月18日判決(平成28年(ワ)第25074号。裁判所HP未掲載。判例秘書により全文確認)
⑧東京地方裁判所令和7年6月18日判決(令和4年(ワ)第32949号。裁判所HP未掲載。判例秘書により全文確認)

3 公的資料

民法の一部を改正する法律等の施行に伴う公証事務の取扱いについて(平成12年3月13日付け法務省民一第634号法務省民事局長通達) 第1の1,第1の2(1)ウ,第2の3(1)イ(PDF全11頁。同通達は公証128号211頁にも掲載)
後見登記等に関する政令の一部を改正する政令の施行に伴う「民法の一部を改正する法律等の施行に伴う公証事務の取扱いについて」の一部改正について(令和3年3月1日付け法務省民総第151号法務省民事局長通達) 新旧対照表(PDF全4頁。改正対象は第2の任意後見契約に関する部分であり,本記事が引用した第1の1,第1の2(1)ウ及び第2の3(1)イは改正されていない)
日本公証人連合会「遺言」Q4(公正証書遺言の保存期間)(日本公証人連合会)
日本公証人連合会「遺言」Q1(公正証書遺言の有無の調査)(日本公証人連合会)
日本公証人連合会「安心・安全のため遺言公正証書の原本を二重に保存します!!」(平成26年2月4日,日本公証人連合会)

4 文献

①日本公証人連合会編『新訂 公証人法』(ぎょうせい,平成23年11月)20頁・45頁・47頁~53頁
②日本公証人連合会編『新版 証書の作成と文例 遺言編[三訂版]』(立花書房,令和3年11月)4頁~5頁・15頁・18頁
③中根秀樹『遺言無効紛争事件実務マニュアル』(新日本法規出版,2023年)222頁~223頁